政界の犯罪-1



2021.04.15-西日本新聞ニュース-https://www.nishinippon.co.jp/item/o/723979/
西川元農相の党務復帰を批判

  共産党の志位和夫委員長は15日の記者会見で、自民党が西川公也元農相を幹事長特別参与に起用したことを批判した。西川氏が内閣官房参与だった昨年7月、鶏卵生産大手グループ元代表から豪華クルーザーで接待を受けていたことを踏まえ「時間がたてば忘れるだろうという国民をなめた対応だ。到底許されない」と述べた。25日投開票の衆参3選挙に関しては「こういう対応を含め、厳しい審判が必要だ」と訴えた。


2021.04.01-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210401/k10012949961000.html
河井克行 元法相の議員辞職認められる 衆院本会議

  公職選挙法違反の買収の罪に問われ、先週、議員辞職願を提出した河井克行・元法務大臣の辞職が、1日の衆議院本会議で正式に認められました

  元法務大臣の河井克行被告は、妻の案里・元議員が初当選した、おととしの参議院選挙で現金を配ったとして公職選挙法違反の買収の罪に問われていて、先月23日の裁判で、起訴された内容の大半を認め、その後、大島衆議院議長あてに議員辞職願を提出しました。
  1日の衆議院本会議では、河井元大臣から辞職願が提出されたことが報告され、全会一致で辞職が認められました。
  河井元大臣本人は、本会議に出席しませんでした。河井元大臣の辞職に伴い広島3区は欠員となりますが、衆議院議員の任期満了が10月に迫っていることから、公職選挙法の規定に基づき補欠選挙は行われません。
自民 岸田前政調会長「政治の信頼回復に努める」
  自民党広島県連の会長を務める岸田前政務調査会長は、記者団に対し「こうした事態に至ったことは遺憾であり、深刻に受け止めなければならない。河井元大臣には、実態を明らかにすべく努力してもらいたい。広島では今月、参議院の再選挙も行われることになるが、さまざまな努力を積み重ね、政治の信頼回復に努めていきたい」と述べました。
岡田官房副長官「重く受け止めている」
  岡田官房副長官は、記者会見で「法務大臣経験者の刑事裁判が行われていることは残念であり、国民の政治不信を招いたという批判があることを重く受け止めている。政治家の出処進退は、みずから判断すべきものと考えているが、いずれにせよ、政治家は、その責任を自覚し、国民に疑念を持たれないよう、常に襟を正していかなければならない」と述べました。


2021.03.29-JIJI.COM-https://www.jiji.com/jc/
秋元議員、無罪主張 現金「贈賄側が着服」―IR汚職、証人買収初公判・東京地裁

  カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐる汚職事件で、収賄と組織犯罪処罰法違反(証人等買収)の罪に問われた衆院議員秋元司被告(49)と、収賄罪に問われた元政策秘書豊嶋晃弘被告(42)の初公判が29日、東京地裁(丹羽敏彦裁判長)であった。秋元被告は全ての事件について無罪です」と述べ、起訴内容を否認した。
  豊嶋被告も起訴内容を否認し、無罪を主張した。

  検察側は冒頭陳述で、IR事業担当の副大臣だった秋元被告は、中国企業「500ドットコム」側が事業参入の際に便宜を図ってもらう趣旨で現金などを提供したことを認識していたと指摘。現金受領後、同社社長に「いろいろありがとう」と礼を述べ、IR整備法案の検討状況などを教えていたとした。

  一方、秋元被告の弁護側は、受領したとされる「陣中見舞い」300万円について、「被告はその時間、別の場所におり、現金は同社の日本人元顧問2人が着服した」と主張。講演料の受領や旅費などの支払いは秘書に任せており、証人買収も「偽証ではなく真実を話してもらいたいと求めただけだ」と全面無罪を訴えた。
  起訴状によると、秋元被告は2017年9月、日本でのIR事業参入を目指していたドットコム社側から、議員会館事務所で現金300万円を受け取るなど、総額約760万円相当の賄賂を受領。保釈中だった昨年6~7月には、同社元顧問2人に報酬を示し、公判で自分に有利な証言をするよう持ち掛けたとされる。
  今後の公判では、有罪が確定した贈賄側や証人買収の協力者らの証人尋問が行われる。


2021.03.23-izaイザ-https://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/210323/plt21032311410005-n1.html
池田市長サウナ問題、パワハラ、秘密保持…百条委で明らかになった疑惑
(1)
  大阪府池田市の冨田裕樹市長(44)が庁舎内に私物の家庭用サウナなどを持ち込んでいた問題で、市議会調査特別委員会(百条委員会)は25日、市議会に提出する報告書について協議する。昨年11月に設置された百条委の調べではこれまで、市長によるパワーハラスメントや、秘密保持契約などの疑惑も浮上。2度の証人喚問に応じた冨田市長は関与を否定しているが、委員の中には市長としての資質を問う声もある。(格清政典)

  冨田市長が家庭用サウナなどを市長控室に持ち込んでいたことが週刊誌報道で明らかになったのは昨年10月。翌月、市議会は百条委を設置し、これまで9回委員会を開き、市長や副市長、職員らに喚問を行ってきた。
  「重度の椎間板ヘルニアで何度も手術を受けている。痛みを緩和し、効率的に公務に励むためだった」。市長はサウナ持ち込みに関してこう説明。ベッドも持ち込んでおり、「危機管理上、市長が寝泊まりできる環境を整えるため」と強調した。
新たな疑惑も浮上した。
  百条委の調査で、昨年10月、市長の支援者男性と元平修治副市長、市の秘書課職員の間で、会話内容を口外しないことを約束した「秘密保持契約」が交わされていたことが判明した。

  サウナ問題が報道された数日後、市長の指示によって副市長と職員が男性を訪ねた際、男性が口外を禁止する書面を用意していたといい、3人が交わす会話について「厳重に保管、管理する」とし、違反した場合には「損害を賠償しなければならない」という内容。職員によると、男性から報道への情報提供者として疑われていたというが、市長は関与を否定している。
■百条委が職員アンケート
  百条委では、サウナ問題以外の疑惑や事実も明らかになった。特に問題視されたのがパワハラ疑惑だ。 「副市長を大きな声で叱責し辞職を求めたか」「意に沿わない職員を異動させようとしたか」「職員を呼びつけ、大声で叱責し、書類を机に投げ捨てたか
(2)
  百条委が市職員に行ったアンケートをもとに委員が質問すると、冨田市長は「事実ではない「言ったことはない」「記憶にない」と全面否定。さらにアンケートに「信用できない部分もある」と疑問を呈した。対して、百条委の前田敏委員長が「『証言してもいい』と申し出た職員が多数いた」とたしなめる、緊迫した場面もあった。
  また、市内で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した際、夏季休暇中だった市長の行動も問題に。兵庫県の淡路島に帰省すると市議会に報告しながら、実際は「九州に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の視察を兼ねて種子島や屋久島を巡った」と明らかにした。
■市議会の対応は見通せず
  百条委は今月25日、これまでの証言をもとに作る報告書の方針について協議し、4月上旬に報告書をまとめる。委員からは「市長の資質に問題があることが明らかになった」という声も上がり、市長の資質を問う文面が報告書に盛り込まれる可能性もある。百条委は4月以降に市議会に報告書を提出する方針で、辞職勧告や不信任決議を訴える会派もあることから、市議会の対応に注目が集まる。
  平成31年4月の市長選で大阪維新の会公認で立候補し、初当選した冨田市長サウナ問題発覚後に離党したが、市長派だった会派「大阪維新の会池田」は百条委設置に反対を表明していた。会派代表の安黒善雄市議は「百条委はよく調査をしているが、報告書をそのままうのみにもできない」としており、先は見通せない状態だ。
  百条委は、首長や議員に疑惑が起きたさい、真相を究明するために開かれ、通常の委員会よりも大きな強制力を持つ。地方議会に詳しい地方議会総合研究所(東京都)の広瀬和彦代表は「市長が正当性を訴えても、百条委で明らかになった不適切な言動は批判されても仕方がない。今後の議会の判断に注目したい」と話している。


2021.03.23-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/affairs/news/210323/afr2103230007-n1.html
河井克行被告、一転して買収認め議員辞職表明 初の被告人質問

  令和元年7月の参院選広島選挙区をめぐる買収事件で、公選法違反の罪に問われた元法相の衆院議員、河井克行被告(58)の公判が23日、東京地裁(高橋康明裁判長)で開かれ、被告人質問が始まった。克行被告は「妻の案里(前参院議員)の当選を得たいという気持ちが全くなかったとはいえない。全般的に選挙買収罪について争うことはしない」と買収の大半を認めた。克行被告は初公判以降、無罪を訴えていたが、主張を一転させた。さらに議員辞職の意向も表明した。
  一方で、「すべてが買収目的であったことはございません」とも述べ、事務所スタッフらへの現金提供について、買収の趣旨はないとした。案里前議員との共謀も否定した。
  起訴状によると、克行被告は平成31年3月~令和元年8月、参院選で案里前議員を当選させるため、票の取りまとめを依頼した報酬などとして、地元議員ら100人に計約2900万円を渡したとしている。
  克行被告は昨年8月の初公判で「選挙運動を依頼する目的で(現金を)供与したのではない」と無罪を主張。案里前議員との共謀や、選挙を取り仕切った「総括主宰者」だったことも否定した。一方、公判では地元議員やスタッフら計100人への証人尋問や供述調書の朗読が終了し、94人が買収の趣旨を認めた。
  今年1月、案里前議員の東京地裁判決で、高橋裁判長がうち4人分を克行被告と共謀したことや、克行被告が現金供与の全体を計画したことを認定した。


2021.03.22-Yahoo!Japanニュース(FNNプライムオンライン)-https://news.yahoo.co.jp/articles/313c886cc3e397878b72a9097275dba382cb744e
【独自】自民党肩書きで給付金詐欺 総務副大臣の元スタッフ逮捕「事実無根」と否定も音声に「抜け道を知っている」

  国の持続化給付金100万円をだまし取った疑いで、副大臣の元スタッフら4人が逮捕された。

副大臣元スタッフを詐欺の疑いで逮捕
  総務省の副大臣室で撮影されたとみられる写真で、熊田裕通総務副大臣の横に立つのが、事務所のスタッフだったA容疑者(34)。 A容疑者は3月21日、国の持続化給付金100万円をだまし取った詐欺の疑いで、他の3人の容疑者とともに逮捕された。
   A容疑者が使っていた名刺には、自民党・熊田議員の事務局と記されている。A容疑者は、この肩書を使って勧誘を繰り返し、複数の不正受給に指南役として関わったとみられることが新たに分かった。
逮捕前の取材にて容疑を否定するも…
  逮捕前である2020年10月の電話取材に、A容疑者は一切の関与を否定。 A容疑者(2020年10月電話取材): 事実無根ですし、やってないです。
  やってないです。僕の立場でメリットがないですから。そんなことやったら大問題。 しかし、FNNが入手した2020年5月のセミナーの音声からは、別の一面が浮かび上がる。
  A容疑者(2020年5月セミナーの音声): コロナで給付金がすごくはやってますけど、私は自民党という立場を使って抜け道を知っているので、ちゃんとしとけば不正受給にはならない。 A容疑者は、自身が自民党の関係者であることを強調した上で「抜け道を知っている」と発言していた。
「俺をだましやがった」申請代行の行政書士も逮捕
  同じ容疑で逮捕され、3月22日に送検された行政書士のB容疑者(71)は、2020年10月FNNの取材に、申請を代行したことを認めていた。
  B容疑者(2020年10月電話取材): (A容疑者から)希望者がかなりいるので、申請の代行をしてくれないかと。それはいいよと。実際お金を受け取ったのは12人。(合わせて)1200万円ですね。
  A容疑者からの依頼で、12人分の申請を代行したというB容疑者。 あのセミナーの音声にはこう反応していた。 B容疑者(2020年10月電話取材): あ~この声(A容疑者に)間違いない。こいつバカ野郎、俺をだましやがった。
  熊田副大臣の事務所によると、A容疑者は2019年10月から約1年間、自民党員を集めるなどの活動をしていたという。 警察は4人の認否を明らかにしていないが、A容疑者らが不正受給の勧誘を繰り返し、報酬を受け取っていたとみて捜査している。
(「イット!」3月22日放送分より)


2021.03.18-京都新聞-https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/531959
河井元法相、議員辞職意向  妻に続き買収事件で引責

  2019年の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、公選法違反(買収、事前運動)の罪に問われ、公判中の元法相で衆院議員河井克行被告(58)=自民離党、衆院広島3区=が事件の責任を取り、議員辞職する意向を周辺に伝えた。関係者が18日明らかにした。事件では妻の案里前参院議員(47)=有罪確定、当選無効=が既に辞職。菅義偉首相の就任後、自民党の「政治とカネ」問題による議員辞職は3人目となり、政権運営への打撃は必至だ。
  衆院議員の任期満了が10月21日のため、広島3区補欠選挙は行われず、次期衆院選に統合される。


2021.03.16-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210316/k10012917121000.html
総務省接待問題 谷脇前総務審議官が辞職

  総務省の接待問題で、武田総務大臣は谷脇・前総務審議官を停職3か月の処分にしたことなどを明らかにし「深くおわび申し上げる」と陳謝しました。谷脇氏は16日付けで辞職しました。

  総務省の幹部がNTTから違法な接待を受けていた問題で、武田総務大臣は閣議のあと記者団に対し16日付けで、
     ▽谷脇・前総務審議官を停職3か月、
     ▽巻口国際戦略局長を減給10分の1、2か月の懲戒処分にしたことを明らかにしました。
  谷脇氏は衛星放送関連会社「東北新社」からの接待で減給処分を受けたのに続く処分で、武田大臣に辞職願を提出し16日付けで辞職しました。
  武田大臣は「幹部職員が公務に対する信頼を著しく失墜させる行為を行い、職を辞するに至ったことは誠に遺憾だ。改めて総務大臣として深くおわび申し上げる。今後も正確に徹底的に真相究明を行うとともに再発防止を徹底し、行政に対する国民の信頼を取り戻すため先頭に立って全力で取り組んでいきたい」と述べました。
  そして、武田大臣は谷脇氏の退職金について、本人の同意も得て当面支払いを留保することを明らかにしたうえで、谷脇氏からは退職後も調査の協力への同意が得られているとして調査への影響はないと強調しました。
  一方、武田大臣は一連の接待問題で行政がゆがめられたことがなかったか検証するため、検察官出身の弁護士を座長とする第三者委員会を設置し、17日に初会合を開くと発表しました。
  座長を含む4人の委員は行政学者、放送政策の専門家などすべて外部の有識者で構成するということで、武田大臣は「第三者の立場から客観的に公正に検証を進めていただきたい」と述べました。
谷脇氏とは
  16日付けで辞職した谷脇康彦氏は、昭和59年に当時の郵政省に入省しました。
  通信業界の担当が長く、総合通信基盤局の電気通信事業部で料金サービス課長や事業政策課長などを務め、端末の価格と通信料金を明確に分ける料金制度の導入では旗振り役を担いました。
  内閣サイバーセキュリティセンターの副センター長などを経て、おととし12月、事務次官に次ぐナンバー2の総務審議官に就任し、菅政権が携帯電話料金の値下げを主要な政策として掲げる中、値下げに向けた「アクション・プラン」をとりまとめるなど、携帯電話業界の競争を促す政策を推し進めてきました。
  谷脇氏は、衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男らから違法な接待を受けていたとして先月24日、懲戒処分を受けたのに続いて、NTTの社長らとの会食が明らかになったことで今月8日に大臣官房付に異動になり、事実上、更迭されていました。
「停職」処分の理由は
  谷脇・前総務審議官は東北新社からの接待問題では「減給」の処分を受けていましたが、今回はそれより重い「停職」処分となりました。
  その理由について、総務省は
     ▽広く報道され行政への信頼を低下させたことのほか
     ▽谷脇氏が東北新社の接待問題の調査の際に再三にわたり国家公務員の倫理規程に違反する事実をすべて報告するよう命令されていたにもかかわらず、NTTからの接待を報告していなかったことや
     ▽接待が継続的で金額が高額で悪質であることなどを挙げています。
菅首相「調査のうえで対策を」
  菅総理大臣は総理大臣官邸で記者団に対し「公務員の倫理法に抵触することによって、そうした処分を受けたことは極めて遺憾であると思っている。いずれにしても総務省としても、第三者の方を入れて、しっかり調査をしたうえで今後の対策を行うことになっている」と述べました。
加藤官房長官「極めて遺憾だ」
  加藤官房長官は閣議のあとの記者会見で「政府の幹部職員が倫理法令や国家公務員法に違反する行為により行政に対する国民の信頼を失墜させ、辞職に至ったことは極めて遺憾だ」と述べました。
  一方、記者団から谷脇氏の国会での説明責任について問われたのに対し「民間の方になったということを前提に、まずは国会でお決めになるのだろう」と述べました。
公明 山口代表「第三者の視点入れた調査を」
  公明党の山口代表は記者会見で「国会でみずからの接待について前言と異なるような事実が指摘されたこともあり、そうしたことを深く受け止めたうえでの判断と推測し厳粛に受け止めたい。大事なことは総務行政に対して失われた信頼をどう回復するかであり、総務省には、なお残る課題について第三者の視点を入れた調査を尽くしてもらいたい」と述べました。
立民 辻元副代表「逃げきろうとしていると思わざるをえない」
  立憲民主党の辻元副代表は記者団に対し「辞めて追及から逃げきろうとしていると思わざるをえない。今までの総務省と政府の対応を見ているとトカゲの尻尾を1本、2本と切りながら『調査をしている』という説明でごまかそうとしている」と述べました。
  また「東北新社」の外資規制違反をめぐる総務省と会社側の説明の食い違いについて「白黒つけたほうがいいと思うので当時、違反のおそれを報告したとされる『東北新社』の担当者と、総務省の鈴木・総合通信基盤局電波部長の証人喚問を求める」と述べました。
武田総務相「谷脇氏は信用失墜の責任感じ辞職」
  谷脇前総務審議官が辞職したことで、16日予定されていた参議院総務委員会への出席は取りやめになりました。
  委員会で、武田総務大臣は、谷脇氏が辞職にあたって「国民に大変な迷惑をかけ、行政に対する信用を失墜させるに至った責任をひしひしと感じている」と話していたことを明らかにしました。
  また、野党側から、辞職によって国会への出席がなくなれば、問題が解明できなくなると批判されたのに対し、武田大臣は「谷脇氏も『今後もできるかぎり調査には真摯(しんし)に対応したい』と話している。国会での審議は国会が決めることだが、しっかりと対応していきたいと考えている」と述べました。
  一方、大臣ら政務三役と幹部職員が利害関係者と会食することを禁止する内規を作るべきだと質問されたのに対し、武田大臣は「会食をするか、しないか以前の問題として、倫理法令をしっかりと順守するというのが全員に課せられたルールだ。1つのルールを守れない者が新たなルールを作って守れるのかという問題がある。倫理法令を改めて見つめ直して順守するという姿勢を持っていく」と述べ、否定的な考えを示しました。


2021.03.15-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210315/k10012915591000.html
総務省 通信や放送担当の課長級以上の経験者調査へ 接待問題で

  一連の接待問題を受けて、総務省は、通信や放送を担当する部署の課長級以上のポスト経験者ら144人を調査することになりました。

  総務省は、15日朝、NTT側からの接待問題に関する追加調査の結果を公表し、谷脇・前総務審議官ら幹部2人の4件に加え、新たに、秋本・前情報流通行政局長も、通信事業を所管する電気通信事業部長だった3年前に澤田社長らから2万6000円余りの違法な接待を受けていたことを明らかにしました。

  NTT側からの報告で明らかになったということで、秋本・前局長は、会費は支払っておらず、総務省の調査に「記憶になかった」と話しているということです。そして、総務省は、一連の接待問題を受けて、通信や放送を担当する部署の課長級以上のポスト経験者ら144人を調査することになりました。
  具体的には、利害関係者かどうかを問わず、事業者との会食をすべて報告させたうえで、弁護士の同席を得て、ひとりひとりにヒアリングを行うとしています。また、ヒアリングの際に、うその申告はしないとする宣誓書を提出させるということです。
  職員から報告があった会食の相手先の事業者には、事実関係の確認を行うほか、必要に応じて、職員のメールも調べるということです。総務省はこの調査について「相当な時間がかかることが予想され、現時点で期間を見通すことは難しい」としています。
加藤官房長官「第三者のチェックのもと実効性ある調査を」
  加藤官房長官は、午前の記者会見で「調査にあたっては検事の経験がある弁護士にも新たに参加してもらい、調査対象や調査手法まで指導を仰ぎ、常に第三者のチェックを入れながら進めると聞いている。総務省においては、第三者のチェックのもと正確に徹底的に事実関係を確認し、実効性ある調査が行われるよう努めていただきたい」と述べました。


2021.03.13-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210313/k10012913171000.html
賭けマージャン問題で黒川元検事長 略式起訴へ 東京地検

  去年の緊急事態宣言の中、賭けマージャンをしていた問題で刑事告発され、起訴猶予になった東京高等検察庁の黒川弘務元検事長について、東京地方検察庁が検察審査会の「起訴すべきだ」という議決を受けて再捜査し、一転して賭博の罪で略式起訴する方針を固めたことが関係者への取材でわかりました。
  
東京高等検察庁の黒川元検事長は去年の緊急事態宣言の中、産経新聞の記者2人と朝日新聞の記者だった社員1人とともに賭けマージャンをしていたとして賭博などの疑いで刑事告発され、東京地方検察庁は去年7月「1日に動いた金額が多いとは言えない」などとして起訴猶予にしました。
  しかし、東京第6検察審査会は去年12月「違法行為を抑止する立場にあった元検事長が漫然と継続的に賭けマージャンを行っていたことが社会に与えた影響は大きい」と指摘し、「起訴すべきだ」という議決をしていました。
  これを受けて東京地検は再び捜査した結果、黒川元検事長を一転して賭博の罪で略式起訴する方針を固めたことが関係者への取材でわかりました。
  元検事長とともに起訴猶予となり、検察審査会が「不起訴は不当だ」とする議決をしていた新聞記者ら3人については改めて不起訴にする見通しです。
  略式起訴は検察が簡易裁判所に書面だけの審理で罰金などを求める手続きで、今後、簡易裁判所が検察の請求が妥当だと判断し、元検事長が罰金を納付すれば、正式な裁判は開かれず審理は終わることになります。


2021.03.08-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210308/k10012902971000.html
総務省 谷脇総務審議官を事実上更迭 NTT社長らとも会食で

  衛星放送関連会社からの接待問題で懲戒処分を受けた総務省の谷脇総務審議官について、武田総務大臣は、総務省の調査でNTTの社長らとも会食していた事実が確認され、国家公務員の倫理規程に違反した可能性が高いとして、大臣官房付に異動させたと発表しました。事実上の更迭とみられます。

  総務省の事務次官級の幹部、谷脇康彦総務審議官は、衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男らから違法な接待を受けていたとして、先月24日、懲戒処分を受けたのに続いて、NTTの社長らとも会食していたことが先週明らかになりました。
  これを受けて、武田総務大臣は8日朝、記者団に対し、持ち回りの閣議の承認を経て谷脇氏を8日付けで大臣官房付に異動させたことを発表しました。事実上の更迭とみられます。

  武田大臣は「総務省の調査の結果、谷脇総務審議官のNTT側との会食は事実と確認され、国家公務員の倫理法令に違反する可能性が高いと考えている。本人には衛星放送関連会社からの接待問題の調査の際、ほかに倫理法令に違反する行為がなかったか、再三にわたって確認してきた。にもかかわらず、報道を端緒として新たな違反が疑われる行為が確認されたことは甚だ遺憾だ」と述べました。
  そのうえで「幹部職員である総務審議官が公務における信頼を著しく失墜させた行為は誠に遺憾だ。改めて総務大臣として深くおわび申し上げる。引き続き調査を進め、徹底した真相究明を行ったうえで厳正に対処していく」と述べました。
  また武田大臣は、谷脇氏の後任の総務審議官は当面置かない考えを示しました。
  谷脇氏はおととし12月、総務審議官に就任し、中央省庁の再編により3つの省庁が統合されてできた総務省の旧郵政省系ではトップでした。
  総務省の接待問題をめぐっては、衛星放送関連会社からの接待を受けていた幹部2人が先月19日、大臣官房付に事実上更迭されています。
記者の問いかけには無言
  谷脇総務審議官は8日朝7時半ごろ都内の自宅を出る際、記者からの問いかけに無言のまま足早に迎えの車に乗り込みました。
事務次官に次ぐナンバー2 谷脇総務審議官の経歴
  谷脇氏は、昭和59年に(1984)当時の郵政省に入省しました。
  通信業界の担当が長く、総合通信基盤局の電気通信事業部で料金サービス課長や事業政策課長などを務め、端末の価格と通信料金を明確に分ける料金制度の導入では旗振り役を担いました。
  内閣サイバーセキュリティセンターの副センター長などを経ておととし12月(2019)、事務次官に次ぐナンバー2の総務審議官に就任し、菅政権が携帯電話料金の値下げを主要な政策として掲げる中、値下げに向けた「アクション・プラン」をとりまとめるなど、携帯電話業界の競争を促す政策を推し進めてきました。
谷脇氏「違法会食ない」から一転 報道端緒に3件の出席認める
  事実上更迭された谷脇総務審議官は、衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男らから、国家公務員の倫理規程に違反して去年までの3年間に4件、合わせて11万8000円余りの接待を受けていたとして、先月24日に減給の懲戒処分を受けました。
  谷脇氏は、事務次官級としては異例の扱いで、参考人として国会に出席し、今月3日の参議院予算委員会では「意見交換などを目的に通信事業者といった利害関係者と会食する場合はあるが、国家公務員倫理法に違反する会食はないと認識している」と述べ、衛星放送関連会社からの接待以外に、違法な接待は受けていないと答弁しました。
  しかし、その日に「文春オンライン」が谷脇氏が、NTTの社長らから過去3年間に3回、高額な接待を受けていたと報じました。
  これに対し谷脇氏は、翌日の参議院予算委員会で、報じられた3件の会食に出席したことを認めたうえで「NTT側の申し出に応じて、提示された金額を負担したと思う。国家公務員倫理法には抵触していないと認識して報告していなかった」と述べました。
  また、今月5日の参議院予算委員会では「会食の場で願い事を伝えられたことは全くないし、私から非開示の情報を提供することも断じてなかった」と強調していました。
参院予算委の理事懇談会 総務省担当者が調査の中間報告
  8日朝開かれた参議院予算委員会の理事懇談会では、総務省の幹部2人がNTTの社長らと会食していたことについて、総務省の担当者が調査の中間報告を説明しました。
  続いて開かれた理事会で、野党側は、衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男らやNTTの社長を参考人として委員会に招致するよう重ねて求めました。
  これに対し与党側は、菅総理大臣の長男らについては「民間人の招致は抑制的であるべきだ」として慎重な考えを示す一方、NTTの社長については、政府も出資している特殊法人であることも踏まえて「しかるべき時期の招致を検討する」と伝え、引き続き協議することになりました。
立民 難波参院国対委員長「接待常態化 極めてゆゆしき事態」
  立憲民主党の難波参議院国会対策委員長は、記者団に対し「接待が常態化していたのは極めてゆゆしき事態だ。中間報告ではNTT関係が報告されたが、それ以外の通信業者や放送業者との接待の有無についても調査の中で明確にすべきだ。谷脇氏の更迭は当然のことで、遅きに失したと指摘せざるをえない」と述べました。
官房長官「政策面の影響は出ていない」
  加藤官房長官は午後の記者会見で、記者団が「総務省では調査の業務に加え谷脇氏の後任も不在で、携帯電話料金の値下げなどの政策に影響はないか」と質問したのに対し「現時点で政策面の影響は出ていないと思う。そういう影響が出ることがないよう後任の人事も含め、しっかり取り組んでもらいたい」と述べました。
  さらに「NTTからの接待が発覚し、政権の看板政策に傷がつく懸念はないか」という質問に対しては「携帯電話料金の低廉化は大変、国民の高い関心があり、目に見える形で行われることが重要だ。各社からは料金の低廉化に向けたメニューが発表されており、まだ具体的にサービスが提示されていないものもあると思うが、逐次、具体的に提供されていくものと期待している」と述べました。


2021.03.04-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/affairs/news/210304/afr2103040032-n1.html
岸和田市庁舎建て替え、契約議案が否決 計画見直しへ

  大阪府岸和田市議会は4日、市庁舎の建て替え工事を請け負う事業者と本契約を結ぶための議案を否決した。市は築70年近い市庁舎の老朽化を理由に建て替え計画を進めるが、市議会は事業者の選定経緯などを問題視した。新庁舎は令和10年7月ごろの利用開始を予定していたが、計画の見直しを迫られることになった。
  市庁舎は旧館が昭和29年、新館が46年に建設された。市は約130億円かけて現在の場所に新庁舎を建設予定で、今年度中に事業者と契約を結び、令和4年度の着工を目指している。
  議案はこの日の市議会本会議で反対20、賛成3で否決された。反対派は市が外部有識者らで作る選定委員会に諮らないまま、公募に応募した一部事業者を失格にしたことを問題視。「選定の公明性、透明性が担保されていない」としている。
  事業者選定をめぐっては昨年11月、1次審査を通過した3事業者のうち2事業者の関係者が選定委員の1人である堤勇二副市長との面会を求め、市役所に名刺を置いて帰った。市はこの行為が選定の規定に反するとして2事業者を失格とした。これに対し、外部選定委員5人のうち4人が市の独断での失格判断に反発し辞任。一方、市は唯一残った大成建設関西支店(大阪市)や隈研吾建築都市設計事務所(東京)などでつくる共同事業体と今年1月に仮契約した。
  議案の否決を受け、永野耕平市長は「失格の判断は市の責任で行わなければならず、選定委員に相談するのは適切ではない」と強調。計画のスケジュールなどを見直す必要があるとして、「現庁舎は大きな地震で倒壊する可能性もあり、一刻も早い建て替えが必要。引き続き議員の理解を求めたい」と話した。


2021.03.03-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210303/k10012894781000.html
河井克行元法相の保釈認める決定 東京地裁 保釈金5000万円

  公職選挙法違反の買収の罪に問われ、無罪を主張している河井克行元法務大臣について、東京地方裁判所は保釈を認める決定をしました。保釈金は5000万円で、検察は決定を不服として抗告しましたが、裁判所が退ければ、3日にも保釈される見通しです。
  元法務大臣の河井克行被告(57)は、妻の案里元参議院議員が初当選したおととしの選挙をめぐり、地元議員など100人に2900万円余りを配ったとして、公職選挙法違反の買収の罪に問われ、無罪を主張しています。
  克行元大臣の弁護団は、先月24日に5回目となる保釈請求を行っていましたが、東京地方裁判所は保釈を認める決定をしました。保釈金は5000万円で、裁判所によりますと、すでに納付されたということです。
  検察は決定を不服として抗告しましたが、裁判所がこれを退ければ、去年6月の逮捕以来、8か月余り勾留されていた東京拘置所から3日にも保釈される見通しです。
  裁判所は、これまで40回余り開かれた審理で、証人尋問の大半が終わり、証拠隠滅のおそれが低下したと考えられることや、今月23日から始まる被告人質問に向けて準備を進めさせる必要があることから、保釈を認める判断をしたとみられます。
官房長官「みずから説明していくことが大事」
  加藤官房長官は、午後の記者会見で、記者団から「本人の説明責任や議員辞職についてどう考えるか」と問われたのに対し、「それぞれの政治家においては、みずからそうした説明をしていくということが非常に大事だと思う」と述べました。
自民 下村政調会長「5000万円も持っているのか」
  自民党の下村政務調査会長は、記者会見で「党に所属していた国会議員が公職選挙法違反の罪に問われていることは大変遺憾だ。保釈金を5000万円も払わなければならず、国会議員がそんなに持っているのかなと思うが、保釈されたら自身が説明責任をしっかり果たすことが大切だ」と述べました。
自民 岸田前政調会長「説明責任 果たすべき」
  自民党広島県連の会長を務めていた岸田前政務調査会長は、広島市内で記者団に対し「これだけ大きな政治不信を招いた事件の当事者であり、しっかり説明責任を果たすことが大事だ」と述べました。
  そのうえで、記者団が議員辞職すべきと考えるかと質問したのに対し、「議員の立場は大変重く、本人が責任を持って判断すべきだ。有権者から理解される形でみずからの身を処すことが大事だ」と述べました。
公明 竹内政調会長「説明責任果たし 決断を」
  公明党の竹内政務調査会長は、記者会見で「司法の場で真相が解明されることを見守りたいが、政治家なので、きちんとみずから説明責任を果たしてもらいたい」と述べました。
  そのうえで、記者団が議員辞職すべきと考えるかと質問したのに対し、「政治不信を招いた責任は極めて重いので、本人の決断を待ちたい」と述べました。


2021.03.01-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20210301/k00/00m/010/210000c
山田真貴子・内閣広報官辞職 首相長男接待問題で事実上の引責

  菅義偉首相の長男正剛氏が勤める放送事業会社「東北新社」側から1人当たり7万円超の接待を受けた山田真貴子・内閣広報官(60)が1日、辞職した。利害関係者からの高額接待を巡り与野党から批判が出ており、事実上の引責とみられる。山田氏を起用した首相にとって痛手だ。
  首相は1日、首相官邸で記者団に「国会審議の極めて重要な時期に広報官が職を辞す事態に至り、国会はじめ皆様方にご迷惑をかけたことを大変申し訳なく思う」と述べ、陳謝した。後任選定について「現在検討中だ。公務に支障を来さないようにできる限り早く決定したい」と述べた。

  山田氏は体調不良を理由に2月28日に入院した。首相は3月1日の衆院予算委員会集中審議で、山田氏が2週間程度の治療が必要との診断を受けて入院したと明らかにし、「入院先から杉田和博官房副長官に辞意を伝え、その夜、副長官から私に報告があり、そういう状況であれば(辞職は)やむを得ないと判断した」と説明した。
  山田氏は1日に辞職願を提出し、政府は持ち回りの閣議で辞職を認めた。山田氏は同日の予算委に出席予定だったが欠席した。山田氏は2月25日の衆院予算委で「公務員の信用を損なうことになったことを深く反省している」と謝罪したが、辞職する考えはないと強調し、首相も記者団に山田氏を続投させる考えを示していた。

  加藤勝信官房長官は1日の記者会見で、山田氏の退職金の金額や、山田氏が退職金を受け取るかどうかを問われ、「プライバシーに関することなので、答えを差し控えたい」と述べるにとどめた。
  首相は2月26日、新型コロナウイルスの緊急事態宣言の一部解除決定に合わせた記者会見をせず、首相官邸で記者が囲む「ぶら下がり」取材への対応にとどめた。首相会見では広報官が司会を務めることから、野党は「山田氏隠しではないか」と批判したが、首相は「山田広報官のことは全く関係ない」と否定していた。

  山田氏は総務省出身で、菅政権発足時の2020年9月、女性初の内閣広報官に就任していた。総務審議官だった19年11月、1人当たり飲食代7万4203円に上る接待を東北新社側から受け、正剛氏や同社の二宮清隆社長(当時)が同席総務省は2月24日、東北新社側から接待を受けた幹部ら11人を処分した。既に同省を退職し、処分対象とならない山田氏は給与1カ月分の10分の6(70万5000円)を自主返納すると申し出た【佐野格】


2021.02.28-Yahoo!Japanニュース(現代ビジネス)-https://news.yahoo.co.jp/articles/29f1057de748005b63d51d2a40521865815af9f3
菅首相長男「違法接待問題」で、テレビ・新聞の歯切れが悪すぎる「ウラ事情」

マスコミには「お前が言うな」としか思えない
  菅首相の長男が勤務する衛星放送関連の企業が、総務省の幹部らを接待したことが問題になっている。
(1)
  総務省は24日、関係者の処分を公表したが、それによれば、接待を受けて処分された官僚は11人で、延べ36回だった。このほかにも、内閣広報官も、総務省を退職したので処分を受けないものの、7万円の接待を受けていたことが明らかになっている
  この報道ぶりをみると、マスコミの本質的な問題点が浮き彫りになるので、今日のコラムはこれを取り上げよう。はっきりいえば、「お前が言うな」だ。この典型は、消費税軽減税率を受けていながら、財政再建・増税を主張する新聞だ。
  今回の発端は、『週刊文春』2月11日号の「菅首相長男 高級官僚を違法接待」(『週刊文春』2月11日号)だ。
  「週刊誌はマスコミではない」と豪語する新聞記者もいるが、新聞やテレビと比べると、週刊誌のほうがまともにやっているように見える。
   週刊誌で菅首相長男を見出しにするのは、まあ仕方ないだろう。しかし、これを追随する新聞、テレビが情けない。2月8日付け本コラムで書いたが、先進国では新聞がテレビを支配下にするのは一般的に認められていないが、日本ではテレビはほぼ新聞の系列会社になっている。
   テレビは、放送免許により総務省の監督下にある。なので、テレビと総務省の独特な関係がネックになって、テレビや新聞ではまともに報道できないのだ。独特な関係を表すのが、「波取り記者」だ。
   筆者は官僚時代の2006年当時、竹中平蔵総務大臣補佐官を務めたことがある。総務省での筆者の仕事部屋は大臣室の隣にある秘書官室だった。筆者とは面識のない多数の方が秘書官室に訪れ、名刺を配っていく。
汚職の萌芽はそこかしこにある
  筆者も秘書官室の一員であるので、名刺を頂いた。それを見ると、メディア関係の方々だ。その中には「波取り記者」と呼ばれる人も含まれていた。
   波取り記者」の「波」とは電波のことだ。波取り記者」とは、記事を書かずに電波・放送利権確保のために電波・放送行政のロビイングをする人たちだ。つまり、総務省への接待窓口を行う人たちだ。
   筆者は大蔵省に入省したので、行政のロビイングをする人たちを知っていた。かつての金融機関の「MOF担」だ。MOFとは大蔵省の英訳Ministry of Financeの意味で、まさに大蔵省担当で、当時の出世頭の金融機関の人だ。
   彼らは大蔵省へ直接出社し、日頃は大蔵省内をぶらぶらしている。忙しくない大蔵官僚を見つけると、世間話をしながら、夜の接待や週末のゴルフのアポイントメントをとり、接待やゴルフでは、その金融機関の幹部と一緒に、大蔵官僚を接待していた。
   もっとも、1998年には大蔵省接待汚職事件があり、収賄で逮捕者も出た。また、逮捕までいかなかったが、大蔵省内で112人が処分を受けた。それ以降、金融機関にはMOF担はいなくなったが、2006年の総務省には、同じような役割の波取り記者がいたので、多少面食らった記憶がある。  この大蔵省接待汚職事件を契機として、1999年に国家公務員倫理法が公布、2000年に施行された。
   ざっくり当時の公務員の感覚をいえば、それ以前の接待は収賄の対象で、その相場はおおむね100万円。100万円を超えると、収賄で逮捕されるが、それ以下ならまあ許されるという感覚だった。
   実際、大蔵省スキャンダルでは公務員も何人か逮捕されているが、彼らは実際には300万円以上の接待を受けていた。
   もっとも、100万円という当時の相場は、官僚側が勝手に思っていた数字であり、何も根拠もない。実際には、社会通念で変わりうるので、今なら50万円とかもっと低いかもしれない。
(2)
「全職員調査」を提言すべき
   ただし、100万円未満はいいとなると、社会通念とずれるので、国家公務員倫理法が作られ、5000円以上の利益供与があれば届け出ること、特に飲食では1万円以上を届け出るとされた。
   ということは、100万円未満の接待でも、1万円以上は事実上禁止だ。どうしても飲食したいなら、自腹で割り勘なら接待にならないのでいいとなった。
   今回の総務省接待問題については、菅総理の長男が勤める放送事業会社が総務省官僚を接待していた。まるで、かつての接待事件を見ているかのようだ。ただし、金額を見ると、贈収賄というより国家公務員倫理法・倫理規定違反だろう。
   しかし、新聞やテレビは、菅首相の長男ばかりに焦点をあて、倫理法上の利害関係者かどうかを問題にしていた。利害関係者は外形基準なので簡単に該当するとわかるが、それでも長男に焦点をあてていた。
   長男を「波取り記者」と置き換えたら、問題の本質がでてくる。倫理法上、「取材活動をしている記者は一般には利害関係者に該当しない」とされている。しかし、「波取り記者」は、記事を書いていないのだから、彼らが取材活動をしているとは言えないので、厳密には倫理法上利害関係者に該当するだろう。  要するに、波取り記者はかつての金融機関のMOF担と同じく接待窓口・要員であるといってもいいだろう。
   波取り記者には言及せずに、菅首相長男ばかりをいうのが、マスコミである。大蔵省接待汚職事件の時には、すべての金融機関との接待を全職員に対して調査した。
   今回も、すべての放送事業者都の接待を総務省全職員に対して調査してもいいはずなので、マスコミはそうした提言でもすればいいものを、筆者は聞いたことがない。
   筆者の官僚の時の感覚からいえば、局長級が接待を受けていることをその下の者はわかる。ちょっと気の利いた下級官僚であれば、局長級の夜の予定について、秘書からそれとなく情報を入手しているものだ。そのほうが、会議の終わり時間がわかるので、自分の案件をスムーズに進められるからだ。
(3)
「菅おろし」しか出てこないのはなぜ?
  ということは、局長級のやっている接待をその部下はある程度つかんでおり、その範囲までは許されると思うものだ。つまり、今回の局長級の接待は、総務省から見れば氷山の一角であろう。
   この際、膿を出すためにも、総務省全体での接待調査をぜひ行ったらいい。そうなると、波取り記者の役割はどうなのかもはっきりわかるだろう。  今回の事件そのものについて、筆者の見解はシンプルだ。首相の長男が接待窓口であったかどうかより、国家公務員倫理法上の問題だ。つまり、自腹で割り勘をしなかった官僚側の問題だ。
   総務省調査によれば、A氏は7回接待受け、6回は自腹で一部支払っているが、それでも4万6000円の利益供与(接待額-自腹分)を受けたとされる。A氏はもう少し自腹で払っていればよかったのに残念、無念だろう。言い方を換えれば、その4万6000円で生涯数千万円の逸失利益となったわけだ。
   マスコミ報道では、自腹割り勘は難しいとの官僚側の意見がしばしば出される。筆者からみれば、そうした意見はこれまで自腹割り勘をやってこなかった官僚の言い訳にすぎないことが多い。
   自腹割り勘をしようとすると、たしかに相手から困ると言われるが、そこで自腹割り勘でないとこっちがクビになるといえば、受け入れてくれる。接待している人がクビなら接待の意味がなくなるからだ。
   実は、そこまでいくと官僚側に有利にあることが多い。というのは、接待側は接待費用全額を交際費処理するので、自腹割り勘分は、接待側の懐に入ることが多い。

   となると、官僚側にとっては相手の弱みを握ることになるからだ。このくらい接待はビジネス上の真剣勝負と見た方がお互いのためだ。
   マスコミ報道で不満なのは、首相の長男というアジェンダ設定であるが、その結果、菅政権おろししか出てこない。本来は、総務省の利権構造が問題なのだが、今後の建設的な意見が出てこない。
(4)
総務省の権限のままでいいのか
   放送行政の透明化となると、すぐ思いつくのが電波オークションだ。本コラムでも、2016年10月8日「新聞テレビが絶対に報道しない自分たちのスーパー既得権」など何回も取り上げている。
   電波が入札(オークション)ではなく、割当なのは先進国で日本だけだ割当するのが総務省だから、利権になるわけで、入札にすれば、放送行政の透明性は格段に向上する。
   というわけで、今回問題となった衛星電波でも入札すればいいという意見は自然だろう。もちろん、電波オークションと聞くだけで、系列テレビ局の一大事と思考停止になるマスコミばかりだから、この発想は出てこない。
   ただし、衛星システムに用いる電波は、オークション後に外国の無線局との周波数調整が必要になるので、オークションにはなじまない。実際、海外でも衛星システムでの周波数オークションはほとんど行われていない。
   ここまで考え得るマスコミはほとんどいないだろうが、いわゆる電波オークションは完全な解決策とはなりにくい。

   しかし、衛星放送の割当については、総務省がやる必要もない。たしかに、衛星電波でオークションはしにくいが、その先のソフト事業者へのスロット(トランスポンダ)の割当は総務省が行わずに、衛星運用会社が公正なルールでやればいい。

   こうした議論は、これまでも総務省内でも真剣に議論されたこともあり、規制改革会議で取り上げられたことがある。
   今回の接待では、一部音声データが出ており、その中の一部は、こうした議論の内幕でもある。ところが、マスコミは、議論の中身もわからず、さらに掘り下げて報道できていない。これも、今のマスコミで情けないところだ。
   このスロットの割当を総務省の権限のままにしておくと、総務省も接待を受けてスロットを割り当てたといわれてしまうだろう。今後の問題再発防止策として、スロットの割当は総務省以外で公正ルールにより行われるべきだ。


2021.02.26-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210226/k10012887811000.html
総務省幹部ら接待問題 市民団体が東京地検に告発状提出

  総務省の幹部や山田真貴子・内閣広報官らが衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男らから接待を受けていた問題で、26日、市民団体が、「接待は贈収賄に当たる疑いがある」として総務省の幹部や山田氏、それに菅総理大臣の長男らに対する告発状を東京地方検察庁に提出しました。

  総務省の幹部らが衛星放送関連会社「東北新社」に勤める菅総理大臣の長男らから国家公務員の倫理規定に違反する接待を受けた問題では、谷脇総務審議官など11人が減給や戒告などの処分を受けたほか、総務審議官当時に7万円を超える接待を受けていた山田真貴子・内閣広報官が、給与の一部を自主返納することを明らかにしています。
  この問題について26日、市民団体が「接待は贈収賄に当たる疑いがある」として接待を受けた総務省の幹部や山田氏ら合わせて13人と、菅総理大臣の長男など東北新社側4人の告発状を東京地方検察庁に提出しました。

  市民団体は告発状で「総務省の幹部らには職務権限があり、接待をした側に現職の総理大臣の息子がいた事実は看過できない」と主張しています。
  会見した市民団体の岩田薫共同代表は「新型コロナウイルスで多くの人たちが苦しい生活をする中、高額の飲食接待を受けることが許されるのか。検察はきちんと捜査し、判断してほしい」と述べました。


2021.02.25-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210225/k10012885721000.html
農水省次官ら3人減給3人戒告など 鶏卵生産会社元代表から接待

  農林水産省の幹部職員が、収賄の罪で在宅起訴された吉川元農林水産大臣に現金を提供し贈賄の罪で在宅起訴された大手鶏卵生産会社の元代表から接待を受けていた問題で、農林水産省は、枝元事務次官ら6人を減給や戒告などの処分にしました。
  この問題は3年前の10月とおととし9月に、農林水産省の6人の幹部職員が、収賄の罪で在宅起訴された吉川元農林水産大臣と、現金を提供し贈賄の罪で在宅起訴された大手鶏卵生産会社の元代表などとの会食に同席していたものです。
  費用は、1回当たり1人2万2000円から2万3000円余りで、いずれも利害関係者にあたる元代表側が支払っていました。
  また、いずれの職員も費用は同席した政治家が負担したと認識し、その場で支払いの確認をしていませんでした。
  このため、農林水産省は利害関係者からの接待を禁じた国家公務員の倫理規程に違反したとして、枝元事務次官ら6人を減給や戒告などの処分にしました。
  具体的には、
当時、生産局長だった枝元事務次官と、水田生産局長、それに伏見大臣官房審議官の3人が減給10分の1・1か月。
また、
畜産部長と農地政策課長が戒告の懲戒処分、
畜産振興課長が訓告の処分となっています。
  この問題を受けて野上農林水産大臣も、みずからの大臣給与1か月分を自主返納するとしました。
農水省が再発防止策
  農林水産省は、今回の問題を受けて再発防止策をまとめました。
  それによりますと、
農林水産省独自のルールとして政治家および利害関係者が同席する会食に職員が参加する場合には、金額や誰が費用を負担したかにかかわらず、大臣などに届け出ることにします。
また、
大臣から全職員に対して、公務員倫理の順守を徹底するよう文書などで指導するとともに、すべての幹部職員を対象に公務員倫理に関する研修会を開きます。
  さらに、
畜産関係団体に国家公務員の倫理規定などについて周知・徹底をはかるとしています。
野上農相「国民に深くおわび」
  今回の問題で、農林水産省の枝元事務次官ら6人を減給や戒告などの処分にしたことについて、野上農林水産大臣は25日夜、農林水産省で記者会見し、「今回の事態は農林水産行政に対する国民の信頼を大きく損なう事態であることを職員全員が真摯(しんし)に受け止めなければならない。国民の皆様に深くおわび申し上げます」と陳謝しました。
  また、野上農林水産大臣は、減給や戒告などの処分を受けた枝元事務次官ら6人について「今回の事案を受けた人事異動は考えていない。深い反省に立ちそれぞれの職責をしっかり果たしていただきたい」と述べました。
枝元事務次官「進退は大臣が決めること」
  今回の問題で減給の懲戒処分を受けた農林水産省の枝元事務次官は「自分自身の行為で農林水産行政や国家公務員への信頼を損ね、非常に申し訳なく思い反省しています。今後は、身を律してやっていきたいと思います」と述べました。
  また、記者団から自身の進退について問われたのに対し、枝元事務次官は「それは大臣が決めることだと思います」と述べました。
野党側 菅首相の長男や農水省幹部の国会招致を求める
  一連の接待の問題で、野党側は、さらに真相究明を進める必要があるとして、衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男に加え、農林水産省の枝元事務次官ら幹部を国会に参考人として出席させるよう与党側に求めていて、与野党で引き続き、協議が行われています。
共産 志位委員長「非常に深刻なモラルの崩壊」
  共産党の志位委員長は、記者会見で「総務省も農林水産省も、組織ぐるみで癒着が起こっていたということでは、同じところに根っこがある問題だ。非常に深刻なモラルの崩壊が、役所全体、霞が関全体で起こっていると言わざるをえない」と批判しました。


2021.02.22-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210222/k10012880251000.html
首相長男らと会食 職員11人 倫理規程違反の接待と発表 総務省

  総務省の幹部と衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男らとの会食をめぐり、総務省は合わせて11人の職員が、倫理規程に違反する接待などを受けていたとする調査結果を発表しました。また、これとは別に、内閣広報官の山田真貴子氏も、総務省の総務審議官時代に1回で1人当たり7万円を超える飲食の接待を受けていたことを公表しました。
  総務省の幹部4人と衛星放送関連会社「東北新社」に勤める菅総理大臣の長男らとの会食をめぐって、総務省は今月上旬から行ってきた調査結果をまとめ、公表しました。

  それによりますと、谷脇 総務審議官、吉田 総務審議官、秋本 前情報流通行政局長、湯本 前審議官の4人に、内閣官房の奈良 内閣審議官ら7人を加えた合わせて11人の職員が、国家公務員の倫理規程に違反する接待などを受けていたということです。
  11人の会食は、2016年から去年までの5年間に合わせて延べ37件行われ、総額52万6000円余りにのぼったとしています。回数は秋本 前局長が7件と最も多く、1回の1人当たりの飲食費が最も高かったのは谷脇 総務審議官の4万7000円でした。
  11人はいずれも調べに対し「会食当時、東北新社が利害関係者にあたるとは思わなかった。利益誘導の会話はなかった」と説明しているということです。
  また、37件のうち、菅総理大臣の長男が出席していたのは延べ20件だったということで、11人は、いずれも「会食への出席は、菅総理大臣の長男の参加が理由ではない」と説明しているということです。
  総務省は24日、人事院の国家公務員倫理審査会に報告書を提出し、審査会の承認が得られれば、その日のうちに11人を懲戒処分などにする方針です。
  また、これとは別に総務省は内閣広報官の山田真貴子氏も、総務省の総務審議官だったおととし、菅総理大臣の長男らから、1回で1人当たり7万4000円余りの飲食の接待を受けていたことを公表しました。
  山田氏は、総務省を退職し、現在「特別職」のため、国家公務員倫理法の規制対象ではありませんが、総務省は「会食当時は、倫理規程に違反していた可能性が高いと考えている」としています。
  総務省関係者は「山田氏の処分は総理大臣官邸で判断することになる」と話しています。
接待などを受けた職員 総額は
  総務省が、国家公務員の倫理規程に違反する接待などを受けていたと発表した総務省の11人の職員は、
▽事務次官級が谷脇 総務審議官と吉田 総務審議官、それに当時、総務省の審議官だった内閣官房の奈良 内閣審議官の3人で、
▽局長級が秋本 前情報流通行政局長、湯本 前審議官の2人、
▽課長級が5人、
▽課長補佐級が1人です。
  総務省はこのほかに、課長級の職員1人が会社側が費用を負担した会食に出席していたことも発表しましたが、この職員については、「倫理規程には違反していないと判断している」としています。
  11人の会食は、2016年から去年までの5年間に合わせて、延べ37件行われていたということです。
  会社側に残っていた領収書では、会食の費用はすべて会社側が負担したことになっていて、土産代やタクシー代を含め、費用の総額は52万6000円余りにのぼっているということです。
局長級以上の職員の件数と総額は、
▽谷脇 総務審議官が、4件 11万8439円と今回の調査の中で最も金額が大きく、
▽吉田 総務審議官が、5件 6万5661円、
▽奈良 内閣審議官が2件 1万8128円、
▽秋本 前局長が7件 10万3276円、
▽湯本 前審議官が3件 2万9014円となっています。
  また、課長級の職員では、衛星放送の許認可を担当する吉田 衛星・地域放送課長が、おととし8月から去年8月の1年間に合わせて5件 総額6万2517円の接待を受けていたということです。
  総務省によりますと、会食の費用については、数人の職員が「一部を自己負担した」と説明していることから、総務省が引き続き調査しています。
  一方、37件の会食のうち、菅総理大臣の長男が出席していたのは延べ20件で、会社側で最も出席が多かったのは、衛星放送事業を行う子会社の社長を兼務する「東北新社」の執行役員の延べ32件でした。
  総務省によりますと、この執行役員が会食の幹事を務めていたということです。
山田内閣広報官の接待詳細
  山田真貴子・内閣広報官は、総務省の総務審議官を務めていた、おととし11月に、菅総理大臣の長男や東北新社の社長など、会社側の関係者合わせて4人と会食し、1回で1人当たり7万4000円余りの接待を受けていたということです。
  山田氏は、総務省を退職し、現在「特別職」の内閣広報官のため、国家公務員倫理法の規制対象とはなりませんが、総務省は「会食当時は、倫理規程に違反していた可能性が高いと考えている」としています。
  山田氏は会食の目的を懇談だとしたうえで、会食での話題については「放送業界全体の実情に関する話や、グループ会社の話題が出たかもしれないが、行政をゆがめるような不適切な働きかけはなかった」と話しているということです。
  山田氏は今月15日の衆議院予算委員会で、総務省を通じて「菅総理大臣の長男と会食した明確な記憶はない」と回答していましたが、その後、みずから東北新社側に確認したところ、会食していたことがわかったということです。
専門家「行政がゆがめられていく可能性」
  今回の調査結果について公務員倫理に詳しく人事院公務員研修所の客員教授を務めている近畿大学の中谷常二 教授は、「率直に言って接待の回数や人数が大変多いように思う。国家公務員倫理法の制定によって日本の公務員倫理というのは厳格なものとなり、意識も高まっていた。しかし、今回の件を考えるとそうした状況に反する意識があったんじゃないかと思う」と指摘しました。
  そして多くの幹部職員が倫理規程に違反する接待を受けていたことについて「幹部職員は単に自分自身が倫理規程を守るだけでなく、職場全体にそのような風土を広げていくことが求められているにもかかわらずこのようなことが起き、総務省全体の士気に関わる問題だと思う」と述べました。
  そのうえで、「『行政の施策そのものはゆがめられていない』ということだが、接待の回数を繰り返していくことで知らず知らずに癒着が始まっていき、行政の施策そのものがゆがめられていく可能性がある。多くの公務員が1回かぎりの接待でさえも受けないという心構えで職務を行っていることを考えると今回の総務省の幹部の対応は問題な部分が多いといえる」と指摘しました。
国家公務員倫理規程とは
  国家公務員への接待をめぐっては平成10年の「大蔵省接待汚職事件」などを受けて、平成12年に国家公務員倫理法が施行され、国民の疑惑や不信を招かないためのルールとして倫理規程が作られました。
  倫理規程では国家公務員が職務として携わる許認可などを受けて事業を行う企業や個人を「利害関係者」と位置づけていて、企業の場合には、その企業の利益のために国家公務員と接触しているとみられる役員や社員が利害関係者にあたるとしています。
  そして、国家公務員が利害関係者から飲食の接待を受けたり、金銭や品物などを受け取ったりすることを禁じていて、過去3年間についていた官職の利害関係者が対象になります。
  また自分の飲食費用を負担する割り勘であっても、費用が1万円を超える場合には事前に届け出が必要だとしていて、負担額が十分ではない場合も接待にあたるとしています。
  そして利害関係者以外であっても課長補佐級以上の職員が、5000円を超える接待や贈与を受けた場合には報告が義務づけられています。
  倫理規程に抵触した可能性がある国家公務員が所属する省庁などは、人事院に設置された国家公務員倫理審査会に調査の開始や結果などを報告する義務があり、倫理規程に違反する行為が確認された場合には懲戒処分の対象となります。
過去の公務員接待 汚職事件
  国家公務員への接待は過去にも繰り返し問題となっています。
▽大蔵省接待汚職事件
平成10年、当時の大蔵省の官僚が大手銀行の担当者などから過剰な接待を受けたいわゆる「大蔵省接待汚職事件」では合わせて112人が処分を受け、国家公務員倫理法と倫理規程が作られるきっかけとなりました。
▽総務省局長も懲戒処分
総務省では平成17年に郵政事業を担当していた当時の郵政行政局長が利害関係者だった大手通信会社の社長らから飲食の接待を受けたり、タクシー券を受け取って使用したりしたことが発覚し倫理規程に違反するとして戒告の懲戒処分を受けました。
▽文科省汚職事件
平成30年の文部科学省の一連の汚職事件では局長級の幹部2人が相次いで逮捕・起訴されたほか、当時の事務次官など幹部3人が贈賄側の医療コンサルタント会社の元役員らから飲食の接待を受けたり、タクシー代の支払いを受けたりしていたとして減給の懲戒処分を受けました。
▽元農水相汚職事件
また最近では、吉川貴盛 元農林水産大臣が大臣在任中に大手鶏卵生産会社「アキタフーズ」の元代表から賄賂を受け取ったとして起訴された汚職事件に関連して元大臣と元代表の会食に、農林水産省の複数の幹部職員が参加していたことが明らかになりました。
  農林水産省は国家公務員倫理法上の問題がなかったか事実関係の調査を進めています。
加藤官房長官「厳正な対応をしていく」
  加藤官房長官は記者会見で、国家公務員の倫理規程が順守されなかったのは遺憾で厳正な対応が必要だという認識を示しました。
  この中で加藤官房長官は「本来、順守すべき国家公務員倫理規程が順守されていなかったことは甚だ遺憾だ。今回は国家公務員倫理法に違反することになる。調査結果を踏まえて厳正な対応をしていく必要がある」と述べました。
  また、武田総務大臣の責任について「武田大臣のもとで徹底した調査が行われたところであり、今回の事案を含め国民にしっかり理解いただける放送行政の推進ができる体制をしっかり構築してもらいたい」と述べました。
  さらに記者団が「他省庁で同様のケースがないか調査する考えはあるか」と質問したのに対し「具体的な違反が疑われる事実があってはじめて調査の手続きが開始されるものと承知している」と述べました。
  また、内閣広報官の山田真貴子氏も総務省の総務審議官を務めていた際、1回で1人当たり7万円を超える飲食の接待を受けていたことについて「具体的に何を飲食したか詳細は承知しておらず金額の多寡についてはコメントは控えたい。総務省を退官して内閣広報官に就任した現在、懲戒処分は行いえないというのが制度の仕組みだ。他の関係者に対する国家公務員倫理審査会の結果などを見ながら対応していくことになる」と述べました。


2021.02.17-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210217/k10012872061000.html
自民 白須賀議員が離党 “夜遅くまでラウンジに”

  自民党の白須賀貴樹 衆議院議員は新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が続く中、先週、夜遅くまで東京都内のラウンジを訪れていたと報じられたことを受けて、離党するとともに次の衆議院選挙に立候補しない考えを明らかにしました。
  「文春オンライン」は17日、自民党の白須賀貴樹 衆議院議員が今月10日、東京 麻布の会員制ラウンジを午後10時ごろまで訪れていたなどと報じました。
  これを受けて白須賀氏は17日午後、自民党本部で二階幹事長と会談し離党届を提出し受理されました。
  白須賀氏は記者団に対し事実関係を認めたうえで「苦しんでいる知人の店を助ける思いで訪れてしまった。コロナ禍で多くの国民が自粛する中、それを踏みにじる軽率な行動であり心からおわび申し上げる」と述べました。
  そのうえで、議員辞職はしないものの次の衆議院選挙には立候補しない考えを明らかにしました。
  白須賀氏は衆議院千葉13区選出の当選3回で、これまでに文部科学政務官などを務めています。
  緊急事態宣言中の夜間の飲食店への出入りをめぐっては今月、松本 元国家公安委員長ら自民党に所属していた議員3人が離党したほか、公明党の遠山 前幹事長代理が議員辞職しています。
加藤官房長官「国会議員など 行動に留意を」
  加藤官房長官は、午後の記者会見で「事実とすれば、大変遺憾なことだ。政府は、午後8時以降の飲食店での飲食を控えるようお願いしており、営業時間短縮の実効性を高めるための法改正も行っていただいたところだ。こうした現下の状況を踏まえ、国民の皆さんの理解を得られるよう、国会議員などの立場にある方はしっかり行動に留意してもらいたい」と述べました。
自民 二階幹事長「大変遺憾だ」
  自民党の二階幹事長は「政治家の出処進退はみずからが決めることだが、報道の内容が事実であれば大変遺憾だと言わざるをえない。党として各議員に行動を厳しく律するよう要請しているが、国民の批判を真摯(しんし)に受け止め、より一層、規律の徹底を図っていきたい」とするコメントを出しました。
自民 下村政調会長「離党は当然だ」
  自民党の下村政務調査会長は、記者会見で「残念では済まず、言語道断だ。国会議員は国民に自粛をお願いしている立場であり、いままで以上に緊張感を持って襟を正し、信頼回復に努力していかなければならない。離党は当然だ」と述べました。
公明 竹内政調会長「政権に与える影響大きい」
  公明党の竹内政務調査会長は記者会見で「与党の一員でもあったので遺憾であり政権に与える影響は大きい。本人が離党などの責任をとるのは当然だ。世間からも厳しい指摘がある中で、こうした行動をする感覚が信じられない。反省してもらいたい」と述べました。
立民 安住国対委員長「菅首相 自民党総裁としておわびを」
  立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「驚くような話だ。松本 元国家公安委員長ら3人の問題で、これだけ社会的批判を受けているにもかかわらず、また同じ事をやったということは、より罪深い。次の衆議院選挙に出ないということではなく、責任を取ったほうがいい。また、菅総理大臣は、自民党総裁として国民におわびしないといけない」と述べました。
立民 蓮舫代表代行「残念だとしか言いようがない」
  立憲民主党の蓮舫代表代行は、記者会見で「非常に残念だし、遺憾だ。本人が出処進退について話をし、謝罪したので、それ以上でも以下でもないが、政党を超えて国民に緊急事態宣言で対応をお願いしている立ち位置の政治家として、非常に残念だとしか言いようがない」と述べました。


2021.02.16-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210216/plt2102160017-n1.html
総務省、会食問題で幹部処分の可能性 菅首相の長男も聴取

  武田良太総務相は16日の衆院総務委員会で、菅義偉首相の長男らと会食した総務省幹部4人について、処分の可能性を示唆した上で慎重に調査する必要があるとの認識を示した。同省は長男にも聴取し、4人以外に会食した職員がいないかどうか調べていると明らかにした。立憲民主党の岡本章子氏らへの答弁。

  武田氏は調査結果の公表に関し「処分につながる問題だ。一刻も早く結果を出したいが、間違った報告になってもいけない」と述べた。
  総務省によると、長男が勤務する放送事業会社「東北新社」から本人を含めて聴取し、放送行政を所管する情報流通行政局の局長、審議官の経験者らとの会食の有無を調べている。聴取は黒田武一郎事務次官や弁護士らの調査チームが担当。幹部4人が同社以外から接待を受けたかどうかも調査しているとした。


2021.02.05-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/politics/news/210205/plt2102050002-n1.html
河井案里前議員の当選無効 「再選挙」でも“辞職”扱いの不可解さ

  令和元年の参院選広島選挙区をめぐる公職選挙法違反事件で、辞職した河井案里前参院議員=自民党離党=の有罪が5日午前0時に確定した。これに伴う4月25日投開票の広島選挙区の選挙は、河井前議員の当選が無効となり選挙をやり直すため、議員の不足を補う「補欠選挙」ではなく「再選挙」となる。
  公選法によれば、議員が死亡や辞職した場合、その欠員を補う選挙が「補欠選挙」(補選)。議員辞職後に収賄罪で在宅起訴された元農林水産相の吉川貴盛被告を選出していた衆院北海道2区と、羽田雄一郎元国土交通相が死去した参院長野選挙区は、同じ4月25日投開票の日程で補選として行われる。
  公選法は一方で、必要な数の当選者が決まらなかった場合などのほか、選挙犯罪で刑に処せられ、当選自体が無効になった場合にも「再選挙」を行うと規定している。参院広島選挙区は後者に該当する。
  河井前議員は有罪確定前の今月3日に自ら辞職した。辞職は吉川被告の場合と同様に補選になるが、総務省選挙部によれば「当選無効の効果はさかのぼって当初から発生する。補選事由と再選挙事由の両方が発生した場合再選挙が優先されると解されている」と説明する。つまり、河井前議員は辞職する以前に、そもそも当選していなかったことになるので、やり直しの再選挙となる。
  一方、参院本会議で辞職願を許可していることから、河井前議員が公選法上「当選無効」になった後も、参院としてはあくまでも「辞職」と扱う。参院議員としての活動実績も残る。
  公選法の規定に矛盾するようだが、参院事務局は「過去の参院内での検討、先例により辞職と扱うこととし、議員活動は有効だったと解される」と説明する。
  従って歳費を返済する必要はない。参院事務局によると、河井前議員は令和元年7月の当選から今月までの20カ月で毎月の歳費(給与に相当)と文書通信交通滞在費に加え、期末手当(ボーナスに相当)も受け取る。その額は合計4942万6514円に達する。
  また、本会議や委員会の議事録から出席や発言は削除されず、法案などの採決で投じた1票も有効とされる。(田中一世)


2021.02.03-サンスポ SANSPO COM.-https://www.sanspo.com/geino/news/20210203/pol21020302000001-n1.html
河井案里議員が辞職意向 買収で有罪判決、失職回避

 2019年参院選広島選挙区を巡る公選法違反事件で、先月21日に一審有罪判決を受けた参院議員河井案里被告(47)=自民離党=が議員辞職する意向を固めた。山東昭子参院議長に3日に辞職願を提出し、参院本会議で許可される見通しだ。複数の関係者が2日明らかにした。参院広島選挙区補欠選挙は4月25日の衆院北海道2区、参院長野選挙区の2補選と同じ日程となる。有罪が確定すれば当選無効になり失職するが、その前に辞職を選んだ。

 案里議員は初当選した参院選で公選法違反(買収、事前運動)罪に問われた。失職のケースは(1)自身の有罪確定(2)同時に起訴された夫で元法相の克行被告(57)の有罪による連座制適用(3)公設秘書の確定した有罪による連座制適用-の3通りあった。


2021.02.02-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASP217J0JP21ULOB01P.html
公明、神奈川6区の擁立見送りへ 遠山氏が辞職し空白に

  神奈川県内の自民、公明両党の関係者に1日、激震が走った。緊急事態宣言中の夜、東京・銀座のクラブに行っていたことなどを批判され、神奈川1区選出の松本純衆院議員(自民党)が離党届を提出。次期衆院選で神奈川6区から立候補すると表明していた遠山清彦衆院議員(公明党)が議員辞職を表明した。公明党は次期衆院選で、6区の候補者擁立を見送る方針だ。

  「選挙区で多くの方々に一緒に歩いていただき、応援していただいた。その方々の期待と信頼を裏切ることになった」。1日午前、東京・永田町で議員辞職を表明した遠山氏は、立候補を予定していた6区(横浜市保土ケ谷、旭区)の有権者への思いを問われ、謝罪の言葉を繰り返した。
  公明党は前回2017年衆院選で、8選を目指した6区の上田勇氏が約3500票の僅差(きんさ)で立憲民主党の青柳陽一郎氏に敗れ、県内唯一の小選挙区の議席を失った。その議席を奪い返すべく党が昨年7月に擁立を発表したのが、当時財務副大臣だった比例九州ブロック選出の遠山氏だった。

  だが、緊急事態宣言中の深夜に銀座のクラブを訪れたことが報じられると、地元事務所には日に50件を超える電話が支援者や有権者らから寄せられたという。秘書の一人は「これまで頑張ってきたんだからという激励の言葉もあったが、大半はおしかりの電話。怒鳴りつける人も多かった」と言う。
  1日、旭区の相鉄線二俣川駅前。同区在住の主婦(57)は遠山氏の議員辞職について「みんな外出を我慢しているのに、国民の代表がこれじゃあだめ。非常に残念です」と話した。
  県内の公明党関係者は「今は謝罪し、失った信頼を回復するよう努めるとしか言えない」と口をそろえた。関係者の一人によると、同党は次期衆院選の6区で、候補者擁立を見送る方針を固めたという。
(武井宏之、岩本修弥、松沢奈々子)


2021.02.01-JIJI Com-https://www.jiji.com/jc/article?k=2021020100225&g=pol
公明遠山氏、議員辞職願提出 自民田野瀬、大塚高氏も更迭へ―銀座クラブ訪問

  公明党の遠山清彦衆院議員(51)は1日、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言下の深夜に東京・銀座のクラブを訪れた問題の責任を取り、議員辞職願を大島理森衆院議長宛てに提出した。国民が自粛を求められる中、国会議員の軽率な行動に世論の批判は強く、議員を辞職せざるを得ないと判断した。同日の衆院本会議で認められる見通し。
  遠山氏は参院議員を経て、衆院比例代表九州ブロックで当選4回。今年行われる衆院選の神奈川6区にくら替え出馬するため準備を進めていた。1月29日には公設秘書が政治資金からキャバクラの飲食費を支出していたことも発覚し、幹事長代理を辞任した。
  遠山氏は1日、衆院議員会館で記者団に「政治への信頼を深く傷つけた。おわびしたい」と謝罪。衆院選に関しては「神奈川6区を含め、どこかで立候補する意思は持っていない」と述べた。

  これに関し、立憲民主党の安住淳国対委員長は記者団に「公明党が自浄作用を働かせたのではなく、世論に追い詰められた印象は拭えない」と語った。
  一方、菅義偉首相は、自民党の田野瀬太道文部科学副大臣(46)=衆院奈良3区=と大塚高司国対副委員長(56)=衆院大阪8区=を更迭する意向を固めた。両氏は宣言下の深夜に銀座のクラブを訪問したとして、国対委員長代理を辞任した松本純・元国家公安委員長と同席していたとされる。政府・与党にはさらなる打撃となる。
 松本氏はこれまで、店には1人で行ったと説明していた。田野瀬氏らの同席が事実なら、松本氏は虚偽の説明をしたことになる。


2021.01.21-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210121/k10012825591000.html
河井案里参院議員に有罪判決 東京地裁 確定すれば当選無効

  河井案里参議院議員がおととしの選挙をめぐり公職選挙法違反の買収の罪に問われた裁判で、東京地方裁判所は、地元議員らに現金を渡したのは買収が目的だったと認め、「供与した額は多額に及び刑事責任は重い」として懲役1年4か月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。有罪判決が確定すれば、公職選挙法の規定によって案里議員の当選は無効になります。

  参議院議員の河井案里被告(47)は、夫で元法務大臣の克行被告(57)とともに、おととしの参議院選挙で広島の地元議員5人に合わせて170万円を渡したとして、公職選挙法違反の買収の罪に問われました。裁判では案里議員が無罪を主張した一方、検察は懲役1年6か月を求刑していました。
  判決で東京地方裁判所の高橋康明裁判長は、4人の県議会議員に現金を渡した目的について、「自民党広島県連の支援を得られず、地元議員からの支援を期待できない状況で、厳しい選挙情勢だった。県議会議員に渡した金額は票の取りまとめの報酬に見合う」と指摘し、買収目的があったと判断しました。
  また、夫の克行元大臣との共謀について、「現金の交付は克行元大臣が全体を計画し、取りしきっていたと認められる。案里議員が現金を渡したことは当時の選挙情勢のもとで、克行元大臣が差配したと認められ、案里議員の単独行為ではなく、共謀によると認められる」と指摘しました。
  そのうえで「民主主義の根幹である選挙の公正を害する犯行で、供与した額は多額に及び、刑事責任は重い」として、懲役1年4か月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。
  一方で、起訴内容のうち、江田島市議会議員に10万円を渡したとされた部分については、「主導したのは克行元大臣で、案里議員の積極的な関与は認められない」として無罪としました。

  有罪判決が確定すれば、公職選挙法の規定によって案里議員の参議院選挙での当選は無効になりますが、控訴すれば議員の立場が維持されます。
  21日の判決は、100人に対して現金を配ったとして前例のない大規模な買収の罪に問われている夫の河井元法務大臣の裁判の行方にも影響を与えるとみられます。
河井案里議員 有罪が言い渡されたときの様子は
  河井案里議員は、黒色のスーツに紫色のシャツを着て、左胸には議員バッジを付けて判決の言い渡しに臨みました。前回の裁判の時よりも髪を短くしていました。冒頭で有罪が言い渡されたときは背筋を伸ばしてまっすぐ裁判長の方を向いていました。
河井案里議員「主張の一部しか受け入れられず大変遺憾」
  判決について河井案里議員は「当方の主張のうち一部しか受け入れられておらず、その点では大変遺憾である。いずれにしても判決内容を精査し、今後の対応を検討することとしたい」とするコメントを出しました。
案里議員の弁護士「非常に不満が残る判決」
  判決の後、案里議員の弁護士は「無罪を主張していたが、一部しか認められておらず非常に不満が残る判決だ。判決の内容を詳しく精査し、今後の対応を検討する」と述べました。
専門家「買収と認定したところは説得力あり 量刑も常識的」
  判決について元刑事裁判官で法政大学法科大学院の水野智幸教授は「案里議員にとって厳しい選挙だったことを踏まえた上で、時期や相手の立場、やりとりなどから買収と認定したところは説得力があり、量刑も常識的だ」と話しています。
  そのうえで「これまでは、選挙から時期が離れていると現金を渡す理由が複数考えられることから、立件されることが少なく、政治家の間で『なんとなく大丈夫な基準』ができていたが、今回の判決で買収が認定されれば時期は関係ないということが示された。政治家は襟を正していく必要がある」と指摘しています。









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