事件問題-1
2025.05.8-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250508-H75WASKMBJOOPJQYBPNOHX57HE/
児童の母親が呼ぶ 東京・立川の小学校に侵入の男2人、保護者の関係者か 教員ら5人けが
東京都立川市錦町の市立第三小学校に男2人が侵入した事件で、
暴行容疑で現行犯逮捕された男2人は、保護者の関係者とみられることが捜査関係者への取材で分かった。
この小学校に通う児童の母親が相談のために学校を訪問していたが、話し合いがまとまらず、男2人を呼んだという。
警視庁が詳しい状況を調べている。
警視庁立川署などによると、事件は8日午前11時ごろ発生。「不審者が入っている」と110番通報があった。男2人は教職員らに取り押さえられた。教職員ら5人が軽傷を負った。児童にけが人は確認されていない。
男2人は20代と40代。母親に呼ばれた後、職員室や学級を訪れたが、職員に制止され、学校内の窓ガラスを割るなどしたという。
現場はJR西国立駅から西に約400メートルの住宅地。小学校のホームページによると、昨年4月時点で約520人の児童が在籍している。
2025.05.07-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250507-POQWDJDEAZHLVNXRB3VNWVIYYE/
中国ヘリ尖閣領空侵犯直前、日本の小型機接近 操縦の京都在住81歳男性「合法的な飛行」
尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で3日、中国海警局の船からヘリコプターが飛び立ち日本の領空を侵犯した問題で、
直前に京都市在住の会社役員の男性(81)が操縦する小型機が周辺を飛行していたことが7日、海上保安、航空関係者への取材で分かった。
男性は産経新聞に対し「取材には応じられないが、合法的な飛行だ」と語った。
中国外務省は「日本の右翼分子が操縦する民間機が釣魚島(尖閣諸島の中国側名称)の領空に侵入したため、警告、駆逐した」と主張していた。
関係者の話を総合すると、小型機は男性が所有し、大阪・八尾空港を定置場としているビーチクラフトA36(6人乗り)。3日午前11時半ごろ新石垣空港を離陸し、午後0時20分ごろ、尖閣諸島の魚釣島の南約20キロの上空まで接近した。第11管区海上保安本部(那覇)によると、中国海警局のヘリはこのころ飛び立った。
尖閣諸島は日本固有の領土で、上空は飛行禁止空域でもないが、海保は偶発衝突を回避するため引き返すよう無線で警告し、小型機は尖閣を離れた。飛行ルートを通告していたかどうかについて、国交省那覇空港事務所は「個別の航空機の飛行計画は公表できない」としている。同機は平成27年にも尖閣諸島上空を飛行した。
この小型機は、令和元年12月に佐賀空港近くの上空で中国・春秋航空の旅客機と異常接近(ニアミス)したとして国交省が重大インシデントに認定。運輸安全委員会は4年、小型機が管制機関に無線の周波数を合わせていなかったのが原因だが、衝突や接触の危険性はなかったとする調査報告書を公表していた。
2025.05.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250506-IJD7UJKGX5OQHDXGPSQ3K2YP3Q/
81歳男性の死因は多発外傷、羽根が接触した可能性あるとみて捜査 風車の羽根落下事故
秋田市で風力発電の風車の羽根が落下した事故で、
秋田中央署は6日、付近で倒れていた同市の無職、宍戸敬さん(81)の死因が司法解剖の結果、多発外傷とみられると明らかにした。体の複数箇所を負傷したことが原因という。
署は落下した羽根が接触した可能性があるとみて関連を捜査している。
事故は2日午前、秋田市新屋町の新屋海浜公園で発生。売電事業会社さくら風力(東京)が設置した風車の羽根3枚のうち、1枚が付け根近くで折れた。羽根の長さは約40メートルで、宍戸さんは支柱から数十メートル離れたところで見つかった。
2025.05.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250505-LEULPPFWMNPXBIUQRV4VUH4XGQ/
逮捕の男は親族の説得を受け米国から帰国 川崎の女性死体遺棄事件、神奈川県警が送検
川崎市川崎区の住宅で岡崎彩咲陽さん(20)の遺体が見つかった事件で、
神奈川県警の任意聴取後に出国していた元交際相手の白井秀征容疑者(27)=死体遺棄容疑で逮捕=は、遺体の発見を知った親族の説得を受けて滞在していた米国から帰国していたことが5日、捜査関係者への取材で分かった。県警が容疑者の出国経緯なども調べる。・・・
県警は5日、白井容疑者を送検した。
捜査関係者によると、白井容疑者は、岡崎さんが行方不明になって以降の昨年12月~今年3月に県警の任意の聴取を受け、岡崎さんへの付きまといを認める供述をした後に出国。その後、所在が分からなくなった。県警は4月30日夜、ストーカー規制法違反容疑で白井容疑者の自宅を家宅捜索し、床下から遺体の入ったバッグを見つけた。
このことを知った
親族が白井容疑者に日本へ戻るよう促し、白井容疑者は5月3日に帰国。県警が羽田空港で任意同行を求め、同日中に逮捕した。白井容疑者は容疑を認めており、岡崎さんの死亡との関連も捜査する。
2025.05.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250503-ZON4X2LMFZLS3MM5MVI5TPJHEA/
川崎の死体遺棄事件で元交際相手の逮捕状請求へ、遺体はストーカー被害女性 神奈川県警
川崎市川崎区の住宅で一部白骨化した遺体が見つかった事件で、
神奈川県警は3日、死体遺棄容疑で、ストーカー被害を受けていたアルバイト、岡崎彩咲陽さん(20)=同市=の元交際相手の20代男の逮捕状を請求する方針を固めた。同日午後、
海外から帰国した男を任意同行し事情聴取していた。捜査関係者への取材で分かった。
県警は同日、鑑定の結果、遺体は岡崎さんと判明したと発表した。ストーカー規制法違反容疑で4月30日夜に男の自宅を家宅捜索し、床下にあったバッグから遺体を発見した。司法解剖の結果、焼かれたような痕跡があり、死後1カ月以上経過しているとみられる。
岡崎さんの家族によると、岡崎さんは男と昨年春ごろから交際を始め、別れた後に復縁することを繰り返し、勤務先や自宅付近などで付きまとい行為を受けていた。祖母宅にいた昨年12月20日ごろ、岡崎さんは行方不明になった。
捜査関係者によると、この時点では県警の任意聴取に男は「知らない」と関与を否定していた。男は岡崎さんへのストーカー行為に絡み、県警から複数回口頭で注意されていた。
2025.05.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250502-U7PEWJGCFJJXDMZZKP3ARJGAJU/
日航・鳥取三津子社長「事実はひとつ」 御巣鷹事故陰謀説を改めて否定、積極的発信はせず
(織田淳嗣)
1985年に発生した日本航空機墜落事故の原因を巡り
「自衛隊が撃墜した」などの陰謀説が書籍やインターネットで流布されていることについて、日航の鳥取三津子社長は2日、陰謀説を否定したうえで「特に弊社から発信を積極的にしていく考えは、今のところない」と述べた。
「今ある結論を提示している」
4月10日、参院外交防衛委員会で質疑があり、中谷元防衛相が自衛隊の関与を否定した。
鳥取氏は会見で「私どもはきちんと、原因と再発防止策を(国と)同じ認識をもって取り組んでいる。それ以外の考えはない」として陰謀説を否定。すでに行っている取り組みとして「お客さま、ご遺族、社員に今あるわれわれの結論をもって提示している」と説明し、現時点で新たに情報発信を行う方針はないとした。事故から40年の節目となることについては「気を引き締めて、安全運航に努める」と話した。
会見に同席した野田靖・常務執行役員は「色々な情報が出ているが、大変な事故を起こした当事者としては、(旧運輸省の航空事故調査委員会の)事故調査報告書に書かれていることがすべてという認識」と補足した。
陰謀説に「右往左往しない」
鳥取氏は会見後、陰謀説について「本を出している方の存在は知っていた。改めて国会で語られたのには驚いた」としながら、「われわれにとって事実はひとつ。それ(陰謀説)によって右往左往することはない」と明言した。
事故は1985年8月12日夕に発生。羽田発大阪行きの日航123便が群馬県上野村の「御巣鷹の尾根」に墜落し、乗客乗員520人が死亡した。当時の航空事故調査委員会は87年6月、事故は機内の気圧を保つ「後部圧力隔壁」の不適切な修理に起因すると推定する報告書を発表した。
これに対し陰謀説では、自衛隊護衛艦のミサイルが123便に衝突し、自衛隊が墜落現場の特定を遅らせ、証拠隠滅のため火炎放射器で現場を焼却した-などとしている。自衛隊のOBらは「自衛隊と隊員への冒瀆(ぼうとく)だ」として強く反発している。
(織田淳嗣)
2025.05.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250502-2YTLD4XM65MUDOTKX7CQJ7PX6Q/
「恐れていたことが現実に」秋田の風力発電落下事故、風車はドイツ製 県が注意呼びかけ
(八並朋昌)
風力発電のブレード(羽根、プロペラ)落下事故が起きた秋田市の風力発電所は、
日本海に面した同市の新屋(あらや)海浜公園に隣接する敷地に「さくら風力」(東京)が建設し、平成21年から稼働している。
最大瞬間風速23メートル
同社の山浦康二・開発部長代理によると、風車はドイツ製で、樹脂製の3枚羽根の直径は82メートル。80メートル近いタワー上に発電機とともに設置され、ブレードが一番上になった総高は約120メートルに達する。
「タワーのある発電所敷地には細い通路で入るようになっており、通常は通路入り口にはチェーンを渡して進入禁止にしているが、事故当時どうなっていたかは確認中」(山浦氏)という。落下したブレードは発電所敷地から外れ、海浜公園の園路上に落ちており、強風で敷地外に飛ばされた可能性がある。
2日、秋田市では未明から風が強まって突風も吹き、午前8時前に最大瞬間風速23メートルを記録している。山浦氏は「風が強まれば風車の回転を弱め、さらに通常は斜めになっているブレードを風向きと並行にして風をそのまま後ろに流す制御をしている」と説明する。
系列で11年前にも事故
さくら風力は、風力発電を全国展開する新エネルギー技術研究所(東京)の子会社。実際の運用は社長以下14人の同研究所が行っているといい、今回の事故を受けて社員3人が現地に入った。
同研究所の別の子会社が青森県深浦町で運用している風力発電所でも11年ほど前、風車10基のうち1基が落雷を受けてブレードの1枚が落下する事故があったが、このときは人的被害はなかったという。
秋田県内には陸上の風力発電所が3月現在で76カ所あり、計307基の風車が稼働している。今回の事故が起きた風車と同様に、公園や海水浴場などに隣接して一般の人がタワーの根元まで近づける発電所がほかにも少なくない。
人的被害はなかったものの、過去にもブレードなどが落下する事故が複数起きており、秋田県クリーンエネルギー産業振興課では、各事業者に対し緊急の安全点検などを呼びかけることにしている。
住民団体「最悪の事態」
秋田県で風力発電所乱立の反対運動を続ける「風車はいらないネットワーク@秋田」の構成団体で、
「由利本荘・にかほ市の風力発電を考える会」の
佐々木憲雄代表(78)は「恐れていたことが現実になってしまった。県内には、人がすぐ下まで近づける発電所が少なくない。これまでもブレード落下などの事故はあったが、落下ブレードが人に当たった可能性が高いという最悪の事態だ」と指摘。その上で、「行政が推進姿勢の秋田県では、風力発電に対する県民の警戒感が高くないが、この事故で状況は変わるのではないか。ネットワークとしても今後の対応を考えたい」と話している。
(八並朋昌)
2025.05.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250502-IJ2B66ENUNK5RHCSFSPQCT27N4/
埼玉・八潮道路陥没で転落したトラックの男性運転手か、遺体を発見 発生から約3カ月
埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故で、
県は2日、地中の下水道管内で不明となっていた70代の男性運転手とみられる人を発見し、
その場で死亡を確認したと明らかにした。
1月28日の発生から3カ月余り。県警や消防の捜索でようやく発見に至った。
県によると、男性がいるとみられるトラックの運転席部分は、陥没地点より約30メートル下流の下水道管の中に残されている。管内部には有毒な硫化水素が発生しており、県は送風設備などで換気をしながら、二次被害が起きないよう慎重に救出活動を進めていた。
県は4月24日、救出の妨げとなっていた大量の下水を迂回させるバイパス工事を完了。陥没の穴から下水道管に向かって斜めに掘り下げるルートを整備し、警察や消防はこのルートから管の中へ入る。地面から垂直に掘削するルートも確保し、運転席部分を重機などで引き上げる見通し。
2025.04.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250427-VRJXF6LKUVLYVFQCPDDTZRNP2A/
東北道の逆走事故、重体だった男女3人が死亡 栃木・那須塩原
栃木県那須塩原市の東北自動車道上り線で
26日夜、逆走した乗用車が別の乗用車と正面衝突した事故で、
重体だった男女3人が死亡した。
同県警によると、
死亡したのは正面衝突した車の双方の男性運転手と、事故で発生した渋滞で発生したトラック追突に巻き込まれた女性の計3人。他にも多数のけが人がいるといい、県警が詳しい状況を調べている。
事故はいずれも那須インターチェンジ(IC)―黒磯板室IC間であった。逆走車は黒磯板室IC近くで接触事故を起こした後、そのまま約2キロ走行、乗用車と正面衝突した。
2025.04.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250427-LGUHVO6HNFK55FHVFESGFJARN4/
出会いはSNS、交際男性の薬指切断で起訴の元キャバ嬢 スマホ、通帳も管理か
交際相手の男性の左手薬指をおので切り落としたなどとして、
傷害容疑で大阪市北区の無職、A被告(23)が逮捕、起訴された事件で、
男性が通帳やスマートフォンを取り上げられ、金庫で管理されていたことが大阪府警への取材で分かった。
交際のきっかけは男性がA被告の交流サイト(SNS)を見て興味を持ち、連絡を取ったことだったという。
府警などによると、事件発覚の端緒となったのは、今年1月のA被告からの110番通報。駆けつけた警察官に被告は「別れ話からお互い暴力を振るった」と話し、男性は「けんかがエスカレートして彼女から顔を複数回殴られた」と訴えたという。
さらに、A被告が男性の指をおので切った疑いが浮上。液体入りのガラス製小瓶に入った薬指が見つかり、府警が捜査を開始した。
男性は被告より年下で高校生の頃、以前キャバクラ店に勤めていたA被告のSNSに興味を持ち、連絡を取って令和5年5月ごろに交際を開始。6年7月ごろから、同居していたという。
起訴状によると、A被告の最初の犯行は同年9月30日。自宅で男性の乳首を切り落としたとされ、翌10月19日にはおので男性の左手薬指を切断したなどとされる。
府警の調べに、「(男性が)ふざけて自分の乳首を切断した」「(男性が)私のスマホを使い、おのを注文し、自分の左手薬指を切り落とした」などと否認したという。
しかし
、男性は「浮気を疑われ、違う女性と結婚できないように薬指を切られた」「乳首は再生すると聞いたからやってみようと、(A被告が)やった」などと説明。
おのは見つかっていないが、A被告のスマホの検索履歴から長さ約40㌢のものが使われたとみられている。
2025.04.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250425-IVDCXHTRXROLDGBJWYCAL6OZ7A/
長野・飯田の水門衝突事故、車に乗っていた男性4人全員が死亡
24日午後に長野県飯田市で乗用車が市道脇の水門に衝突した事故で、県警によると、
運転していた技術専門校訓練生の池田稜生さん(20)=同県宮田村=ら乗っていた男性4人全員が死亡した。県警が詳しい状況を調べる。4人はいずれも長野県飯田技術専門校の自動車整備科の訓練生。
市道は天竜川に沿って位置し、センターラインがない。車が走行中に何らかの理由で市道から外れ、土手を走って水門設備にぶつかったとみられる。
亡くなったのは他に、飯田市の近藤佑哉さん(19)と同県駒ケ根市の杉崎蓮さん(20)、飯田市の勝野碧人さん(19)。
飯田技術専門校の鮎沢宏和校長は「ショックを受けている。訓練生はみんな、自動車整備士になりたいという気持ちを持っている」と話した。
2025.04.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250423-HJL7EN3R2BLGVGMF3Y5FLOW6SU/
「違う女と結婚できないよう…」交際男性の左手薬指を切断、傷害容疑で23歳女逮捕
交際相手の指をおので切り落としたなどとして、
大阪府警曽根崎署は23日、傷害の疑いで、大阪市北区兎我野町の無職、A容疑者(23)を逮捕、送検したと発表した。
容疑を否認している。
逮捕、送検容疑は昨年9月~今年1月、自宅で、当時同居していた交際相手の20代男性の左手薬指をおので切断して欠損させたほか、男性の顔を複数回殴ったり、乳首をはさみで切断したりしたとしている。
同署によると、切断された薬指は自宅の冷蔵庫に、液体入りの瓶に入った状態で保管されていたという。男性は暴行を受けた経緯について、「浮気を疑われ、違う女性と結婚できないように薬指を切られた」という趣旨の説明をしているという。
同署は同日までに3回にわたって傷害容疑でA容疑者を逮捕しており、いずれもすでに同罪で起訴されているという。
2025.04.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250423-J3DI26C63ZPQXFFUL5RXSDPGSM/
「会社ではなく運転士の問題」JR脱線事故 組織防衛に走った社長の前代未聞スキャンダル
(敬称略)
「人はミスをするという前提に立ち、安全をマネジメントするのが現在では当然の考え方。ヒューマンエラーは『結果』であって『原因』ではない」。今月18日、JR福知山線脱線事故から20年となるのを前に、報道各社のインタビューに応じたJR西日本社長、A(67)は事故後の企業体質の変化を問われ、こう強調した。続けて「私どもは当時、そういう考え方に立てていなかった」と率直に振り返った。
私鉄と熾烈な競争
それまで並行私鉄に大きく水を開けられていた福知山線の大幅な速達化(スピードアップ)を図ったのが、国鉄分割民営化後のJR西で、その強烈なリーダーシップから「天皇」とも呼ばれたB(90)だ。
平成元年、私鉄各線と競合する京阪神近郊区間の在来線を「アーバンネットワーク」と命名。以後度重なるダイヤ改正により16年10月には宝塚-大阪間を最速22分(快速)で結び、阪急の同30分(快速急行)を凌駕(りょうが)するまでになった。
だが速達化とセットであるべきの安全設備への投資は後回しにされた。曲線部で速度超過を防ぐ自動列車停止装置(ATS-P)の整備は脱線事故1カ月前の17年3月までに完了予定だったが、工事の遅れにより6月にずれ込み、事故発生時は始動していなかった。急激な速達化とのアンバランスは「安全軽視」と批判された
報告書の記載再考を依頼
事故から4年半がたとうとしていた21年9月、JR西を巡る前代未聞の不祥事が明るみに出る。脱線事故の原因究明にあたった国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(事故調)の委員に当時の社長、C(81)らが情報漏洩(ろうえい)を働きかけ、調査報告書の記載の再考を依頼していたことが発覚した。
「この事故の原因は会社の問題ではなく個人(運転士)の問題にあると言いたかった。
これが会社内の大多数の意見だった」。Cは旧知の事故調委員に接触した動機をこう釈明した。冒頭のAの発言と正反対の主張だった。
技術畑出身のAは脱線事故後に子会社から呼び戻され、安全管理の立て直しを一身に背負った。社長退任後も大きな影響力を持ったB体制からの決別を宣言したのもCだ。
孤軍奮闘で変革の先鞭(せんべん)をつけたAを評価する声は決して少なくない。だが、そのAをして「組織防衛」に走らせた事故調を巡るスキャンダルは、当時の同社の組織風土が呼び寄せた必然の結果ともいえた。
「鉄道のことは自分たちが一番よく知っているという独善的な体質だった」。JR西を長年取材してきた元京都新聞論説委員で、甲南大非常勤講師(コミュニケーション論)のD鈴木哲法(67)はこう指摘する。
「安全と経営相反するものではない」
その後のJR西は脱線事故の遺族も交えた「安全フォローアップ会議」を立ち上げ、事故の背景要因を抽出して対策を施す「リスクアセスメント」の手法を導入、ヒューマンエラーを「原因」とする従来の思考と決別した。
鉄道事業は沿線人口の減少に伴い、今後さらに厳しさを増すとみられる。もっともAは冒頭のインタビューで
「安全と経営は相反するものではない」と力説した。いつその認識に至ったか問われると「Cから学んだ」と答えた。
(敬称略)
2025.04.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250421-GGXCIIEIK5PNPJOAMDNTSM3V3M/
トイレ掃除、草むしり…悲劇招いたJR西の懲罰的管理 「日勤教育」の根底は誤った人間観-企業体質は変わったか JR福知山線脱線事故20年㊤
(敬称略)
「鉄道ってね、(時速)130キロで走っている鉄の塊なんです」・・・今月11日、JR西日本社員研修センター(大阪府吹田市)。運転士などを目指す職種の新入社員約40人を前に、講師の森井健司(41)がこう語りかけ
森井が強調したのはルールそのものではなく、ルールがなぜあるのか、それが守ろうとしているものに思いを巡らせること。「いろんなハードが充実してきたが、最後にそれを守るのは人です」
20年前の平成17年4月、快速電車がまさに鉄の塊と化したのが兵庫県尼崎市で起きたJR福知山線脱線事故だった。制限速度70キロの右曲線に116キロという大幅な速度超過で進入、1~5両目が脱線し、運転士を含む107人が死亡した。
新入社員はセンターに隣接する「鉄道安全考動館」でその事故現場を正確に再現した巨大ジオラマ模型も見学する。その生々しさに青ざめ、倒れ込む新人も少なくない。・研修に参加した安東茜音(18)は父親もJR西の現役運転士。「改めて責任の重い仕事に就くんだなと実感した」と神妙な様子で話した。
脱線事故はその発生当初から、運転士個人の異常運転では片付けられない、同社の体質に根差した「組織事故」と言われた。その象徴が、同社の運転士管理手法「日勤教育」だった。
運転室の赤鉛筆
事故列車の1両目は、線路脇のマンションの壁面に衝突し大破した。運転室の遺体のそばには、直前に外したとみられる右手袋と、赤鉛筆が落ちていた。
国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(事故調、現運輸安全委員会)の報告書によれば、運転士のブレーキ使用が遅れたのは、車掌と輸送指令員との交信の傍受に「特段の注意」を払っていたためと推測される。
直前停車駅の伊丹駅で停止位置を72メートル行き過ぎるオーバーラン。定刻を1分以上遅れていた。「まけてくれへんか」。運転士は総合指令所に報告する車掌に〝過少申告〟を依頼した。
車掌は無線で指令員を呼び出し「えー行き過ぎですけれども、およそ8メートル…」と虚偽を告げた。事故発生はこの交信の直後。報告書は、このやり取りをメモするために運転士が赤鉛筆を取り出した可能性を挙げている。
「次は危ない」
運転士が虚偽報告を頼んだのはミスをした場合に受けさせられる「日勤教育」を恐れたためだとみられる。前年に起こしたオーバーランで13日間の日勤教育。「次は危ない」と乗務から外される不安も漏らしていた。
「教育というより懲罰」。
当時の日勤教育の実態について、JR西の複数の乗務員はこう口をそろえる。社内規定の書き写し、トイレ掃除、草むしり…。教育とは名ばかりの「見せしめ」の意味合いが強かった。
ある40代の男性運転士が「敵対労組に入っていると期間も長くなった。組合からの脱退工作に利用された」と証言するように、日勤教育は、国鉄労働組合(国労)やJR西日本労働組合(JR西労)など会社と対立する組合員への統制の側面も持っていた。
国鉄時代の労使対立を踏まえ、職場管理と信賞必罰を重視した結果、精神論が幅を利かす素地ができた。JR西の問題はそんな組織風土にあったといえる。
JR福知山線脱線事故から2年が経とうとする平成19年2月。最終報告書の取りまとめに向けた国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(事故調)の意見聴取会に、当時のJR西日本副社長(鉄道本部長)、Gが公述人として出席した。
「ヒューマンエラーを発生させた乗務員に対して、個々の事故や個人の特性に即した再教育を行い、再乗務させることは、鉄道事業者としての安全を守るための責務であると考えております」
Gの口から飛び出したのは事故直後から非難の的になっていた日勤教育の全面肯定論だった。日勤教育はその期間中、勤務種別が「乗務員」から「日勤」に切り替えられ、乗務員手当などが支給されないことからそう呼ばれたが、JR西側は乗務員の「再教育」と称していた。
Gは公述の中で民事訴訟における裁判所の判断も持ち出し、「有用性が認められている」と強調、事故調委員らを唖然(あぜん)とさせた。
Gはさらにこう続けた。「私どもは、鉄道の常識として、運転士が曲線の制限速度を大幅に超えて運転するということはないものと考えておりました」
脱線事故は「組織事故」などではなく、異常な運転をした個人の責任に帰すべきもの-。「鉄道の常識」という言葉には「事故調に何が分かる」と言わんばかりの、自負すらにじんでいた。
誤った人間観
「ミスをした人間を叱りつければ、エラーを起こさないようになる。そんな誤った人間観が会社の根底にあった」。鉄道の安全問題に詳しい関西大名誉教授、安部誠治(72)はそう指摘する。Gの公述は強い批判を浴び、それを許したJR西経営陣の人間観のズレを、白日のもとにさらす結果となった。
JR西はその後、脱線事故の遺族らも参加した「安全フォローアップ会議」などの議論を経て、人間は必ずミスを起こすというヒューマンエラーを前提とした制度設計にかじを切る。28年4月からは鉄道事業者としては初となる「ヒューマンエラー非懲戒」の制度もスタートさせた。
ただ、その2年後には第三者評価機関から「過度の組織防衛的、権威勾配(こうばい)的組織風土」の改善を求められてもいる。根性論からの脱却を誓ったものの、時にかつての権威主義的な残滓(ざんし)が頭をもたげる。それがJR西の現在地といえる。
「安全への仕掛けと仕組みはできているように思う。あとはそれを落とし込んで人づくりをすること。人を変え、安全意識の向上を促す社員教育を繰り返すしかない」と安部は言う。
(敬称略)
2025.04.17-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250417-CRUANVK765JRNMEFYMPSRKEAMY/
「ごはん、寝泊まり、ネットあるよ」家出願望の女子中学生を誘い出した疑い、36歳男逮捕
交流サイト(SNS)で家出願望を投稿していた女子中学生を自宅に誘い出したとして、
大阪府警捜査1課は17日、未成年者誘拐の疑いで、東京都江戸川区の無職、A容疑者(36)を逮捕したと発表した。容疑を認めている。
逮捕容疑は7日午後、大阪府内の女子中学生をSNSのダイレクトメッセージで「来てくれたらごはんと寝泊まりとネットはあるよ」などと誘惑し、東京都内の自宅に宿泊させるなどしたとしている。女子中学生にけがはなかった。
捜査1課によると、
女子中学生は新幹線で東京駅に向かい、容疑者と合流。タクシーで江戸川区の容疑者宅に移動した。容疑者は女子中学生に「遊びに行くだけ」などと母親に連絡するよう伝えていたという。8日午後、
母親の知人がJR新宿駅に2人がいるところを見つけ、警視庁が保護した。
2025.04.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250416-HAHJACDSW5LZ5KJKELR5KNUD4Q/
<独自>辺野古の警備員死亡事故現場、再び警備員が負傷の事案 抗議者「警備がおかしい」
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員=当時(47)=がダンプカーに巻き込まれ死亡した事故
現場付近で今年3月、抗議活動中の70代男性が安全ネットを乗り越えた際に、50代の男性警備員が転倒し、負傷していたことが16日、関係者への取材で分かった。
県警も把握し、事実確認を進めている。「歩行者の横断を制限することになる」として、ガードレールの設置を拒み続けてきた県の管理責任を問う声も上がりそうだ。
関係者によると、3月17日午前11時35分ごろ、辺野古移設工事に使う土砂を搬出する名護市安和の桟橋入り口で、抗議者の男性が安全ネットをまたいで乗り越えようとした際、足に絡まり、ネットを持っていた警備員が地面に転倒したという。
警備員が負傷したのは、昨年6月の事故現場から約120メートル離れた場所で、安全ネットは抗議者らがダンプカーの前に出ないようにするためのものだった。腰などを打って負傷した警備員は病院に搬送され、全治1週間のけがと診断された。
産経新聞の取材に、抗議者の男性は
「私も転んだ。お互いさまだ。ネットを持って通行を妨害する警備のやり方がおかしい」などと話した。
桟橋を利用する事業者や防衛省沖縄防衛局は道路管理者の県に対し、抗議者の事故を防ぐガードレール設置を求めているが、県は設置を認めていない。
県は今年1月、軟らかい素材のラバーポールを設置したものの、防衛局は「ラバーポールでは妨害行為を防止できず、事故の状況や背景を無視したもの」と反発している。
県の安全管理に対する姿勢を県議会で追及してきた自民党会派の島袋大県議は「9カ月前の死亡事故を思い出させる状況だ。県は全く反省していない」と批判し、「ガードレールの設置は玉城デニー知事の判断で済むことだ」と訴えた。(大竹直樹)
2025.04.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250416-OHY4QXIYRBO4ZIC3CVZ6VP2TKM/
現場近くに靴、砂浜や堤防に血痕 宮城・岩沼の35歳女性遺体
宮城県岩沼市の海岸で女性の遺体が見つかった事件で、
女性の靴が現場近くで発見されていたことが16日、捜査関係者への取材で分かった。
遺体があった砂浜だけでなく、堤防にも血の痕が残っていたことも判明。岩沼署捜査本部は、遺体の発見場所周辺で殺害された可能性もあるとみて調べている。
女性は仙台市太白区の保育士、行仕由佳さん(35)。13日午前、岩沼市下野郷の海岸で散歩中の人が見つけた。
捜査関係者によると、行仕さんは靴下を着用していたが、靴は履いておらず周辺で見つかった。衣服や砂浜に加え、堤防にも行仕さんのものとみられる血痕があった。刃物のようなもので胸や腹を複数箇所刺されているほか、顔に擦り傷のような痕も残されていた。
行仕さんは小学生の子供と2人暮らし。仙台市の保育園に勤めており、最終勤務日は12日だった。帰宅後、忘れ物を取りに行くと家族に伝えて外出したとみられ、山形県の両親らが13日に行方不明届を出した。
車を所有しておらず、移動手段などを捜査している。
2025.04.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250416-TWQQEBPHKRHYBCDWHDI7YUHJJY/
報道陣に無言で深々と一礼、かすかに笑みも 釈放のAさん、黒の服装で迎えの車に
傷害容疑で逮捕され16日早朝、釈放された俳優、Aさん(44)は勾留されていた静岡県警浜松西署を出る際、集まっていた報道陣に深々と一礼した。
全身黒い服に身を包み、迎えの車に乗り込んで同署を後にした。
この日午前6時20分ごろ、同署の正面玄関に現れたAさんは、少しやつれた表情。報道陣が待ち受ける中、緊張した面持ちで3秒間ほど、無言で深々と一礼した。一瞬ほおを緩ませて笑顔を見せ、周囲を見回して軽く会釈した。
その後、
黒塗りの車に乗り込むと、Aさんを乗せた車は同署をゆっくりと後にした。
2025.04.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250415-4QNWDAVP75KFTGRZMQTFWUHLPU/
駅でぶつかった小学生の腹部を2回蹴る、容疑で60歳女を逮捕
駅の改札口でぶつかった小学生の女児の腹部を蹴ったとして、
京都府警宇治署は15日、暴行容疑で京都市伏見区桃山最上町の無職、A容疑者(60)を逮捕した。
「全く記憶にない。私がするはずがないと思う」などと供述し、
容疑を否認している。
逮捕容疑は昨年12月14日午前11時20分ごろ、京都府宇治市の駅の改札口で、ぶつかった当時小学6年生の女児(12)の腹部を2回蹴る暴行を加えたとしている。
同署によると、
女児にけがはなかった。女児は当時習い事の帰り道で、1人で駅を利用していた。列車情報を見るために前をよく見ておらず、容疑者にぶつかったとみられる。
事件翌日に女児は両親と交番に被害を申告し、付近の防犯カメラなどの捜査から容疑者の関与が浮上した。
2025.04.11-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250411-UTFWRKXRX5JE7JBPDTKJV6VMVE/
30代女性教諭、児童をごみ箱に入れて蹴る 千葉県松戸市教委が陳謝
千葉県松戸市教育委員会は
11日、市立小学校の30代女性教諭が昨年10月、特別支援学級2年だった男子児童(8)を抱きかかえてごみ箱の中に立たせた上でごみ箱ごと蹴り、転倒させる体罰があったと発表した。
児童は前歯1本を折るけがを負った。
市教委によると、教諭は校長に対して当初「蹴ったごみ箱が児童に当たり、転倒した」などと虚偽の説明をしていたという。
市役所で記者会見した
波田寿一教育長は「児童や保護者さまに心よりおわび申し上げる。信頼回復に向けて全力で取り組む」と陳謝した。
2025.04.10-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250410-IZV5B5ZVYFNN3DMYKN353O36P4/
A容疑者の都内自宅を危険運転致傷疑いで家宅捜索 静岡県警の捜査員ら約10人
交通事故後に搬送先の病院で看護師に暴行したなどとして傷害の疑いで俳優A容疑者(44)が逮捕された事件で、
静岡県警は10日、自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)の疑いで、東京都世田谷区にある広末容疑者の自宅を家宅捜索した。捜査関係者への取材で分かった。
9日に送検されており、静岡地検浜松支部は取り調べ結果などを踏まえ、勾留請求するかどうかを判断する。
10日午前9時50分ごろ、スーツ姿の捜査員約10人が、A容疑者の自宅にインターホンを押して入った。自宅前には報道陣が詰めかけ、パイロンで規制された。
A容疑者は、交通事故を起こし搬送された静岡県島田市の市立総合医療センターで、看護師を複数回蹴ったり腕を引っかいたりして軽傷を負わせた疑いで8日未明に現行犯逮捕され、9日送検された。
県警などによると、A容疑者が運転する乗用車が7日午後、新東名高速道路で大型トレーラーに追突した。奈良県内から東京方面に向かっていたという。
2025.04.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250409-RDJO2BTOURL5FASRJLFOTHTW7Q/
A容疑者、健康状態問題なしと診断 逮捕後に検査 送検には100人以上の報道陣
交通事故後に搬送先の病院で看護師に軽傷を負わせたとして傷害の疑いで俳優A容疑者(44)が逮捕された事件で、A
容疑者は逮捕後、事故の負傷程度の検査を受け、健康状態に問題はないと診断されていたことが9日、捜査関係者への取材で分かった。
静岡県警は同日、A容疑者を送検。静岡地検浜松支部は取り調べ後、勾留請求するかどうかを判断する。
留置先の
浜松西署に100人以上の報道陣が詰めかける中、A
容疑者が送検のため乗った白い車両は同日午後2時ごろ、カメラのフラッシュを受けながら署を出発した。車内はカーテンで遮られ、外から姿は確認できなかった。
A容疑者は7日午後、新東名高速道路で乗用車を運転中に大型トレーラーに追突する事故を起こした。
捜査関係者によると、事故後に搬送された病院で検査を受ける前に現行犯逮捕されたため、
署に留置された後、改めて検査を受けた。
2025.04.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250409-OINXNIF3MBO5TKBUXE27DUC6T4/
「休めないと思った」首都高6人死傷事故の背景にずさん運行管理 依頼増、事業拡大の陰で
埼玉県戸田市の首都高速道路美女木ジャンクション付近で昨年5月、大型トラックが渋滞の列に追突し6人が死傷した事故で、
警視庁交通捜査課は9日、運転手の体調不良を認識していながら必要な措置を取らずに運転させ、事故を引き起こしたとして、業務上過失致死傷の疑いで、勤務先の運送会社「マルハリ」(札幌市)元社長の男(48)=北海道石狩市=を書類送検した。容疑を認めている。
事故は昨年5月14日に発生。運転手は前日には体調不良を報告していたが、元社長らは代替の運転手を立てる措置や、事故当日の運行前点呼を行っていなかった。・・・「ぶつかったときには意識がなかった」。衝突の衝撃でわれに返り、目に入ったのは炎上する車。周囲の人が車内に取り残された人を助けようとしたが、炎で近づくことができなった。運転手はトラックから降り、呆然(ぼうぜん)と立ち尽くした。
昨年5月、首都高速道路の朝の渋滞の車列に、大型トラックが突っ込んだ。ブレーキをかけず、衝突時の時速は75キロ以上。乗用車とトラック計6台が巻き込まれ、乗用車は車線からはじき出されたり車体の間に挟まれたりして炎上。3人が死亡、3人が脳挫傷などの重軽傷を負った
現行犯逮捕された運転手のA被告(29)=自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪で起訴=は、事故当日38度超の発熱があったが、薬を飲んで運転していた。取り調べなどでは、数百メートル手前の電光掲示板を見たのを最後に記憶がないと供述。捜査では、厳しい勤務状況やずさんな管理体制が浮かび上がった。
管理者不足、不備常態化
運転手は2、3日前から発熱し、薬を服用して運行を続けていた。会社側は事故前日、体調不良の報告を受けていたが、代替ドライバーは用意せず、当日は義務付けられている体調確認を含む点呼も行っていなかった。
運転手が勤務していた営業所は設置以来、車両台数や運送依頼が増加する一方で、運行指示書の作成や点呼が適切に行われず、国などから複数回指導を受けていた。泊まり込みで点呼業務などを担っていた運行管理者が亡くなると、募集をかけても新たな人材を獲得できず、事故当時まで補助の担当者に頼る状況が続いていた。
捜査幹部は、
「運行管理者や補助者の増員が必要だった」と指摘する。営業所では所定休息の未実施や労働時間の超過も常態化し、連続運行が144時間超の運転手もいた。元社長は「売り上げ最優先で安全対策が二の次になっていた。悔やんでも悔やみきれない」と話しているという。
「休めないと思った」と話した運転手。業界関係者は、荷主から荷物を預かる運送業者の立場の難しさを指摘する。「皆が決められたスケジュールの中で働いていて、『休むことは許されるのか』と考える。荷物は決められた日に届けなければならず、ドライバーが便をキャンセルしたら延着ということにはならない。代理を立てて、何が何でも行くんですよ」
2025.04.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250408-7PIWFHDLOBBPXKNHP7ERIYUSHQ/
「一時的にパニック状態に」「すべての芸能活動を自粛」広末涼子容疑者事務所が声明発表
静岡県警に傷害容疑で逮捕された俳優の広末涼子容疑者の所属事務所が
8日、公式サイトを更新し、「弊社代表取締役の広末涼子が逮捕されました」などと発表した。
発表文では、
「4月8日静岡県内にて本人が運転する車による交通事故を起こし、搬送先の病院において一時的にパニック状態に陥った結果、医療関係者の方に怪我を負わせてしまいました」と説明。「被害に遭われた方をはじめ、関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたこと、心より深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
また、
「本人は当面の間すべての芸能活動を自粛する運びとなりました」ともつづった。
2025.04.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250408-NINLPRYASVMJBBCRXKBMN7ZTLQ/
傷害疑いで逮捕は俳優のA容疑者 静岡県警が明らかに 看護師の女性を蹴る
静岡県警は、島田市の病院で看護師に暴行しけがを負わせたとして
傷害の疑いで現行犯逮捕した女は、俳優のA容疑者(44)と確認したと明らかにした。
A容疑者は8日午前0時20分ごろ、島田市の市立総合医療センターで看護師の女性(37)を蹴ったり腕を引っかいたりしてけがを負わせたとして、県警掛川署に傷害の疑いで現行犯逮捕された。
容疑者は事故を起こし、病院に搬送され治療待ち中に暴行したという。署は認否を明らかにしていない。
署によると、
容疑者は7日午後6時50分ごろ、新東名高速道路で乗用車を運転中に大型トレーラーに追突する事故を起こし、同乗していたマネジャーとみられる男性と共に病院に搬送された。
2人とも命に別条はなく容疑者は軽傷、大型トレーラーの運転手にけがはない。
2025.04.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250401-S3WOJXH2D5MQ5BA6HWWC7KNBPU/
名古屋の車暴走、負傷の7人は全員意識あり 乳児1人も巻き込まれる
名古屋市中区栄の路上で1日午後1時ごろ、
車が暴走して多数の人が倒れた事故で、
同市消防局などは、これまでに男性2人、女性5人のけがを確認し、うち1人は乳児だと明らかにした。全員意識がある状態で病院に搬送された。愛知県警や消防が事故の詳細や、容体の確認を進めている。
現場は、名古屋市中心部の百貨店などが並ぶ繁華街。
2025.03.30-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250330-UUQG5KLXVVFIJLJ32IA6MEETVA/
<独自>逮捕のJR東社員、盗んだ生理用品隠す「収集癖あった」 面会の妻に処分依頼
トイレの女性を隠し撮りしたとして埼玉県警に逮捕されたJR東日本社員(37)=逮捕後に懲戒解雇=が、
会社の更衣ロッカーなどにごみ置き場から持ち去った生理用品や女性靴を隠していたことが30日、捜査関係者への取材で分かった。さらに、
勾留中に面会した妻を通じて同僚に処分を依頼していたことも判明。
罪が重くなることを恐れ、証拠隠滅を図ろうとした疑いがある。
捜査関係者によると、元社員は勤務先の神田総合事務所(東京都千代田区)の女性トイレ内に捨てられた生理用品などをまとめた集積所のごみや、会社支給の女性用スニーカーなどを持ち去り、2~3年前から自分の机や更衣ロッカーに隠していた。県警の調べに
「会社にばれるとまずいと思ったが、収集癖があり、止められなかった」と供述した。
元社員は昨年8月、JR浦和駅の公衆トイレで女性を盗撮したとして県迷惑防止条例違反容疑で逮捕された。
妻に依頼したのは勾留中に面会した際、ロッカーや机の中に隠した生理用品の処分。妻は夫の同僚にLINEで処分するよう頼んだが、同僚はロッカーの中身を確認した上で断ったという。
事業所や家庭から出された資源ごみや可燃ごみを集積所から持ち去った場合、路上に捨てられた一般ごみとは異なり、個人のプライバシーが含まれるケースもあり、窃盗罪や市区町村によっては持ち去り禁止を定めた条例などに抵触する恐れがある。
元社員の同僚だった女性は産経新聞の取材に「会社には警察に被害届を出してほしいとお願いしたが、応じてもらえなかった。加害者のプライバシーが守られ、なぜ被害者の感情は無視されるのか。今も納得できない」と話す。
2025.03.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250329-Y4YRMTFLPVHJNIJIYFKMPJ2PZE/
<独自>JR東社員がトイレで女性を隠し撮り「3年で40回」、被害者望むも公表せず
トイレで女性を隠し撮りしたとして、JR東日本の男性社員(37)が昨年9月、埼玉県警に逮捕されていたことが29日、関係者への取材で分かった。
社員は逮捕後に懲戒解雇されたが、県警の調べに「3年前から40回は撮影した」と供述。
犯行の常習性は明らかだったが、JR東は事実を公表しなかった。
JR東は理由について「捜査に支障が出る恐れがあり、公表を差し控えた」と説明している。
捜査関係者によると、元社員は昨年8月、JR浦和駅のトイレで女性を盗撮したとして県迷惑防止条例違反容疑で逮捕された。埼玉県警が押収したスマートフォンを確認したところ、公衆トイレでの盗撮だけでなく、勤務先である神田総合事務所(東京都千代田区)の女性用トイレで同僚を隠し撮りした動画が多数残されているのが分かり、翌月に再逮捕した。
その後の調べで、トイレでの隠し撮りは約3年前から行われ、「4、5人ほど撮影した」と供述。さいたま地検はこのうち、勤務先の事務所内で行われた令和5年7月~昨年4月までの9件を事実認定した。スマホに残った動画データが外部に流出する恐れもあり、犯行の常習性は悪質だったとして、迷惑防止条例違反より罰則の重い性的姿態撮影等処罰法違反の罪に切り替えて起訴した。
被害に遭った女性は産経新聞の取材に「会社には何度も公表するよう求めたが、応じてもらえなかった」と証言した。
事務所内での犯行について、元社員はトイレに隣接した約1㍍四方の配管部屋に侵入し、無音カメラアプリを使ってスマホを壁に押し当て、隙間から撮影。動機についても「罪悪感はあったが、のぞきたい気持ちが強かった」と供述した。
JR東は事件後、犯行があった事務所内の女性トイレに暗証番号錠を導入、入り口前には防犯カメラを設置し、隙間があった壁も補修した。
JR東日本首都圏本部は「元社員が不祥事を起こし大変申し訳ない。今後、社員教育を徹底するとともに再発防止の指導に努める」としている。
2025.03.2-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250324-MIK7Z5S3DZOB3KPTI4X55CE23Q/
「今すぐ殺してやる」「日本語分かるか」、カスハラ被害 青森県職員の46・8%が経験
自治体で職員に対する脅迫や暴言、理不尽な要求をするカスタマーハラスメント(カスハラ)が顕在化する中、
青森県は令和7年度から外線電話の通話録音や弁護士への相談体制を構築するなどの対策を始める。・・・
知事部局の職員約4千人に対して昨年8~9月に行ったカスハラに関するアンケートで、回答した1182人のうち553人(46・8%)が被害経験があると回答。
「今すぐ包丁を持って来ておまえを殺してやる」と言われたり、
来庁者から自分の言い分が通らないことに腹を立て、「日本語分かるか?」と机をたたきながら約1時間、同じ内容を詰問された-などの実例があったという。
対策として県は、7年度予算に約3300万円を計上し、本庁と出先機関の外線電話に通話録音設備を整備。さらに、被害を受けた職員が人事課に相談した上で同課が深刻な内容と判断した場合、弁護士への相談費用を負担するなどの体制構築に約53万円を盛り込んだ。
また、暴言や誹謗(ひぼう)などの不適切な言動があった時点で電話や対応を終えるなどのマニュアルを策定するほか、職員の名札を名字のみの表記とする。
カスハラによって心身ともに疲弊し、退職や休職を余儀なくされるなど、全国の自治体で職員へのカスハラが問題となる中、東京都や北海道などでは防止条例を制定し、対策を強化している。
宮下宗一郎知事は会見で「一足飛びに法的措置に向かうよりは、まずは県庁と県民の相互理解を深めていきたい」と語った。
2025.03.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250324-CAV62R5WDNOBTPWAC5LABBH5RU/
小学生4人の列に軽トラック突っ込む 女児1人が心肺停止、運転の70代男を逮捕
24日午後4時35分ごろ、
浜松市中央区舘山寺町の浜松市動物園付近で通行人から「車の前輪に小学生くらいの女児がはさまっている」と119番があった。浜松西署などによると、
自転車に乗った小学生女児4人の列に軽トラックが突っ込み、女児1人が心肺停止、少なくとも2人の女児がけがを負った。
署は、自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で、軽トラックを運転していた市内の70代男性を現行犯逮捕した。取り調べに黙秘しているという。
現場は浜松市動物園近くの交差点につながる、片側1車線の緩やかなカーブの坂。捜査員が事故に遭った小学生が乗っていたとみられる自転車や道路を調べるなどした。
2025.03.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250318-I62XHNYAQVJBZKUEE5ZWUGW77U/
東京の一族連続変死 殺害した親族の夫婦を保険金詐欺容疑で追送検 警察の捜査終結
東京都台東区のマンションに住む一族が相次いで変死した事件で、
殺害した親族の保険金を詐取したとして、警視庁浅草署捜査本部は18日、詐欺の疑いで、いずれも同区今戸、元会社役員、A被告(44)=殺人罪などで起訴=と妻のB被告(38)=同=を追送検し、一連の捜査を終結した
追送検容疑は、共謀し、A容疑者の父、勇さん=当時(73)=を殺害したにもかかわらず、令和4年8月、生命保険会社から勇さんの拠出型企業年金保険金計約670万円をだまし取ったとしている。
両容疑者は、人体に有害な化学物質「エチレングリコール」を摂取させるなどして平成30年に健一容疑者の両親と姉を殺害、死亡保険金を受け取ったとして、殺人や詐欺容疑で逮捕、起訴されている。
令和5年に次女、
美輝ちゃん=同(4)=を殺害した容疑については、東京地検が捜査を続けている。
2025.03.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250316-MFRU76Z6ZBOF7JXH663IHYBXWE/
「俺の部下を、殺さんでくれ」猛毒サリン除染任務に従事、陸自関係者ら語る緊迫状況と教訓-地下鉄サリン事件30年
平成7年のオウム真理教による地下鉄サリン事件の現場で、
猛毒であるサリンの除染作業に当たったのが陸上自衛隊の隊員たちだった。
事件から20日で30年。
部隊を指揮した元幹部や実際に除染作業に従事した関係者が産経新聞の取材に応じ、発生当時の緊迫した状況と今後の教訓を語った。
《大至急、連隊本部に連絡されたし》
平成7年3月20日朝。当時東京・市ケ谷に拠点を置いていた第32普通科連隊の連隊長だった福山隆さん(77)は非番で訪れていた千葉県内で、サリン事件の発生を知った。本部に電話すると「都内で毒物がまかれたというニュースが流れている」。市ケ谷へ急行した。
毒物-。その言葉に、学生時代に化学の授業で見た光景が頭をよぎった。「密閉されたガラスの器の中にウサギを入れて、『模擬化学剤』を滴下した。2~3回コロコロっと回って死んだ」。カーラジオでニュースを聞きながら東京へ向かう道中、自分や部下の命に危険が及ぶことも覚悟した。
《第32普通科連隊長は都内の毒物を探知し、これを除去せよ》
すでに毒物は「サリン」だとの情報が入っていたが、当時、実地で猛毒を除染した経験のある隊員は皆無に等しく、手探りの任務となった。連隊員約120人を化学科部隊約70人と組み合わせ、「日比谷隊」「小伝馬町隊」「霞ケ関隊」「築地隊」という主に4つの部隊を編成した。日比谷隊は後楽園駅、霞ケ関隊は松戸(千葉県)の車両の除染活動にも移動した。防護衣の装着訓練、除染液の調達…。慌ただしく準備を進め、出陣式を行った。
「俺の部下を、殺さんでくれ」-。
そう願い、部隊を送り出した。
福山さんは退官後、自らの経験や除染作業に当たった隊員らの証言を著書「地下鉄サリン事件自衛隊戦記」にまとめた。福山さんは言う。
「『喉元過ぎれば熱さを忘れる』ということがあってはならない。一次資料を残し、事件を『戦史』として記録するのも重要。形を変えたテロが再び発生した場合、どう対処するのか。図上演習(机上で行う訓練)も徹底すべきだ」
一方、群馬県の相馬原駐屯地にある12師団司令部付隊化学防護小隊に勤務していた平川崇2等陸佐=現・中央特殊武器防護隊副隊長=は、事件があった平成7年3月20日の夕方に小伝馬町駅(東京都中央区)に入った。駅で小隊長の命令を受けた際、初めて毒物がサリンだと知った。「なぜ軍用の化学剤がこんなところで使われているんだ」。そう疑問を抱いたことを覚えている。
除染の対象は同駅構内とサリンがまかれた車両の後続列車。まず32連隊の隊員とともに水酸化ナトリウムの除染液を調整した。それから除染を散布し、水で洗い流す。液滴が残っていたり、液体がしみ込んだりした「強汚染点」もあった。
「ただ散布しただけではうまく反応しない。デッキブラシでこすり、除染液を散布して、効果を確認して…最後はまた水で洗い流す。その繰り返しだった」と平川さんは振り返る。「これまで実施してきた訓練は、わが国を侵略する敵が国土で化学兵器を使った場合を主に想定していた。民間人のソフトターゲットを狙った『都市型テロ』への対応は初めてだった」
大都市、東京を混乱に陥れた化学テロ。かつてない事態に対処した経験から痛感したことがあるという。
「装備資機材と心理的な鍛錬。物心両面の備えに甘えは許されないと強く意識した」。いつまた来るかもしれない「その日」に備え、日頃の訓練の重要性や教訓を後進に伝えている。
2025.03.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250315-DQYOBRKJ4ZLETJJGCJTO5HPAOM/
N党立花氏襲撃男「急所めがけて振り下ろした」 閃光手榴弾も用意、強い殺意か
14日に東京・霞が関の路上で、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)がナタで襲われた事件で、
殺人未遂容疑で逮捕された無職のA容疑者(30)=東京都杉並区=が、ナタを「急所の頭をめがけて振り下ろした」と供述していることが15日、警視庁への取材で分かった。ナタを選んだ理由について「殺傷能力が高く、容易に入手できるから」などと供述していることも判明。強い殺意があったとみて調べる。
捜査1課によると、A容疑者は立花氏との写真撮影の列に並び、自身の順番になった際、閃光手榴(せんこうしゅりゅう)弾を立花氏の足元に転がし、ナタを振り下ろしたという。手榴弾は火薬ではなく光と音を発する仕組みで、作動したとみられる。「観衆と被害者の目をくらませようと、ネットで購入したものを準備していった」と供述。立花氏は左側の頭部や耳、首を切られ全治1カ月の重傷だった。
A容疑者は「兵庫県の議員が自殺をしてしまったという内容のニュースをみて、立花氏に殺意を抱くようになった」という趣旨の話をしているという。
2025.03.13-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250313-5UHDD6LB3NPE3DT67E6XXOVMPQ/
2年前から「女性と連絡取れず」 高田馬場刺殺事件で逮捕の男「金を返してくれない」とも
東京都新宿区高田馬場の路上で動画配信中だった女性が刺され死亡した事件で、
殺人未遂容疑で現行犯逮捕されたA容疑者(42)が「令和5年1~2月ごろから女性と連絡が取れなくなった」と説明していることが13日、警視庁捜査1課への取材で分かった。
「金を返してくれなかった」とも供述しており、同課が経緯を調べている。
警視庁は同日、容疑を殺人に切り替えて送検した。・・・殺害された女性は佐藤愛里さん(22)。捜査1課によると、A容疑者は事件に使ったサバイバルナイフを2~3カ月前に通信販売で購入。当日は栃木県小山市の自宅から持参し、佐藤さんの配信動画を見て居場所を確認したとしている。
3年2月に動画配信を通じて佐藤さんを知り、4年8月ごろから佐藤さんの勤務先の飲食店に通うようになった。「生活費や携帯料金などで200万円を超える金を貸した。貯金を崩し、消費者金融に借金をした」と話している。
2025.03.12-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250312-EQXALPVVEJM7FEXZYCRKHNCGIU/
「女性に貸すため消費者金融に借金」と逮捕の男 強い殺意か 東京・高田馬場の女性刺殺
東京都新宿区の路上で動画配信中だった女性が刺され死亡した事件で、
殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されたA容疑者(42)が「女性に金を貸すために貯金を崩し、消費者金融に借金をした」と供述していることが12日、警視庁捜査1課への取材で分かった。
首や胸には数十カ所の刺し傷があり、同課は強い殺意があったとみて容疑を殺人に切り替え調べている。
女性は佐藤愛里さん(22)。A容疑者は2023年、貸した金の返済を求めて提訴。訴訟記録によると、容疑者は生活費などの名目で金を無心され、22年9~11月に12回にわたり計約254万円を送金したと主張した。判決は佐藤さんに返済分を除く約250万円の支払いを命じた。
A容疑者は昨年1月、居住地を管轄する栃木県警に「判決が出たが相手の所在が不明になり、金を返してもらえない」と相談していた。
2025.03.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250220-QYQKYCCYY5JM5CT6GH5LGYTU3A/
現場から「血のついたマスク」押収も反論… 殺人罪に問われた中学教諭の無罪主張の行方
(橘川玲奈)
東京都江戸川区の住宅で住人男性を殺害したとして、殺人罪などに問われた中学教諭の男の裁判員裁判の判決が28日、
東京地裁で言い渡される。被告は公判で「事件当日に現場へ行っていない」と無罪を主張。法廷では、検察側が重要証拠の一つとする「被害者の手にあったマスク」などを巡り、激しい応酬が繰り広げられた。
DNA型が一致
「私は犯人ではありません。住居侵入も殺人もやっていません」。
1月16日の初公判で、中学教諭、被告(38)はこう訴えた。
事件は令和5年2月24日に発生。午後6時半ごろ、職場から帰宅した山岸正文さん=当時(63)=が、自宅に侵入していた何者かと鉢合わせになり、顔や首などを刃物で刺された。その後、病院に搬送されたが、死亡が確認された。
検察側の冒頭陳述によると、通報を受けて駆け付けた警察官が、玄関で倒れている山岸さんを発見。この時、山岸さんの左手には、血のついたマスクがあったという。
山岸さんが搬送された後に行われた実況見分で、警察は玄関付近から血がついたマスクを押収。このマスクのフィルター部分から検出されたDNA型が、被告のものと一致した。・・・山岸さんの家は、被告が当時勤務していた中学校と最寄り駅との間に位置していた。
「被害者が奪った」「ぶつかって鼻血が…」
検察側は、山岸さんが発見された際に左手にあったマスクと、実況見分で発見されたマスクは「同一のものだ」と主張。臨場した救急隊員の証言から、搬送された際に落ちた可能性が高いとした。
山岸さんの左手にマスクがあった理由については、被告に襲われた際、つけていたマスクを奪い取ったためと説明。根拠として、押収されたマスクの耳にかけるひもの一部がちぎれていたことなどを挙げた。
一方、被告は被告人質問の中で「事件当日は現場に行っていない」と主張。弁護側は、玄関付近で見つかったマスクが被告のものである可能性は認めつつも、このマスクは、山岸さんの左手にあったマスクとは「別のものだ」と主張した。
仮に被告側の言うとおりだとするなら、事件当日に山岸さん宅へ行かなかった被告のマスクが、なぜ現場にあったのか。・・・被告側の説明によれば、被告は事件前に2度、山岸さん宅を訪れたことがあったという。
1度目は令和5年1月下旬、「荷物を運んでほしい」と山岸さんに頼まれ、家に上がった。2度目は2月上旬~中旬、前回の「お礼がしたい」と言われ、再度訪問した。
この2度目の訪問時、山岸さんがバランスを崩して階段から転落。衝突した被告は鼻を打ち、鼻血を出した。その際、被告がつけていたマスクに血がついた。
このマスクは、山岸さんが「捨てておく」とポリ袋に入れ、回収したという。被告は、回収されたマスクが「何らかの形で(玄関付近に)あったと考えている」と述べた。
状況証拠でも対立
マスク以外にも、被告のスマートフォンのヘルスケアアプリ(歩数計)に記録されていた移動時間や歩数を巡る解釈や、被告が事件当日に学校を退勤した時間について、双方の主張は対立している。
検察側は、アプリの記録と現場周辺の防犯カメラに写る不審人物の行動がほぼ一致すると主張。被告が山岸さん宅に侵入したと推定される時間帯の歩数が少ないことから「被告が現場にとどまっていたことを示唆している」とも指摘した。
一方、弁護側はアプリの誤差や誤作動の可能性を指摘。検察側がいう犯行時間帯には、被告は自宅付近で学校行事の予行演習をしたり、走ったりしていたと弁解した。
また法廷で採用された証拠によると、被告は事件当日、午後休を取り午後1時過ぎに退勤していた。だが被告の妻(当時)が警視庁の聴取を受けた翌日、被告は退勤記録を「午後7時15分」と上司に虚偽申告した。
被告は虚偽申告自体は認めた上で「警察から『退勤時刻が分かれば捜査は終わる』といわれた。早く捜査が終わってほしかった」と説明。検察側は「アリバイ作り」だと主張している。
今月6日の論告求刑公判で、検察側は「被告が殺害したことは明らかだ」として懲役25年を求刑。弁護側は無罪を主張した。
(橘川玲奈)
2025.03.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250306-24446WKHBNIRBDY4SEMR6TZTFY/
「かご」なしエレベーター死亡事故、業務上過失致死容疑で保守管理会社を捜索 兵庫県警
神戸市中央区の商業ビルのエレベーターで2月に発生した死亡事故を巡り、
兵庫県警が業務上過失致死の疑いで同エレベーターの製造元で保守管理を行う「三菱電機ビルソリューションズ」兵庫支店(同区)を捜索したことが6日、捜査関係者への取材で分かった。
事故当時、4階エレベーターの扉が開いたままになっており、エレベーターの管理や点検などに問題がなかったか慎重に調べる。
事故は2月27日未明に商業ビル「あじびる」で発生。同日午前3時45分ごろ、ビルのエレベーターが上下する空間の地下1階部分で、兵庫県芦屋市の男性医師(31)が倒れているのが見つかり、搬送先で死亡が確認された。ビル4階のエレベーターの扉が開いたまま「かご」がない状態だったという目撃証言があり、県警は男性が転落した可能性があるとみている。エレベーターの「かご」は、男性の発見時は2階にあった。
県警によると、同支店への捜索で、エレベーターの点検状況や担当の役割に関する書類などを押収した。
2025.03.06-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250306-6FX6VYQK3JNJZIDEA4UMQ62ZDE/
自作自演「救出劇」が招いた無関係女性の非業の死…片恋慕61歳男の幼稚すぎる放火動機
(倉持亮)
わざと火事を起こして救出すれば、親しくなれるのではないか-。
そんな動機から、好意を寄せる30代女性が住むアパートに火を付け、住人を死亡させたとして、
現住建造物等放火と重過失致死の罪に問われた無職、新居田(にいだ)信善(のぶよし)被告(61)の裁判員裁判が2月、大阪地裁で開かれた。
犠牲になったのは別の階に住む無関係の女性=当時(48)。弁護人ですら「短絡的な動機」と言及せざるを得なかった事件の顛末(てんまつ)とは。
「偶然の出会い」装うため…
「親しくなりたい。その一心だった」。18日の被告人質問で、被告は放火の動機をこう述べた。
被告の説明によると、
30代女性を初めて見かけたのは約4年前。大阪市西成区の自宅アパート一室から外出するのを偶然目にした。被告も当時、同じ区内に住んでいた。
その後、たまたま出会った路上などで女性を2回飲みに誘ったが、断られた。女性宅近くを何度か散歩して、さらに偶然の出会いを演出しようとしたが、思い通りにはいかなかった。・・・昨年6月9日早朝、路上でたまたま帰宅途中の女性を見つけた。「今度こそ飲みに行く約束を取り付けたい」。被告は先回りして女性が住むアパートに向かった。
「ストーカーと思われたくない」
ただ、一抹の不安がよぎった。「自宅前で声を掛けてストーカーと思われたくない」。女性宅は2階建てアパートの1階で、部屋は道路に面している。窓が開いているのが目に留まり、そこで思い付いたのが、火事からの救出劇という自作自演のシナリオだった。
被告は近くに落ちていた週刊誌を破いて持参のライターで着火。そのまま窓から室内に差し入れた。しかし週刊誌が湿っていたこともあり、燃え広がらなかった。そこで今度は近くの商店街に落ちていたペーパータオルを拾ってきて、再び火を付けて窓から投げ入れた。
女性が帰宅したタイミングを狙って、助け出せる程度の火事を起こすはずだったが、実際に数分後に女性が姿を見せたころには、「手に負える状況じゃなかった」。
2階建てアパートの全9部屋には9人が居住。当時7人が在宅しており4部屋が全焼した。好意を寄せていた女性は無事だったが、被告とは全く関係のない2階の住人女性が逃げ遅れ、急性一酸化炭素中毒で亡くなった。
こうした経緯を踏まえ弁護人も冒頭陳述で
「短絡的な動機に争う余地はない」と述べ、計画性の無さなどを酌むべき事情として強調するしかなかった。
「今になって後悔」
被告は法廷で繰り返し謝罪の言葉を口にし、週刊誌の紙片を投げ入れて燃え広がらなかった時点で
「(やめておけばよかったと)今になって後悔している」と語った。
公判では
死亡した住人女性の母親が「(娘を失い)日常に戻ることは二度とない」と悲痛な心情を明かした供述調書も読み上げられた。
26日の判決公判。末弘陽一裁判長は、動機について「あまりに幼稚かつ浅はかで酌むべき事情はない」と指弾。
「何の落ち度もない被害者が尊い命を失い、無念や苦しみは察するに余りある」として懲役11年(求刑懲役12年)を言い渡した。
判決の言い渡しを受けた被告は
「はい、分かりました」と述べ、お辞儀して法廷を後にした。
(倉持亮)
2025.03.02-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250302-G4JNAX7GMJKS7IJU3UHXTHVOKY/
コンクリ詰め遺体は白骨化 「以前の父親の自宅から運んだ」と遺棄で逮捕の41歳男が供述
コンクリート詰めにした遺体を大阪府八尾市の集合住宅一室に遺棄したとして、
死体遺棄容疑でA容疑者(41)=大阪市平野区=が逮捕された事件で、A容疑者が遺体について
「父親が以前住んでいた自宅から、昨年11月上旬に集合住宅に運んだ」と供述していることが2日、大阪府警への取材で分かった。遺体は白骨化しており、府警は司法解剖して死因を調べるとともに身元の特定を急ぐ。
府警によると、遺体は金属製の衣装ケース(横88センチ、奥行き45センチ、深さ35センチ)にコンクリート詰めにされた状態で集合住宅の押し入れに入っていた。画像診断で人影が確認されたためコンクリートを割ったところ、身長1メートルほどの白骨化した遺体が出てきたという。
集合住宅にはA容疑者の80代の父親が昨年10月下旬から1人で生活していたが、その後施設に入所するため退去。衣装ケースが残されており、今年2月25日に管理者が府警八尾署に申告した。
父親はこの集合住宅の前は、約200メートル離れた八尾市太子堂の住宅に住んでいた。A容疑者は遺体について
「預かっていた姉の当時7歳くらいの女の子。十数年前にコンクリート詰めにした」と供述。遺体は元々、
太子堂の住宅に放置されていたとみられ、府警は姉の所在確認も含め、詳しい経緯を調べている。
府警は2日、
A容疑者を死体遺棄容疑で送検した。
2025.02.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250227-GSTB4BCAFVNR5MFBPTSM4F3ZW4/
「闇バイトは犯罪です」警察庁、広告トラックで啓発 東京・埼玉・千葉・神奈川の繁華街で
そのバイト募集、大丈夫?-。高額報酬などをうたって若者などを勧誘し、犯罪に加担させる「闇バイト」対策として、
警察庁は28日から約1カ月間、啓発広告を掲示した「アドトラック」を東京、埼玉、千葉、神奈川の繁華街で走らせる。新聞やテレビのニュースに触れる機会の少ない若年層にも直接、呼び掛けるのがねらい。
トラックは4台で、警察官のイラストなどとともに、闇バイト募集の手口や相談専用電話「#9110」を紹介。都内では渋谷・原宿をはじめ新宿、池袋、秋葉原、六本木の繁華街を巡回し、音声でも啓発を行う。
闇バイトを巡っては、海外に渡航するよう勧誘されたり、実際に渡航して特殊詐欺に加担させられたりするケースも相次いでいる。警察庁の阿波拓洋・生活安全企画課長は「闇バイトは犯罪。必ず逮捕され、厳罰を受ける。
海外に連れていかれ、命の危険のある状況になることもある。加担せずに、
警察に相談を」と呼びかけている。
2025.02.27-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250227-D7DDC557KRO6XLTD2N5UZ53LTY/
エレベーターの扉が開いているのに「かご」がない 地下に倒れた男性、病院で死亡確認
27日午前3時45分ごろ、神戸市中央区北長狭通の商業ビル「あじびる」で、
エレベーター設備会社社員の男性(25)がエレベーター内で人が倒れているのを見つけ、119番した。兵庫県警生田署によると、30~40代とみられる男性がエレベーター内の地下1階部分で倒れており、搬送先の病院で死亡が確認された。同署は、男性の身元確認を急ぐとともに事件と事故の両面で詳しい状況を調べる。
同署によると、
同日午前2時45分ごろ、ビル内の店舗従業員が4階のエレベーターの扉が開いているのを発見。人が乗車するエレベーターの「かご」がないと
業者に連絡した。点検に訪れた設備会社の社員が、
エレベーター内地下1階の「ピット」と呼ばれる部分で倒れている男性を発見したという。ビルは地上8階、地下1階で、当時はカラオケ店が営業していたという。
2025.02.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250226-4QC5FJGGCFIUXCID6CBYRPQB6E/
「果物ナイフで遺体を損壊」と容疑者供述、道頓堀川からナイフ押収 東大阪切断事件
大阪府東大阪市の山中などで国土交通省職員の神岡孝充(たかみち)さん(52)の切断遺体が見つかった事件で、
強盗殺人容疑で再逮捕された無職、A容疑者(28)が再逮捕前に「果物ナイフで神岡さんの遺体を損壊した」と供述していたことが26日、大阪府警への取材で分かった。府警は供述に基づき、2月17日に大阪市中央区の道頓堀川の川底から刃渡り約13センチのナイフを発見し、押収。殺害後に遺体を切断するために使ったとみて裏付け捜査を進めている。
府警によると、神岡さんは昨年12月27日午後4時ごろ、マンションの自室を出た際に首を絞められて殺害されたとみられる。A容疑者は2月3日に死体遺棄容疑で逮捕された。その際に「お金がないので殺すしかなかった」「神岡さんを殺害後に果物ナイフで遺体を損壊した。ナイフは川に捨てた」などと供述したという。
A容疑者は遺体を損壊後、キャリーバッグなどで運び、山中や大阪市の廃虚マンションに遺棄したとみられる。府警は2月23日に強盗殺人容疑でA容疑者を再逮捕。借金返済目的で神岡さんを襲ったとみて調べている。A容疑者は現在は黙秘しているという。
2025.02.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250224-APDLNQINBVLVPHGOQJXEJV4WXA/
男性が胸を刺されて死亡、17歳の少年を殺人未遂容疑で逮捕 トラブルか 東京・足立
24日午前4時半ごろ、東京都足立区鹿浜の路上で「友人に右胸を刺された」と通報があった。
警視庁西新井署によると、
若い男性が現場から搬送され、病院で死亡した。
男性は右胸に少なくとも1カ所の刺し傷があり、署は殺人未遂の疑いで、現場にいた区内の少年(17)を逮捕した。
少年は「刺したことに間違いない」と説明している。署は現場からナイフ1本を押収。2人の間にトラブルがあったとみて、容疑を殺人に切り替えて調べる。
現場は、付近に公園や飲食店などがある住宅街。
2025.02.23-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250223-A6UZYZLXKBMM7NN2NIFZY47RQE/
大阪・東大阪の切断遺体、28歳男を強盗殺人容疑で再逮捕 借金返済目的か
大阪府東大阪市の山中などで国土交通省職員の神岡孝充(たかみち)さん(52)の切断遺体が見つかった事件で、
大阪府警は23日、神岡さんの首を絞めて殺害し、現金などを奪ったとして、強盗殺人容疑で同じマンションに住む無職、A容疑者(28)=死体遺棄容疑で逮捕=を再逮捕した。
逮捕容疑は、
昨年12月27日、大阪市中央区日本橋のマンション9階の神岡さん宅で、神岡さんの首を絞めて殺害し、
現金やキャッシュカードなどを奪ったとしている。死因は窒息死とみられる。
2人に面識はなく、トラブルも確認されていない。A容疑者には借金があり、生活に困窮していたという。府警は神岡さんの金を奪って、借金返済に充てようとしていたとみて調べる。
2025.02.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250215-22BZ7C3RU5OD7HRK5PJ2XSLOWU/
診断書署名欄に認知症疑い医師の氏名 青森の病院殺人隠蔽事件 死因「肺炎」偽装常態化か
青森県八戸市の「みちのく記念病院」の元院長らが逮捕された入院患者間殺人の隠蔽事件で、
殺害された男性=当時(73)=の死因を「肺炎」と偽装したとされる
死亡診断書の署名欄に、高齢で認知症の疑いがあった男性医師の氏名が記入されていたことが15日、捜査関係者への取材で分かった。
病院内では死因を肺炎とする不自然な死亡診断書が多く確認されており、県警は虚偽の作成が常態化していた疑いがあるとみて捜査している。
犯人隠避容疑で逮捕されたのは当時の病院長の石山隆容疑者(61)と、殺害された男性の主治医で、弟の哲容疑者(60)。県警は同日、2人を送検した。
捜査関係者らによると、
遺族に渡された死亡診断書の名義は、高齢で認知症の疑いがあり、当時患者として同病院に入院していた医師。殺害された男性の直接死因は「肺炎」、発病から死亡までは「1日間」と記されていたが、肺炎になった原因の欄は空白だった。
2025.02.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250215-PORIJXBDVVJ2PDIFM7A7UNP4WQ/
遺族の葬儀社変更を拒んだか 青森、病院の殺人隠避事件 発覚避ける狙いか
青森県八戸市の「みちのく記念病院」で、入院中の男による同室の患者の殺害を隠蔽しようとしたとして犯人隠避の疑いで当時の病院長ら2人が逮捕された事件で、
病院側が葬儀会社を決め、患者の遺族が会社の変更を打診すると拒否していたことが15日、捜査関係者への取材で分かった。
県警は、
病院側が遺族を介さず遺体を葬儀会社に引き渡す準備をすることで、殺人事件の発覚を避ける狙いがあったとみて捜査している。
逮捕されたのは当時病院長で、病院を運営する医療法人「杏林会」理事長のA容疑者(61)と、弟で、殺害された男性の主治医だったB容疑者(60)。
殺人罪で実刑が確定した男の判決によると2023年3月12日深夜、同じ病室の男性=当時(73)=の顔に歯ブラシを突き刺し殺害した。捜査関係者などによると、男性の死亡が確認された頃、病院側は遺族に「ちょっと転んじゃったみたい」などと連絡。遺族は自ら葬儀の手配を申し出たが、病院側に拒まれた。
病院が決めた葬儀会社で確認した男性の顔は包帯で覆われ血もにじんでいたが、説明は一切なかったという。
2025.02.11-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250211-EQTEOKU2SROA5NTBMMSFRV6BPQ/
市議宅が全焼し焼け跡から遺体、12歳長女と連絡取れず 大阪・大東、市議と次男も負傷
11日午前1時半ごろ、大阪府大東市大野の市議、安田恵子さん(44)方で、「家全体から火が出ている」と近所の男性から110番があった。
大阪府警四條畷署によると、木造4階建て住宅が全焼し、焼け跡から性別不明の遺体が見つかった。安田さんの長女(12)と連絡が取れておらず、同署は遺体の身元確認を急いでいる。
また、安田さんと次男(15)も避難しようと2階から飛び降り、それぞれ腰や手を負傷した。長男(17)は逃げて無事だった。
同署によると、
長男が地下1階の部屋でゲームをしていたところ、使用していた石油ストーブから「ボーン」という音とともに火が上がったと説明しているという。同署などが今後、詳しい出火原因を調べる。
2025.02.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20250208-TQB5DW4ER5PQ3I56BQE3VYSQDY/
大阪・豊中の住宅街で住居侵入事件多発 100万円相当の貴金属盗被害も 府警が警戒強化
大阪府豊中市内の閑静な住宅街で今年1月以降、深夜に不審な人物が住宅への侵入を試みる住居侵入・侵入未遂事件が多発している。
中には高額な貴金属を盗まれた窃盗事件も発生しており、管轄する豊中署は「最大限の防犯対策」を取るよう警戒を呼びかけている。
同署によると、事件が発生したのは豊中市の新千里南町、東豊中町、永楽荘。1月以降、住宅侵入未遂事件などが4、5件相次いでいる。
新千里南町の住宅では、2月6日午前2時10分ごろ、住宅の勝手口のドアを何者かが開けようとする事件が発生。また、1月下旬には東豊中町の住宅で、100万円以上相当の貴金属が盗まれる事件も起こり、同署が捜査を進めている。
防犯カメラ映像などから「マスクを着用した3、4人組」「ステーションワゴン、ワンボックスタイプの自動車を使用している」といった不審者の情報が確認されており、同署は警戒を強めている。
パトロール強化
豊中市の住宅街で相次ぐ、住居侵入・侵入未遂事件を受け、豊中署はパトロールを強化している。
「最大限の防犯対策」として具体的には▽すべてのドア、窓を施錠する▽窓には強化フィルムを使用し、シャッターを閉める▽防犯カメラを設置し、「防犯カメラ作動中」などの警告を貼っておく▽防犯砂利、人感センサーライトや警報器など音や光で警戒できるものを活用する▽訪問者が自宅に来た場合も、安易に玄関ドアを開けない―といった対策を取るように呼びかけている。
同署は
「不審な人物、車を発見すれば110番か同署(06・6849・1234)に通報をお願いします」としている。