「わいせつ」問題-2021年7月~2023年3月



2023.03.02-Yahoo!Japanニュース(AMEMA TIMES)-https://news.yahoo.co.jp/articles/8ac11b83daf4833c96c4d9367c0f519551274f6f
“セクハラ撲滅活動”の弁護士 依頼者へのセクハラ行為を自ら公表し謝罪-(ANNニュース)

  ハラスメントの撲滅に向けた活動などをしてきた弁護士が、依頼者に性的な関係を迫るセクハラ行為をしていたことを自ら公表し、謝罪しました。

   福島第一原発事故を巡る避難者訴訟で事務局長などを務めるA弁護士は1日にインターネット上で文書を公表し「ある方に対してセクシャルハラスメントを行ってしまいました」と明かしました。
   公表された文書によりますと、A弁護士は既婚者でありながら裁判の依頼者だった相手に好意を抱いて性的な関係を誘うメッセージを送るなどしていました。
   相手からは拒むメッセージなどがあったにもかかわらず「性的関係を迫る言動を続け、依頼を受けていた裁判の対応にまで言及して、追い込み苦しめてしまいました」としています。
   A弁護士は「卑劣な、人として許されない行為です」とした上で謝罪しました。
   A弁護士はこれまで演劇界のセクハラ撲滅に向けた講習などの活動もしていました。(ANNニュース)


2023.02.22-Yahoo!Japanニュース(YTV:読売TV)-https://news.yahoo.co.jp/articles/1c41f98a5df9325645d31b80ed3dab59d64e76f1
別の主催行事でも女児にわいせつ行為か 大阪狭山市議会の前副議長を再逮捕 容疑を否認

  大阪府大阪狭山市議会の副議長だった男が、宿泊行事で女の子にわいせつな行為をしたとして、強制わいせつ容疑で逮捕された事件で、別の行事でも、女の子にわいせつな行為をしていたとして、再逮捕されました。

  大阪狭山市議会の前の副議長、A容疑者(54)は一昨年8月、大阪府外で自身が主催した宿泊行事で、小学生の女の子の体を触るなどした疑いで、再逮捕されました。
  警察によりますと、A容疑者は、自ら女の子を行事に誘い、当日の夜に車で迎えに行き、ほかの子どもが寝ている部屋とは別の部屋に誘い込んで、犯行に及んだということです。
  A容疑者は、この前の年の宿泊行事でも、女の子4人の体を触ったなどとして逮捕されていますが、一貫して容疑を否認しています。
  警察には、10年以上前など、同じような被害を受けたという情報が10件ほど寄せられていて、警察が裏付けを進めています。


2023.02.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20230217-IGDWPUZ6Q5LGRLWMLNCKBVAJQM/
「性交同意年齢」16歳に引き上げ 法制審、性犯罪要件見直し

  法制審議会(会長・井田良中央大大学院教授)は17日、刑法の性犯罪規定改正の要綱を斎藤健法相に答申した。性的行為について自分で意思決定ができるとみなす「性交同意年齢」を13歳から16歳に引き上げ、16歳未満との行為を処罰対象にする。また「暴行・脅迫」といった強制性交罪などの処罰要件を、同意しない意思の表明などが難しい状態にして性的な行為をしたことと改める。性的部位や下着を盗撮する「撮影罪」も新設。政府は今国会への改正案提出を目指す。

  性交同意年齢は、若年者を保護する役割がある。現行の13歳は明治時代から変わらず、社会情勢の変化に対応していないとの指摘があった。改正により、16歳未満への行為は同意の有無にかかわらず処罰対象となる。近い年齢同士なら罰せず、13~15歳との行為は、加害者が5歳以上年上のケースを対象とする。


2023.02.08-Yahoo!Japanニュース(8カンテレ)-https://news.yahoo.co.jp/articles/173f57511e2c6c87c8f0b4ac7d6aff1c6c9a87f1
「心は女性」と装い女性にわいせつ行為 障害者支援団体代表の男を逮捕起訴

  「心は女性」などと装い、女性にわいせつな行為をした罪で、障害者支援団体の代表の男が逮捕・起訴されました。

  7日、準強制わいせつの罪で起訴されたのは、障害者の福祉支援などを行う大阪府高石市の一般社団法人「あかり」の代表理事、A被告(55)です。 起訴状によるとA被告はおととし5月、泉大津市内の事務所で当時部下だった女性(50代)に対し、マッサージをすると装って、下半身を触るなどのわいせつな行為をした罪に問われています。
  A被告は、「私の心は女性」「体のゆがみを治してあげる」と女性を誘い出していたということです。 警察の調べに対し、A被告は容疑を否認していたということです。 ほかにもA被告が運営する「あおい相談室」の複数の利用者が被害を相談していて、警察は余罪を調べています。
関西テレ


2023.02.02-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230202/k10013968301000.html
大阪狭山市議会副議長 女子児童4人に強制わいせつ疑いで逮捕

  大阪の大阪狭山市議会の副議長が、3年前みずから主催したイベントで、夜寝ていた女子児童4人の体を触るなどしたとして、強制わいせつの疑いで逮捕されました。調べに対して「わいせつな行為はしていない」と容疑を否認しているということです。

  逮捕されたのは、大阪狭山市の市議会議員で副議長を務めるA容疑者(54)です。
  警察によりますと、令和2年9月、大阪府内の宿泊施設で、レクリエーションのイベントに参加していた当時10歳から11歳の女子児童4人の体を触るなどしたとして、強制わいせつの疑いが持たれています。
  このイベントは小学生を対象に副議長が主催して1泊2日の日程で行われたもので、男女の児童8人のほか、スタッフと副議長の合わせて10人が参加していたということです。
  子どもたちが寝ている夜間にわいせつな行為をしていたとみられ、被害にあった児童全員が副議長の顔や姿を見ていたと話しているということです。
  去年9月に保護者が被害を申告したということで、警察は当時の詳しい状況などを調べています。
  調べに対し「わいせつな行為はしていない」と供述し、容疑を否認しているということです。
  A副議長は平成15年の大阪狭山市議会議員選挙で初当選し、現在は4期目で、去年5月から副議長を務めています。


2023.01.06-dmenuニュース-https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/sankei/nation/sankei-_affairs_crime_7T3B6X4I4NORZIAL6FWS2XE52M
「60代以上が好きです」…パパ活で17人から2億円詐取、男女2人を逮捕

  男性から金銭を受け取ってデートや食事をするパパ活相手の男性たちから計約2億円をだましとったとして、大阪府警は6日、詐欺の疑いで、大阪府八尾市本町の自称投資家、A(51)と知人で同府寝屋川市寿町の看護師、B(28)の両被告=いずれも詐欺罪で公判中=を逮捕、追送検し、捜査を終結したと発表した。

  府警は2人が「パパ活」相手の男性71人から計約3億2千万円をだまし取ったとみている。逮捕、追送検容疑は、共謀し令和2年7月〜同3年9月、出会い系サイトで知り合った50〜70代の男性17人に「奨学金を返さないといけない」などと噓を言い、計約2億円を詐取したとしている。
  府警によると、B容疑者はA容疑者の指示で、サイトに「60代以上の人が好きです」などと投稿、男性らと接触していた。A容疑者は黙秘し、B容疑者は容疑を認めているという。



2022.12.22-Yahoo!Japanニュース(朝日新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/50bf00515a7d51a902c8eefdc2b7994af06deb90
女性隊員の胸や尻を触った3等海曹を懲戒免職 海自佐世保総監部

  海上自衛隊佐世保地方総監部は22日、後輩の女性隊員にセクハラをしたとして、佐世保警備隊所属で20代の男性3等海曹を懲戒免職処分としたと発表した。
  総監部によると、3曹は2020年3月ごろ、長崎県佐世保市内の居酒屋で、同僚隊員の夫妻らと食事中、同席していた女性隊員の胸や尻を20回ほど触った。同年8月にも、当時所属した部隊で勤務中に、同じ女性隊員の胸を複数回触るなどしたという。
  21年7月ごろ、女性隊員の家族から総監部に連絡があり、発覚した。女性隊員は「とても嫌な気分だったが、食事会の雰囲気を壊さないよう我慢していた」と話しているという。
  3曹は「悪ふざけのつもりだったが、いま考えるといたずらで済む問題ではない。被害者には大変申し訳ない。いかなる処分も受けるつもりです」と話しているという。朝日新聞社


2022.12.15-JIJI com-https://www.jiji.com/jc/article?k=2022121500785&g=soc
陸自性被害で5人懲戒免職 ずさん対応の中隊長停職に―防衛省

  陸上自衛隊郡山駐屯地(福島県郡山市)に勤務していたXさん(23)が在職中に性被害を受けた問題で、防衛省は15日、同じ中隊に所属していた加害者の隊員5人を懲戒免職処分とした。また、ずさんな対応で被害を防げなかったとして、上司の中隊長を停職6カ月の懲戒処分とした。

  免職となったのは先輩に当たる2等陸曹1人と3曹3人、部隊内で指示的立場にあった1曹の計5人。防衛省内でセクハラを原因とした懲戒免職は過去14件あるが、大量処分は異例。Xさんは自身のツイッターで「処分の重さに関係なく、誠意をもって責任をとっていただきたい」とコメントした。
  陸自の調査結果によると、昨年8月、1曹の指示で他の4人がXさんを押し倒し、下半身を押し付ける性暴力が発生。同6月には体を触り、キスを強要する事案もあったほか、日常的に抱きつくなどしていた
  中隊長は昨年6月の事案後に別の隊員からセクハラの発生を示唆されながら調査を見送り、同8月にXさんが被害を訴えた際にも事実関係を確かめなかった。Xさんが休職した際も上司に別の理由を報告していた。


2022.11.25-REUTERS-https://jp.reuters.com/article/russia-sexual-violence-idJPKBN2SE075
焦点:ロシア軍の性的暴行「組織的」か、司令官認識との証言も
(Joanna Plucinska記者、Anthony Deutsch記者、Stefaniia Bern記者)

  [キーウ 23日 ロイター] - ウクライナ当局が進める戦争犯罪捜査を支援する国際犯罪弁護士によると、ロシア軍司令官らがウクライナで兵士による性的暴行を認識し、時には奨励や命令さえしていたことを示す証拠が見つかっている。

  英弁護士のウェイン・ジョーダッシュ氏はロイターに対し、最も捜査が進んでいる首都キーウ周辺の地域では、一部の性的暴行にロシア軍の一定レベルの組織が関与していると話した。「組織的なレベルで計画されていたことを物語っている」という。
  ジョーダッシュ氏は、ウクライナに法的専門知識を提供する西側チームの一員。最近ウクライナが奪取した北東部や南部での捜査はまだ初期段階にあるため、こうした慣行がどれほど広がっていたかについて結論を出すのはまだ早いと同氏は話した。ただ、これまで発覚したパターンを見る限り、長期間にわたって占領されていた地域では、性的暴行が「もっと頻繁に行われていたかもしれない」と述べた。証拠は示していない。

  ロイターは、被害を受けた可能性がある人たちに協力している法執行機関の関係者、医師、弁護士など20人余りと、強姦された可能性がある人物1人、さらに別の被害者の家族らに話を聞いた。それによると、ウクライナのさまざまな場所でロシア軍が性的暴行を行った疑いがある。家族に暴行の様子を見るよう命じたり、複数の兵士が関わったり、銃口を向けて暴行したケースも多数あった。
  ロイターが独自に証言の裏付けを取ることはできなかった。国連に委託された捜査組織が先月公表した報告書にも、家族が強姦を目撃したなどの事例が記録されている。報告書によると、被害者の年齢は4歳から80歳以上に及んだ。
  ウクライナ北部チェルニヒウの地裁判決によると、ロシアの第80戦車連隊の兵士は3月、同地域で少女に繰り返し性的暴行を加え、家族を殺すと脅した。

  ジュネーブ諸条約は、強姦は戦争犯罪に該当し得ると定めている。また大々的、もしくは組織的な性的暴行であれば、より重いとされる「人道に対する罪」と見なされる可能性もあると、法律の専門家は話している。
  ロイターはロシア大統領府に対し、司令官が認識していたか、あるいは組織的だったかを含め、同国軍が性的暴行を働いた可能性について質問したところ、これを否定した。詳細な質問は国防省に問い合わせるよう指示されたが、同省から返答はない
   ウクライナ検察総長の事務所は、ロシアのウクライナに対する戦争は「ウクライナ人を絶滅させるのが狙い」であり、性的暴行恐怖状態を敷き、ウクライナ国民の間に苦しみと恐れを引き起こすことを意図した」ものだとコメントした。
  プラミラ・パッテン国連事務総長特別代表(紛争下の性的暴力担当)はロイターに対し、家族の前での強姦や集団強姦、裸の強要などの証言に触れ、「性的暴行が戦争の武器として使われていた形跡がある」と述べた。
<白い敷物>
  ウクライナは、ロシア軍兵士による数万件の戦争犯罪容疑を捜査中としており、性的暴行はその一部にすぎない。今回の戦争に関しては、国際刑事裁判所(ICC)など複数の主体が戦争犯罪捜査を行っており、ウクライナによる捜査がその中心を成している。
  ICCの顧問でワシントン大学研究准教授のキム・シュイ・シーリンガー氏は、性的暴行が計画的なものだったことを示す証拠が見つかれば、組織的攻撃の一部だった可能性や、特定レベルの司令官が承知していた可能性が示されると言う。

  キーウ近郊の村に住む女性ビクトリアさん(42)はロイターに対し、3月にロシア軍部隊が到着した直後、ある兵士から白い敷物を家の外に吊すよう命じられたと話した。兵士はその夜、他のロシア人2人と一緒に彼女の家に戻ってきたという。
  そのうち1人がビクトリアさんに対し、兵士2人は酔っぱらい、楽しみたがっていると告げたという。その人物は兵士らよりずっと年上で、兵士らの呼び方からも司令官だったと考えればつじつまが合うと彼女は話した。
  ビクトリアさんによると、兵士2人は隣家に彼女を連れて行き、その家にいた女性とともに近くの家まで連行された。妻であるその女性を守ろうとした男性は、兵士の1人に射殺された。ビクトリアさんは強姦され、彼女と女性の家族によると、その女性も強姦された。
  家族によると、女性はウクライナから脱出しており、ロイターは連絡を取ることができなかった。
  ロイターが7月に村を訪れた際、男性が射殺されたという場所には飛び散った血が見て取れた。この事件の後、ビクトリアさんは泣くのを抑えきれなくなり、今でも大きな物音がするとびくびくするという。
  ポーランドの婦人科医、Agnieszka Kurczuk氏によると、同氏が世話をするウクライナ東部からの難民女性は、ロシア兵が村の女性らに白いベッドシートかタオルを吊すよう告げた後、9歳の娘がいるそばで強姦されたと話したという。
  ロイターは、こうした目印と強姦容疑に直接的な関係があるかどうか確認できなかった。
<被害者はさらに多い可能性>
  ロイターや国連の調査組織が集めた証言により、強姦と性的暴行の疑いはロシアがウクライナに侵攻した2月24日の直後から浮上していた。
  春にウクライナから脱出してきた女性7人の世話をしているポーランドの婦人科医Rafal Kuzlik氏と、心的外傷が専門の心理学者である妻のIwona Kuzlik氏はロイターに対し、彼女らからロシア兵に強姦された話を聞いたと語った。
  ウクライナの弁護士Larysa Denysenko氏は強姦被害者とされる9人の弁護をしており、うち7人は複数のロシア兵が関わったと主張している。一部は家族の前で殴られたり強姦されたりしたと供述した。
  ウクライナ検事総長の事務所は、ロシア兵による女性、子ども、男性に対する性的暴行に関し、数十件の刑事訴訟を始めたと明かした。
  ウクライナ当局やその他の専門家は、国の一部が依然占領されている上、被害者は往々にして被害を申し出ないため、その数は現在把握しているよりずっと多い可能性があると述べている。
  国連人権理事会の独立調査委員会が9月に発表した報告書では、記録された数十件の性的暴行容疑の大半はロシア軍メンバーによるもので、2件はウクライナの軍か法執行機関の関係者によるものだった。
(Joanna Plucinska記者、Anthony Deutsch記者、Stefaniia Bern記者)


2022.10.29-Yahoo!Japanニュース(東洋経済ONLINE)-https://news.yahoo.co.jp/articles/77bf76af5c5f5c3ebec82f175e5450d2f94b5ba3
「ウマ娘」作曲家逮捕で楽曲の取り扱いが難しい訳
(西山 守 : マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授)
(1)
  『ウマ娘プリティダービー』『アイドルマスター シンデレラガールズ』などの楽曲の作曲・編曲を手がけていた作曲家のA氏が、強制わいせつ未遂容疑で警視庁碑文谷署に逮捕された。

  A氏は、一般的な知名度こそ高くはなかったが、有名なアニメやゲームの楽曲を手がけており、音楽業界、アニメファンからはカリスマ的な存在だった。それだけに、本事件の衝撃は大きかったし、A氏の作品の今後の扱いについても、議論が起きている状況である。
  こうした事件が起きるたびに、「クリエーターと作品は別物か?」という議論が巻き起こる。ファンの多くは、作者が不祥事を起こしても、「作品は別物だから、お蔵入りさせるべきではない」といった擁護をする。批判的な見方をする人は、問題を起こした人物の作品を使い続けること自体が反社会的な行為だと主張する。  どちらの意見が正しいと言うことはできないが、後者の考え方をする人が増えているということ、世論も後者の意見に近くなっていることは紛れもない事実だ。
■漫画『アクタージュ』との連想から考える
  今回の事件が報道された直後、「アクタージュ」という言葉がTwitterトレンドに入った。2020年8月、週刊少年ジャンプで連載されていた『アクタージュact-age』の原作者B氏は強制わいせつの疑いで逮捕された。それを受けて、『アクタージュ』も連載中止となった。
  本件と同様に考えると、アニメやゲームに使われているA氏の作品は利用停止して、お蔵入りさせるのが妥当のように思える。
  ただ、事情が異なる点もある。『アクタージュ』は、宇佐崎しろ氏が作画を行っているが、原作者はB氏であり、B氏の作品への関与は非常に強い。
  一方で、A氏は、楽曲は提供しているものの、アニメやゲーム作品に対する関与度という点では、限定的であると言える。強い批判を受けなければ、そのままでも良いのではないか――という考え方も成り立つかもしれない。
  行った行為は類似しているものの、漫画と音楽という違い、作品に対する関わり方、責任の範囲という点などにおいて、異なっている点もある。
(2)
  本件について考える際に、東京五輪の事例が参考になる。
  東京五輪では、多くのキーパーソンの「不祥事」が暴かれ、バッシングされ、辞任に追い込まれた。開会式で楽曲の作曲を担当することになっていた音楽家のU氏も例外ではなかった。U氏が過去に同級生や障害者に対するいじめを行っており、そのことを雑誌で発言していたことが問題視されたのが辞任の理由だった。
   同じ東京五輪の開会式の楽曲提供者で、まったく別の処遇を受けた作曲家もいる。行進曲に使われた、『ドラゴンクエスト』の「序章:ロトのテーマ」を作曲した、V氏だ。過去にLGBTQ関連はじめ、差別的な発言、歴史修正主義的な発言を数多く行ってきたことが指摘され、ネット上では五輪で楽曲を採用することの是非について議論が巻き起ったが、批判は限定的なものに留まり、最終的に楽曲は使用されている。同じ作曲家でありながら、処遇が異なるのはなぜだろうか?
  もちろん、行った行為の深刻さの違いは大きいが、東京五輪における役割の違いも大きい。U氏は、開会式の作曲担当として要職に抜擢されており、まさにプロジェクトも進行中の最中のことだった。一方で、V氏の場合は、過去の楽曲を提供したということに留まっている。
  世論の動向としては、「(単なる)楽曲提供者に対して、責任を問う必要もないし、楽曲を取り下げる必要もない」という意見が主流だったように見える。
■『アイカツ』や『ウマ娘』はどうなる?
   本題である、A氏の作品の今後の取り扱いに話を戻そう。
   東京五輪のケースから考えると、一見「楽曲を使い続ける」という選択肢もありそうに見える。大人気の作品の楽曲使用を取りやめるとなると、影響も大きくなることが予想される。「穏便に済ませるならこのまま行きたい」と思うのも無理はない。しかしながら、今回のA氏の行為は、明確に被害者がいるうえに、刑法に抵触する行為であり、逮捕までされている。しかも過去に起こした不祥事が蒸し返されたわけでなく、問われているのはリアルタイムで起こした事件である。
(3)
  さらに、性加害に対する社会的圧力は年々強まっており、加害者は厳しい社会的制裁を受けるのが一般的である。  A氏が楽曲を提供している作品は、未成年の少女を題材しているもの、未成年が視聴、プレイしているものも多い。
  今回に関しては、さすがに「作者と作品は別物」として楽曲を使い続けることには無理があるように思える。現時点では「容疑」という状況であり、推定無罪の原則があるとして各社が判断を保留するのは妥当ではあるが、詳しい状況が判明した暁には、意思決定を行う必要がある。これから、楽曲の提供を受けている各社は難しい対応を求められることになる。
(西山 守 : マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授)


2022.10.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221029-VTP2ALVVZFIXROWQZXDXZ5ASZE/?dicbo=v2-0d37b40f802764d9c2c7cda03357dd21
トイレの格子壊し女性宅に侵入 性的暴行容疑で30歳男逮捕

  トイレの窓の格子を壊して女性宅に侵入し性的暴行を加えたとして大阪府警捜査1課は29日、強制性交致傷と住居侵入の疑いで、大阪府東大阪市玉串町東の自称会社員、A容疑者(30)を逮捕したと発表した。容疑を認め、「仕事帰りにきれいな女性を見つけ、あとをつけた」などと供述している。

  逮捕容疑は10月下旬、大阪府内の40代女性の民家に侵入し、女性の両手を押さえつけるなどして性的暴行を加え、左太ももに打撲などの軽傷を負わせたとしている。
  府警によると、A容疑者はトイレの窓の格子を素手で壊し、室内に侵入。窓は無施錠だったとみられる。


2022.10.17-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE177750X11C22A0000000/
性被害の元自衛官に謝罪 隊員4人、退職の意向-〔共同〕

  元陸上自衛官、五ノ井里奈さん(23)が福島県の郡山駐屯地に所属していた際に性被害を受けた問題で、五ノ井さんは17日、加害者の隊員4人と面会し大変申し訳ございませんでした」と直接謝罪があったと明らかにした。五ノ井さんは、防衛省による実態解明と当事者からの謝罪が必要だと訴えていた。1人ずつ面会した4人は自筆の謝罪文を持参し、退職する意思を示したという。

  五ノ井さんは国会内で記者会見し「謝罪したから許される問題ではない。私の傷は一生の傷なので、自分のしたことに責任を持って罪を償ってほしい」と強調。「遅かったけど、私の区切り。被害者としてではなく、一人の人間として、強く、自分らしく生きていきたい」と語った。
  五ノ井さんによると、4人からはいずれも身体接触を伴う被害があった。うち3人は、昨年8月に演習場の宿泊施設で押し倒すなどしたとして、強制わいせつ容疑で、検察審査会の不起訴不当議決を踏まえた再捜査の対象となっている

  謝罪文は紙1枚ずつで「自衛官として活躍したいという夢を軽率な行動で壊し、申し訳ない」などとしている。「入隊してすぐなじめるような環境づくりをしたが、距離が近づきすぎ不快に思わせた。上官でありながら守ってあげられず反省する」との記述もある。
  自衛隊の警務隊や検察による当初の捜査では、当事者が否認し、不起訴となった。五ノ井さんが理由を問うと、口裏合わせを認め「家族にばれたくなかった」「仲間をかばった」と話した。五ノ井さんも涙を流し「取り調べに正直に話をすること」や「一生、反省し罪を償うこと」を約束してもらったという。
  防衛省によると、五ノ井さんは2020年秋から昨年8月にかけて押し倒すなどの被害を受け口止めもされた。所属の中隊では日常的に性的発言や身体接触があった。防衛省は、懲戒処分に向け調査を継続。防衛省は全自衛隊を対象にハラスメントに関する「特別防衛監察」を実施中で、五ノ井さんは「(被害を)申告した人が守られるようにしないと、また退職に追い込まれる。慎重に動いてもらいたい」と要望した〔共同〕


2022.10.17-MBNEWS-https://www.mbs.jp/news/kansainews/20221017/GE00046359.shtml
児相で一時保護された10代女性にわいせつ行為…元職員の男に懲役3年・執行猶予5年

  和歌山県の児童相談所で、一時保護されていた10代の女性にわいせつな行為をしたとされる元職員の男に対して、和歌山地裁は執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

  判決によりますと、和歌山県子ども・女性・障害者相談センターの元福祉主事・A被告(30)は、去年5月~8月にかけて、和歌山市の児童相談所の施設で入所していた10代の女性に複数回にわたってわいせつな行為をしました。A被告はこれまでの裁判で起訴内容を認めていて、検察は懲役3年を求刑していました。
  10月17日の判決で和歌山地裁は、「入所児童の安心安全を確保すべき立場にあったにもかかわらず、立場を利用した卑劣で執ようかつ悪質な犯行」などとして、A被告に懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。


2022.10.14-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASQBG540HQBGPTIL00C.html
大阪府警の巡査を懲戒免職 13歳男子中学生にもわいせつ行為の疑い

  少年2人にわいせつ行為をしたとして、大阪府警寝屋川署の巡査、A被告(26)が府青少年健全育成条例違反容疑などで逮捕、起訴された事件で、府警は14日、別の男子中学生に対する児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)容疑でも書類送検し、捜査を終えたと発表した。容疑を認め、「これまで数十人にわいせつ行為をした」と供述しているという。

  府警監察室は、同日付で白倉被告を懲戒免職処分にした。書類送検容疑は、府内の商業施設のトイレで7月、男子中学生(13)に現金3千円を渡し、わいせつ行為をしたというもの。この中学生を含む少年3人とはSNSで知り合ったという。
  A被告は今年4~8月、少年2人にわいせつ行為をし、その様子をスマートフォンで撮影したとして、府青少年健全育成条例違反と児童買春・児童ポルノ禁止法違反の疑いで逮捕、起訴されている。A被告は「大学時代に動画を見て興味を持った。迷惑をかけて非常に申し訳ない」と話しているという。


2022.09.28-Yahoo!Japanニュース(朝日新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/b659433d4bac1218cbf0f8fa9de76957c008c440
コロナ療養施設で看護師に性的行為 鹿児島県医師会の職員を懲戒処分

  鹿児島県医師会の男性職員が新型コロナウイルスの宿泊療養施設で女性看護師に性的行為をしたと、医師会が27日、明らかにした。同意があったと判断したが、県から委託を受けた宿泊療養施設での不適切な行為として、職員を停職3カ月の懲戒処分にした。

  説明によると、職員は宿泊療養施設のマニュアル改定を担当していた昨年8~9月、鹿児島市内の宿泊療養施設で、医療機関から派遣された看護師にキスや性行為をした。
  複数回に及び、いずれも勤務時間外のマニュアル改定作業中だった。看護師とは仕事を通じて前から知り合いだったという。  
  医師会は1月に事案を把握後、調査委員会で調べてきた。2人の言い分には食い違いがあったが、やりとりした電話やメールなどの時間、回数、内容から、医師会側は「同意のない性行為ではなく合意に基づくと判断した」と説明した。
  看護師は聞き取りに応じていないが、勤務先から資料提供を受けた。この事案をめぐっては、看護師が職員の行為を強制性交などの罪にあたるとする告訴状を警察に出している。医師会側は2人のやりとりの内容は親密なもので「強制性交などには該当しない」と述べた。
朝日新聞社


2022.07.01-Yahoo!Japanニュース(JIJI COM)-https://news.yahoo.co.jp/articles/95f7c4230ac0d936989b49ccde88ef1b9eea1f26
毎日放送社員を逮捕 男子大学生に性的暴行容疑 京都府警

  男子大学生に酒を飲ませ性的暴行をしたとして、京都府警は1日までに、準強制性交等容疑で毎日放送(MBS)社員のA容疑者(25)=京都市上京区=を逮捕した。

   容疑を認めているという。逮捕容疑は5月21日午前3時ごろ、インターネット交流サイト(SNS)で知り合った20代の男子大学生に自宅で酒を飲ませ、抵抗できない状態にした上で性的暴行を加えた疑い。
   上京署によると、2人は3月にSNSで知り合い、何度か会っていた。被害に遭った男子大学生が同署に届け出て事件が発覚した。
   MBSによると、A容疑者は4月に入社し、6月に制作スポーツ局に配属された。同社は「社員が逮捕されたことは遺憾。事実関係を確認した上で厳正に処分する」とのコメントを発表した。 


2022.06.22-Yahoo!Japanニュース(CBCテレビ)-https://news.yahoo.co.jp/articles/3443eceddcdfe171bbba2f750e07f74a3f60620e
東京でも16歳の少女に“みだらな行為” 「ドン横の王」を名乗る男ら2人を追送検-CBCテレビ

  名古屋市内で16歳の少女に“みだらな行為”をしたとして逮捕された「ドン横の王」を名乗る男ら2人が、別の少女にも“みだらな行為”をしたとして追送検されました。
  追送検されたのは、いずれも住居不定のA容疑者(20)と、B容疑者(24)です。

  2人は、ことし東京都内で16歳の少女に、それぞれ“みだらな行為”をした東京都の青少年健全育成条例違反の疑いで追送検されました。 調べに対し2人は「間違いありません」と容疑を認めているということです。 A容疑者は「ドン横の王」を名乗り、B容疑者とともに6月、名古屋市中区のホテルで16歳の少女に“みだらな行為”をした疑いで逮捕されていて、これをきっかけに東京で被害に遭った少女が警察に相談したことで事件が発覚しました。CBCテレビ


2022.05.19-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220519-Q3C3FK357FOFRE4F2IQ4GFVV4U/
わいせつ動画投稿、43歳男を逮捕 2億円売り上げか 警視庁

  自ら出演、制作したわいせつ動画を米国のウェブサイト「FC2コンテンツマーケット」に投稿し閲覧できるようにしたとして、警視庁保安課などは、わいせつ電磁的記録記録媒体陳列容疑で、東京都新宿区、無職、A容疑者(43)を逮捕した。調べに対し「生活費を稼ぐため(投稿した)」とした上で「そのほかのことは弁護士と相談するまで話さない」と供述している。

  保安課によると、A容疑者は令和2年10月ごろから、インターネット上で出演女性を募るなどし、販売目的で動画を投稿。サイト上の売り上げランキングでは上位に入っていた。これまでに約2億円の収益を得ていたとみられるという。
  逮捕容疑は昨年12月26日ごろ~今年4月7日ごろ、わいせつ動画2点をFC2に投稿し、閲覧できるようにしたとしている。


2022.05.10-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220510-NAE5CWBE6ZJSPOHNUXMQL2TP6Y/
愛内さん「性被害で引退」 セクハラ訴訟の本人尋問 大阪地裁

  専属契約を結んでいた芸能事務所のプロデューサーによるセクハラで精神的苦痛を受けたとして、タレントの愛内里菜さん(41)が同事務所「ギザアーティスト」(大阪市西区)に1千万円の損害賠償を求めた訴訟の本人尋問が10日、大阪地裁であった。愛内さんは体を触られるなど「度重なる被害を受けパニック状態になった」ことで平成22年に一時引退に追い込まれたと訴え。

   尋問にはプロデューサーだった男性も出廷。愛内さんとデビュー当初の12年から17年ごろまで交際していたと明らかにし、同意がありセクハラ被害は事実無根だと反論。さらに男性は、愛内さんが自身のタレント名の使用をめぐり事務所とトラブルになっていると指摘し「(愛内さんは)世間を味方にするために訴訟を起こした」と主張した。
  愛内さんは、男性からの性的行為を拒むと楽曲の発売を中止すると言われたとして「多くのスタッフに迷惑がかかると思い、断れなかった」と述べた。
  愛内さんはNHK紅白歌合戦に出場経験があり、テレビアニメ「名探偵コナン」の主題歌を歌うなど活躍した。


2022.05.03-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/9832d509742af8b86a487526eb943203d83ac9d6
教員の性暴力から20年超 PTSDで苦しみ続く-(西山瑞穂、地主明世)

  4月に施行された「教員による児童生徒性暴力防止法」で、教員から子供への性的行為が「生涯にわたって回復しがたい重大な影響を与える」ものとして明確に禁止された。高校時代に男性教員から性暴力を受けたとして、教員と母校に総額1100万円の損害賠償を求めている女性(46)は「ほかの子供が私と同じような苦しみを抱えてほしくない」と法廷に立つ。

  「学校のチャイムを聞くと目の前が真っ暗になる。被害時の光景が頭の中で繰り返し再生されることも」
  4月、大阪地裁で行われた本人尋問で女性は辛い日々を明かした。
  女性は被害から23年後にPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症、今も苦しんでいる。
  訴状などによると、女性と教員は、書道部の部長と顧問という関係。敬意や信頼は突然裏切られた。 「作品を書くのを見せてあげる」と誘われ、訪れた教員宅で身体を触られた上にキスをされた。その後、部の合宿などでも同様の行為は続いた。
  「認められた」「付き合っている」。混乱する感情を押さえ込もうと、自らにそう言い聞かせるしかなかった。 20歳ごろから鬱症状で自殺未遂を繰り返した。30代になり、記憶の奥底にいる「みじめな自分」を直視するようになると、PTSDを発症。それでも「やっと一歩踏み出せた」と前を向き、

  2年前に提訴した。 新法では、教員と生徒間の上下関係を踏まえ、教員からの性的行為は、恋愛感情の有無に関係なく性暴力に当たると定める。 ただ今回のように教員の賠償責任を問うケースでは訴訟の争点として、今後も恋愛感情の有無が問われる可能性はある。それを考えると、「教員による性暴力の本質が社会に知られていない」と改めて感じるという。
  裁判では、行為を目撃した書道部員から相談を受けたという女性教員が当時の様子を証言。被告の教員は女性を自宅に招いたことは認めたが、行為は一切否定し、主張は対立している。
■身近な子が被害 
  専門医に相談を 身内の子供や、受け持つ児童生徒が性暴力被害を受けたと感じたら、どう対応すればよいのか。
  被害者支援に詳しい武庫川女子大の大岡由佳准教授(保健福祉)によると、そうした経験は心の傷となって「トラウマ反応」を引き起こす場合がある。頭痛や過呼吸といった目に見えやすい症状のほか、自己嫌悪や自信喪失などの影響が表れるという
  早期治療が有効だが、児童生徒が被害を訴え出ることは難しいことに加え、受けた行為が「性暴力」に当たるとの認識が乏しく、後になって被害を認識することも多い。
  通っていた札幌市内の中学校の教員からわいせつな行為をされ、約25年後の平成28年に被害を訴え出た石田郁子さんらが、令和2年に行った調査では、被害から6~10年後に認識できたという人が最も多かった。
  周りの大人の対応について、大岡准教授は、トラウマ反応について理解する反応に気づく思い出すような事柄を回避できるよう配慮する-ことを挙げ、異変を感じたら「相談窓口の『ワンストップ支援センター』などを活用し、子供を早く専門医につないでもらいたい」と訴える。(西山瑞穂、地主明世)


2022.04.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220412-VE3LMY4QK5JVZNCAZOL6VBZCFU/
<独自>自宅トイレや脱衣所にカメラ設置 友人女性盗撮、容疑で大学生逮捕

  自宅のトイレや脱衣場に小型カメラを設置し友人の女性を盗撮したとして、京都府警が12日、府迷惑防止条例違反(卑わいな行為の禁止)容疑で、京都市左京区の大学生の男(22)を逮捕したことが、捜査関係者への取材で分かった。

  男は男女の友人グループを自宅に招いては、少なくとも4年前から自宅トイレなどで20人以上の女性に対し約400回動画を撮影していた。府警のこれまでの任意聴取に対して「性的欲求を満たすため。将来的に(動画を売買して)小遣いも稼ぎたかった」と話しているという。

  捜査関係者によると、男は昨年3~12月、自宅のトイレや脱衣場に設置した複数の小型カメラで、友人女性3人を7回盗撮した疑いが持たれている。男はトイレの天井につるした観葉植物や穴をあけた歯磨き粉のチューブなどにカメラを設置し盗撮していたという。
  男は撮影した動画をツイッターに投稿していた。動画には女性らの顔も写っており、女性の1人から相談を受けた府警が捜査を進めていた


2022.04.05-Yahoo!Japanニュース(サンスポ)-https://news.yahoo.co.jp/articles/8e725408ad2f8d74f865046b8623b6a02f7c50fd
-お詫び全文- 性行為強要疑惑の園子温監督、個人事務所が「心よりお詫び」

  映画「愛のむきだし」「冷たい熱帯魚」「新宿スワン」などをヒットさせた園子温監督(60)の個人事務所「シオンプロダクション」が1日付で公式サイトに謝罪文を掲載したことが5日までに分かった。

  園監督については、出演女優らに性加害をしていたと4日に週刊女性プライムが報じるなど、性行為強要疑惑が浮上している。同事務所は内容の詳細に触れていないものの、「事実関係を整理して、改めて発表いたします」と説明。
  今回の報道について事前に対応したものとみられる。 3月には俳優で映画監督榊英雄(51)複数女優への性行為強要疑惑が報じられ、メガホンを執った映画「蜜月」と「ハザードランプ」が公開中止に。さらに俳優の木下ほうか(58)は複数の女優への性行為強要疑惑を一部で報じられ、芸能活動の無期限休止、および所属事務所とのマネジメント契約解消に追い込まれるなど、芸能界では性加害疑惑が相次いでいる

  以下は「シオンプロダクション」が掲載したお詫び文の全文。

  関係者各位 平素は格別のご高配を賜り誠にありがとうございます。 関係者各位の皆様にご迷惑とご心配をおかけしてしまい、心よりお詫び申し上げます。 事実関係を整理して、改めて発表いたします。 2022年4月1日 株式会社シオンプロダクション


2022.03.16-Yahoo!Japanニュース(読売新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/0e3a3ee3bcd160c9c248592856fef19fce4dde1f
女性7人に乱暴、高裁も異例の懲役計41年…裁判長「量刑が重すぎるとは言えない」

  2018~19年に女性7人に乱暴したなどとして、強盗・強制性交や強制わいせつ致傷などの罪に問われた福岡市南区のA被告(44)の控訴審で、福岡高裁(市川太志裁判長)は15日、懲役を計41年とした1審・福岡地裁の裁判員裁判判決を支持し、被告側の控訴を棄却した。

  高裁判決によると、A被告は18~19年、出会い系サイトで知り合った7人(当時17~30歳)を脅し、自宅や車内などで体を縛ったり、熱した金属棒を当てたりして乱暴したほか、計225万円を奪うなどした。
  弁護側は事実誤認や量刑不当などを訴えていたが、市川裁判長は被害者の供述などから被告の犯行と認定。悪質性などを踏まえ、「量刑が重すぎるとは言えない」と結論付けた。
  有期刑の上限は30年だが、A被告は19年に別の事件で有罪判決が確定。刑法の規定により、その前後の罪は併合せずに裁かれ1審で懲役16年と25年で計41年となる異例の判決を受けていた。


2022.02.18-Yahoo!Japanニュース(FNNプライムオンライン)-https://news.yahoo.co.jp/articles/12aadb7cca92a00ed0eed59cd933269f97088fd3
【速報】術後の女性患者にわいせつ行為 男性医師の有罪判決を破棄 審理差し戻し 最高裁

  手術後に、意識がもうろうとした状態の女性患者にわいせつな行為をしたとして、準強制わいせつの罪に問われた男性医師(46)の被告について、最高裁は、懲役2年の実刑とした二審判決を破棄し、審理を東京高裁に差し戻した。

  乳腺外科医の被告は、2016年、当時、勤務していた東京・足立区の医院で、女性患者に対して、乳房から腫瘍を摘出する手術をした後、全身麻酔で、意識がもうろうとしている女性の胸をなめたとされる
   一審の東京地裁は、性的被害を訴えた女性の証言は、麻酔の影響で意識障害が生じる「せん妄」により、幻覚を見た可能性があると指摘。女性の胸から検出された被告のDNA型については「つばが飛ぶなどして」付着した可能性があるとして、無罪判決を言い渡した。
   一方、二審の東京高裁は、女性の証言は具体的で信用できるとした上で、女性が、直後に、知り合いにLINEで被害を訴えていることなどから、「幻覚は生じていなかった」と認定し、懲役2年の実刑判決を言い渡した。

  きょうの上告審判決で、最高裁は、DNA型鑑定の検査結果について「被害女性の証言の信用性を判断する上で重要だが、なお未だに不明確な部分がある」と指摘。その上で、「それにもかかわらず、鑑定結果の信頼性について審理が尽くされていない」と判断して、二審判決を破棄し、審理を東京高裁に差し戻した。 判決後、弁護側は声明を出し、警視庁科捜研が、DNAの試料などをすでに廃棄していることを明らかにした。
  そして「この状態では、検査の信頼性を客観的に評価することはそもそも不可能」と批判している。 一方、判決を受けて最高検は、「判決内容をよく検討し、差し戻し審における的確な主張・立証に備えたい」とのコメントを出した。


2022.02.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220208-2OYNTWSPP5P5VJFMHWXZUQ76ZI/
女子中学生の裸を撮影 容疑で男2人逮捕 大阪府警

  女子中学生の裸をビデオカメラで撮影したとして、大阪府警少年課は8日、児童買春・ポルノ禁止法違反(製造)の疑いで、大阪府八尾市中田の職業不詳、A(50)と大阪市福島区玉川の自営業、B(36)の両容疑者を逮捕したと発表した。府警は2人の認否を明らかにしていない。

  逮捕容疑は令和2年6月上旬、B容疑者が経営する大阪市西区のスポーツジム内で、当時中学生だった少女の裸をビデオカメラで撮影したとしている。少女は知人から「パンチラ撮影させたらお金がもらえる」などと言われて2人を紹介されたという。
  府警によると、2人は会員制交流サイト(SNS)で、デートなどの見返りに金銭を受け取る「パパ活」の相手を募っている女性を勧誘。少女のほかにも複数人の女性の裸の画像をジム内などで撮影し、ネット上で販売していた疑いがあるという。


2022.01.06-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/national/20220106-OYT1T50055/
「透明人間」の2人、入れ替わり少女とみだらな行為

  神奈川県警少年捜査課などは5日、相模原市南区の無職の男(51)と同県平塚市の会社員の男(50)(児童買春・児童ポルノ禁止法違反などで起訴)を準強制性交容疑などで再逮捕した。

  発表では、2人は2019年3月頃、同県厚木市のホテルで、当時中学2年の少女に現金を渡す約束をしてみだらな行為をしたほか、19年8月にも厚木市のホテルで、当時17歳の無職少女に目隠しをしてみだらな行為をするなどした疑い。会社員の男は、無職少女への容疑について「記憶にない」と否認している。2人は少女に目隠しをして入れ替わる行為を「透明人間」と呼んでいたという。
  無職の男は少女らの動画データを他人に提供する目的で所持した児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑でも再逮捕された。



2021.12.20-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20211220/k00/00m/040/070000c
児童ポルノ輸入容疑で漫画家逮捕 「海外の写真が欲しかった」

  海外から児童の裸などが掲載されている写真集を輸入したとして、愛知県警豊田署などは20日、千葉県船橋市、漫画家、A容疑者(40)を関税法違反(禁制品輸入)容疑で逮捕したと発表した。容疑を認め「日本では手に入らない海外児童のヌード写真がどうしても欲しくて購入した」と話しているという。A容疑者は「おしえて!ギャル子ちゃん」などの作品で知られている。

  逮捕容疑は2020年9月29日ごろと同年10月13日ごろの2回、ドイツから児童ポルノ写真集6冊を横浜税関川崎外郵出張所で通関させ、自宅に配達させたとされる。
  同署によると、別件の児童ポルノ事件を捜査中、購入客としてA容疑者が浮上。自宅を捜索したところ、この6冊を含む計21冊の児童ポルノ写真集など計46点が押収された。
  A容疑者は昨年9月ごろ、ドイツのオークションサイトで取引のあったドイツ人に児童ポルノ写真集を紹介され、購入を持ちかけられたという。このドイツ人から21冊を1冊約7000~8000円で購入していた。【森田采花


2021.12.17-Yahoo!Japanニュース(KYODO)-https://news.yahoo.co.jp/articles/fc7cdb3c0f9cf26f12a1e4f8b2b1f5e16d2c4e1d
視覚障害者の性的被害が深刻 「泣き寝入り」対策拡充を

   目の不自由な女性が受ける性的被害の実態を調べるため、埼玉県上尾市の民間団体が全国の視覚障害者にアンケートをしたところ、応じた68人のうち7割に当たる48人が「視覚障害につけ込んだと考えられる状況で被害に遭った」と回答したことが17日、分かった。

   深刻な被害が浮き彫りとなり、団体は「加害者が分からず、泣き寝入りしてきた現実がある。公的な相談窓口の拡充など対策を講じてほしい」と訴える。
   調査は11月、視覚に障害がある女性の自立や社会参加を支援する一般社団法人「日本視覚障がい者美容協会」が、性的被害を訴える当事者の声を受けて実施した。


2021.11.18-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/c3a8718f3580586d25890b9409a36da77bbca893
部下に薬飲ませわいせつ 海自男性海曹を懲戒免職

  当直中に部下の女性隊員に睡眠導入剤を飲ませて、わいせつな行為をしたとして、海上自衛隊舞鶴地方総監部(京都府舞鶴市)は18日、海自舞鶴基地業務隊の50代の男性海曹を懲戒免職にしたと発表した。海曹は「部下の女性の態度が横柄で懲らしめようと思った」などと話したという。

   同総監部によると、海曹は今年4月17日午後11時50分ごろ、当直勤務中に女性隊員が飲んでいた飲料のペットボトルに睡眠導入剤を混入。意識をもうろうとさせて、胸を触るなどわいせつな行為をしたとしている。 女性隊員が上司に被害を訴え、舞鶴地方警務隊が9月17日に準強制わいせつ容疑で海曹を逮捕し、送検したという。


2021.11.18-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASPCL4JDTPCLUTIL01B.html
16歳にわいせつ行為、スマホで撮影容疑 横浜市立小学校の講師逮捕

   高校生の少女にわいせつな行為をしたとして、警視庁池袋署は、横浜市立小学校の非常勤講師、A容疑者(30)=東京都板橋区大谷口1丁目=を都青少年健全育成条例違反と児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造)の疑いで再逮捕し、18日発表した。容疑を認めているという。

   署によると、A容疑者は2日午後、東京・池袋のホテルで高校生の少女(16)にわいせつな行為をし、その様子をスマートフォンで撮影、保存した疑いがある。少女とはSNSで知り合ったという。
   5日、池袋の街中を少女と歩いていた際に警察官から事情を聴かれ、直前にこの少女にわいせつな行為をしたとして、6日に都青少年健全育成条例違反容疑で逮捕されていた。A容疑者のスマホには別の女性とのわいせつ行為を撮影した動画や静止画も記録されていたといい、署が経緯を調べている。
   横浜市教育委員会は「事実であるとすれば、教職員の不祥事防止に全市的に取り組んでいる中、極めて遺憾。事実関係を踏まえ、厳正に対応してまいります」とのコメントを発表した。


2021.11.09-カナロコ-https://www.kanaloco.jp/news/social/case/article-740101.html
東京・荒川のホテルで13歳少女にみだらな行為 男を逮捕

  神奈川県警藤沢北署は9日、児童福祉法違反(淫行させる行為)の疑いで、千葉県松戸市、アルバイトの男(42)を逮捕した。

  逮捕容疑は、昨年12月11日午後0時50分ごろから同2時半ごろまでの間、東京都荒川区内のホテルで、横浜市保土ケ谷区在住の中学2年の少女(13)にみだらな行為をさせた、としている。調べに対し容疑を認めているという。2人はインターネットの掲示板を通じて知り合ったとみられる。


2021.10.22-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20211022/k00/00m/040/065000c
事件被害者の少女の体触る わいせつ容疑で巡査部長を逮捕 群馬

  事件被害者の少女にわいせつな行為をしたとして、群馬県警子供・女性安全対策課は21日、伊勢崎署生活安全課巡査部長、A容疑者(42)を強制わいせつと特別公務員暴行陵虐の疑いで逮捕した。県警では、異性への事情聴取は原則として複数の捜査員で担当することになっているが、A容疑者は1人で行っていたという。

  逮捕容疑は9月13日午後4時半~5時ごろ、県内に住む10代の少女の自宅を事情聴取で訪れた際、服の上から少女の体を触ったとしている。容疑を認めているという。県警によると、A容疑者が事情を聴いたのは2回目で、8月に複数の捜査員で1回目の聴取をした際に少女に好意を持ったという。少女から相談を受けた知人が県警に通報し、発覚した。

  県警の神保誓志・首席監察官は「現職の警察官がこのような事案を起こしたことは、極めて遺憾。被害を受けた方ならびに県民の皆様におわびいたします」とコメントした。【川地隆史】


2021.10.11-東京新聞-https://www.tokyo-np.co.jp/article/136147
教え子に「性的欲求抑えられず」 教室に監禁、わいせつ容疑で板橋区の小学校教諭を逮捕

  教室に鍵を掛けて女子児童にわいせつな行為をしたとして、警視庁捜査一課は11日、強制わいせつと監禁の疑いで、東京都板橋区立小学校教諭のA容疑者(29)を逮捕した。

  同課によると、「性的な欲求を抑えられなかった」と容疑を認めている。他にも児童数人が同様の被害を訴えており、余罪を調べる。
  逮捕容疑では、昨年10月中旬~12月上旬ごろの放課後、教科担任を務めていた教え子の10代の女児を同校の教室内に鍵を掛けて監禁し、胸を触るなどのわいせつな行為をしたとされる。その後、「このことは誰にも言わないでね」と口止めをしたという。
  女児は今年5月、自宅近くの路上でA容疑者から「謝りたいことがあるので学校が終わったら公園に来てほしい」と話し掛けられた。女児から相談を受けた友人が学校に連絡して被害が発覚した。学校の聞き取り調査にA容疑者はわいせつ行為を認め、警察に出頭。以降、在宅勤務をしていたという。
  板橋区教委は「学校や教育活動への信頼を揺るがし、深くおわびする。二度とこのようなことが起こらないよう教職員の服務厳正に全力を尽くす」とのコメントを出した。
◆「悪質性高い」教員のわいせつ事案、後絶たず
  小中学校や高校の教員が児童生徒らに対するわいせつ行為で処分されるケースは後を絶たない。5月、教員によるわいせつ行為を防止するための法律が議員立法で成立。わいせつ行為で免許を失効した教員の再取得を教育委員会が拒めるようにした。
  文部科学省の調査で、2019年度にわいせつ行為やセクハラで懲戒処分や訓告を受けた公立小中高校などの教員は273人で、18年度に次いで過去2番目に多かった。うち児童生徒へのわいせつ行為で処分された教員は126人で、今回のように自校の児童生徒や卒業生への行為では83人が処分されている。

  捜査関係者は「被害に遭った児童生徒は教員を信じたい思いを持っており、指導との区別がつきづらい場合が多い。教員が立場を利用し、無防備な児童生徒にわいせつ行為をするのは悪質性が高い」と話す。
  成立した法律では、教員のわいせつ行為などを「児童生徒性暴力」と定義し、同意の有無にかかわらず禁じ、国や地方自治体、学校に防止や早期発見を求めている。文科省は発覚した場合には原則、懲戒免職とすることや、予防策として教員と児童生徒間の会員制交流サイト(SNS)での私的なやりとりを禁止するよう教育委員会に指導している。(天田優里、山田雄之)


2021.10.02-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/d9ead739000fa3d802a6a2e5be8e5fb5c88ba1a4
少女になりすましてわいせつ画像を販売…元校長の卑劣メッセージ
(木下未希)

  《関西のJC(女子中学生)です》。SNS(会員制交流サイト)上でこんなメッセージとともに少女のわいせつ画像を販売していたのは、少女とは似ても似つかぬ男だった-。大阪府警が3月、児童買春・ポルノ禁止法違反などの容疑で、元小学校長で無職の男(62)=堺市北区=を逮捕した事件。男は若い男を装って少女に近づき、わいせつ画像を入手すると今度は少女になりすまして販売したという。SNSを悪用し、変幻自在に正体を変えた男の卑劣な手口とは。

■悩みに付け込み ツイッター上に並ぶ《#裏アカ女子》《#裏アカJK》といったハッシュタグ
  女子中高生が人には言えない投稿をする際につける目印だ。
  男は約2年前、これらを検索しながらターゲットを物色していたという。 高校受験を控え、進路の悩みを打ち明ける少女に、《相談に乗るよ》とメッセージを送った。アカウントのアイコンは若い男性の写真だ。
  やがて、2人は頻繁に連絡を取り合うようになった。 《おはよ。勉強頑張って》《希望の高校へ行けますように!》。男は優しい言葉を送り続けた。徐々に親密な関係になっていったところで、《会いたい》と好意をにおわせ、《裸の写真を送って》と要求した。
  画像を入手した途端、男は別のアカウントを作成。今度はプロフィルを少女の名前に変更し、「#裏アカ女子」のハッシュタグを付けた上で、少女から聞き取った内容をツイートし始めた。
  《ストレスたまりまくり》《常に金欠》。そのツイートに連絡を取ってきた複数の男に対し、ダイレクトメッセージでやりとりを開始。《関西のJCです。画像は転用しないでください》とメッセージを添え、画像を販売していた。
■10人以上に販売 男の犯行は府警のサイバーパトロールで発覚
  府警は3月、同容疑などで男を逮捕し、大阪地検が7月に同罪などで起訴した。
  起訴状によると、昨年8月9日、埼玉県在住の50代の男性に対し、ツイッター上で少女らのわいせつ画像4点を5千円相当で販売したとしている。府警は少なくとも10人以上に画像を販売していたとみている。
   「悩んでいる若者の相談に乗るのが好きだった」。府警の調べに男はこう供述したという。長年教壇に立ち、校長まで務めた経験が少女とのやりとりに生きたのかもしれない。だが、実際にとった行動は、教育者としてあるまじきものだった。
■続発する「自画撮り被害」
  SNSで知り合った相手に求められるがまま、裸の写真などを送り、悪用されてしまう自画撮り被害」は後を絶たない。 警察庁のまとめによると、昨年1年間にSNSをきっかけに犯罪に巻き込まれた18歳未満の子供は1819人。前年より263人減少したものの、平成25年(1293人)と比べると約1・5倍に増加している。
  このうち、自画撮り被害を含む児童ポルノの被害児童数は例年、全体の約3割を占める。 被害に遭った際に使用していたSNSは、ツイッターが全体の35・3%と最も多く、府警幹部は「児童が投稿した書き込みや動画に対し、容疑者がダイレクトメッセージを送るなどして知り合うケースが多い」と明かす。送った画像はインターネット上で拡散されたり、販売されたりする危険性をはらんでいるばかりか、画像を脅迫の材料にされ、誘拐事件につながるケースもある。 府警幹部は「ネット上で拡散されてしまったら全て回収するのは困難。裸でなくても顔だけの写真でも編集されて転売されるケースがある。ネットだけの人間関係を安易に信じ過ぎないでほしい」と呼び掛けている。(木下未希)


2021.10.01-Yahoo!Japanニュース(ABCニュース)-https://news.yahoo.co.jp/articles/a329ee399a74aaa052096b6fc7b05c706b305c20
ママ友の息子にわいせつ容疑の女 不起訴処分 傷害などの罪では既に起訴

  ママ友の息子2人に対して殴ったり、わいせつな行為などをしたりしたとして、今年6月から9月にかけて傷害や強制わいせつなどの容疑で逮捕されていた大阪市住吉区の無職・A被告(28)について、大阪地検は1日、強制わいせつの容疑を嫌疑不十分で不起訴処分としました。

   「捜査を尽くしたが、起訴するに足るまでの事実が認定できなかった」と説明しています。
   A被告は、兄弟のうち弟の顔を平手で複数回殴りけがをさせた傷害などの罪では既に起訴されていて、現在大阪地裁で公判中です。
   逮捕当時の警察の発表ではA被告と兄弟の母親はフリマアプリを通じて知り合い、兄弟は多い時で週に3回ほどA被告の自宅に泊まっていたということです。


2021.09.16-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210916/k10013262211000.html
陸上 “女子選手の下半身を執ように撮影” 会社員を書類送検

  スポーツ大会に出場するアスリートの姿を性的な目的で撮影する行為や、その画像の拡散が深刻化する中、京都市で行われた高校生の陸上競技大会で、女子選手を執ように撮影したとして40代の会社員の男性が書類送検されました
  書類送検されたのは、京都市に住む47歳の会社員の男性です。
  捜査関係者によりますと、この男性は8月22日、京都市のスタジアムで行われた高校生の陸上競技大会で、女子選手の下半身を複数回にわたって執ように撮影したとして、京都府の迷惑防止条例違反の疑いが持たれています
  男性は、会場の外からフェンス越しに選手を撮影していて、警戒していた警察官が見つけたということです。
  持っていたカメラには、女子選手の下半身を強調した画像など、およそ150枚が保存されていたほか、スマートフォンなどからは、ほかの大会で撮影したとみられる選手の画像、およそ5000枚が見つかったということです。
  警察の調べに対し、男性は「4年ほど前から近畿や北陸の競技場に行き、陸上選手のお尻をねらって撮影していた」と話しているということです。
  警察によりますと、アスリートの盗撮は、ユニフォームの上からの撮影が罪にあたるかどうかの判断が難しいため、全国でも盗撮行為そのもので検挙したケースはほとんどないということですが、今回は、警察官が目撃していたうえ、カメラから多数の画像が見つかったことで、検挙につながりました
NHK記者 取材中に男性への職務質問に遭遇
  今回、書類送検された会社員の男性の撮影行為。NHKの記者は先月22日、京都市のスタジアムでアスリートへの盗撮を防ぐために、対策強化に取り組む京都府警や大会の関係者を密着取材していて、警察が男性に職務質問する場面に遭遇しました。競技が始まって1時間ほどたったころ、競技場の外から女子選手を撮影している男性に捜査員が気付きました。捜査員が男性に声をかけた際のやり取りです。

(捜査員)「どういう、撮影目的とかなんかあったりとか?」。
(男性)「やっぱり女性のブルマ、この競技姿がちょっと」。
(捜査員)「そういった画像ね」。
(男性)「はい、すみません」。
(捜査員)「別に撮影行為がね、一概にだめだって訳ではないんです。ただ撮ってる写真の中身によってはね、やっぱり法に触れる場合もあるので、われわれも慎重に判断したいし、ちょっとご協力お願いできます?」。
  このやり取りのあと、男性は、事情聴取のため、警察署に任意同行されました。その後の警察の調べで、男性のカメラからは、ズーム機能を使って、女子選手のお尻の付近を強調して撮影した画像などおよそ150枚が保存されているのが見つかり、撮影を認めたことなどから、今回の検挙につながったということです。
競技場での盗撮対策は
  選手への盗撮被害を防ごうと、京都府では警察と府の体育連盟が協力して先月、初めて対策会議を開き、競技場での不審な人物の目撃情報などを共有する取り組みを始めています。会議では、高校の陸上部で顧問を務める教員から、多くの陸上競技大会で、選手への盗撮が疑われる行為が確認されているほか、撮影された選手の動画が、インターネットに投稿されていたケースもあったことなどが報告されました。
  このため陸上競技大会では、会場内での無許可撮影や盗撮に悪用されやすい場所の立ち入りを禁止したほか、運営スタッフを巡回させるなどして、対策を強化しているということです。
  京都府高校体育連盟、陸上競技専門部副委員長の江原吉信さんは「盗撮が原因で選手が自分の力を発揮できなかったり、集中できなくなったりしてしまうことは問題なので、思い切って競技に打ち込めるような状況にしていきたい」と話していました。
  また、京都府警人身安全対策課の西田勝志課長は「選手や子どもたちが安心して競技を行える環境を守るため、これからも連携を深めて啓発と取締りに力をいれていきたい」と話していました。
盗撮被害の実態に詳しい弁護士「適切な法律作り被害撲滅を」
  日本陸上競技連盟の法制委員会の委員を務め、アスリート盗撮の被害の実態に詳しい工藤洋治弁護士によりますと、盗撮は刑法に規定がなく、主に都道府県が定める条例で取締りが行われているということです。
  しかし、ユニフォームの上からの撮影が条例違反の対象に当たるかどうかの判断は難しく、選手の画像をアダルトサイトに掲載したなどとして著作権法違反の疑いで逮捕されたケースはありますが、盗撮行為そのものでの検挙は、これまでに聞いたことがないとしています
  工藤弁護士は「ネット上での被害が立件対象になっていたが、今回は競技会の現場での被害、それ自体を立件対象にしたということで全国的にも極めて珍しい。条例を積極的に運用したもので、今後の犯罪の抑止にとって非常に大きな意義がある立件だ。選手はいつねらわれるか分からない不安な気持ちで競技をしてきたが、悪質な行為が立件されることで安心感を持って競技に取り組むことができるようになる」と述べました。
  一方、憧れの選手の姿を写真に収めたり保護者が子どもを撮影したりすることは、スポーツを楽しむ在り方として尊重されるべきだとして「大切なのは、処罰すべき行為とそうでない行為をきちんと区別することだ。国でも撮影に関する罪を新たに法律で定めることが検討されているが、適切な法律を作り、被害を撲滅することが大切だ」と指摘しました。


2021.09.13-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASP9F5TPLP9FPTIL01T.html
野球部員に性的暴行の疑いで高校元コーチ逮捕 他の部員も被害訴え

  大阪市内の私立高校野球部の男子生徒に性的暴行を加え、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を負わせたとして、大阪府警は13日、同校元講師で同部元コーチのA容疑者(31)=福岡県春日市=を強制性交等致傷の疑いで逮捕した。
   刑事特別捜査隊によると、逮捕容疑は昨年11月23日午前0~2時ごろ、同校の寮の自室で生徒に性的暴行を加え、PTSDを負わせたというもの。生徒は「マッサージをしてやる」と呼び出されたという。
   A容疑者は8月に別の部員に対する強制わいせつ容疑で府警に逮捕され、9月に同罪で大阪地検に起訴されている。同校では他にも野球部員12人がわいせつ行為を受けたと府警に申告し、過去の勤務先の高校野球部の教え子からも被害の訴えがあるという。
   A容疑者はこれまでの調べに「教え子であればばれないと思い、繰り返しやった。約10年前から体を触ったり、わいせつな画像を送らせたりした」という内容の供述をしたという。
   同校によると、A容疑者は昨年4月に就任。今年1月に野球部員の保護者から被害の相談があり、3月に懲戒解雇された


2021.09.09-HEAD TOPICS 日本-https://headtopics.com/jp/259453556538291535462-21706602
教諭間で児童ポルノ譲渡 容疑で小学校教諭ら摘発

  男子中高生らにわいせつな「自画撮り」動画を撮影、送信させたとして、大阪府警刑事特別捜査隊が、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑で、滋賀県内の公立小学校に勤務する…産経新聞へ

  教諭間で児童ポルノ譲渡 容疑で小学校教諭ら摘発 滋賀県内の公立小学校に勤務する30代の男性教諭を書類送検したことが、捜査関係者への取材で分かった。 この教諭が、大阪府内の私立中学校の元教諭=依願退職=に動画を譲渡した疑いがあることも判明。
  男子中高生らにわいせつな「自画撮り」動画を撮影、送信させたとして、大阪府警刑事特別捜査隊が、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑で、滋賀県内の公立小学校に勤務する…

  この教諭が、大阪府内の私立中学校の元教諭=依願退職=に動画を譲渡した疑いがあることも判明。府警は8日に、教え子だった男子高校生に薬物を混入させた飲み物を飲ませ、わいせつな行為をしたとして、準強制わいせつ容疑で元教諭の中村洋一郎容疑者(37)を逮捕教諭間で児童ポルノをやり取りしていたとみて調べている。


2021.08.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20210816-R6TPHAA3OZNJLPGALGLQ47LX3U/
バレエダンサーの男逮捕、16歳少女にみだらな行為

  当時16歳の女性(18)と性行為をしたとして、警視庁碑文谷署は、児童福祉法違反の疑いで、埼玉県上尾市谷津のバレエダンサー、A疑者(25)を逮捕した。A容疑者は「間違いありません」と容疑を認めている。

  A容疑者は若手舞踊家の登竜門として知られるローザンヌ国際バレエコンクールで2015年に3位入賞をしており、現在はオーストリアで活動している。
  同課によると2人は平成30年9月にマッチングアプリで知り合った。女性は当初18歳で登録していたが、後に18歳以下だと伊藤容疑者に伝えていた。女性はバレエをしており、A容疑者から指導を受けていた。女性は「バレエ界は上下関係が厳しく、逆らうと生きていけないと思ったなどと話しているという。
  逮捕容疑は令和元年8月9日、東京都新宿区歌舞伎町のホテルで、18歳未満と知りながら女性に性行為をしたとしている。
  A容疑者が連絡を絶つという趣旨のメッセージを女性に送り、女性が昨年4月に同署に相談した。


2021.07.22-Yahoo!Japanニュース-https://news.yahoo.co.jp/byline/shinodahiroyuki/20210722-00249334
「うずしお先生」事件で逮捕された性犯罪更生支援団体代表と妻との涙の面会に同席した

松本容疑者の妻と一緒に面会室を訪れた
  大阪にある都島警察署の2階の面会室に入ると、既に彼は椅子に座って待機していた。2021年7月17日土曜日に強制性交容疑で逮捕された松本学容疑者だ。今回、実名報道されたのだが、月刊『創』(つくる)にはこれまで樹月(きづき)カインという筆名で登場していたので、ここでも主にそう呼ぶことにしよう。その『創』の記事の一部は、このヤフーニュースでも取り上げてきた。
  今回の事件は、樹月さんが「さなぎの樹」という性犯罪更生支援の社団法人代表だったことや、過去の性犯罪歴との関係などがあって警察も重く受けとめているし、関西では新聞・テレビが大きく報道している。大阪のマスコミはいま松本容疑者について懸命に調べているところのようだが、参考のために幾つか提供しよう。
6月に性犯罪更生支援の「さなぎの樹」を立ち上げた
  樹月さんは、性犯罪で13年間服役して2018年9月に出所し、元加害者の立場から、性犯罪再犯防止のためにどうすればよいかというテーマでいろいろな場で発言してきた。その問題に取り組んでいる人たちの間ではある程度知られた存在だ。この6月には「さなぎの樹」という、性犯罪者の更生をサポートする一般社団法人を正式に立ち上げたばかりだっただけに、ニュースも大きくなったのだろう。
  つまり性犯罪防止のための団体の代表が、何と自ら性犯罪で逮捕されたというのが今回の事件だ。性犯罪は再犯率が高いという通説があるが、その意味では深刻な事件とも言える。19日に送検された時の映像は、関西ではテレビ各局が報道に使った。
  私は7月18日に報道で事件を知り、19日夜から大阪に入って20日の朝一番で樹月さんに接見した。しかも樹月さんの妻と一緒だった。彼は昨年11月に以前から共同生活していた女性と正式に結婚し、その結果、松本姓になったのだった。
  その夫婦の住む自宅を7月17日、突然警察が訪れ、夫と妻それぞれ、時間をずらして事情を聴いた。そしてパソコンなどを押収。夫は警察署へ移され逮捕された。その時点で妻の方は全く事情がわからず、容疑が強制性交と聞いて衝撃を受けた。
  今回の事件は夫がもちろん妻に知られないようにやっていたものだ。逮捕のきっかけとなった7月8日の事件当日も、夫は別の用事を名目に外出していた。
  逮捕後、妻は激しく傷つき、食事ものどを通らず、夜も眠れないという状態が続いている。私と一緒に面会するまではマスコミ報道に目を通す余裕もなく、前日に電話で話した時も事件の詳細をほとんど知っていなかった。当初は「夫を信じたい」と言っていた妻だが、本当はどうなのか直接会って確かめたいというのが20日の面会の目的だった。
  接見は1日1組しかできないため、私とは警察署の1階で待ち合わせ、一緒に面会室へ入ったのだった。妻にとっては夫の逮捕後初めての接見で、面会時間20分はあっという間に過ぎた。
取材に際しては想像力を働かせてほしい
  妻ももちろん夫のかつての性犯罪については知っていた。知り合ったのは夫の出所後だが、樹月さんは刑務所でR3という治療プログラムを受け、出所後は自らの更生とともに、この社会から性犯罪をなくすための社会活動に従事したいという意向を持っていた。
 ふたりが交際するようになったのは、同じキリスト教会に通っていたのがきっかけだった。社会から疎外されながら更生に励もうとする夫を支えたいと考えたのも、彼女が信仰の中で培ってきた考え方と関わりがあったと思われる。
  それが今回、再び性犯罪で夫が逮捕され、警察やマスコミが訪れるという、予想もしない状況に突然叩き込まれたのだった。逮捕後もテレビ局員や新聞記者が自宅へやってきてピンポンを鳴らすことでさらに彼女を恐怖に陥れた。
  この間、私ができるだけ早くこの記事を立ち上げたいと考えたのは、マスコミが一斉に取材を開始し、妻のもとへ直撃取材も行われているからであった。
  そもそもいきなりやってきてピンポンを鳴らすような取材依頼に妻が応じるはずがないのだが、問題なのは、そうやって次々とマスコミがピンポンを鳴らす行為が、彼女が事件関係者だというのを近所中に拡散する恐れがあることだ。
  いつも思うのだが、マスコミは警察が発表した自宅住所を番地は伏せるにしても条件反射のように報じるし(住所を報じた結果、さっそくネットでそれをもとに自宅を特定しろという書き込みが始まっている)、記者が自宅を直撃してピンポンを鳴らすという行為も、不安になっている家族をどんなに追い詰めることになるのか、考えてみてほしい。
  私は昨年来、元ミュージシャンのナオキの性犯罪事件を取材し報告しているが、その事件の時も、容疑者のいない自宅にマスコミが何社か訪れ、『週刊文春』は近所の住民にまで取材し、彼女の元職場にも訪れていた。同誌の取材力には同業者として常々敬意を表しているけれど、さすがにボカシを入れた自宅写真まで文春オンラインに公開したのには仰天した。ただ私がヤフーニュースでそれを指摘したらすぐに削除されたのでホッとしたが。
  それが仕事だからやむをえないとはいえ、今の犯罪報道にあり方については、マスコミはもう少し想像力を働かせてほしい。

報道された「うずしお先生」強制性交事件とは
  ここで事件について少し説明しよう。新聞・テレビの第一報はほぼ警察の発表をそのまま伝えているもので、内容はほとんど同じだ。
  松本容疑者は2019年頃からマッチングアプリで「うずしお先生」と名乗り、援助交際希望の女性を求めていた。女性が返信すると、高額のお金を払う用意があると告げ、免許証などの写真や、裸の自撮り画像を送らせていたという。また、自身を「先生」と呼ぶよう求め、「私は自分の意思で先生にお仕えする性奴隷で、いかなる性的行為も完全同意である」などと書かれた誓約書に署名押印させた。
  女性から誓約書を受け取った後、個人情報や裸の画像をネタに女性を脅迫し、性的暴行を加えていたという。今回、7月8日に暴行を受けたという20代の女性が警察署に相談したことが逮捕のきっかけになった。しかし、それ以前から同様の手口で被害を受けたという相談が7件もあり、1年ほど前から内偵捜査を行っていた。
  逮捕時のマスコミへの発表で警察は松本容疑者について、「さなぎの樹」という社団法人を立ち上げ、性犯罪加害者の更生支援をうたって活動していたことも明らかにしていた。懲役13年という前刑の重さもあって、これがかなり深刻な事件であることは容易に想像できる。マスコミはさっそく松本容疑者について調べ始め、彼が樹月カインの筆名で、メディアなどで発言していたことを突き止めるに至っている。
  「さなぎの樹」は樹月さんが自らホームページを立ち上げていたのだが、妻はネットに強いわけではなく、このホームページは閉じられることなく今も閲覧可能だ。樹月さんはもともと性犯罪再犯防止の治療プログラムR3について詳しいのだが、ホームページを見ればそれがよくわかる。代表が逮捕されてしまっては説得力もなくなるのだが、性犯罪治療をめぐってかなり詳しい内容が書かれている。性犯罪を語るうえで例えば「認知の歪み」という言葉があるのだが、そういったことも詳しく解説している。
  ただ今回の事件で「さなぎの樹」はやっていけるはずはないから、いずれホームページは閉鎖されることになるだろう。

性犯罪更生支援の思いと今回の犯罪をどう考えればよいのか
  今回の事件で恐らく世間では、樹月さんがこれまで語ってきたことや「さなぎの樹」ホームページの内容を欺瞞的と受け止めるだろう。しかし、私はもう何年かつきあってきてわかるのだが、加害者の更生支援にかけた樹月さんの思いは真剣だったと思う。場合によっては自分にGPSをつけるといったことも構わないと覚悟のほどを示していたし、性犯罪については刑務所だけでなく出所した人の更生のために民間に支援組織があることが必要だと、それ自体は正しいことをいつも力説していた。
  問題はそのりっぱな言葉と、今回の性犯罪が、いったい一人の人間の内部でどうやって共存していたのかだ。性犯罪をなくそうと取り組んでいた樹月カインと、今回の犯行を行った松本学が同一人物だというのは、まさにジキルとハイドだ。それを本人はどう自覚していたのかも気になるところだ。もしかすると、歪んでいるように見えるそのありよう自体が性犯罪というものの本質に関わる事柄なのかもしれない。
  前述したナオキの前の事件は、紅白歌合戦に出場するなど、人気を博したヒステリック・ブルーというバンドが、メンバー同士がうまくいかず活動休止に陥ったことが引き金だった。精神的ストレスが背景にあるという意味で、やや特殊なケースかも知れないと私が『創』で解説したのに対して、当時「篠田さんは性犯罪がわかっていない」と批判したのが樹月さんだった。精神的な要因が背景にあることは性犯罪では特殊でなくて通所なのだ、という指摘だった。
  またナオキの昨年の性犯罪事件についても、樹月さんはわざわざ大阪からさいたま地裁まで傍聴に訪れ、ナオキの法廷証言に対しても厳しい論評をしていた。それを書いたのは下記記事だが、樹月さんはこうコメントしていた。
  「R3は、刑務所で学習して完結するものではなく、社会生活の中で実践し、知識を血肉化させるところまでもっていかなければ、実際に再犯を防ぐことはできない」
今考えれば意味深なコメントだ。
  元ヒスブル・ナオキ、性犯罪再犯事件公判での検察官の激しい追及と応酬
面会室で開口一番、樹月さんは妻に謝った
  さて樹月さんに接見した時の模様を報告しよう。そもそもプライバシーに関わる内容だし、事件についての彼の説明など、詳細に書くのは支障もあるので最低限の部分のみ紹介する。新聞・テレビなどの大手メディアは犯罪報道に当たっては基本的に警察側に全面依拠して行うため、逮捕された被疑者に直接取材することがほとんどできていない。それゆえ「松本サリン事件」のように、警察が間違うと報道も間違うという構造になるのだが、事件の初期段階で被疑者側の情報を伝えるのは実は大事なことだ。

  「申し訳ない。悪いのは全て俺だから、○○ちゃんは自分のしたいようにしてほしい」
  開口一番、樹木さんは妻にそう言った。つまり、離婚してくれて構わない、自分を見捨てることも覚悟しているというわけだ。
  私が口をはさんで、報じられていることは基本的に事実なのか、と報道内容を話すと、それについては間違いないという。
  接見後、妻と話した時、何かの間違いであってほしいと思っていた妻は、それを聞いて「ああ、やはり本当なのだ」といささかショックを受けたと言っていた。
  一部報道では、容疑者は容疑を否認しているとされているが、それは外形的事実については争わないが、強制性交という容疑については争うという意味のようだ。相手はお金を目的に援助交際を求めていた女性だから、いわゆる強制性交と違うという趣旨のようだが、そこは有罪になった場合の量刑と関わってくる事柄だろう。た、これから取り調べが進み、弁護士とも打ち合わせをするなかで、裁判で認否も含めて被告側がどう主張するかは、今は断定できない。前述したナオキも、外形的事実は認めたが容疑については一部否認という主張だった。
  ちなみに樹月さんは、容疑については争うようなことを述べながらも、やったことは人間として最低のことだとは思う、とも言っていた。
面会室で涙ながらに語られたやりとり
  面会室で夫婦は涙ながらに語り合ったのだが、隣で聞いていてなかなかすごいと思ったのは、妻のこういう言葉だった。「私はとても傷ついたけど、別れるつもりはないよ。これを機会に今度こそ絶対に治そうと思ってほしい。あなたが本気でそう思うのなら支えようと思っているよ」
  それに対して夫はこう返した。-「それはとてもありがたいけれど、もう一度よく考えて欲しい」
  妻はさらにこう言った。-「もう裏切らないと約束できる? 約束してくれるの?」
  夫はこう答えた。-「昨日、死のうと思った。もう全部終わってしまったと思った」、「あなたを傷つけたし、もう迷惑しかかけられない自分が嫌になった」
  妻はさらに尋ねた。-「私が大事だと思うのならどうしてそんなことをしたの?」
  取り調べはいま、直近の1件の被害についてなされているが、他の7件についても順次行われるだろう。-その取り調べをめぐる情報は今後、警察取材を重ねているマスコミから、少しずつ報じられることと思う。そうした報道内容の確認を私が被疑者に行うことは可能かもしれないが、事態は進行中で、逐一それを公にできるかどうかはわからない。
  いずれ起訴されれば裁判が行われるが、性犯罪防止の社会的取り組みを提唱していた樹月さんだから、ぜひその法廷審理で今回の事件に至った自身の内面を切開し、性犯罪をめぐる本質的議論に迫ってほしい。
  こうして私が被疑者側の情報を伝えていくのは、メディアの報道が正確であることを期待したいからだ。同時に、ぜひ性犯罪について、それがどういう実態で、どうしたら防ぐことが可能なのか、報道に当たってはぜひ掘り下げてほしいと思う。
  性犯罪を犯した者は出所しても個人情報を全てさらすべきだと、アメリカのメーガン法を持ち出して声高に叫ぶというのがひとつのパターンだが、その短絡した議論には同意できない。出所後の更生のための社会的仕組みを作らないと再犯防止は難しいというのは全く正しいのだが、それは個人情報をさらせといった短絡した議論では実効性などありえないと思う。
奈良女児殺害事件を機に治療プログラムを導入
  もう何度も書いているが、「罰するだけでなく治療が必要だ」と法務省が認識し、刑務所に治療プログラムを導入することになったのは、2004年の奈良女児殺害事件がきっかけだった。その事件で死刑が確定し既に執行された小林薫元死刑囚は、死刑確定前の約1年ほど、『創』に手記を連載し、私は一時、月に何度も奈良へ通う日々だった。そういう縁もあって私は治療プログラムのことや、性犯罪にこの社会はどう向き合うべきか考え、樹月さんとの接点ができていった。樹月さんは服役中で、R3を受講していた。

  『創』は連続幼女殺害事件の宮崎勤元死刑囚や和歌山カレー事件の林眞須美死刑囚、あるいは相模原層会社殺傷事件の植松聖死刑囚など多くの事件関係者の手記を載せてきたが、性犯罪については、元加害者側と被害者側両方の手記を載せている。下記の性暴力被害者の座談会など、いまでも読まれている記事だ。
23年前の集団レイプ事件被害者が語った性暴力被害女性の衝撃の座談会
  また私は薬物依存の事件についても、三田佳子さんの次男や、田代まさしさんなど、かなり踏み込んで取材してきたが、性犯罪と薬物犯罪は、似たところが多い。どちらも依存症と言われ、法務省などもいろいろな取り組みを重ねている。
  ナオキや樹月さんの事件についても、性犯罪防止を口で唱えながら、なぜ再びそんな事件を起こしてしまうのか。せっかく出所後何年もかかって周囲との人間関係を築きながら、再犯によって一瞬にしてそれを失ってしまう。
  樹月さんが出所直後の座談会で語っていたように、母親との関係は前の事件で失われてしまったのだが、出所後のこの何年かで少しずつそれは回復しつつあった。しかし、今回の逮捕でその家族との関係は再び失われてしまった。こういう事態が繰り返されるその感覚は、薬物依存の事例とよく似ている。
  何度も繰り返すうちに周囲との人間関係は壊れていくから、そのうちに出所しても誰もサポートしてくれず、就職もできないし住む家もない。出所後、生活していくことも困難になる。樹月さんの更生日記を読むとわかるが、彼も実はこの何年かそういう状態だった。その中で性犯罪更生支援の団体を作ることを目標にしてきて、「さなぎの樹」でそれはひとつの形を見たのだが、ホームページはりっぱだが、まだ機能していたとは言い難い。何をやるにも困難や徒労に直面し、樹月さんも辛い思いの連続だった。そういう生活からくる精神的なストレスと、彼が「うずしお先生」を名乗って性犯罪に再び手を染めるようになったこととは、恐らく因果関係があるのだろうと思う。
  元体操五輪・岡崎聡子さんの裁判で私が証人として出廷した時の法廷証言を以前ヤフーニュースに書いた。下記からアクセスできるので参考にしていただきたいと思う。
元体操五輪・岡崎聡子さんの薬物裁判証人として語った「そんな人生は切なすぎる」
  薬物依存者も出所しても頼れる者はいないという負のスパイラルが亢進し、ますます追い詰められて再び薬物に手を出してしまう。2~3年ごとに刑務所と市民社会を往復するという人生は、本人を処罰するといったことだけではなかなか断ち切ることは難しい
  再犯の負の連鎖を止めるためには、治療が必要だし、何らかの社会的取り組みが必要だ。もちろん本人も更生の強い意志を持たなければならない。岡崎さんの裁判で語られた内容のある部分は、性犯罪についても言えることだ。
  今回、面会室で樹月さんの妻が「今度こそ本当に治すと約束して」と涙ながらに語ったのを見た時には、薬物依存から犯罪を繰り返す人たちに家族や周囲が辛い思いをしてきた時のことを思い出した。
  樹月さんの事件についてはようやく捜査が始まったところだ。性犯罪防止を唱えてきた彼がなぜ再び性犯罪で逮捕されるという事態にいたってしまったのか。その解明は社会全体にとってとても大事なことだし、それを社会に提起していくためにジャーナリズムに期待される役割はとても大きいと思う。


2021.07.18-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASP7L5X1GP7LPTIL023.html
性犯罪加害者の更生支援団体代表を逮捕 強制性交の疑い

  SNSで知り合った女性に性的暴行を加えたとして、大阪府警は18日、強制性交等容疑で、大阪市旭区太子橋の団体職員、A容疑者(48)を逮捕したと発表した。「誓約書を書いてもらいプレイしただけだ」と容疑を否認しているという。逮捕は17日付。

  刑事特別捜査隊によると、容疑者は性犯罪加害者の更生支援をうたう一般社団法人「さなぎの樹」(大阪市)の代表理事。団体のものとみられるホームページで「わたし達は、性犯罪を繰り返す人々に、当事者主体のプログラムを提供」と団体を紹介していた。

  同隊によると、A容疑者は7月8日、府内の20代の女性を「個人情報をばらす」などと脅迫した上で、性的暴行を加えた疑いがもたれている。
  A容疑者はマッチングアプリ上で「うずしお先生」と名乗り、援助交際を申し込むメッセージを女性に送っていた。女性が返信すると、免許証などの写真のほか、裸の自撮り画像を送らせていたという。また、自身を「先生」と呼ぶように求め、「私は自分の意思で先生にお仕えする性奴隷で、いかなる性的行為も完全同意である」などと書かれた誓約書を女性に送り、署名押印させていた。
  女性から誓約書を受け取った後、「個人情報と裸の画像もある」と女性を脅迫し、性的暴行を加える様子を撮影していたという。女性が都島署に相談したことで事件が発覚した。
  2019年夏ごろから、マッチングアプリ上で「うずしお先生」を名乗る人物から性的暴行を受けたとの相談が少なくとも7件確認されているという。
  被害相談は都島署(06・6925・1234)


2021.7.13-Yahoo!Japanニュース(AERA dot.)-https://news.yahoo.co.jp/articles/81591635be6d9daa629e7bda81ce585389b44535
「ママ友」の息子へのわいせつ行為で逮捕された28歳の女の恐ろしい洗脳力 大阪府警〈dot.〉
(1)
  大阪府警は小学校低学年の男の子にわいせつな行為をした強制わいせつ容疑で7月12日、大阪市住吉区の無職、A容疑者(28)を逮捕した。

  2018年5月頃、男の子の母は、フリマアプリでA容疑者と知り合った。その後、A容疑者と親しくなり、男の子の母はシングルマザーという境遇もあって長男と次男の男児を連れて、A容疑者の家に泊まりに行くようになったという。
   A容疑者は夫と別居中で、3人の子供と同居していた。だが、20年10月に男の子の母親が児童相談所に「養育に悩んでいる」「うまく育てられない」などと相談。  その際、「次男がA容疑者から暴行を受けている」と話したことがきっかけで、次男の安否を確認したところ、唇や手、足にあざがあり、児童相談所が保護した。
   「(A容疑者に)マッサージをしろと言われて、うまくできないと叩かれたりする」などと男の子は話していたという。また、男の子の母親も、大阪府警に対して「A容疑者が、平手で次男を叩いていたことがあった」と話したことから捜査がはじまり、今年6月に傷害の疑いで郡山容疑者を逮捕した。
   「A容疑者の自宅などを捜索。その際に、携帯電話を押収して調べたところ、男の子にわいせつ行為をさせて、その様子を動画撮影していたことがわかった。傷害容疑を起訴した後に、強制わいせつ容疑で再逮捕となった」(捜索関係者)

  大阪府警が男の子の母親に事情を詳しく聞いたところ、「一人で泊まらせろ」とA容疑者にきつく言われて、男の子だけを置いて帰ることもあった。強制わいせつの犯行はその時だったという。  残されていた動画から、犯行は20年10月中旬から今年4月にかけてとみられる。男の子の母親はなぜ、2人の子供が暴行を受けたのを見ても黙っていたのか。 「A容疑者は男の子の母親がシングルマザーで育児に悩むところに目をつけて、入り込んだ。いつしか、母親はマインドコントロールされ、洗脳されたようになり、週に3日ほどはA容疑者の自宅に泊まるようになった。A容疑者と一緒にいて『子供はこうしつけろ』などと指図を受けるようになり、そのまま信用するようになった。男の子が平手打ちされたときも『叩かれることが正しいことだと思って何も言わなかった』『(A容疑者は)すべて正しいことをしていると思った』と心酔しきっていたようだ。また、母親は自分がいる時にわいせつ行為はなかったと話しており、男の子を一人で泊まらせて、計画的に及んだのではないか」(前出の捜査関係者)
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  いわゆる「ママ友」に母親が「洗脳」されて起こった事件だった。  同じような犯行は、昨年4月に福岡県篠栗町で碇翔士郎(いかり・しょうじろう)ちゃん(当時5)が食事を与えられず餓死した事件が記憶に新しい。今年3月に母親の碇利恵容疑者と「ママ友」の赤堀恵美子容疑者が保護責任者遺棄致死容疑で逮捕された。  その時も碇容疑者は赤堀容疑者に「洗脳」されて、多額の現金をだまし取られ、最後は食事を出さないようになるなどエスカレートし、事件が起こった。 「福岡の事件のように食事を出すな、ということはなかった。だが、A容疑者の暴行については、長男、次男にも及んでいる。また、母親に命じて2人の子供に暴行をさせていた疑いもある。今後の捜査次第では、そちらも立件する可能性がある」(前出の捜査関係者)
   大阪市住吉区のA容疑者の自宅はファミリータイプのごく普通のアパートだ。家賃は7万円ほどで、決して広い部屋ではない。A容疑者は大阪府警の調べに対し、「弁護士と相談してから話をしようと思います」と認否を留保しているという。密室で何があったのか。真相の解明が待たれる。 (AERAdot.編集部 今西憲之)








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