北朝鮮-1



2020.9.12-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/d6e564f5017704bce71941ee63735d26b499081c
正恩氏が洪水被災地を再び視察、危機感あらわ

  【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮中央通信は12日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、豪雨による洪水被害を受けた南西部、黄海北道(ファンヘブクト)銀波(ウンパ)郡大青里(テチョンリ)を再び視察したと報じた。金氏は先月上旬に日本車とみられる車を自ら運転してこの地域を視察し、復旧に軍部隊を投じるよう指示していた。
  この地域一帯は北朝鮮最大の穀倉地帯。金氏は軍による住宅復旧を評価する一方、農作物の被害に憂慮を示した。「農場員らが心を込めて育てた作物を簡単に諦めるな」と述べ、収穫につなげる「闘争」に最後まで打ち込むよう指示した。
  金氏は今月5日には、台風被害を受けた東部地域を視察し、安全対策の不備を叱責。8日の党中央軍事委員会の会議では、経済計画の全面見直しに言及しており、相次ぐ被災地視察は、強い危機感の表れとみられる。


2020.9.10-産経新聞 THE SANKEI NEWS -https://special.sankei.com/a/international/article/20200910/0001.html
金正恩版「紅衛兵」で起死回生狙う、エリート1万人超を地方に“下放”

  【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が首都平壌の全党員に号令をかけ、若きエリート党員ら1万2千人を台風で被災した東部地方に送り出す動員策に打って出た。経済制裁と新型コロナウイルス、水害という「三重苦」で経験のない苦境に立たされる中、中国の毛沢東がかつて「紅衛兵(こうえいへい)」として若者を駆り立て政治闘争に打ち勝ったように、起死回生に向けた賭けに出た形だ。
   8日、平壌の広場に整列した「最精鋭首都党員師団」と称する1万2千人が、金氏から託された「使命と任務を遂行する」と誓いを立て、市民に盛大に見送られる中、台風で甚大な被害を受けた咸鏡南・北道(ハムギョンナム・プクト)地方に出発した。金氏が5日に「首都の党員同志が奮起し、被災地に駆けつけることを依頼する」と記した書簡に呼応して志願し、選抜された党員らで、戦地に赴くような様相を呈した。


2020.9.7-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63514320X00C20A9EAF000/
正恩氏、被災地で党会議 台風対策を現地指導 北朝鮮

  【ソウル=時事】朝鮮中央通信によると、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は5日、台風9号の被害を受けた北東部の咸鏡南道と咸鏡北道の災害復旧に向け、党中央委員会政務局拡大会議を現地で招集し、緊急支援対策を指示した。会議では被害拡大の責任を問い、党咸鏡南道委員会の党委員長を解任し、組織指導部副部長を後任に充てた。
  北朝鮮では最近の台風で各地で大きな被害が出ており、同通信によれば、咸鏡南道・北道の海岸地域では1000世帯以上の住居が破壊され、農耕地が浸水したという。
  咸鏡南道の被災地を現地指導した正恩氏は「今回の津波被害が示すように、わが国の全般的な海岸沿線地帯の安全対策に不備があり、海岸防潮堤がまともに建設されていない」と指摘し、早急な防災対策を指示した。
  同通信によれば、正恩氏は首都・平壌の全党員に向けた公開書簡で、咸鏡南道・北道の復旧への支援を呼び掛けた。「今はわが人民の不便と苦痛を拭うための被害復旧現場がまさにわが党が全力を投じるべき最前線だ」と訴え、党員1万2000人を復旧作業のため現地に急派する決定を伝えた。


2020.8.20-Yahoo!Japanユース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/50755110d331f14b25960435c436d07b4acb5a0a
「三重苦」で限界認めた正恩氏 対米外交は「白紙」に

  【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮労働党は、経済の成長目標に達しなかったとの判断を示し、来年1月に党大会を開くことで出直す方針を打ち出した。国際社会の制裁に加え、新型コロナウイルス対応や水害という三重苦」に見舞われ、金正恩キム・ジョンウン)党委員長が限界を認めた形だ。11月の米大統領選を控え、対米外交の方向性も事実上、「白紙」の状態に置かれている。
   正恩氏が党委員長という新たなポストに就いた2016年5月の前回党大会では、核開発と経済建設を同時に進め、「東方の核大国」として自国を輝かせると主張した。17年11月の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の試射で「国家核戦力の完成」を宣言し、翌年には正恩氏がトランプ米大統領と史上初の米朝首脳会談に臨むなど、その後も順調に推移するかに見えた。
   だが、ベトナム・ハノイでの19年2月の米朝首脳再会談が物別れに終わったことで歯車が狂い始める
   党創建75周年を10月に控える今年は、前回党大会で掲げた「国家経済発展5カ年戦略」の最終年だが、新型コロナウイルス対応のための国境封鎖や、水害が北朝鮮の経済を直撃した。
   韓国貿易協会が20日に公表した報告書によると、北朝鮮と中国の今年1~6月の貿易額は前年同期比で67%のマイナスになった。  正恩氏は、平壌の総合病院建設に力を注ぐなど、市民生活に心を砕く指導者像をアピールし、何とか威信を保っているのが実情だ。
   一方で、19日の党中央委員会総会では、新たな核兵器開発を誇示するといった米国を刺激する文言は見受けられなかった。米朝交渉が滞る中でも北朝鮮は、正恩氏とトランプ氏の親交を繰り返し強調してきた。
   トランプ氏の再選に期待をかけつつ、本格的な対米方針の練り直しも来年初めの党大会まで持ち越す姿勢が垣間見える。
   正恩氏の妹、金与正ヨジョン)党第1副部長は7月の談話で米国の決定的な立場の変化がない限り、今後も朝米首脳会談は無益だ」と牽制(けんせい)した。米朝関係の打開を、米側の譲歩にすがろうとする北朝鮮の行き詰まった内実を物語っている。


2020.7.27-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200727/k10012534341000.html
北朝鮮 新型コロナ感染者か 防疫態勢徹底を呼びかけ 党機関紙

  北朝鮮で国内に戻ってきた脱北者が新型コロナウイルスに感染している疑いがあるとして最大限の緊急態勢をとっていることを受けて、国営メディアは、「指示には無条件で服従し、応じなければ厳しく処理すべきだ」として、徹底した防疫態勢をとるよう呼びかけています。
  北朝鮮の国営メディアは3年前に韓国に脱北した人物が今月19日、軍事境界線を越えて北朝鮮南西部のケソン(開城)に違法に戻り、新型コロナウイルスの感染が疑われていると明らかにし、ケソンを完全封鎖しました。
  これを受けて、27日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は社説を掲載し、「新型コロナウイルスが国内に流入したとみることができる危険な要素だ」として、脱北した人物への検査結果が陽性だったかどうかは明らかにしていないものの、危機感をあらわにしました。
  そのうえで「誰であろうと指示には無条件で服従し、応じなければ厳しく処理すべきだ」として、マスクの着用や消毒作業など徹底した防疫態勢をとるよう呼びかけています。
  北朝鮮では制限をかけながらも中国との貿易は続けていることから国境に近い地域や港で新型コロナウイルスの流入に警戒しなければならないとしていて、水際での対策もさらに強化するものとみられます。


2020.7.20-LiveDoor(産経ニュース)-https://news.livedoor.com/article/detail/18601560/
金正恩委員長、総合病院の建設現場で工事責任者らを叱責
(金正恩氏が病院建設現場で怒り爆発)


  【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮中央通信は20日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長平壌総合病院の建設現場を視察した際、設備や資材の確保で人民に負担を押し付けていると工事責任者らを叱責し、責任ある幹部を全て交代させるよう指示したと報じた
  病院建設は、新型コロナウイルスが世界的に拡大する中、金氏が3月の着工式に出席するなど、金氏の肝いりで進められてきた。だが、国際社会による制裁や防疫のための国境封鎖で資材も思うように確保できない状況に、いらだちを爆発させたといえそうだ。
  特に金氏は、きちんと予算を立てないまま各種の「支援事業」を奨励することで「人民にむしろ負担を覆いかぶせている」と指摘した。「人民のためという党の崇高な構想が歪曲(わいきょく)され、党のイメージに泥を塗りかねない」とも厳しく批判した。
  報道には、コロナ対策の長期化で住民の不満が高まる中、自らは「住民のことを第一に考える慈愛あふれる指導者だと演出する狙いもあるとみられる。


2020.7.7-Yahoo!!Japanニュース(朝鮮日報)-https://news.yahoo.co.jp/articles/131c3aa7268e34c3c8b1584b425f372dcf171c94
北朝鮮外務省担当者「米国と対座する考えない」

  米政府の対北朝鮮交渉担当者であるスティーブン・ビーガン国務省副長官兼対北朝鮮特別代表が2泊3日の訪韓日程を開始する7日、北朝鮮が再度、米朝間交渉を拒否する意向を明らかにした。
   北朝鮮外務省のクォン・ジョングン米国担当局長は同日、朝鮮中央通信を通じて発表した談話で、「もう一度はっきり言うが、我々は米国の人と対座する考えがない。時ならずして浮上した朝米首脳会談説と関連して少し前、我が国の第1外務次官は談話を通じて明確な見解を発表した。事実、言語も変わらないので特に分析しなくても簡単に分かるように明々白々に伝えた我々の見解だった」と言った。
   ビーガン副長官の訪韓を前に、一部から同副長官が板門店で北朝鮮側と会談する可能性を取りざたする声が上がっていた。しかし、北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)第1外務次官は4日、談話を通じて「朝米対話を彼らの政治的危機を克服するための道具としか考えていない米国とは対座する必要がない」と拒否の意思を明らかにした。
  文在寅(ムン・ジェイン)大統領が米大統領選前に米朝首脳会談を実現させようという考えを表明したことについても、「当事者である我々がどのように考えるかについては全く意識せずに、生半可に仲裁の意思を表明する人がいる」と述べた。文大統領は先月30日に行われた韓国・欧州連合(EU)テレビ首脳会談で、「米大統領選挙前に北・米(米朝)間で再び向かい合って対話をするよう全力を尽くす」と話していた。
   クォン・ジョングン局長も韓国政府に向かって「仲介者」役をしないよう促した。同局長は「今でも南側では朝米首脳会談を仲介するための自分たちの努力に変わりはないというたわ言が響き続けている。自分の鼻も洗えないのに、他人の鼻から洗ってやろうという心配をしているのだから、実にぶざまだ。このように、しきりに時期をわきまえず寝言のようなことばかり言っているから、北南関係ばかりさらに壊れるだけだ。本当に見た目にも痛々しいが、『仲介者』になろうという未練があれほどまでにも強烈で、最後まで努力してみたいというのが願いなら、やってみろ。その努力の結果を見ることになるのか、それとも元も子もなく冷笑ばかり買うことになるのか、すぐに分かるだろう」と言った。


2020.6.18-しんぶん赤旗-https://www.jcp.or.jp/akahata/aik20/2020-06-18/2020061805_01_1.html
北朝鮮 軍展開を発表
韓国大統領府「強い遺憾」表明


  北朝鮮軍総参謀部報道官は17日、南北協力事業の金剛山観光や開城工業団地がある地域への軍部隊の展開や、南北軍事境界線付近での軍事訓練の再開を計画していると発表しました。朝鮮中央通信が伝えました。16日の南北共同連絡事務所の爆破に続く措置で、南北間の緊張が高まる可能性があります。大統領府の尹道漢(ユン・ドハン)国民疎通首席秘書官は17日、「強い遺憾」を表明し、「一連の言行に伴う事態の結果は、全面的に北朝鮮が責任を負うべきだ」と批判しました。(栗原千鶴)

  北朝鮮軍総参謀部報道官によると、軍隊の展開や訓練再開のほかにも、2018年の南北軍事合意に基づき、非武装地帯から一部撤収していた監視所の再設置や韓国を批判するビラの配布を軍事的に保障することも計画中だとし、朝鮮労働党中央軍事委員会に提案する方針だとしています。
  韓国統一省は、南北で合意した金剛山観光と開城工業団地を正常化するための条件づくりに、「多角的な努力を行ってきた」と強調。「北朝鮮は応分の責任を果たすべきであり、状況を悪化させる措置を中断することを求める」と述べました。
  また、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は17日、談話を発表。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が15日の演説で北朝鮮に対話を呼びかけたことについて、「嫌悪感を禁じ得ない」と表明。朝鮮中央通信は文氏が金正恩(キム・ジョンウン)氏への特使派遣を提案したものの、与正氏が拒否したと報じました。
  文氏の演説は、2000年に史上初の南北首脳会談から20年の記念演説で、南北関係を後退させず、問題を意思疎通と協力で解決していこうと呼びかけたものです。大統領府報道官は、「南北首脳間で積み重ねてきた信頼を根本的に棄損するものであり、これ以上、北朝鮮の道理分別のない言行を忍耐しない」と警告しました。
  さらに、北朝鮮側が特使派遣について一方的に公開したことについて、「前例のない非常識な行為だ。最近の北朝鮮の一連の言行は、北朝鮮にも全く役に立たず、あらゆる事態の結果は全面的に北朝鮮が責任を負うべきだろう」と表明しました。
  北朝鮮の党機関紙「労働新聞」17日付は、共同事務所の爆破の様子を写真付きで報道。朝鮮中央テレビでも映像を公開しました。


2020.6.17-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200617/k10012473111000.html?utm_int=news_contents_news-main_001
北朝鮮 軍事的措置も示唆 南北間の緊張さらに高まる可能性も

  北朝鮮は16日、南西部のケソン(開城)にある韓国との共同連絡事務所を爆破しました。今後、軍事的な措置も示唆している北朝鮮に対して、韓国は「挑発行為には軍が強力に対応する」と警告していて、南北間の緊張がさらに高まる可能性があります。
  北朝鮮は16日午後、南西部のケソンにある南北の共同連絡事務所を爆破し、国営メディアを通じて「完全に破壊したと発表しました。
  北朝鮮は、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長を批判するビラを飛ばした韓国の脱北者団体と、黙認したとして韓国政府を強く非難していて、今月13日、キム委員長の妹のキム・ヨジョン(金与正)氏が、連絡事務所の破壊を予告したうえで、今後、軍事的な措置を取ることを示唆していました。

  連絡事務所の爆破を受けて韓国大統領府は16日、緊急のNSC=国家安全保障会議を開き、終了後、「朝鮮半島の平和の定着を望むすべての人々の期待を裏切る行為だ」として強い遺憾の意を表明しました。
  また、韓国国防省は、北朝鮮の動向を24時間監視しているとしたうえで、「北が挑発行為を行うなら、韓国軍は強力に対応する」と警告しました。
  ただ、北朝鮮は、非武装化された地帯に軍を再び進出させることも検討していると警告するなど、韓国への圧力を強めていて、今後、南北間の緊張がさらに高まる可能性があります。
米高官 韓国と結束し対応する姿勢強調
  アメリカ政府高官は16日、NHKの取材に対して、「アメリカは北朝鮮がケソン(開城)にある韓国との共同連絡事務所を破壊したことを承知している」と答えました。
  そのうえで、この高官は、「アメリカは同盟国である韓国と緊密に連携している」として、北朝鮮の動きに韓国と結束して対応する姿勢を強調しています。
  また、国務省は「南北関係のための韓国政府の努力を全面的に支持し、北朝鮮がこれ以上、非生産的な行動をしないよう強く求める」とする報道担当者のコメントを出しました。
  トランプ政権は、北朝鮮の完全な非核化を目指し、交渉の再開を求める方針を崩しておらず、北朝鮮が挑発行為をエスカレートさせないようけん制しながらアメリカとの対話のテーブルに戻るよう引き続き、呼びかけていくとみられます。
  こうした中、ポンペイオ国務長官は北朝鮮問題を担当するビーガン国務副長官とともに16日からハワイを訪れます。
  アメリカ国務省は訪問の詳細を明らかにしていませんが、アメリカメディアは政府関係者の話として、ポンペイオ長官らが中国政府の高官と会談すると報じていて、北朝鮮への対応をめぐっても意見を交わす可能性があります。
国連事務総長「南北対話の再開を
  国連のグテーレス事務総長は16日、ニューヨークで声明を発表し「朝鮮半島情勢の進行を懸念している。すべての当事者にとって平和と繁栄に導く南北対話の再開を呼びかける」として、緊張緩和に向けた努力を促しました。
  グテーレス事務総長は、今回の爆破に先立って北朝鮮が韓国とのすべての連絡ルートを遮断すると発表したあとの10日にも誤解と誤算を避けるために必要だ」として、連絡ルートの再開を求めていて事態の悪化に懸念を深めています。
海外主要メディア 北朝鮮のねらい分析
  北朝鮮が16日、ケソン(開城)にある南北の共同連絡事務所を爆破したことについて、海外の主要メディアも、相次いで速報するとともに、北朝鮮のねらいや背景を分析しています。
  このうちイギリスの公共放送BBCは、「南北の融和や協力関係に大きな打撃となる」という韓国の大学の専門家の分析を伝えました。
  そのうえでアメリカと北朝鮮の非核化交渉が暗礁に乗り上げるなか「北朝鮮は危機を作り出すことでアメリカとの交渉において影響力を強めようとしている」との見方を紹介しました。
  また、イギリスの有力紙、ガーディアンは「北朝鮮で食糧危機が伝えられるなか、南北の経済協力の再開に向けて韓国に圧力をかけるねらいがある」との専門家の分析を伝えました。
  そのうえで、北朝鮮は核施設を閉鎖すればアメリカが制裁を解除するだろうと予測した韓国に裏切られたと感じていることに加え、韓国が北朝鮮を批判するビラを飛ばしたり、アメリカとの合同軍事演習を行ったりしていることに憤っていることが背景にあると分析しました。
  このほか、アメリカのCNNは16日付けの電子版で「対話促進を目的に韓国が出資して北朝鮮の土地に建設した建物を爆破したことはとても象徴的な意味を持つ」としたうえで、「2国間関係の転換点となるだろう」と分析しました。
  また、AP通信は「北朝鮮の経済状況が悪化するなか、国民の関心をそらすねらいがある」との専門家の見立てを伝えています。


2020.6.17-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200617/k10012473291000.html
南北連絡事務所の爆破写真を公開 北朝鮮国営メディア

  北朝鮮の国営メディアは17日朝南西部のケソン(開城)にある韓国との連絡事務所を16日に爆破した際の写真を公開しました。
  北朝鮮は16日午後、南西部のケソンにある南北の共同連絡事務所を爆破し、国営メディアを通じて「完全に破壊した」と発表しました。
  これについて、17日付けの朝鮮労働党の機関紙、「労働新聞」は、爆破の瞬間を撮影した写真を掲載しました。
  6枚の写真には、建物が黒煙に包まれ、たくさんの破片が空中に吹き飛んでいる様子が写っています。
  労働新聞は、「人間のくずたちに懲罰を加えた」としたうえで、韓国政府に対して、「これは第1段階の行動だ。今後のふるまいに応じて、措置の強さと決行の時期を決める」と警告しました。
  北朝鮮は、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長を批判するビラを飛ばした韓国の脱北者団体と、これを黙認したとして韓国政府を強く非難していて、今月13日、キム委員長の妹のキム・ヨジョン(金与正)氏が、連絡事務所の破壊を予告していました。


2020.6.13-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/
「非核化は消えた」北朝鮮が談話 米に対抗の方針強調

  北朝鮮は、韓国外務省が北朝鮮の核問題をめぐって、完全な非核化のための努力を継続すべきだと表明したことに対して、「非核化は消えた。たわごとだ」とする談話を発表し、軍事力を強化し、アメリカに対抗していく方針を強調しました。
  史上初めての米朝首脳会談から2年となった12日、北朝鮮の外相が核やミサイル開発を推し進める姿勢を強調したのに対し、韓国外務省は米朝対話の速やかな再開と、完全な非核化のための努力を継続すべきだと表明しました。
  これについて、北朝鮮外務省でアメリカを担当するクォン・ジョングン局長は13日、談話を発表し、韓国政府に対して「米朝関係や核問題に割り込んで来る余地はない。現在、米朝対話がなく、非核化が消えたのは仲介者がいないからではない」と突き放しました。
  そのうえで「非核化というたわごとはやめたほうがいい。われわれはアメリカによる脅威を制圧するための力を養っていく」として、軍事力を強化し、アメリカに対抗していく方針を改めて強調しました。
  これに先立って、北朝鮮は核戦争に対する抑止力をさらに強化するとして、アメリカをけん制していて、米朝関係の行き詰まりが鮮明になっています。


2020.6.13-Yahoo!!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/c5dbdc39e3b5bfab1e87c47e28694ee1fa017b1d
北が韓国に報復示唆 ビラ散布対応で「信頼粉々に」

  【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮労働党で対韓国政策を担うチャン・グムチョル統一戦線部長は12日夜に発表した談話で、韓国の脱北者による北朝鮮体制批判ビラの散布に対する韓国政府の対応を信頼よりも疑惑が上回ると非難し、韓国への信頼は粉々になったと警告した。朝鮮中央通信が報じた。
  韓国大統領府は11日に国家安全保障会議(NSC)で、ビラ散布を「徹底して取り締まる」方針を表明したが、チャン氏は「実践に踏み出せない相手とは対座したくない」と韓国政府を批判。「今後流れる時間は、南朝鮮(韓国)当局にとって実に悔やまれ苦しいものになるだろう」とさらなる報復措置を示唆した。  北朝鮮は、ビラ散布に反発、韓国を「敵」とみなして通信を遮断する強硬措置に着手した。チャン氏は、南北関係の悪化について「約束を履行する意志がなく、決行する力がなく、無能だったからだ」と韓国側を突き放した。


2020.6.9-JIJI COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2020060900189&g=int
韓国との通信線、すべて遮断 非難ビラ対抗措置第1弾―北朝鮮

  【ソウル時事】朝鮮中央通信は9日、北朝鮮が同日正午(日本時間同)から韓国との間で設けた通信線を「完全に遮断、廃棄する」と報じた韓国の脱北者団体が北朝鮮に向けて散布した非難ビラへの対抗措置第1弾。南北融和を進めてきた文在寅政権に対し、北朝鮮は強硬姿勢を強めている。
  報道によると、金正恩朝鮮労働党委員長の妹、金与正党第1副部長金英哲党副委員長は8日、対南(韓国)事業部署の会議で「対南事業を徹底して対敵事業に転換すべきだ」と強調。「犯した罪の代価を正確に計算する段階別の対敵事業計画を審議し、初めに北南間のすべての通信連絡線を完全に遮断することを指示した」という。
  対象には、朝鮮労働党中央委員会本部と韓国大統領府とを結ぶホットライン(直通電話)のほか、北朝鮮南西部・開城にある南北共同連絡事務所軍当局間の通信線などが含まれる。いずれも文政権誕生以降に開設、復旧された連絡回線で、南北融和の成果の一つに数えられていた。


2020.6.7-SankeiBiz-http://www.sankeibiz.jp/macro/news/200607/mcb2006070827005-n1.htm
金与正氏が対韓工作主導 「対話の象徴撤廃」指示…文政権揺さぶり

  【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の朝鮮労働党統一戦線部は5日夜、金正恩(キム・ジョンウン)党委員長を非難するビラの散布に反発し、北朝鮮の開城(ケソン)に南北が設置した共同連絡事務所を「まず断固、撤廃する」と予告した際、正恩氏の妹の金与正(ヨジョン)党第1副部長の指示だと明らかにした。報道官談話として朝鮮中央通信が報じた

  与正氏は4日の談話でビラ散布を批判し、事務所の閉鎖だけでなく、経済協力事業の開城工業団地の完全撤去や南北軍事合意の破棄も示唆していた。報道官は「対南事業を総括する(与正)第1副部長が警告した談話ということを胸に刻むべきだ」と主張。検討に着手するようにとの与正氏の指示に従って順次、実行に移す考えも示した。
  与正氏が対南事業を総括する立場にあると、北朝鮮が公表するのは初めて。2018年の南北首脳会談の合意で開設された連絡事務所という「対話の象徴」が閉鎖の危機にある上、首脳間の橋渡し役として、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が信頼を置いてきた与正氏が強硬姿勢を強めたことは、文政権にとって二重の衝撃といえそうだ。
   与正氏の警告を受け文政権は即座に、ビラ散布を含め、軍事境界線付近で南北間の緊張を高める行為を防ぐ法律案の準備を明らかにし、大統領府高官が「百害あって一利なし」とビラ散布を批判するなど迎合姿勢を見せた。北朝鮮は、文政権は強く揺さぶるほど譲歩を引き出せると判断した可能性がある。法制化の動きに韓国内では「表現の自由の侵害」との反発も高まっており、韓国社会の分断を促す狙いも読み取れる。
   文大統領は1950年代の朝鮮戦争の戦死者らを追悼する「顕忠日」の6日に演説したが、北朝鮮問題には具体的に触れなかった。
   一方、北朝鮮は報道官談話で、飛来するビラについて「回収し続けて疲労に悩まされてきた。耐え難い」と言及。ビラによる批判が北朝鮮体制を脅かしている事実を認めた格好だ。「われわれも南側が大いにくたびれることを準備している」とも予告しており、今後、軍事的挑発の度合いを高めていく可能性がある。


2020.6.4-Bloomberg-https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-06-03/QBDDLBT0AFB401
北朝鮮が南北軍事合意破棄を警告、ビラ散布と韓国を非難-KCNA

  北朝鮮は南北軍事合意の破棄を警告した。国営朝鮮中央通信(KCNA)が4日、金正恩朝鮮労働党委員長の妹である金与正氏の談話として伝えたもので、韓国が反北朝鮮のビラを散布したと非難している。
  韓国と北朝鮮は2018年に互いに敵対的行為を全て停止することを盛り込んだ軍事分野合意書に署名した。
  金与正氏は談話で、「板門店宣言と軍事分野合意書で双方が軍事境界線一帯でのビラ散布を含む全ての敵対的行為禁止で合意したことを南の当局は認識しなければならない」とした。
  談話はさらに、金剛山観光の停止に続く開城工業団地の撤去、南北共同連絡事務所の閉鎖の可能性も警告した。


2020.5.25-東京新聞 Tokyo Web-https://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/202005/CK2020052502000123.html
正恩氏「核抑止力を強化」 非核化交渉停滞 米けん制か

  【ソウル=相坂穣】北朝鮮国営の朝鮮中央通信は二十四日、朝鮮労働党の中央軍事委員会拡大会議が開かれ、金正恩(キムジョンウン)党委員長が指導したと報じた。「核戦争抑止力を一層強化し戦略武力を高度の臨戦状態で運営する新たな方針」が提示された。
  日時は伝えていないが、二十三日に開催されたとみられる。開催が伝えられるのは昨年十二月以来、約五カ月ぶり。北朝鮮の非核化をめぐる米朝交渉が停滞する中、核ミサイル開発の継続を示唆し米国をけん制する狙いがあるとみられる。
  会議では、新たな部隊の組織編成や砲兵攻撃能力について議論。今後、大陸間弾道ミサイル(ICBM)潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の開発を進展させる可能性がある。
  人事では、李炳哲(リビョンチョル)党副委員長が中央軍事委副委員長に選出され、朴正天(パクジョンチョン)軍総参謀長が次帥に昇格した。いずれもミサイル開発を主導してきた幹部だ。
  党機関紙の労働新聞は二十四日、拡大会議に出席した正恩氏の写真を掲載した。動静が伝えられるのは、肥料工場の視察が報じられた今月二日以来、二十二日ぶり。四月に約二十日間、公式の場から姿が消えた際は「重病説」も流れたが、今回は側近らと地方に滞在しているとの見方が強かった。
  韓国・崇実(スンシル)大政治外交学科の李貞チョル(イジョンチョル)教授は本紙に「正恩氏が長く現れなかったのは、それだけ周到に情報分析や予想をしていたためだろう。軍事委で戦略兵器に言及しており、ミサイル試験を近く実施する可能性がある」と語った。


2020.5.19-Sankei Biz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200519/mcb2005191205018-n1.htm
北朝鮮、風邪の症状でも結核施設に強制隔離 正恩氏不在の3週間と一致
(1)
  新型コロナウイルスの感染拡大が世界的に深刻化していた4月上旬から中旬、北朝鮮でぜんそく症状の住民が、結核患者が入所している施設に強制隔離されていたことが分かった。隔離は新型コロナの検査や治療技術、資機材がない中、ぎりぎりの感染拡大防止策とみられ、北朝鮮当局が感染に神経をとがらせていた様子がうかがえる。(加藤達也)
  北朝鮮各地の住民と連絡を取り合う脱北者の男性(韓国在住)が明らかにした。防疫が厳格化された時期は金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の活動が公式に伝えられなかった3週間と一致。日本の情報当局も同様の情報を得ており新型コロナと金氏の動静の関係に注目している。
  金氏をめぐっては4月11日の朝鮮労働党中央委員会政治局会議への出席を最後に公式報道が途絶え、同月下旬は米メディアが重病説を報じるなど去就と動静に注目が集まっていた。姿を見せなかったのは政権中枢への感染予防の一環だった可能性もある。
   男性が4月中旬、中朝国境の茂山(ムサン)の知人に連絡したところ4月15日の金日成主席の誕生日を迎え、「中国からのコロナ感染を防ぐ」として警備が強化されたという。
   現地には少なくともその時点でコロナ感染確認のすべはなく、感染者の特定はできなかったが、郊外の結核病院に数十人を隔離。知人は「もともと入院していた結核患者も混在しており、『コロナ』を理由に隔離された者の正確な数や症状も判然としていない」と話したという。
   現地の防疫部署には中央機関から「異常が表れた者は必ず隔離しろ」と指示が下り、「該当者がいない」と報告すると「そんなはずはない」と検閲団の調査を受ける。
  知人は男性に「検閲を受けると面倒なので、(仕事をしているところを示すために)ぜんそくや風邪の患者を結核病棟で強制的に隔離せざるを得なかったようだ」と明かしたという。
(2)
  経済活動も死活的に縮小し、恵山(ヘサン)ではチャンマダン(自由市場)を閉鎖。だが商人は携帯電話で直売を続け、駅前やバス停など人が集まる場所にも小規模な取引場が自然発生した。
  経済開発に力を入れる羅先(ラソン)や新義州(シンウィジュ)では4月中旬に突然、中国からの物流統制が緩和されたという。男性は「この2地域は物流の大動脈。長期に遮断すれば餓死者が出る恐れもあり、緩和せざるを得なくなったのではないか」とみている。
  一方、平壌(ピョンヤン)では同じ時期、住民に「社会主義保健制度の優越性と正当性」の宣伝や「防疫こそが最高尊厳(金氏)を守ることになる」という認識の浸透が図られ始めた。
  「クラスター化を避けるためか、集会ではなくスピーカーや戸別放送で音声のみによる録音講演」が多用されているといい、所属ごとに自己批判などで忠誠心を確認する「生活総和」も個人報告に移行。
  新型コロナについて北朝鮮は現在も感染者の存在を認めないが、4月初旬の平壌では建物の消毒や食堂での“3密”回避などが厳格に実施され、「重苦しい暮らしを強いられている」と訴える人もいたという。
  外出時のマスク着用は北朝鮮でも義務化。ただ未着用者もおり、「大学生らが臨時編入された防疫監視チームが調べてマスクの不携帯が分かると反省文を書かせる」(住民の報告)。
治安機関は警戒態勢
  北朝鮮情勢に詳しい麗澤大の西岡力客員教授の話「現地からの情報では、北朝鮮住民の間には『飢えて死ぬか、肺炎で死ぬかだ。黙って死んではいかないなどという声が全国に広がり、金正恩、与正の兄妹の責任を問う者も出て、暴動を恐れる治安機関は3月22日から非常警戒態勢に入ったと聞く。ウイルスの蔓延(まんえん)で独裁体制が揺らぐほどの大打撃を受けている


2020.5.7-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200507/k10012420191000.html
北朝鮮でSLBM発射実験などに関連の動きか 韓国情報機関

  韓国の情報機関は、北朝鮮東部の造船所で、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイルの水中からの発射実験に使う装備やSLBMの搭載が可能な新型潜水艦に関連した動きが見られることを明らかにし、SLBMの発射実験や新型潜水艦の進水に向けた準備の可能性があるという見方が出ています。
  これは、韓国の情報機関、国家情報院が6日、国会の情報委員会に対し、非公開で行った報告の中で明らかにしたものです。
  それによりますと、北朝鮮東部のシンポにある造船所では、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイルの水中からの発射実験に使う装備やSLBMの搭載が可能な新型潜水艦に関連した動きが見られるということです。
  北朝鮮は去年7月、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が、日本海で作戦任務にあたるために新たに建造された潜水艦を視察したと伝え、韓国軍は潜水艦の大きさなどからSLBMを3発搭載できると分析していました。
  また、去年10月には、東部のウォンサン(元山)沖からSLBM1発を発射し、北朝鮮は、「北極星3型」の発射実験に成功したと発表しています。
  国家情報院の報告について、7日付けの韓国の複数の有力紙は、SLBMを沖合から再び発射する実験や、3000トン級の新型潜水艦の進水に向けた準備の可能性があるという見方を伝えています。


2020.5.6-産経新聞 THE SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200506/wor2005060006-n1.html
北朝鮮が平壌近郊に新たな弾道ミサイル関連施設を完成へ ICBM用か 米研究機関分析

 【ワシントン=黒瀬悦成】米政策研究機関「戦略国際問題研究所」(CSIS)と軍事誌ジェーン・インテリジェンス・レビューは5日、北朝鮮の平壌国際空港の一角に、弾道ミサイル開発関連である可能性が極めて高い新たな施設が完成しつつあるとする、商業衛星画像に基づく共同分析結果を発表した。建物の一つは、全長約22メートルとされる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の「火星15」(推定射程約1万3千キロ)を起立状態で収納できる規模だという。
   問題の施設は、平壌の北西約17キロに位置し、2016年半ば頃から建設が始まった。今年後半または初頭にも完成して運用が始まるとしている。
   3月21日と4月15日に撮影された衛星画像を分析したところ、建物の規模や配置などに加え、平壌地区にある弾道ミサイル部品製造施設に比較的近い場所にあることから、ミサイル関連施設であると結論付けたとしている。
   また、施設の敷地内に鉄道の引き込み線があり、貨物の積み下ろしターミナルが大きな屋根で覆われていることや、建物やターミナルなどを結ぶ道路が、ミサイルを車両で運搬しやすいように幅9~10メートルの道路で結ばれていることもミサイル施設の特徴を表していると分析した。
   北朝鮮は、2018年6月にシンガポールで行われた初の米朝首脳会談でICBM発射の自制を表明していた。新たな施設の存在は、北朝鮮が発射凍結の裏で弾道ミサイル開発を着実に進めている実態を改めて裏付けるもので、日米などで警戒感が広がるのは確実とみられる。


2020.5.3-JIJI COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2020050300103&g=int
北朝鮮、韓国側監視所を銃撃 被害なし、対応射撃も―非武装地帯

【ソウル、ワシントン時事】韓国軍合同参謀本部によると、北部・江原道の南北軍事境界線の非武装地帯(DMZ)で3日朝(日本時間同)、北朝鮮側が韓国側の軍監視所を銃撃した。銃声があり、確認したところ4発の弾痕が確認され、韓国側は対抗措置として、北朝鮮に警告射撃を実施した。韓国側に人員や装備の被害はないという。
   韓国側は北朝鮮側に通知文を送り、事態が拡大しないよう説明を求めたが、北朝鮮側からの返信はない。韓国側は銃撃発生当時、現場の霧が濃く、視界が良くなかったことなどの状況を考慮した結果、意図的な軍事的挑発の可能性は低いとみているもようだ。合同参謀本部関係者は「北朝鮮側に特異な動向はない」と強調した。
   ポンペオ米国務長官も3日、ABCテレビに出演し、銃撃について「偶発的だったと思う」と述べた。
 南北は2018年9月の首脳会談に合わせた軍事当局間の合意に基づき、DMZで一部の緊張緩和措置を取ってきたが、DMZ内でこうした銃撃事件が発生するのは合意締結後初めて。合同参謀本部関係者は「一切の敵対行為を中止する」とした同合意に北朝鮮が違反したとみているが、銃撃の「意図を確認する必要がある」と慎重な姿勢を示している。


2020.5.3-JIJI COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2020050200271&g=int
金正恩氏、残る健康不安説 20日ぶりの健在確認―北朝鮮

 【ソウル時事】北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は2日、20日ぶりに動静が写真付きで報じられ、健在が確認された。米メディア報道で浮上した「重体説」を払拭(ふっしょく)した形だが、正恩氏の健康状態への疑念は依然、根強く残る
  「工場が操業すれば、経済戦線の成果を確信させる旗印となる」。党機関紙・労働新聞は2日、正恩氏が1日に西部・平安南道順川にある肥料工場の完工式に出席し、こう語ったと1面で報じた。
  公開された写真や映像では、正恩氏が自ら歩いて式典に出席し、妹の金与正党第1副部長からはさみを受け取って笑顔でテープカットに臨んだほか、工場を視察しながら厳しい表情で朴奉珠首相らに指示する姿が写っていた。たばこを手に政府幹部らを指導する態度からは、米CNNテレビが4月に報じた「手術後に重体に陥った」様子はうかがえない。
  現在の姿であることを強調するためか、「順川リン酸肥料工場竣工(しゅんこう)式 2020年5月1日」と記されたパネルの前に座る正恩氏の写真もある。
  同工場は17年7月に着工し、19年3月に工事が本格化。正恩氏は今年1月の視察で、工場建設は「今年遂行すべき経済課題の中で党が最も重視する対象の一つ」と述べ、建設加速を指示していた。巨大プロジェクトの完成式典出席は経済的成果を国内に誇示する一方、健在を証明するうってつけの機会だったとみられる。
  ただ、今回の重体説は、故・金日成主席の生誕記念日(4月15日)に遺体が安置されている平壌の錦繍山太陽宮殿への参拝を体制発足後、初めて見送ったことが発端。専用列車が東部・元山の駅で確認されたことも疑念を深めた。
  これまでも長期間にわたり動静が不明だったことはあるが、重体説への関心の高まりは、若くして極度に肥満な正恩氏の健康への懸念が深まっていることが一因。新型コロナウイルスの感染流入も指摘される中、「空白の20日間」の解明も含め、今後、各国の関係当局は正恩氏の健康問題に神経をとがらせそうだ。


2020.4.25-FNN-https://www.youtube.com/watch?v=AETm6yntxBU
北朝鮮にミサイル発射の兆候 中国から医師団派遣も

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長の健康不安説が取り沙汰される中、中国が医師団を派遣したとみられる一方で、ミサイル発射に関する情報も出てきた。
  中朝関係筋はFNNの取材に、中国共産党幹部と心臓外科などの専門医6~7人が、19日に北朝鮮に入ったと明らかにした。 金委員長のくわしい健康状態はわかっていない。
  こうした中、韓国の大手紙・東亜日報は、アメリカ当局が24日、北朝鮮によるミサイル発射の兆候をとらえたと報じた。 この報道によると、アメリカ当局は、東部の宣徳(ソンドク)付近で、短距離や準中距離級のミサイルが48時間以内にも発射される可能性もあるとみている。
  また、観覧するためとみられる施設も確認されたということで、東亜日報は、ミサイル発射で金委員長の健在を誇示する狙いもあるとの見方を伝えている。 (2020/04/26) FNNプライムオンライン


2020.4.25-産経新聞 THE SANKEI NEWS WEB-https://special.sankei.com/a/international/article/20200425/0002.html
北朝鮮でも多数の死者か 新型コロナ、感染拡散

【ソウル=桜井紀雄】新型コロナウイルスの感染者が「国内にいない」と世界保健機関(WHO)に報告している北朝鮮で、実際には感染による死者が少なくとも267人出ていることが、韓国の脱北者団体が入手したリストから判明した。北朝鮮が新型コロナにまつわる隔離対象者や死者を全て「疑い例」として処理し、実態を隠蔽していることも浮き彫りになった。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の動静が途絶えている背景にも、新型コロナの感染が拡大している事情がありそうだ。
 北朝鮮の軍出身者らでつくる韓国の脱北者組織「北朝鮮人民解放戦線(北民戦)」が、北朝鮮の新型コロナの現況をまとめた幹部向け報告書の内容を得た。他の人への感染を防ぐための自主隔離や強制隔離の対象者も死者も報告上、全て新型コロナの「疑い患者」として扱われている。


2020.4.22-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200422/k10012400001000.html
「キム委員長の重篤 確認した人誰もいない」トランプ大統領

アメリカのトランプ大統領は、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が重篤な状態になっているという情報が伝えられていることについて、「それを確認した人は誰もいない」と述べて、アメリカ政府として確認していないことを明らかにしました。
  アメリカのCNNテレビなどはアメリカ政府の関係者の話として「北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が、手術のあと、重篤な状態になっているという情報があり、アメリカ政府が、状況を注視している」と伝えていますが、韓国政府などは慎重な見方を示しています。
  これについてアメリカのトランプ大統領は21日の記者会見で「重篤な状態だと伝えられているが、それを確認した人は誰もいない」と述べ、アメリカ政府としてキム委員長の健康状態を確認していないことを明らかにしました。そのうえで「伝えられているとおりならば、非常に深刻な状態で、良くなるように祈るしかない」と述べました。
  キム委員長は、祖父のキム・イルソン(金日成)主席の誕生日である4月15日に合わせて毎年、キム主席の遺体が安置されている宮殿を訪れていますが、ことしは訪問が伝えられませんでした。
  またキム委員長が地方の施設で手術を受け、療養しているという観測も一部で流れています。
  キム委員長の動静は1週間余り途絶えており、健康状態について各国が注視しています。


2020.4.20-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200420/mcb2004200727007-n1.htm
北、制裁逃れ IT労働者1000人を派遣し外貨稼ぎ

  【ニューヨーク=上塚真由】北朝鮮が昨年11月時点で、少なくとも1000人のIT技術労働者を海外に派遣し、違法に外貨を稼いでいることが、近く公表される国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会・専門家パネルの年次報告書で分かった。北朝鮮の軍事部門がIT労働者の派遣を統括しており、核ミサイル開発の貴重な資金源になっているとみて警戒を強めている。
  近く公表される年次報告書によると、北朝鮮のIT労働者の派遣先は、中国、ベトナム、ネパールなど。自らの素性を隠してフリーランスの立場で求人サイトなどに登録し、カナダ、中国、ロシア、米国などから依頼を受けているというIT労働者は平均で月5000ドル(約54万円)を稼ぎ、このうち約3分の1を本国に送金。報告書では、北朝鮮が年間で2040万ドル(22億円)を取得しているとした。

  IT労働者は月3000ドル以上を稼ぐことを求められ、達成できない場合には職を取り上げられるという。IT労働者は、サイバー攻撃を行う要員とは、別の軍事部門が管轄しているが、報告書では、目標を達成できないことに不安を感じたIT労働者が、サイバー攻撃などに加担する例もあるとしている。 
  国連安保理は2017年の制裁決議で、北朝鮮労働者の新規受け入れ禁止や、19年12月までに本国に送還することを加盟国に義務付けた。
  報告書では、制裁逃れのため、就労用の査証(ビザ)以外で中国やロシアに入国した例を列挙した。中国に関しては「2000人が出稼ぎ目的で訪問ビザで入国した」との加盟国から情報が寄せられたと明記。ただ、中国はパネルに対し「出稼ぎ目的の入国は確認できない」と回答した。
   ロシアでは昨年、観光用や学生用ビザの発給件数が急増したことを報告した。
   また、北朝鮮のスポーツ選手や医療従事者が海外で働く例も、制裁決議の違反に当たる可能性があると指摘。サッカーのイタリア1部リーグの強豪ユベントスに所属していた北朝鮮の選手が今年1月、カタールの1部リーグのチームに移籍したことを問題視。専門家パネルは、イタリアとカタールに問い合わせたが、回答を得られていないとしている。


2020.4.15-Goo ニュース(産経新聞)https://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor2004150027.html
北朝鮮で静かな金主席生誕記念日 韓国総選挙に「北風」はなし

【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は15日、故金日成(キム・イルソン)主席の生誕記念日「太陽節」を迎えた。「最大の祝日」と位置付けるが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、北朝鮮は非常防疫態勢を続けており、行事は大幅に縮小されたもようだ。
  北朝鮮は14日に日本海に向けて短距離巡航ミサイル数発を発射したが、北朝鮮メディアは15日、発射について一切触れていない。
  北朝鮮の軍事的挑発は韓国で「北風」と呼ばれ、選挙の行方を左右するといわれてきたが、韓国世論の関心が新型コロナと経済問題に集中する中、15日の韓国総選挙にも大きな影響を与えなかったとみられる。
  14日には、平壌で朝鮮労働党幹部らが太陽節を祝う「中央報告大会」が例年開かれてきたが、北朝鮮メディアは開催を報じていない。ラヂオプレス(RP)によると、14日に開催報道がないのは1992年以降初めて。韓国統一省当局者は、新型コロナを受けて記念行事が大幅に縮小されるとの見通しを示していた。
  金主席らの銅像が立つ平壌の万寿台(マンスデ)の丘には15日、マスク姿の市民や軍人が次々訪れ、献花した。北朝鮮は14日付の党機関紙、労働新聞で、国内に新型コロナの感染者が1人もいないと主張しつつ、「感染予防事業に漫然と向き合う現象が起きている」と警告し、対策を徹底するよう国民に呼び掛けている。


2020.4.15-Yahoo!!Japan-https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200415-00000021-cnippou-kr
北、異例となる「沈黙の太陽節」…金正恩氏、錦繻山太陽宮殿にも行かず

北朝鮮が民族最大の名節としている金日成(キム・イルソン)主席の108回の誕生日(北朝鮮では太陽節)である15日にどのような行事も行わなかった。
  韓国政府当局者は「通常、北朝鮮は主要記念日に中央報告大会(慶祝式)と慶祝夜会などの行事を通じて雰囲気を盛り上げる」とし「だが、今日(15日)午前現在、毎年行ってきた行事を執り行ったという報道がなく注目している」と明らかにした。
  北朝鮮は整週年と呼ばれる5周年や10周年行事を大規模に行って平年には縮小する場合はあるが、金日成主席や金正日(キム・ジョンイル)の誕生日行事は行ってきた。だが、今年の金日成の誕生日は行事が皆無だということだ。
  特に、新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)が拡大していた金正日総書記の誕生日(2月16日)行事の時、最小限の労働党幹部だけを伴って錦繻山(クムスサン)太陽宮殿(金日成・金正日の遺体安置場所)を参拝した金正恩キム・ジョンウン)国務委員長の動静もこの日伝えられないでいる。
  金正日の誕生日の時は、当日午前に労働新聞と朝鮮中央通信が写真を添付して金国務委員長の参拝について報じたこととは違いがある。毎年、祝祭のように雰囲気を盛り上げてきた例年と比べて異例だという評価だ。今年は金日成主席の誕生日記念切手を北朝鮮が発行して、この日午前から朝鮮中央テレビが金主席の活動映像を集めた記録映画(ドキュメンタリー)を放映するだけだ。
  ただ、当局は北朝鮮が大規模な行事はしなくても、住民たちが北朝鮮全域に建てられている金主席の銅像の元を訪れて献花したり小規模行事は行うだろうとみている。
  このように北朝鮮が「沈黙」の太陽節を送る理由は、新型コロナと関連があるというのが専門家の分析だ。
  建国(コングク)大学統一人文学研究団のチョン・ヨンソン教授は「北朝鮮は劣悪な医療環境で、感染者の診断はもちろん、感染者が発生した場合には治療が思うようにできないため遮断戦略を取っている」とし「物理的に新型コロナの感染拡大を防ぐための接触を減らし、国家規模の大規模行事を中止することによって住民たちに警戒心を与えるための次元だと考えることができる」と分析した。
  北朝鮮は1月中旬、中国から新型コロナが広がると、国際航空便や中国・ロシアとつながる陸路を封鎖するなど「密封政策」を取ってきた。


2020.4.14.-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200414/k10012386331000.html
北朝鮮 日本海に短距離巡航ミサイルとみられる飛しょう体発射

韓国軍は、北朝鮮が14日朝、日本海に向けて、短距離の巡航ミサイルとみられる飛翔体を数発、発射したと明らかにしました。
  韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が14日朝、東部カンウォン(江原)道のムンチョン(文川)付近から日本海に向けて、短距離の巡航ミサイルとみられる飛しょう体を、数発、発射したと発表しました。
  韓国軍の関係者は飛しょう体は、14日午前7時ごろから40分余りの間に発射され、飛行距離は150キロ以上とみられると説明しています。
  北朝鮮は2017年6月に「新型の巡航ミサイルの初めての発射実験に成功した」と発表していて、米韓両軍は当時の状況と比較するなど詳しい分析を進めています。
  また、14日はムンチョンに近いウォンサン(元山)付近で、北朝鮮の戦闘機が空対地ミサイルを発射したことも確認されたということです。
  北朝鮮では「最大の祝日」とされるキム・イルソン(金日成)主席の誕生日を15日に控えていて、国威の発揚を図るとともに、新型コロナウイルスへの対応に全力であたる中でも、軍の態勢は万全だと強調するねらいがあるとみられます。
  また、北朝鮮は先月、4回にわたって短距離弾道ミサイルとみられる飛しょう体を発射していて、軍事力の強化に取り組む姿勢を示すことで、アメリカやあす、総選挙が行われる韓国に揺さぶりをかけるねらいもあるとみられます。
防衛省 情報収集している
  韓国軍が、北朝鮮が14日朝、短距離の巡航ミサイルとみられる飛しょう体を発射したと、明らかにしたことについて、防衛省は「韓国側の発表は承知していて、情報を収集している。防衛省・自衛隊としては、平素から北朝鮮の動向について、警戒・監視を行っている」としています。
官房長官「米韓と緊密に連携し警戒監視に努める」
  菅官房長官は午後の記者会見で「事柄の性質上、個々の具体的な情報の内容や、わが国の対応について答えることは差し控える。北朝鮮の意図についても断定的に申し上げることは控えたい」と述べました。
  そのうえで「政府としては、北朝鮮の軍事動向について引き続きアメリカや韓国と緊密に連携しながら、必要な情報収集と分析、警戒監視に努めている」と述べました。
自民 二階幹事長「日本の怒りを明確に」
自民党の二階幹事長は記者団に対し「発射が相次ぎ、大変遺憾だ。北朝鮮に対して強く抗議する。日本が怒っていることを明確に示すべきだ」と述べました。


2020.4.13-Niftyニュース -https://news.nifty.com/article/world/korea/12240-628690/
北朝鮮で最高人民会議開催…金正恩氏は出席せず

北朝鮮で日本の国会にあたる最高人民会議第14期第3回会議が12日、平壌の万寿台議事堂で行われた。朝鮮中央通信が伝えた。
  金正恩党委員長は出席しなかった。当初、北朝鮮は10日に最高人民会議を開催するとしていたが、2日遅れの開催となった。延期の理由は明らかにされていない。一方、金正恩氏は、11日に開かれた朝鮮労働党政治局拡大会議には出席した。
  会議には、崔龍海(チェ・リョンヘ)最高人民会議常任委員会、朴奉珠(パク・ポンジュ)労働党中央委員会副委員長、幹部席に登壇した。金才龍(キム・ジェリョン)内閣総理、李日煥(リ・リルファン、崔輝(チェ・フィ)、李炳哲(リ・ビョンチョル)、金徳訓(キム・ドックン)、金英哲(キム・ヨンチョル)の各氏らと国務委員会、最高人民会議常任委員会のメンバーが、幹部席についた。
  会議では、「リサイクル」「遠隔教育法」などが討議され、複数の代議員を召還、補欠選挙した。


2020.3.30.-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200330/k10012356951000.html
「超大型ロケット砲 きのう発射実験」北朝鮮国営メディア

北朝鮮の国営メディアは、「超大型ロケット砲」の発射実験が29日朝鮮労働党の幹部の立ち会いのもと行われたと伝えました。キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が立ち会ったかどうかは明らかにしていませんが、発射実験は成功したとしていて、今後、実戦配備される見通しです。
  韓国軍は、北朝鮮が、29日午前、日本海に向けて短距離弾道ミサイルとみられる飛しょう体2発を発射し、およそ230キロ飛行したとしています。
  これについて、30日付けの朝鮮労働党の機関紙、労働新聞は国防科学院が、29日「超大型ロケット砲」の発射実験を党の幹部の立ち会いのもと行ったと伝えました。
  発射実験は成功し、朝鮮人民軍に引き渡されるとしていて今後、実戦配備される見通しです。
  北朝鮮としては、ミサイル技術の向上を図るとともに、新型コロナウイルスの感染が世界的に広がる中でも、軍の態勢に問題はないと国内外にアピールするねらいがありそうです。
  一方、労働新聞は、今回の発射にキム・ジョンウン委員長が立ち会ったかどうかは明らかにしていません。
  北朝鮮による発射は今月、これが4回目で、これまでは1面に発射の写真を掲載していましたが、今回は3面で、これまでに比べると控えめな伝え方になっています。
  これについて韓国の通信社、連合ニュースは「相次ぐ発射による国際社会の憂慮と非難を意識して、調整したのではないか」という見方を伝えています。


2020.3.21.-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200321/k10012342911000.html
“北朝鮮 弾道ミサイルとみられるもの発射”EEZ外に落下か

政府は21日朝、北朝鮮が、複数の弾道ミサイルとみられるものを発射し、いずれも日本のEEZ=排他的経済水域の外側に落下したと推定されると発表しました。また、政府は、国連安全保障理事会の決議に違反し、極めて遺憾だとして、北朝鮮に厳重に抗議しました。
  日本政府の発表によりますと、北朝鮮は21日午前6時45分ごろから50分ごろ、北朝鮮の西岸から、複数の弾道ミサイルとみられるものを東の方向に発射し、6時50分ごろから55分ごろに、北朝鮮の東北部の沿岸付近に落下したと推定されるということです。
  いずれも落下したのは、日本のEEZ=排他的経済水域の外側と推定され、航空機や船舶への被害などは確認されていないとしています。
  
これを受けて、政府は総理大臣官邸の危機管理センターに設置している官邸対策室で情報を集約するとともに、緊急参集チームを招集して対応を協議しました。政府は、今回の発射は、日本と地域の平和と安全を脅かすもので、これまでの弾道ミサイルなどのたび重なる発射も含め、国際社会全体にとっての深刻な課題だとしています。
  そして、国連安全保障理事会の決議に違反し、極めて遺憾だとして、北朝鮮に対して厳重に抗議し、強く非難しました。
安倍首相 情報収集など指示
  安倍総理大臣は、21日午前7時前、
情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行うこと、
航空機、船舶などの安全確認を徹底すること、
不測の事態に備え、万全の態勢をとることの
3点を指示しました。
河野防衛相「しっかり対処していく」
  河野防衛大臣は、午前9時すぎ、防衛省で記者団に対し、「きょう午前6時45分から50分ごろにかけて、北朝鮮のピョンアン(平安)北道から、おおよそ東の方向に向けて、少なくとも2発の短距離弾道ミサイルが発射された。高度は、北朝鮮が保有しているスカッドミサイルより低く、飛距離はおそらく、300キロから400キロと見ている」と述べました。
  そのうえで、河野大臣は、「新たなミサイル技術の獲得を企図していることは明らかで、国際社会に対する明確な脅威であり、挑戦だ。『北朝鮮でも新型コロナウイルスが広まっている』という報道もあるので、体制の引き締めにこうしたことを使っている可能性はある。警戒・監視やミサイル防衛にしっかりと対処していく」と述べました。
内部の引き締めと米韓けん制がねらいか
  韓国軍は北朝鮮が21日朝、日本海に向けて短距離弾道ミサイルと見られる飛しょう体2発を発射したと発表しました。
  北朝鮮国内で新型コロナウイルスの感染者が出ているという見方もある中、内部の引き締めを図るとともに、米韓をけん制するねらいがあると見られます。
  韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が、21日午前6時45分と50分ごろ、北西部のピョンアン(平安)北道から日本海に向けて飛しょう体2発を発射し、飛行距離はおよそ410キロ、高度はおよそ50キロだったと発表しました。
  発射されたのは短距離弾道ミサイルと見られ、韓国軍やアメリカ軍が飛しょう体の種類など、詳しい分析を進めています。
  北朝鮮の国営メディアは、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が20日、西部で行われた軍の訓練を視察したと伝えていて、発射は、こうした訓練の一環だという見方も出ています。
  北朝鮮が飛しょう体を発射するのは今月に入って3回目で、発射を繰り返し技術の向上を図ることで、大統領選挙を控えるアメリカや、来月総選挙が予定されている韓国をけん制するねらいがあると見られます。
  また、新型コロナウイルスの感染が世界的に広がる中、韓国に駐留するアメリカ軍の司令官は今月、北朝鮮でも感染者が出て、北朝鮮軍がおよそ1か月にわたって、事実上、活動を停止していたとの見方を示しています。
  これに対し北朝鮮としては、軍の態勢は万全だと強調するとともに、内部の引き締めをはかる意図もありそうです。
キム委員長 軍の射撃訓練視察
  短距離弾道ミサイルと見られる飛しょう体の発射に先立って、21日付けの朝鮮労働党機関紙、「労働新聞」は、キム・ジョンウン委員長が20日、北朝鮮西部で行われた軍の射撃訓練を視察したと伝えました。
  今月、北朝鮮東部で行った射撃訓練に続いて、西部でも行うことで、新型コロナウイルスへの対応を進める中でも、軍の態勢に問題はないことをアピールするねらいがあると見られます。
 また、「労働新聞」は、国会にあたる最高人民会議が来月10日に開催されると伝えました。
  例年4月に開催される最高人民会議では、国の予算や国家機関の人事などが決められ、去年はキム・ジョンウン委員長が演説し、アメリカとの非核化交渉について方針を示しました。
  来月の最高人民会議では、新型コロナウイルスへの対応や、アメリカとの交渉をめぐって再び何らかの方針が示されるかが焦点です。
米「日韓と緊密に協議」
  韓国に駐留するアメリカ軍は声明を発表し、「北朝鮮がけさ、ミサイルを日本海に発射したことは認識しており、状況の監視を続け、同盟国である日本や韓国と緊密に協議している」としています。


2020.3.9.-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200309/k10012320531000.html
北朝鮮が弾道ミサイル複数発射か 日本のEEZ外側に落下 政府

政府は9日朝、北朝鮮が複数の弾道ミサイルとみられるものを日本海に向けて発射し、いずれも日本のEEZ=排他的経済水域の外側に落下したと推定されると発表しました。
  日本政府の発表によりますと、北朝鮮は、9日午前7時34分から35分ごろ、北朝鮮の東岸から、複数の弾道ミサイルとみられるものを北東の方向に発射し、およそ100キロから200キロ飛しょうしたあと、7時36分から39分ごろに、日本海に落下したと推定されるということです。
  いずれも落下したのは、日本のEEZ=排他的経済水域の外側と推定され、これまでに、付近を航行する航空機や船舶への被害などは確認されていないとしています。
  政府は、今回の発射は、日本と地域の平和と安全を脅かすもので、これまでの弾道ミサイルなどのたび重なる発射も含め、国際社会全体にとっての深刻な課題だとして、引き続きアメリカなど関係国と連携して、情報の収集・分析や警戒監視に全力を挙げるとしています。
安倍首相「万全の態勢を」と指示
安倍総理大臣は、9日午前7時40分すぎ、情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対し、迅速・的確な情報提供を行うこと、航空機、船舶等の安全確認を徹底すること、不測の事態に備え、万全の態勢をとることの3点を指示しました。
河野防衛相「警戒監視・情報収集に努める」
河野防衛大臣は午前9時ごろ、防衛省で記者団に対し「きょう午前7時34分から35分ごろ、北朝鮮の東岸から北東方向に飛距離およそ100から200キロで複数発の弾道ミサイルとみられるものが発射された。日本のEEZ=排他的経済水域の外の海上に落下したと推定される」と述べました。

そのうえで河野大臣は「『北朝鮮で新型コロナウイルスが拡散している』という報道は承知している。そうしたことを含めて分析をしている。しっかりと警戒監視・情報収集に努めていきたい」と述べました。
政府 国家安全保障会議で対応協議
北朝鮮が、複数の弾道ミサイルとみられるものを発射したことを受けて、政府は、9日正午すぎから、およそ10分間、総理大臣官邸でNSC=国家安全保障会議の閣僚会合を開き、安倍総理大臣をはじめ、茂木外務大臣、河野防衛大臣ら関係閣僚が出席しました。これまでの情報を分析するとともに、今後の対応などを協議したものとみられます。
自民 二階幹事長「怒りの声を」
自民党は緊急に会合を開き、二階幹事長は「ミサイルが撃たれるたびに集まって、同じような会議をして、ほとんど一言一句変わりないような文書を読み上げて終わりでは無責任ではないか。もっと『日本は怒っている』と怒りの声を上げないといけない。国民は心配しており、どう対応するか協議してもらいたい」と述べました。
韓国駐留アメリカ軍「同盟国と緊密に協議している」
韓国に駐留するアメリカ軍は、日本時間の9日午前、声明を出し、「北朝鮮がけさ、ミサイルを日本海に発射したことは認識しており、状況の監視を続け、同盟国である日本や韓国と緊密に協議している」と発表しました。
米高官「監視継続 日韓と協議」
アメリカ政府の高官はNHKの取材に対し「北朝鮮から飛しょう体が発射されたという報道は承知している。状況の監視を続け、同盟国である日本や韓国と協議している」しています。


2020.3.9-YahooJapanニュース-https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20200309-00166699/
北朝鮮の刑務所で大量死か…新型コロナで「究極の選択」

新型コロナウイルスについては、閉鎖された空間に数多くの人が集まったことで、感染が拡大した事例が数多く報告されている。その典型例が、韓国での爆発的な感染拡大の原因となった新興宗教「新天地」だ。屋内で数千人が床に座り詰めた状態で行う礼拝形式に問題があるとの指摘だ。
 人が密集した閉鎖空間という点では、刑務所も同じだ。韓国慶尚北道の青松刑務所では刑務官の感染が確認されている。この刑務官は後に、新天地の信徒であることが判明した。また、大邱刑務所でも刑務官が、慶尚北道の金泉刑務所では同じ房を使っていた受刑者4人のうち、3人の感染が確認された。
 韓国法務省は、感染が確認される前の先月24日から、大邱と慶尚北道の刑務所および拘置所での面会を中止している。同様の措置は「新型コロナウイルス感染者は発生していない」と言い張っている北朝鮮でも行われているが、これが別の意味で受刑者らの命の危険を招いている。家族などとの面会が事実上、不可能になり、栄養不足や虐待など劣悪な環境下にある受刑者らが、大量餓死の危機に直面しているのだ。
 (参考記事:若い女性を「ニオイ拷問」で死なせる北朝鮮刑務所の実態
 平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋は、北朝鮮当局が伝染病対策の一環として、先月中旬から受刑者面会のための旅行証を発行を中止していると伝えた。この旅行証とは、他地方に行くのに必要な一種の国内用パスポートだ。
 平城(ピョンソン)在住のある住民は、先月中旬に道内の价川(ケチョン)教化所(刑務所)に収監されている息子の面会に行こうと旅行証を申請したが、不許可となった。4月中旬まで発行はできないという。情報筋は別の人の話として、別の目的で申請して旅行証を得て、教化所に行ったものの面会が認められなかったと伝えている。
 当局は面会のみならず、通常なら認められる案件でも旅行証を発行せず、検問所での規制を強化しているため、他の地方に行くことそのものが非常に困難な状態となっている。
 北朝鮮の受刑者とその家族にとって、面会禁止は「会えなくて寂しい」というレベルのものではない。
 情報筋によれば、保安署の2部(旅行証発行担当)の保安員(警察官)の話として、受刑者家族にも面会禁止が通知されたという。その理由として保安員が挙げたのは「普段から栄養状態が悪く、免疫の弱い受刑者がウイルスに接触するとあっという間に大量死につながるかもしれない」というものだ。
 しかし、北朝鮮の教化所は衛生状態が非常に劣悪なことに加え、食事がまともに配給されない。そのため、家族が面会に行って食べ物を差し入れしなければ餓死してしまいかねない状況にあるのだ。
  実際、虐待行為が横行している咸鏡北道(ハムギョンブクト)会寧(フェリョン)にある全巨里(チョンゴリ)教化所に収監された経験を持つ脱北者のリさんは「2010年代初頭には、週に1回家族が来て、持ってきた差し入れでなんとか生き延びた人が多かった」と証言した。リさんは「教化所では、すでに多くの人が亡くなった可能性がある」と懸念を示した。つまり面会を許すかどうかは、受刑者を新型コロナウイルスによる肺炎で死なせるか、栄養失調で死なせるかの「究極の選択」に近いものがあるということだ。
 ちなみに、食べ物の差し入れは禁止されているが、現金や消毒用の酢に関しては認められるとのことだ。しかし、差し入れ用の品物は、教化所内のコンビニで高値で購入せざるを得ない。


2020.3.8-YahooJapanニュース-https://news.yahoo.co.jp/byline/kohyoungki/20200308-00166543/
北朝鮮、感染者を処刑か…金正恩式「新型コロナ対策」の冷酷無比

北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は1月29日、新型コロナウイルス感染症への対策は「国家存亡に関わる重大な政治的問題」であるとする記事を掲載した。
 記事は「人々の健康と生命を脅かしつつ世界的範囲で伝播している新型コロナウイルス感染症が、わが国に絶対に入らないようにしなければならない」と強調。続けて「すべての党組織では、新型コロナウイルス感染症の伝播を防ぐための事業を国家存亡に関わる重大な政治的問題と認識すべき」と訴えた。
 1月末の段階で「国家存亡」にまで言及するとは、北朝鮮はどの国にも増して、新型コロナウイルスの脅威を重く受け止めていたと言えるかもしれない。それもそうだろう。同国の防疫・医療システムは極めて脆弱であり、新型コロナウイルスの感染が広がって社会が混乱するようなことになれば、金正恩体制を土台から揺るがす事態につながりかねないからだ。それを防ぐために、金正恩党委員長はあらゆる手段を動員するだろう。
 しかしまさか、さすがにここまでやるとは思わなかった。韓国紙・東亜日報の敏腕記者で、脱北者でもあるチュ・ソンハ氏が自身のブログで伝えたところでは、北朝鮮当局はこれまでに少なくとも3人の新型コロナウイルス感染者を処刑しているというのだ。
 そのうちの1人は、中朝国境近くの埠頭を管理する貿易会社の保衛指導員だという。
 保衛指導員とは、外国企業や外国人と接する貿易会社や各機関を監視するため、秘密警察の国家保衛省から派遣された要員のことだ。件の保衛指導員は、無煙炭と鉱物の密輸出(制裁破り)で相当なシェアを占める強盛貿易会社に派遣されていた。
 このようなイケイケの貿易会社に派遣された保衛指導員は、中国との国境都市・新義州でも相当な有力者の地位にある。どうやらそのことが、気の緩みを誘ったらしい。
 チュ・ソンハ氏によると、2月14日に彼の診断した医師は、新柄コロナウイルスの感染者と判断した。しかし、当時は信頼できる診断キットが平壌にしかなかった。患者を平壌に送らなければならない。
 しかし移送に先立ち、取り調べが行われた。北朝鮮はウイルスの侵入を防ぐため、1月22日に国境を閉鎖している。それから3週間後に症状が現れたことが解せなかったからだ。
 取り調べの結果、保衛指導員は規則を破り、中国人と接触していたことが発覚した。埠頭にはいつも、中国から船が来ている。夜間にこっそり中国へ渡り、密輸などで小遣い稼ぎをするのは難しいことではなかったのだろう。
 チュ・ソンハ氏によれば、金正恩氏は2月初、防疫規定の違反者には軍法を適用するよう指示。これを受け、保衛指導員は2月16日に銃殺されたという。新型コロナウイルスの感染が疑われたためではなく、金正恩氏の指示を軽く見たことが咎められたということだ。
 (参考記事:女性芸能人たちを「失禁」させた金正恩氏の残酷ショー
 公開処刑を繰り返し、恐怖政治で権力を維持してきた金正恩氏は、新型コロナウイルスとの戦いでも同じ手法を用いているようだ。


2020.3.4-ZaqZaq by 夕刊フジ-https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200304/for2003040006-n1.html
「怖気づいた犬」金与正氏、韓国大統領府を非難

北朝鮮の金正恩党委員長の妹である朝鮮労働党中央委員会の金与正第1副部長は3日、韓国の青瓦台(大統領府)を「不信と憎悪、軽蔑だけをいっそう増幅させる」と非難する発表した。金与正氏名義で談話を発表するのは初めて。朝鮮中央通信が伝えた。
  北朝鮮の朝鮮人民軍(北朝鮮軍)は2日、金正恩氏の指導の下で火力打撃訓練場を実施。東海岸の元山(ウォンサン)付近から朝鮮半島東の海上に2発の飛翔体を発射した。青瓦台は強い遺憾を表明し、即刻中断を要求した。
  これに対して金与正氏は、「国の防衛のために存在する軍隊にとって訓練は主な事業であり、自衛的行動だ」と主張した。
  また、「結局自分らは軍事的に準備されなければならず、われわれは軍事訓練をするなということだが、この強盗さながらの無理押し主張をする人たちを誰が正常の相手としてもてなすだろうか」と述べた。
  さらに、「われわれが見るには実際に青瓦台の行動と態度が三歳の子どもと大きく変わらないように見える」「強盗さながらで無理押しをするのを好むのを見れば、ちょうど米国に似たざまだ」と罵倒した。
  そのうえで、「実に、すまない比喩であるが、怖気づいた犬がもっと騒々しく吠えると言われた。ぴったり誰かのように・・・」と付け加えた。「誰か」というのがトランプ大統領を指すのか、それ以外の人物を意味しているのかは不明だ。


2020.3.4-ZaqZaq by 夕刊フジ-https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200304/for2003040005-n1.html?utm_source=coins&utm_medium=push&utm_campaign=COINs
正恩氏の健康不安説あるなか…後継を示唆!? 妹・与正氏が“異例”の談話発表 識者「女性トップ、すぐには受け入れられないが…」
(1)
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹で、党中央委員会第1副部長の金与正(キム・ヨジョン)氏が3日、朝鮮人民軍が2日に行った「火力打撃訓練」を「自衛的行動だ」とする談話を発表した。朝鮮中央通信が報じた。与正氏が初めて談話を出した意義を、北朝鮮情勢に詳しい麗澤大学客員教授の西岡力氏が語った。
西岡氏によると、与正氏は昨年12月、党の宣伝扇動部第1副部長から、党で「人事と政務」を一手に握る最強の権力機関「組織指導部」に移ったという。実は、2017年ごろから組織指導部に側近を送り込み、徐々に掌握してきたようだ。
 先月末、正恩氏が党政治局拡大会議で、組織指導部長だった李萬建(リ・マンゴン)氏を突然解任した。それから間もないタイミングで、与正氏が談話を出した。
 西岡氏は「健康不安説がある正恩氏が『いずれ与正氏を自らの後継者にするのだ』と、談話を出させることで、国際社会に示したのだろう。北朝鮮は儒教国家で、女性がトップになることはすぐには受け入れられない。今後、与正氏を徐々に表舞台に出すことになるはずだ」と分析した。
 昨年には、正恩氏の叔父で、駐チェコ大使を務めた金平一(キム・ピョンイル)氏が帰国したことが明らかになった。
(2)
今年に入り、正恩氏の叔母である金敬姫(キム・ギョンヒ)氏が、夫の張成沢(チャン・ソンテク)氏が粛清されてから6年ぶりに公の場に姿を見せた。
   西岡氏は「正恩氏が今後、平一氏や敬姫氏らと一致して『白頭の血統』の体制を維持し、与正氏を支持する様子を演出する可能性もあるだろう」とも指摘している。


2020.3.3-SankeiBiz-http://www.sankeibiz.jp/macro/news/200303/mcb2003031036013-n1.htm
飛翔体発射、高官解任…正恩氏は新型肺炎統制に強い危機感

【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は2日、約3カ月ぶりに短距離弾道ミサイルとみられる飛翔(ひしょう)体の発射に踏み切った金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は最近、政権中枢幹部2人も解任。新型コロナウイルスの感染拡大に備え、「国家非常防疫体系」への転換を宣言して統制を強めているが、経済や社会へのひずみも大きいとみられ、体制や軍の引き締めに苦慮する様子が浮かぶ。

「(北)朝鮮は今後も無敵の軍事力を保有して強化を続ける」。北朝鮮の主張を代弁してきた在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の機関紙、朝鮮新報は2日の記事でこう強調した。
  後ろ盾の中国が新型肺炎への対処に忙殺され、トランプ米大統領が大統領選に傾注する中、金氏の合同軍事訓練視察や飛翔体発射には、軍事力増強姿勢と存在感を国際社会に改めて誇示する狙いがうかがえる。 同時に、国内に向けたメッセージも強いようだ。
   金氏は先月末に党政治局拡大会議を開き、感染流入を阻止するための「超特級防疫措置」を討議させるとともに、党幹部養成拠点で「重大な不正・腐敗」があったとして李万建(リ・マンゴン)氏ら党副委員長2人を解任した。李氏は党幹部の人事を握り、党の中核といえる組織指導部のトップを務めていたとされる。こうした中枢幹部を2人同時に解任するのは極めて異例だ。
   北朝鮮は感染者はいないとしながら感染防止のため金氏の肝いりで建設した東部、馬息嶺(マシンリョン)などのスキー場の営業も中止した。貿易の大半を依存する中国との国境も実質封鎖しており、経済的損失や国内の動揺は小さくないとみられる。

金氏が政治的活動を控える中でもあえて軍事訓練を視察し、中枢幹部を解任したのは、閉塞(へいそく)感や体制の緩みをこれ以上、放置できないとの強い危機感の裏返しといえそうだ。


2020.3.2.-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200302/k10012309661000.html
北朝鮮 飛しょう体2発を発射 短距離弾道ミサイルか 韓国軍

韓国軍は、北朝鮮が2日午後、東部のウォンサン(元山)付近から日本海に向けて飛しょう体2発を発射したと発表しました。韓国軍の関係者は、短距離弾道ミサイルと推定されるとしています。
  韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が2日午後0時37分ごろ、東部のウォンサン付近から日本海に向けて飛しょう体2発を発射し、飛行距離はおよそ240キロ、高度はおよそ35キロだったと発表しました。
  北朝鮮の国営メディアは、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が、先月28日に、朝鮮人民軍の合同訓練を視察したと伝えていて、韓国軍はこの訓練が続いているとの見方を示しています。
  韓国軍の関係者は、発射されたのは短距離弾道ミサイルと推定されるとしたうえで、発射の間隔は20秒程度だったと説明しました。
  また、日韓の軍事情報包括保護協定=「GSOMIA」に基づく、情報の共有は行われていないということです。
  北朝鮮は、去年13回にわたって飛しょう体を発射しましたが、ことしに入ってからは今回が初めてです。
  アメリカで大統領選挙に向けた動きが活発になる中で、朝鮮半島情勢に対する関心を改めて高めるとともに、再び強硬な姿勢を示すことで、アメリカから譲歩を引き出すねらいがあるとみられます。
  また、北朝鮮も新型コロナウイルスへの対応に全力をあげると強調する中、今回の発射は、内部の引き締めをはかる意図もあるのではないかという見方が出ています。
北のミサイル発射は去年11月以来
  北朝鮮は去年5月から11月にかけて、短距離弾道ミサイルや潜水艦発射弾道ミサイルなどの発射を繰り返しました。
  去年5月4日には、東部ウォンサン付近から日本海に向けて2発発射したあと、5日後の5月9日にも北西部から2発発射し、防衛省はいずれも短距離弾道ミサイルと分析しています。
  その後、7月から8月にかけても東部や南西部などから短距離弾道ミサイルなどを相次いで発射し、9月10日には西部のピョンアン南道から短距離弾道ミサイルを発射しました。
  さらに、10月2日には、東部ウォンサン沖から弾道ミサイルを発射して、日本のEEZ=排他的経済水域内に落下し、北朝鮮の国営メディアは、翌日、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイル「北極星3型」の発射実験に成功したと発表しました。
  そして、11月28日には、夕方の時間帯に東部のハムギョン南道リョンポ付近から日本海に向けて弾道ミサイル2発を発射しました。
  韓国軍の関係者によりますと、このとき2発の発射の間隔はおよそ30秒で、以前の発射と比べて間隔が短くなっていることから、北朝鮮が連射能力の向上をはかっているという見方が出ていました。
  ことしに入ってからは、これまでミサイルの発射はありませんでした。
政府 “排他的経済水域への飛来確認されず”
  日本政府は、北朝鮮が2日昼すぎ、飛しょう体を発射したと発表しました。
  日本の領域やEEZ=排他的経済水域への飛来は確認されておらず、現時点で、付近を航行する航空機や船舶への被害の報告はないということです。
  政府は「昨今の北朝鮮による弾道ミサイル等のたび重なる発射は、わが国を含む国際社会全体にとっての深刻な課題だ。国民の生命・財産を守り抜くため、引き続き、情報の収集・分析および警戒監視に全力をあげていく」としています。
菅官房長官 “総合的・専門的な分析必要”
  菅官房長官は、午後の記者会見で「北朝鮮の発射事案が発生し、2発発射されたものと承知している。現時点で、わが国の領域や排他的経済水域への飛来は確認されていない」と述べました。
  そのうえで「発射直後から、アメリカおよび韓国と連絡を取り緊密な連携を確認し、情報の収集・分析に全力を挙げているが、今般の発射については情報をもとに、総合的専門的な分析を行う必要があり、現時点で確たることを申し上げることは控えたい」と述べました。
専門家「米朝交渉停滞に焦り 今後も発射可能性」
  北朝鮮の飛しょう体の発射について、朝鮮半島情勢に詳しい南山大学の平岩俊司教授は、北朝鮮にはアメリカで大統領選挙の動きが続き、米朝交渉が停滞していることに焦りがあるとしたうえで、関心を引くため今後も飛しょう体を発射する可能性があると指摘しました。
  平岩教授はNHKの取材に対し、今回の発射のタイミングについてベトナムで行われた米朝首脳会談から1年という節目が念頭にあるとしたうえで、「アメリカでは大統領選挙の選挙戦が続き北朝鮮への関心が低くなっている。これに対し北朝鮮は『朝鮮半島情勢はまだ危機にある』と警鐘を鳴らすことでアメリカの関心を引き、首脳会談までは行かずとも、米朝の実務者協議の再開につなげたいと考えている」と指摘しました。

また、平岩教授は北朝鮮を取り巻く状況について「経済制裁に加え、新型コロナウイルスの対応で貿易量が最も多い中国との国境も閉鎖に近い措置を取り、国内経済は相当厳しいとみられる。アメリカ大統領選挙の動きがさらに本格化すれば、米朝交渉を行いにくく、北朝鮮にとって時間が限られ、焦っているといえる」と分析しました。

一方、北朝鮮は去年末、核・ミサイル開発の再開を示唆していましたが、平岩教授は「新型の弾道ミサイルを発射し、後ろ盾となる中国の怒りを買うと、米朝交渉が不利になる。また、米朝交渉自体が決裂してしまう危険性も十分理解している。米朝交渉を有利に進めるため政治的メッセージを込めたミサイルの発射を繰り返す可能性はある」と述べ、アメリカとの緊張を過度に高めない範囲で今後も飛しょう体を発射する可能性があると指摘しました。
自民 二階幹事長「今こそしっかりと対応を」
 自民党は緊急に会合を開き、二階幹事長は「『断じて許さない』と抗議しないといけない。わが国は、新型コロナウイルスの対策や新年度予算案の審議など重要な課題が重なっているが、今こそ安倍内閣の総力を結集して、しっかりと対応し、国民の期待に応えていかなくてはならない」と述べました。


2020.1.26.-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200126/k10012259301000.html
北朝鮮 処刑されたチャン氏の妻が健在と確認 結束図るねらいか

北朝鮮の国営メディアは、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が旧正月にあわせて行われた公演を25日、観覧したと伝えました。公演には、6年余り動静が伝えられていなかったキム委員長の叔母のキム・ギョンヒ氏も出席し、健在であることが確認されました。
  26日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン委員長が25日、旧正月にあわせて行われた公演を観覧したと伝えました。
  この中で、キム委員長の妻と妹の間にキム・ジョンイル(金正日)総書記の妹でキム委員長の叔母のキム・ギョンヒ氏が座り、拍手している姿が確認されました。
  キム・ギョンヒ氏はキム委員長の後見人とされていたものの、「国家を転覆させようとする極悪な犯罪を行った」として7年前に処刑されたチャン・ソンテク氏の妻で、国営メディアが動静を伝えたのは2013年9月以来です。
  キム・ギョンヒ氏をめぐっては、夫のチャン氏が処刑されたあと健康問題が取り沙汰され、一部で死亡説も出ていましたが、健在であることが確認されました。
  北朝鮮としては、キム・ギョンヒ氏が公の場に姿を現したことを伝えることで、改めてキム委員長を中心とした内部の結束を図るねらいもありそうです。


2020.1.18.-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200118/k10012250491000.html
北朝鮮の各国大使が一斉帰国 今後の対外政策協議か

北朝鮮からニューヨークの国連本部や北京に駐在する大使が一斉にピョンヤンに帰国するのが確認され、アメリカとの非核化交渉が行き詰まる中、北朝鮮の指導部として事態の打開策を検討し、今後の方針を指示するとみられます。
  北朝鮮への経由地となっている中国・北京の空港では18日昼ごろ、ニューヨークに駐在するキム・ソン国連大使、北京に駐在するチ・ジェリョン大使、アフリカのアンゴラに駐在するチョ・ビョンチョル大使らが一斉に空路、ピョンヤンに向かったのが確認されました。
  北朝鮮は年に1回ほど各国に駐在する大使を集めて会議を開いていますが、今回は昨年末、重要政策を決める朝鮮労働党の中央委員会総会が4日間にわたって開かれたことを受けて、今後の対外政策を協議するとみられます。
  米朝の非核化交渉をめぐっては北朝鮮が昨年末を期限として制裁解除などの譲歩を求めましたが、アメリカ側はこれに応じず交渉は行き詰まっています。
  キム・ジョンウン(金正恩)委員長は総会で交渉の長期化を示唆したうえで、アメリカの出方しだいで核抑止力を強化する方針を示していて、今回、指導部として各国の大使から直接、情勢の報告を受けて事態の打開策を検討し、今後の方針を指示するとみられます。


2020.1.8-産経新聞 THE SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200108/wor2001080038-n1.html
「大和堆」取り締まり 北朝鮮漁船への退去警告1300件超 投石10件も

 日本海の日本の排他的経済水域(EEZ)にある好漁場「大和堆(やまとたい)」周辺での北朝鮮漁船による違法操業問題で、海上保安庁は8日、スルメイカの漁期にあたる昨年5~12月の取り締まり結果を公表した。EEZに侵入するなどした漁船への退去警告は1300件超に上り、海保の巡視船への投石が10件発生。平成30年の漁期に続き大和堆入域を阻止したとしているが、北朝鮮側の威嚇や抵抗は止まず、警戒を強めている。
 海保によると、EEZに侵入するなどした延べ1308隻の北朝鮮漁船に拡声器や電光表示で退去するよう警告。応じなかった延べ252隻に放水を行った。
 投石は、巡視船が接近し、退去警告を始めた後に発生していた。けが人はなかった。大和堆周辺では昨年10月、水産庁漁業取締船に北朝鮮漁船が衝突し沈没する事故が起きたが、これ以外に衝突事案はなかった。一方、昨年1年間で日本海側の沿岸への木造船の漂着、漂流は前年比67件減の158件だった。
 北朝鮮漁船への退去警告の総数も30年の延べ1624隻に比べると316隻減少しており、「北朝鮮側が日本側の厳しい姿勢を認識した可能性もある」(海保関係者)という。ただ、日本の周辺海域で深刻な不漁が続き、そもそも現れる北朝鮮漁船も少なかったとの見方もあり、海保は警戒を続ける。
 大和堆周辺では12月以降、北朝鮮漁船はほぼ確認されず、海保は今期の漁を終えたとみている。


2020.1.1-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200101/k10012233271000.html
キム委員長「遠からず 新たな戦略兵器を目撃することに」

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長は、党の中央委員会総会で演説し、ICBM=大陸間弾道ミサイルの発射実験などを中止した約束を見直す可能性を示唆し「遠からず、新たな戦略兵器を目撃することになるだろう」と述べ、アメリカを強くけん制しました。その一方で、「われわれの核抑止力の強化は、今後のアメリカの立場によって調整される」と述べ、アメリカの態度の変化を見極める姿勢も示しています。
  北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは、1日午前、重要政策を決定する党の中央委員会総会が31日まで4日間、開催されたと伝え、キム・ジョンウン委員長が行った総会での演説の内容をおよそ40分間、放送しました。
  この中で、キム委員長はアメリカとの非核化交渉の期限を去年の年末と定めたことについて、「アメリカは対話の再開を呼びかけて、年末の期限を無難に過ごそうと時間稼ぎをした」と述べました。
  そのうえで、キム委員長はおととし4月に、核実験とICBM=大陸間弾道ミサイルの発射実験を中止すると発表したあとも、アメリカは制裁解除など見返り措置を取らず、韓国との軍事演習を続けて敵視政策を撤回していないと批判し、「これ以上、一方的に約束に縛られる根拠はなくなった」と述べ、実験の中止を見直す可能性を示唆しました。
  さらに、「遠からず、新たな戦略兵器を目撃することになるだろう」と述べ、アメリカを強くけん制しました。
  その一方で、キム委員長は、アメリカとの交渉について、「こう着状態は長期化する様相を帯びている」としたうえで、「われわれの核抑止力強化の幅と深さは、今後のアメリカの立場によって調整される」と述べ、アメリカの態度の変化を見極める姿勢も示しました。
  北朝鮮としては、アメリカに対して挑発を示唆しながら制裁の解除など敵視政策の撤回を求めて譲歩しない姿勢を強調した形です。
多くの時間割き「国内経済」に言及
キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長は演説で、アメリカとの関係のほか、多くの時間を割いて国内経済に言及しました。
  キム委員長は「敵の制裁圧迫を無力化し、新たな活路を開くための全面突破戦を強行しなければならない」と述べたうえで、「自力更生」や「自給自足」ということばを繰り返し使って、今後、制裁が続く中で、国内経済を発展させていく必要があると強調しました。
  さらに、経済部門の事業などについては、「過去の惰性から脱皮できずにいる。大胆な革新をできず、沈滞している」と指摘し、経済発展により一層力を入れていく姿勢を示しました。
「新年の辞」ことしは実施せずか
キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長は、7年前から1年間の国政運営の方針を示す「新年の辞」と呼ばれる演説を行い、毎年、元日に国営テレビやラジオが、キム委員長の演説の肉声を放送してきました。
  しかし、ことしの元日は、これまでのところ「新年の辞」の放送はありません。1日の朝鮮中央テレビは、31日まで開かれた党の中央委員会総会について繰り返し放送していますが、総会でのキム委員長の演説の内容をアナウンサーが読み上げ、肉声は伝えていません。
  このまま「新年の辞」が行われなければ、2012年にキム委員長が朝鮮労働党の最高ポストに就任して以降、初めてになります。
韓国報道官「平和定着に役立たない」北朝鮮のキム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が演説で、「新たな戦略兵器を目撃することになるだろう」と述べたことについて、韓国統一省の報道官は、コメントを発表し、「北がこれを行動に移す場合、非核化交渉や朝鮮半島の平和定着に役立たない」として、懸念を示しました。
  さらに、キム委員長が米韓の軍事演習を批判したことについては、「米韓両国は、対話が進行している間は、事実上、大規模な訓練の実施を自制している」と反論しました。
  その一方、北朝鮮がアメリカとの対話について中断を宣言しなかったことを「評価する」としたうえで、「米朝の対話が早期に行われ、シンガポールでの共同声明の実質的な進展を期待する」としています。
  そして「韓国政府は、米朝の非核化交渉の進展や南北関係の発展のため努力を続ける」と強調しました。


金正恩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


  金正恩(キム・ジョンウン、김정은、1984年?1月8日 - )は、朝鮮民主主義人民共和国(以下北朝鮮)の政治家軍人。同国の第2代最高指導者金正日総書記の三男で後継者。父の死により実質上では最高指導者の地位を継承した。現在、朝鮮労働党委員長国務委員会委員長朝鮮労働党中央軍事委員会委員長、朝鮮労働党政治局常務委員国家武力最高司令官を務める。党内序列は第1位。軍事称号(階級)は朝鮮民主主義人民共和国元帥
また2019年4月の社会主義憲法改正により国務委員会委員長は国を代表すると規定され、名実ともに元首に位置付けられた

幼少期
  正恩は北朝鮮の第2代最高指導者である金正日総書記の三男として生まれた。母は北朝鮮帰国事業で北朝鮮に渡った大阪出身の元在日朝鮮人であり、金正日から日本風に「あゆみ」と呼ばれていた高容姫。金正日の長男の金正男は異母兄、次男の金正哲は同母兄となる。祖父は北朝鮮の初代最高指導者である金日成主席。母方の祖父は日本軍協力者の高ギョンテクである。祖父・日成は結婚を認めなかったことから母子ともに首都の平壌ではなく、元山市で生活していた。済州島に出自を持つ大阪出身の在日朝鮮人の母親を持ち、幼少期から日本人の専属料理人、藤本健二が作った寿司を好んで食べ、当人自身も東京タワーに興味を持つなど日本文化に囲まれた状況で育った。
  1996年9月よりスイスに留学し、ベルンの国際学校で「パク・ウン」という偽名を使用しながら教育を受けた。国際学校には数か月しか在籍せず、隣接する公立小学校ドイツ語を学んだ。在籍していた学校については諸説あり、リーベフェルト市の公立学校で金正恩と知り合いであったと主張する人物の情報もある1998年9月、ベルンの自宅近くの公立中学校に編入。スイス滞在中は北朝鮮の在スイス大使が目付け役として身辺の管理を行っていたほか、親戚の寄り合いがインターラーケンレマン湖の別邸で行われることもあった。2000年8月、夏期休暇が終わると公立中学校を退学して帰国した。留学の経験から母国語朝鮮語のほかに英語中国語ロシア語、ドイツ語、フランス語など数ヶ国語を話せるとする報道もある。日本語についても漢字の書き取りなどをしていたとされ、来日経験もある。日本については国力差を認識する発言を残している。
帰国後
  2000年以降の動向はスイス時代と共に北朝鮮政府内の秘密事項として公にはされず部分的にしか報道されていない。明確なのは、父と同じく、北朝鮮内における最高の教育機関である金日成総合大学に在学していたことと、軍の教育機関である金日成軍事総合大学(党内の養成機関である金正日政治軍事大学とは異なる)で訓練を受けていたことである。金日成総合大学では情報工学を学び、金日成軍事総合大学では砲兵指揮を専攻したとされている。
  北朝鮮では最高指導者の地位が金日成から金正日に世襲されたため、日本韓国などのメディアでは高齢である金正日が自身の子息を対象にした後継者選択を想定する傾向にあり、その中で日韓のメディアにおいては後継者候補として三男である金正恩の名前も挙げられることがあった。ただし当初は長男の金正男、あるいは軍部の支持を受けていた次男の金正哲の指名が予想される傾向があり、必ずしも最有力と見なされていた訳ではなかった。しかし2009年1月15日、「金正日が金正恩を後継者として指名した」と韓国の聯合ニュースが報道するなど、次第に金正恩後継者説が濃厚になっていった。さらに同年2月15日の聯合ニュースの報道によれば、金正日の健康が悪化した際に義弟の張成沢が金正日に金正恩を後継者にするよう働きかけたという。
  2009年6月2日、韓国の東亜日報は、同年5月25日核実験後に、金正恩が後継者に選ばれたことを在外公館に通知した事実が確認されたと報じた。また金正恩が「国防委員長代行」という職位に就いているという複数の証言もあったが、これは現在に至るまで公式には確認されていない。2010年2月17日、韓国の自由北朝鮮放送が、北朝鮮当局が全国の「ジョンウン」を名乗る人物に対し改名を命令したと報道した
後継者指名
  2010年9月27日、金正日は金正恩ら6人を10月10日付けで朝鮮人民軍の大将に昇進させる朝鮮人民軍最高司令官命令を発した。そして9月28日に開催された朝鮮労働党代表者会において、金正恩は党中央委員に選出され、同日に開かれた党中央委員会総会で党中央軍事委員会副委員長に選出された。これらの動きにより金正日の後継者としての地位が確定したとみなされている。
  同年10月5日、金正恩は金正日の朝鮮人民軍第851軍部隊合同訓練視察に同行した。金正日の現地視察に金正恩が同行したことが公式に報道されたのはこれが初めてである。10月8日、金正日が新設された国立演劇劇場と芸術家の住宅に現地指導に赴いた際にも同行した。10月9日、来賓の中国共産党政治局常務委員中央政法委員会書記の周永康とともに平壌で開催された朝鮮労働党創建65周年慶祝中央報告大会に金正日と並んで出席し、マスゲームと芸術公演「アリラン」を鑑賞し、翌日に挙行された朝鮮労働党創建65周年慶祝閲兵式でも金正日、周永康とともに軍事パレードを観閲した。10月25日中国人民志願軍参戦60周年記念行事のために訪朝した中国共産党中央軍事委員会副主席郭伯雄ら中国高位軍事代表団と金正日の会談に同席している。
  2011年4月29日、韓国の国家情報院は「金正恩が国家安全保衛部部長に就任した」と発表した。しかし、北朝鮮の報道からは公式に伝えられておらず、確認はとれていない。
  金正恩の後継指名と権力世襲について、兄・正男は「金正日自身は(世襲は)社会主義に合わないとして反対をしていたが、北朝鮮体制の安定のために必要だった(ので指名したのではないかと理解している)」という見解を『東京新聞』とのインタビューで明かしている
父の死と権力の継承
  2011年12月17日、父親の金正日が死去12月19日、北朝鮮の国営マスメディアである朝鮮中央放送によって金正日の訃報が発表された。これによって1994年から17年間に亘って続いた金正日体制は終焉を迎えた。そしてその三男である金正恩はこの訃報において「卓越した領導者」と呼称され、金正日の政治的後継者である事が内外に示された。以降、金正日の朝鮮人民軍最高司令官就任記念日にあたる12月24日には朝鮮労働党の機関紙である『労働新聞』は金正恩を「最高司令官」「将軍」と呼称し、翌日には朝鮮中央通信が「革命武力の最高指導者」と呼称、また「不世出の先軍統帥者」とも呼称するなど、軍事指導者であることも示された。
  12月20日錦繍山記念宮殿に安置された金正日の遺体がメディアに公開され、金正恩が涙を流しながら父の遺体の前に立つ場面が報道された。12月28日、平壌市内で行われた父の国葬において、金正恩は軍・党・政府の高官を率いて金正日の霊柩車に付き従い、軍・党・政府から指導者としての支持を得ていることが強調された。
  12月29日、金正日中央追悼大会が挙行され、党内序列2位にして対外的な元首の役割を果たしている最高人民会議常任委員長金永南が追悼の辞で「権力の継承問題は完全に解決した」とし、金正恩を「党・軍・人民の最高指導者」と呼称して金正恩の権力継承を公式に宣言した
  12月30日、朝鮮労働党中央委員会政治局会議において、亡父の後任として朝鮮人民軍最高司令官に推戴され、同職に就任した。
  金正日の死によって空席となった朝鮮労働党の最高職である総書記と国家の最高職である国防委員長を継承すると見られていたが、金正恩は両職とも「金正日が永久に就くべき地位」であるとして就任せず、事実上廃止した。2012年4月11日に開催された第4回党代表者会において、金正恩は総書記に代わる党の最高職として新たに設置された第一書記に推戴され、政治局常務委員・中央軍事委員会委員長にも就任した。そして、4月13日の第12期最高人民会議第5回会議において、「国防委員長」に代わって新設された「国防委員会第一委員長」に就任し、金正恩は正式に党・国家・軍の三権を握る最高指導者となったのである。同年7月17日、党中央委員会などの決定により、朝鮮民主主義人民共和国元帥の称号を授与された。
指導者として
  金正恩は、最高指導者に就任して以降、を積極的に視察している。将校や兵士と親しく会話をしたり、抱擁し合ったりするなど、父の正日の時代では想定外であったほど積極的に軍と接近しようとしている。軍の忠誠心を獲得することが狙いと指摘されている。
  一方、韓国紙『朝鮮日報』の報道によれば、「金正恩が朝鮮人民軍最高司令官に就任後、粛清された者は2桁に上る」とされる。また、その中には金正恩が「髪の毛1本も残すな」と指示した結果、公開処刑の手段として、迫撃砲が使用された事例もあったという
  また、2010年11月の延坪島砲撃事件を金正恩が指揮していたことが、朝鮮労働党の機関紙である『労働新聞』によって明らかとなった。『労働新聞』は「金正恩領導者の非凡な知略と戦術で敵の挑発は挫折し、延坪島は火の海になった」と伝えている。
  権力継承後の2012年1月28日、金正恩は朝鮮労働党幹部を前に、計画経済の行きづまりによる深刻な経済危機から脱却するため、資本主義的手法を導入した経済論議を容認する姿勢を示した。同年からの全面導入された社会主義企業責任管理制及び圃田担当責任制といった市場経済化政策により、経済成長生活水準の向上が見られる一方、国民の間での貧富の格差の拡大も生じるようになった。

  2012年主体100年)4月15日平壌で「金日成の生誕100周年」を記念する軍事パレードが行われ、正恩が観閲を行った。閲兵式上、正恩は演説を行い、実父で先代・正日の政策である先軍政治(軍事優先の政治)の継承と「核抑止力」の保持を強調した。演説の中で「人民生活の向上」を政治の目標とする姿勢を示したが、一方で「民族の尊厳と国の自主権がさらに貴重だ」として核ミサイルの開発を機軸とする「先軍」路線を国民生活より優先する方針を明確にした。なお、正恩の肉声が北朝鮮内外に伝えられたのはこの演説が最初である。父親の正日は国民を前にほとんど演説を行わなかったが、権力継承後「遺訓統治」と称して正日の統治スタイルに従ってきた正恩は、演説に関しては父の例を継承しなかったことになる。正恩の演説は祖父・日成を意識したもので、演説の放映を視聴した人々からは「金日成と似ている」との声が上がった。
  4月19日、『労働新聞』は初めて金正恩の公式談話を掲載した。内容は先軍路線の継承と食糧問題の解決を訴えるものであった
  8月3日、金正恩は初の外国政府要人との会談を中国共産党中央対外連絡部長の王家瑞と行った。
  北朝鮮の国民は、正恩に対して、日成、正日よりも信頼を置いていないという。元韓国統一省次官の金錫友(キム・ソクウ)は「金(日成)主席に対する敬意と尊敬を100とすれば、金(正日)総書記は70、金(正恩)第一書記は30程度」という脱北者の話を紹介している。
  各国の人権問題を話し合う国連総会第3委員会では「金正恩第一書記の体制でも市民への抑圧のひどさに変わりはない」と指摘し、2012年12月20日の同委員会で北朝鮮の人権弾圧を非難する決議案を採択した。同様の決議は8年連続だが、初めて無投票の全会一致(コンセンサス方式)で採択した。同委員会は「指導者が交代したにもかかわらず、人権状況が悪化した」と指摘している。
  2012年から2013年にかけて、人民武力部長、同部第一副部長、朝鮮人民軍総参謀長人民保安部長国家安全保衛部第一副部長等の軍上層部の解任を繰り返した。2013年8月には、妻の李雪主が過去に所属していた「銀河水管弦楽団」等の音楽家9名をポルノ映像制作容疑で公開処刑した。そして、同年12月には事実上のナンバー2であった張成沢とその側近たちを処刑した。張成沢処刑時点で、金正日の国葬時に霊柩車を囲んだ金正恩を除く7名の権力中枢人物のうち、張成沢、李英浩金永春金正覚禹東測の5名を粛清するか更迭したことになる。同年7月27日に平壌で中国の李源潮国家副主席を隣席に招いて朝鮮戦争休戦60周年記念行事を行ったばかりであり、中国政府は外交窓口である張を「何の相談もなく」粛清したことに不快感を持ったとされる。
  泥酔状態で張の処刑を命じるなど、衝動的で現実を無視した指示が多いとされ、留学先のスイスを真似て街に緑を増やすため住民の貴重な食料供給地である自宅の庭の畑に芝生を敷くように指示したり、食糧不足を解消するための代わりにを食べるように訓示したと報じられている
  2014年2月朝鮮中央通信の報道で、2014年3月に行われる最高人民会議の代議員選挙に向け、「第111号白頭山選挙区」で候補者として登録されたと報じた。2014年3月朝鮮中央通信の報道で、北朝鮮の中央選挙委員会は10日、前日に実施された最高人民会議の代議員選挙で、金正恩第一書記が選出されたと明らかにした。賛成率は100%という。
  2014年7月以降は足を引きずって歩く映像が流れた際には足負傷説や肥満、内臓疾患による歩行困難説が海外メディアに報じられている。また同年9月3日から長期間に渡って公の場に姿を見せていないために動静が分からなくなっていた。最高指導者となってから毎回参加していた最高人民会議出席(9月25日)や錦繍山太陽宮殿参拝(10月10日)でも出席、参拝が確認されてなかった。同日夜に朝鮮中央テレビが足を引きずって現地指導する同年7月の映像を流した際に、金正恩について「不自由な体なのに人民のための指導の道を炎のように歩み続ける我が元帥」と表現し、歩行困難を認める言及をしている。10月14日に北朝鮮メディアは日時は不明ながら杖を使いながら視察する記事が報道された。
  なお、オランダライデンで開かれた学術会議で、北朝鮮の元高官でもあった脱北者が証言したところによると、朝鮮労働党組織指導部こそが権力の中心であり、正恩は父の金正日ほどには権力を掌握できておらず、象徴的な指導者に留まっているとされる。このため、権力の座を巡る闘争が起きており、張成沢の粛清も、組織指導部が中心となって行われたとされた

  2015年4月までに、人民武力部長の玄永哲を公開処刑した他、朝鮮人民軍総参謀部作戦局長の辺仁善、国防委員会設計局長の馬園春(マ・ウォンチュン)、朝鮮労働党財政経理部長の韓光相(ハン・グァンサン)ら15人を粛清したとみられたが、馬と韓はその後復帰が確認されている。韓国の情報機関、国家情報院によれば、金正恩体制下で処刑された幹部の数は70人余りとなった。軍の最高幹部の一人を処刑するほどの恐怖政治が敷かれていることは、恐怖政治以外の方法では体制固めができないことを意味しており、クーデターや暗殺などの可能性が指摘されている。また同年5月に金の山林緑化政策に不満を示したとして副首相の崔英健(チェ・ヨンゴン)が処刑されていたこともその後判明している。
  2015年8月30日、統一教会(現、世界平和統一家庭連合)の開祖である文鮮明の3周忌に際し、遺族らに弔電を送ったことが報道された。
  2015年10月10日の朝鮮労働党創建70周年記念式典では中国序列5位の劉雲山と肩を並べて歓談してパレードの終盤では聴衆に向かって手を取り合うなど親密さをアピールし、金は中朝関係を「血潮で以て結ばれた友好」「金日成主席同志と金正日総書記同志が残した最大の外交遺産」であるとしてミサイル発射を中止するも、翌2016年1月に「水爆実験」とする核実験を実施して再び関係は冷却化して、直後に制作された朝鮮中央テレビの記録映画では劉の映像は加工され削除されていた。

2016年・・・2016年5月9日、朝鮮労働党第7次大会において党第一書記に代わって新設された党委員長に就任し、6月29日、最高人民会議において国防委員会第一委員長に代わって新設された国務委員長に就任した。なお、同6月29日の最高人民会議において副首相の金勇進の座る姿勢が悪かったため反革命分子と見なされ翌7月に処刑されたという
2017年(詳細は「2017年北朝鮮危機」を参照)・・・2017年2月13日、異母兄の金正男マレーシアで暗殺(金正男暗殺事件)されたが、韓国国家情報院によると、これは金正恩が5年前から出していた指示が実行された事件であり、金正恩の「偏執的な性格」によるものであるという
  2017年5月、秘密警察朝鮮民主主義人民共和国国家保衛省や北朝鮮の国連代表部、対米外交を担当する韓成烈外務次官朝鮮中央通信などは米国の中央情報局 (CIA) と韓国の国家情報院が金正恩の暗殺を試みたと主張し、暗殺に関与した国家情報院院長の李炳浩やCIA関係者の引き渡しと正式な謝罪を要求した。また、これとは別に金正恩暗殺を推進したとして韓国の朴槿恵前大統領の引き渡しも要求した
  2017年9月21日、アメリカ合衆国ドナルド・トランプ大統領国連総会での演説に対し、最高指導者名義という北朝鮮史上初の金正恩自身の声明を発表し、トランプを名指しで「世界の面前で私と国家の存在自体を否定して侮辱し、我が共和国を滅ぼすという歴代で最も凶暴な宣戦布告をしてきた」「国家と人民の尊厳と名誉、そして私自身の全てを懸け、我が共和国の絶滅を喚いた米国執権者の暴言に代価を支払わせる」と猛反発した。
2018年・・・2018年1月1日の「新年の辞」において「米本土全域がわれわれの核攻撃の射程圏内にあり、核のボタンが私の事務室の机の上に常に置かれていること、これは決して威嚇ではなく、現実だということをはっきり理解すべきだ」と述べてアメリカを牽制する一方、平昌冬季五輪に北朝鮮代表団を派遣する用意があるとも述べた。この金正恩の声明を受けて1月9日にも南北閣僚級会談が行われ、北朝鮮が平昌冬季五輪に参加することを正式に表明し、2018年平昌オリンピックの開会式に妹の金与正労働党宣伝扇動部第一副部長と金永南最高人民会議常任委員会委員長ら、2018年平昌オリンピックの閉会式には金英哲労働党統一戦線部長を団長とする代表団を派遣した
  2018年3月5日、訪朝した韓国文在寅大統領の特使である鄭義溶国家安全保障室長と会談して「軍事的脅威が取り除かれ、体制の安全が保証されれば核を保有する理由はない」と述べて4月に南北首脳会談板門店で行うことで合意した。それまで金正恩は外国の政府要人との会見は中国と4回、キューバと2回、シリアと1回の計7回しかなかったために極めて異例だった。特使との会談中に正恩は「我が国がミサイルを発射し、大統領が未明にNSC(国家安全保障会議)を開催したため、ご苦労をおかけしました。きょう決心したので、もう文大統領は未明に起きなくて大丈夫です」という軽口を飛ばした。また南北首脳のホットライン設置でも合意し「これで実務的な対話が行き詰まっても、大統領と私が直通電話で話せば簡単に解決されます」と語った
  北朝鮮から帰国した鄭義溶は8日にも訪米してトランプ米大統領と会談。その会談後、記者団の前で金正恩の「直接会い、話をすれば大きな成果を出すことができるだろう」という言葉をトランプ米大統領に伝え、トランプ大統領も米朝首脳会談を受諾した旨を発表したが、北朝鮮からの公式な反応は無かった。

  2018年3月25日、最高指導者就任後初の外遊として妻の李雪主夫人や党副委員長の崔竜海李洙墉、金英哲らを伴って中国を訪れ、最高指導者就任後初の外国政府首脳との会談を中国の習近平総書記国家主席と行って初めて具体的条件に触れて米韓の段階的・同時的な措置を条件に「金日成主席と金正日総書記の遺訓である朝鮮半島の非核化に尽力する」と述べて中国と連携強化する意向を表明し、米朝首脳会談にも直接言及してトランプ米大統領への伝言も託した。また、六者会合への復帰や経済協力と安全保障面での中国への支援要請も述べたとも日本のメディアは報じている。朝鮮中央通信は金正恩が「実の兄弟のように温かく、我々の訪問提案を快諾して短期間で手配した習近平総書記同志に感謝する。初の外遊先が中国の首都なのは極めて当然であり、私の崇高な義務だ」「兄弟的隣国である中国の国際的威信が日増しに高まってることは自分のことのようで喜ばしい。中華民族の偉大なる復興を成し遂げることを切望する」と北京人民大会堂で演説したと報じ、直後に制作された朝鮮中央テレビの記録映画では習近平との贈り物の交換や中国科学院への視察の様子などが含まれていたものの中国中央電視台で放送された北朝鮮国内で金正恩が現地指導で部下にメモを取らせる姿と対照的な習近平の発言をメモに書き留める金正恩の映像は削除されていた。
  2018年3月30日、訪朝したIOC会長のトーマス・バッハ会長と会談して平昌オリンピックでの特例措置に感謝し、2020年東京オリンピック2022年北京オリンピックにも北朝鮮を参加させる意向を表明した。
  2018年3月31日2000年に平壌を訪問したマデレーン・オルブライト米国務長官と金正日の直接会談以来の米朝のハイレベル対話を極秘訪朝したマイク・ポンペオCIA長官と行った。非核化や拘束された米国人解放などを議論したとされる
  2018年4月1日K-POPアーティストなどで構成された韓国芸術団が訪朝し、東平壌大劇場で妻の李雪主や実妹の金与正とともに北朝鮮の最高指導者では初めて韓国の芸術団公演を直接鑑賞した
  2018年4月8日、金正恩が朝鮮半島の非核化を議論する意思を持つことが初めて北朝鮮から米国に直接伝達され、9日には朝鮮労働党政治局会議の席上で金正恩が米朝首脳会談ではないものの展望として米朝対話に公式で初めて言及した
  2018年4月13日、「金日成生誕106周年の国際芸術祭」に参加するために中国芸術団とともに訪朝した中国共産党中央対外連絡部部長の宋濤と「重大な問題や国際情勢」で意見交換し、中朝関係の強化で一致して党と政府を総動員して最高の礼遇でもてなすと述べた。同時期にイギリスフランス・米国が行ったシリアへの軍事攻撃や、予定される南北・米朝首脳会談も協議したとみられる。また、翌14日に宴会を自ら開いて李雪主や金与正らが出席した。16日には李雪主とともに中国芸術団の公演を鑑賞し、17日には異例である2度目の会談を宋濤と行って「習近平総書記同志は最も立派な友人で最も親密な同志」と述べた。
  2018年4月24日黄海北道で中国人観光客が犠牲になった交通事故を受けて中国大使館と負傷者を治療してる病院を訪問し、負傷者などを乗せた特別列車を編成させて被害者に見舞金も送金した。国内の事故を公表して最高指導者自らが謝罪して対応したのは異例とされ、責任者は銃殺刑に処されたとされる
  2018年4月27日、北朝鮮の最高指導者として史上初めて板門店軍事境界線を超えて韓国を訪問した。軍事境界線越しに韓国の文在寅大統領と握手して正恩が軍事境界線を越えた後、正恩に促される形で文在寅も軍事境界線を越えて北朝鮮側へ入るやり取りがあったが、これは正恩のアドリブであったという。板門店の韓国側施設「平和の家」において文在寅大統領と11年ぶりの南北首脳会談に及び、両国首脳の合意文書「板門店宣言」を出した。その中で、「朝鮮半島の完全な非核化を共通の目的とすること」を確認するとともに、「年内に朝鮮戦争休戦協定を平和協定にすることを目指して恒久的な平和構築に向けた南・北・米3者、または南・北・米・中4者会談の開催を積極的に推進すること」、さらに、「軍事境界線一帯での敵対行為を中止して非武装地帯(DMZ)を実質的な『平和地帯』とすること」などで合意した。正恩は「民族の分断の悲劇と統一への熱望がつまっている、ここ板門店で開かれる会談に、歴史的な責任感を持って会談に臨んだ。この合意が、もう二度と死文化されないように、緊密に話し合いを行い、実を結ぶために努力する」と述べた。
  2018年5月2日、中国外相として11年ぶりに訪朝した王毅と会談し、中国の積極的な貢献を高く評価して「朝鮮半島の非核化」に向けた連携強化で一致した。7日、北朝鮮側の訪中要請により、初めて航空機(政府専用機IL-62)を外遊に利用して実妹の金与正党宣伝扇動部第一副部長や李洙墉党国際部長らと中国の大連を訪問して習近平総書記と会談し、非核化は関係国の敵視政策の廃止と段階的・同時的な措置が条件であることや中朝の交流や連携の強化で一致し、帰国後に『朝鮮中央通信』と『労働新聞』で習近平総書記宛ての礼状が発表された
  2018年5月9日、訪朝したマイク・ポンペオ米国務長官と会談し、米朝首脳会談の実務的な問題で合意し、トランプ大統領からの提案を受け入れて拘束していた米国人3名を国務委員長命令で特赦を与えて米国に帰国させた
  2018年5月26日、板門店の北朝鮮側の施設「統一閣」で文在寅と2度目となる南北首脳会談を行った。
  2018年5月31日、訪朝したロシアセルゲイ・ラブロフ外相と最高指導者就任後初のロシア政府要人との会談を行い、段階的な非核化の必要性で一致した。この際、ロシア国営テレビでラブロフ外相と握手する無表情の金正恩が口角を上げたように映像を改竄されて話題となった
  2018年6月10日、米朝首脳会談に出席するため、北朝鮮の要請で中国から貸与された中国国際航空李克強国務院総理なども使用した政府専用機であるボーイング747-400を利用してシンガポールを訪問し、ホテル「セントレジス・シンガポール」に滞在してシンガポール首相のリー・シェンロンと会談した
  2018年6月12日、シンガポールのセントーサ島でトランプ米大統領と史上初の米朝首脳会談を行い、米朝国交正常化や朝鮮半島の完全な非核化などを目指すと掲げた米朝共同声明に署名し、朝鮮中央通信は「米朝は段階的・同時的な措置を原則とすることで一致した」「トランプは米韓合同軍事演習の中止で応じた」と報じた。13日、中国機で平壌に帰国した。
  2018年6月15日、「血で結ばれた朝中友好をこの上なく大切に思う」と書かれた中国の習近平総書記の誕生日への祝電を花籠とともに5年ぶりにおくり、19日には専用機のIL-62で李雪主夫人や党副委員長の崔竜海、金英哲、李洙墉、朴泰成内閣総理朴奉珠らを伴って三度目の訪中を行って中国農業科学院などを視察し、習近平総書記との会談では中朝の戦略的・戦術的協力強化を協議し、「中朝は一つの家族同然であり、古今東西に例のない関係」「中国の同志達と一つの参謀部で協力する」「中華民族の偉大な復興という中国の夢は必ず実現されるだろう」と北京の人民大会堂で演説したと朝鮮中央通信は報じた。また、会談では習近平総書記を「偉大な領袖」「偉大な指導者」と称えたとされる。北朝鮮の最高指導者が立て続けに訪中し、公式の中国メディアと北朝鮮メディアの双方で帰国前に報道された例はないとされる。
  2018年7月27日、休戦協定締結65周年を記念して朝鮮戦争で戦死した毛沢東の長男である毛岸英の墓を参拝し、「中朝は地理的に近いだけでなく、互いの血と命を捧げて結ばれた例のない特別な関係」と述べた。
  2018年9月9日、平壌で行われた建国70周年記念行事では、軍事パレードで従来披露されてきた大陸間弾道ロケット(ICBM)は登場せず、経済建設が強調され、隣で閲兵する中国序列3位の栗戦書全国人民代表大会常務委員長と手を取り合って歓声に応え、栗戦書らとの会談では核武装と経済発展を両立させようとした並進路線から非核化と経済重視の新戦略路線への転換が中国から評価され、金正恩も中国の経験に倣う意向を述べた。また、5年ぶりに行われたマスゲームも中国語の表記が出るなど中朝友好の演出が目立ち、李雪主夫人を伴って栗戦書と夜に観覧した。

2019年・・・2019年1月1日、朝鮮中央テレビで「恒久的な平和体制と完全な非核化は、党と政府の不変の立場で、私の確固たる意志であり、核兵器をつくりも実験もせず使いも広めもしない、また制裁に米国は出るのなら新しい道を模索する」「米韓合同軍事演習は中止すべきだ」「朝鮮戦争休戦協定当事者と多国間協議を推進したい」と新年の辞を述べた。
  2019年1月8日、妻の李雪主や実妹の金与正らを伴って中国を訪問。金正恩の35歳の誕生日でもあったため、祝宴も行われた。
  2019年2月26日二回目の米朝首脳会談に出席するため、実妹の金与正らを伴ってベトナムを訪問した。しかし、非核化をめぐる決裂で合意文書は調印されなかった。理由についてアメリカは「北朝鮮が全面的な制裁解除で譲らなかったからだ」と主張したことに対して北朝鮮は「部分的な制裁緩和のみ要求した」と反論した。
  2019年3月、最高人民会議代議員選挙が行われ、当選者が朝鮮中央テレビを通じて発表されたが、韓国統一省当局者によると当選者の名簿に金正恩の名前はなかった(2014年の代議員選挙では白頭山の選挙区から選出されたことが公表されている)。韓国の慶南大学校教授の林乙出は当選者の名簿に名がなかったことに関して「不可解」とした。
  2019年4月の最高人民会議で国務委員長に再選されたが、最高人民会議常任委員長の崔竜海が就任後の演説で「朝鮮人民の最高代表で、国の全般を指導する国家の最高職責者」と述べたことから、最高人民会議で同時に行われた憲法改正により対外的代表権を持つ元首としての地位に就いたとの見方が出た。7月になって改正憲法の全文が判明し、国務委員長の職務に「国を代表する」という文言が付け加えられたことが判明し、国家元首と位置づけられた。また、施政演説で「韓国は米国との仲裁者ではなく、民族の利益を擁護すべきだ」「忍耐心を持って米国の勇断を年末までは待つ」と述べた。
  2019年4月25日、ロシアのウラジオストクを訪問して初の露朝首脳会談を行い、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と段階的な非核化や経済制裁の緩和など朝鮮半島情勢の安定に向けた連携強化で一致するも共同声明や合意文書はなく、公式行事への参加を中止して1日前倒しで帰国した。
  2019年6月20日、中国の指導者としては14年ぶりに訪朝した習近平総書記との中朝首脳会談では米朝対話を促され、中朝の様々な協力強化でも一致した。また、外国首脳で初めて錦繍山太陽宮殿で迎え、新しく完成した「錦繍山迎賓館」や異例の労働党本部に招き友誼塔の共同参拝や習近平総書記の顔を描いたマスゲームなどを行って就寝時間以外の殆どを習近平総書記に同行した
  2019年6月30日、史上初めて南・北・米首脳で3者会談を板門店で行い、三回目の米朝首脳会談で米朝実務者協議の再開で一致した
2020年・・・2020年2月1日、朝鮮中央通信は新型コロナウイルスの流行が起きた中国の習近平総書記に慰問の書簡と義援金を金正恩が送ったと報じた
  2020年4月15日、太陽節には通例である錦繍山太陽宮殿への参拝が行われず、また動静も伝えられないという異例の状況となり、健康不安が懸念される。同月11日に新型コロナウイルスへの対応を話し合った旨が12日に報道されて以降姿を見せていない。21日、CNNは金氏が心臓血管手術を受け、その後重篤な状態となっていると報道している。この一部の報道に対して、23日、トランプ大統領は、「偽の報道だったと思う。CNNによる偽の報道だったと思う。彼らが古い文書を使ったと聞いている」と述べ、否定した。一部の韓国メディアは、アメリカ政府関係者の話として、金正恩は先週から東部元山(ウォンサン)に滞在しており、「車椅子などを利用せず歩く姿が確認できた」「金党委員長の専用列車が元山にある」などと報じた。金正恩の周辺の要人が新型コロナウイルスに感染したため、予防のため平壌を離れたとの見方を伝えた。
  2020年4月19日、朝鮮中央通信は「最近、われわれの最高指導部は米大統領にいかなる親書も送ったことはない」として18日に金正恩から親書を受け取ったと述べたトランプ大統領の発言を否定する北朝鮮外務省の談話を発表した。
  2020年5月1日には、脱北者の話を根拠に「99%死亡している」と朝鮮日報聯合ニュースなど複数の韓国メディアが相次いで報じた。4月の総選挙で当選した脱北者の池成浩が述べたもので、池は情報源は北朝鮮消息筋であると説明。金正恩が99%死亡しており、後継者問題で複雑な状況となっているらしく、今週末にも北朝鮮が正式に死亡を発表する可能性があると話した。これに対し、韓国政府は否定的な見解を示した
  2020年5月2日、北朝鮮の朝鮮中央通信と2日付けの朝鮮労働党機関紙労働新聞」は、金正恩が1日に北朝鮮西部・平安南道の順川リン酸肥料工場の竣工式に参加したと伝え、写真も掲載された。北朝鮮メディアが正恩の動静を伝えるのは、4月11日の党中央委員会政治局会議への出席以来、20日ぶりであった。
  2020年5月8日、金正恩委員長は中国による「新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組みでの成果」を称賛する口頭親書を習近平総書記におくり、翌9日にはロシアのプーチン大統領にも第二次世界大戦戦勝75周年を祝して5年ぶりの親書をおくった
人物
  朝鮮人民軍の高級軍人であるが、2011年2月16日朝鮮中央放送が放送した視察映像では、双眼鏡を上下逆さまに持って覗き込む姿が映っており、実務経験が浅いことが指摘されている。
名前
  北朝鮮では漢字を全廃させていることもあり、当初から表記について議論されていた。(詳細は「漢字復活論#朝鮮民主主義人民共和国」を参照)
  金正日の三男の名前については、藤本健二により「キム・ジョンウン」と紹介された。当初、朝鮮語ハングル表記は「김정」、漢字表記は「金正」とされた。
  しかしその後、正しいハングル表記は「김정」ではないかという説が浮上し、2009年10月7日には大韓民国統一部がハングル表記を変更すると発表した[223]。漢字表記は「金正」もしくは「金正」ではないかと推測された。これを受け、『朝日新聞、『東京新聞』、『読売新聞』は、表記を「金ジョンウン」に変更すると発表した。ハングルの ""(/un/) と ""(/ɯn/) は、日本語では区別せず双方ともに "ウン" である。
  また、『毎日新聞』は、北朝鮮関係者の多くが適切と証言しているとして、「金正」という表記を採用していた。韓国でも「誕生日の2009年1月8日前後に金正雲から金正銀に改名した」と報じるメディアがあり、2010年9月28日には中華人民共和国新華社通信中国中央電視台も「金正」の表記を使用していた。ただし、北朝鮮は中国政府に正式な漢字表記を伝えていないという報道もあった。
  2010年10月1日朝鮮中央通信により、漢字表記を「金正」とすると発表され、彼の名前を巡る問題は終息した。
生年
  北朝鮮当局より年齢が公表されていないため正確な生年も不明。1982、1983、1984年説があり、1982年説は2012年に区切りを迎える父親の金正日および祖父の金日成の出生年を考慮して同年に切りの良い30歳となるよう調整されたと北朝鮮国内で流布されているものである。なお、父・金正日の出生年も1912年生誕の金日成に合わせて1941年から1942年へ調整が行われているとの見方が強い。
写真
  金正日の後継者として登場する以前の金正恩の姿はほとんどメディアに流れる事はなく、各国情報機関においても不明な部分が多い存在であった。彼が公式な地位を得るまでは長年にわたって僅かな写真が存在するのみであった。金正日の息子の存在およびそれを証明する写真は、特に北朝鮮国内では最高機密とされて出回ることがなかったが、2009年1月16日のニュース番組「NEWS ZERO」(日本テレビ系)で、10歳の頃の正恩の写真が公開された。その後2009年6月頃から、JNN読売新聞がスイスのインターナショナルスクール時代(10代半ば)の正恩の写真を公開して大きな話題になった。なお、JNNが入手した写真は、2010年6月8日に韓国の聯合ニュースが未公開写真を入手したと報じている。 しかし、その後もしばらくは謎に包まれた存在であった。上述の10歳の時の顔写真から26歳の顔を推定した合成写真がアメリカの公開情報センターによって作成されたり、2010年4月20日毎日新聞に金正恩の近影とされるものが掲載されたが、実際には全くの別人であった事が後に判明するなど混乱も見られた。
  2010年9月9日香港特別行政区衛星テレビ局、鳳凰衛視(香港PHX)の番組「時事弁論会」で「北朝鮮は中国の負担になっているか?」というテーマの回が放映された際、同年8月末に父・正日と一緒に訪中した事実とともに、その際の写真が放映された。それによると顔は父親似であるが祖父である金日成の面影もあり(ただし、日成に似せて整形をしたという一部報道もある)、身長は正日より頭一つ分位高い。
  2010年9月30日、北朝鮮のメディアが式典に参加する金正恩の姿を映した写真と映像を公開し、初めて公に姿を現した。金正恩が出席した2010年10月10日の軍事パレードは海外メディアにも取材が認められ、彼の映像が西側諸国のカメラによって初めて撮影された。
  2012年4月12日、『労働新聞』電子版はスーツを着用した金正恩の写真を配信した。人民服を常用している金正恩のスーツ姿が確認されたのはこれが初めてである。
容貌
  髪型は、側頭と後頭を上まで短く刈り上げ、上面の髪はパーマをかけてコテで巻き込むという、かなり手の込んだ個性的なヘアスタイルをしている[248]。称して「覇気ヘア」と言い、以前は「野心ヘア」とも呼んでいた。正面から見ると黒電話受話器のような輪郭をしているため、国外では「テレホン・ヘッド」と揶揄されることがある。日本の経済評論家の上念司は「エリンギヘッド」と揶揄している。この髪型は、まだ実績のなかった正恩が国民の敬愛を得るために、「建国者で伝説の将軍であり、偉大なる首領」である金日成に似せるために採用されたといわれる。2014年4月には、イギリスロンドン西郊の理髪店が、耳の上まで刈り上げた髪形でにっこり笑う正恩の顔写真を客引き用のポスターに使ったところ、北朝鮮の外交官らが押しかけて撤去させた事件が発生している。
性格
  現実主義的・実用主義的な性格とする分析がある。労働新聞の2019年3月の記事は金正恩が書簡で「もし偉大さを強調するなどといって、首領(最高指導者)の革命活動や風貌を神格化すれば、真実を隠すことにつながる」との考えを表したことを伝えた。2020年5月20日付の労働新聞も「縮地法の秘訣」と題した記事で縮地法について霊的な技術を言ったものではないとし、金日成・金正日時代の解釈とは異なる見解を伝えた。北朝鮮のメディアが最高指導者に独断で言及することは考えられないことから、金正恩の意向が反映されているとみられている。特に2019年2月のアメリカとの米朝首脳会談の決裂(ハノイ・ノーディール)で神秘的で万能な指導者ではなく最善を尽くす現実的な指導者像にシフトしたとする見方もある。
  核問題を担当し、金正日と会談したこともあるウェンディ・ルース・シャーマン米国務次官は、正恩について「金正日総書記よりも残虐だ。金総書記は我々との交渉に臨もうとしていたが、(正恩第一書記は)そのような気配もない」と指摘している。
趣味嗜好
  スポーツ好きで分野を問わず全般的にこなす。スイス滞在時代についての記録によればバスケットボールに熱中していて、マイケル・ジョーダントニー・クーコッチコービー・ブライアントらのファンであったという証言がある。温厚でクラスメートからの人望が厚かったという証言もある。
  日本人の藤本健二とは金正日の専属料理人時代に遊び相手として付き合っており、カードゲームや10代ながらタバコを嗜んでいたという。様々な遊びを知る藤本には強い親近感を抱いていたようで、二人きりで政治的にきわどい話をしたり、「ブイ(喫煙を指す。タバコを吸う際に指の形がV字になることから)やろうぜ」という合言葉を作るなど深く付き合っていた。
  ヘビースモーカーであり、最高人民会議が2005年に採択した「たばこ統制法」を無視して、喫煙が禁止されている地下鉄や病院・保健施設、学校等で歩き回りながら喫煙している姿がしばしば報道されている
  スイスの国際学校時代のクラスメートで友人だったジョエル・ミカエロの証言によれば、ジャッキー・チェン007シリーズの映画が大好きだったとされる。また、自宅には大量のバスケ漫画があったと証言しており、研究者のガブリエル・マイヤーによれば日本のスラムダンクもあったとされる。さらに金正恩とクラスメートが描いたバッグス・バニーのイラストが残されている。なお、金正恩の音楽の趣味については、ジミ・ヘンドリックス及びドアーズが好きらしい。
  飛行機嫌いの父親とは正反対であり、2015年2月、専用機 (IL-62) に搭乗して平壌市内の建設現場を上空から視察した。ただし、初の外国訪問であった2018年3月の訪中の際は父親と同様に朝鮮民主主義人民共和国最高指導者専用列車で乗り込み、同年5月の二度目の訪中で初めて政府専用機を外遊に利用するも、第1回米朝首脳会談でシンガポールを訪れた際は中国機をチャーターした。また、第2回米朝首脳会談でベトナムに到着した時はそれまで外遊の際に列車を牽引していた東風11Z型ではなく、中国国鉄東風4型ディーゼル機関車(DF4D)だった
健康問題
  2014年9月25日、朝鮮中央テレビは金正恩の体調不良を報じた。そして「不自由な体なのに、人民の指導の道を炎のように歩み続けるわが元帥」と賞賛した。韓国聯合ニュースによれば、金正恩は痛風に罹っており、暴飲暴食が原因という。
  韓国の情報機関である国家情報院は、2016年10月19日の国政監査で、金正恩が毎週3-4回も夜通しのパーティー酒宴)を開き、不摂生な生活と悪い食習慣のために、健康不安を抱えており、心血管疾患の高リスク群に入ると報告した。国家情報院は同年7月の懸案報告でも、金正恩が不眠症や身辺の脅威のストレスから暴飲暴食に走り、成人病にかかっている可能性を指摘。体重については、「2012年に初めて登場したときは90kgだったが、2014年には120kgに、さらに最近では130kgにまで増えたと推定される」と説明した。
  それ以前より、金正恩が秘密裏にパーティーを開いていることは知られており、元NBAのデニス・ロッドマンが訪朝した際には、名門学院から女学生たちをコンパニオンとして動員。女学生らは陰で泣いていたとの話がある。正恩のこうした不摂生をたしなめるころができるのは、妹の金与正だけとされ、肉親以外の人間は強くものを言えないとされる
家族
  ・金日成(祖父、北朝鮮建国者および同国初代最高指導者)-・金正淑(祖母)-・金正日(父、北朝鮮第2代最高指導者)-・高英姫(母)-・金正男(異母兄)(金正恩の指令によりマレーシアにて暗殺)-・金正哲(実兄)-・金与正(妹)-・金敬姫(叔母)-・張成沢(義叔父)(金正恩体制移行後に粛清され処刑)-・李雪主(妻)
  このほか、2010年に生まれた娘、2013年頃に生まれた娘、さらに2017年2月に生まれた第3子がいるとされている


金与正
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   金 与正(キム・ヨジョン1988年9月26日 - )は、北朝鮮政治家朝鮮労働党中央委員会政治局員候補、同党中央委員会組織指導部第1副部長。元同党中央委員会宣伝扇動部第1副部長。金日成総合大学卒業。
  第2代最高指導者の金正日総書記の第四子で、同国の第3代最高指導者金正恩委員長の同母妹。母は高容姫。現在の漢字表記が判明するまでは、金予正、金汝貞、金汝静とも表記された。

経歴
  未成年だったころの情報は限られているが、金正日の専属コックだった藤本健二の回想録によると、正日の寵愛を得ていた。
  1996年4月から2000年末まで金正恩と共にスイスベルンに留学していた。金正恩は「パク・ウン」、自身は「チョン・スン」という変名で、朝鮮民主主義人民共和国駐スイス大使館職員の子供として、ベルンの国際学校で英語ドイツ語フランス語を学んでいたという。そのスイスの留学の時の写真は2010年6月に公開された。北朝鮮に戻って金日成総合大学に入学したのは2007年頃とされており物理学を専攻していた
2010年代前半
  2010年9月、正恩が朝鮮労働党代表の会議で正日の継承者に擁立された後、指導者の集まる記念写真の中に姿が見えるようになった(正日の最後の妻である金玉の側で)。2011年2月、与正は兄の金正哲シンガポールエリック・クラプトンのコンサートを観覧して車に乗り込む姿をKBSによって捉えられた。
  公式の場には正日の葬儀のときに初めて現れた。北朝鮮の真の権力中枢機関とも言われる朝鮮労働党組織指導部にいるとされていたが、2014年3月9日に最高人民会議第13期代議員選挙が実施された際に北朝鮮国営メディアによって名前が初めて報道され、「朝鮮労働党中央委員会の責任幹部」として紹介されスーツ姿で投票する写真が報じられたなおこの際、朝鮮中央通信の中国語版などは漢字表記として金予正を用いた。同年3月30日に韓国の聯合ニュースが昨2013年から労働党書記室長の職に就いていると報じた。同年4月3日、朝鮮通信は金正恩の妹の名前について朝鮮中央通信社が「金与正」と知らせてきたと報じた。
  2014年9月3日に朝鮮中央通信は与正を第一書記金正恩の同行者として紹介する際の順番を副部長級より前に紹介したことで、権力序列から党書記級の実力者となった可能性が提起された]。また、この2014年9月3日を最後に正恩が1ヶ月近く公の場に姿を見せず動静が分からなくなったことで、妹の与正が最高指導者を代行しているとの推測も提起された
  2014年11月27日に放送された朝鮮中央放送のニュース番組では、「朝鮮労働党中央委員会副部長」の肩書きで報じられた。思想統制や体制の宣伝を担当する「宣伝扇動部」、または党の中枢で思想検閲・人事査定・粛清権などの権限を持つ、北朝鮮の真の権力中枢機関とも言われる「組織指導部」に所属しているという見方があった。
2010年代後半
  2015年1月2日、聨合ニュースが、与正が崔竜海の次男のチェ・ソンと結婚したという見方を報じたが、2016年4月に訪朝した藤本健二によると、正恩と与正に面会した際に与正はまだ独身であると聞かされたという。また与正について正恩から「朝鮮労働党の宣伝扇動部副部長を務めている」と聞かされたという。2017年時点では、数年前に結婚し2015年に出産した。夫は大学教授で、いわゆる革命家の2世ではないという説がある。韓国の北朝鮮専門家の分析では、叔母(金正日の実妹)金敬姫の夫、張成沢が権力を握ったことから、金正恩が、有力者や政治に近い人間が妹の夫になるのを嫌ったと分析される。しかし、2020年の報道では夫は崔竜海の次男であるとされ、韓国政府関係者は崔竜海が義父にあたるとコメントしている
  2016年5月に開催された朝鮮労働党第7次大会で同党中央委員会委員に選出された。党内序列は43位であった
  2017年1月11日、アメリカ合衆国財務省は人権侵害に関与したとして金与正を制裁対象に指定し米国内の資産凍結を行うとともに米国人との取引を禁じた
  2017年10月7日に開かれた朝鮮労働党中央委員会総会において党中央委員会政治局員候補に選出された。党内序列は25位前後であった

  2018年2月9日から大韓民国で開催された平昌オリンピックでは金永南を団長とする北朝鮮高官級代表団の一員として名を連ね、これが金日成の直系の子孫としては初の訪韓となった。この際、朝鮮労働党の党内序列2位である金永南が、仁川国際空港の貴賓席に入室する際に入り口で与正の入室を待ち、着席する際には中央席を与正に譲ろうとするなど配慮する姿を見せたことから、一部メディアからは「実質ナンバー2」「実力者」「大物」「血族の権威」などと報じられた
  翌10日の韓国大統領文在寅との会談の際には、金正恩の特使として親書を文在寅に手渡し文の訪朝を要請した。また11日の北朝鮮の三池淵(サムジヨン)管弦楽団の公演を観劇する際には、金永南より上座となる文在寅の右隣に着座して観劇した。この訪朝にあたって北朝鮮側は韓国に与正を「党中央委員会の第1副部長」の肩書で紹介し、与正が副部長から昇格していたことが確認された
  帰朝後、同時期に訪韓していたアメリカ合衆国副大統領マイク・ペンスと会談する予定が韓国の仲介で組まれていたことが明らかになったが、ペンスが訪韓中に行った脱北者との面会や追加制裁の表明などに北朝鮮が不快感を示して実現には至らなかった。金与正を抑圧的な体制の中心人物として非難したペンスを「人間のクズ」と罵倒して「我々は米国との対話を哀願しない」と述べた声明を北朝鮮は発表した。
  2018年4月1日K-POPスターなどで構成された韓国芸術団が訪朝し、東平壌大劇場で金正恩とその妻の李雪主とともに韓国の芸術団公演を直接鑑賞した。  2018年4月13日金日成生誕106周年記念の国際芸術祭に参加するために中国芸術団とともに訪朝した中国共産党中央対外連絡部部長の宋濤を空港で出迎え、宿舎で会談して「兄弟が平壌で少しの不便もないよう最大の真心を尽くす」と述べ、翌14日には李雪主、李洙墉、崔竜海、金英哲らとともに中国芸術団の公演も鑑賞し、金正恩が催した宴会にも出席した。また、16日も中国芸術団の公演を金正恩、李雪主とともに観覧した

  2018年4月27日に板門店で行われた南北首脳会談にも金正恩に同道して兄を補佐した。与正は2月に特使として訪韓していたため、注目度が高かった。会談の最中に韓国大統領文在寅が与正について「南側でスターになった」と紹介すると笑いが起こり、与正が顔を赤らめる一幕があった。
  2018年5月7日、初めて航空機を外遊に利用して中国の大連を訪れた金正恩に李洙墉、金英哲、崔善姫らと同道した。この際、朝鮮中央放送で中国共産党総書記中華人民共和国主席習近平に面会した金与正が韓国の文大統領に直立で握手した時と対照的な2度も90度近くお辞儀した姿が報じられたことが話題となった。
  2018年6月、米朝首脳会談のためにシンガポールを訪問した金正恩に金英哲や国際部長の李洙墉らとともに同行した。
  2018年8月、建国70周年記念行事に招かれて訪朝した中国序列3位の全国人民代表大会常務委員長栗戦書を崔竜海らと出迎え、栗戦書が帰国する際も崔竜海らと見送った
  2019年1月8日、夫人の李雪主らとともに35歳の誕生日を迎える金正恩の中国訪問に同行。
  2019年2月には、2度目の米朝首脳会談を行うため、ベトナムを訪問した金正恩に同行。しかし2度目の米朝首脳会談は不調に終わった]。同年3月に北朝鮮国内で行われた最高人民会議第14期代議員選挙では第5号選挙区(カルリムキル)から立候補して当選。しかし、米朝首脳会談が決裂に終わった後から動静は確認されなくなり、同年4月の朝鮮労働党全体会議で政治局員候補を解任され、4月の金正恩のロシア訪問へは同行しなかった。5月末には韓国紙によって、出過ぎた行動を理由に謹慎処分が下ったと報じられていたが、のちに健在説に変わった。6月4日には、マスゲームの観覧が朝鮮中央通信で伝えられたほか、6月10日には金大中夫人李姫鎬が死去したことを受け板門店に姿を見せて弔辞と弔花を贈る役を担った。7月8日、朝鮮中央通信が放送した故金日成主席死去25年「中央追慕大会」の様子では、ひな壇最前列で金正恩氏から近い位置に座っていたことから影響力が回復もしくは拡大していることが確認されている。
  2019年12月末、朝鮮労働党中央委員会総会において新たな第1副部長職に就任したことが発表され、組織指導部第1副部長に就任したと観測されている。また2020年2月末に開催された党中央委員会政治局拡大会議で組織指導部長の李万建が解任された件に関与した可能性も指摘されている
2020年代
  2020年3月3日、自身名義の談話を発表し、「韓国大統領府の低能な思考には驚愕する」と韓国大統領を強く批判した。これが金与正名義での初めての談話となった。
  2020年4月11日の党政治局会議で、政治局員候補に復帰を果たした
  2020年6月4日、前月に韓国の脱北者団体が北朝鮮向けビラを散布したことを批判する声明を発表。声明には人間のクズ、馬鹿者といった相手をののしる言葉が多数含まれており、(本人が談話を作っている可能性は少ないとしても)温和な印象を与えてきた路線を変更するものとして注目を集めた。さらに同年6月13日には(南北関係が)跡形もなく崩れ去ると予告、3日後には開城市南北共同連絡事務所が爆破された
人物
  2020年の報道では夫は崔竜海の次男であるとされ、韓国政府関係者は崔竜海が義父にあたるとコメントしている
  ベルン留学時にはバレエのレッスンを受けていた。留学当時の趣味はアニメーションのイラストを描くことだった
  正恩体制後、兄正恩のヘアスタイルやメガネなどファッションコーディネートをしているという。
政権後継候補者
金正日の後継者候補として
  NHKスペシャルで放映された内容によれば、一時期、金正恩とならび、金正日が金与正を後継者候補として考えていた時期があったという。同番組に出演した元ロシア極東連邦管区大統領全権代表・コンスタンチン・プリコフスキーは、2001年訪露した金正日に随行した際に「自分の子供の内、正恩と与正が政治に関心を示しており、これから二人のどちらかを教育して後継者にするつもりだ」と聞かされたと語っている。
金正恩の後継者候補として
  金正恩の健康不安とセットで、しばしば後継候補の1人であるとの観測が報道されている。2019年には金与正の名義による指示文が党の各機関に下されていること、2020年には北朝鮮による火力演習に対する韓国の反応を批判するとともに政治的に重要性の高い声明を出したことなど、同国の政治的な序列において中心的役割を果たしていることも後継者説の裏付けとなっている









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