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ここは2021年1月~2021年7月のニュースです
日本の防衛問題-1

令和元年版防衛白書 軍事他 自衛隊法-『ウィキペディア(Wikipedia)』 自衛隊や自衛の措置-JFBA  中国の南シナ海進出と国際社会の対応
<解説>領域横断作戦について



2021.07.14-gooニュース-https://news.goo.ne.jp/article/searchina/world/searchina-1700713.html
軍事力を強化している韓国は中国にとって脅威となるのか=中国ネット

  先日、韓国軍が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)水中発射試験に成功したと伝えられた。これは、米国、ロシア、中国、フランス、英国、インド、北朝鮮に次いで世界で8番目のSLBM開発に成功した国となる。韓国の軍事力強化は中国に脅威となるのだろうか。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、軍事評論家による見方についての動画を配信した。

  配信者の中国人軍事評論家は、韓国によるSLBMだけでなく、最近では韓国大統領が訪米した際、米国が韓国による中長距離ミサイル開発の制限を撤廃したことも指摘した。これまでは射程800キロメートル以内に限られていたが、この制限が撤廃されたことで北京や東京、さらにはロシアまで届くミサイルの開発が可能となる。
   これは、中国やロシアにとって脅威となるのだろうか。配信者は「脅威となる可能性は低い」としている。中国やロシアが核保有国であることを考えると、韓国が中国やロシアを標的にすることはないと分析し、本来であれば韓国が中長距離ミサイルの開発をする必要性はほとんどないと指摘している。

  また、SLBM技術を有する国はいずれも核保有国であるため、韓国も核保有するのではないかとの見方もあるそうだが、配信者はその可能性も否定した。その理由として、韓国は核兵器の材料確保が難しいこと、韓国にとっての敵やライバルは北朝鮮と日本だが、北朝鮮の核兵器は韓国ではなく米国に向けてであり、日本も核兵器を持っていないので韓国も保有する必要性がないこと、米国も米国債を買ってもらうために東アジアの混乱は望んでいないことを挙げた。

  それで配信者は、中国にとって韓国は軍事的な脅威とはならないと結論している。むしろ、唯一の被爆国でありながら軍国主義を完全に排除していない日本の方が中国にとってはよっぽど危険で警戒すべき国だと主張している。(編集担当:村山健二)


2021.06.30-防衛白書-http://www.clearing.mod.go.jp/hakusho_data/2019/html/nc008000.html
<解説>領域横断作戦について


  現在の戦闘様相は、技術の進展を背景に、陸・海・空という従来の領域のみならず、宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域を組み合わせたものとなっています。
  例えば、現代の軍事活動は、宇宙空間の利用に依存しており、人工衛星を用いた部隊間の通信や測位が、陸・海・空における戦力の円滑な機能発揮に不可欠です。また、こうした軍事活動は、サイバー空間を利用した情報通信ネットワークにも極めて高度に依存しています。

  このような状況において、脅威に対する実効的な抑止及び対処を可能とするためには、宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域を活用して攻撃を阻止・排除することが不可欠であり、このような新たな領域における能力と陸・海・空という従来の領域の能力を有機的に融合した「領域横断作戦」を行うことが死活的に重要となっています。
  こうした「領域横断作戦」は、その相乗効果により全体としての能力を増幅させるものであり、個別の領域における能力が劣勢である場合にもこれを克服し、全体としては優位に立ち、わが国の防衛を全うすることが可能となります。

<解説>「グレーゾーンの事態」と「ハイブリッド戦」
  いわゆる「グレーゾーンの事態」とは、純然たる平時でも有事でもない幅広い状況を端的に表現したものです。
  例えば、国家間において、領土、主権、海洋を含む経済権益などについて主張の対立があり、少なくとも一方の当事者が、武力攻撃に当たらない範囲で、実力組織などを用いて、問題に関わる地域において頻繁にプレゼンスを示すことなどにより、現状の変更を試み、自国の主張・要求の受け入れを強要しようとする行為が行われる状況をいいます。
  いわゆる「ハイブリッド戦」は、軍事と非軍事の境界を意図的に曖昧にした現状変更の手法であり、このような手法は、相手方に軍事面にとどまらない複雑な対応を強いることになります。
  例えば、国籍を隠した不明部隊を用いた作戦、サイバー攻撃による通信・重要インフラの妨害、インターネットやメディアを通じた偽情報の流布などによる影響工作を複合的に用いた手法が、「ハイブリッド戦」に該当すると考えています。
  顕在化する国家間の競争の一環として、「ハイブリッド戦」を含む多様な手段により、グレーゾーン事態が長期にわたり継続する傾向にあります。

<解説>「いずも」型護衛艦の改修について
  近年、諸外国の航空戦力の近代化が著しい状況にあり、また、わが国の南西諸島の列島線を超えて、太平洋側に進出する戦闘機や爆撃機の飛行が増加するなど太平洋の空域における軍用機の活動が急速に拡大し、かつ、活発化しています。こうした状況は、2013(平成25)年に25大綱を策定した時点までには見られなかったものであり、今後、一層の拡大・活発化が見込まれます。
  こうした状況の中でわが国の防衛に万全を期すためには、高い性能を有する戦闘機を用いて航空優勢を間断なく確保できるよう、より多くの飛行場から対処が行えるなど、その柔軟な運用を確保することが極めて重要です。この点、国土が狭隘で活用できる滑走路にも限界があるわが国の特性を踏まえれば、護衛艦からの短距離離陸・垂直着陸が可能な戦闘機(STOVL機)の運用は、その実現によって戦闘機の運用の柔軟性を一層向上させ、特に、飛行場が1か所(硫黄島)しか存在せず、自衛隊の展開基盤が乏しい太平洋上での防空任務の円滑な実施に大きく貢献するものです。

  このような観点から、新たな安全保障環境に対応し、広大な太平洋側を含むわが国の海と空の守りについて、自衛隊員の安全を確保しながら、しっかりとした備えを行うためには、「いずも」型護衛艦を改修し、洋上においてSTOVL機の離発着を可能とすることが必要不可欠であり、これは自衛のための必要最小限度のものです。
  なお、「いずも」型護衛艦は、ヘリコプター運用機能、対潜水艦作戦機能、指揮中枢機能、人員や車両の輸送機能、医療機能等を兼ね備えた「多機能な護衛艦」です。今後、これに航空機の運用機能が加わっても、引き続き「多機能な護衛艦」として活用することに変わりなく、有事における航空攻撃への対処、警戒監視、訓練、災害対処など、必要な場合に、STOVL機を搭載した運用を行うこととしています。

<解説>宇宙領域専門部隊の新編
  宇宙分野は、弾道ミサイルの発射の早期探知、迎撃ミサイルなどの誘導、自衛隊の部隊間の通信、情報収集等の様々な場面において、わが国の防衛にとって死活的に重要な分野となっております。
  このため、宇宙空間の状況を常時継続的に監視するとともに、平時から有事までのあらゆる段階において、この分野における優位を確保し得るよう、航空自衛隊において「宇宙領域専門部隊」を1個隊新編します。この「宇宙領域専門部隊」は、令和4(2022)年度までに構築するわが国の宇宙状況監視体制を担う部隊として新編する予定です。
  また、今後、航空自衛隊において宇宙領域を専門とする職種を新設する予定です。

<解説>サイバー防衛部隊の新編
  現代の軍事的活動は、情報通信ネットワークに極めて依存しており、有事に際しては、作戦遂行能力の低下を狙った指揮通信システム等に対するサイバー攻撃が行われる蓋然性が高いと考えられます。また、サイバー空間においては、攻撃側が圧倒的に有利であるという特徴もあります。
  このような状況を踏まえ、新防衛大綱においては、防衛省・自衛隊のサイバー防衛能力の抜本的強化を図ることとし、そのために、新中期防において、共同の部隊として「サイバー防衛部隊」1個隊を新編することとしています。
  現在、陸・海・空各自衛隊の共同の部隊である自衛隊指揮通信システム隊の隷下に「サイバー防衛隊」が存在しますが、令和5(2023)年度までにこの体制を見直し、サイバー防衛を主な任務とする防衛大臣直轄の共同の部隊として「サイバー防衛部隊」を新編します。
  新編される「サイバー防衛部隊」は、サイバー攻撃に対する防護機能に加え、有事において相手方によるサイバー空間の利用を妨げる機能や訓練機能を保持する予定です。

<解説>電磁波領域における能力強化
  防衛省・自衛隊では、今後、電磁波領域における能力を強化することとしていますが、いわゆる電子戦の能力(【コラム「電子戦について」】参照)の強化だけでは十分ではなく、電磁波管理の能力についても、併せて獲得、強化していく必要があります。
  現代の戦闘様相においては、レーダーによる探知や索敵、部隊との間で行う通信、ミサイルの精密誘導など、多くの分野で電波をはじめとする電磁波が利用されています。仮に、こうした電磁波の利用に支障が生じた場合、自衛隊の作戦が適切に遂行できず、深刻な影響が生じることになります。
  電磁波の利用に支障が生じる要因としては、気象条件、別の自衛隊の部隊が利用する電磁波との干渉、相手からの妨害電波などが考えられますが、これらの影響を低減するためには、自衛隊の各部隊が利用できる電磁波の周波数を把握し、干渉や気象条件の影響が生じないよう実際に利用する周波数を適切に指示し、戦いにおいて相手から妨害がかかった場合は、影響が少ない電磁波に切り替えるなどの対応が必要になります。こうした対応を適切に実施することを「電磁波管理」と呼んでいます。
  電子戦を適切に実施するためには、この電磁波管理の能力が欠かせません。防衛省では、整備計画局と統合幕僚監部に専門の部署を設置し、電磁波管理の能力をはじめ、電磁波領域の強化のための検討を加速することとしています。

<解説>戦闘機体系の構築
  諸外国における航空能力の近代化の進展が著しい状況の中、太平洋側の広大な空域を含むわが国周辺空域の防空を強化する戦闘機体系を構築していきます。今後は以下の取組を実施していきます。
  ・F-4の減勢に対応するため、F-35Aを引き続き取得します。
  ・F-15(非近代化機)は、F-35Aに代替し、一部の機体は運用の柔軟性を向上させるため、短距離離陸・垂直着陸(STOVL)機であるF-35Bに置換えます。
  ・F-15(近代化機)は、電子戦能力の向上、スタンド・オフ・ミサイル運用能力の付与、巡航ミサイル対処能力の強化等の能力向上を実施します。
  ・将来戦闘機(F-2後継機)は、国際協力を視野に、わが国主導の開発に早期に着手します。

<解説>平和安全法制と憲法の関係について
  憲法上「武力の行使」が許容されるのは、
  ・我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること
  ・これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと
  ・必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと

との新三要件が満たされる場合に限られます。この新三要件の下で認められる「武力の行使」においても、

  ・憲法第9条はその文言からすると、国際関係における「武力の行使」を一切禁じているように見えるが、憲法前文で確認している「国民の平和的生存権」や憲法第13条が「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」は国政の上で最大の尊重を必要とする旨定めている趣旨を踏まえて考えると、憲法第9条が、我が国が自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置を採ることを禁じているとは到底解されない。
  ・方、この自衛の措置は、あくまで外国の武力攻撃によって国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるという急迫、不正の事態に対処し、国民のこれらの権利を守るためのやむを得ない措置として初めて容認されるものであり、そのための必要最小限度の「武力の行使」は許容される。

との昭和47年の政府見解で示した憲法解釈の基本的論理は全く変わっていません。また、新三要件の下で認められる「武力の行使」は、
  ・川事件に関する最高裁判決の範囲内です。同判決は、「我が国が、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛の措置をとりうることは、国家固有の機能の行使として、当然のことと言わなければならない」

と述べています。つまり、個別的自衛権、集団的自衛権の区別をつけずに、我が国が、自衛権を有することに言及したうえで、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な「自衛の措置」を取り得ることを認めたものであると考えられます。
  この新三要件が過不足なく反映されている平和安全法制は、従来から政府が示してきた憲法解釈の基本的論理を維持したものであるとともに、憲法の解釈を最終的に確定する機能を有する唯一の機関である最高裁判所の出した砂川判決の範囲内であり、憲法に合致したものです。

<解説>治安出動・海上警備行動などの発令手続の迅速化
  わが国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増していることを考慮すれば、純然たる平時でも有事でもない事態(いわゆるグレーゾーン事態)が生じやすく、これによりさらに重大な事態に至りかねないリスクを有しています。政府として、こうした武力攻撃に至らない侵害に迅速に対処し、いかなる不法行為に対しても切れ目のない十分な対応を確保するため、特に次の3つの場合について、治安出動や海上警備行動などの発令手続を迅速化するための閣議決定を15(平成27)年5月に行いました。
  ・わが国の領海及び内水で国際法上の無害通航に該当しない航行を行う外国軍艦への対処
  ・離島などに対する武装集団による不法上陸などへの対処
  ・公海上でわが国の民間船舶に対し侵害行為を行う外国船舶を自衛隊の船舶などが認知した場合における対処
具体的には、治安出動などの発令に関して特に緊急な判断が必要、かつ速やかな臨時閣議の開催が困難なときには、内閣総理大臣の主宰により、電話などにより各国務大臣の了解を得て閣議決定を行うこととされています。

<解説>自衛隊の任務について
  防衛省・自衛隊も国の行政機関の一つであり、各種任務の遂行に当たっては、法律上の根拠が必要であることは言うまでもありません。防衛省の所掌事務については、防衛省設置法に規定されており、同法第5条により、自衛隊の任務や行動、権限などは、自衛隊法の定めるところによることとされています。自衛隊法には、各種事態などに際し、自衛隊はどのような手続きに則って何ができるのかということが、いわばインデックスのような形で規定されています。
  自衛隊の任務は、自衛隊法第3条の規定により、「主たる任務」(同条第1項)と「従たる任務」(同条第1項及び第2項)に分けることができます。わが国を防衛するために行う防衛出動が「主たる任務」に該当し、これは唯一自衛隊のみが果たすことのできる任務です。
  「従たる任務」には、「必要に応じ、公共の秩序の維持に当たる」ためのもの(いわゆる第1項の「従たる任務」)と、「主たる任務の遂行に支障を生じない限度」において、「別に法律で定めるところにより」実施するもの(いわゆる第2項の「従たる任務」)の2つがあります。前者については、警察機関のみでは対処困難な場合に自衛隊が対応する任務である治安出動や海上における警備行動のほか、弾道ミサイル等に対する破壊措置、領空侵犯に対する措置などが含まれます。後者には、重要影響事態に対応して行う活動(後方支援活動)、国際平和協力活動(国際平和協力業務や国際緊急援助活動)、国際平和共同対処事態に対応して行う活動(協力支援活動等)があります。そして、これら「主たる任務」と「従たる任務」を合わせたものを「本来任務」と呼んでいます。
  なお、自衛隊が長年にわたって培ってきた技能、経験、組織的な機能等を活用することが適当であるとの判断から自衛隊が行うこととされたものについては、「本来任務」に対して「付随的な業務」と呼ばれており、国賓等の輸送や教育訓練等の受託、運動競技会に対する協力などがあります。
・・・・・


2021.06.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20210629-ZIVXXO32QJPSDOXKOM5BC73YNE/
日米共同訓練、米陸軍ロケット砲を初実射 中露にらみ新戦術

  陸上自衛隊は29日、米陸軍と行っている日米共同訓練オリエント・シールド(東洋の盾)」で、北海道の矢臼別演習場での米陸軍の高機動ロケット砲システム(HIMARS=ハイマース)と陸自の多連装ロケットシステムの実弾射撃を公開した。米陸軍のハイマースは米本土から展開したもので日本国内での実射は初めて。訓練では鹿児島県の奄美大島に米陸軍の地対空誘導弾パトリオット(PAC3)も初めて展開し、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺などで威圧を強める中国の眼前で日米の共同対処能力を実証する。オリエント・シールド陸自と米陸軍の実動訓練としては最大規模で、毎年行われている。今年は今月18日から来月11日にかけて実施し、これまでで最大級の約3000人が参加する。

  実弾射撃は約10キロ離れた場所に敵部隊がいるとの想定で、敵の位置情報を共有した上で日米のどちらが射撃するか作戦を調整。午後1時半、ハイマースが1発を発射し、続いて約300メートル離れた地点から陸自の多連装ロケットシステムが15分間で4発を発射した。
  ハイマースは米ワシントン州を拠点にする米陸軍第17砲兵旅団が展開させた。輸送機で運べるよう軽量化され、発射台となってATACMS(エイタクムス)という戦術ミサイルを搭載する。射程は約300キロで地上から艦艇を狙う対艦攻撃や島嶼(とうしょ)間射撃などへの投入も視野に入れている。

  中国艦艇が太平洋に進出する際、通過を常態化させている沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡は約300キロの距離がある。陸自の12式地対艦ミサイルの射程は約200キロだがエイタクムスは海峡全体を射程に収める

  米軍は分散配置が可能で、攻撃を受けても艦載機を搭載する空母のような壊滅的な被害を受けない地上ミサイルを重視している。海上で劣勢に立たされても地上戦力で中国の海上戦力に対処する構えだ


2021.06.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20210627-TPS4DUECLBJNJFDZBZ2NICNP3U/
空自F2に国産長射程ミサイル 防衛省検討

  防衛省は、敵の脅威圏外から発射できる射程が長いスタンドオフミサイルの航空機発射型(空発型)の開発を来年度から本格化させる。航空自衛隊が運用しているF15戦闘機の改修が難航し、米国から購入する予定の空対艦スタンドオフミサイルの導入見送りを検討しているため。国産の空発型スタンドオフミサイルは空自のF2戦闘機や、F2の後継となる次期戦闘機に搭載することを計画している。

  F15の改修事業は暗礁に乗り上げている。新たな電子戦装置やレーダーを搭載するなどして米製スタンドオフミサイルをF15に配備する計画だったが、部品の枯渇などで改修費が高騰。初期費用の見積もり約800億円は3倍の約2400億円に膨らんだ。

  このため、防衛省は令和2年度予算に計上した改修費約390億円は執行せず、3年度予算でも経費の計上を見送った。今年8月末が期限の4年度予算概算要求までに事業継続の可否を判断するとしており、米側と経費削減交渉を続けている。
  コスト削減のために防衛省が検討しているのが米製空対艦スタンドオフミサイル「LRASM(ロラズム)」の導入見送りだ。もっとも、ロラズムの導入を見送れば、政府が進めてきたスタンドオフミサイルの導入計画も変更を余儀なくされる。

  政府は最新鋭ステルス戦闘機F35にノルウェー製の「JSM」を、改修したF15にロラズムと、米製空対地スタンドオフミサイル「JASSM(ジャズム)」を搭載する計画だった。
  ロラズム見送りであいた穴を埋めるべく検討されているのが国産スタンドオフミサイルの活用だ。防衛省は陸上自衛隊の12式地対艦誘導弾を長射程化しスタンドオフミサイルとする開発を進めている。これと並行して艦艇発射型(艦発型)、空発型のスタンドオフミサイル開発も行っており、艦発型は4年度から5年程度、空発型は7年程度と開発期間に見通しが立ちつつある。


2021.06.14-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210614/k10013083201000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_070
防衛省 AI搭載の無人機開発へ 次期戦闘機と連携し運用

  航空自衛隊の次期戦闘機の開発に合わせ、防衛省は、戦闘機と離れた空域を飛行して早期に危険を探知するAI=人工知能を搭載した無人機の開発も進める方針です。

  防衛省は、F2戦闘機が2035年ごろから順次、退役することから、後継となる次期戦闘機の開発を進めています。これに合わせ防衛省は、パイロットの安全確保や対処力を向上させるため、無人機の開発も進める方針です。

  無人機には、AIを搭載して戦闘機と離れた空域を飛行させることにしていて、連携して運用することで、敵の戦闘機やミサイルなどを早い段階で探知できるようになるとしています。
  防衛省は、無人機が天候や地形に合わせて自律的に飛行できるようにするため、AI技術の高度化に向けた研究費用を来年度予算案の概算要求に盛り込むことにしていて、次期戦闘機と同じ2035年ごろの配備を目指しています。


2021.06.06-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/article/20210606-Y2YMGCBTZZI3XISRG2RLTZEDNI/
<独自>尖閣占拠想定し図上演習 自衛隊、海保、警察 役割分担を確認

  中国による尖閣諸島(沖縄県石垣市)の占拠を想定し、自衛隊、海上保安庁、警察、外務省の担当者が参加する図上演習を複数回実施していることが6日、分かった。
  今年2月に中国海警局の船が尖閣諸島に接近・上陸を試みた場合に海保による危害射撃が可能との見解をまとめたことを踏まえた図上演習も実施。米軍が参加して日米共同で事態対処シミュレーションを行っていることも判明した。複数の政府関係者が明らかにした。

  図上演習は、平時でも有事でもない「グレーゾーン事態」から本格的な武力紛争に至るまで、自衛隊、海保、警察がスムーズに役割分担を行うことを確認するのが狙い。都内の自衛隊施設で行っているという。

  図上演習では、中国の海上民兵や活動家が尖閣諸島に接近・上陸を試みた際に海保が危害射撃を含む対応で阻止することを想定。同時に沖縄県警の国境離島警備隊を海保、自衛隊が輸送する手続きなどを確認している。
  一方、事態が本格的な武力紛争に発展する「有事」に至れば、海保と警察は尖閣諸島から撤退する。ただ、海保は周辺海域を航行する商船の護衛、尖閣諸島に近い先島諸島に戦火が飛び火する前に住民を避難させる非戦闘員退避活動(NEO)に当たるほか、負傷した自衛官の輸送といった役割が想定され、演習で自衛隊との連携を強化している。
  図上演習には米軍が加わる場合もあり、佐官・尉官クラスが参加。グレーゾーン事態の際に尖閣諸島から離れた海域で自衛隊と米軍が共同演習を行い、中国側のエスカレーションを抑止するといったシナリオで相互運用性の向上を図っている。

  自衛隊、海保、警察などによる合同図上演習について、政府関係者は「(平成24年に発足した)第2次安倍晋三内閣以降に行われるようになった」と証言する。菅義偉(すが・よしひで)内閣でも行われているといい、政府が今年2月25日に海保による「正当防衛・緊急避難」以外での危害射撃が可能との見解を示した後は、同様の武器使用基準を前提とした図上演習が実施されたという。
  尖閣諸島周辺では、中国海警局の船の航行が6日で過去最長の114日連続で確認されるなど挑発行為が続いている。日本漁船を追いまわす事例も頻発しており、別の政府関係者は「今年になって訓練の頻度は加速している」と明かした。


2021.06.05-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/article/20210605-R4NUW2NMKJLN7EPZ5C3EKJITCM/
<独自>独艦艇、11月に日本寄港 日米と共同訓練計画

  日独両政府が独海軍艦艇の日本への寄港を11月で調整していることが5日、分かった。寄港に合わせ、11月に予定している海上自衛隊の大規模演習の機会を生かして海自艦艇と共同訓練を行い、訓練には米海軍艦艇も加わる見通しだ。防衛省によると、海外に領土のないドイツがアジア地域で艦艇を投入して共同訓練を実施するのは初めてで、東・南シナ海で海洋進出を強めている中国を牽制(けんせい)する枠組みが拡大する。

  独海軍はフリゲート艦「バイエルン」を8月に出航させ、インド太平洋地域に派遣する。寄港地は各国と調整中だが、複数の日本政府高官によると、日本には11月上旬に寄港させたい意向を伝えてきた。
  日本寄港の前後に海自との共同訓練を計画している。海自は20隻以上の艦艇と40機以上の航空機を参加させるのが通例の「海上自衛隊演習」を日本周辺海空域で11月に実施することを予定し、演習期間中に独海軍と共同訓練を行う案が有力になっている。

  海上自衛隊演習は昭和29年に始まり、演習期間中の米海軍との共同訓練は56年から行っている平成29年からカナダ海軍艦艇が参加し、令和元年にはオーストラリア海・空軍の艦艇と航空機も加えた日米豪加4カ国の共同訓練に発展しており、こうした枠組みに独海軍のバイエルンが参加することを調整する。
  今年4月に初開催した日独外務・防衛閣僚会合(2プラス2)では海上で積み荷を移し替える瀬取りによる北朝鮮の密輸入を監視する活動で協力を検討することでも一致した。ドイツとして初めて瀬取り監視にバイエルンを参加させることも視野に入れる。


2021.05.17-熊本日日新聞-https://kumanichi.com/articles/232548
中国艦3隻、沖縄通過し太平洋へ・・・離島防衛訓練との関連警戒

   防衛省統合幕僚監部は17日、中国海軍のミサイル駆逐艦など計3隻が沖縄本島と宮古島の間を通過し、東シナ海から太平洋に入ったのを確認したと発表した。東シナ海では11~17日の日程で、海上自衛隊と米仏豪各国の海軍が中国を念頭に離島防衛を主目的とした共同訓練「アーク21」を実施。同省は中国の意図を分析するとともに、動向を警戒している。

   海自は最新鋭イージス艦「まや」と横須賀基地(神奈川県)が拠点の米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」が関東南方沖で11~16日、戦術訓練を実施したと公表。同時期の日米主力艦を投入した訓練で、中国へのけん制を図った可能性がある。


2021.05.15-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210515/plt2105150009-n1.html
日米仏、共同訓練を定例化へ 中国念頭、離島防衛戦

  陸上自衛隊とフランス陸軍、米海兵隊との共同訓練が15日、公開された。宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島演習場で行っている離島への着上陸と市街地戦闘などを想定したもので、日本国内で日米仏の陸上部隊が本格的な実動訓練をするのは初めて仏海軍の艦隊ジャンヌ・ダルクが佐世保港(長崎県)に寄港する機会を生かして実施しており、防衛省は艦隊の次回の寄港時以降も共同訓練を行い、定例化する方針だ。離島防衛で3カ国の連携を強化し、東シナ海と南シナ海で海洋進出を強めている中国を牽制する狙いがある。

  ジャンヌ・ダルクはヘリコプター搭載型水陸両用艦とフリゲート艦で構成され、平成27、29両年にも佐世保港に寄港している。今回、海上自衛隊も訓練の一環で米仏、オーストラリア各国の海軍と東シナ海で共同訓練を行っている。
  公開された訓練は、九州沖に展開している日米仏の艦艇を発艦するヘリコプターなどで霧島演習場に陸上部隊を送り込むヘリボン作戦と市街地戦闘。霧島演習場を「離島」に見立てて部隊が着上陸し、離島の市街地に前進し、敵の侵攻部隊に対処するシナリオだ。
  雷雨のためヘリなどでの輸送は見送り、事前に霧島演習場に到着していたヘリから陸上部隊が降りてくる場面から訓練を公開した。陸自、米海兵隊、仏陸軍の順で演習場に展開し、小銃を構えて周囲を警戒しながら約2キロ離れた市街地戦闘訓練施設へと向かった。

  同訓練施設にある3階建ての建物が離島にある「空港」で、敵に占拠された状態と想定。陸自と米海兵隊が建物前の地雷を無力化し、続いて鉄条網を破壊して経路を確保した仏陸軍が最初に建物内に突入した。

  この訓練に先立ち、11~13日には相浦(あいのうら)駐屯地(長崎県)で作戦計画を共同で作成したり、戦闘の技術を確認したりした。陸自からは相浦を拠点とする離島防衛専門部隊「水陸機動団」など約100人、米仏はそれぞれ約60人の計約220人が参加している。
  水陸機動団で第1水陸機動連隊長を務める開(ひらき)雅史1等陸佐は「周辺の安全保障環境は先鋭化し、島嶼防衛の重要性は増大している。訓練の成果は大きい」と述べた。フランス陸軍のマルカイユ中佐は「今後も続けて相互運用能力の向上を図りたい」と強調した。
  霧島演習場は海に面しておらず、今回は水陸両用車などで上陸する訓練は行えない。次回以降のジャンヌ・ダルク寄港時の共同訓練では実際に離島を使った訓練を検討する見通しだ。


2021.05.09-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210509/plt2105090015-n1.html
イージス搭載艦は「多胴船」検討

  政府が配備を断念した地上配備型迎撃システムイージス・アショア」の代替として導入する「イージス・システム搭載艦」をめぐり、船の構造を複数の船体をつなげた「多胴船」型にする案を検討していることが9日、分かった。多胴船は通常の「単胴船」と比べて波の影響を受けにくいとされ、近く最新の多胴船の設計・製造経験がある民間事業者に調査研究を委託する。

  多胴船は、海の波で船体が傾いた際に元の姿勢に戻る性能が高く、船体が2つの「双胴船」や「三胴船」といったタイプがある。イージス・システム搭載艦の主任務は弾道ミサイルの迎撃で、洋上で船体の揺れを緩和する設計上の工夫が求められていることから、多胴船案が浮上している。
  防衛省は昨年10月に、レーダーなどイージス・アショアの構成品を洋上の船などに技術的に搭載可能か、民間事業者に調査研究を依頼。今年4月に最終的な成果報告書を受け取り、昨年11月の中間報告と同様、イージス・アショアの構成品が洋上でも問題なく作動することを確認した。
  こうした結果を踏まえ、防衛省はイージス・システム搭載艦の設計や搭載機能の検討を進めているが、多胴船は海上自衛隊への導入実績が少なく、費用が膨らむリスクをはらむ。検討課題としている対艦・対潜機能の搭載や南西方面への柔軟な配備が可能かは未知数で、専門的・技術的な知見の収集も進めている。

  イージス・アショアで期待していた弾道ミサイル対処の性能を落とすことなくイージス・システム搭載艦に付与するためには、船の大型化は避けられないとみられているが、多胴の大型艦艇は世界的に珍しい


2021.05.03-JFBA 日本弁護士連合会-https://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/booklet/data/kenpo_pmf.pdf
自衛隊や防衛の措置問題

弁護士と一緒に考えてみませんか 自衛隊や自衛の措置憲法に書き加えても 何も変わらないの?

はじめに
  自衛隊といえば災害救助活動・・・多くの人はそう思っているかもしれません。 でも、自衛隊の主な任務は災害救助ではなく、「防衛活動」です。 今の自衛隊は、約22万5000人の常備自衛官と、戦車・護衛艦・戦闘機などを持ち、 安保条約の下で米軍などと共同訓練をしている軍事的組織であることは否定できません。 自民党は2018年3月、憲法9条1項・2項は残しながら、新たに憲法9条の2とい う条文を設け、軍事的組織である「自衛隊」と、その任務である「必要な自衛の措置」を 憲法に書き加えるという「条文イメージ(たたき台素案)」(自民党案)を公表しました。
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既存の憲法概略
憲法9条 1  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動た る戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、 永久にこれを放棄する。 2  前項の目的を達成するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国 の交戦権は、これを認めない。

新憲法案の概略
憲法9条の2(条文イメージ) 1  前条の規定(注:憲法9条の規定)は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の 安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織 として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指 揮監督者とする自衛隊を保持する。 2  自衛隊の行動は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服 する。

※下線は説明のために日弁連において追記
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憲法9条はそのまま残るから、平和主義や自衛隊のあり方は何も変わらないと説明さ れていますが、何も変わらないのでしょうか。 憲法9条の2が新たに加わることで、憲法9条がこれまで果たしてきた役割はどうな るのか。平和主義の内容が変わるのか。軍事的な組織である自衛隊を憲法でコントロー ルすることは可能なのでしょうか。 みなさんと一緒に考えてみたいと思います。

Q-1 日本の平和主義(恒久平和主義)の 特徴はなに?
A-1 国連憲章は原則として武力の行使を禁止していますが、日本国 憲法はこの考え方をさらに一歩進めて、武力行使の禁止(9条1 項) とともに、全世界の国民が平和のうちに生存する権利を有 することを確認し(前文)、戦力不保持・交戦権否認 (9条2項) を定め たところに特徴があります。

  かって、戦争をすることは国家の自由とされていましたが(無差別戦争観)、第一次 世界大戦の惨禍を経て、国際社会では、国家の政策としての戦争は違法とされる ようになりました(戦争の違法化)
  1945年に調印された国連憲章は、加盟国に紛争を平和的に解決する義務を負わせ、 「武力による威嚇又は武力の行使を・・・慎まなければならない」としています。そして、 国連の集団安全保障体制も勧告や非軍事的措置を原則とし、例外的に武力行使を認める のは集団安全保障体制の下での軍事的措置と個別的・集団的自衛権の行使などに限定し ています(戦争の違法化の徹底)。 翌 1946年に公布された日本国憲法は、この考え方をさらに一歩進めて、武力行使 の禁止(9条1項)とともに、 全世界の国民が平和のうちに生存 する権利を有することを確認し(前 文)、戦力不保持・交戦権否認(9 条2項)を定めたところに特徴があ ります。 日 本が、世界の平和主義の系譜 の中でもっとも徹底した平和 主義を憲法の基本原理としたこと には、原子爆弾の出現により、私 たち国民の安全と生存を、「平和を 愛する諸国民の公正と信義に信頼 して」(前文)維持しようという強 い決意が込められているのです。

Q-2 憲法9条はどんな役割を果たして きたの?
A-2 憲法9条は、現実政治との間で深刻な緊張関係を強いられながらも、自衛隊の組織・装備・活動等を制約し、 海外での武力行使や集団的自衛権行使を禁止 するなど、憲法規範として有効に機能してきました。

  政府は、日本国憲法が制定された1946年当時、自衛戦争も含めて一切の戦争を放 棄したと説明していましたが、1954年に自衛隊が創設された後は、自衛のため の必要最小限度の『実力組織』である自衛隊は憲法が禁じる『戦力』には当たらないと説 明してきました。この立場からは、自衛隊の武力行使が認められるのは、日本が武力 攻撃を受けた場合、それを排除するのに適当な手段がないときに、それを排除する ために必要最小限度の範囲に限定されることになり、他国に対する武力攻撃を阻止する 集団的自衛権行使は、の要件を欠くため憲法上許されないとされてきました。
  その見 解の下、政府は長年にわたり、海外での武力行使や集団的自衛権行使を禁止し、攻撃型 兵器は持たないなどとする専守防衛政策をとってきました。 と ころが、政府は、2014年7月1日の閣議決定でそれまでの憲法解釈を一変させ、「存立危機事態」という新たな概念を作って、存立危機事態における集団的自衛権の行使は許されるとし、さらに、2015年9月には国会において、平和安全法制整備法及び国際平和支援法(安保法制)が採決されました。日弁連はこの安保法制について憲法違 反であると考えています。 このように憲法9条と現実の政治との緊張関係は続いていますが、それでもなお、9 条の憲法規範としての意味は失われていません。

Q-3 憲法9条の2で日本の平和主義(恒久 平和主義)の内容は変わらないの?
A-3 自民党案は、政府がこれまで維持するとしてきた 専守防衛政策に根本的な変化をもたらしかねず、 これまでの平和主義の内実を変容させるおそれが あると言えます。

  自民党案は、「前条(9条)の規定」は「必要な自衛の措置」をとることを「妨げず」と 定めており、「必要な自衛の措置」の内容は限定されていません。 そのため、憲法9条のこれまでの解釈にとらわれることなく「必要な自衛の措置」の 解釈を展開することが可能となります。 そうすると、これまで憲法9条が果たしてきた、海外での武力行使や集団的自衛権の 行使を禁止するという機能が失われ、「必要な自衛の措置」として、「存立危機事態」に限 らず、集団的自衛権の行使を認める道を開き、広く海外での武力行使が容認される危惧が生じます。 つまり、政府がこれまで維持するとしてきた専守防衛政策に根本的な変化をもたらしかねず、平和主義の内実を変容させるおそれがあると言えます。

Q-4 憲法9条の2で自衛隊の? コントロールはどうなるの?
A-4 自民党案では、自衛隊の行動に対して、憲法に基づく実効性のあるコントロールを実現することに疑義が生じます。

  憲法9条を維持しながら、自衛隊を憲法に明記するのであれば、自衛隊が有する自衛権の行使の限界は、憲法上明確に定められなければなりません。 ところが、自民党案では、「必要な自衛の措置」としか書かれておらず、その具体的内容は憲法のコントロールを受けることなく、内閣又は国会の判断に委ねられることにな ります。 そうなると、内閣総理大臣を最高指揮監督者としても、自衛隊の行動に対して、憲法 に基づく実効性のあるコントロールを実現することに疑義が生じます。 その結果、権力の行使を憲法に基づかせ、国家権力を制約し国民の権利と自由を保障するという立憲主義に違背するおそれが生じます。

Q-5 憲法9条改正の議論はどのように すすめられるべきなの?
A-5 憲法9条の改正をめぐる議論においては、改正案の課題ないし は問題について私たち国民が熟慮できる機会が保障されること が必要です。そして、憲法改正の発議の前までには、憲法改正 手続法(国民投票法)の問題点について必要な検討をすべきではないで しょうか。

  自民党案には、立憲主義、基本的人権の尊重、恒久平和主義など、日本国憲法の理 念や基本原理に深く関わり、日本の国のあり方の基本を左右する問題が含まれて います。 このように重大な内容を含む改正を行うのであれば、私たち国民に多面的で豊富な情 報が提供され、国会の審議や私たち国民の検討の時間が十分に確保されるなど、熟慮の 機会が保障されなければなりません。
   ま た、実際に憲法改正手続がすすめられるときには、国民投票が公正・公平に実施 されることが必要です。それについて、日弁連は、「憲法改正手続法の見直しを求 める意見書」(2009年11月18日)の中で8項目の見直すべき課題を提起しています。 とりわけ、テレビ・ラジオ等における有料意見広告放送の扱いや、最低投票率が定めら れていないことについては、参議院でも、この法律が施行されるまでに検討するよう附 帯決議で求めていましたが、検討されませんでした。 憲法改正を国会で発議する前までに、憲法改正手続法の問題点について必要な検討を すべきではないでしょうか。


2021.04.14-Yahoo!Japanニュース(NEWS ポスト セブン)-https://news.yahoo.co.jp/articles/85b8df097be2923e0d9b093fb462a6dd0dbffa30
バイデンが期待し、習近平が警戒する「日本の真の軍事力はもっと上」
(1)
  すでにNEWSポストセブンでリポートしたように、アメリカの知日派として知られるマイケル・グリーン元国家安全保障会議アジア上級部長は、アジアの安全保障において、アメリカは自ら深く関与する方針を改め、日本がハブ(中心)となる多国間同盟へと転換させることを目指していると指摘している。日本政府が4月16日の日米首脳会談の主要テーマを安全保障だとしていることからすると、会談では中国封じ込めを念頭に置いた日米の新しい同盟関係が話し合われる可能性が高い。

  日米関係に長く携わった日本政府の元高官に首脳会談をどう見ているか尋ねると、「アメリカ政府の方針はまだはっきりしないが、いずれにしても我が国はアメリカとの同盟に軸足を置いてアジア戦略を考えることになる」と答えた。少なくとも日本が独自にアジアの同盟構築を進めることはない、あくまでアメリカの意向を受けて動くというニュアンスだ。しかし、アメリカはもはやアジアの安全保障に多くの予算や軍を割く余裕はない中国の膨張を抑え込むには日本の積極的な関与が不可欠であるという考えが政権の主流であり、日本がより大きな責任と負担を求められることは間違いない。

   アメリカの軍事情報サイト「グローバル・ファイアーパワー」は、2020年の世界の軍事力ランキングを発表した。それによると、1位はアメリカ、2位はロシアで、中国は3位にランクされている。さらに4位にインド、そして5位が日本である
  これを額面通りに受け止めれば、アメリカが日本、インド、オーストラリアと新たな同盟を模索していることと、グリーン氏の指摘は合致する。世界4位の軍事力を持つインドと5位の日本が協力すれば、中国を包囲して軍隊の活動を抑えられるという戦略だ。
   また、中国の政府系メディアは最近、日本の潜在的軍事力」に注目する記事を相次いで発表している。それらによれば、日本の潜在的軍事力を支えるのは「工業力」だとされている。インドは世界4位の軍事力を持つものの、武器や兵器に関しては「買うことしかできず、自前で生産する能力はない」ため恐れるに足りぬ存在だとしている。一方で日本は、「核兵器以外のすべての武器・兵器を生産する能力があり、現に第6世代戦闘機をはじめとする次世代兵器の開発に着手している」として警戒している。軍事力ランキングに表れない「潜在的軍事力」で見れば、日本は「間違いなく世界一」だというのである。

   アメリカが日本にアジア戦略をバトンタッチしようとしていること、同時に中国が日本の軍事力を警戒する姿勢を露わにしていることは表裏一体だ。アメリカのアジア戦略を常に研究している中国は今後はアメリカに代わって日本(自衛隊)が仮想敵になることを暗示しているのだろう。
   中国政府系メディアは、日本の潜在的軍事力について、工業力のほかにも、「すでにヘリを運用できる護衛艦を保有し、これを空母に改装する計画もある」とか、「原子力技術と燃料を保有しており、憲法とアメリカの制約がなくなれば短期間に核兵器を製造できる」などと警戒している。
(2)
  アメリカ軍がアジア・太平洋から撤退するようなことは考えられないが、日本が中心となって同地域の安全保障を担うとすれば、中国軍と対峙するための空母や核を自前で持つほうが軍事的に有利なのは間違いない
  前出の元高官に、日本は本当に核兵器を製造できるか問うと、「これは日本だけの問題ではなく、核兵器の原料となるウランはもはや世界中探しても多くはない。中国軍と対峙するだけの量を日本が確保するというのは現実的ではない」と否定的な考えを示した。しかし、もし日本が近い将来、原子力発電を放棄して代替エネルギーを確保できるならば、原発に使う予定だった核物質を兵器転用することも理論的には可能だろう。

   筆者はかつて、石原慎太郎氏が東京都知事だった時代、同氏の訪米に際してニューヨークで同氏の講演会をアレンジしたことがある。石原氏は、いずれ米中がアジア太平洋で軍事的に対立することは不可避であり、実際に戦火を交えることがあれば中国に分があると指摘して会場をざわつかせた。
  氏は兵力や装備の比較ではなく、主に両軍の士気に差があることを重視していた。つまり、この地域で大きな犠牲を払ってでも主導権を握りたい中国と、むしろ大西洋に目を向けているアメリカでは覚悟が違うということだ。


  石原氏の予言が的中するかはともかく、10余年を経て同氏の指摘した状況は現実に訪れた。ただ違うのは、アメリカは中国と直接対決するのではなく、その役目を日本に果たさせようとしていることだ。菅義偉・首相がその要求を受け入れることは簡単ではないだろう。尖閣諸島や北朝鮮問題でバイデン大統領のリップサービスをもらえたとしても、それと引き換えにするにはあまりにも重い難題だろう。日本の軍事力がいかにあっても、そして自衛隊の士気が高くても、日本政府に覚悟がなければ宝の持ち腐れになる。
■佐藤則男(ニューヨーク在住ジャーナリスト)


2021.04.10-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210410/plt2104100004-n1.html
東シナ海で日米共同防空戦闘訓練 尖閣念頭に中国牽制か

  航空自衛隊は10日、九州西方の東シナ海上空で8日に日米共同の防空戦闘訓練を実施したと発表した。目的を「日米同盟の抑止力・対処力を強化するため」としており、沖縄県・尖閣諸島周辺での活動を強める中国を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられる。
   空自によると、新田原基地(宮崎県)のF15戦闘機4機、築城基地(福岡県)のF2戦闘機4機が参加。米軍は、海兵隊のF35Bステルス戦闘機2機、空軍のF15戦闘機4機、E3空中警戒管制機1機、KC135空中給油機2機を投入した。


2021.04.04-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210404/plt2104040017-n1.html
最新鋭F35Bは宮崎に配備へ

  防衛省が、今後導入する最新鋭ステルス戦闘機F35Bについて、航空自衛隊の新田原(にゅうたばる)基地(宮崎県)への配備を検討していることが4日、分かった。F35Bは短距離離陸・垂直着陸が可能で、空母などの大型艦に搭載できる特徴を持つ

  防衛省は、全通式甲板を備えるヘリコプター搭載護衛艦「いずも」と同型艦「かが」を改修して「空母化」し、F35Bを運用できるようにする計画だ。F35Bの運用に関しては、自衛隊基地がない離島の民間空港を活用することも視野に入れており、東シナ海から太平洋などへ活動範囲を拡大させている中国を念頭に南西方面の防衛力を強化する。
  F35Bがいずも型護衛艦や離島で運用できるようになれば、攻撃にさらされやすい基地の滑走路が使えなくなっても任務を継続できる抗堪(こうたん)性」が高まる。
  米軍はF35Bを岩国基地(山口県岩国市)に配備しており、海上自衛隊の呉基地(広島県呉市)が母港の「かが」を含めた日米共同訓練も想定される。
  防衛省は中期防衛力整備計画で令和5年度までにF35Bを18機導入するとしており、最終的には42機態勢にしたい考えだ。


2021.03.31-産経新聞 THE SANKEI NEWS -https://www.sankei.com/world/news/210331/wor2103310017-n1.html
中国国防省、防衛省に「強烈な不満」伝える 日米連携念頭に牽制

  【北京=三塚聖平】中国国防省は31日までに、日本の防衛省と3月29日に開いたテレビ会議で、日本側に対し一連の中国に関するマイナスの振る舞いに強烈な不満と深刻な懸念を表明した」と発表した。

  日本が米国と16日に開いた日米外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、中国を名指しして深刻な懸念」を表明したことが念頭にある。日本側に「中国に対するデマや中傷を停止するよう求めた」と牽制(けんせい)した。
  中国国防省は30日深夜に公式サイトに掲載した報道官談話で、29日にテレビ会議方式で開いた「海空連絡メカニズム」に基づく防衛当局間の年次会合に関する中国側の見解を発表した。
  それによると、尖閣諸島(沖縄県石垣市)について「中国の固有の領土だ。日本がどのようにもくろんでも、この事実を変えることはできない」と主張。日本側に対し「釣魚島(尖閣諸島の中国側名称)問題での中国に対する挑発行為を停止すべきだ」と求めた。
  中国が2月に施行した海警法については「中国の正常な立法活動で、国際法と国際慣例に完全に合致している」と主張した。
  会合では、自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を回避するための「海空連絡メカニズム」で緊急時に幹部をつなぐホットラインの開設が議題にあがった。


2021.03.20-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/
中国最大駆逐艦が日本海へ航行 防衛省、初めて確認

  防衛省統合幕僚監部は19日、中国海軍のレンハイ級ミサイル駆逐艦など艦艇計3隻が対馬海峡から日本海へ航行するのを確認したと発表した。レンハイ級は中国海軍最大規模の駆逐艦で、日本近海で活動するのを海上自衛隊が初めて確認した。領海侵入や海自艦艇、航空機への危険な行動はなかった。

  日米両政府は16日に東京都内で外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を開催し、中国を名指しで懸念を表明した。防衛省は、この時期に日本付近で大型艦艇を航行させた中国の意図を詳しく分析している。
  防衛省統幕によると、18日午前11時ごろ、長崎県対馬市の南西約250キロで、海自の多用途支援艦「あまくさ」、ミサイル艇「しらたか」とP1哨戒機が中国の3隻を確認した。その後3隻は、対馬海峡から日本海へ入った。
  レンハイ級は1番艦が2020年1月に就役。垂直ミサイル発射システムを搭載し、長射程の対地巡航ミサイルや超音速の対艦巡航ミサイルが発射可能とされる。
〔共同〕


2021.03.17-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210317/plt2103170041-n1.html
<独自>与那国・対馬に電子戦部隊 「2つの弧」で中露に対抗

  防衛省が電磁波を使う陸上自衛隊の電子戦専門部隊を令和5年度末までに沖縄県の与那国島と長崎県の対馬に配備することが、分かった。18日には電子戦の最新装備を導入した初めての専門部隊を熊本県で発足させる。北海道から九州にかけた「列島の弧」と九州・沖縄の「南西の弧」という2つの弧を描く形で10カ所以上に部隊を配置し、電子戦で先行する中国とロシアに対抗する構えを築く。

  軍事作戦では通信機器やレーダー、ミサイル誘導に電波や赤外線などの電磁波が使われる電子戦は相手の電磁波利用を妨害し、自国の電磁波利用を防護するものだ。

  平素から相手の通信やレーダーで使用される電磁波の周波数を把握し、有事に同じ周波数の電磁波を発射して混信を起こさせ、複数の部隊が連携するための通信を遮断する。動向を把握するためのレーダーも機能しないようにし、相手部隊の神経と目を不能にする。

  陸自の電子戦部隊は第1電子隊が北海道の東千歳駐屯地にあるだけだったが、18日に熊本県の健軍(けんぐん)駐屯地に80人規模で部隊を新設し、最新装備の車載式のネットワーク電子戦システムを配備する。3年度末には東京都の朝霞駐屯地にも同規模で部隊を発足させる

  北海道、東京、熊本の3部隊が列島の弧をなし、遠距離の電子戦を担う。電磁波のうち長距離通信用の短波(HF)は中露全域の両国軍の通信状況が日本国内から把握でき、日本周辺に展開してくる艦艇と本国の司令部などとの通信を確認することも可能。有事には通信を妨害し、複数の拠点で収集することで電磁波を発する相手の部隊や装備の位置も詳細に特定できる。

  3年度末には北海道の留萌のほか、長崎県の相浦▼鹿児島県の奄美▼那覇▼沖縄県の知念-の駐・分屯地にも部隊を置く。さらに5年度末までに対馬と与那国島の駐屯地にも新設する。 対馬から与那国島に配置する部隊が南西の弧で、東シナ海などに展開してくる中国軍の艦艇と航空機に対処する。個々の艦艇や航空機は通信などで発する電磁波に指紋のような特徴があり、平素から特徴を収集して動向把握や作戦形態の分析に生かし、有事には妨害電磁波を発射して通信機能やレーダーを無力化する。
  尖閣諸島(沖縄県石垣市)への中国の挑発活発化を踏まえ、沖縄県内の他の自衛隊拠点への電子戦部隊の配備も検討している。
  電子戦 電波などの電磁波を利用した戦い。(1)相手の通信機器やレーダーに強い電波などを当てて機能を妨げる電子攻撃(2)電波の周波数変更や出力増加で相手の電子攻撃を無効化する電子防護(3)攻撃と防護のため相手の使用電波を把握する電子戦支援-がある。


2021.03.17-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210317/plt2103170042-n1.html
自衛隊、離島有事で米超える能力 与那国・対馬に電子戦部隊配備へ

  電磁波を使う自衛隊の電子戦の構想と態勢が17日、明らかになった。陸海空という従来の領域に組み合わさる宇宙・サイバー・電磁波(ウサデン=頭文字による略称)という「新たな領域」で電子戦は自衛隊の強みだ。とりわけ中国との有事に日米で共同対処をする上で、前線に位置して能力も米軍より優れている自衛隊の電子戦部隊は大きな役割を果たせる。

  電子戦部隊の任務は平素から(1)部隊ごとにさまざまな周波数に対応できる装備を配置(2)相手の使用周波数などの情報を収集してデータを蓄積(3)レーダーサイトなど他の情報部隊と連携して相手の動向を把握-することだ。有事には相手と同じ周波数や強力な電磁波を発射して通信とレーダーの無力化により身動きを取れなくし、電磁波発信源を特定してミサイルなどで迎え撃つ作戦にも生かす

  ロシアは2014年から続くウクライナへの軍事介入で電子戦とサイバー戦を一体化させた世界初の作戦を行い、北方領土にも最新電子戦装備を配備した。中国も15年に設立した戦略支援部隊が宇宙、サイバーと並び電子戦を担い、南シナ海の人工島に電波妨害装備を展開させている。
  米国は後れを取る。ウクライナでのロシアの作戦を目の当たりにした米陸軍幹部は「ロシア陸軍が行える(電子戦の)1割もできない」と嘆いたほどで、電子戦システムや装備の開発に必死だ。
  陸上自衛隊は1950年代から電子戦の要員養成と装備開発を続け、熊本県に最新装備のネットワーク電子戦システムを配備する部隊の発足に結実した。日本は新たな領域のうち宇宙では出遅れ、サイバーは技術力があっても要員が不足する中、「陸自の電子戦部隊は米陸軍より圧倒的に優れている」(防衛省幹部)と指摘される。

  中国による南西方面の離島侵攻で電子戦の対象となる電磁波は多くの情報を伝えることができたり、レーダーで使用したりする超短波(VHF)やマイクロ波(SHF)が中心だ。VHFやSHFは数十キロしか届かず、奄美・与那国両駐屯地をはじめ電子戦部隊を細かく分散配置をするのはそのためで、地の利も生かして自衛隊が主導する作戦となる。(半沢尚久)


2021.03.16-NHK 政治マガジン-https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/55759.html
日米2プラス2  中国の海警法に懸念

  日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」がアメリカのバイデン政権発足後初めて行われました。中国の「海警法」に深刻な懸念を示すとともに、東シナ海などでの現状変更を試みる一方的な行動に反対することで一致しました。
  茂木外務大臣、岸防衛大臣、アメリカのブリンケン国務長官、オースティン国防長官による日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」は午後3時すぎからおよそ1時間半、外務省の飯倉公館で行われました。
  この中で4人の閣僚は、台頭する中国をめぐって意見を交わし、中国の行動は既存の国際秩序に合致せず、日米同盟や国際社会にさまざまな課題を提起しているという認識で一致しました。
  そのうえで、中国が海上警備にあたる海警局に武器の使用を認める「海警法」を施行したことに深刻な懸念を示し、東シナ海や南シナ海での海洋進出を「現状変更を試みる一方的な行動だ」として反対することで一致しました。

  また、沖縄県の尖閣諸島がアメリカによる防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用対象であることを改めて確認し、尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとする一方的な行動に引き続き反対していくことを確認しました。
  このほか、4人の閣僚は台湾海峡の平和と安定の重要性や北朝鮮の完全な非核化に向けた日米韓3か国の協力拉致問題の即時解決、それに宇宙、サイバーなどの領域での協力を深めていくことなども確認しました。
  そして、今後もオーストラリアやインドをはじめとする価値観を共有する国と連携して自由で開かれたインド太平洋を推進していくことで一致し、年内にも改めて「2プラス2」を開くことになりました。

  茂木大臣は共同記者会見で「インド太平洋地域の戦略環境は以前とは全く異なる次元にあり、日米同盟の抑止力、対処力の強化に向けた方針をじっくり議論できたことは極めて有意義であり、日米同盟の強固さを力強く発信するものだ」と述べました。

  岸大臣は「アメリカ軍と自衛隊がより高度な2国間、および多国間の演習を実施していく必要性で一致した。訓練の実施を通じて高い能力を獲得し、共に行動している姿を示していくことは重要なことだ」と述べました。
ブリンケン国務長官「対北朝鮮政策 日米韓が連携」
  アメリカのブリンケン国務長官は、日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」のあとの共同記者会見で、対北朝鮮政策に関して日本とアメリカ、韓国の3か国で連携して取り組むことが最も重要だという認識を示しました。
  ブリンケン国務長官は、対北朝鮮政策に関して現在、政権内部で多角的に再検証しているとしたうえで「私の判断では日米韓の3か国での協力関係が今後、最も重要になってくる。北朝鮮に対応するうえで戦略的に優位に立てる方策はこの同盟関係以外になく、この問題に効果的に取り組むためには同盟国どうし連携して対処する必要がある」と述べました。
  そして「北朝鮮に対して追加の圧力を加える方法にどのようなものがあるのかや意味のある外交的な手段について検討している」と述べ、日本や韓国との協議を踏まえて数週間以内に新たな政策を取りまとめたいという考えを示しました。
  また、ブリンケン長官は「非核化や人権侵害の問題、それに拉致問題の解決に向けて努力をしていきたい」と述べるとともに、拉致被害者の家族から手紙を受け取ったと明らかにし「とても力強く心を打つ内容だった」と話しました。
  一方、ブリンケン長官は中国に関して「ミャンマーや香港、台湾、チベット、南シナ海など多くの場所で民主主義や人権、法の支配といった価値観が危機に陥っている」と述べました。
  そして「各国がルールに従い、協力し、可能なかぎり相違点を平和的に解決するつもりだが、中国が威圧的で侵略的な行動に出た場合には反発する。インド太平洋地域はますます世界の地政学の中心となっていく」と述べ、自由で開かれたインド太平洋の維持に向けて同盟国や友好国との連携を強化していきたいという姿勢を示しました。
オースティン国防長官「結束を強化 満足のいく協議」
  アメリカのオースティン国防長官は、日米の外務・防衛閣僚協議、いわゆる「2プラス2」のあと開かれた共同記者会見で「ともに直面する課題に対応するため、どのように結束を強めることができるかについて満足のいく協議となった」と述べました。
  オースティン長官は、北朝鮮の核ミサイル開発や中国の東シナ海や南シナ海での挑発的な行動について協議したとしたうえで「中国に対する懸念は日本も共有している。今日の地球規模の変動のもとで競争していくためにはチームワークが重要で、それこそが日米同盟だ」と述べました。
  また中国の台湾への軍事的な圧力に関して質問されたのに対し、オースティン長官は「われわれの強さは同盟として行動することだ。中国など同盟を脅かすものに対して、競争力を維持することが最終的な目標だ。より迅速に対応できるよう準備が整った状態にすることが私の仕事であり、正しい力をつけるためにどんなに早く動いても十分ではない」と述べました。
成果文書発表 中国の海洋進出などを強くけん制
  日米の外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」のあとに発表された成果文書は、中国の海洋進出や人権問題などを強い表現でけん制する内容となっています。はじめに、拡大する地政学的な競争や新型コロナウイルス、気候変動、民主主義の再活性化といった課題の中で、日米は自由で開かれたインド太平洋とルールに基づく国際秩序を推進していくことへの関与を新たにしたとしています。
  そして「中国による既存の国際秩序と合致しない行動は、日米同盟や国際社会に、政治的、経済的、そして軍事的および技術的課題を提起している」と指摘したうえで「地域の他者に対する威圧や安定を損なう行動に反対する」としています。
  そのうえで、中国が海上警備にあたる海警局に武器の使用を認める「海警法」を施行したことなどを「地域に混乱を招く動き」だと指摘し「深刻な懸念」を表明しています。また、アメリカによる防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条のもとでの、沖縄県の尖閣諸島を含む日本の防衛に対するアメリカの「揺るぎない関与」について議論したとしたうえで「日米は、現状変更を試みる、あるいは、尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとするいかなる一方的な行動にも引き続き反対する」と明記しています。
  そして
南シナ海をめぐる問題についても「中国の不法な海洋権益に関する主張や活動に反対する」としているほか
台湾海峡の平和と安定の重要性を確認し
香港と新疆ウイグル自治区の人権状況について「深刻な懸念を共有した」としています。
  一方、日米同盟をめぐっては、防衛協力を深化させ、核戦力を含む軍事力で日本を守る拡大抑止を強化するために緊密に連携するとしていて、宇宙やサイバーといった領域での連携強化の重要性も指摘しています。
  また、日本側の役割については「日本は国家の防衛を強固なものとし、同盟をさらに強化するための能力を向上させることを決意した」と記しています。
  このほか、共同文書では、
北朝鮮の完全な非核化や、拉致問題の即時解決の必要性を確認したとしているほか、
インド太平洋地域の平和や繁栄に向けた日米韓3か国の協力が不可欠だとしています。
また、
在日アメリカ軍の再編について沖縄の普天間基地の名護市辺野古への移設工事を可能なかぎり早期に完了するとしているほか、
在日アメリカ軍の駐留経費について、再来年度以降の日本側負担をめぐる交渉の合意に向けて取り組むよう、交渉官に指示したとしています。
菅首相 米 両長官と会談
  菅総理大臣は、16日夜、総理大臣官邸で、アメリカのブリンケン国務長官、オースティン国防長官と会談しました。日米両国が主導する形で「自由で開かれたインド太平洋」を維持・発展させていく重要性を確認しました。

  会談には、茂木外務大臣と岸防衛大臣も同席しました。
  この中で、菅総理大臣は「最初の外遊先として日本を訪れたことと、バイデン大統領が『アメリカが戻ってきた』と高らかに宣言したうえで同盟国とパートナー国との関係を重視する政策を推進することを心から歓迎する」と述べました。
  そして、会談では、日米同盟の抑止力や対処力を一層強化していくことで一致し、両国が主導する形で、「自由で開かれたインド太平洋」を維持・発展させていく重要性を確認しました。
  また、会談では、中国の「海警法」を含め、東シナ海や南シナ海で継続・強化される一方的な現状変更の試みに関し、深刻な懸念を表明しました。
  さらに、北朝鮮情勢をめぐって、引き続き、日米の緊密な連携を確認するとともに、拉致問題の即時解決に向けて協力していくことで一致しました。
一方、菅総理大臣は、在日アメリカ軍の安定的な駐留の確保には、地元の理解が不可欠だと指摘し、会談では、日米同盟の抑止力を維持しつつ、沖縄を含む地元の負担軽減を着実に実施することの重要性も確認しました。
米国務省「日本を守る揺るぎない義務 再確認」
  菅総理大臣とアメリカのブリンケン国務長官、オースティン国防長官が行った会談について、国務省は声明を発表し「会談で菅総理大臣と両長官は、日米同盟がインド太平洋地域の平和と安全、そして繁栄の礎であることを強調した」としています。
  また、菅総理大臣と両長官は北朝鮮の核の脅威への対応や、新型コロナウイルスからの復興のほか、気候変動への対応などについても意見を交わしたということです。
  そして両長官は「日米安全保障条約第5条に基づき、尖閣諸島を含む日本を守るという揺るぎない義務を再確認するとともに、東シナ海の現状を変更しようとするいかなる一方的な試みにもアメリカは反対することを表明した」としています。


2021.03.13-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210313/plt2103130009-n1.html
岸防衛相「中台の軍事バランスが中国有利に」 オンライン安保会議で

  岸信夫防衛相は13日、カナダのシンクタンクが主催する「安全保障・防衛に関するオタワ会議」にオンライン形式で参加し、台湾をめぐる安全保障環境に懸念を示した。「中国が軍事力の強化を急速に進める中、中台の軍事バランスが中国側に有利な方向に変化し、その差は年々拡大する傾向にある」と指摘した。日本の防衛相が同会議に参加するのは初めて。岸氏は親台派として知られており、「地域の軍事バランス構造の転換とみられる動向はしっかり注視していく」と強調した。

  スピーチの中では香港情勢についても取り上げ、中国の全国人民代表大会(全人代)が決定した香港の選挙制度変更を「看過できない」と批判。尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で中国海警局の船が領海侵入を含め活動を常態化させている現状も説明し、「中国は一方的な現状変更の試みを執拗に継続している」と危機感を示した。
  香港や台湾情勢も踏まえて「力による一方的な現状変更の試み」を批判するのは異例で、岸氏は「太平洋の西側で起きていることへの強い問題意識」をスピーチの中で訴えた。


2021.03.05-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/f596b359810977e3b2f4b052d163efbc93ad76b6?source=rss
中国成長、日本の輸出に追い風 米中対立で依存にはリスク

  中国が2021年の国内総生産(GDP)成長率の目標を「6・0%以上」と設定したことは、日本経済に追い風になりそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大から、いち早く経済活動を再開させた中国向け輸出のさらなる増加が見込まれるためだ。ただ、米国はバイデン政権に代わっても対中強硬路線を緩めない考えで、中国製の半導体を使わないなどサプライチェーン(供給網)から中国を外す動きを加速させれば、対中輸出が増す日本経済にも影響は避けられない。
   「中国の21年の成長率は市場予測では8%程度が多い中、6%は保守的な数字ではないか」。みずほ証券の小林俊介チーフエコノミストはこう分析する。実際、20年10~12月期の中国のGDPは前年同期比で6・5%増と、すでに6%を上回っている。
   中国の高成長が続けば、輸出を中心に日本への恩恵は大きい1月の中国向け輸出は前年同月比で37・5%増の1兆2326億円。全体の輸出に占める中国向けの割合は21・3%と、4・8ポイント上昇した。中国は“世界の工場”とも呼ばれ、日本からは非鉄金属や、半導体の製造装置といった完成品を作るための部材や製品の輸出が多い。
   ただ、第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは「中長期的には、バイデン政権はサプライチェーンから中国を外す動きに出てくる」と米中摩擦の激化を指摘する。中国の生産や消費が停滞する恐れもあり、日本は過度な対中依存を抑える必要がある。(大柳聡庸)


2021.02,25-産経フオト-https://www.sankei.com/photo/story/news/210225/sty2102250015-n1.html
尖閣上陸強行に危害射撃も 政府説明

  政府は25日、自民党国防部会・安全保障調査会の合同会議で、外国公船が沖縄県・尖閣諸島への上陸を強行すれば凶悪犯罪と認定して武器使用により相手の抵抗を抑える「危害射撃」が可能になる場合があるとの見解を示した。警察官職務執行法に基づく警察権の行使と位置付けた。 出席議員によると、外国公船の上陸強行を阻止するための危害射撃に政府が言及するのは極めて異例という。

   警職法は懲役・禁錮3年以上の凶悪犯罪に対する武器使用を認めており、危害射撃も含まれる。合同会議には内閣官房や海上保安庁、警察庁、防衛省の担当者らが説明役として出席。尖閣諸島への上陸を外国公船が強行しようとするケースも凶悪犯罪と認定できる場合があり、危害射撃は可能だとの認識を示した。
  この他、政府側は(1)外国公船が日本人を連れ去った場合に相手の船に乗り込んで奪還する対応は可能(2)領海周辺を飛行するドローンは領空侵犯と見なして自衛隊が撃墜も含めて対応することが可能-などと説明した。


2021.02.19-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/e660a74aecbcbdd29c625ba74c222e1fc74884b3
電子戦装備、ロシアが日米との戦力差埋める切り札 実戦に向け態勢着々

  北方領土にロシア軍の最新の電子戦装備が配備されていることが明らかになった。「攻撃に高価な兵器は不要で電波妨害機能さえあれば十分」と自賛するロシア軍にとって最新電子戦装備は日米との通常戦力の差を埋める切り札だ。ロシア軍は電子戦が展開できない状況では軍事作戦を行わないともされ、裏を返せば北方領土で実戦に向けた態勢整備を着々と進めているといえる。
  日本政府高官は「ロシア軍は着上陸防御に加え、艦艇の太平洋進出と戦略原潜の活動に適したオホーツク海の聖域化のために北方領土を要塞にしようとしている」と指摘する。
   2016年に択捉・国後両島へ新型地対艦ミサイルを配備し、18年には軍民共用化した択捉島の新民間空港に新型戦闘機を置いた。最新電子戦装備を配備したのはその前後にあたる。

   10年から強化し、世界で群を抜くロシア軍の電子戦の特徴は扱う周波数や機能が異なる10種類以上の装備を重層的に運用することにある。電波は周波数によって届く距離や直進性など特性が違うためで、情報収集や妨害という目的ごとに装備を使い分けてもいる

   ロシア軍はウクライナへの軍事介入で電子戦の実験場のように多様な装備を投入し、現代戦の鍵を握る情報通信ネットワークの切断と攻撃を行った。(1)ウクライナ軍の無線通信を電波妨害で無力化(2)GPS波遮断で活動も妨害(3)ウクライナ軍兵士が無線通信の代わりに使った携帯電話の電波から位置を把握し、誘導装置がいらない安価な火砲でピンポイント攻撃-だ。
   (3)の作戦で主力になったのが北方領土に配備したオルラン10とレエル3で、重層的な運用を踏まえれば他の電子戦装備も北方領土に配備すると警戒すべきだ。(半沢尚久)


2021.02.19-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/210219/wor2102190043-n1.html
北方領土に最新電子戦装備 ロシア軍配備 世界随一の精密攻撃実証

  防衛省が北方領土にロシア軍の最新の電子戦装備が配備されたと分析していることが19日、分かった。ロシア軍は電磁波を使う電子戦を生かした最先端の実戦経験が豊富で、北方領土に置いた装備は2014年から続くウクライナへの軍事介入で世界随一の精密な攻撃能力を実証している。

  日露両政府の北方領土交渉が停滞する中、ロシアによる北方領土での軍備増強が浮き彫りになった。
  ロシア陸軍は第18機関銃・砲兵師団が北方領土の択捉(えとろふ)・国後(くなしり)両島に駐留し、配備した最新電子戦装備は、偵察用小型無人機「Orlan(オルラン)10」と地上配備電子戦システム「Leer(レエル)3」。電子戦システムを搭載した1台の指揮車両と3機の小型無人機で全体を構成する。

  防衛省が四半期に一度をめどに公表するロシア軍の資料で択捉・国後両島の主な装備に小型無人機を初めて明記。小型無人機は指揮車両とともに2017年までに両島に配備されたと判断している。
  運用形態は小型無人機が前線で敵指揮所の通信装置や兵士の携帯電話といった電波発信源を探知し、指揮車両に情報を送る。指揮車両は電波が出ている方向や特徴から電波発信源の位置を解析して緯度・経度の座標データに変換し、火砲など火力戦闘部隊に伝え、精密な攻撃につなげる。
  電波を捕捉して分析する電子戦と火力戦闘を融合させた戦い方は米軍でさえ装備やノウハウを有していない携帯電話の微弱な電波を把握し、即時に攻撃目標とする作戦を実証しているのもロシア軍だけだ。

  ロシア軍は、小型無人機と指揮車両をウクライナとシリアへの軍事介入に投入しており、ウクライナでは作戦を有利にするため軍兵士の携帯電話に虚偽のメッセージを送ったとされる。当時、ウクライナの携帯は日本で1990年代に使われていた通信規格の第2世代(2G)で、セキュリティー対策が厳しくなっている4Gや5Gの携帯に同じ作戦は現状では通用しないとしても、ロシア軍は対策を破る能力向上を進めているとみられる。


2021.02.17-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210217/plt2102170028-n1.html
在日米軍駐留経費、現行水準を1年延長で日米が合意

  日米両政府は17日、来年度以降の在日米軍駐留経費の日本側負担額をめぐる交渉に関し、令和3年度分は暫定的に現行の水準を維持することで合意した。防衛省は3年度予算案に2017億円を計上しており、この水準で基地で働く従業員の給与や光熱水費、訓練移転費を負担する

   両政府は同日の外務・防衛当局実務者による交渉で合意に至った。日本の負担額はこれまで、原則5年ごとに特別協定を結び定めてきた。今回の合意は3年度分のみが対象となる暫定的な措置で、4年度以降の日本側負担額については引き続き日米間で協議する
   現行の特別協定は今年3月末で失効することから、日米両政府は日本の3年度予算編成をにらみ、当初は昨年内に交渉を妥結させる想定だった。
   しかし、昨年11月の米大統領選で米軍駐留経費の大幅な負担増を主張していたトランプ前政権の交代が決まったことから、日本政府は昨年内の妥結は見送り、今年1月に発足したバイデン新政権下で交渉をまとめる方針に切り替えていた。
   日本政府は特別協定の1年延長について、今年3月末までに国会での承認を得たい考えだ。


2021.02.16-gooニュース(産経新聞)-https://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/sankei-plt2102160029.html
島嶼防衛強化へ「輸送艦4隻導入」 防衛相

  岸信夫防衛相は16日の記者会見で、島嶼(とうしょ)部への輸送能力を強化するため、輸送艦計4隻を令和5年度末までに導入する方針を示した。2000トン級の中型船舶1隻と数百トン級の小型船舶3隻で、同年度末までに海上輸送部隊を新編する。
 岸氏は会見で「島嶼防衛を万全に行うためには、全国各地から陸上自衛隊の部隊や各自衛隊の装備品を継続的に輸送する必要がある」と強調した。


2021.02.06-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210206/plt2102060010-n1.html
海警法めぐり国際世論戦 日本政府の発信に不満も

  中国の海上警備を担う海警局(海警)に武器使用の権限を付与した海警法をめぐる国際世論戦が始まっている。3日の「日中高級事務レベル海洋協議」では、日本側が「強い懸念」を伝達する一方、中国側は「国際法に合致している」として正当化した。同日に行った日英外務・防衛閣僚協議(2プラス2)でも日本側は海警法を取り上げて懸念を伝えるなど、国際社会との危機感の共有を急いでいる。
  「この法律が国際法に反する形で運用されることがあってはならない。日本の強い懸念を共有したい」
  日英2プラス2で茂木敏充外相はこう強調した。

  2月1日の海警法施行を受けて、政府・与党内では尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の態勢強化や新たな法整備を含めた対策の検討が進んでいる。
  平時でも有事でもない「グレーゾーン事態」に切れ目なく対処するには、これまでとは異なる思い切った対策が必要で、自民党関係者は「国際世論を味方につけるためにも、事態をエスカレートさせているのは中国側だと繰り返し発信しなければならない」と指摘する。
  海警法に関しては、南シナ海で領有権をめぐる問題を抱えるフィリピン、ベトナムも反発しており、フィリピンのロクシン外相は先月27日に自身のツイッターで「海警法は戦争の脅しだ。抵抗しなければ海警法に服従することになる」と発信し、中国側に抗議したことを明らかにした。
  そうした中で、自民党内では日本政府の対応への不満もくすぶっている。同党の保守系グループ「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」(代表・青山繁晴参院議員)は2日、海警法施行を受けて緊急要望をまとめた。その中では「『懸念や関心』程度の対応ですむ段階ではない」として、尖閣周辺での定期的な日米共同演習の実施などを求めている。

  自民党国防部会関係者も「『国際法に反する形で運用されることがあってはならない』のは当たり前で、海警法が国際法違反だとはっきり言うべきだ」と主張する。
  海警法は、適用される「管轄海域」をあいまいにした上で、管轄権が「外国の組織」に侵害された場合、「武器の使用を含む一切の必要な措置」をとると明記している。
  防衛省幹部は「一目読んだだけでも、国際法に合致しているかは疑わしい」と指摘する一方で「あいまいな点が多く、この法律だけで国際法違反とは言い切れない。そこが中国が仕掛けてくる『法律戦』の巧妙なところだ」と話す。(大橋拓史)


2021.02.02-総合ニュース YONHAP NEWS AGENCY-https://jp.yna.co.kr/view/AJP20210202001200882
韓国国防白書 日本を「パートナー」から「隣国」に格下げ

  【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権で2回目となる2020年版の国防白書では北朝鮮について「敵」との記述が盛り込まれなかった。また、強固な韓米同盟を強調する中、米軍主導の韓米連合軍が持つ有事作戦統制権の韓国軍への移管を「加速化」させるとした一方、「パートナー」としていた日本は「隣国」と記述するにとどめた。

◇「敵」の包括的な概念維持 不適切との批判も
  20年版白書は前回の18年版と同じく、「わが軍は韓国の主権、国土、国民、財産を脅かし、侵害する勢力をわれわれの敵とみなす」と記述した。「北の大量破壊兵器は朝鮮半島の平和と安定に対する脅威」との記述も18年版と変わっていない。
  18年版白書で「北の政権と北の軍はわれわれの敵」との記述を削除し、「敵」を広範囲かつ包括的な概念とした定義を今回も維持した。北朝鮮に対する不要な刺激を最小限にとどめる狙いがあるとみられる。
  ただ、北朝鮮が2019年に短距離弾道ミサイルの発射実験を強行し、党大会などに合わせて新型兵器を相次いで公開している中、「北の顔色をうかがいすぎ」との批判が出そうだ。20年版白書の公表を控え、「北は主敵」との記述を盛り込むよう求める声も出ていた。
  1995年から2000年までは白書で「主敵」との記述があったが、04年からは「直接的な軍事脅威」「現存する北の軍事的な脅威」などに変更された。10年に韓国海軍哨戒艦「天安」撃沈事件と延坪島砲撃事件を受け、「北の政権と北の軍は敵」との記述が再び登場し、朴槿恵(パク・クネ)前政権まで続いた。
有事作戦統制権の韓国軍への移管を「加速化」
  20年版白書では「わが軍は韓国の国力と軍事力に見合う責任国防の実現」との国民的な要求に応じるため、強固な韓米同盟を基盤とし「条件に基づいた移管」を積極的に推進していると記述した。その上で、「移管に必要な防衛能力を早期に拡充しながら、移管を加速化させていく」と強調した。「加速化」との記述が新たに追加され、移管を積極的に進めていく姿勢を明確にした。
  また、20年に韓米合同軍事演習を陸軍が29回、海軍が70回、空軍が66回、海兵隊が7回実施したと明らかにした。
日本は「隣国」に格下げ
  20年版白書には悪化した韓日関係が反映された。
  周辺国との国防交流協力について、前回と同じく日本を中国に続いて2番目に取り上げ、「日本は両国関係だけではなく、北東アジアおよび世界の平和と繁栄のためにも協力して行かなければならない隣国」と記述した。18年版白書で「両国は地理的、文化的に近い隣国であり、世界の平和と繁栄に向け共に協力していくべきパートナー」としたことから格下げした形だ。

  20年版白書では日本の政治指導者の独島関連の挑発、18年の海上自衛隊哨戒機の韓国艦艇に対する威嚇飛行と「事実をごまかした一方的なメディア発表」で両国の国防関係が難航し、19年7月の日本の対韓輸出規制措置が「未来志向の発展への障害」になっていると指摘した。
  また、韓国政府が輸出規制措置の撤回に向けた協議を条件とし、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)終了通知の効力を停止した状況についても言及。その上で、「今後も日本の歴史歪曲(わいきょく)、独島に対する不当な領有権主張、懸案問題でも一方的かつ恣意(しい)的な措置に対しては断固として厳しく対処する一方、共通の安保懸案については朝鮮半島と北東アジアの平和と安定のため、継続的に協力していく」と明記した。
  昨年7月に日本の防衛省が公表した20年版防衛白書でも、韓国との「幅広い協力」との記述が削除されていた。


2021.01.01-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/f6852edbae72879a93491c69f0226dc25dc038eb
新潟に最新鋭の“密輸監視船”配備 小さな船も捕捉可能 瀬取りの抑止へ

  東京税関新潟税関支署に12月、密輸などの洋上監視に当たる最新の大型監視艇「りゅうと」(143トン)が配備された。覚醒剤などを洋上から密輸する事件が増える中、新潟市北区の新潟東港を拠点に日本海での監視活動を担う。通常は税関関係者しか乗船できないこの船に、就役直前に乗った。(本田賢一)


機動力アップ
  「りゅうと」は全長37メートル幅6・6メートル。通常出力での航海速力は30ノット(時速約56キロ)。高速ディーゼルエンジンをフル稼働させたときの最高速度や航続距離は「取り締まりに影響するため非公開」(新潟税関支署の菅家久和次長)だが、船体に高速航行に最も適しているとされるアルミニウム合金が使われていることから、それなりの速度が出ると思われる。
   推進方式は日本海の荒波を考慮し、プロペラを回転させ進む方式を採用した。「高圧の水流を噴出して進むウオータージェット方式は荒波で横滑りを起こすため、日本海のように荒波が多いところには適さない」(菅家氏)からだ。
   また、同船は最新機器を搭載しており、大きな船から積み荷を積み替えようとして近づく小さな船もレーダーで捕捉できる。さらに船体を横に動かすための動力装置「バウスラスター」を装備した。
   榎本直樹・東京税関長は「麻薬や銃の取り締まり業務にこれから就くが、横の移動がしやすくなって機動力がアップした」と期待を寄せた。
瀬取りを抑止
   普段は新潟駅から車で40分ほどの新潟東港の岸壁に停泊している。タラップから船内に入ると、固定テーブルや椅子などが置かれたサロンがあり、打ち合わせや食事などに使われる。
   サロン近くの階段から上階に上がると、操だ室がある。乗組員は7人。ほかに新潟税関支署の職員が監視員として乗り込み、不審船舶がいないか監視する。
   「瀬取りの抑止などを目的にしたパトロールが主な任務。不審船を追尾するとともに、場合によって海上保安部や警察に連絡し、連携して取り締まることもある」(菅家氏)
  瀬取りとは、洋上にいる船舶間で積み荷を積み替えること。密輸されてきた物資を上陸させる際に行われることが多い。また、北朝鮮籍の船舶による瀬取りは国連安全保障理事会決議で禁止されており、日本などの国連加盟国が監視を強めている。
   情報収集も重要な任務の一つだ。「寄港先で、怪しい船が入ってきていないか情報収集する」(菅家氏)という。  怪しい船とは次のような船を指す。
(1)夜中に漁具も積まずに出港する漁船
(2)外国船と頻繁に無線で交信したり、沖合に向かって信号を送ったりしている船
(3)高出力のエンジンや大型の燃料タンクを搭載するなど、目的がはっきりしない改造を施した小型船舶
(4)船籍を隠している船など-だ。
最新の密輸事情
   財務省関税局によると、令和元年に洋上取引などで密輸された全国の覚醒剤押収量は、前年の約11万倍の約1・6トン。2年は、新型コロナウイルスの影響で世界的に人や物の動きが止まったこともあり、上半期(1~6月)の洋上取引などで押収した覚醒剤はゼロだった。その分、航空、海上貨物にしのばせて覚醒剤を密輸する手口が増えている。
   新潟税関支署は新型コロナの収束後を見据え、「従来の監視取り締まり体制を維持していく」という。






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