露-ロシア問題-2022年7月~2023年



2023.02.28-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230228-F4CW2FOW2FJNFJEHC5SQ4Z7OYE/
ロシア制裁で中国〝漁夫の利〟人民元決済網の利用増加
(蕎麦谷里志)

  ロシアによるウクライナ侵略から1年が経過したが、西側諸国が経済制裁として国際決済のネットワーク「国際銀行間通信協会(SWIFT)」からロシアを締め出した影響で、中国の人民元決済システム「CIPS」の利用が増加している。制裁を避けてロシアとの取引を続ける抜け穴として活用されているためで、中国としては〝漁夫の利〟を得た形だ。まだ国際決済の「ドル覇権」を脅かす状況にはないが、米中対立の激化もあり、CIPSに参加する金融機関は今後も増加する見通しだ。

  CIPSは、2015年に中国が人民元の国際決済のために構築したシステムだ。通常の国際決済ではほとんどがSWIFTを介してドルやユーロで決済が行われている。だが、12年にイランの核兵器開発疑惑をめぐり、同国の個人や企業が排除されたことから、中国でもSWIFT依存への警戒感が高まり、独自決済網の整備が進んだ。
  SWIFTから排除された国は、ドルなど主要通貨を使った海外との取引が困難になるため経済的な打撃は大きい。昨年3月にはロシアの金融機関もSWIFTから排除されたが、ロシアへの経済制裁に参加しない国が、ロシアから原油などを購入する手段としてCIPSが使われているとみられる。
  実際、今年1月のCIPSの1日平均の取引件数は2万1千件で、制裁発動前の約1・5倍に増えている。CIPSに参加する金融機関も増加傾向にあり、大和総研によると、昨年12月までの1年間で101の金融機関が新たに加わり、計1360機関となった。
  ただ、1日平均で約4200万回の取引が発生し、参加金融機関も1万を超えるSWIFTとは大きな開きがあり、大和総研の中田理恵研究員は「まだSWIFTを脅かすような状況ではない」と話す。
  それでも米中対立の激化に伴い、中国がSWIFTから排除されるリスクに備えてCIPSに参加する金融機関は今後も増加していくとみられる。CIPSの利用が広がれば、SWIFTを用いた経済制裁の効果が相対的に弱まる可能性があり、中田氏も「CIPSの動向は注視していく必要がある」と指摘している。(蕎麦谷里志)


2023.02.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230225-PIYDHF6KVZPZPBL25DLUSNVUAQ/
露が中国の譲歩要求拒否 独主力戦車、初のウクライナ引き渡し

  ロシアによるウクライナ侵略の開始から1年となった24日に中国が双方に譲歩を通じた停戦の実現を求める文書を発表したことについて、露外務省は同日、ザハロワ報道官名義の声明を発表した。声明は「ロシアは政治的・外交的手段での軍事作戦の目的達成にオープンだ」としつつ、そのためには米欧諸国によるウクライナへの兵器供与の停止や、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ4州などの「帰属変更」をウクライナが認めることが前提となると主張した。

  いずれもウクライナには容認できない内容で、ロシアは事実上、中国が提案した譲歩に応じず、軍事作戦を続ける方針を示した形。
  声明はまた、停戦交渉を妨げているのは、ロシアとの交渉を否定し、露軍の全面撤退など「現実離れ」した要求を掲げているウクライナ側だとも主張した。
  双方は現在、戦場で勝利して相手に譲歩を迫る構えで、戦局の大勢が決しない限り、停戦交渉は開始されないとの観測が強い。一方、ウクライナのシュミハリ首相は24日、北大西洋条約機構(NATO)加盟国のポーランドからドイツ製主力戦車「レオパルト2」4両が引き渡されたと発表した。米欧が供与を決定した主力戦車の実際の引き渡しは初めて。
  ポーランドのモラウィエツキ首相は同日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問し、ゼレンスキー大統領と会談。モラウィエツキ氏は今後もさらに多くの戦車を引き渡すとし、「ロシアに勝利するまで支援を続ける」と表明した。
  ウクライナは、独製の旧式主力戦車「レオパルト1」を含め、150~300両規模の戦車が米欧から供与されると想定。複数の戦車大隊を編成し、将来的な反攻の原動力とする構想を示している。


2023.02.23-Yahoo!Japanニュース(CNN co.jp)-https://news.yahoo.co.jp/articles/430ba86ef054263f580f1b9e39d6348356db4a40
戦争に負ければ「ロシアは消滅」 メドベージェフ前大統領

  (CNN) ロシアの国家安全保障会議副議長で前大統領のドミトリー・メドベージェフ氏は22日、ウクライナでの戦争に負ければロシアは「消滅する」と述べた。
  メドベージェフ氏は、ウクライナ侵攻を指す「特別軍事作戦」という表現を使いながら「勝利を収めずに特別軍事作戦をやめれば、ロシアは引き裂かれ、消滅するだろう」とSNS「テレグラム」に投稿した。
  メドベージェフ氏の発言はバイデン米大統領が21日にポーランドで行った演説を受けてのものだ。 バイデン氏は演説で「ロシアがウクライナへの侵攻をやめれば戦争は終わる。ウクライナがロシアの攻撃からの自衛をやめれば、ウクライナは終わりだ」と述べた。
  メドベージェフ氏はバイデン氏の発言について「練られたうそ」だと主張した。 メドベージェフ氏は「20世紀と21世紀に起こった戦争の大半を引き起こしながら、ロシアを攻撃的だと非難する米国の指導者を、なぜロシアの市民が信じる必要があるのか」などと述べ、米当局の「そっちこそどうなんだ論法」だと主張した。
  バイデン氏の目的は「ロシアが戦略的敗北を喫するようにすること」だとも指摘した。
  メドベージェフ氏は、ロシアのプーチン大統領の21日の演説についても言及し、特に米国との間で核兵器の削減を約束した「新戦略兵器削減条約(新START)」の履行停止について「機が熟した、不可避の判断」と指摘。「この決定は世界、特に米国に大きく響くもの」とも述べた。
  メドベージェフ氏は「結局のところ、米国がロシアの敗北を望めば世界紛争の瀬戸際に立つのは避けられない」と続け、「米国がロシアを打ち負かしたいのなら、我々は核を含むあらゆる武器で自衛する権利がある」と述べた。


2023.02.23-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20230223-BDTSIVEFQNOUTD6CJCLGSQPEF4/
ワグネル創設者、弾薬不足で露国防省批判 戦闘員3万人以上死傷

  ウクライナに部隊を投入するロシア民間軍事会社ワグネルの創設者プリゴジン氏は22日、最前線で戦うワグネルの部隊に弾薬を十分に供給していないとしてロシア国防省や軍を批判した。戦闘員の遺体が並ぶ写真を通信アプリに投稿し、弾薬があれば「死者は5分の1になるはずだ」と主張した。

  プリゴジン氏はウクライナ侵攻を巡り、国防省などの対応にたびたび不満を表明している。ワグネルが「まるで存在しないかのように扱われている」とも述べた。
  ワグネルはウクライナ東部ドネツク州の要衝バフムトなどの激戦地に部隊を投入。米当局は今月、ワグネルの戦闘員3万人以上が死傷したとの推計を発表した。(共同)


2023.02.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230221-JZAZO7CAFVIJDLM33Q5YEULTRE/
「弾薬供給を拒否」 ワグネルトップがロシア軍批判 対立激化か

  ウクライナ侵略を続けるロシア軍側で参戦している露民間軍事会社「ワグネル」トップのプリゴジン氏は20日、露軍上層部がワグネルに弾薬の供給を渋っていると非難する声明を交流サイト(SNS)上で発表した。ワグネルと露軍の間では軍事作戦での主導権を巡る確執が生じているとの観測が強く、プリゴジン氏の声明は両者の対立の激化を改めて示唆した

  プリゴジン氏は声明で、露国内には弾薬があるにもかかわらず、ワグネルの弾薬不足が解消されていないと指摘。露軍のスロビキン副司令官が総司令官を務めていた時期には弾薬供給に問題はなかったとも述べた。1月にスロビキン氏に代わって総司令官に任命されたゲラシモフ参謀総長や人事を発令したショイグ国防相を暗に批判した形だ。
  プリゴジン氏は「朝昼晩の食事を金の皿で食べたり、娘や孫に(中東のリゾート地)ドバイで休暇を過ごさせたりしようが恥ずかしがることはない。私は弾薬が欲しいだけだ」とも指摘。ドバイで1月、豪勢な新年パーティーを開いていたと一部で報じられたショイグ氏の娘らを念頭に置いた発言だとみられる。
  実業家であるプリゴジン氏は、露政府行事に料理を手配する事業を通じてプーチン露大統領と個人的関係を築き、「プーチンのコック」との異名も持つ。ウクライナ侵略では、戦闘員として勧誘した多数の囚人を東部ドネツク州バフムト方面での戦闘に投入し、ワグネルの存在感を高めた。ただ、露軍上層部は露軍の影響力低下を避ける思惑から、現在はワグネルに「手柄」を与えない方針に転じているとされる。

  実際、プリゴジン氏は最近、「囚人の勧誘を停止した」と表明。これについて米シンクタンク「戦争研究所」は、露軍上層部が囚人の勧誘を認めなくなったためだと分析している。
  一方、前線の戦況を巡り、ウクライナ軍参謀本部は20日、バフムト方面やリマン方面などドネツク州各地で激戦が続いたと発表した。南部ヘルソン州でも民間インフラが露軍の砲撃を受けたとした。


2023.02.20-NHK NEWS WEB(国際ニュースナビ)-https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2023/02/20/29418.html
ロシアは「弱体化する」エネルギーの権威が語る資源大国の今後

  制裁で体力を奪われているロシアは、今後、世界のエネルギー市場で「弱体化していく」。エネルギー分析の世界的権威、ダニエル・ヤーギン氏はこう断言します。本当に制裁は効いているのか? ウクライナ侵攻で世界のエネルギー情勢はどう変わるのか?ヤーギン氏にインタビューしました。
(聞き手:ワシントン支局 小田島拓也)

ダニエル・ヤーギン氏とは
  ダニエル・ヤーギン氏は、エネルギー問題の専門家で、ピュリッツァー賞を受賞した「石油の世紀」などの著者として知られています。
  2020年9月に刊行された著作「世界資源の地図」は、アメリカでベストセラーとなり、その後、ウクライナ侵攻を決めたプーチン大統領のエネルギー戦略に迫る洞察が大きな反響を呼びました。
※以下、ヤーギン氏の話
ロシアの侵攻がエネルギー市場に与えた影響は?
  ウクライナ侵攻は、世界のエネルギー情勢に劇的なインパクトをもたらしました。石油市場が分裂し、ロシア産の石油はもはや欧米の主要国には行き渡らなくなり、ロシアの主な顧客は中国とインドに変わりました。
  天然ガスも行き場を失い、今後、ロシアはエネルギーの市場としても経済全体でも中国への依存を強めていくことになるでしょう。
プーチン大統領のエネルギー戦略とは?
  プーチン大統領は、他国の政治指導者とは異なります。なぜなら、彼は政治指導者であるだけでなく、ロシアというエネルギー会社のCEO、もしくは社長のような存在だからです。エネルギー業界に対する深い知識と理解を持っています
  彼はサンクトペテルブルクの副市長を務めたあと、エネルギーについて学び始め、地元の研究所で論文を書き上げました。そして、エネルギーはロシアにとって政治的な力の源泉であり、大きな富をもたらすことに気付いたのです。
  それ以降、彼はエネルギーにのめり込み、そのすべてを極めて強くコントロールするようになりました。
なぜヨーロッパはロシアに依存を深めたのか?
  例えばヨーロッパのドイツとロシアとの関係は、半世紀前のソビエト時代にまで遡ります。ソビエトはヨーロッパに隣接していたため、エネルギーにおいて関係を深めることは理にかなったもので、冷戦の緊張を和らげ、関係を改善する1つの手段と考えられていました。
  そしてソビエト、その後のロシアは「我々は信頼できるエネルギー供給者であり、政治問題がエネルギーに影響を与えることはない」と言ってきました。実際に50年間、ソビエトとロシアはその約束を守ってきました。しかし、プーチン大統領がその約束を破ったのです。
  その結果、ヨーロッパがロシアのエネルギーに過度に依存し、エネルギー安全保障に十分な注意を払っていなかったことが明らかになりました。
経済大国アメリカはどう変化したのか?
  この10数年間で世界のエネルギー情勢に起こった最も劇的な変化の1つはアメリカが世界最大のエネルギー輸入国から世界最大の石油・ガス生産国に変貌したことです。そして、その石油とガスは日本やヨーロッパにとって非常に重要な安全保障の源になっています。
  アメリカの石油の生産量は2023年に1日あたり80万バレル増加すると予想しています。また、今後3年間でLNG=液化天然ガスの生産量を増やす計画も多くあります。
  バイデン大統領は、気候変動対策に非常に重点を置いていました。実際、彼は選挙期間中に、石油やガスの掘削を止めるべきだと発言していました。
  しかし、今、バイデン政権は石油・ガス会社に増産を要請し、バイデン大統領自身もヨーロッパへのLNG輸出を増やすと約束しています。これは大きな変化です。
  ロシアによるウクライナ侵攻という現実がそうさせたのです。

  ウクライナ侵攻を続けるロシアの資金源を抑え込むため、EU=ヨーロッパ連合はロシア産の原油について原則、輸入をやめ、G7=主要7か国などは国際的な取り引きに上限価格を設けるなど、資源大国ロシアに対し、エネルギー関連の制裁を科している。しかし、中国やインドがロシア産の原油の輸入を大幅に増やしており、制裁の抜け道になっているとも指摘されている。

ロシアへの制裁は効いているのか?
  制裁は大きな効果が表れています。
  ロシア産の石油は世界市場で取り引きされている他の産地の石油よりも3割から4割安い価格で販売されています。
  ロシアはこの制裁が自国の収入に及ぼす影響を心配し始めています。戦費の調達に直結するからです。
(中国やインドが輸入を増やし効果がないという見方については)実はそこが重要なポイントなのです。
  価格の上限設定の目的は、ロシアの収入を減らすことですが、同時にロシア産石油の流通を維持することでもあるからです。世界市場で供給不足が起きないようにしているのです。
  ロシア産の石油は、インドや中国が買っていますが、とても安い値段で購入しています。石油の85%を輸入に頼るインドにとっては、経済的に大きなメリットがある一方で、この制裁は、ロシアの収入を確実に減少させています。
資源大国ロシアはどうなるのか?
  ロシアは、制裁を受けながらも、石油生産を維持できています。エネルギー産業で働く人々がいるからです。しかし、時間が経てば、ロシアの石油生産量は減少していくと思います。西側諸国からの投資に頼ることができず、採掘技術などにアクセスできなくなるからです。

  また、天然ガスは石油のようにタンカーに積めばいいというものではありません。ガスの運搬にはパイプラインの建設が必要だからです。
  ロシアと中国が天然ガスの新しいパイプラインを建設中ですが、完成までに5年ほどかかると言われています。ロシアのエネルギー部門は今後も大きな存在であり続けるでしょうが、弱体化していきます。
  これまでのような経済力は保てなくなり、ロシアのエネルギー部門が世界の産業と結びついていた過去30年間とは、全く違う時代を迎えることになるでしょう

ロシアのウクライナ侵攻から何を学ぶべきか?
  ロシアの侵攻が示したものは、エネルギー安全保障の重要性だと思います。
  ヨーロッパは気候変動対策を優先するために安いロシアのガスに頼ってしまい、エネルギーの安全保障の重要性を忘れてしまいました
  ですので日本は、エネルギーの多様化を図り、多様な供給源を確保するための努力を続けていくべきだと考えています。


2023.02.10-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230210-H2TKG7AQIZMFTEHCSBCJ2VL4MU/
ロシア軍、戦車半数喪失か オランダの軍事情報サイト分析

  オランダの軍事情報サイト「Oryx」は10日までに、ロシアのウクライナ侵略で撃破が確認された露軍の戦車が1000両に達したと報告した。同サイトの軍事アナリスト、ヤノフスキ氏は米CNNテレビに、実際の損害はさらに多いと指摘。「露軍は侵略開始時点で運用可能だった戦車約3000両のうち、少なくとも半数を喪失したとみられる」との見方を示した。

  インターネット上に投稿された写真など公開情報から両国軍の損害を追跡する同サイトの報告は、精度が高いと評価されている。
  同サイトによると、10日までに確認された露軍の戦車の損害は、撃破1012両▽損傷80両▽放棄75両▽鹵獲(ろかく)546両。一方、確認されたウクライナ軍の戦車の損害は、撃破271両▽損傷27両▽放棄17両▽鹵獲142両-としている。
  CNNによると、ヤノフスキ氏は、写真などの証拠がない損害を考慮した場合、露軍の戦車の損害が2000両近くに達する可能性もあると分析した。ただ、露軍は戦車の損害拡大を受け、休眠状態にあった約1万両の旧式戦車の一部も前線に投入しているとされ、即座に戦車が枯渇することはないとみられている。
  一方、メドベージェフ露国家安全保障会議副議長は9日、ロシアの西シベリアにあるオムスク州の軍需工場を視察。公開された動画によると、同氏は米欧諸国からウクライナに主力戦車などが供与されることについて、「ロシアは対抗措置を取らなければならない。最新型の戦車を増産すべきだ」とし、戦車を増強する方針を示した。


2023.02.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230201-MWQWW2MQB5LZLMAI6ZG2FO2KWI/
ロシアの報復措置が発効 G7など価格上限設定国に原油禁輸

  ロシア産原油の購入価格に上限を設定した先進7カ国(G7)や欧州連合(EU)に対抗し、価格上限設定国への原油輸出を原則的に禁じるロシアの報復措置が1日、発効した。プーチン露大統領が昨年12月末に対応する大統領令に署名していた。有効期間を今年7月1日までとしたが、延長される可能性もある。エネルギー輸出大国のロシアは原油の禁輸により、ウクライナを支援する米欧側の結束を揺さぶる思惑だ。

  ロシア産を代表するウラル原油の1月31日時点の市場価格は1バレル=50ドル台後半で、1バレル=60ドルに設定した上限価格を下回っている。EUなどは既に露産原油の輸入を原則停止しており、今回のロシアの対抗策が世界のエネルギー市場に直ちに混乱をもたらす可能性は低いとの観測は強い。
  ただ、今後、世界の原油市場でのシェア低下が見込まれ、割引価格での原油輸出を強いられているとされるロシアが、原油の減産に踏み切るなどし、相場の上昇圧力が再び強まる恐れがある。
  露産原油価格の上限設定は昨年12月上旬、ロシアの戦費調達を困難にする狙いから、G7とEU、オーストラリアが実施。海上輸送される露産原油の購入価格を1バレル=60ドルまでとし、これを超える場合、上限設定参加国の保険企業は船舶保険を引き受けないとした。
  船舶保険の大半は欧米企業が引き受けていることから、対露制裁に参加せず露産原油の輸入を増やしている中国やインドなどとの取引価格を、上限以下まで下げる効果が期待された。
  ただ、中露などは自国企業による保険引き受けを増やしているとされるほか、上限価格は市場価格と大差がないとして実効性を疑問視する声も出ている。
  国際通貨基金(IMF)も1月31日付のリポートで「ロシアが制裁非参加国への原油輸出を増やす中、現在の上限価格ではロシアの原油輸出量に顕著な影響を与えない」と指摘した。


2023.01.24-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/d272c8d27040985926c64d3870ce42bff03c9ac4
「露軍、東部で近く大規模攻勢も」 ウクライナ軍高官

  ウクライナ国防省情報総局のスキビツキー少将は、最激戦地である東部ドンバス地域(ドネツク、ルガンスク両州)で「露軍が2月か3月に大規模な攻勢をかける」との観測を示した。

  同氏は根拠として、ドンバスで露軍に部隊を再編成している兆候があることに加え、露軍の総司令官に新たに任命されたゲラシモフ参謀総長がプーチン露大統領から3月までにドンバス全域の制圧を命じられているとする諜報結果を挙げた。 スキビツキー氏のインタビューでの発言をウクライナメディアが23日伝えた。
  同氏はまた、露軍が戦術を変更しているとも指摘。露軍は侵攻開始当初、600~800人の大隊戦術群(BTG)単位で行動していたが、現在はより機能的な140~160人単位で行動していると説明した。
  囚人らで構成される露民間軍事会社(PMC)「ワグネル」部隊が損害も顧みずに突入を繰り返していることも顕著だとした。 ワグネル部隊は東部ドネツク州の要衝バフムト方面に投入され、近郊のソレダルを制圧したと主張。
  ただ、損害も大きいとされ、米シンクタンク「戦争研究所」は22日、ワグネルはバフムトの制圧には失敗したとの分析を示した。
  ワグネルを巡り、囚人らを支援する露人権団体は23日までに、囚人5万人が参加したが、現在、前線にいるのは1万人に過ぎず、残りは戦死や負傷、逃亡、投降したとの見方を示した。
  一方、ウクライナの治安機関「ウクライナ保安庁」(SBU)は23日、昨秋にロシアがウクライナ東・南部4州で一方的に実施した露併合への賛否を問う「住民投票」で「選挙管理委員」を務めたとして、敵への協力罪に問われた南部ヘルソン州の住民に対し、ウクライナの裁判所が禁錮5年の実刑判決を言い渡したと発表した。ウクライナメディアによると、「住民投票」を巡っての初の判決。


2023.01,15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230116-7JF2RRGKCBKHNA4H3IFF5PMT4I/
露・ベラルーシが16日から合同演習へ ウクライナ軍の分散狙う

  ロシアの航空宇宙軍と同盟国ベラルーシの空軍は16日から、ベラルーシ全土の演習場で合同軍事演習を開始する。ベラルーシ国防省は15日、「露航空宇宙軍の部隊が演習場に到着した」と発表した。ウクライナの北方に位置するベラルーシはロシアに協力し、自国軍の参戦をウクライナに警戒させて戦力をベラルーシ方面に割かせ、東部や南部の戦力を弱体化させようとしているとの見方が強い。

  ベラルーシ軍の動きを監視している市民グループは15日、演習参加部隊の一部とみられる露貨物機4機と戦闘機8機の到着が確認されたと交流サイト(SNS)で報告した。
  タス通信によると、ベラルーシ軍高官は15日、国営テレビで「演習は純粋に防衛的な性格のものだ」と主張。参戦の準備ではないかとする観測についても「こじつけだ」と否定した。
  ただ、昨年2月のウクライナ侵略の開始時は、合同演習名目でベラルーシに派遣されていた露軍部隊がウクライナに進軍。その後もベラルーシはウクライナにミサイル攻撃を行う露爆撃機に発着拠点を提供してきた。また、昨秋にはベラルーシのルカシェンコ大統領が露軍との合同部隊の創設を発表し、露軍部隊をベラルーシ国内に駐留させるなど、参戦を示唆するかのような動きを見せてきた。
  ラルーシ軍は小規模な上、ルカシェンコ氏は国民の反発を恐れており、ロシアに協力して関係悪化を避けつつも、直接参戦は避ける方針だとの観測が強い。ただ、ウクライナは、ベラルーシが参戦する恐れは完全には排除できないとみて警戒を続けている。
  合同演習はベラルーシ国防省が8日に発表。2月1日までの予定で、ウクライナとの国境地帯を含む各地の演習場で実施する。
  一方、ウクライナ東部ドニエプロペトロフスク州の州都ドニプロの高層住宅に着弾した14日の露軍のミサイル攻撃で、同州のレズニチェンコ知事は15日、住民ら30人の死亡が確認されたと発表した。なお30人以上が行方不明で、倒壊した建物のがれきの下にいる可能性があるという。


2023.01.09-YTV News-https://www.ytv.co.jp/press/international/181113.html
露「ウクライナ兵600人以上殺害」

  ロシア国防省は8日、ウクライナ東部にあるウクライナ軍の施設にミサイル攻撃を加え、600人以上を殺害したと発表しました。

  ロシア国防省は8日、ウクライナ東部ドネツク州のクラマトルシクでウクライナ軍の施設2か所をミサイル攻撃し、600人以上を殺害したと明らかにしました。当時2つの施設には、合わせて1300人以上がいたということです。
  ロシア国防省は、今回の攻撃は今月1日に89人の死者を出したドネツク州マキイウカにあったロシア軍の拠点への攻撃に対する報復だとしています。一方、クラマトルシク市長は自身のSNSで、攻撃による被害の写真を公開しましたが、「死傷者はいなかった」としています。
  また、ロイター通信は、攻撃を受けたという建物には大きな損傷はみられず、兵士が死傷したことを示すものもなかったと伝えています



2022.12.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221223-XJWRFQ5IGBIFZDXSTLMJMCTACQ/
プーチン露大統領「パトリオット脅威にならず」 戦力枯渇も否定

  ロシアのプーチン大統領は22日記者会見し、米国がウクライナへの供与を発表した地対空ミサイルシステム「パトリオット」について「かなり古い兵器で、解毒剤(対抗手段)は必ず見つかる」と述べ、露軍の脅威にならないとの考えを示した。
  また、露軍の戦力が枯渇しつつあるとする米欧の観測を否定し、戦力低下が進んでいるのは主力の旧ソ連製兵器を喪失しているウクライナ側だと主張した。

  プーチン氏はウクライナでの軍事作戦について、ロシアの安全保障上の観点から「絶対に必要な措置だった」と改めて正当化。ウクライナが現時点で停戦交渉を拒否しているとしても、いずれは外交交渉で決着するとの認識も示した。
  パトリオットについて、プーチン氏は露防空システム「S300」より劣ると指摘。「ロシアは兵器生産を続けているが、ウクライナの兵器生産力はゼロに近づいている」とも述べた。
  また、ウクライナは旧ソ連製兵器の多くを失い、北大西洋条約機構(NATO)が供与してきた旧ソ連製兵器も底を尽きつつあると主張。ウクライナにNATO規格の兵器が供与されても、使用法の習熟や補給を巡る問題解決は容易ではないとした。
  プーチン氏はまた、国家方針を示す年1回の年次教書演説を今年は取りやめたことに関し、「情勢が大きく変動しており、ある時点での結果や近い将来の計画を取りまとめるのは困難だった」と説明。来年初めごろには行うと表明した。
  プーチン氏は今年、年次教書演説に加え、国民と対話するイベントや年末の大規模記者会見といった一連の恒例行事を中止。プーチン氏は楽観的な予測を示して現実と食い違ったり、露軍の苦戦について厳しい質問を受けたりする事態を避けたとの観測が強い。


2022.12.22-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221222-SBYEOBZI2RPIRNVRBD6KYINA2E/
プーチン氏「新型核兵器を近く実戦配備」 ウクライナと米欧威圧

  ロシアのプーチン大統領は21日、露国防省の会議に出席し、露軍が開発を進めてきた新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「サルマト」を近く実戦配備し、核弾頭を搭載可能な海上・海中発射型の極超音速巡航ミサイル「ツィルコン」も来年1月に実戦配備すると表明した。プーチン氏は核戦力の充実を誇示し、ウクライナや同国を支援する米欧を威圧した形だ。

  プーチン氏は会議での演説で「米欧は何世紀もロシアの弱体化を狙ってきた」と主張。ロシアの防衛のために「われわれは世界に類のない極超音速兵器の開発を続ける」と強調した。
  プーチン氏はウクライナでの軍事作戦にも言及。「目標は確実に達成されるだろう」とし、今後も作戦を継続する方針を示した。ロシアを軍事行動に踏み切らせた責任はウクライナを隷属させようとした米欧側にあるとも述べ、ウクライナ侵略を改めて正当化した。
  サルマトは1万8000キロとされる長大な射程で、米ミサイル防衛(MD)網を突破できる兵器としてロシアが開発。露国防省が4月、初の本格的な発射試験に成功したと発表していた。
  ツィルコンに関しても、同省が艦艇からの発射や潜水艦からの水中発射に成功したと発表していた。プーチン氏によると、露北方艦隊のフリゲート艦「アドミラル・ゴルシコフ」に最初に装備され、来年1月に実戦配備に就くという
  会議では、ショイグ国防相が今年の露軍の活動を報告。ICBM「ヤルス」を新たに2つのミサイル部隊に配備したほか、実戦配備済みの極超音速兵器「アバンガルド」を運用する部隊も新たに1つが実戦配備に就いたとした。ショイグ氏はまた、将来的に露軍の定員を現在の100万人規模から150万人規模まで増やすべきだと訴えた。


2022.12.22-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221222-XEWULLU5GNJETL2EJFDONDTY3A/
露、パトリオット供与に反発 配備前に攻撃激化も

  米国がウクライナに地対空ミサイルシステム「パトリオット」の供与を含む追加軍事支援を発表したことにロシアは反発している。ロシアはパトリオットが配備され、自軍のミサイル攻撃の有効性が低下する事態を危惧しているとみられる。露軍がパトリオットの配備前にミサイル攻撃を激化させたり、パトリオットミサイルの枯渇を狙いドローン(無人機)や旧式ミサイルによる攻撃を増やしたりする恐れがある。

  ペスコフ露大統領報道官は21日、パトリオットの供与について「紛争の激化を招き、ウクライナに良いことは何ももたらさない」と非難。ウクライナのゼレンスキー大統領の訪米に関しても、ロシアとの停戦交渉を拒否するウクライナの姿勢に前向きな変化を与えないとの見通しを示した。
  パトリオットの供与を巡っては、露外務省のザハロワ報道官も15日、「配備されれば露軍の正当な攻撃目標になる」と警告した。
  露軍は10月以降、ウクライナの電力インフラを標的とした大規模なミサイル攻撃やドローン攻撃を激化。ウクライナ軍の兵員輸送や兵器生産を妨害するとともに、国民の戦意をくじく思惑だとみられている。しかし、高性能の防空ミサイルであるパトリオットがウクライナに配備されれば、ミサイル攻撃の有効性が大きく低下するのは確実だ
  ウクライナ軍がパトリオットの習熟訓練を終えて実戦配備する前に、露軍がミサイル攻撃をさらに激化させ、インフラの徹底破壊を狙う恐れは拭えない。
  また、米英国防当局によると、露軍は高精度ミサイルが枯渇しつつある。露軍が最近、イラン製とされる自爆ドローンや旧式ミサイルの使用を増やしているのも高精度ミサイルを温存するためだとみられている。
  パトリオットミサイル1発当たりの価格は日本円で数億円とされ、無制限には使用できない。パトリオットが実戦配備された場合、露軍は安価な自爆ドローンや旧式ミサイルでパトリオットを「無駄打ち」させた後、高精度ミサイルで重要目標を破壊するという戦術をとる可能性がある


2022.12.20-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221220-YXXVEVLIQFIBPLL6PG5RGBG4U4/
ゼレンスキー氏「露、自爆ドローン250機を追加調達」

  ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、ロシアがイランから自爆型ドローン(無人機)「シャヘド」250機を新たに調達し、34機をウクライナの電力インフラを標的とした同日未明の攻撃で使用したと明らかにした。バルト三国のラトビアでこの日開かれた北欧諸国などが参加する英国主導の軍事枠組み「合同遠征軍(JEF)」の首脳会合でオンライン演説した。

  ウクライナ軍などによると、同日未明、首都キーウ(キエフ)などにシャヘドを使った露軍の攻撃があり、30機を撃墜したが、一部が電力インフラに命中。市民3人が負傷した。ウクライナ電力企業は同日夜の時点で、キーウ市民の20%しか電力供給を受けられていないと明らかにした。
  これに先立つ17日、ウクライナ国防省情報総局の高官は、ロシアがイランからシャヘドを追加調達したとする諜報結果を公表。調達した機数は明らかにしなかった。ロシアは枯渇しつつあるとされる高精度ミサイルを温存するため、事実上の簡易型ミサイルであるシャヘドの調達を増やしているとみられている。
  米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は9日時点で、ロシアがこれまでにイランから数百機のシャヘドを調達したとの見方を示していた。
  ゼレンスキー氏はJEF首脳会合への演説で、16日の露軍の大規模ミサイル攻撃についても言及。「2000万人以上の国民が電力供給を絶たれ、1000万人以上が水と暖房の供給を失った。この恐怖を想像してほしい」と訴え、防空システムなどの供与拡大を訴えた。
  ロシアは10月以降、ウクライナの電力インフラを標的としたミサイルやシャヘドによる攻撃を激化。ロシアはウクライナに電力不足を引き起こし、継戦能力を奪う思惑だとされる。


2022.12.18-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/aaec47896b132de3dbc7fe125770d664442fbdea
露、イランからドローン追加調達か 高精度ミサイル枯渇示唆

  ウクライナ国防省情報総局の高官は17日、ロシアがイランから自爆型ドローン(無人機)「シャヘド」を追加調達したとする諜報結果を明らかにした。地元テレビでの発言をウクライナメディアが伝えた。事実であれば、今後、ウクライナの電力インフラへの攻撃に使われる公算が大きい

  ロシアは10月以降、イラン製の自爆型ドローンを使い、ウクライナの電力インフラへの攻撃を激化。ロシアは枯渇しつつあるとされる高精度ミサイルを自爆型ドローンで補い、ウクライナの継戦能力を低下させる思惑だとみられている
  同高官はロシアが調達したドローンの数については言及を避けたが、「これまでの調達数よりは少ない」と指摘した。また、現時点でロシアがイランから弾道ミサイルを調達して実戦投入した形跡はないとした。
  これに先立ち、米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は9日、ロシアがこれまでにイランから数百機のドローンを調達したと指摘。ロシアはイランから数百発の弾道ミサイルを購入する計画だとの分析も示していた。
  前線の戦況をめぐり、ウクライナ軍参謀本部は17日、東部ドネツク州の要衝バフムト方面で激戦が続いていると発表した。一方、南部ザポロジエ州の露軍拠点に対して15日に行った長距離攻撃で露軍兵100人超を負傷させたとした。
  ウクライナ軍は最近、ザポロジエ州の露軍拠点への攻撃を強化。同州での反攻に向けた準備だとの見方が強い。


2022.12.10-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221210-EWSTY7EMZZPQPF5VFO5DKF6RFM/?outputType=amp
露インフラ攻撃「精緻に計算」 ウクライナ電力会社会長語る 「5割損傷」
(黒川信雄)

  ロシア軍によるウクライナの電力インフラへの攻撃が続く中、同国の国営電力会社「ウクルエネルゴ」のボロディミル・クドリツキー会長が10日までに、産経新聞社の書面インタビューに応じた。電力インフラの約5割が損傷していることを明らかにした上で、露軍が損害を最大化するために電力の専門家と連携しながら攻撃しているとの見方を示した。(黒川信雄)

  露軍は10月上旬からウクライナの電力施設への攻撃を激化させ、厳冬期を迎える現地では全土で停電が深刻化している。非軍事施設への意図的な攻撃に対し、国際社会では戦争犯罪にあたる可能性を指摘する声も出ている。
  クドリツキー氏は攻撃によって「ウクライナの電力インフラ全体の約5割が損傷した」と語り、「特に火力、水力発電所が被害を受け、送配電システムも深刻な損害を受けた」と説明した。11月23日の攻撃では一時的に大規模停電(ブラックアウト)に陥ったとも明かした。
  露軍による攻撃については「電力システムに最大限の被害を与えられるよう精密に計算されている」と語り、「ロシアの電力専門家の指導を受けているのは間違いない」と強調。その上で、協力する専門家も戦争犯罪者だ」と批判した。ウクライナの電力システムが長年、ロシアやベラルーシのシステムに接続されていたことも、露側が情報を得られている背景にあると語った。
  電力インフラの復旧作業は「スタッフ約1000人が70チームに分かれ、24時間態勢で実施している」とし、前線に近い地域などでは安全を守るため「軍や救助隊も同行している」という。ミサイル攻撃を受けた直後でも、「現場に入り次第、即座に作業を進めている」と語った。

  ただ、「復旧に必要な機器や資材は可能な限り多く集めているが、露軍の攻撃が続くなか、完全にカバーすることは困難」と指摘。そのため、各国の企業から「発電機や送配電システムの機材などを数多く提供されている」といい、「われわれには今、国際社会の支援が不可欠」と訴えた。


2022.12.10-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221210/k10013919391000.html
プーチン大統領 改めて強硬姿勢 侵攻の長期化も辞さない構え

  ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアのプーチン大統領9日、「すべての当事者は現実と折り合いをつけなければならない」と述べました。一方的に併合したと主張するウクライナの4つの州のロシアによる支配を認めることが和平交渉の条件だとする強硬な姿勢を改めて示した形で、侵攻のさらなる長期化も辞さない構えです。

  ウクライナ東部のドネツク州では、ロシア軍がウクライナ側の拠点の1つバフムトの掌握を目指し、連日激しい攻防になっています。
  ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、動画で新たな声明を公開し「前線は依然として厳しい状況だ。砲撃や火災の被害を受けていない住宅地はもはや残っていない。ロシアはバフムトを破壊し尽くしている」と訴えました。
  こうした中、ロシアのプーチン大統領は9日、訪問先の中央アジアのキルギスでロシアメディア向けに会見を行い「事態を終わらせるためのプロセスは容易ではなく時間もかかるだろう。いずれにせよ、プロセスのすべての当事者は、現実と折り合いをつけなければならない」と述べました。
  一方的に併合したと主張するウクライナの4つの州のロシアによる支配を認めることが和平交渉の条件だとする強硬な姿勢を改めて示した形で、侵攻のさらなる長期化も辞さない構えです。
  一方、アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は9日、記者団に対し、アメリカの情報機関の分析だとしたうえで、ロシアとイランがロシア国内で攻撃用の無人機の共同生産を検討しているとの見方を示しました。
  そして、ロシアが見返りにイランに対してヘリコプターや防空システムなどを提供している可能性があるとし、ロシアが「前例のないレベルで軍事・技術協力をしている」と述べ、懸念を表明しました。
  またイギリス国防省も10日「イランによるロシア軍への支援は今後数か月で拡大する可能性が高いロシアは、数百発の弾道ミサイルを含むより多くの兵器を入手しようと試みている」として、軍事的な協力拡大の可能性を指摘しました。
  そのうえで「ロシアが大量のイラン製の弾道ミサイルの実用化に成功すれば、ウクライナの重要インフラに対する攻撃作戦を継続し拡大する可能性が高い」という見方を示しています。


2022.12.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221208-HW2O4FADFNLU7PA4KF35JFYRBI/
プーチン氏、核使用を完全排除せず 侵略長期化も示唆 追加動員は否定

  ロシアのプーチン大統領は7日、「核戦争の脅威が高まっている」と述べる一方、「核兵器は抑止力だ」とし、先制使用に否定的な考えを示した。ただ、核使用の可能性を完全には排除しなかった。また、ウクライナでの軍事作戦は「長いプロセスになりうる」と述べ、近い将来の停戦を否定した。親政権派のNPO代表者らでつくる大統領の諮問機関「人権評議会」のオンライン会合で発言した。

  露国家文書「軍事ドクトリン」は、核兵器の使用条件の一つを「通常兵器の攻撃で国の存立が脅かされる場合」と規定。米欧は、一方的に併合を宣言したウクライナ4州などで同国軍の反攻に直面しているロシアがこの規定を拡大解釈し、核を使用する恐れがあると警戒している。ロシアは核使用の可能性を排除しないことで、ウクライナや同国を支援する米欧を威嚇する思惑だとみられている。
  会合では女性出席者が「ロシアはいかなる場合も核を使用しないと宣言すべきではないか」と提案。プーチン氏は「ロシアの核は報復用だ」とし、「ロシアは理性を失っておらず、核がどういうものか理解している」とも述べた。ただ、女性の提案には明確な回答を避けた上、「ロシアの核兵器は他国より先進的で近代的だ」とも誇示した。
  プーチン氏は、部分的動員で招集した30万人の予備役のうち、15万人がウクライナに派遣され、なお15万人が訓練中だと説明。「現時点で追加の動員には意味も必要性もない」と述べ、露国内に根強い動員再開への懸念を打ち消した。
  プーチン氏は、軍事作戦では既に4州併合という「重要な成果」が得られたと主張。ロシアを作戦に踏み切らせたのは対露敵視政策を進めたウクライナや米欧だとの持説も述べ、侵略を改めて正当化した。


2022.12.04-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20221204-Z2GLLY3EZROUXJEI3N74P5IDPA/
上限設定国に原油売らず 露副首相「減産辞さず」

  ロシアのノバク副首相は4日、先進7カ国(G7)などが5日から発動するロシア産原油への上限価格について、設定する国には原油を輸出しない方針を示し、減産も辞さない姿勢を表明した。「市場の原理や自由貿易の規範に反する介入」と批判した。国営テレビのインタビューで述べた。

  ノバク氏は、上限価格設定を禁止する手段をロシア政府内で検討しているとも述べ、ウクライナ侵攻への制裁の一環としてロシアの石油収入低減を狙う日米欧の動きを牽制(けんせい)した。詳しい内容には触れなかった。
  世界の原油市場については「状況は2カ月前より好転しているが、各国の高いインフレ率など不透明な要素も残っている」とし、現行の生産態勢を今後も維持するとの石油輸出国機構(OPEC)プラスの決定を支持した。
(共同)


2022.11.10-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20221110/k00/00m/030/008000c
ロシア国防相、ヘルソン市から撤退命令 ウクライナ「わな」警戒
【大前仁、ベルリン念佛明奈】

  ロシアのショイグ国防相は9日、ロシアが「併合」を宣言したウクライナ南部ヘルソン州のドニエプル川西岸地域から撤退するよう軍部隊に命じた。州都ヘルソン市を含むこの地域はウクライナ側が奪還に向けて反転攻勢を強めており、撤退はプーチン露政権にとって大きな打撃となる。一方、ウクライナ側は自軍を市街戦に誘い込む「わな」の可能性もあるとみて警戒を解いていない。

   インタファクス通信などによると、ロシア軍のウクライナ侵攻を指揮するスロビキン総司令官がヘルソン地域への物資供給が困難な状況に陥ったなどとして、ショイグ氏に川の東岸地域に防衛線を構築することを提案し、了承を得たという。スロビキン氏は西岸地域の住民約11万5000人をロシアが実効支配するウクライナ南部クリミアなどへ避難させることも決定した。
  ヘルソン市は、ロシアが一方的に「併合」したウクライナ東・南部4州の州都のうち、2月のウクライナ侵攻後に制圧した唯一の都市。ロシアにとっては重要な「戦果」とされていた。
  これに対しウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は9日、ロイター通信に露軍撤退について語るのはまだ早い。部隊は市内に残っている」と述べ、退却したと判断するのは時期尚早との見方を示した。ウクライナ側が警戒するのは、「これで進軍が容易になった」と思い込み、ヘルソン市に入ったところを集中攻撃される事態だ。今回の撤退方針はあくまで見せかけの「偽装工作」の可能性もあり、ウクライナ軍は今後、慎重に進軍の是非を検討するとみられる。

  一方、タス通信は9日、ヘルソン州の親露派勢力幹部だったストレモウソフ氏が交通事故で死亡したと報じた。事故の詳細は不明で、現地での混乱に拍車をかけている。
  同州は、2014年にロシアが一方的に併合した南部クリミア半島とウクライナをつなぐ交通の要衝【大前仁、ベルリン念佛明奈】


2022.11.07-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221107-YVBJCCSAWFMUVJYHI2DVX7QCJU/
露「督戦隊」で戦闘強要か 招集兵の抗議も相次ぐ

  ウクライナ侵略を続けるロシアで今月、「部分的動員」により招集された兵士が武器や食料、報酬に不満を表明して軍に集団抗議する事態が相次いで報告された。部分的動員を巡る混乱がなお続いている形だ。招集兵が十分な訓練を受けずに前線に送られているとも指摘される中、露軍が旧ソ連からの伝統である「督戦隊」を運用し、招集兵を背後から銃で脅して戦闘を強いているとの情報もある。

  交流サイト(SNS)の「テレグラム」で140万人以上の登録者を持つ露有力ニュースチャンネルは5日、中西部タタルスタン共和国カザンで訓練中の招集兵100人以上が抗議している場面だとする動画を公開。招集兵は上官に「支給されたのは1970年代の旧式銃で、さびていて撃てない」と不満を述べ、十分な食料や水が与えられていないと訴えた。
  露メディアによると、同様の集団抗議は1日にも南西部ウリヤノフスク州の訓練場であった。インターネットに投稿された動画では、上官を取り囲む100人以上の招集兵が「政府が約束した月額19万5000ルーブル(約46万円)の給与が払われていない」と叫んでいる。
  ロシアが9月21日に発動した部分的動員では、招集基準を満たさない多数の国民にも招集令状が届いた上、「戦闘服や止血用品を自前で調達するよう命じられた」といった証言が相次いで報じられた。ショイグ国防相は10月末に動員完了をプーチン大統領に報告した際、こうした問題が「解消された」と述べていた。
  露国防省によると、部分的動員の規模は約30万人とされ、既に8万人超がウクライナで任務に就いている。ただ、東部や南部の戦線で露軍は劣勢を打開できていない。
  英国防省は11月4日、露軍が督戦隊を用い、味方部隊を後方から銃で脅していると指摘。「兵の練度と士気、統制の低さの証拠だ」と分析した。督戦隊の存在についてはウクライナも10月に指摘していた。督戦隊は第二次大戦のスターリングラード攻防戦などでソ連軍が運用し、逃亡や後退を図った多数の兵士を射殺したとされる。


2022.11.06-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20221106-KYMZMLFYIZIBHHUKSUYTFVKWAM/
ロシア、重罪受刑者らの動員合法化 兵員不足で窮余の策

  ウクライナへの侵攻を続けるロシアで、殺人、強盗など重罪を犯した人の軍への動員を合法化する法改正が6日までにプーチン大統領の署名を経て発効した。軍事作戦が8カ月以上続き、戦況悪化に直面するロシア軍の兵員不足を補う窮余の策といえそうだ。

  9月21日に発表された部分的動員の開始後、政権与党「統一ロシア」の下院議員らが法改正を提案した。上下両院を通過し、今月4日にプーチン氏が署名した。
  ロシアメディアなどによると、これまで動員が禁じられていた「重罪を犯した者」のうち、殺人や強盗、麻薬犯罪で有罪となった受刑者や犯歴のある人は禁止の対象から外れた法改正後も動員できないのはテロ、ハイジャック、スパイ行為などで有罪とされた者に限られる
  ショイグ国防相が10月28日に完了を表明した部分的動員の最中には、法が禁じている重罪の受刑者らまで招集されていると指摘された。今回の法改正は10月27日に下院で、今月2日に上院で可決。ずさんな動員の実態を追認するため改正を急いだとみられる。(共同)


2022.11.02-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/38a56baa6145928016a18666a4aa98afaf59c9e4
ロシアの招集兵、100人超死亡と報道 薬物死や自殺も

  ウクライナ侵略後にロシア政権側から圧力を受け、活動休止に追い込まれた露リベラル紙ノーバヤ・ガゼータ」の所属ジャーナリストらが露国外で設立したメディアノーバヤ・ガゼータ欧州」は1日、「部分的動員」で招集された兵士について、既に100人超の死亡が確認されたと報じたさらに、死者の約5分の1に当たる23人が戦場に送られる前にアルコールや麻薬の過剰摂取、自殺などで死亡したとした

  ノーバヤ・ガゼータ欧州によると、最も死者数が多かったのは中部ウラル連邦管区内の自治体の出身者。前線での戦死者は、9月21日の部分的動員の開始後、10月初旬には確認され始めたとしている。
  ノーバヤ・ガゼータ欧州は、露各地の地元メディア報道など公開情報から死者数を集計したとしており、実際の招集兵の死者数はさらに多い可能性がある。


2022.11.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221101-BGHOZ4ISTJNBXBAFVTI5NJOUW4/
プーチン氏、電力攻撃の続行示唆 G20出席「未定」

  ロシアのプーチン大統領は10月31日、同日に露軍が首都キーウ(キエフ)を含むウクライナ各地の電力インフラなどに行ったミサイル攻撃について、29日にウクライナ軍が露黒海艦隊に対して行った攻撃への報復の一部だ」と指摘した。「これがわれわれのできる全てではない」とも述べ、攻撃の続行を示唆した。露南部ソチで31日に行われたアゼルバイジャン、アルメニアとの3カ国首脳会談後の記者会見で発言した。

  記者会見でプーチン氏は、11月中旬以降にインドネシアとタイでそれぞれ開催される20カ国・地域(G20)首脳会議とアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議への自身の出席について、「まだ決まっていない」とも述べた。
  ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島の露黒海艦隊の拠点では10月29日、爆発が発生。少なくとも一部の艦艇が損傷した。ロシアはウクライナによる攻撃だと主張し、それを理由にウクライナ産穀物を黒海経由で輸出する合意からの撤退を表明した
  31日のミサイル攻撃について、露国防省は「目標とした全ての電力インフラなどが破壊された」と主張。
  ウクライナのゼレンスキー大統領は同日、露軍が発射したミサイルは55発で、うち45発を撃墜したと発表した。キーウのクリチコ市長は同日夜時点で、市内の住宅27万戸が停電し、40%の地域で水の供給が停止していると明らかにした。
  ロシアはクリミアと露本土を結ぶクリミア橋で10月8日に起きた爆発をウクライナのテロ攻撃だと主張し、10日から報復の名目で電力インフラへの攻撃を本格化。ウクライナでは電力不足が深刻化した。前線で劣勢に立つロシアは電力インフラを破壊し、ウクライナの継戦能力を低下させる思惑だとみられている。


2022.10.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221029-VTNW6I642VLSJBUWZW4J4Y7IJQ/
露「部分的動員」完了 既に4万人前線に

  ロシアのショイグ国防相は28日、30万人の予備役を招集するとした「部分的動員」の完了をプーチン大統領に報告した。露大統領府が発表した。ショイグ氏によると、招集兵の平均年齢は35歳で、訓練を終えた8万2千人がウクライナ国内に派遣されており、うち4万1千人が既に部隊に配属。残る21万人超も派遣に向けて訓練中だとした。プーチン氏は「招集に応じた全ての人に感謝したい」と述べ、満足感を表明した。

  ロシアは部分的動員を9月21日に導入したが、対象外の国民にも招集令状が交付されたり、招集兵が不十分な訓練と装備のまま前線に送られたりする問題が報告された。ショイグ氏も動員開始当初に混乱が起きたこと認めつつ、「問題は解消されている」と報告。「これ以上の招集は計画していない」とも述べた。
  プーチン氏は適切な訓練と装備を招集兵に与えるようショイグ氏に指示した。
  ロシアは動員で兵力を増強し、前線での劣勢を打開する思惑。ただ、米シンクタンク「戦争研究所」は、招集兵は士気と練度が低く、露軍が少なくとも短期的に戦局を転換することはできないと分析している

  ウクライナのゼレンスキー大統領も今月28日のビデオ声明で「露軍の招集兵は現在も訓練と装備が不足しているのが実情だ」と指摘。「ロシアは追加の動員を否定したようだが、すぐに新たな動員が必要になるかもしれない」と述べ、招集兵は大きな脅威にならないとの認識を示した。


2022.10.25-Yaqhoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/f1be9a4932bc6ca7ce56c0cc89c612c8ff87c880
ロシア軍、ウクライナで略奪か 撤退時に文化財も

  【キーウ(キエフ)=黒川信雄ロシア軍の苦戦が伝えられるウクライナ南部へルソン州で、露軍や親露派勢力が現地の文化財や住民の資産などを略奪しているとの情報が相次ぎ浮上している。露軍部隊はすでに同州のドニエプル川西岸から撤退を開始しており、占領地を離れる前に「価値のあるものをすべて奪っている」とウクライナ側は批判している。

  ウクライナメディアは24日、ヘルソン州の州都ヘルソンにあった著名な軍人の像が奪われ、台座だけが残されている様子を相次ぎ報じた。露側は「ウクライナ軍による破壊を避けるために〝避難〟させた」と主張しているが、奪った事実を認めた格好だ。ヘルソン州の高官は24日、オンラインで会見し、「像だけでなく、博物館の所蔵品なども数多く盗まれた」などとロシアを批判した。
   店舗の商品や一般市民の資産が略奪されているとの報道も多い。 現地のオンラインメディアは23日、ロシア側がスーパーマーケットから多くの商品を奪っていると報道。住民らがSNS(交流サイト)上で送信したという、空になった店舗の棚の写真を複数公開した。露軍の兵士が衣料品を店舗から盗み、それを着用して民間人のふりをして逃げているとの報道もある。 別のヘルソン州高官は、州西部から退避した住民の住宅に露軍が押し入って家財を盗んだり、消防車など緊急時に必要な公共財も運び出していると指摘した。 ロシアはヘルソン州の併合を一方的に宣言したが、ウクライナ軍の攻勢を受けて劣勢となり、さらにドニエプル川に架かる橋を破壊されたことで西岸地域で数万人規模の露軍部隊が孤立したとされる。そのため露軍は21日までに、東岸地域への撤退を開始していた。


2022.10.19-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/7c47c4e2d1675436399c58bfcfa453938a7426dc
ロシア軍、南部ヘルソン州放棄も 総司令官が示唆

  ウクライナ侵略を続けるロシア軍のスロビキン総司令官は18日、ロシアが併合を宣言した南部ヘルソン州でウクライナ軍の攻勢により「困難な状況」が発生しているとし、状況次第では「容易ではない決断」も排除しないと述べた。報道陣への発表をタス通信が伝えた。ヘルソン州の少なくとも一部地域を放棄する可能性を示唆した形。仮にヘルソン州の主要地域を喪失した場合、露軍の劣勢がさらに加速する見通しだ。

  スロビキン氏は、高機動ロケット砲システム「ハイマース」を使ったウクライナ軍の攻撃でヘルソン州内の橋などが破壊され、輸送路が使用不能になっていると説明。軍事作戦全体に関しても「軍は早急に前進するのではなく、敵の攻勢を打ち砕く戦略をとっている」と主張し、守勢に回っていることを暗に認めた。 さらに、タス通信によると、ヘルソン州の親露派勢力幹部は18日、同州の一部地域の住民を別の地域に避難させると発表した。ウクライナ軍の攻撃に備えた措置だとしている。
  プーチン露政権は9月、露編入を問う「住民投票」の結果を正当だと主張し、ヘルソン州や東部ドネツク州など4州の併合を宣言しかし直後にドネツク州の要衝リマンを奪還された。ヘルソン州でも州都ヘルソンや要衝ノバヤ・カホフカを奪還された場合、併合の拙速さが浮き彫りとなり、露政権への打撃は必至だ
  軍事的にも、ヘルソン州はクリミアと隣接する要衝で、南部に展開する露軍の主要拠点となっている。 ヘルソン州を巡っては、ウクライナ軍が8月下旬ごろから奪還作戦を本格化。これまでに約1200平方キロメートルを解放し、30以上の集落を奪還したと発表している。ウクライナ軍は同州での反攻の詳細を機密とし、逐次の公表はしていない。


2022.10.18-産経新聞(KYOUDOU)-https://www.sankei.com/article/20221018-CKBKVR6WPJJKNFFXWIKWDCMP7M/
露軍戦闘爆撃機、集合住宅に墜落

  ロシア南部クラスノダール地方エイスクで17日、訓練中のスホイ34戦闘爆撃機が墜落、集合住宅に突っ込んだ爆発と火災が発生、地元政府の対策本部によると13人が死亡、19人が負傷した。タス通信などが伝えた。住宅は9階建てで、約600人が住んでいた。

  国防省によると、スホイ34のエンジン1基が離陸時に火災を起こした。パイロットらは緊急脱出した。火災は17日深夜にほぼ鎮火された。プーチン大統領は被害者支援を指示し、ムラシコ保健相らを現地に派遣した。
  政府系テレビ「第1チャンネル」は低空を飛ぶ航空機から炎が上がり、住宅に突っ込んで爆発する様子をとらえた現場からの映像を伝えた。
  エイスクはアゾフ海に面する町で、対岸にはウクライナに侵攻したロシア軍が激戦の上に制圧したドネツク州南部マリウポリがある。(共同)


2022.10.17-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/cd46b47b42b5c9ab8bb2097d989d90c0797e015f
「露軍部隊に囚人2千人」 ゼレンスキー氏「テロ国家の証拠」

  ウクライナのゼレンスキー大統領は16日のビデオ声明で、ロシア軍が全域の制圧を目指す東部ドネツク州の要衝バフムト周辺で「非常に激しい戦いが続いている」と明らかにした。ウクライナメディアが伝えた。ゼレンスキー氏は、バフムト方面に展開する露軍部隊に、刑の恩赦と金銭的報酬を約束された囚人2千人が含まれていると指摘。「ロシアがテロ国家である証拠だ」と述べた。

  バフムト方面は、ドネツク州の要衝リマンから撤退するなど劣勢に立つ露軍が攻勢を維持する数少ない戦線の一つ。露軍はバフムトを掌握し、北西に位置する同州の中心都市スラビャンスクやクラマトルスクの制圧を狙っている。
  一方のウクライナ軍はリマンから東進し、隣接するルガンスク州の要衝スバトボとクレメンナヤを奪還する構えだ。 露国防省は16日、リマン東方を流れるジェレベツ川の渡河を試みたウクライナ軍を撃退したと発表。
  タス通信によると、ルガンスク州の親露派勢力は同日、スバトボとクレメンナヤ方面に前進を試みたウクライナ軍部隊に9割の損害を与えたと主張した。一方、「今後数日間で再びウクライナ軍が再攻勢をかける可能性がある」とも述べた。


2022.10.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221016-7IADSIUUQZO4DCT5QNQD3ZDFZQ/
ロシア演習場で銃撃、兵士ら11人死亡 招集に抵抗か

  ロシア国防省は15日、西部ベルゴロド州の演習場で同日、「旧ソ連諸国の一国の市民2人」がウクライナへの派遣に向けて射撃訓練中だった部隊を銃撃する「テロ」が起き、兵士ら11人が死亡、15人が負傷したと発表した。タス通信が伝えた。詳細は不明だが、予備役を徴兵する「部分的動員」で招集された兵士がウクライナへの派遣に抵抗した可能性がある。

  同省によると、銃撃された部隊はウクライナでの軍事作戦への志願兵で構成。2人はその場で射殺されたという。2人が演習場内にいた理由や銃を所持していた経緯は説明していない。
  一方、露独立系メディア「ソタ」は同日、標的に向けて射撃訓練をしていた兵士が突然、銃を志願兵部隊に向けたとする目撃情報があると報じた。実際は銃撃したのは3人で、1人は射殺を免れて逃走したとする情報や、22人が死亡したとする情報もあるとした。
  ソタによると、この演習場には西部ブリャンスク州からの招集兵や志願兵が集められていた。2週間ほど前から約100人の招集兵が集団でウクライナへの派遣を拒否し、部隊幹部が説得を続けていたという。


2022.10.15-JIJI com-https://www.jiji.com/jc/article?k=2022101500222&g=int
高精度ミサイル3分の2消費 ロ軍の弾薬欠乏深刻―ウクライナ分析

  【ワルシャワ時事】ウクライナのレズニコフ国防相は14日、ロシア軍が軍事侵攻を開始した2月以降、保有していた高精度ミサイルの3分の2を消費したとの見方を示した。特に地上発射型ミサイルの備蓄量は侵攻前の14%程度にまで低下したと分析している。

  レズニコフ氏はツイッターで、ロシア軍はウクライナ侵攻前、計1844発の高精度ミサイルを保有していたと指摘。今月12日時点の残存数は609発で、「民間施設を標的に高精度ミサイルを使った結果、軍事施設を攻撃する能力を低下させた」と述べた。


2022.10.11-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221011/k10013841581000.html
【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(10月11日の動き)

  ウクライナ情勢ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。
  ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる11日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

  (日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)
ミサイル攻撃で各国首脳などから反応
  アメリカのバイデン大統領は「市民を殺傷し軍事施設以外を標的とする攻撃は、プーチン大統領によるウクライナの人々に対する違法な戦争の徹底的な残虐性を示すものであり強く非難する」との声明を発表しました。
  この中でバイデン大統領は「家族や愛する人々を無差別に殺害された人々に哀悼の意を表するとともに負傷したかたがたの回復を心からお祈りする」としています。
  そして「ロシアによる攻撃はウクライナの人々とともに立ち上がるという我々の連帯をさらに強めるだけだ。同盟国やパートナーとともに、プーチン大統領とロシアによる残虐行為と戦争犯罪の責任を追及し、ウクライナ軍が国と自由を守るために必要な支援を提供し続ける」としたうえでロシアに対し直ちに侵略をやめてウクライナから撤退するよう求めました。
  また、イギリスの首相官邸によりますとトラス首相は10日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談しロシアによるウクライナ各地への攻撃を強く非難するとともに、軍事面などで引き続きウクライナを献身的に支えると強調しました。
  会談後、トラス首相はツイッターに「市街地への驚くほどひどい攻撃は、プーチンが自暴自棄になっている明確な兆候だ。イギリスは、自由のために戦うウクライナを支え、重要な軍事物資を提供し続ける」と書き込み、全面的な支援を約束しました。
  またゼレンスキー大統領も「ウクライナへの国際政治と防衛面での支援がイギリスのリーダーシップによって強固なものになると期待している。とりわけ領空の防衛とロシアのさらなる孤立化に向けてだ」と書き込みました。

  さらに国連のグテーレス事務総長は10日、報道官を通じて声明を発表し「多くの市民が死傷したと伝えられている大規模なミサイル攻撃に強い衝撃を受けている」としたうえで「容認できない戦争の激化であり、いつもと同じく、市民が最も高い代償を払っている」と非難しました。
プーチン大統領 混乱続く予備役の部分的動員で言及
  ロシアのプーチン大統領は10日、先月行われた統一地方選挙で新たに選ばれた知事などとオンライン形式で会議を開き「動員を進める際には、法律を順守することを常に確認するとともに、動員された人々の家族に必要な支援を提供して欲しい」と述べ予備役の部分的な動員については法律に従って行うよう指示しました。
  ロシアでは、高齢者など対象ではない人まで動員される実態が伝えられるなど反発が広がっていて、プーチン大統領としては動員をめぐる混乱を抑えたい狙いとみられます。


2022.10.09-Yahoo!Japanニュース(JIJI com,AFP BB news)-https://news.yahoo.co.jp/articles/0d6883364965801b64b95e63a5438d93afd1a3be
【解説】プーチン氏の核兵器使用で想定されるシナリオ
(1)
  【AFP=時事】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は先月、ウクライナ侵攻における核兵器使用に言及し、「はったりではない」と強調した。これを受け西側諸国では、それが現実に起きた場合の対応策について議論が巻き起こっている。

  万一、ロシアが核攻撃を行った場合に想定されるシナリオについて、専門家や政府関係者に話を聞いた。
■ロシアはどんな核兵器を使用するか?
  ロシアはおそらく一つ以上の戦術核兵器、つまり戦場単位で使用する射程の短い核兵器を配備する可能性があると専門家はみている。
  戦術核兵器は威力0.3キロトン~100キロトンの小型核兵器で、全面戦争で勝利するために設計された戦略核兵器に比べ、影響が戦場に限定されるよう設計されている。 とはいえ「小型」や「限定的」というのはあくまで相対的な表現だ。1945年に米国が広島に投下した原爆は、わずか15キロトンの威力で壊滅的な被害を及ぼした。
■ロシアは何をターゲットにするのか?
  アナリストは、ロシアがウクライナで戦術核兵器を使用するとすれば、その目的は威嚇によってウクライナを降伏させるか交渉に応じさせること、そして同国を支援する西側諸国を分断させることだと分析している。
  ただ、米シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)のマーク・キャンシアン(Mark Cancian)氏は、ロシアが最前線で核兵器を使用することはないだろうとの見方を示す。
  約30キロの領域を制圧するためには小型核兵器20発が必要ともいわれるが、得られる結果に比して、核兵器に手を出すデメリットや放射性落下物のリスクはあまりにも大きい。
   直接攻撃しなくても、水上や上空で核爆弾を爆発させれば、電磁パルスを発生させて電子機器を破壊することができ、大きな犠牲を避けつつ強力なメッセージを送ることができる。
  プーチン氏にはさらに、ウクライナの軍事基地やキーウなど都市部への攻撃や政治指導者の殺害など、破壊と死傷者の規模を拡大する選択肢もある。
(2)
■西側は核兵器で応戦すべきか?
   西側諸国はロシアが戦術核兵器を使用した場合の対応について態度を明確にしておらず、その選択肢も複雑だ。
   米国や北大西洋条約機構(NATO)は、核の脅しを前にして弱腰とは見られたくない。だがNATO加盟国ではないウクライナでの紛争が、世界規模の核戦争にエスカレートする可能性も避けたいだろう。
   専門家は、西側諸国は対応せざるを得ないが、米国単独ではなく、NATOとして動くべきだと指摘する。
   米国はNATO加盟国に約100発の戦術核兵器を配備しており、即応戦することも可能だ。だが米シンクタンク、大西洋評議会(Atlantic Council)のマシュー・クローニグ(Matthew Kroenig)氏は、そうした対応は「ロシアの核の報復を誘発し、核兵器の応酬や人道危機といったリスクの拡大につがなりかねない」と警告する。
■ウクライナに反撃能力を供与する可能性は?
   ロシアの核兵器使用に対しては、通常の軍事および外交的方法で対抗し、一方でウクライナに殺傷能力の高い武器を供与する方がより効果的だと専門家は指摘する。
  「ロシアが核兵器を使用すれば、これまで制裁に消極的だった国々、例えばインドやおそらく中国さえもが、制裁強化に加わるきっかけになるかもしれない」とクローニグ氏は言う。
   さらに米国がウクライナに武器の追加支援を行い、NATO軍機や地上配備型ミサイル迎撃システム「パトリオット(Patriot)」、「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」、地対地ミサイル「ATACMS(エータクムス)」などを提供すれば、ウクライナ軍は国境から遠く離れたロシア国内への攻撃も可能になる。
  「ウクライナ軍には今、西側諸国からいくつかの制約が課されているが、どのような制約であれ、それらはすべて外されると思う」とキャンシアン氏は述べた。
【翻訳編集】 AFPBB News

2022.10.08-Yahoo!Japanニュース(現代ビジネス)-https://news.yahoo.co.jp/articles/1e9bf3794ec9b24812befcecd8711ed92d54830d
ノルドストリーム・パイプラインを破壊したのは、本当にロシアなのか?-大原 浩(国際投資アナリスト)
(1)
  ロシアからドイツを始めとするEU諸国に天然ガスを供給する「生命線」ともいえるノルドストリームが「ガス漏れ」で使用不能となったことで、大騒ぎとなった。
  報道によれば、ノルドストリーム1とノルドストリーム2のパイプラインのどちらにも損傷があったそうだから、劣化や自然災害などが原因ではなく、プーチン大統領が述べるように「何らかの破壊工作」の結果であると考えるのが自然であろう。
  それでは、破壊工作を行った犯人は誰であろうか。
動機を持っているのはだれか?
   刑事になったつもりで動機を探れば、パイプラインを破壊されることによって天然ガスの供給問題が引き起こされた、「被害者」のドイツを中心としたEU諸国はまず除外されるはずだ。
   また、「バイデン民主党御用達」の欧米オールドメディアは、BBCニューズジャパン9月29日の「欧州、石油・ガス施設のセキュリティーを強化 ガス漏れはロシアの『破壊工作』」のように、何らの証拠も無く「ロシア犯人説」を押し出した記事を垂れ流しているが、ロシアも「被害者」であり全く動機が無い

   同9月30日「ノルド・ストリームで新たなガス漏れ スウェーデンが確認」は、良心の呵責なのか、それともアリバイづくりのためなのかはわからないが「EUはロシアを非難」の項の後に「ロシアがやったというのは非論理的」という項を載せている。
  記事中の、シンクタンクのロシア国際問題評議会(本部モスクワ)のアンドレイ・コルトゥノフ氏の次の言葉がすべてを物語っていると言える。
  ---------- 「ロシアはいつも非難されるが、(パイプライン)はロシアの財産なので、ロシアが損害を与えるというのはあまり論理的とは思えない」 「欧州の人々の生活を苦しくさせる方法は他にもある。インフラに損害を与えず、ガスの供給をストップさせるだけでいい」
  ----------  まったくその通りである。  パイプラインはロシア国営ガスプロムの関連会社が運営しており、自ら攻撃するのは理屈に合わないということだ。欧州に揺さぶりをかけたければ、これまでも行ってきたように「元栓」を締めるだけでよいのである。
   逆にパイプラインを破壊してしまえば、ロシア側も欧州との交渉手段を失うということになる。いつでもロシアの意向でパイプラインでの供給を再開できるからこそ、EU諸国との交渉の余地があるのだ。その「交渉手段」を自ら破壊することなど考えられない。
   なお、ロイター10月3日の「ノルドストリームのガス漏れ止まる、1本が輸送可能=ガスプロム」で3本のパイプラインでガス漏れが止まり、残りの1本で供給が再開できるとのガスプロムの発表が伝えられている。  これが事実であれば、ロシア側が「欧州に揺さぶりをかける」という「動機」もゼロではないということにはなるが、それでも「元栓を締める」代わりに「自らの資産を破壊する」理由は見出しにくい。
(2)
米国の動機
  EU諸国でもロシアでもなければ、どこが破壊工作を行ったのか? ウクライナ紛争が代理戦争であることを考えれば、米国の存在が浮上する。
  1964年のトンキン湾事件は、トンキン湾で北ベトナム軍の哨戒艇がアメリカ海軍の駆逐艦に2発の魚雷を発射したとされる事件であり、米国が本格的にベトナム戦争に介入するきっかけともなった。
   しかしながら、1971年に「ニューヨーク・タイムズ」が、いわゆる「ペンタゴン・ペーパーズ」によって、事件の一部は米国が仕組んだものであったことを暴露している
   また、2003年のイラク戦争ではサダム・フセイン政権が「大量破壊兵器」を保有していることを口実に侵攻したが、結局「大量破壊兵器」は見つからなかった。
   ロシアも過去の行動には非難されるべき部分が多いが、ドラえもんの「ジャイアン」のような存在の米国に対しては、このような行動に対しても「げんこつ」を食らうことを恐れて他の国々が非難さえしない。
   その他にも米国は無数の「前科」を持つ国であり、CIAを始めとする強力な実行部隊も保有しているから、むしろ「米国犯人説」の方がしっくりとくる。
中間選挙「命」
  米国の「動機」としては「少なくとも中間選挙まではウクライナ紛争を終わらせたくない」という点があげられる。
  ロシアにドネツク州など4州が併合されるタイミングというのも怪しい。かねてから「自国」領土への攻撃に対しての核の使用をちらつかせていたから、「核戦争になる前に、ロシアと手打ちをして天然ガスを送ってもらう」という欧州の動きを封じ込めたとも考えられる。
   要するに、欧州の「頼みの綱」を切って背水の陣にさせ、「もうお前たちに後は無い。『5億総玉砕』まで戦うか死ぬかだ」と追い込んだのではないだろうか。
   8月31日公開「外交、軍事、内政、何をやっても『まるでダメ夫』なバイデン米大統領」で述べたように、国民の支持に乏しいバイデン民主党政権は、中間選挙対策に必死であり、三権分立を脅かすFBIによるトランプ別邸強制捜査議会の承認を得ないまま強行している学生ローン免除唐突なペロシ下院議長の台湾訪問など、見苦しいほどだ。
   戦争」というのは「挙国一致」のムードをあおり、政権政党に有利である。逆に、エネルギー不足に苦しむ欧州がロシアに融和的な態度をとり、「停戦」にでもなればバイデン民主党政権にとって一大事だ
   ウクライナにおいて戦火にさらされている人々はもちろんのこと、銃弾がとんでこないが「エネルギー戦争」という戦場で戦っているEU諸国の国民の苦しみはバイデン民主党政権にとってどうでもよいことのようである。
(3)
俺の責任じゃないからな!
  10月4日公開「ドルはいつまで基軸通貨でいられるか、実は日本円は意外と強い」
  冒頭「米国の強さの秘訣」で述べたように、米国はエネルギーも食料も自給できる国である。ロシアのエネルギー・食料など無くてもやっていけるということだ。
  だが、今年の冬にエネルギー不足によって欧州で大量の死者が出る可能性がある。また、肥料の生産には化石燃料を使用するから、食料生産も滞り、最悪餓死者が出るかもしれない。
  そのような状況になっても、バイデン民主党政権は、ジャイアンのように「俺の責任じゃないからな」と言い放つであろう。
   いずれにせよ半世紀後に公文書が公開された時に、ウクライナ紛争のきっかけそのものも含めてすべてが明らかになるはずだ。ただし、1963年のケネディ暗殺事件に関しては、事件後60年近くが経過しているのに核心部分の公文書はなかなか公開されない。中間選挙後の12月15日に全面公開されるとのことだが、これもどうなるかわからない。よほどFBI、CIA、さらには民主党にとって「不都合な真実」が含まれていると思われる。
欧州は米国のいいなりだ
  欧州委員会委員長のフォン・デア・ライエン氏、フランスのマクロン大統領も親米だ。厳しく言えば強大な米国にペコペコしている。かつて、尊大な米国に「物申す」ことができたド・ゴール大統領時代の影は無い。
   経済的にはドイツがEUの軸だが、歴史的経緯もあってフランスがEUの政治的中心だから、EUは「米国の言いなり路線」をとっているといえよう。
   だが、欧州の人々の苦しみはますます加速している。前述のように、暖房用エネルギーの欠乏は凍死者を大量に出しかねないし、化石燃料を使って生産される肥料の欠乏は食料危機による餓死者さえ出しかねない。
   9月6日にトラス氏が首相に就任してからの英国の惨状はよく知られているが、ブリグジットそのものは、2019年3月19日公開「ブレグジットで『崩壊する』のは、結局EUのほうである」で述べたとおり大正解であった。
   EUは米国の言いなりの上に、ドイツという経済的牽引車も失われる。エネルギー不足は市民生活だけではなく、(むしろ政治的優先度が低い)ドイツの産業に壊滅的打撃を与えるからである。
   うがった見方をすれば、バイデン民主党政権は、ロシアだけではなく、欧州も「対抗勢力」として邪魔な存在だから、この際「ぶっ潰してしまおう」と考えているのかもしれない
   事実、ロシアからの供給が制約されてからは、EU諸国の米国産エネルギー依存度が高まっている。コストが高い米国産でも十分儲かる価格に上昇しているのはもちろんのこと、「エネルギー」という戦略物資の米国への依存度が高まれば、EU諸国はますます言いなりになるしかない。
   その中で、イタリアの選挙結果は民意を反映しており、一筋の希望だ。自分達の気に入らない人々を極右(左翼から見れば中道が右翼だ)と呼ぶのは、偏向したオールドメディアの常とう手段だが、イタリア初の女性首相は、EU諸国を危機から脱出させるきっかけをつくるであろうか。
(4)
いまだに脱炭素・脱原発
  昨年12月6日公開「脱炭素原理主義が今の『自業自得エネルギー危機』を招いている」、同8月22日公開「脱炭素・EV推進、『合理的な科学的根拠がない』この方針は、もはや『宗教』だ」で述べたように、欧州でのエネルギー危機はまさに脱炭素による「自業自得」の側面が強い。
   ところが、利権が巨大であるせいか、バイデン民主党政権はいまだに脱炭素を推進している。それどころか「国家の存亡」に関わるエネルギー危機に直面しているドイツも「脱原発」にこだわり、2基の原発の稼働延長は来年4月までと期限を定めている。
   結局、期限到来時には再延長せざるを得ないと思うが、ドイツの直面している危機の状況を考えれば「寝ぼけている」としか思えない。
11月8日以降、原油価格が上昇する?
  ここ最近、原油価格が下落していたので、「一安心」のムードが広がっていたが、この原油価格下落は人為的要素が大きいと考えられる。
  「中間選挙命」のバイデン政権は死に物狂いで、中間選挙前に原油価格を押さえ込んでいるとの憶測が飛び交っているが、たぶん事実であろう。ガソリン価格などにも連動する原油価格の行方には米国民も敏感だ。
   しかし、OPECプラスは2020年以来の大規模減産を決定した。また、原油価格が下がれば、脱炭素ですでに疲弊している設備への投資がさらに細ることになる。
   たぶん、中間選挙投開票日の11月8日以降原油価格は再び上昇を始め、前述「脱炭素原理主義が今の『自業自得エネルギー危機』を招いている」の副題「原油価格バレル500ドルもあり得るか」との懸念も高まる。
   エネルギーのほとんどを海外に依存している日本にとって、欧州の状況は他人ごとでは無い。また、「米国の言いなり」になるリスクに充分注意すべきだ。  バイデン民主党政権が、日本をEU諸国のように見捨てる可能性は十分にある。
大原 浩(国際投資アナリスト)


2022.10.06-Yahoo!Japanニュース(毎日新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/53bd89364ab0797629c7125c125ec24f83068ba0
プーチン氏、占領下ザポロジエ原発を「国有化」 大統領令に署名

  ロシアのプーチン大統領は5日、ロシア軍の占領下にあるウクライナ南部のザポロジエ原発(ザポロジエ州エネルゴダール)について、ロシアの「国有資産」と位置づける大統領令に署名した。プーチン政権はザポロジエ州などウクライナ4州の占領地域を自国領に併合したと主張しており、占領政策の一環とみられる。

  大統領府の発表によると、今回の大統領令ではザポロジエ原発の「国有化」と併せて、原発の「安全確保」のためとして、国営企業を設立するよう指示した。同原発は欧州最大の規模を持ち、現在もウクライナ人職員が運営や保守に当たっている
  ロシア側は全ての職員を新会社で雇用するとしている。  ザポロジエ原発を巡っては、これまで複数の砲撃被害があり、ロシアとウクライナの双方が「相手の攻撃だ」と非難し合っている。9月末には同原発のムラショフ所長がロシア側に数日間拘束される事件もあった。【カイロ真野森作】


2022.10.04-Sponicti Annex-https://www.sponichi.co.jp/society/news/2022/10/04/kiji/20221004s00042000151000c.html
ロシア内務省 反戦主張の元TV編集者を指名手配 自宅軟禁も娘を連れて“脱出”

   ロシア政府系テレビの生放送中に反戦メッセージを掲げて罰金刑を受けた元番組編集者マリーナ・オフシャンニコワさんが3日までに、裁判所の決定による自宅軟禁下にありながら、娘を連れて自宅を出た。元夫がロシアメディアに明かした。行き先は不明という。内務省はオフシャンニコワさんを指名手配した。

  オフシャンニコワさんは、ロシア軍に関する虚偽情報を広めたとして捜査を受け、モスクワの裁判所が8月、10月9日まで自宅軟禁とする決定を出していた。
  「第1チャンネル」の番組編集者だったオフシャンニコワさんは、ロシアのウクライナ侵攻開始後の3月半ば、ニュース番組放送中に「プロパガンダを信じるな」などと書いた紙を広げた。罰金刑を受けた後に出国しドイツのメディアなどで活動。7月に帰国しクレムリン(大統領府)を背景に「プーチンは殺人者だ」と書いた紙を掲げる動画を公開、一時拘束された。


2022.10.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221003-3F3ZPPBKDROWFIIMJNN7XFXTJQ/
露軍元兵士「動員兵は多数死ぬ」 戦局好転を疑問視

  ウクライナ侵略を続けるロシアが導入した予備役を徴兵する「部分的動員」について、露国外に拠点を置く独立系メディア「メドゥーザ」は3日までに、侵攻に参加した露正規軍の元兵士らの見解を伝える記事を掲載した。元兵士らは一様に「動員された兵士は多数が戦死する」などと述べた上で、動員により露軍が劣勢を打開できる可能性は低いとの見通しを語った。

  東部ハリコフ州での戦闘に参加した後、除隊した元兵士の男性は「長い軍務歴を持つ私でさえ、戦闘初日に人生最大の過ちを悟った」とし、戦闘の過酷さと軍人になったことへの後悔を語った。正規部隊すら航空機や戦車、砲兵の支援が受けられていないとし、訓練が不十分な動員兵の間で死傷者が続出すると予測。動員は戦闘を引き延ばすだけで戦局を覆さないとも述べた。」

  男性は自身が招集された場合は指を切り落とすか、招集を拒否して刑罰を受けるとし、「国から犯罪者にされようとも、自分の中で犯罪者にならないことが重要だ。刑務所では誰も殺さなくて済む」と述べた。
  今年初め、「演習参加」のためとして国境地帯に送られ、首都キーウ(キエフ)方面での戦闘を命じられたという別の元兵士の男性は「正規軍はこの半年間で、壊滅状態にある」と証言。「動員兵にできることはない。彼らは民間人に過ぎず、無駄死にするだけだ」と述べた。男性は「ロシアが侵略者なのは明白だ」とし、侵略に加担しないよう連絡先や居住地を変え、招集から逃れていると明かした。
  露軍と契約した民間軍事会社(PMC)の元雇い兵の男性は、戦場では正規部隊にさえ十分な装備品が行き渡っていない事実を指摘し「動員兵から死んでいく」と述べた。別の元雇い兵も「最前線で不足しているのは群衆(動員兵)ではなく、有能な指揮官だ」と動員に疑問を呈した。


2022.10.03-東京新聞-https://www.tokyo-np.co.jp/article/206122
ロシア憲法裁判所、ウクライナ4州「併合条約」は合憲 4日に手続き完了へ

  【モスクワ=小柳悠志】ロシア憲法裁判所は2日、プーチン大統領が9月30日に調印したウクライナ東部と南部4州の「併合条約」を合憲と判断した。条約は3日に下院、4日に上院で批准され、併合手続きが完了する見通し。

  ロシアメディアによると、東部のドネツク、ルガンスク両州はそれぞれ、親ロシア派が自称する「人民共和国」として、南部ヘルソン、ザポロジエ両州は「州」として、ロシア連邦に組み込む。公用語はロシア語にする。
  ロシアの司法は、20年以上にわたり国家権力を握るプーチン氏の影響を強く受けているとされる。国際社会は、ウクライナ4州の併合を国連憲章と国際法違反として認めていない。


2022.10.01-Yahoo!Japanニュース(CNN co.jp)-https://news.yahoo.co.jp/articles/3211c8aba56f06ea03896f1bd3f99965d5e32f1b
プーチン氏の動員令後、ロシア離れた国民は20万人以上

  (CNN) ロシアのプーチン大統領がウクライナでの兵員補充を狙う部分的な動員令を先月21日に発動した後、ジョージアカザフスタン欧州連合(EU)圏内へ出国したロシア人はこれまで20万人以上に達したことが10月1日までにわかった。

   ロシアの隣接国を含む様々な国のデータ集計で判明した。先月29日時点での数字となっている。 カザフスタン内務省幹部によると、カザフスタンへ越境したロシア人は9月の第4週では約10万人を記録した。同国国営の通信社カズインフォルムが伝えた。

  ジョージア内務省のデータによると、9月21~26日の間に入国したロシア人は少なくとも5万3136人だった。 欧州国境沿岸警備機関(FRONTEX)のまとめでは、9月19~25日の間にEU加盟国に渡航したロシア人は約6万6000人で、その前の週と比べ30%以上増えていた。
  今回集計したデータには、モンゴルとアルメニアの分は含まれていない

  この2国にも過去数日間、ロシア人の到着が確認されていた。 動員令の発動以降、ロシアでは国を離れた国民の人数に関する公式データは公には出ていない。 最大で30万人規模ともされる動員令はロシア国内での抗議活動の発生や国民の国外脱出にもつながっていた
  英国防省は最近、動員令を回避するため他国へ渡ったロシア人はウクライナ軍事侵攻に駆り出された兵士の人数をおそらく上回るとの分析結果を示してもいた。
  ロシア大統領府のペスコフ報道官は、動員令の発表後に出国を選んだロシア人の人数は承知していないと指摘。ロシアのメディア「ノーバヤ・ガゼータ・ヨーロッパ」は最近、大統領府筋の情報を引用し、ロシア連邦保安局(FSB)は計26万1000人と報告したと伝えた。


2022.10.01-Yahoo-!Japanニュース(JIJI COM)-https://news.yahoo.co.jp/articles/76925fa2aedd6767add960d8d432fcdfa9d28380
ロシアは「重大な国際法違反」 4州の併合容認せず トルコ

  【イスタンブール時事】トルコ外務省は9月30日付の声明で、ロシアによるウクライナの東・南部4州の併合について国際法の原則に対する重大な違反だ」と述べ、容認しないと表明した。

  声明は、トルコは「ロシアの2014年の違法な住民投票に基づくクリミア半島併合を認めていない」と指摘。ウクライナの領土的一体性や主権を強く支持しており、今回も同様に反対すると強調した。 


2022.09.30-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220930/k10013842811000.html
プーチン大統領 “ロシアが4州を併合” 30日に文書に調印へ

  ロシア大統領府はプーチン大統領が30日にウクライナの東部と南部の4つの州ロシアが併合する文書に調印すると発表しました。
  プーチン大統領が一方的な併合に踏み切ることになり、ウクライナや国際社会の非難がさらに強まるとみられます。

  ロシアのプーチン政権を後ろ盾とする親ロシア派の勢力は、ウクライナ東部のドネツク州とルハンシク州、南東部ザポリージャ州、それに南部ヘルソン州の4つの州で「住民投票」だとする活動を強行した結果、今月27日、住民の大多数がロシアへの編入に賛成したと一方的に発表しました。
  その後、親ロシア派の幹部は首都モスクワを訪れてプーチン政権に対して編入を要請し、ロシア大統領府のペスコフ報道官は29日、プーチン大統領がモスクワのクレムリンで30日の午後3時、日本時間の30日午後9時から併合に関連する式典を開くと発表しました。
  プーチン大統領は4つの州の親ロシア派の幹部と面会しロシアが併合する文書に調印するとしていて、式典で併合について演説する予定だということです。
  さらにロシアのメディアは、式典のあとモスクワの中心部など各地で併合に関連するイベントが行われる見通しだと伝えています。
  ウクライナ軍が東部や南部で反転攻勢を続ける中、プーチン大統領は危機感を強めているとみられる一方、今月発表された予備役の動員によってロシア国内で混乱が広がっています。
  プーチン大統領としては一方的な併合に踏み切りロシアの領土だと主張することで、ウクライナや軍事支援を行う欧米側をけん制するとともに、国民の愛国心を高めたい思惑もあるとみられます。
  8年前の2014年にもウクライナ南部クリミアで親ロシア派が住民投票を実施し、その結果を根拠にプーチン大統領はクリミアを一方的に併合しています。
  ウクライナ政府は「偽の住民投票であり正当性が全くない」として強く反発しているほか、アメリカやEU=ヨーロッパ連合は追加の経済制裁を科す方針を明らかにしていて、国際社会からロシアへの非難がさらに強まるとみられます。
ウクライナ大統領府顧問「法的には何の意味もない」
  ロシア大統領府が、プーチン大統領が30日にウクライナの東部と南部4つの州の併合に関連する式典を開くと発表したことについて、ウクライナのポドリャク大統領府顧問は29日、SNSに「クレムリンの見せ物小屋だ。法的には何の意味もない」と投稿してロシア側の動きを批判しました。
プーチン大統領「住民投票」だとする活動の正当性を強調
  ロシア大統領府によりますとプーチン大統領は29日、トルコのエルドアン大統領との電話会談の中でウクライナの東部と南部の4つの州で強行された「住民投票」だとする活動について「国際法の規範と原則に完全に従い、透明性のある方法で行われた。地域の住民はみずからが決定する権利を行使した」などと説明したということです。
  プーチン大統領は30日に首都モスクワのクレムリンで4つの州をロシアが併合する文書に調印し一方的な併合に踏み切る構えで、それを前にウクライナ情勢で仲介役を務めるエルドアン大統領に対し「住民投票」だとする活動の正当性を強調したものとみられます。
国連 グテーレス事務総長「併合は非難に値する」
  ロシア大統領府がウクライナの東部と南部の4つの州を併合する文書にプーチン大統領が調印すると発表したことについて国連のグテーレス事務総長は29日、ニューヨークの国連本部で急きょ記者会見し、武力によってほかの国の領土を併合することは国連憲章と国際法に違反していると指摘しました。
  そのうえで「ロシアは安全保障理事会の常任理事国の一つとして国連憲章を尊重する特別な責任がある。併合のためのいかなる決定も法的な価値を持たず、非難に値する」と強調しました。
  また、「国連の目的と原則を侮辱している。現代の世界ではありえない」と述べ、容認されてはならないと指摘しました。
  グテーレス事務総長の今回の発言について国連の報道官は、ウクライナ情勢をめぐる事務総長の発言としてはこれまでで最も強い表現だと説明しています。
米 国務長官「国際平和と安全の原則に対する侮辱だ」
  親ロシア派の勢力がウクライナ東部と南部の4つの州で「住民投票」だとする活動を強行し住民の大多数がロシアへの編入に賛成したと一方的に発表したことを受けアメリカのブリンケン国務長官は29日声明を発表し「結果はロシア政府が作り上げたもので、ウクライナの人たちの意志を反映していない。国際平和と安全の原則に対する侮辱だ」と非難しました。
  そのうえで「アメリカはこうした偽の住民投票やその投票結果、ロシアによる併合の試みを決して認めない」と強調しました。
  さらにブリンケン長官は「アメリカと同盟国や友好国は、領土を守るために戦うウクライナへの支援を続ける。ウクライナの主権や独立、領土保全を全力で支持する」として、ウクライナへの支援は揺るぎないという姿勢を改めて打ち出しました


2022.09.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220926-XQTMXX56QVPPJO5JIFP2UHEYPY/
露「入隊事務所」への放火相次ぐ 幹部銃撃も

  ウクライナへの侵略を続けるロシアで、予備役を徴兵する「部分的動員」が導入された21日以降、招集令状を受け取った国民の出頭先となる各地の入隊事務所への放火が相次いでいる。26日には東シベリア・イルクーツク州の入隊事務所に押し入った男が幹部を銃撃する事件も発生。頻発する抗議デモとともに、動員への国民の反発の強さが浮き彫りになっているが、政権側は最大30万人とする徴兵を予定通り進める構えだ。

  露国外に拠点を置く独立系メディア「メドゥーザ」によると、21日から26日までに、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクを含む全国11都市の入隊事務所で火炎瓶が投げ込まれるなどの放火事件が発生。地方行政施設に対する放火も全国で6件発生したという。
  26日にはイルクーツク州の入隊事務所で、事務所幹部が住民の男(25)に銃撃され、重体となった。
  動員発令後、露国民の間で出国を図る動きが続いている。メドゥーザは25日、露大統領府筋2人の話として、政権側が28日にも、動員対象年齢の男性国民の出国を禁じる可能性があると伝えた。
  一方、露支配下にあるウクライナ4地域の「住民投票」は、27日の最終日を前に、いずれの地域でも投票結果が有効になるとする投票率50%を超えた。タス通信が伝えた。賛成多数とする結果が公表されるのが確実となった。住民投票を一方的に正当だと主張するロシアは結果公表後、即座に併合手続きに着手する見通しだ。


2022.09.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220925-FJUQPBYABBIM7IJFJJAR2JZP7Y/
露「動員」抗議デモ 760人超拘束 降伏・脱走に厳罰

  ウクライナを侵略するロシアのプーチン政権が導入した予備役を徴兵する「部分的動員」に抗議するデモが24日、首都モスクワなど露各地で起きた。露人権監視団体「OVDインフォ」によると、同日午後11時(日本時間25日午前5時)時点で、32都市で計760人超が治安当局に拘束された。大規模デモは、40都市で計1300人超が拘束された21日に続き2回目

  露政権は動員への国民の反発は限定的とみて、デモを力で押さえ込み、最大30万人とする徴兵を予定通り進める構えだ
  また、プーチン露大統領は24日、紛争状態下で「自発的な降伏」をした兵士らに最長禁錮10年、「脱走」した兵士には同15年などとする罰則を盛り込んだ改正刑法案に署名し、成立させた。タス通信が伝えた。動員される兵士の士気が低いことを見越し、統制を強化することで敵前逃亡を防ぐ思惑だとみられている。

  プーチン氏は同日、露軍と1年間以上の契約を結んだ外国人に、露市民権の付与を簡素化する法改正案にも署名。ロシアは動員に加え外国人契約兵を増やし、深刻化している露軍の人員不足を解消する狙いだ。
  一方、ウクライナ国内の露占領地域で23~27日にかけて行われているロシアへの併合の賛否を問う「住民投票」を巡り、タス通信は24日、議会筋の話として、露議会が28日にも併合に向けた手続きに着手し、プーチン氏が30日にも併合に必要な手続きを完了する可能性があると伝えた。


2022.09.22-Yahoo!Japanニュース(毎日新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/5ce6afa07c454a0dd67ee6fc0439e71cebfa5c63
航空券急騰、5倍の70万円便も 動員令のロシア、国外脱出の動き加速-【金子淳】

  「戦争にノーを」――。ウクライナ侵攻を巡りロシアのプーチン大統領部分的動員令を出したことで、ロシアでは21日、抗議活動が多くの都市に広がった。招集を逃れるため国外脱出を目指す人も相次いでおり、ロシア発の航空便は価格が高騰。治安当局が取り締まりを強化する中、ロシア国内に動揺はどこまで広がるのか、国際社会の注目が集まっている。

  AP通信などによると、モスクワでは21日、繁華街の通りに多くの市民が集まり、手をたたきながら「戦争反対」「プーチンを前線に送れ」などと声を張り上げた。だが、すぐに警官隊が取り締まりを始め、開始から15分で少なくとも十数人が拘束されたという。

  欧米メディアの記者がツイッターに投稿した動画では、デモ隊がスローガンを叫ぶ声が響く中、ヘルメットをかぶった警官隊が数人がかりで参加者を持ち上げたり、腕を押さえたりしながら、次々と連行していく様子が映されている。デモに加わった女性はAP通信に「私は何も恐れていない。自分の子供の命をあげるつもりはない。デモをしても何もならないだろうが、自分の考えを表明することは市民の義務だ」と訴えた。
   ロシアの反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏は21日、「犯罪的な戦争は明らかに深みにはまり、(状況が)悪化している。プーチンはできるだけ多くの人を巻き込もうとしている。何万人もの人々に血を塗りつけようとしている」と批判し、抗議活動を呼びかけた。

   部分的動員令をきっかけに、国外脱出をはかる動きも加速している。ロシア人がビザ(査証)なしで行けるトルコやアゼルバイジャンなどへ向かう便は21日、次々に満席となった。トルコ航空のウェブサイトでは、22日午前の時点でモスクワ発イスタンブール行きの片道航空券(エコノミークラス)は27日まで売り切れとなっている。28日は約20万円で売られているが、この便は部分的動員令の発令前は約5万円だった。ロイター通信によると、アラブ首長国連邦ドバイ行きは平均の約5倍の約70万円に高騰した便もあるという。旅行関係者はロイターに「出国禁止を恐れる人のパニック需要が起きている」と話した。
   こうした中、脱出をはかるロシア人に対して国境を閉じる動きも出始めた。ロイターによると、バルト3国は21日、動員逃れが理由だとしても、ロシア人を難民として受け入れることはないと明らかにした。ロシアと国境を接するバルト3国とポーランドは19日、経済制裁の一環としてロシア人観光客の受け入れ禁止を発表していた。ラトビアのリンケービッチ外相はツイッターで「安全上の理由から、ラトビアは動員を逃れるロシア人に人道的その他のビザを発行することはない」と投稿。エストニアのレインサル外相はロイターに「ロシア国民が義務を拒否したり、あるいはそうしたいと考えたりすることが、別の国で難民となる条件を満たすことにはならない」と述べた。【金子淳】


2022.09.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220921-LDN4KBOBLZLJVMZ7C44OEYVGTY/
ロシアの部分的動員令、対象は30万人と国防相

  ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナでの軍事作戦に関してテレビ演説し、「部分的動員」を可能にする大統領令に署名したと発表した。対象は軍務経験のある予備役に限られるとしている。ウクライナ軍による東部と南部での反攻を前に、兵員不足が指摘される露軍は劣勢に立たされている。兵力を確保し、挽回につなげたい思惑だ。ショイグ国防相は同日、動員の対象となるのは30万人規模だと説明した。

  プーチン政権はウクライナ侵攻を「特別軍事作戦」と称し、作戦が限定的なものであるとの印象を国民に与えてきた。国家総動員に踏み切れば国内で反発を買う恐れがあるため、部分的動員を選んだとみられる。
  プーチン氏は演説で、東部ドンバス地域(ドネツク、ルガンスク両州)の「解放」をめざすという軍事行動の主要目的は変わらないと述べた。「領土保全が脅かされればあらゆる手段を講じる」とし、核兵器の使用を辞さない姿勢も示した。
  ロシアはドンバスと南部2州の占領地域で23~27日、ロシア編入への賛否を問う「住民投票」を計画。プーチン氏は「安全な実施のために最善を尽くす」と述べた。ロシアは投票で住民に支持されたとの体裁をつくり、占領地域を併合するとみられている。
  ショイグ氏は21日、露軍の死者が5937人になったとし、3月発表の1351人から人数を更新した。米英当局は、露軍に1万5000~2万人の死者が出ていると推計している。


2022.09.14-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20220914-EFK6N4JL7VKMFBHJCOQRP6OY54/
露、外国政党に資金供与か 20カ国超、民主主義を妨害

  米紙ワシントン・ポストは13日、ロシアが2014年以降、20カ国以上の政党や選挙の候補者らに対し少なくとも3億ドル(約430億円)の資金を秘密裏に供与してきたと伝えた。米政府高官の話としている。対象国の民主主義を妨害し、ロシアの利益に沿って国際政治を誘導するためだと指摘した。

  工作はアルバニアやモンテネグロ、マダガスカルなどで行われ、アジアのある国ではロシア大使が現金数百万ドルを大統領選候補に渡したとされる。資金供与にはペーパーカンパニーやシンクタンクを利用。政治的な集会に影響力を行使したり、極右団体に便宜を図ったりした。
  高官は今後数カ月間、ロシアによる同様の工作が増える可能性があると指摘ウクライナ侵攻に伴う対ロ制裁の効力を弱め、地域での影響力維持を図るのが目的で、中南米やアフリカ、中東、アジアの国々が対象として考えられるという。

  高官は機密指定を解除された情報に基づく内容だと説明した。(共同)


2022.09.07-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220907-AU2AQ3KHL5L7BHJ7ZMS5MTA3OI/?・・・
ロシア、武器不足浮き彫り 北朝鮮から弾薬「数百万発」調達へ協議

  【ワシントン=渡辺浩生】バイデン米政権は6日、ウクライナに侵略を続けるロシアが北朝鮮から大量の弾薬の調達を打診していることを明らかにした。ロシアはイランから無人機を調達したことも判明している。経済制裁の影響で兵器や弾薬の不足に悩むロシアが、権威主義国家に支援を求める実態が浮き彫りになった

  国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は6日のオンライン記者会見で、露国防省が北朝鮮から弾薬を購入するため協議の過程にあると述べた。弾薬の種類や規模は、迫撃砲の砲弾やロケット砲など数百万発に上る可能性があると明らかにした。すでに購入されたかどうかは未確認としている。
  ロシアが海外に武器などの調達を求める動きは、イランから同国製の戦闘用無人機が8月下旬に空輸されたことが判明している。
  電子機器の禁輸など対露経済制裁が弾薬の製造や在庫に影響を与えていると指摘されており、バイデン政権は、ロシアがイランに続き北朝鮮にも触手を伸ばしたことについて「ロシアが補給の最前線でさまざまな困難に直面している証左」(国防総省のライダー報道官)と注視している。
  ロシアが北朝鮮に弾薬の供給を求める実態は、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)が5日、米情報機関の機密解除情報として最初に報じた。
  一方、ロシアは中国との軍事的な協力関係を強めており、ロシアが極東で実施する軍事演習にも中国軍が大規模参加した。米国は中国の動向も注視している。


2022.08.22-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/world/20220822-OYT1T50140/
ロシア思想家の娘死亡、情報当局「容疑者はウクライナ女性工作員」…ウクライナは関与否定

   タス通信によると、ロシアの情報機関「連邦保安局」(FSB)は22日、プーチン露政権の外交政策に一定の影響を与えたとされる思想家アレクサンドル・ドゥギン氏の乗用車が爆発し、29歳の娘が死亡した事件について、容疑者を、ウクライナ情報機関の女性工作員と特定したと主張した。

  ウクライナ大統領府顧問は22日、関与を全面否定した。FSBは工作員は7月23日に娘とともにロシアに入国し、事件後にエストニアに逃走したとしている。露外務省報道官は21日、ウクライナの関与が特定されれば「ウクライナ国家のテロ政策」について議論する必要性を訴えていた。
  FSBの説明は、ロシアの「テロ支援国家」指定を米欧に働きかけるウクライナの動きを意識している可能性がある。
  一方、プーチン政権が事件に何らかの形で関与した可能性も取りざたされている。ウクライナ侵略作戦が思うように進まない中、政権は反戦運動だけでなく、過大な戦果を期待する愛国主義の過熱も懸念していると指摘されているためだ。
  また、プーチン政権を批判し、ウクライナに退避しているロシアの元下院議員は21日、SNSで、プーチン政権の転覆を目指す露国内の地下組織が関与したと指摘した。国民共和国軍」を名乗る組織の犯行だといい、ウクライナ侵略に抗議する露国内での抵抗運動の一環だったと説明した。


2022.08.19-REUTERS-https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-warplanes-idJPKBN2PO1VH
ロシア、極超音速ミサイル搭載ミグ戦闘機3機を飛び地に配備

  [モスクワ 18日 ロイター] - ロシア国防省は18日、極超音速ミサイル「キンジャル」を搭載した戦闘機「ミグ31E」3機を同国の飛び地・カリーニングラードに配備したと発表した。国営のインタファクス通信が伝えた。

  戦闘機は24時間体制で任務に就くという。カリーニングラードは、北大西洋条約機構(NATO)および欧州連合(EU)加盟国のポーランドとリトアニアの間に位置するロシアのバルト海沿岸の飛び地。ロシアのウクライナ侵攻を受け、この地域では緊張が高まっている。
  フィンランド国防省は同日ロシアのミグ31戦闘機2機がロシアから150キロ離れたフィンランド湾に面するポルボー市付近で領空侵犯を行った疑いがあると発表していた。
  米国務省のプライス報道官は、米政府がロシアからの資産再配置に関する発表を認識しているとし、この動きについて防衛と抑止が目的とされているようだが「ナンセンスだ」と指摘。「ロシアはNATOからの脅威に直面していない。フィンランドや他のどの国からの脅威にも直面していない」と語った。


2022.07.30-Yahoo!Japanニュース(日テレNEWS)-https://news.yahoo.co.jp/articles/9576251ea99867d24a3c388035506172986df6bb
米国務長官がけん制 ウクライナ領併合に「重大な代償を科す」

  アメリカのブリンケン国務長官とロシアのラブロフ外相が29日、電話で会談しました。2月のウクライナ侵攻開始以来、米露外相レベルの会談は初めてです。

  ブリンケン国務長官「(世界は占領地の併合を)認めないもし計画を実行するならば、追加で重大な代償を科す」 会談でブリンケン国務長官はラブロフ外相に対し、ロシアがウクライナ領の併合計画を実行した場合、「重大な代償を科す」と警告しました。
  また、ロシアとウクライナなどが合意している穀物の輸出再開についても合意の履行を求めたということです。
  一方、ロシア外務省によりますと、ラブロフ外相は「軍事作戦の目標と任務を達成する」と改めて強調、「欧米によるウクライナへの武器供与で、紛争が長引き、犠牲者が増える」として、欧米の武器供与をけん制しました。 また、「食料安全保障の情勢はアメリカの制裁によって困難なものになっている」などと指摘したということです。


2022.07.27-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/e6d86ff5d2231b51b96cbe5e11e9c80cfc1c62df
露、イスラエルに隔たり ウクライナ寄りで苛立ち

  ウクライナに侵攻したロシアと、中立の姿勢をとってきたイスラエルとの間に隔たりが生じているユダヤ系住民のイスラエル移住を支援する組織に違法行為があったとして、露政府が解散を検討しているからだ。

  ユダヤ系はウクライナとロシアに一定の規模で居住しており、デリケートな問題の一つ。イスラエルも侵攻後、両国の間を調停するなどしてきた。しかし、最近はウクライナ寄りの姿勢もちらついており、ロシアがいらだっている可能性もある。

  ロイター通信によると、ロシアが問題視しているのは、同国内にあるユダヤ系の移住を支援する非営利組織。違法行為の内容は不明で、法務当局は近く詳細を明らかにするとしている。
  ぺスコフ露大統領報道官は「状況を政治化する必要はない」とし、慎重に対応する方針を示唆した。ただ、ザハロワ露外務省報道官は「残念ながらこの数カ月、非建設的で偏見がある表現が耳に入る」と述べ、侵攻をめぐるイスラエルの姿勢に批判的な態度を示した。
  イスラエルは5月、ラブロフ露外相が第二次大戦時のホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)にふれ、ナチス・ドイツのヒトラーは「ユダヤ系だった」と発言した際、「許しがたい」誤りだとして駐在するロシア大使を呼んで謝罪を要求した。
  また、イスラエルのラピド首相は7月中旬、バイデン米大統領と行った共同記者会見で、ロシアの侵攻を「不当」と表現する一幕もあった
  ザハロワ氏らの発言を受け、イスラエルのガンツ国防相は26日、5月中旬にシリアで空爆を行ったイスラエル軍用機に露軍が地対空ミサイルS300を発射したと明らかにした。
  ガンツ氏は「一度きりだ」と強調したが、ロシア側との意思疎通に問題が生じていることが浮き彫りになった。 シリアにはアサド政権を支持する露軍が駐留する一方、イランが軍事拠点を持っているとしてイスラエルがしばしば攻撃している。露軍はシリアにおけるイスラエルの行動を黙認してきたとされる。
  イスラエルはロシアの侵攻後、防空システムなど兵器供給を求めるウクライナの要望に応じてこなかった。一方で対露制裁にも加わらず、双方の間でバランスを取ってきた。米国と友好関係にあるイスラエルの中立が崩れれば、ウクライナで続く戦闘に影響する可能性もある。


2022.07.18-産経新聞(KYODO)-https://www.sankei.com/article/20220718-SYQP45QBPBLRNDRXETEJEQRO2E/
反戦の元TV職員を再び一時拘束 ロシア

  ロシア紙RBK電子版などは18日、政府系テレビで生放送中に反戦メッセージを掲げて退職した元番組編集者マリーナ・オフシャンニコワさんがモスクワで一時拘束されたと報じた。ロシア軍に関する虚偽情報を広めたとして逮捕された野党活動家の今月13日の裁判で反戦を表明したことが直接の原因という。

  弁護士によると、オフシャンニコワさんは17日に拘束された。軍の信用を失墜させる行為の疑いで取り調べを受けた後、釈放された。最高5万ルーブル(約12万円)の罰金刑の可能性があるという。
  ロシアの「第1チャンネル」の編集者だったオフシャンニコワさんはロシアのウクライナ侵攻後の3月14日、ニュース番組で生放送中に「戦争反対」と叫んで「プロパガンダを信じるな」などと書いた紙を広げ、取り押さえられた。罰金刑を受けた後に出国しドイツのメディアなどで活動していたが、今月4日に帰国していた。(共同)


2022.07.11-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220711-MZ66MEBAENKXFN7VSJ7JETECGM/
露「東部で550人殺害」主張 囚人投入も計画か

  ロシアによるウクライナ侵攻で、露国防省は11日、東部ドネツク州バフムト近郊の集落チャソフヤルのウクライナ軍拠点を高精度兵器で攻撃し、兵士300人以上を殺害したほか、東部ハリコフ州でも空爆で兵士や外国人戦闘員約250人を殺害したと主張した。同省は連日、東部を中心に100~400人規模のウクライナ側兵士の殺害を公表しているが、真偽は不明。露軍の攻撃で東部では市民の犠牲が拡大している。

 ドネツク州当局は11日、露軍の9日のチャソフヤルの集合住宅への砲撃による死者が24人に達したと発表した。さらに約20人が生き埋めになっている恐れがある。ハリコフ州当局も11日、州都ハリコフが露軍に砲撃され、3人が死亡、約30人が負傷したとした。
  一方、ウクライナ軍諜報当局は10日、露軍が囚人を兵士に採用し、最前線に投入しようとしているとの諜報結果を発表。露軍が志願兵の減少と損害の拡大に苦しんでいる証拠だとした。
  露軍は東部ドンバス地域(ドネツク、ルガンスク両州)全域の制圧を主目標としているが、ドネツク州はウクライナがなお4割超を保持。諜報内容が事実であれば、同州制圧に向けた部隊増強の一環とみられる。
  同諜報当局によると、囚人の採用にはプーチン露大統領に近い民間軍事会社(PMC)の「ワグナー」が関与。採用された囚人は殺人などの凶悪犯でも半年間生存すれば恩赦で釈放される。約1万人の採用が予定されているという。


2022.07.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220706-KYZCEXWK5NK7TMCHDKNRPKJYJQ/
露、「戦時経済体制」法成立へ 兵器枯渇が一因か

  ウクライナに侵攻したロシア軍の活動を支えるためとして、露下院は5日、露政府に「特別措置」を発動する権利を与える法案を審議し、第1読会(3段階審議の1段階目)を全会一致で通過させた。法案は、政府が企業に指定した量と金額で物品を納入するよう義務付けることを可能にするほか、労働者の残業や夜間労働、休日出勤を政府が指示できると規定。欧米メディアは事実上の「戦時経済体制」への移行だと伝えた。

  露軍は現在、ウクライナ東部で攻勢を維持。だが、英国防省によると、露軍は旧式戦車T62を前線に投入し、対艦ミサイルも地上攻撃に流用するなど、兵器枯渇の兆候も出ている。法案はこうした状況を打開する方策の一つとみられる。
  法案は露政府が提出した。軍需品の調達を担当するボリソフ副首相は5日、法案について、精密部品などの対露輸出を禁じた欧米の制裁に対処するためのものだと説明。特別軍事作戦(侵攻の露側呼称)中だけの時限立法だとも述べた。国内で「24時間労働を強制される」との懸念が出ていることに対しては「(時間外労働の対象者は)大規模にならない上、追加の金銭が支払われる」と弁明した。タス通信が伝えた。
  ロイター通信や米CNNテレビは「事実上、ロシアに戦時経済体制が導入される」と指摘した。
  法案は今後、下院での第2、第3読会や、その後の上院での審議を経て、プーチン大統領の署名により近く成立する見通しだ。
  一方、ショイグ露国防相は5日、露軍高官らとの会議を開き、「作戦は最高指揮官(プーチン氏)が設定した任務の完了まで続く」と演説。露軍が主目標とする東部ドンバス地域の掌握のうち、残るドネツク州全域を制圧するまでは少なくとも戦闘を継続する方針を示した。


2022.07.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220701-SZYQ5WPGENJDZPCJELAVOICYSY/
ロシア、占領地へバス運行再開 支配の既成事実化狙う

  ロシアによるウクライナ侵攻で、ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島のバス会社は6月30日、クリミアと侵攻後に露軍が占領したウクライナ南部ヘルソン、メリトポリをそれぞれ結ぶバス便を7月1日に再開すると発表した。バス便の運航再開は2014年のロシアによるクリミア併合以来、8年ぶり。タス通信が伝えた。交通網の構築によりロシアは占領地支配の既成事実化を進める狙いだとみられる。

  一方、クリミアのアクショノフ「知事」は6月30日、SNS(交流サイト)を通じ、7月1日に再開を予定していた同じルートの旅客鉄道便の運航は延期すると発表した。「乗客の安全確保対策が完了していないため」だと説明している。ヘルソンやメリトポリ周辺ではウクライナ軍が反攻作戦を展開しているほか、反露パルチザンの武力闘争も伝えられている。
  ただ、アクショノフ氏は「安全確保対策は数日以内に終わる」とし、その後に新たな運航日程を公表すると表明。鉄道便の近日中の再開に意欲を示した。
  ロシアによるクリミア併合後、ウクライナは南部とクリミアを結ぶバスや鉄道の運航を停止していた。
  一方、東部ルガンスク州のウクライナ軍の最終拠点リシチャンスクでは30日も激しい戦闘が続いた。ウクライナ軍参謀本部は同日、露軍に市郊外の製油所の一部や市周辺の複数の集落が制圧されたと発表。露軍側は「同市の約50%を掌握した」と主張している。







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