ウクライナ-1



2022.02.28-第一生命経済研究所-https://www.dlri.co.jp/report/macro/182916.html
「SWIFT排除」で一気に状況が怪しさを増すロシア~ロシア経済を取り巻く状況は厳しさを増す
一方、世界経済はデカップリングの様相を強める可能性も~

要旨
  ウクライナ問題は、ロシアのウクライナへの全面侵攻を受けて情勢は急速に悪化している。欧米諸国は対ロ制裁に動くも、当初はロシア経済に決定的な悪影響を与えるものを避けた。しかし、事態の急変を受けて欧米諸国はロシアの一部銀行のSWIFTからの排除とロシア中銀への制裁を決定した。ルーブル安が懸念される一方で中銀は為替介入の原資を抑えられ、輸入物価を通じたインフレ昂進が懸念される。国民のなかに「反プーチン」のマグマがくすぶるなか、国民生活の一段の悪化で状況が厳しくなることも予想される。
  ロシアと欧米諸国の対立激化の背後では、中国は表面的に中立を装う一方、ロシアを事実上支援する動きをみせる。中国はロシアからの輸入拡大による支援に動くことにより、原油の人民元建て決済の拡大に繋がるほか、中国による人民元決済システム(CIPS)が欧米の対ロ制裁の「抜け穴」と化す可能性もある。その意味では中ロが距離を縮めるとともに、世界経済は欧米と中ロとのデカップリングの様相を強める可能性がある。今後は世界全体でも欧米と中ロによるデカップリングの影響が波及することは避けられないであろう。
主張
  ロシア・プーチン政権によるウクライナ東部の親ロ派地域(『自称』ドネツク人民共和国と『自称』ルガンスク人民共和国)の独立承認、ロシア軍に対する同地域での『平和維持活動』を目的とする派兵命令を受けて、昨年末以降悪化が続いたウクライナ問題は急速に深刻化の度合いを増している。
  欧米諸国はロシアによる一連の決定を受けて金融関連を対象に追加経済制裁の実施を決定し、日本もこれに追随してロシアへの経済制裁の発動を決定した
  なお、この時点における欧米及び日本の経済制裁はロシア経済に対して『決定的』な打撃を与える類のものを排除しつつ、事態に応じて一段と厳しい措置に移行する可能性を示したものと捉えられる。
  しかし、結果的にロシアはその後にウクライナへの全面侵攻を開始し、ウクライナ各地の軍事施設を対象とする破壊行為に加え、首都キエフに向けて進撃するなど『政権転覆』を窺う動きをみせるなど事態は一段と悪化した。

  ロシアのこうした強硬姿勢は、EU(欧州連合)諸国がエネルギー資源の4割程度をロシアからの供給に依存しており、経済活動の生殺与奪権を事実上ロシアが握るなど、欧米がロシアに対する経済制裁で『一枚岩』になれないと足元をみていたと考えられる。
  さらに、ロシアがウクライナに対して三方向からの全面侵攻に動いた背景には、NATO(北大西洋条約機構)加盟国でない同国に対して欧米諸国は集団的自衛権が行使出来ないなか、短期的に軍事的優位状態を形成してその後の停戦合意を優位に進めたいとの思惑も影響したと考えられる。
  しかし、ロシアの『蛮行』を受けて、欧米諸国はロシアの一部銀行を対象にSWIFT(国際銀行間通信協会)から排除することで合意したほか、日本もこれに追随する方針を表明しており、対ロ制裁を巡る『伝家の宝刀』に手を掛けた格好である。
  SWIFTは世界で最も安定している国際的な銀行間の送金・決済システムであり、国際的な貿易決済の大宗は同システムを通じて取引されている。
  今回の決定により、ロシアの一部銀行が同システムから排除されることでロシアの企業及び個人による貿易取引のほか、投資及び借入などの資金のやり取りが困難になるほか、ロシアと取引する外国企業も厳しい状況に直面する

  なお、近年のIT(情報技術)の発展を受けてSMS(ソーシャル・メッセージング・サービス)や電子メールなどを通じた他の決済チャネルは存在するものの、その場合も制裁を科していない国の銀行を経由した取引となるなど安全性や信用力の面で問題が多い。
  また、暗号資産を通じた取引についても暗号資産そのものの価格変動リスクや取引コストを巡るリスク、取引所の安全性を巡るリスクなどを勘案すれば安定性に乏しく、SWIFTを完全に代替することは難しい。
  そして、今回の決定ではロシア中央銀行も制裁対象に加えられており、ロシアの外貨準備の規模を勘案すれば短期的には欧米諸国の制裁に持ち応える余力はあるとみられたものの、同行が海外に保有する資産を事実上凍結することを企図したと考えられる。

  欧米諸国による経済制裁の強化を受けて、国際金融市場においては通貨ルーブル相場に対する調整圧力が強まるなか、ロシア中銀は為替介入を通じてルーブル相場の安定を図る動きをみせているが、今後は為替介入の原資である資産凍結によりルーブル相場は急速に不安定化する可能性が高まっている。
  昨年以降の同国ではインフレの昂進を理由に中銀が断続的に利上げを実施するなど物価安定に向けた取り組みを強化してきたものの、足下においては金利高と物価高が共存するなど景気に悪影響を与える懸念が高まっている。
  こうしたなか、国際金融市場でのルーブル相場の大幅調整は輸入物価を大きく押し上げてインフレのさらなる昂進を招くことが懸念されるものの、ロシア中銀は為替介入を封じられており、今後の対応は急速に困難になることは避けられない

  報道によると、ロシア中銀は市場関係者に対して外国籍の顧客によるロシア証券の売却を拒否するよう命じる旨の文書を発している模様であり、事実上の資本規制により徹底抗戦を図る構えとみられる。
  欧米諸国によるロシアのSWIFT排除により大きく状況は変化しつつあると捉えられる。
  プーチン政権を巡っては表面的には安定が保たれているものの、政権に対する支持率は低下しているほか、水面下では反プーチンの動きがくすぶり、ウクライナ侵攻を巡っても反政府デモが発生する動きもみられる。ルーブル相場の急落による物価上昇は国民生活に悪影響を与えることは必至であり、反プーチンのマグマが急速に溜まることも予想される。

  ロシアと欧米諸国の対立が激化している一方、中国は欧米諸国の動きに追随せず、近年は米中摩擦が激化していることも追い風にロシアとの関係強化を図ってきたこともあり、当初はロシアに配慮をみせつつ表面的には『中立』を装う動きをみせてきた。
  しかし、ロシアによるウクライナへの全面侵攻に対して、中国は事実上ロシアを支持する姿勢をみせているほか、欧米諸国のロシアを対象とする経済制裁を巡ってはロシアを支援する動きをみせている。
  事態が悪化する前の今月初めに実施された中ロ首脳会談において、両国は、検疫上の理由を根拠に中国政府がロシア産小麦の輸入の地域を限定してきたものの、輸入拡大に向けて規制を解除することで合意したほか、原油及び天然ガスの供給拡大に加え、両国間の貿易決済について自国通貨(人民元及びルーブル)を拡大することで合意しており、これらの履行は事実上ロシアを支援する格好となる。

  ただし、ロシアの輸出に占める中国向け比率は13.8%(2021年)である一方、欧米諸国や日本による経済制裁の影響でEU向け(38.3%)や米国向け(3.6%)、日本向け(2.2%)などに下押し圧力が掛かるなかで、その縮小をすべてカバー出来るとは見込みにくい。
  また、ロシアの輸出の約8割を占める原油や天然ガスをはじめとする鉱物資源は国際的に米ドルで決済されているものの、今回のSWIFT排除による米ドル取引が事実上困難になり、米ドルなどハードカレンシーの調達は急速に厳しくなることは避けられない
  他方、中国は2018年に上海先物取引所で人民元建ての原油先物取引を開始しているほか、昨年には人民元建ての原油オプション取引も開始されるなど、人民元による国際原油取引を拡大させる取り組みを進めてきた

  よって、ロシアのSWIFT排除によりロシアと中国の間の原油取引が拡大すれば、原油取引に占める人民元の存在感が高まる『副作用』が生まれる可能性がある。
  また、中国では中国人民銀行(中銀)が2015年に人民元建ての国際銀行間決済システム(CIPS)を導入しており、中国や欧米の大手金融機関のほか、日本の金融機関の現地法人が接続しているが、ロシアはSWIFTの代わりにCIPSを活用する『抜け穴』を活用することも想定される
  その意味では、ロシアは様々な面で中国と距離を縮めることが予想される一方、欧米諸国との間の分断(デカップリング)の動きが一段と広がっていくことも考えられる。
  ここ数年、世界においては中国の『一帯一路』政策を追い風に中国経済への依存を強める国が広がりをみせているが、ウクライナ問題は『欧米』と『中ロ』のデカップリングのきっかけになるとともに、各国は今後『踏み絵』を迫られる流れが広がっていく可能性もあろう。


2022.02.28-JIJI COM.-https://www.jiji.com/jc/article?k=2022022800885&g=int
ロシアとウクライナが停戦交渉 「非武装化」歩み寄り困難―交戦は止まらず

  【モスクワ、イスタンブール時事】ロシア軍によるウクライナ侵攻で、両国の停戦交渉が28日午後(日本時間同日夜)、ウクライナとの国境に近いベラルーシ南東部ゴメリ州で始まった。ただ、ロシアのプーチン大統領は核戦力に言及して威嚇するなど強硬姿勢を崩しておらず、交渉の行方は予断を許さない。

  ロシアの代表団はメジンスキー大統領補佐官がトップを務め、外務省と国防省の高官らが参加。ウクライナ側はレズニコフ国防相らが出席した。
  プーチン氏は24日の演説で、侵攻の目的として、ウクライナの「非武装化」を挙げた。ロシアは事実上の降伏を求めているとみられるが、ウクライナは「われわれは降伏しないし、領土を諦めない」(クレバ外相)との立場だ。インタファクス通信によると、ロシア代表団は「ウクライナとの合意は双方に利益がなければならない」と述べたが、歩み寄りの兆しは見えない。
  タス通信によると、ロシア国防省は28日、「ウクライナ全土の制空権を掌握した」と訴える一方、ウクライナ南東部ベルジャンスクを制圧したと主張した。さらに「キエフの幹線道路を通じて市民は避難できる」と述べ、交戦が続く可能性が高いことを示唆した。


2022.02.27-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASQ2V26MKQ2VUHBI00R.html
【速報中】ロシア軍、キエフ中心部に侵入か 子ども含む198人犠牲

  ロシアが隣国のウクライナに侵攻し、両軍の間で激しい戦闘が続いていますロシア軍は東部と北部、南部の国境の3方向から侵攻し、チェルノブイリ原発を掌握するなどしながら、ウクライナの首都キエフに迫っています。欧米や日本などは制裁を拡大し、ロシアのプーチン大統領への圧力を強めようとしています。混迷の度合いが増すウクライナ情勢の最新状況をタイムラインでお知らせします。


2022.02.26-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20220226/k00/00m/030/240000c
ロシア報道官「ウクライナが停戦交渉を拒否」 首都キエフへ攻勢強化
【前谷宏(モスクワ)、鈴木一生(ワシントン)、金子淳】

  ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍は26日、首都キエフへの攻撃を強めた。市内各地で銃撃や砲撃の音が響き、ロイター通信によると、政府庁舎付近でも銃声が響いた。ウクライナ軍は徹底抗戦の構えで、首都を巡る攻防が激化している。
  ロイター通信によると、ウクライナ当局はキエフ市内の路上で戦闘が起きているとして、市民に地下シェルターへの避難を呼びかけた。露軍によるミサイル攻撃も報じられている。キエフ中心部近くの高層アパートに着弾し、一部を損壊した。タス通信によると、露国防省は「ウクライナ軍の対空ミサイル」が着弾したと主張した。

  タスによると、ロシアのペスコフ大統領報道官は26日、停戦に向けたウクライナ政府との交渉の動きが出ていた25日午後にプーチン大統領が一時、部隊の動きを止める命令を出したと明らかにした。ペスコフ氏は「ウクライナが交渉を拒否したので、26日午後に部隊は作戦計画に沿った活動を再開した」と述べた。
  交渉は25日にウクライナのゼレンスキー大統領が呼びかけ、露側が求めるウクライナの「中立化」について「話すことを恐れていない」と表明。ラブロフ露外相は「ウクライナ軍が抵抗をやめ武器を置くなら、いつでも交渉の用意はある」と事実上の降伏を求めていた。
  ウクライナのウニアン通信によると、キエフ北方の郊外には露軍の装甲車約100両が迫っており、攻勢はさらに強まりそうだ。米メディアによると、キエフから南へ約35キロのバシリコフでも激しい戦闘が起きている。

  米メディアによると、米国はゼレンスキー氏に対し、避難支援を準備していると伝えたが、ゼレンスキー氏はキエフにとどまる意思を示しているという。ゼレンスキー氏はネット交流サービス(SNS)などで頻繁に発信して自身がキエフにとどまっていることを強調し、国民の結束を図っている。26日朝(日本時間同日午後)にもキエフ中心部にいる映像を公開し「我々は決して武器を置かない。自分たちの国を守り続ける」と抗戦を呼びかけた。英BBCによると、ウクライナ当局は25日までに市民に銃1万8000丁と爆弾の製造説明書を配布した。

  バイデン米大統領は25日、ゼレンスキー氏と電話協議し、経済、人道、安全保障面での支援の継続を約束した。ブリンケン米国務長官は声明で、ウクライナに対し最大3億5000万ドルの防衛装備品などの緊急軍事支援を行うと明らかにした
  キエフ以外でも戦闘が続いている。米政府によると北東部ハリコフや南部ヘルソンなどで激戦が起き、露軍はヘルソン近くのダムや発電所にサイバー攻撃を交えて占拠を試みた。

  ウクライナ当局は、一連の戦闘に伴い少なくとも子供3人を含む198人が死亡、1115人が負傷したと発表した。避難の動きは加速しており、ポーランド政府高官は、これまでに約10万人がウクライナから逃れてきたと述べた。
  露国防省は、南部メリトポリを占拠したと発表。巡航ミサイルなどによる攻撃も続け、これまでに14の空港を含む821の軍事施設を破壊したとしている。
  ウクライナメディアによると、ウクライナ大統領府は26日朝時点で露軍の死者が約3500人に上るとの見方を示した。約200人を捕虜にしたという。キエフ郊外では露軍の空挺(くうてい)部隊を乗せた大型輸送機を撃墜したとしている。
  露国防省はウクライナ軍のミサイル防衛(MD)システムを無力化したと発表しているが、米政府高官は25日、「MDシステムは機能しており、すべての制空権がロシア側に奪われたわけではない」と反論。キエフ侵攻が「当初の計画通りには進んでいない」と指摘した。
  プーチン露大統領は25日の安全保障会議で、ウクライナの現政権を「薬物中毒者やネオナチ」と非難し、ウクライナ軍に「権力を奪取してほしい」とクーデターを呼びかけた。前線の膠着(こうちゃく)状況にいら立ちを示した可能性がある。

  米政府はウクライナ侵攻の狙いについて、首都キエフを制圧してゼレンスキー政権を転覆させ、親露派政権を樹立することだとみている。米紙によると、暗殺チームがキエフに潜伏しているとの情報もあるという。
  米政府は、露軍がウクライナ国境周辺に最大で19万人の軍部隊を集結させていたとみている。米政府高官によると、そのうち3分の1程度の戦力が侵攻に投入されているという。
  国連安全保障理事会は25日、ロシアへの非難決議案を採決したが、ロシアの拒否権行使で否決された。
  【前谷宏(モスクワ)、鈴木一生(ワシントン)、金子淳】

2022.02.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220226-BVKZ5KZZPBLF3BASEIVUWMO3IU/
露、ウクライナ抵抗で勢い減退か 停戦交渉の調整進む

  【モスクワ=小野田雄一】ロシアによるウクライナ侵攻は25日、ウクライナの首都キエフを含む各都市へのロシア軍の攻撃が続いたウクライナ側が抵抗し、ロシア側に一定の損害を強いているとみられる。ウクライナ沖で日本企業所有の可能性がある貨物船が戦闘に巻き込まれ、損傷したとの情報もある。双方が同日、実施への意欲を表明した停戦交渉に向けた調整も進められている。

  ウクライナ大統領府は25日夜(日本時間26日未明)、「東部ハリコフや北東部スムイ、南部方面で激しい戦闘が続いている」と発表。同国軍高官は25日、ロシア軍の戦車80台やヘリ7機、航空機10機などに損害を与えたと発表した。
  米CNNによると、ゼレンスキー大統領は26日未明のビデオ声明で「敵がキエフに迫っている」とし、「今夜は困難な夜になる」と述べた。キエフ郊外では数回の爆発音が起きた。
  一方、露国防省は25日、東部で部隊が前進したほか、スムイと北部コノトプを包囲したと発表。ウクライナ軍の211施設を無力化したとした。同省はまた、露揚陸部隊が同日夕、戦闘せずに南東部メリトポリに入ったと発表した。
  プーチン氏は同日の政府会議で「ウクライナ軍は『ネオナチ』(ゼレンスキー政権から)権力を奪取すべきだ」と述べた。
  ウクライナメディアによると、キエフには先遣隊とみられるロシア兵が侵入したが撃退された。また、25日までに子供2人を含むウクライナの民間人38人が死亡したとみられるとした。
  米欧はロシアがキエフを陥落させ、ウクライナの体制転覆を狙っているとみている。ただ、ロイター通信によると、米当局者は25日、「ロシア軍は予想以上の抵抗に遭い、進軍速度が下がった」と指摘。ロシアの作戦が想定通りに進んでいない可能性を示した。


2022.02.26-Yahoo!Japanニュース(FNN プライムオンライン)-https://news.yahoo.co.jp/articles/bba510bcfcffb36135b0dcfb06fe76c3f2e34ae6
ロシア侵攻にウクライナ抵抗 首都キエフ陥落阻止の防戦

  ロシア軍がウクライナの首都・キエフに侵攻しているとみられるが、アメリカの国防総省は、当初予想していた以上の抵抗に遭い、首都陥落に向けた勢いが鈍っているとの分析を示した。

  ウクライナ軍も武器を持ち、キエフ市内を移動している様子がみられるほか、ウクライナ国防省はロシア軍の大規模な侵攻を防ぐため、橋を壊すなどして抵抗していると明らかにしている。
  アメリカの国防総省によると、当初予想していた以上のウクライナ軍の抵抗に遭い、首都陥落に向けたロシア軍の勢いが鈍っているとの分析を示した。
  また、国境周辺に集結したロシア軍の3分の1が、ウクライナでの戦闘に参加しているとしたほか、これまでに200発以上のミサイルを発射し、いくつかは住宅地に落ち、被害が出ているという。 首都キエフをめぐる両国の軍の動きは、激しさを増している


2022.02.25-CNN CO JP.-https://www.cnn.co.jp/world/35184045.html
ウクライナ大統領「標的は自分」、ロシアが政府転覆狙っていると当局者

  モスクワ、ウクライナ・キエフ(CNN) ロシアが24日に隣国ウクライナに陸海空からの前例のない攻撃を加え、西側諸国の首脳はロシアを非難しウクライナとの団結を誓う状況となっている。
  ウクライナの閣僚らはロシアが「全面侵攻」してきたと発表。戦闘は欧州での第2次世界大戦や1990年代のユーゴスラビア紛争以来最悪と見られ、世界各地の株価も下落した。攻撃や爆発は首都キエフを含めウクライナ各地で報告され、サイレンが24日の午前、午後とも鳴り響いた。ウクライナの内務次官はCNNに対し、ロシア軍がキエフを取り囲み、侵攻しようとしている様子だと語った。

  ウクライナの当局者は、ロシアがウクライナ首脳部を打倒し、親ロシア派政権の樹立を計画しているとの考えを示す。
  ウクライナのゼレンスキー大統領はビデオメッセージで、敵の破壊工作部隊がキエフに侵入したとの認識を示し、自身がその第1の標的、同氏の家族が第2の標的だと語った。
  ゼレンスキー氏は「彼らは国家元首を倒すことで政治的にウクライナを破壊するのが目的だ」と述べ、自身は政府区画内にとどまっていると述べた。
  ウクライナの民主政治はまだ維持されているが、緊急事態宣言が発令され25日から有効となる。
  ゼレンスキー氏は24日、世界各国の首脳に支援を求める演説を行い、もしウクライナが支援を得られなければ「明日にはあなたの家に戦争がやってくる」と語った。同氏によると、ロシア侵攻以降、暫定数値で兵士137人が死亡、316人が負傷した。
  国家を防衛し、ウクライナ軍および他の軍編成の戦闘や動員準備を維持するため、ゼレンスキー氏は軍動員を命令した。国境警備隊によると、18~60歳の男性市民が出国を禁止された。

  バイデン米大統領はロシアのプーチン大統領が「世界平和を支える核心的な原則を攻撃した」と述べ、「全世界がプーチン氏やクレムリン(ロシア大統領府)がどういう存在か目撃した」と語った。
  バイデン氏は新たな対ロシア制裁を発表。ドルやユーロなどの重要通貨で商取引する能力を制限し、約1兆ドル(約115兆円)の資産を持つロシアの銀行を標的とする。バイデン氏は「プーチン氏がこの戦争を選んだ。彼と彼の国は報いを受けることになるとも語った。

  北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長はウクライナ侵攻を「残忍な戦争行為」と呼び、無数の罪のない命をリスクにさらしたと述べた。
  「我々の大陸での平和は打ち砕かれた。欧州で今、歴史になったと考えていたスケールと形式で戦争が起きている「NATOはロシアのウクライナ侵攻を可能な限り最も強い言葉で非難する。国際法のあからさまな違反であり、独立した平和な主権国家に対する侵略行為だ」とも述べた。
  NATOは東の境界線の陸海空の戦力を増強させると発表した。
ロシアが侵攻の理由を並べる
  プーチン氏はウクライナとの国境地帯に15万人規模の兵を配置し、国際社会にナイフを突きつけてきた
  プーチン氏はこれまでウクライナ侵攻の計画を繰り返し否定したが、24日朝のテレビ演説で、ウクライナ東部ドンバス地方で軍事作戦を実施すると発表。ドンバス地方は21日にロシアが独立を承認した「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の領域を含む。
  プーチン氏は今週早く、軍に「平和維持部隊」としてこの領域に進出するように命じていた。クレムリンのペスコフ報道官は記者団に、ウクライナの「武装解除と非ナチ化」がロシアの軍事行動の目標の一つだと述べた。
  ペスコフ氏は「理想的には、ウクライナが解放され、ナチスやナチス支持の人々や思想が排除されることだ」と話したが、ウクライナの体制変更を意味するのかとの問いには答えなかった。ウクライナを「非ナチ化」するという主張はプーチン氏も何年も繰り返し唱えてきたもので、根拠を欠いている。ゼレンスキー大統領はユダヤ人でもある。
  プーチン氏はウクライナ軍に武器を置いて家に戻るように求めるとともに、起こり得る流血の惨事の責任はウクライナ政府の良心にかかっていると述べた。
  「我々の計画はウクライナの占領ではない。誰にも我々を押し付ける計画はない」としつつ、「我々を邪魔しようとする者、我が国に脅威を生み出そうとする者はなおのこと、ロシアの対応が即座に、あなたがたの歴史で経験したことがないような結果をあなたにもたらすことを知ることになる」と述べ、ウクライナ側に立って介入しようとする者を脅した。


2022.02.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220225-JHGK77BBTZPZTKBF6KMPY74P5M/
露部隊がキエフ侵入 ウクライナ大統領は交渉呼びかけ

  【モスクワ=小野田雄一】ウクライナのメディアによると、同国に侵攻したロシア軍の戦車部隊25日首都キエフ中心部から北西に約30キロのホストメリに到達し、戦闘が起きた露国防省はホストメリ空港を空挺部隊で制圧したと発表した。ウクライナのゼレンスキー大統領は同日、ビデオ声明を発表し、「人的犠牲を止めるため、交渉の席に着こう」とプーチン露大統領に呼びかけた。

  ペスコフ露大統領報道官は、「プーチン大統領はウクライナ側との交渉のために露代表団を(ベラルーシの首都)ミンスクに送る用意があると発表した。
  キエフに迫っている戦車部隊はベラルーシから侵攻した。ウクライナ軍はキエフ侵入を阻止するため近郊の3つの橋を爆破。政府関係者によると、キエフ防衛のための対戦車ミサイルも配備されている。キエフのクリチコ市長は、破壊工作を担うロシアの部隊がすでに市内に入っており、市は「戦時状態」だと述べた

  露国防省はホストメリ空港の制圧でウクライナ側の200人以上を殺害したと発表。南部ドネツク州でウクライナ側が掌握している港湾都市マリウポリでも激しい戦闘が起きている。
  こうした中でゼレンスキー氏はビデオ声明を発表し、プーチン氏にロシア語で交渉を呼びかけた。ロイター通信によると、ウクライナ高官は、ロシアが求めているウクライナの「中立」化を受け入れることも含め、協議する用意があると述べた。
  一方、ウクライナ大統領府高官は24日夜、1986年に爆発事故を起こしたウクライナ北部のチェルノブイリ原発がロシア軍に掌握されたと発表した。ゼレンスキー氏は「これは欧州全体への宣戦布告だ」と非難。国際原子力機関(IAEA)も「重大な懸念」を表明した。

  先進7カ国(G7)は日本時間24日深夜、オンライン形式で首脳会議を開き、ロシアによるウクライナ侵攻を「可能な限り、最も強い言葉で非難する」との声明を出した。侵攻はルールに基づく国際秩序への「深刻な脅威」で、武力による国境変更は正当化できないと強調した。


2022.02.24-JIJI COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2022022400141&g=int
ロシア軍、ウクライナ侵攻 キエフなどで爆発音

  【モスクワ時事】インタファクス通信によると、ロシアのプーチン大統領は24日、ウクライナ東部ドンバス地方での軍事作戦決行を発表した。ウクライナ政権によって虐げられた人々を保護することが作戦の目的で、ウクライナの「非軍事化」を目指すが、領土の占領は計画していないと説明。ウクライナ軍に武器を捨てるよう呼び掛けた。ロシア国民が支持してくれると信じているとも述べた。

  一方、米CNNテレビは米時間23日、ウクライナの首都キエフと北東部ハリコフで爆発音が聞こえたと報じた。
  これに先立ちロシアのペスコフ大統領報道官は23日、ウクライナ東部の親ロシア派武装勢力が「ウクライナ軍の攻撃を撃退するため」の支援をプーチン大統領に要請したと明らかにした。
  ウクライナ東部での政府軍と親ロ派の紛争をめぐり、プーチン氏は21日の大統領令で親ロ派支配地域へのロシア軍派遣を決定。ロシア上院も22日に外国における軍事行動を承認していた。親ロ派の要請を受け、派兵が本格化するとみられる。ロシアによるウクライナ侵攻の脅威が一層強まりそうだ。
  ペスコフ氏は「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の首脳からプーチン氏に宛てて書面で要請があったと説明。親ロ派は「状況の悪化とウクライナ側からの脅威により、住民は家を離れざるを得ず、ロシアへの避難が続いている」と訴えた。「ウクライナ側の行動は戦争を終わらせる気がないことを示している」と主張したという。
  要請の根拠についてペスコフ氏は、ロシアとの間の「友好協力・相互援助条約」を挙げた。モスクワの大統領府で21日にプーチン氏と親ロ派が一緒に署名したばかりの条約だ。「両共和国の首脳は、民間人の犠牲や人道的な惨事を防ぐことを目的として、ロシア大統領にウクライナ軍の攻撃を撃退するための支援を要請している」とペスコフ氏は述べた。


2022:02:24-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220224/k10013498941000.html
ウクライナ “ベラルーシ国境付近など ロシア軍の攻撃受ける”

  ウクライナの国境警備局によりますと、24日午前5時ごろ、日本時間の24日正午ごろ、ベラルーシと国境を接するウクライナ北部で、ロシア軍からの攻撃を受けたと明らかにしました。

  ロシア軍は、今月20日までベラルーシ軍とともにベラルーシ国内で演習を続け、終了したあとも部隊を残したままにしていました。また、ウクライナ南部で、ロシアが一方的に併合したクリミア半島からも攻撃を受けているとしています。
外相「ロシア 全面的な侵攻開始」ツイッターに投稿
  また、ウクライナのクレバ外相はツイッターに「ロシアのプーチン大統領はウクライナへの全面的な侵攻を開始した。平和なウクライナの都市が攻撃を受けている。ウクライナは防衛し、勝利するだろう。世界はプーチン大統領を止めなければならない。今こそ行動を起こす時だ」と投稿しました。
“ウクライナ軍がロシア側の飛行機など撃墜”報道
  ロイター通信は、ウクライナ軍がロシア側の飛行機5機とヘリコプター1機をウクライナ東部で撃ち落としたと明らかにしたと伝えました。
  一方、ロシア側はこうした情報を否定していると伝えています。


2022.02.24-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20220224/k00/00m/030/084000c
ロシア軍、ウクライナで攻撃開始 全面侵攻か 軍事拠点にミサイル

  米メディアによると、ロシア軍は24日、ウクライナ東部で攻撃を開始した。また、ロイター通信は、首都キエフと北東部ハリコフにあるウクライナ軍の軍事拠点がミサイル攻撃を受けたと報じた。

  また、ロイター通信によると、ロシアのインタファクス通信は24日、ロシア軍がウクライナ南部オデッサと東部マリウポリに侵攻したと報じた。
  ウクライナのクレバ外相は24日、ロシアがウクライナに対し「全面的な侵攻を始めた」とツイッターに投稿した。クレバ氏は「平和なウクライナの都市が攻撃を受けている」とし「ウクライナは自衛し、勝利する。世界はプーチン(露大統領)を止めなければならない。今が行動のときだ」と訴えた。


2022.02.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220224-2ZVYAAZGKFMJRMBTJFZQ6R3QDQ/
全土に非常事態宣言発令へ ウクライナにサイバー攻撃

  ウクライナの国家安全保障防衛会議幹部は23日、東部ドンバス地域を除く全土に非常事態宣言を発令する方針を明らかにした。期間は30日間で、さらに30日間延長できる。また軍は予備役招集を始めたと明らかにした。ロイター通信が報じた。

  またウクライナ政府や外務省、議会などのウェブサイトが23日、閲覧できなくなった。
  ロシアメディアはウクライナのデジタル担当閣僚の話として、大規模なサイバー攻撃が行われたと伝えた。
  ロイターによると、非常事態宣言では、当局に移動の制限を決める権限が与えられ、地方当局は外出禁止などの導入を決めることができるという。
  幹部は「国を落ち着かせるための予防的手段だ」と述べた。軍は23日、ゼレンスキー大統領の指示を受けて、18~60歳の予備役の招集を始めたとの声明を発表した。従事期間は最大1年。(共同)


2022.02.23-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220223/k10013497461000.html
バイデン大統領 “侵攻の始まり” ロシアに金融制裁を科す考え

  緊張が高まるウクライナ情勢をめぐり、アメリカのバイデン大統領は、ロシアがウクライナ東部の親ロシア派が事実上支配する地域の独立を一方的に承認し軍を送る準備を整えていることについて「ロシアによる侵攻の始まりだ」と非難したうえで、金融制裁などの措置で応じる考えを明らかにしました。

  ロシアがウクライナ東部の親ロシア派が事実上支配する地域の独立を一方的に承認し、「平和維持」の名目で軍の部隊を送る準備を整えている事態を受けて、バイデン大統領は22日、ホワイトハウスで演説を行いました。
  この中でロシア側の動きについて「ウクライナへの侵攻の始まりだ」との見方を示し、「明確な国際法違反で正当化することはできない」と強く非難しました。
  そのうえでロシアの大規模な金融機関や政府発行の国債を対象にした金融制裁を科すことを明らかにし、「ロシア政府を西側諸国の金融システムから締め出し、西側から資金を調達できなくする」と述べました。
  さらに「ロシアが事態を悪化させれば制裁をさらに強化する」と述べ、今後のロシア側の軍事行動によってはより厳しい制裁を科すとけん制しました。
  一方でバイデン大統領は「何百万人もの人々が苦しむ最悪のシナリオを回避する時間はまだある。アメリカと同盟国などは、ロシアが真剣であるなら外交的な解決の道を閉ざしていない」と述べ、改めて外交による解決の余地は残されているという立場を示しました。
アメリカの経済制裁 第1弾は政府系銀行など対象
  バイデン政権が発表したロシアに対する第1弾の経済制裁は、ロシアの政府系銀行2社と政府関係者などを対象にしています。
  具体的には、ロシア国内5位の資産を有する「VEB」と軍とつながりの深い国内8位の「プロムスビャジバンク」についてアメリカの企業などとの取り引きを認めないとしています。
  また、欧米の金融市場で、ロシア政府が新たに発行する国債を取り引きできなくなる規制を導入するほか、プーチン政権の主要閣僚を含む関係者とその家族のアメリカ国内の資産を凍結するとしています。
  バイデン大統領は記者会見で今回の制裁のねらいについて「ロシア政府を西側諸国の金融システムから締め出す」と述べました。
  ただ、アメリカ議会で制裁対象にすべきとの指摘が出ている、ロシアの政府系銀行で国内最大の資産を有する「ズベルバンク」などは対象に含まれず、政府高官は今後のロシア側の軍事行動によってはこれらの金融機関も制裁対象にする可能性があると説明しています。
バルト3国への米軍部隊 追加展開明らかに
  緊張が高まるウクライナ情勢を踏まえ、アメリカのバイデン大統領は22日に行った演説で、ウクライナの防衛のための支援を続けるとともに、NATO=北大西洋条約機構に加盟するエストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国にアメリカ軍の部隊を追加で展開すると明らかにしました。
  アメリカ国防総省の高官によりますと、イタリアに駐留するおよそ800人の部隊と、ドイツから戦闘ヘリコプター20機をバルト海周辺の地域に数日中に移動させるということです。
  また、ギリシャから戦闘ヘリコプター12機をウクライナの隣国ポーランドに移動させるほか、ドイツからもF35戦闘機、最大8機をヨーロッパ東部の複数の拠点に移動させるとしています。
  バルト3国などからはウクライナ情勢を受けて自国の安全も脅かされるのではないかと警戒する声が出ていて、先週、ヨーロッパを訪問したアメリカのオースティン国防長官は、ヨーロッパ東部のNATO加盟国の防衛への関与を改めて強調していました。


2022.02.20-JIJI.COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2022021900226&g=int
「プーチン氏決断」と侵攻警告 ウクライナ東部の情勢懸念―首都キエフ攻撃も・米大統領

   【ワシントン時事】バイデン米大統領は18日、ホワイトハウスで記者会見し、ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を決定したのかと問われ「現時点で彼は決断したと確信している」と語った。ウクライナの首都キエフも攻撃対象に含まれていると警告し、ウクライナ東部の情勢悪化に強い危機感を表明。対話を続ける姿勢を示す一方、武力衝突への警戒を促した。

   バイデン氏の発言は、これまでのプーチン氏の判断に関する評価から一歩踏み込んだ形だ。ただ、バイデン氏はプーチン氏の決断について「信じるに足る理由がある」と述べたものの、「われわれには特別な情報収集能力がある」と説明しただけで、具体的な根拠は明らかにしなかった。
   発言の背景には、ここ数日間で急速に悪化し続けるウクライナ東部の状況がある。東部ではウクライナ政府軍と親ロシア派武装勢力が、互いに相手側が攻撃を仕掛けてきたと主張し、非難の応酬を続けている。17日には幼稚園が砲撃で被害を受けたほか、18日には親ロ派が実効支配するドネツク中心部で車が爆発。同じく親ロ派の実効支配下にあるルガンスクでは19日未明、ガスパイプラインが爆発したと伝えられた。

   バイデン氏は会見で、親ロ派武装勢力が挑発を試み、ウクライナ政府軍との停戦を定めたミンスク合意に違反していると批判。ウクライナ側が攻撃を仕掛けていると虚偽の主張を行うことで侵攻の口実づくりを図っているとロシアの動きを非難した。


2022.02.19-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/15f83f85ff645f6bc312815c9d3da083a0572144?source=rss
国連事務総長、ウクライナ軍事衝突は「壊滅的な被害もたらす」と警告

  【ニューヨーク=平田雄介】国連のグテレス事務総長は18日、ロシアがウクライナ国境付近に大規模兵力を展開している問題に関し、事態が軍事衝突に発展すれば「壊滅的な被害をもたらすと述べ、深い懸念を表明した。

  グテレス氏は「外交に代わる(問題解決の)手段はない」とも強調し、「緊張を緩和するときだ」と呼びかけた。
  グテレス氏は、ドイツ南部ミュンヘンで18日開幕した「ミュンヘン安全保障会議」での演説で、世界情勢は米露と中国による地政学的な対立が拡大しているせいで、東西冷戦の時代よりも「複雑化し、危険になっている」と指摘した。
  また、国連安全保障理事会の常任理事国である米中露の対立で「安保理はしばしば麻痺(まひ)している」と述べ、国家もテロリストのような非国家主体も「やりたいことを罰せられることなく好き勝手にできると信じ込んでいる」と語った。
  グテレス氏は、東西冷戦下では国家指導者が互いにか抱えるリスクを計算し、危機回避のシステムを構築していたが、その多くは「もはや存在しないと述べ、ひとたび事態がエスカレートすれば「制御不能に陥り、計り知れない被害をもたらす」と警告した。 そして、地政学的な対立は「めったに改善されない」としつつも、対立は「管理されなければならない」と訴え、ウクライナ情勢をめぐり17日の安保理で互いを激しく非難した米露を念頭に「緊張をあおる発言」を慎むよう求めた。


2022.02.19-Yahoo!Japanニュース(JIJI COM &AFP BB NEWS)-https://news.yahoo.co.jp/articles/6b98be3980a0825f26384537d7cfa3aa4bb5ef00
親ロ派指導者、「総動員令」発動 ウクライナ東部-【翻訳編集】 AFPBB News

  【AFP=時事】(更新)ウクライナ東部の二つの親ロシア派武装勢力の指導者は19日、国内での紛争への懸念の高まりを受け、「総動員令」を発動したと発表した。

  予備役を招集し、総動員令の署名と発動を発表したのは、ドネツク(Donetsk)州の親ロ派「ドネツク人民共和国」の指導者、デニス・プシーリン(Denis Pushilin)氏と、ルガンスク(Lugansk)州の親ロ派「ルガンスク人民共和国」の指導者、レオニード・パセクニク(Leonid Pasechnik)氏

   欧州安保協力機構(OSCE)の監視団は、ウクライナ東部で政府軍と親ロ派の戦闘が大幅に激化していると報告している。
   プシーリン氏は、ウクライナ政府軍による攻撃を防いでいるが、なおも攻撃が続いていると主張している。
   さらに「皆で力を合わせて悲願の勝利をつかもう」とした上で、ウクライナのドンバス(Donbas)地方とロシア系住民全員を守ると約束した。  ウクライナ政府は、2014年にロシアに併合されたクリミア(Crimea)半島を含め、親ロ派支配地域を武力で奪還する計画はないと繰り返し主張している。
【翻訳編集】 AFPBB News


2022.02.19-REUTERS-https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-idJPKBN2KN2EQ
米大統領「プーチン氏がウクライナ侵攻決定」、数日中にも開始か

 [モスクワ/キエフ/ドネツク/ワシントン 18日 ロイター] - バイデン米大統領は18日、ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を決断したと言明した。米情報機関の情報に言及し、「われわれには確信する十分な根拠がある」と述べた。

  外交の余地はなお残されているものの、ロシアが「数日中にも」侵攻に踏み切るという認識を示した。さらに、ロシアがウクライナの首都キエフを攻撃の標的にするとも確信していると述べた。
  米国防総省の高官は、ウクライナ国境近辺に集結しているロシア軍部隊の40─50%が「攻撃態勢」にあると明らかにした。
  米民間企業のマクサー・テクノロジーズは18日、自社の衛星画像を元に、ベラルーシやクリミア、ウクライナ国境に近いロシア西部の複数の場所で軍事活動が活発化していると指摘した。
  ベラルーシ北西部にヘリコプターが新たに多数配備されている様子や、ウクライナとの国境から約26キロメートルにあるミラーロヴォ飛行場に戦車や人員輸送車、支援機材などが配備されている様子が写っているという。
<住民の大規模避難と自動車爆発>
  ウクライナ東部の親ロシア派支配地域での砲撃が2015年以来の激しさとなる中、同地域の住民が18日、ロシアへの避難を開始した。親ロシア派支配地域の中心地のドネツク市では自動車が爆発する騒ぎなどがあり、ウクライナは反撃を誘発する挑発行為として非難している。
  親ロシア派が実行支配するウクライナ東部の「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の指導者はこの日、住民のロシアへの大規模避難を表明。「ドネツク人民共和国」を率いるデニス・プシーリン氏は根拠を示さず、ウクライナがドネツクとルガンスクに対する攻撃を準備しているとして非難した。
  住民の大規模非難計画が発表された数時間後、ドネツク州の州都ドネツク市の中心部で、政府機関が入る建物のそばで自動車が爆発。親ロシア派当局者は爆発時に車内に誰もいなかったとしており、負傷者は出ていないもよう。ロシアのメディアは、爆発した車両は親ロシア派当局者が所有するものだったと報じている。
  ドネツクとルガンスクの住民の多くはロシア語を話し、多くがすでにロシア市民権を取得。ロシアのプーチン大統領は、住民のロシア国内への避難を調整するために非常事態相をロストフに派遣した。大規模避難計画が発表されてから数時間後に、ドネツクからバス輸送による避難が始まった。親ロシア派当局者は約70万人がロシアに避難するとしている。
  18日夕方時点で、ドネツクでパニックなどの混乱は見られていない。
  またインタファクス通信が18日、現地記者の報告として報じたところによると、ルガンスク人民共和国で、ガスパイプラインの一部が爆発し炎上した。現地の天然ガス供給会社によると、パイプラインは「大規模な爆発」に見舞われたという。
<ウクライナは挑発行為を非難>
  こうした中、ウクライナ国家安全保障・国防会議(NSDC)のオレクシー・ダニーロフ書記は、ロシアがウクライナ東部で挑発行為を行い、ウクライナ軍の反撃を誘発しようとしているとして非難。「ロシアが今日、親ロシア派を通してドネツクとルハンスク地域で実施したことは全て、ウクライナ軍の反応を誘発するための挑発行為だ」と指摘。「ウクライナは武力を行使して領土を開放する命令は出していない」と述べた。
  このほか、ウクライナ国家安全保障局の国防情報部はロシアの特別部隊がドネツクの多数のインフラ施設に爆発物を仕掛けたとの情報を入手したと表明。「(親ロシア派が実行支配する地域の)状況を不安定にし、ウクライナによるテロ行為を非難する根拠を作り出すことを目的としている」と公式ツイッターに投稿した。
  ロシア連邦保安局(FSB)からこの件に関するコメントは得られていない。
<米国は警告>
  米国のブリンケン国務長官はこの日、過去24─48時間にロシアとウクライナの国境近辺で起こっている状況について、ロシアが反応を誘発するために偽の挑発を工作するシナリオの一環であることを確認していると指摘。ミュンヘン安全保障会議で、ウクライナ国境近辺から軍を撤収しているというロシアの主張については「それどころか、侵攻の一端を担う部隊を含め、国境に向かう追加部隊を確認している」と述べた。

  米国はロシアは現在、ウクライナとの国境沿いに16万9000─19万人の軍隊を集結させていると推測。1月末時点の10万人から急増した。米国のカーペンター欧州安保協力機構(OSCE)大使は「第二次次世界対戦以降で最大の軍事動員」としている。
  米国のハリス副大統領は北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長と会談し、ロシアがウクライナに侵攻すれば、制裁という形で「厳しい結果」がもたらされると指摘。「時間単位で」実施されている米国とNATOの関係強化に向けた取り組みは非常に重要だと強調。「ロシアが攻撃的な行動をとれば、これまで協議してきた制裁という観点で確実に厳しい結果がもたらされることにコミットしている」と述べた。
  米ホワイトハウスのサキ報道官はミュンヘン安全保障会議を巡り、ウクライナのゼレンスキー大統領が自国を離れ、出席するかは本人次第と指摘。「どのように決定しようとも、米国はゼレンスキー氏を支持する」と述べた。
<対ロシア制裁準備>
  米国のダリープ・シン国家安全保障担当副補佐官はこの日、ロシアがウクライナに侵攻すれば導入される対ロシア制裁について、同盟国と最終的な調整を行っていると表明。ただ、国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの銀行を排除する措置は含まれない公算が大きいとの見方を示した。


2022.02.13-JIJI COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2022021200576&g=int
米、在ウクライナ大使館員に退避命令 軍部隊も国外移動

  【ワシントン時事】米国務省は12日、ロシアによる軍事行動の脅威が継続しているとして、在ウクライナ米大使館の大半の職員に退避を命じた。同省高官は記者団に「交戦状態となればできることは限られる」と述べ、現地にいる米国人に直ちに国外退避するよう求めた。

  国務省によると、大使館の領事業務は13日から停止される。ただ、ポーランドに近いウクライナ西部リビウで、パスポートやビザの発給など通常業務は提供しないものの、緊急事態に対応するための領事業務は継続するという。
  また、米国防総省のカービー報道官は12日、オースティン長官がウクライナにいる米兵160人の国外への移動を命じたと発表した。ウクライナ兵の訓練に当たっていた部隊で、国務省の指針に伴い、欧州のいずれかの国に一時的に再配置する。


2022.02.13-プレミアムサービス-https://trafficnews.jp/post/115460
ウクライナ情勢、一気に切迫=米「48時間以内の退避」警告―米ロ首脳が電話会談

   【ワシントン時事】ウクライナ情勢が一気に切迫感を増している。バイデン米大統領は10日夜、ホワイトハウスのシチュエーションルーム(作戦司令室)に安全保障担当の側近らを集め、ロシア側の最新の動きを協議。翌11日にサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)がウクライナ在住米国人に「48時間以内の退避」を呼び掛け、12日には米国務省が在ウクライナ米大使館の職員の大半に退避を命じた。ロシアが来週にも軍事攻撃に踏み切るとの観測も浮上し、原油先物相場は急上昇した。

  12日には、米仏首脳がそれぞれロシアのプーチン大統領と電話で会談バイデン氏は土壇場の交渉で、軍事衝突回避に向けた措置を求めたとみられる。
  「プーチン大統領が軍事攻撃を決断した」。米主要メディアの複数の記者は11日、欧米の政府当局者らの話として「週明けにもウクライナ侵攻が始まる」とツイッターに書き込んだ。

  サリバン氏はその後行われた記者会見で「プーチン氏が最終決断を下したかは分からない」と火消しを図った。ただ「(ロシアは)大規模な軍事行動を実施するのに必要なすべての戦力を整えた」と指摘。情報を得れば得るほど、北京冬季五輪の開催中であっても軍事攻撃を決断する可能性があるという見方が強まっていると警告した。

  また、侵攻は空爆やミサイル攻撃から始まる可能性が高いと分析。民間人に被害が出る恐れがあるとして、ウクライナからの即時退避を求めた。
  バイデン政権はこれまで「外交の余地は残されている」と繰り返してきた。だが、サリバン氏は「ロシアが外交解決の道を探るなら、われわれにはその準備がある」と述べるにとどめ、情勢がより切迫している様子をうかがわせた。


  バイデン氏は10日夜の安保担当高官らとの緊急会合に続き、11日には欧州諸国首脳らとテレビ電話で会談した。米軍も11日に兵士3000人をポーランドに増派する方針を決めており、米国のこうした慌ただしい動きもウクライナ侵攻説を強める要因になっている。
  政治専門紙ポリティコは関係者の話として、バイデン氏が欧州諸国首脳らとの会談で、ロシアが16日にも攻撃を開始するという分析を伝えたと報じた。ただ、欧州の当局者はより懐疑的な見方を示しているという。


2022.02.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220208-V3OOCQVSVJIJBIBOYGNRN6Q7TU/
米「ウクライナ侵攻なら独露ガス管終わらせる」 米独首脳が会談

  【ワシントン=大内清】米国のバイデン大統領とドイツのショルツ首相は7日、ホワイトハウスで会談し、ロシアによる侵攻の懸念が強まるウクライナ情勢などを協議した。バイデン氏は会談後の記者会見で、ロシアが侵攻に踏み切った場合、対露制裁の一環として露産天然ガスをドイツに送る海底パイプライン「ノルドストリーム2」は「終わらせる」と述べた

  ショルツ氏はノルドストリーム2について明言を避けつつ、制裁では米国と完全に一致した行動をとる」と述べ、両国の結束を強調した。
  ホワイトハウスによると両首脳は、ウクライナが自国の主権と領土的一体性を守るのを支援することを確認し、ロシアが欧州向けの天然ガス輸出を駆け引きの武器として利用するのを阻止することで一致した。
  会談後の会見でバイデン氏は、外交を通じたウクライナ情勢の緊張緩和を目指す立場に変わりはないとする一方で、ロシアが実際にウクライナへ侵攻すれば「巨大な代償を払うことになる」と警告。エネルギー面で対露依存度が高いドイツが制裁に消極的だとの不満が米国で強まっていることを念頭に、「ドイツは頼りになる同盟国だ」とも語った。


2022.02.06-産経新聞(共同通信)-https://www.sankei.com/article/20220206-KKKZNXXFRBLXJHLY5WE6U4MKXE/
ウクライナ制圧、2日で可能 米分析、ロシア軍増強ほぼ完了

  米当局がロシアによる大規模なウクライナ侵攻の準備がほぼ完了し、首都キエフを2日以内に制圧可能だと分析していることが5日分かった。米紙ワシントン・ポスト(電子版)などが伝えた。最大で5万人の民間人が死傷し、500万人が難民となる恐れがあるという。ロイター通信も、ロシアが侵攻に必要な部隊の7割を配置したと報じた。

  ワシントン・ポストが米軍などの分析として伝えたところでは、2週間前に60だったロシア軍の大隊規模の部隊数が83まで増加した。国境沿いに展開する兵士は10万~13万人に拡大。緊張緩和に向けた外交的解決の窓は閉じかけているように見えると指摘した。(共同)


2022.02.03-Yahoo!Japan(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/c1b2ee4ebe6004a8bdc6afdf167fc94788b1a0d0
米軍が東欧に増派、ウクライナ周辺国に約3千人

  ワシントン=渡辺浩生】米国防総省は2日、米軍約3千人を東欧を中心とした欧州の同盟国に派遣すると発表した。ロシア軍がウクライナ国境付近に展開を続ける中、同国と国境を接する北大西洋条約機構(NATO)加盟国の抑止力と防衛力を高めるのが狙い。緊迫するウクライナ情勢を受けて東欧への米軍の大規模派兵が決まったのは初めて。

  一方でバイデン政権は交渉による緊張の沈静化を呼びかけており、ロシア側の出方が注目される。
  国防総省によると、数日内に米南部ノースカロライナ州から約1700人をポーランドに、約300人をドイツに派遣する。さらにドイツに駐留する米陸軍部隊から約千人をルーマニアに再配置する。
  米軍ではNATOの即応部隊への合流に備え、米本土の約8500人が待機状態にある。今回決まった派兵は、これとは別に派遣されるもので、今後も情勢に応じて増派する可能性があるという。
  派遣部隊はウクライナ国内での戦闘には関わらないとしている。 国防総省のカービー報道官は2日、増派の理由として「プーチン露大統領は今も(ウクライナ周辺で)部隊や戦闘能力の増強を続けている」と指摘。ウクライナと国境を接するNATOの同盟国を脅威から守るという「強いシグナルをプーチン氏と世界に送ることが重要だ」と述べた。 ウクライナ国境付近には10万人超のロシア軍が展開し、ウクライナの北方と国境を接するベラルーシでも演習を理由に露軍派遣が続いている。地中海や北大西洋でも露海軍の動きが活発化しているとみられる


2022.02.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220202-5OTOMPKMJJPX7LXQGEPMXBI53E/
ロシア、ウクライナ停戦合意履行へ圧力 親露派通じ干渉狙う

  【モスクワ=小野田雄一】ロシアによる侵攻が懸念されるウクライナ情勢をめぐり、同国東部で続く紛争の停戦合意がにわかに焦点に上ってきたロシア側は最近、緊張緩和にはウクライナ政府による停戦合意の履行が不可欠との認識を相次いで表明。同国国境付近でロシアが軍備を増強した狙いの一つは、緊張を高めて、露側に有利とされる合意を履行せざるを得ない状況にウクライナを追い込むことだとみられる。

  プーチン露大統領は1月28日、電話会談したフランスのマクロン大統領に、ウクライナ政府が停戦合意を「無条件で履行」することが重要と伝達。ラブロフ露外相も26日、「欧米が合意履行を保証すれば全ての問題は解決する」と述べ、1日のブリンケン米国務長官との電話会談でも合意履行を「米国からウクライナに強制すべきだ」と伝えた。

  2015年に成立した停戦合意は、親露派武装勢力が実効支配するウクライナ東部への高度な自治権付与などを規定する。履行されれば、ロシアは親露派を通じてウクライナ内政への干渉が可能になり、同国が望む北大西洋条約機構(NATO)加盟の阻止にもつながる。このためロシアはかねて合意当事国のフランスとドイツに加え、米国にも合意をウクライナに履行させるよう求めてきた。

  ウクライナ情勢の緊迫化を受け、露仏独とウクライナは1月26日、合意をめぐる高官級協議を約1年ぶりにパリで開催。8時間超に及んだ協議の末、4カ国は近くベルリンで再び協議することで一致した。ロシアは仏独にウクライナ侵攻を危惧させ、合意の履行をウクライナに働きかけさせる思惑とみられている
  さらにネベンジャ露国連大使は31日、合意締結7年を記念する国連安全保障理事会を2月17日に開く予定だと表明。国際社会も巻き込む意図を鮮明にした。
  一方、ウクライナはこうした動きに警戒を強めている。ゼレンスキー政権は前政権下で締結された合意の履行にはもともと慎重で、同国国家安全保障防衛会議のダニロフ書記は1月末、AP通信に対し、停戦合意はロシアの軍事的威圧の下で結ばれたと指摘。「合意履行は国家の破壊につながる。欧米諸国はウクライナに履行を迫るべきではない」と述べた。

  今回のロシアによるウクライナ国境での軍備増強は、昨年10月下旬にウクライナ軍が初めてトルコ製の高性能攻撃ドローン(無人機)を使って親露派支配地域を攻撃した数日後から指摘され始めた。このことは東部紛争の情勢がロシアの行動に影響を与えていることも示唆する。
  ロシアは19年から親露派支配地域の住民に露国籍を付与する政策を進め、昨年12月時点で約72万人が取得した。ロシアがNATO側にウクライナの加盟拒否や同国との軍事協力停止を求める背景の一つには、NATOを後ろ盾にウクライナが親露派地域への攻勢を強め、「自国民を見捨てた」との批判が強まることへの警戒があるとみられる。
  同時にその場合は、さらなるウクライナ介入の口実とする可能性もある。


2022.01.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220129-J4JFHWS3EBLCPLOLQZUODUCWXM/
政府、邦人に早期退避呼びかけ ウクライナ情勢

  ロシアによるウクライナ侵攻の懸念が強まっていることを受け、日本政府は在留邦人に対し、商用機による国外退避を呼びかけている。昨年8月にアフガニスタンでイスラム原理主義勢力タリバンが実権を掌握した際は自衛隊機を現地に派遣したが、政府内では「ウクライナ侵攻」シナリオで自衛隊機を派遣するのは難しいとの見方が大勢だ。政府高官は「商用機が飛べなくなっても何とかなると思わないほうがいい」と危機感を強めている。

  政府によると、ウクライナの在留邦人は今月20日時点で約250人。24日にはウクライナの危険情報について、全土を対象に渡航中止を勧告する「レベル3」に引き上げた。林芳正外相は「今後、事態が急変する可能性もある」と繰り返し強調している。
  「このままとどまれば相当リスクがありますよ」政府はウクライナの在留邦人に対し、電話やメールで商用機での国外退避を強く勧めている。本格的な武力行使が行われれば、現地邦人が戦闘に巻き込まれかねないためだ。
  在留邦人約250人のうち商社などの駐在員の国外退避は進んでいるものの、ウクライナ人と結婚するなどして現地に定住する邦人に関しては難航しているのが現状だ。外務省幹部は「われわれの危機感からすると、もう少し退避のスピードが上がってもいいのではないか」と焦りを隠さない。「250人という数字も外務省に届け出ている人の数で、それ以外の邦人も多数いるとみられる。

  ロシアがウクライナ侵攻に踏み切れば商用機の運航は難しくなるが、自衛隊機の派遣も難しい。自衛隊法84条では、輸送は「安全」に実施できることが条件となっているためだ。アフガンの場合は米軍が首都カブールの空港を管理していたため戦闘に巻き込まれる可能性が少なかったが、ウクライナでは空港を含め「戦場」となる恐れがある。

  防衛省幹部は「ウクライナは陸路でも退避できる」と指摘する。ウクライナ西部と国境を接するポーランドやルーマニアなどはNATO加盟国で、米国やフランスは部隊派遣を進めている。ただ、その場合でも国境付近までの輸送手段確保など課題は多い。政府としては商用機で一人でも多くの退避を実現したい考えだ。(杉本康士、市岡豊大)


2022.01.28-NHK NEWS WEB-https://www.nhk.jp/p/nw9/ts/V94JP16WGN/blog/bl/pKzjVzogRK/bp/p4BxpJ7m0v/
緊迫ウクライナ ロシアはどう動く? 安全保障の専門家、小泉悠さんインタビュー

緊迫ウクライナ アメリカからロシアへ回答 ロシア 今後どう動く?
  ウクライナ情勢をめぐり、アメリカのブリンケン国務長官は、ロシアがNATO=北大西洋条約機構をこれ以上拡大させないよう要求していることに対し、応じられない考えを書面で回答したと明らかにしました。
  安全保障に詳しい専門家に、軍事的な緊張はどこまで高まっていると捉えているのか、ロシアが軍事的な行動を起こすとしたらいつと考えられるのか、そして偶発的な衝突がなぜ懸念されるのかなどを聞きました。専門家は「日本はわがことと捉える必要がある」と指摘しました。

Qまずアメリカ側がロシアに書簡を出したタイミング、ロシアの反応は?
  ことしのはじめに、アメリカとロシア、ロシアとNATO、ロシアとOSCE(欧州安全保障協力機構)で連続して協議がありました。このときの反応からある程度推し量れるだろうと思います。
  つまり、このときに、西側の国々が提示したのは、ロシアが出してくる要求のうち、ミサイルの配備制限とか、演習の制限とか、そういうものは応じてもいいよ、でもNATOをこれから拡大しないということについては認められませんよ、というものでした。
  それに対してロシアはなんといったかというと、われわれの提案の中の都合のいい部分だけつまみぐいするんじゃないという風に言うわけですね。われわれのこの提案全体のことを考えろといって非常に強く反発をしたわけです。
  今回もアメリカ側からの反応はそれとそっくり同じで、やっぱり、NATOはこれ以上拡大しないという部分に関しては同意できない、という。でもロシアにとってみればこれが一番核心的な要求であるわけですよね。
  ということは、やはり事実上今回のラブロフ・ブリンケン会談も決裂に終わったという風に考えていいんじゃないかということです。
Qそもそも、NATOにウクライナが入るのを認めないというロシアの要求について、ロシア自身はどう思っているのでしょうか?
  ロシアは、ソ連崩壊後30年、西側と外交をやってきて、こんなこと言ったところで、通らないということは、わかって言ってるんじゃないかという気がするんですね。ですから、どちらかというと、NATOとかアメリカに対する不拡大要求は、政治的牽制球という側面が強いのではないかと。

  他方で、ロシアは、昨年以来ウクライナに対して第二次ミンスク合意を履行しろということを強く圧力をかけているし。今年に入ってからは、ロシア共産党側からもうドネツクとルガンスクの分離地域を国家承認したらどうかという提案も出ているわけですよね。
  国家承認しちゃうということは、ミンスクプロセスが終わるということを意味するわけですから。どうもロシアが本当に圧力をかけたいのは、ドネツクとルガンスクの地位だとか、ウクライナそのものの国家的立ち位置を、軍事的圧力と政治的圧力で強制的に変える、そっちのほうなんじゃないかなという気がしています
Q落としどころ、ロシアはどういう解決策が提示されれば納得すると考えていますか?
  対立が終わるというか、ロシアがもっていきたい形は、おそらく「中立」かつ「中立でロシア寄りのウクライナ」ということだと思うんですよね。
  これをロシアはずっと追求してきたわけなんですけど、結局2014年にロシアが軍事力を行使したから、むしろウクライナはよけいロシアから逃げていこうとするわけです。
  だから、一応NATOには入ってないけど、NATOとは友好国になっている、という状態がずっと続いてきた。これをおそらく終わらせたいんだと思います。ですから、ひとつには、2015年の第二次ミンスク合意を作るときにも、ロシアはこういう話をしていました。ウクライナの憲法を改正させて、ドネツクとルガンスクを特別の地域として憲法で明記すると。ですからウクライナはこれから先もずっと分裂国家であることを認めろということ。

  もうひとつは、第二次ミンスク合意の時にロシアは、追加議定書をつけさせて、この中にウクライナは中立国であるという条項を入れさせたいと考えたわけですね、実現しなかったけど。そういった形でウクライナが法的に、自ら西側にはいきませんと宣言させる。それから国内に分離独立地域、紛争の火種を抱えこみ続けることを許容させる。それを通じてロシアの影響力を行使するってことですね。
  ただ、昨年7月にプーチン大統領が出した論文を見ると、ウクライナが真に主権を回復するためには、ロシアとのパートナーシップを通じてしかないという言い方をしています。だから、もしかするとロシアとしては単にウクライナが中立を宣言するだけでは、不満なのかもしれなくて。
  やっぱり、ロシア主導の政治経済枠組みにウクライナが戻ってくる、そういうところまで要求したいのかもしれません。ただ、今のウクライナの国民感情を考えると、とてもそんなことはちょっと考えにくいので、当面は、少なくとも最低ラインとしては、ウクライナの中立の強要ということなんだろうともいます。
Q「中立」が現実のものになる可能性は?
  ここのところはウクライナ側の政治情勢にもよってくるし、ロシアがどこまでエスカレートするかにもよってくると思います。
  私はウクライナの専門家じゃないので、ウクライナ側がそこを受け入れるかはわからないですが、仮にアメリカとの交渉も決裂した、ウクライナ側がそんなものは受けいれられませんと完全に蹴った場合、ロシアが「じゃあすみません」といって、軍隊をひいて帰って行くというオプションは想像しづらいんですよね。何らかの強制的方法で要求をのませようとするんじゃないか、それがうまくいくかどうかはわからないが、何かの物理的手段に出るんじゃないか、という気がします。

  そのときの方法は、一番単純なのは、いま国境に集まっている十数万人の軍隊を攻め込ませるということですよね。首都キエフとかハリコフとか大都市を一時占拠して、われわれの要求をのまなければ撤退しないぞというようなことをやる。
  あるいは、ロシアは地上部隊だけじゃなくてミサイル部隊や航空部隊も集結させているので、限定的な空爆でやるんじゃないかという説も出ているし。
  それから、2014年,15年のときは現地住民を蜂起させて、そこにロシアが支援を与えるという戦争をしましたよね。そういう形になるかもしれない。あるいは、サイバー攻撃をかけて、国土全体を麻痺状態に陥れるかも。いろいろな方法が考えられるし。
  おそらく実際にはこのうちのいくつかを組み合わせたような方法でウクライナに対して、ウクライナの国家全体を一気に転覆するとか、全土を占領は難しいと思うが、政治的に、なかなか耐えがたいような打撃をあたえて要求をのませる、ということが選択肢の中に入っていると考えざるを得ない。これだけの軍隊を集めてきている。しかもそれが非常に長期的だし、なおかつ、とても明確な政治的要求を伴っているわけですよね。
  まったく何もしないで、あの軍隊が帰って行くというのは想像しにくいなというのが私の今の懸念です。
Qウクライナのこの緊迫状況。これまでクリミア併合とかあったが、どのレベルと考えていますか?
  クリミアのときとかドンバスのときは、いよいよロシアが隣国ウクライナに軍事力行使をしたということで、これは非常に緊迫したわけ。ただ、そのときの軍事力の規模はそこまで大きくなかったわけです。
  そのあとも何回もロシアがウクライナ周辺に集まってきた、ということはあったが、今回集まってきているロシア軍は桁が違う。十数万人集まってきているということは、ロシアの地上兵力の3分の1くらいは集まっているわけです
  昨年12月のワシントン・ポスト紙の見立てだと17万5000人くらい。要するに、今だいたい35万人くらいロシアの地上部隊がいるんですけど、その半分くらい集めて侵攻するのではといわれているわけです。

  ちょっと、こういう事態は訓練でも見たことないし、これだけの兵力を集めて、ロシアが外国に攻めこんだこともない。ハンガリー事件、チェコ事件、アフガニスタン侵攻、ソ連が実際にやった軍事力行使以来の規模の軍事力行使の準備はされている。

  実際にやるかはわからないけど、そういう規模の兵力が集まっていることは外形的に明らかで、私自身、衛星画像を購入して見ているけど、あちこち相当な兵力集結が認められる。しかも今回、今年に入ってからは、極東からも部隊を集めてきて、ベラルーシに展開させている。これらもなかなかかつて、ここまで大規模な兵力移動を極東からヨーロッパまでもっていくというのは、ちょっと見たことがなかったです。
  少なくとも冷戦が終わってからのヨーロッパでは最大の戦争の危機といえるのではと思うし、ロシア自身の軍事力行使から考えてもちょっとこんなことはなかなかなかったと思います。
Qロシアが行動を起こすならいつと考えていますか?
  ロシアの軍事思想って非常に偽装、マスキローフカを重視するわけですよね。だからなかなか、いつくるだろうとみんなが思っても、そこは必ず外そうとするでしょうし。それからもうひとつは、ロシアの軍事思想で特徴的なのは戦争の初期段階は、とても特別な期間だと考える。そこでは普通の戦い方はしない
  あるいは過去の例から予測できなかったような戦い方をする。それによって、できれば戦争初期段階で、敵が戦争遂行能力や意思を砕きたいと考えるわけです

  だからロシアがこの時期にこんなことをするだろうということは予測しがたいのが正直なところだろうと思います。
  ただ、直近のスケジュールを見ると、ベラルーシにロシア軍が展開してきて、合同訓練の第一段階をしている。移動することそのものが目的とされていて、遠いところからベラルーシに展開させている、これ自体が訓練となります。
  二段階が、2月10日から20日にかけて、大規模な戦闘訓練を行いますよと言っているわけですよね。だから、こういう大規模な訓練なんかのどさくさに紛れて、なにか実力行使をするのではないか、とか。
  これもどこまでほんとかわかりませんが、プーチン大統領としては、オリンピックやっている中国の習近平主席の顔をつぶしたくないと配慮しているとか。実際に習近平主席がやらないでくれと頼んだとかいろんな説が乱れて飛んでいますよね。もし中ロの首脳にとって、そんなにオリンピックが大事なら、もしかするとオリンピックの終了後まで待つのかもしれない。
  そうするとちょうど、オリンピックの閉会式が2月20日で、ロシア軍の演習終わるのが2月20日ですから、そのへんのタイミングで演習から帰るとみせかけて侵入するとか。何か別の方法で介入をしかける、そういうことも考えられると思います
Qバイデン大統領も、偶発的な小規模衝突ありえるといっていたが、突発的なことが前線で起きるのは考えられますか?
  偶発事態なんで事前にどうこういいにくいですが、ただ、先ほども言った通り、かつてない規模の軍事力が集まっているわけですよね。ロシア軍自身もこんなにたくさん兵隊集めたことないはずなんですよ。
  ウクライナ軍も守りを固めているので、軍事力と軍事力が集まっているというのは、何が起こるかわらかない。偶発的な事態は、確かに想定しなければいけないと思います。それから、今回ウクライナを支援するため、各国が軍事援助を送り込んでいるが、一部情報収集のための特殊部隊も入っているといわれますから。前線付近では、ロシアとウクライナだけじゃなくて、ごく少数だけど西側の軍隊も入っている。そういうものとの偶発衝突もさらに危ないわけですから。
  仮にプーチンが本当はやる気がない、フェイントだとしても、軍隊がたくさん集まっているという状況自体が危険なんだということは忘れてはならない。

Q軍事侵攻など最悪の結末を避けるために、周辺国や同盟国は、どんな働きかけや外交的努力ができますか?
  まず一つは、通常であればロシアの行動というのは、抑止するわけですよね。そもそもここまで来ないように防衛力をもっておいて、そういうことをやっても、あなた方は負けますよ、あるいは勝てるかもしれないけど、その過程でものすごい損害を受けますよというのをロシアにわからせようとするわけですよね。
  だから普通は国家間でそうそう簡単に戦争はしないわけです。ところが今回の場合は、その抑止がどうも効いていない。あるいは抑止されていないふりをロシアがしているわけですよね。それはウクライナの軍事力だけだったら、なんとかなるというふうにロシアはおそらく思っていて、だからこそウクライナとしてはNATOに加盟して、自分たちだけでは抑止しきれないロシアを抑止したいと考えるわけですけど、そもそもロシアとしては、そんなことができないようにしてやろうと思ってこういうことをやっている。要は、こう、抑止のすれ違いが起きているわけです。
  じゃあ、NATOの国々はまだNATOに入っていないウクライナを守るために、軍事力を使ってでもロシアを止める気があるかというと、どうもそういう気が各国ないわけですよね。なんといってもロシアは軍事大国で、核兵器まで持っているわけですから、そのロシアと軍事力を使ってでも対決するという意思は、アメリカにさえないということですよね。

  代わりに今みんなが言っているのは、一つは軍事援助を送るから、対戦車ミサイルとか送るので、なんとかこれで頑張ってくれっていう話と、もう一個はもしもロシアが本当に軍事力を行使した場合は、手ひどい制裁をかけますよっていう話です。さらなる経済制裁があるとか、国際送金システムからロシアを排除するであるとか、デュアルユース技術のさらなる制限であるとか、そういう形でロシアの経済を締め上げますよと言っているわけです。

  問題はそういった経済に対する深刻なダメージを、プーチン大統領がどういう風に見るかというところだと思うんですよね。普通に考えたらそれは回避したい損害なはずなわけですけど、おそらく2014年のときも、こういう今のような制裁をくらうとわかった上でロシアは介入をしているわけですよね。だからどうもプーチン大統領の世界観のなかで、制裁というものが避けたいけども、絶対に受け入れがたいかというと、そうでもないと見られている可能性があると思うんですよ。
  それから、これはまだまったく不確定ですけど、やっぱり今のプーチン大統領の任期って2024年の5月で切れるわけですよね。そのあともやっぱり何らかの形で権力を握ろうとするんだと考えると、やはり国民に対する関心を、国民の関心を変えるような何かを起こしたいと考えていてもおかしくはないと思うんですよね。仮にそういう内政上の計算が経済的なデメリットを上回るんだとしたら、これもやっぱり制裁って抑止効果にならないのかもしれない。

  いろんなところで、やったら罰するよって話はしているんだけども、どうもこうロシアを、西側がやっていることだけでロシアを止められるという確信が持てない。止められるのかもしれないけど、どうも不安が大きいわけですよね。
  ただそれでも制裁が無意味かっていうとそうじゃないと思うんです。やっぱりやった方がいい。もしもロシアが本当に軍事行動をとるんだったら、きちんと制裁をかけるべきだと思いますし、そこに日本は断固参加すべきだと思いますね。
  というのは今ロシアがウクライナでやっていることって、一過性の事態ではない可能性があるわけですよね。これから先も、たとえば西側の国々が、ロシアの要求をのまないのであれば、これから先もロシアは、ヨーロッパの安全保障秩序の変更を求めて、こういうことを繰り返す可能性がある。
  それから、こういうロシアのふるまいを見ている例えば中国とか北朝鮮とか、日本にとっての直接の一番の安全保障上の懸念国が「やっぱり西側って弱腰だな」という風に見て、また冒険的な行動に出てくる可能性ってあるわけですよね。なので、グローバルな秩序全体の問題としても、日本の喫緊の安全保障上の課題としても、変なメッセージは出さないほうがいい。

  やっぱりそういうことに対しては、完全に止められないかもしれないけれど、確実に罰しますよということは、きちんとやるべきだし、その中で日本はおつきあいではなくて、自分たちの安全保障の問題として主体的にやるんだという風に考えるべきだと私は思います。
Qウクライナというと、遠い国の話だと思いがちな日本人も多いと思うが、世界全体や日本にも関わりのあることと、考えたほうがよいということですか?
  そうですね。まさにこれはユーラシアの西側の、反対側で起きていることではありますけれど、結局同じことがユーラシアの東側でも起きうるんだという自覚は、まず持たなければいけないと思いますし、もう一つは、いまわれわれがユーラシアの西側に対して示している態度というのは、ユーラシアの東側で起こることに対して、アメリカとかヨーロッパからかえってくる反応とほぼ同じになると考えるべきだと思うんですよね。
  だから、ここで例えば日本が「ロシアとの領土問題もあるんで、ウクライナの件は甘く見ましょうや」というようなことを言った場合に、じゃあ尖閣有事とか台湾有事のときにヨーロッパの国々がなに言ってくるかを想像してみるべきだと思うんですよね。
  あとは、いまはやっぱり日本で国家安保戦略改定という話が本格化してきているわけですけれど、そのときにやはりロシアをどう位置づけるかとか、中国をどう位置づけるかとかいうことにも直結してくるわけですから。
  やはり今回の件は対岸の火事ではない。対岸であるのかもしれないけれども、こっちでも同じことが起こった場合にどうするのかっていう、わがことに置き換えて考えるべきだと思います。
Qいま配備されている部隊や兵器などから、こんな可能性が高いとか、こんな動きに注目しているとか、ポイントがあれば教えて下さい。
  正確にいうと、大体どんな作戦もできる兵力がそろっていると考えるべきですね。まず兵力の数が非常に多いということ、それからロシア軍はいま機甲部隊が4つあるんですけど、4つの機甲部隊全部がウクライナ国境周辺に集まってきています。だから、戦車部隊を中心にして電撃的に侵攻するみたいなことも可能だと思いますし、でも航空部隊とかミサイル部隊なんかも集まってきているので、長距離精密攻撃みたいなこともできるでしょう。
  それからさらにいま、バルト艦隊と北方艦隊の揚陸艦部隊が、地中海のほうに入ってこようとしていて、これが黒海のほうまで来られると、もしかしたら陸側だけじゃなくて、海側のほうでもなにか上陸作戦があるんじゃないかとか、ウクライナはいろんなことを心配しなければいけないはずなんですよね。
  ウクライナとしてみれば、いろんなこと、あらゆるタイプの侵略を今心配しなければいけないはずなので、兵力を一か所に集中させるということもできなくなってしまうし、こういう態勢で備えようっていうふうに決め打ちすることもできないわけですよね。おそらくまさにそれがロシア側のねらいなんだろうと思います。
  だから、外から見ているわれわれもなかなか「ロシアは必ずこうくる」とかっていうふうには、決め打ちができないわけですから、よけいロシアの動き全体と、ウクライナ周辺で起こること全体見ておかないといけないわけです。
  2013年入局 松山局・おはよう日本・首都圏局をへて、ニュースウオッチ9ディレクター。ジェンダーや多様性などにも関心あります。


2022.01.28-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220128-5QKRPKVCGVND3HSQVOPRWPH7UM/
在ウクライナ大使館職員家族が国外退避開始

  外務省幹部は28日、国境付近にロシア軍が大規模展開しているウクライナについて、在ウクライナ日本大使館職員の家族が国外退避を始めたと明らかにした。準備が整い次第、順次国外退避しているという。

  政府は24日にウクライナの危険情報について、首都キエフを含む全土を対象に渡航中止を勧告する「レベル3」に引き上げた。在留邦人にも商用機による国外退避を強く勧めている。大使館の職員については、邦人保護など緊急業務に直接関係しない職員を中心に国外退避を検討している。
  ウクライナをめぐり、米政府は23日に大使館職員の家族に国外退避を命じるとともに、一部職員の自主的退避を許可した。ウクライナの自国民にも退避を検討するよう促している。英政府も24日に大使館職員の一部と家族を一時的に国外退避させると発表した


2022.01.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220101-ACZAOKXG35IH3ALX54QXYXALLQ/
侵攻なら「重い代償」 バイデン氏、露に警告

  バイデン米大統領は12月31日、ロシアのプーチン大統領との30日の電話会談で、ロシアがウクライナを侵攻した場合は「厳しい制裁」や、北大西洋条約機構(NATO)軍増強など「重い代償を払うことになる」と警告したと明らかにした。自宅のある東部デラウェア州で記者団に語った。

  電話会談では双方が互いの懸念を表明し、1月に予定する米欧とロシアによる高官協議で話し合うことを確認したと説明。「ロシアが緊張を緩和した場合のみ、協議はうまくいくと伝えた」と強調した。「ウクライナに侵攻しては駄目だ」とも明確に指摘したという。
  ホワイトハウスによると、バイデン氏は1月2日にウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、ウクライナの主権や領土一体性を支持する考えを改めて示す。(共同)

  これに対し、日本に輸入される重要5品目(コメ、麦、牛肉・豚肉、乳製品、砂糖類)は関税の削減、撤廃の対象外とするなど、国内の農林水産業を保護する。ルール面では、外資企業に対して技術移転を要求することを禁じるなど、企業の自由な経済活動を確保するための規定を設けている。



2021.11.07-Yahoo!Japanニュース(毎日新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/d0c1120d01af189c20260c551c5343c8b07cc144
ロシア軍9万人、ウクライナ国境に集結か 軍事的緊張、再燃の恐れ

  今春にロシアの軍部隊が集結し、国際的に懸念を招いたウクライナとの国境周辺で再び軍事的緊張が高まっている。米メディアはロシアの部隊が国境近くに動員されている可能性を相次いで報道。ロシア軍が今秋の大規模演習の後に9万人規模の部隊を残しているとみられる一方で、今月4日には米海軍第6艦隊の旗艦が黒海に入るなど、米軍も周辺地域で活動を活発化させている

   ロシア軍の集結については、米紙ワシントン・ポストや米メディア「ポリティコ」が10月末以降、戦車などが大量に並べられた衛星写真やソーシャルメディアの映像などを基に相次いで報じた。
   ウクライナ国防省は今月1日、「ロシア軍の部隊の追加投入は確認されていない」と直近の動員を否定するコメントを出したが、2日には「国境付近には約9万人のロシア軍部隊が集結している」と発表。今年後半にウクライナとの国境付近で行われた演習後、国境から約260キロ離れたロシア西部スモレンスク州などに部隊が残っているとして、「ロシアは隣国への圧力のため、定期的に部隊を移動、集結させている」と非難した。

   ウクライナの国防次官は4日、地元メディアに対し、「現在の状況は心配が必要なほどではない」と指摘しつつ、来年1月にかけてロシア軍が部隊を増強する可能性に言及。「我々は戦争状態にあり、緊張が高まるリスクは常にある」と述べた。米CNNによると、2日に訪露した米中央情報局(CIA)のバーンズ長官がロシア側に懸念を伝えたという。
   米メディアの報道に対し、ロシアのペスコフ大統領報道官は衛星写真がウクライナではなく、ベラルーシの国境付近であると主張し「たちの悪いデマ」と報道内容を否定した。
   現在のウクライナ周辺は雨などで土壌がぬかるみ、軍事作戦に不向きな時期とされており、ロシア軍が有事に備えて部隊の装備を国境付近に残しているだけとの見方もある。ただ、冬になれば地面が凍結し、移動しやすくなるため、再び緊張が高まる恐れも取り上げられている

   ウクライナ東部の停戦ライン付近では、同国軍が今でも親露派武装勢力と銃撃や砲撃を交わしているが、10月下旬にはトルコから購入した無人攻撃機による爆撃を初めて実施した。ウクライナを支援する米軍も同月、黒海上空で戦略爆撃機を飛行させたほか、月末から第6艦隊のイージス艦と旗艦「マウント・ホイットニー」を相次いで黒海に派遣するなど活動を活発化させている。
   10月中旬にウクライナを訪問したオースティン米国防長官も、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟について「第三国に加盟を拒否する権利はない」と発言し、加盟に反対するロシアをけん制していた。
   ロシアのプーチン政権は米軍やウクライナ軍の活動に警戒を強めている。特にウクライナのNATO加盟を越えてはならない「レッドライン」とみなしており、今後、軍事的な圧力を更に強める可能性がある。
   今春にはロシア軍が10万人を超えるとみられる部隊をウクライナ国境付近に集結させ、国際的な批判を招いた。ショイグ国防相は4月下旬に撤収を指示したが、一部部隊は演習の準備などを名目に国境周辺に残っているともみられていた。【モスクワ前谷宏】


2021.05.07-Yahoo!Japanニュース(毎日新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/550331d22d1835c5d31b285c20792af1ab9c9cda
米国務長官、ロシアに警告 ウクライナ大統領に独立支持を約束

  ブリンケン米国務長官は6日、訪問先のキエフでウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、ロシアの脅威に対してウクライナの独立や主権、領土保全への支持を約束した。
  ロシアは3月末ごろからウクライナとの国境周辺に大規模な部隊を展開。4月下旬に撤収を開始すると説明していたが、依然として多くの兵力の残留が指摘されている。ブリンケン氏は同日、地元テレビのインタビューで「ロシアが挑発的で無謀な行動を取り続ければ、相応の措置を取る」と警告した。
   米国務省によると、ブリンケン氏は会談後、共同記者会見に臨み「ウクライナが侵略から自衛できるように緊密な協力を継続する」と表明。国境周辺のロシア軍について「かなりの部隊や装備が残っており、短期間で攻撃的な行動に移すことができる。状況を注視している」と強調した。
  ゼレンスキー氏は「脅威は残っており、有事が起こらないようにしなければならない」と述べた。
  米紙ニューヨーク・タイムズは、複数の米政府高官の話として、ロシアは現在までに数千人を撤収させただけで、8万人近い兵力が残されていると報じている。【ワシントン鈴木一生】


2021.03.31-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/210331/wor2103310016-n1.html
ウクライナ、航空エンジン大手を国有化 中国の買収阻止 対米関係強化狙う
(1)
  【モスクワ=小野田雄一】中国企業がウクライナの世界的航空エンジン企業「モトール・シーチ」を買収しようとした問題で、同国のゼレンスキー大統領は31日までに、同社を国有化する大統領令に署名した。イタル・タス通信が伝えた。同社から中国への軍事技術流出を警戒する米国の意向を踏まえ、最大の貿易相手国である中国よりも、対ロシア戦略の後ろ盾である米国との関係強化を優先した形。中国はウクライナに反発しており、今後の両国関係に影響が及ぶ可能性もある。

  これに先立つ3月11日、ウクライナ国家安全保障・国防会議(RNBOU)が同社を国有化する方針を決定。20日には同国裁判所がウクライナ保安庁(SBU)の申し立てを受け、同社の全株式と資産を国の管理下に移すことを決定していた。国有化に際し、同国は同社株式の過半数を保有する中国企業「北京天驕航空産業投資有限公司」(スカイリゾン)などに補償を行う。
  中国外務省の華春瑩報道官は25日、「ウクライナは中国企業と投資家の権利を考慮すべきだ」と反発。スカイリゾンも10日、ウクライナが同社と王靖会長を対象に1月に発動した制裁に対する異議を同国最高裁に申し立てたと発表した。スカイリゾンはウクライナに企業活動が妨害され、36億ドル(約4千億円)の損害を被ったと主張している。

  ウクライナにとって中国は輸出・輸入とも1位の貿易相手国。2019年の統計では、輸出総額500億ドルのうち7・2%、輸入総額607億ドルのうち15・2%が中国との取引だった。中国が報復的措置を取った場合、ウクライナは経済的打撃を受ける恐れがある
(2)
  それでもウクライナがモトール・シーチの国有化に踏み切った背景には、米国との関係を強化する狙いがある。ゼレンスキー氏は今年5月に就任から2年を迎えるが、ウクライナ東部を実効支配する親露派武装勢力との紛争の解決など主要な公約ではロシアとの主張対立などから目立った成果が出せておらず、支持率は低下。ゼレンスキー氏はウクライナに同情的なバイデン米政権の発足も追い風に、国際的な対露圧力を強化してロシアから譲歩を引き出したい考えだ。
  実際、モトール・シーチ国有化に関し、RNBOUのダニロフ書記は「ウクライナにとって同社は戦略的に重要だ」と指摘。SBUのバカロフ長官も「国益に関わる問題だ」とし、外交・安保戦略に基づく決定であることを示唆した。
  航空機などのエンジン製造で高い技術を持つモトール・シーチは、2014年のロシアによるウクライナ南部クリミア半島併合で大口顧客だったロシアとの関係が途絶え、中国との取引を拡大させていた
  この過程で50%を超す同社株式がスカイリゾンに取得されていたことが発覚。SBUが同社株式に基づく議決権を一時凍結するなど買収阻止に動いていた
  米国とウクライナは今年1月、スカイリゾンへの経済制裁を発動。中国は制裁は不当だと非難していた。








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