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香港問題1月-6月

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香港問題1月-6月



2020.6.30-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60955130Q0A630C2MM0000/
香港国家安全法案を可決 中国「一国二制度」骨抜き

  【北京=羽田野主、香港=木原雄士】中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)常務委員会は30日、中国政府が香港で統制を強める香港国家安全維持法案」を可決した。香港選出の譚耀宗・全人代常務委員が記者会見で明らかにした。中国政府が香港に治安維持機関を新設し、過激な抗議活動などを封じ込めるねらいがある。
  習近平(シー・ジンピン)指導部は2019年夏から広がった抗議活動に対抗するため、同法の制定を検討してきた。新法の制定は中央政府の関与を大幅に強めることになりかねず、香港に高度な自治を認める「一国二制度」が揺らぎかねないとの懸念がでている。
  香港政府は毎年民主化を求めてデモが起きる香港返還記念日の7月1日にも施行する方針だ。香港の若者らが再び過激な抗議活動などをした場合を念頭に、国家分裂、政権転覆、テロ活動、外国勢力と結託して国家安全に危害を加える行為の4類型を定め、犯罪として刑事責任を問う

  中国政府が香港に治安維持機関となる「国家安全維持公署」を新設、国家安全に関わる情報の収集・分析や国家安全を脅かす犯罪事件の処理などを扱う。国家安全維持公署は「特定の状況のもとで、国家の安全に危害を加えるごく少数の犯罪に管轄権を行使する」としている。香港での抗議活動などを中国政府の治安維持機関が直接取り締まる事態を想定する。
  香港政府は行政長官をトップとする「国家安全維持委員会」を新設する。中国政府が監督し、顧問を派遣して関与する。
  香港は外国籍の裁判官が多く司法の独立を担保してきた国家安全法に絡む事件を審理する裁判官は香港政府トップの行政長官が指名する。外国籍の裁判官が排除され、判決が常に中国寄りになる懸念がある。香港のほかの法律と矛盾する場合は香港国家安全維持法の規定を適用し、法律の解釈権は全人代常務委が持つことにした。
  香港の憲法に相当する「香港基本法」の付属文書に例外として追加し、香港立法会(議会)の審議を経ないで施行する見通しだ。
  全人代常務委はおおむね2カ月に1回開く。中国の「立法法」は原則3回の審議を定めるが、法案は18~20日に最初の審議をしたばかり。10日あまりでの可決は異例。
 月18日には9月の香港立法会選挙に向けて立候補の届け出が始まる習指導部が成立を急ぐのは、香港の抗議活動や民主派の選挙運動を抑え込む狙いがありそうだ。


2020.6.29-産経新聞 SANKEI NEWS WEB-https://special.sankei.com/a/international/article/20200629/0003.html
7月1日「とても悲しい日に」 パッテン元香港総督インタビュー詳報

英国統治時代最後の香港総督、クリス・パッテン氏が応じた産経新聞との電話インタビューの詳報は以下の通り。
-香港国家安全維持法に対する懸念は?
  「同法は中英共同宣言完全に反し、香港の基本法(ミニ憲法)にも反しそうだ。香港の『高度な自治』も覆すだろう。(香港で摘発された容疑者を)中国本土に送って裁判にかけることもできるようだ。香港の『法の支配』が弱体化することを主に懸念している。中国は香港の一般法律システムに中国の法律を課し、香港のビジネスや人々の生活の質に悪影響を及ぼす。7月1日は香港が英国から中国に返還されて23年の節目になるが、恐ろしい同法が導入されれば、とても悲しい日になるだろう」
  「私は、香港の人々と同じような恐怖を抱いている。香港の人口の半分以上は、本土の中国共産主義の残虐な行為から逃れた難民であることを忘れないでほしい。彼らは、中国の政権がどれほど残忍かを良く知っている
-香港国歌安全維持法導入による経済的影響は
  「必ず香港に経済的な悪影響が出ると思う。中国本土への海外からの対中直接投資や、本土からの対外直接投資の6割近くが香港経由だ。実業家は、中国本土のように逮捕されるリスクを冒すことなく、香港に行きたいと考える。優れた経済活動には自由な情報の流れや移動が必要だが、(同法導入で)それらすべてが脅かされる可能性がある」

 ≫英最後の香港総督パッテン氏、国家安全法に「失望」 全体主義傾斜を批判


2020.6.28-auヘッドライン-https://news.headlines.auone.jp/
【自由が消える-香港】(3)窮地の独立派 「今を生き抜くのみ」

  香港の独立を掲げ、2018年に非合法化された「香港民族党」の元代表、陳浩天氏(29)に初めて会ったのは1月中旬だった。
  100万人以上(主催者発表)が参加した元日の反政府デモでは、香港独立の旗やスローガンが急増していた。独立派リーダーの見解を聞こうと考えたのだ。
  「今の状況をみると、成功しないとは言い切れないように思う」と陳氏は話した。香港独立について、である。
  昨年6月以降、平和的なデモによっても、勇武(武闘)派の過激な行動によっても、区議会選によっても、警察の暴力の徹底調査や普通選挙の導入などを、香港・中国政府に認めさせることはできなかった。
  「だからデモ参加者、特に中高校生たちは気づき始めたのだ。香港独立が唯一の道であると-」
  陳氏によれば、香港が独立しないと民主化は実現できない。なぜなら、香港は宗主国が英国から中国に変わっただけで、依然、植民地状態にあるからだ。
  「自由、平等、(中国共産党の意向を気にしない)尊厳を有する国家が理想像である。自分の役目は世界に向けて発信することだ、と語っていた。
  そして、5カ月が過ぎた。中国は先月下旬、香港市民の基本的人権を制限する香港国家安全維持法」を導入することを決めた。近く施行される同法では、国家分裂や政権転覆行為などが禁止される。
  国家の分裂を招く「香港独立」の主張は、いの一番に摘発の対象となる。陳氏はどうするつもりなのか。
  「中国がこんなに早く動いてくるとは」「変化が速すぎる」。今月中旬に再会した陳氏は、「早い」と「速い」を連発した。
  5カ月前には「やっと自分の考えを理解する人が増えてきた」と喜んでいた陳氏は今、「政治活動に参加するつもりはない」と語った。他の独立派メンバーとも交流していないという。
  「実は、知人に助けてもらって、内装工事の仕事を始めたんだ。最近、忙しくて忙しくて休日もない」
  驚いた。確かに、Tシャツが少し黒く汚れていた。
  香港、そして香港独立派はこれからどうなるのか
  「私たち香港人ができることは全てやった。今は生きて、生きて、生き抜くこと。この変化が収まったら、新しい時代がやって来る。そのとき、新しい香港をつくるために今を生き抜くのだ」
  陳氏はこの日、香港の独立について話をすることなく、仕事に戻っていった。別れ際、独り言のようにつぶやいた。「刑務所に入らなくて済めばいいな…
  香港国家安全維持法をめぐっては、施行前の行為も罪に問われる可能性が取り沙汰されている。(香港 藤本欣也)


2020.6.27-Goo!ニュース(産経新聞)-https://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/asia/sankei-wor2006270019.html
【自由が消える−香港】(2)天安門事件の記憶許されず 追悼「ろうそく集会」風前の灯

  香港・九竜地区の雑居ビルの10階に「六四記念館」はあった。70平方メートルほどの狭いフロアに、1989年6月4日、中国の民主化運動が人民解放軍に武力弾圧された天安門事件の資料や、銃弾を受けたヘルメット、横断幕などが展示されている。
  「この場所も閉鎖を命じられるかもしれない」
  運営する「香港市民愛国民主運動支援連合会」(支連会)の李卓人主席(63)は、中国による「香港国家安全維持法」の香港への導入に危機感を示す。
  同法では、国家分裂や政権転覆行為、海外勢力と結託して国家の安全に危害を加える行為などが禁止される。中国本土で最大のタブーとされる天安門事件の情報発信は、国家分裂などの罪に問われかねない。
  そこで、支連会が「Xデー」に備えて取り組んでいるのが、インターネット上で資料を展示するデジタル・ミュージアム六四人権記憶博物館」の開設である。
  「中国では洗脳されて記憶すらも許されない」ことから記憶博物館と命名した。天安門事件の資料などを、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)にも登録申請しているという。
  天安門事件当時、香港は英国の植民地だった。中国への返還が8年後に迫っていた市民らは中国の民主化運動を積極的に支援した。
  当時32歳だった李氏もその一人。支援金を届けようと北京の天安門広場に駆け付けたが、事件後、中国当局に一時拘束された。
  支連会は事件翌年の90年から、香港で犠牲者を追悼し真相の解明を中国政府に要求する集会を始めた。この“ろうそく集会”は、中国への返還後も禁止されることはなかった。香港には「一国二制度」のもと、言論や集会の自由が認められていたからだ。
  今年は新型コロナウイルス流行の影響もあって数千人の参加者にとどまったものの、昨年は約18万人が集まった。だが、香港国家安全維持法が施行されれば、一国二制度の象徴的な行事だったろうそく集会は風前の灯となる。
  「これからも一党独裁の終結などを求め続けていく。もし主張を変えてしまえば、89年の中国民主化運動の精神を伝承していけなくなる」と李氏はいう。
  支連会は解散を命じられ、李氏は逮捕されるかもしれない。
  「私たちは六四の後、中国共産党の暴力による圧迫がいかなるものかを伝えようとしてきた。まさに、同じものが香港人の身の上に降りかかろうとしている。今こそ、『六四の毎日が来るぞ!』と警鐘を鳴らさなければならない」
  それが自分たちの存在意義だ、と李氏は語った。
 (香港 藤本欣也、写真も)


2020.6.26-Livedoor News(産経新聞)-https://news.livedoor.com/article/detail/18479853/
【自由が消える-香港】(1)唯一の反中新聞に強まる監視 蘋果日報「市民の知る権利守る」

  香港政府や中国共産党への厳しい論調で知られる香港紙、蘋果(ひんか)日報の本社ビル前に、乗用車が長時間停車するようになったのは10日ほど前からだ。
  複数の男が乗車し、社に出入りする人間に目を光らせている。 「われわれに対する白色恐怖の一環です」 本社ビル内で会った同紙総編集(編集局長)の羅偉光氏(46)は語った。
  白色恐怖とは白色テロのことで、権力者による敵対勢力へのさまざまな“弾圧”を意味する
  同紙の記者だけ香港政府高官の取材の際に排除される▽中国本土の取材ビザが出ない▽マカオの入境を拒否される-など、挙げればきりがない。
  「われわれの新聞には広告が載っていない。広告を出すと、その企業に1本の電話が入るのです」。政府関係者からの圧力だ。
  同紙の収入を支えるのがネット版を利用する約61万人(新聞紙の発行部数は約10万部)の購読料である。香港の人口は約750万人。香港紙のネット版の中で最大の購読者数を誇る。
  1995年、天安門事件(89年)などを通じて中国の民主化運動を支援してきた実業家の黎智英(ジミー・ライ)氏(71)が創刊した。現在、中国資本が浸透した香港紙がほとんどを占める中で唯一、民主派支持の論陣を張っている。
  中国の全国人民代表大会常務委員会で月内にも可決される「香港国家安全維持法」では、国家分裂や政権転覆行為、海外勢力と結託し国家の安全に危害を加える行為などが禁止される。
  「メディアが大きな影響を受けるのは間違いない。報道するに当たって(目に見えない)ラインが引かれるのではないか」
  羅氏が懸念するのは、報道できることと、できないことが区分されるということだ。同法施行後は、反政府・反中記事を書いた記者や編集者が「国家分裂」「政権転覆」の罪に問われかねない。言論の自由報道の自由の崩壊である。 香港や中国政府を厳しく批判してきた同紙にとっては正念場といえる。
  創業者の黎氏は社員にこう発破をかけている。
  「蘋果日報は創刊以来、『自由と民主を支持する』という読者との約束を守ってきた。これからも香港人のため声を上げていこう。萎縮するな。それぞれの良心に従ってやってほしい」
  総編集の羅氏は自らの良心について、「市民の知る権利を守り、同僚記者たちの取材の自由を守ることに尽きる」と断じる。
  同法が施行される前から蘋果日報への監視が強まっているが、「これまでも当局からさまざまな圧力を受ける中で報道してきた。香港国家安全維持法が導入されても、われわれのスタンスは変わりませんよ」。羅氏は危機感を笑顔に包み込んだ。(香港 藤本欣也)
  香港市民の基本的人権に制限を加える香港国家安全維持法が近く香港に導入される。これまで享受してきた言論、報道、集会の自由に目に見えない鎖がかけられ、香港の一国二制度は有名無実化する。消えゆく香港の自由に、香港人はどう対応しようとしているのか。現場から報告する。


2020.6.27-Yahoo!!Japanニュース(共同通信)-https://news.yahoo.co.jp/articles/09ad8ec78a4e627be95128d302b31689dfd6d15f
中国、香港安全法案の可決急ぐ 28日に全人代常務委

  北京共同】中国は国会に相当する全国人民代表大会(全人代)の常務委員会会議を28日に開き、香港に導入する国家安全法制の柱となる香港国家安全維持法案の審議を再開する。香港を巡りトランプ米政権が対中制裁措置を発表したのに対し、中国側は猛反発した上で「力強い措置を取り続ける」と表明、法案可決を急ぐ構えを強調した。米中対立が一層激しくなる事態は避けられない情勢だ。
  トランプ米政権は26日、香港の「高度の自治」を抑圧した疑いのある中国共産党当局者らに対する制裁措置を発表。在米中国大使館の報道官は外部勢力の香港への干渉は許さないとの談話を公表した。


2020.6.26-産経新聞 SANKEI NEWS WEB-https://special.sankei.com/a/international/article/20200626/0003.html
1/1030000 武闘派女性の告白

  「私にはまだやるべきことが残っているから」。昨年11月、顔の撮影を拒んだフェートさんが差し出した右手。デモの際、警察から逃げようとして転倒し負傷したという。まだこの時は逮捕されていなかった(藤本欣也撮影)

   香港で103万人(主催者発表)が参加した昨年6月9日の反政府デモから1年。最近、大規模デモが起きていないのは新型コロナウイルスの影響ばかりではない香港市民の基本的人権を制限する「香港国家安全維持法」が月内にも成立するのを前に、その抑止効果が早くも表れているからだ。
   昨年11月、デモを取材するうちに、最前線で警官隊と激しく衝突する勇武(武闘)派の女性を知った。フェートさん(28)。英語で「運命、宿命」を意味する名は、自分で付けたニックネームで、勇武派のイメージとは異なる、えくぼのかわいい小柄な女性だった。が、話し始めると、笑みはさっと消えた
  「私たちがやっているのはデモではない。中国から自由を守るための戦い、戦争なのです
  その後も時々会った。彼女が暴力にも、爆弾の製造にも、かかわっていることを知った。フェートさんの表情は暗く沈んでいった。
  今年に入り、「二度と戻らない覚悟です」と香港を離れることを明かした。初めて涙を見せた。警察に逮捕、保釈された後、暴動罪で起訴されていた。最高刑は禁錮10年に及ぶ
   某国に逃れた彼女は4月下旬、会員制交流サイト(SNS)を通じて発信を始めた。この1年間の揺れる思いをつづっていた。その身は海を渡っても、心は香港を離れられないでいる。異国の地に逃れてなお、香港に生きる女性の物語だと思った。身の安全のため実名を明かせないが、彼女から要約を掲載する許可を得た。
   1人の香港市民がどのように変わっていったのか。あの日、デモに参加した103万分の1のケースとして紹介したい。そして、残りの数えきれない人々もそれぞれの境遇で今、自由に意見が言えなくなる香港国家安全維持法を迎えようとしている。(香港 藤本欣也)

  2019年6月に本格化した香港の反政府デモで、勇武(武闘)派として最前線に立ったフェートさん=仮名=(28)。彼女の手記は、今年に入り海外へ逃亡した後、自身に起きたある“変化”から始まる。
  香港を離れて、私はデモの前線に立つことがなくなり、尾行や密告、(警察に殺害されて)「自殺」したことにされる心配もなくなりました。ゆっくり休めるはずなのですが、なぜか眠ることができません。
  毎晩、銃を突きつけられたり、自分が殺害されそうになったりする夢を見るのです。30分から1時間ぐらい眠って、また起きて…。
  医師によると、私は長期間、いつ死んでもおかしくない環境にいたため、脳がずっと緊張状態にありました。しかし今は安全な場所にいるので、気が緩み、これまでたまっていた痛みが一気に解放されたというのです。それはPTSD(心的外傷後ストレス障害)で、「軽い程度ではありませんよ」と言われました。
  5月に入り、私は自殺を図りました。首をつり、酸欠で頭の中が真っ白になったとき、死の恐怖のあまり、体がもがき、心が生きることを求めました。生き延びた後、死ぬ勇気さえないことを責めたのです。

  もし、警官に当たって死んでしまったら、それを受け入れられるのか
  催涙弾を頭に受けたことがある 死というものを初めて間近に感じた

   《香港では19年6月9日、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする逃亡犯条例改正案への反対デモに103万人(主催者発表)が参加。その群衆の中にフェートさんもいた。彼女が初めて前線に出たのは、その3日後だった》
   昨年の6月12日、私はただの和理非(平和、理性、非暴力)派でした。催涙弾や速竜小隊(警察の特殊機動隊)なんて知りませんでした。
   (香港の民主化運動雨傘運動の年(14年)、私はある病気で半身不随になりました。何年かの治療を受けて、ようやく普通の暮らしが送れるようになったのです。だから、走り続けたり、重いものを持ったりはできません。
   この日、(立法会=議会=を取り囲む)デモに参加し、友人と陸橋の下で休んでいると、前線に物資が足りないという声が聞こえてきました。
   「タオルと(目に入った催涙剤を洗浄する)食塩水が足りないらしい。(催涙弾などから身を守る)長い傘も必要だな」
   目の前に、山のように積まれた物資が前線に届いていなかったのです。
   手伝いたい。ほんの少しでも、と思いました。友人を残し、ヘルメットと(催涙ガスから目を守る)ゴーグルを身に着けました。右手に食塩水のボトル、左手に何本もの傘を持って、前線に向かいました。走っては休んで、走っては休んで…。1回往復するのに10分近くかかりました。
   2往復、3往復するうちに、前線で動けなくなってしまいました。その場にいた仲間が「早く逃げろ。傘を持って後ろへ下がれ。もうすぐ戦いが始まるから」と言うのです。他の仲間が小道から走り出してきて、「速竜が来たぞ!」。
   「みんなが逃げるまでここを守る。戦わない人は早く逃げて」と前線の男性が叫びました。人を救うために、後方の仲間たちを守るために戦う、これが前線の仕事なんだと知りました。
   私は友人のところまで戻りました。全身疲れ切っていましたが、その夜、眠れませんでした。前線では私よりもっと若い同志たちが戦っていたのです。


2020.6.21-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200621/k10012478941000.html
香港国家安全維持法 6月下旬に再審議で可決か 中国の全人代

  香港での反政府的な動きを取り締まる香港国家安全維持法案を審議する中国の全人代=全国人民代表大会の常務委員会が、次の会議を今月28日から30日まで開くことになりました。この会議で法案が可決される可能性があります。
  中国の全人代=全国人民代表大会の常務委員会は20日までの3日間、香港での反政府的な動きを取り締まる香港国家安全維持法案を審議し、国営の新華社通信は、中国の治安機関を香港に設置することなどを盛り込んだ法案の内容を伝えています
  これに続いて新華社通信は21日、全人代の常務委員会が、次の会議を今月28日から30日まで開くと伝えました。
  全人代の常務委員会が、短期間に2度開かれるのは異例で、香港の一部のメディアはこの会議で法案が審議され、可決されるのではないかとの見方を伝えています。
  香港では、来月1日の中国に返還された日に合わせて民主派の団体が恒例のデモ行進を計画しているほか、来月18日には、ことし9月に行われる議会にあたる立法会の議員選挙に向けて立候補の受け付けが始まる予定で、初めての過半数の議席獲得を目指す民主派は、選挙運動を活発化させています。
  中国としては、こうした日程を念頭に香港国家安全維持法の制定を急ぐことで、民主派の抗議活動や選挙に向けた動きに圧力を強めたいねらいがあると見られます。


2020.6.12-産経新聞 SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200612/wor2006120027-n1.html
香港各地で“デモの歌”合唱 国家安全法、国歌条例に抗議へ

  【香港=藤本欣也】香港で12日、中国国歌への侮辱行為を禁じる「国歌条例」が施行された。若者らは同日夜、ショッピングモールなどに集まり、反政府デモのテーマソング「香港に栄光あれ」を合唱するなど、同条例や香港に導入される国家安全法」に反対する抗議活動を行った。
   この日は、昨年6月9日に反政府デモが本格化して以降、警官隊が初めてデモ隊に催涙弾を発射してから1年の節目。当局は約3千人の警官を動員して警戒に当たった。
   また、中国政府で香港問題を担当する「香港マカオ事務弁公室」は12日、香港の中高校生の団体が国家安全法に反対するため、授業ボイコットを検討していることを批判。香港の学校には「香港独立の思想や暴力の宣伝」が蔓延(まんえん)しているとして、政府に是正を促した
   公務員など一部の労働組合もストライキを検討している。学生の団体や労組は、授業ボイコットやスト実施の可否を決める投票を14日に行う予定だったが、悪天候が予想されるとして20日に変更した。
   一方、香港メディアによると、当局は、4日に行われた天安門事件の追悼集会をめぐり、主催した民主派団体の李卓人代表や、政府・中国共産党批判の論調で知られる香港紙、蘋果日報の創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏ら少なくとも13人を、不許可の集会参加を扇動した罪で起訴、李氏らは23日に出廷することになった。


2020.6.6-Yahoo!!Japanニュース-https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20200604-00181744/
「本当に怖い。これから何が起きるか分からない」“民主の女神”アグネスさんが香港国家安全法の恐怖を語る

  [ロンドン発]黄之鋒氏とともに2012年の国民教育反対運動、2014年の民主化デモ「雨傘運動」を率いた香港の「民主の女神」、周庭(アグネス・チョウ)さん(23)に中国による香港国家安全法導入についてインタビューしました。
  日本のアイドルやアニメにも詳しい周さんはツイッターを通じて日本語で発信。フォロワーが40万9300人もいます。
「中国は一国二制度を完全に破壊しようとしている」
  木村:今の状況を教えて下さい。
  周さん:一言でいうと本当に怖いですね。これから何が起きるか分からない状況です。
  木村:中国の全国人民代表大会(全人代、議会)でいきなり香港国家安全法の導入が決定されたのにはアグネスさんも驚かれましたか。
  周さん:国家安全法が発表された日には正直びっくりしました。ウワサはずっとありました。国家安全法の導入で中国は一国二制度を完全に破壊しようとしています。
  木村:昨年、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする逃亡犯条例改正案を反対運動で何とか押し止めました。
  周さん:法案は撤回されましたが、私たちの五大要求の一つに過ぎず、勝利したとは言えません。今は香港国家安全法阻止に集中しています。
  木村:国家安全法の内容は分かっていますか。
  周さん:分かっていることもたくさんあります。これから中国は香港に出先機関を設置することができます。これは危ないです。
  木村:秘密警察の出先ということでしょうか。
  周さん:秘密警察に限りません。もともと一国二制度というものがあって、香港には私たちのシステムがあります。中国はこれから香港を完全にコントロールしようとしています。中国は秘密警察出先機関を通して香港に入ることができるようになります。
  これからは香港警察に逮捕されるのか、中国警察に逮捕されるのかも分かりません
「これまでも香港人は中国に政治的に拉致された」
  木村:アグネスさんは何回か逮捕されていますよね。
  周さん:3回逮捕されました。
  木村:香港国家安全法が制定された場合、中国で裁判を受けることになる恐れもありますね。
  周さん:それは分かりません。でも2015年には中国共産党に批判的な本を出版していた香港の銅鑼湾書店の店長らが次々と失跡した事件がありました。香港人が中国によって政治的に拉致されました。
  これからはこうした拉致が合法的になる可能性があります。もともと香港人を中国で裁くことは拉致という形でできます
  木村:新型コロナウイルス・パンデミックの影響で9人以上の集会が禁止され、抗議行動をしにくくなっているのでしょうか。
  周さん:今、警察の動きがすごく速くて、デモが始まる前に催涙弾を発射したり、逮捕したりしています。コロナの影響というよりは警察はコロナ対策の集会禁止を利用してたくさんの人を逮捕しています。
  新型コロナウイルスを恐れてデモに参加しないのではなく、逆にコロナ対策で9人以上の集まりが違法になっていて警察や香港政府側はこれを利用してデモの参加者や民主化運動を支持するお店の人を逮捕したり、チェックしたりしています。
「今の段階では香港から離れたくない」
  木村:習近平体制になってから一国二制度をなし崩しにして一国一制度にしようとする動きを加速させている理由は何だと思いますか。
  周さん:これから一国二制度一国一制度になってしまうということは香港人だけでなく、アメリカ政府も世界中の人々が認めることになる事実だなと思います。国家安全法が成立したらもう一国一制度です。
  そうなれば中国は直接、香港に出先機関を設立できるようになるからです。それではもう一国二制度とは言えません。
  木村:そうなった場合、アグネスさん自身は海外に政治亡命することも考えておられますか。
  周さん:今の段階では香港から離れたくはありません。
  木村:イギリス政府は中国が国家安全法を強行した場合、英国民(海外)旅券の有資格者285万人にイギリスで市民権を取得する道を開くと表明しましたね。アグネスさんのような若い世代は対象になっていません
  周さん:私は英国籍を持っていません。香港の状況は厳しいので、アメリカや他の国際社会が香港について自分たちの対策を打ち出すと思います
「日本の政治家にももっともっと国家安全法に注目してほしい」
  木村:安倍晋三首相が中国の習近平国家主席の国賓訪日を検討しています。自民党の外交部会と外交調査会が再検討を決議しました。
  周さん:これから日本政府も政治家の方たちにも、もっともっと国家安全法に対して注目していただければと思います。日本の国会議員100人以上香港国家安全法に反対する署名に参加しています。
  まだ署名に参加していない人たちや国家安全法が何なのかを知らない人たちにも国家安全法による影響、日本に対する影響について理解していただければと思います。
  木村:日本で印象に残った政治家はいますか。
  周さん:今回、反対署名をしたのは与党・自民党だけでなく、野党の方もいました。与党、野党関係なく、香港の人権や自由、法の支配のために声を上げないといけないと考えていると感じられました。
「中国の愛国教育は洗脳的」
  木村:アグネスさんはいつからこうした運動に参加されていますか。
  周さん:2012年の国民教育反対運動からです。香港政府が愛国教育をやろうとしていて、愛国教育は楽しくないというか洗脳的です。中国共産党政権をずっとほめる教育は正しくないと思い参加しました。
  木村:最近の人権団体の報告書では逮捕された若者が香港警察に暴行や拷問を受けたという例が多数あります。アグネスさん自身、3回も逮捕されていますが、ひどい目には遭っていませんか。
  周さん:私は警察に虐待されたことはありません。私の名前はよく知られているので、虐待されたら大きなニュースになりますしかし知名度のない若者やデモ参加者たちを警察が虐待したり、女性に対していろいろ否定的なことをしたりすることはたくさんありました。
  木村:アグネスさんのご両親は心配されていませんか。
  周さん:2012年の時には国民教育反対運動に参加することを反対していましたが、これまで8年間参加しました。
「9月の立法会選挙はあるかどうかも分からない」
  木村:アグネスさんも政党・香港衆志(デモシスト)のメンバーですか。9月の立法会選挙に出る予定はありますか。民主派が勝つ可能性はありますか。
  周さん:はい。でも立法会選挙には出る予定はありません。9月の立法会選挙についてはまず、あるかどうかすら分かりません。親中派の話では、国家安全法に反対する人は選挙の資格を取り消される可能性があります
  すでに政権に反対している人は立候補できない可能性もありますし、選挙すら行われない可能性もあります。第二に選挙が行われた場合、民主派が過半数をとることがとても大事だと思います。立法会選挙でたくさんの票をとることは国際社会にとっても明らかなメッセージになると思います。
  まだ香港人はあきらめていないという香港の民意をはっきりと国際社会に示すことができます。立法会選挙が行われるとしたら、結果がとても大事だと思います。
  木村:習主席は香港の民主化の動きが中国本土に広がることを恐れているのでしょうか。
  周さん:中国が一番恐れているのは香港と国際社会の交流だと思います。今回もそうした交流を阻止するために国家安全法の導入を強行しようとしているのだと思います。
  香港はどんどんコントロールされているうちに、国家安全法が制定されると人権団体も中国に反対の立場をとっている団体も弾圧の対象になると思います。


2020.5.22-朝日新聞デジタル-https://www.asahi.com/articles/ASN5Q42L8N5QUHBI00S.html
中国、香港に国家安全法適用へ 一国二制度の重大危機

 中国政府は22日、香港での反政府活動を取り締まるための新たな治安法制の整備に着手した。香港に中国の国家の安全を守る機関を設立することなどが柱。昨年来の抗議デモなど香港で強まる動きを封じる狙い。香港で保障される人権や自由が中国本土並みに制限される恐れがあり、「一国二制度」は重大な危機に直面している。
 北京で22日午前に開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で「香港での国家の安全を守る法制度の整備」が提案された。李克強(リーコーチアン)首相は政府活動報告で「憲法によって定められた責任を香港政府に履行させなければならない」と指摘した。
 香港基本法の付属文書に中国の国家安全法を追加するかたちで、同法を香港で適用する。香港政府トップの行政長官に対し、国家安全に関する教育の強化などを義務づける。香港メディアによると、提案は全人代の審議を経た後、全人代常務委員会が8月にも施行を決定するとの報道もある。
 香港基本法は、国家分裂や政権転覆の動きを禁じた国家安全条例」の制定を求めるが、市民の反発で頓挫。しびれを切らした中国側が直接介入に踏み切る形となる。香港の民主派は「一国二制度が崩壊する」と強く批判している。昨年来のデモで中国への反発が高まるなか、市民感情をさらに刺激するのは確実で、香港の政治危機は深刻さを増しそうだ。(広州=益満雄一郎)


2020.5.10-Yahoo!!Japanニュース(産経新聞 THE SANKEI NEWS)-https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200510-00000525-san-cn
香港各地で抗議活動 今年は「国歌条例」で対立

【香港=藤本欣也】中国国歌への侮辱行為を禁じる「国歌条例」の成立に向けた動きが加速する香港で10日、数十人から数百人の若者らが、少なくとも10カ所のショッピングモールに集まり、反政府デモのテーマソングを歌う抗議活動が行われた警察は「9人以上の集会」を禁じた防疫措置の規定に反するとして強制排除に乗り出し、「母の日」のプレゼントを抱えた買い物客らが巻き込まれて逃げ惑うなど混乱した
   中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に対し大規模な反対デモが起きてから6月9日で1年を迎えるが、今年は国歌条例案をめぐり対立が深まっている。

 国歌条例案を審議する立法会(議会)の内務委員会では、同案に反対する民主派議員が昨年10月から議事を妨害。しかし今月8日、乱闘騒ぎの末に親中派議員が議事を強引に進め、同案は成立に向けて前進した。

 国歌条例をめぐっては、中国政府が「愛国教育」の一環としてその早期成立を香港側に求めてきた経緯がある。「林鄭月娥(りんていげつが)行政長官は中国の全国人民代表大会(国会)が開かれる今月下旬までに成果を出したいのでは」(民主派の陳淑荘議員)との見方も出ている。

 昨年、反政府・反中デモが本格化した香港では、中国の国歌「義勇軍行進曲」を嫌う若者が多い。香港で行われたサッカーの国際試合の際に、演奏された中国国歌へのブーイングも起きている。一方で香港市民が作った、デモのテーマソング「香港に栄光あれ」を“国歌”と位置づける若者らが増えている。

 繁華街、尖沙咀(チムサチョイ)のモールでテーマソングを歌った男子高校生(17)は「これは自由のための戦いの歌だ。僕たちは独裁体制の中国国歌を拒否する」と語った。


2020.5.8-東洋経済 ONLINE-https://toyokeizai.net/articles/-/344731
「どうぶつの森」が中国から突如消えた背景事情
(誰も想像しなかった驚きの"使われ方")
(1)
新型コロナウイルスで不要不急の外出を制限、自宅で過ごすことを要請されている昨今。テレビでは再放送番組が高視聴率を獲得したり、YouTube、Netflixといった動画配信サービスのアクセス数が伸びたりと家庭で楽しめる娯楽の需要が高まっている。

  ゲーム業界にも“特需”が訪れているようで、任天堂の家庭用ゲーム機『Nintendo Switch』のソフト『あつまれ どうぶつの森』が世界中で大ヒットを飛ばしている。日本でも発売3週間で300万本を売り上げ、店舗でも売り切れが続出、“入手困難”な人気ぶりだ。
 「2001年に初登場してからシリーズ化されたヒットコンテンツの最新作です。動物が住む無人島に移住するという設定のもと、釣りや虫捕りといったアクティビティや、住居の家具といったインテリアや服などを自作できるのがウリ。また、オンラインでプレイヤー同士が交流できるという点も人気が出る理由の1つですね」(ゲーム雑誌編集者)

政権批判のムーブメントのウラに
  自分の趣味や世界観を作り出せるという“自由度の高さ”から、自慢の部屋の内装などをSNSなどで発信、拡散する者も多い。そんななか、中国のSNS『微博(ウェイボー)』などで4月10日から突如「『どうぶつの森』がECサイト上で検索できなくなり、ソフト版、ネット版ともに購入が不可となった」という情報が広まり、その事実をアジア各国のメディアも報じた。
 しかし、同ソフトは台湾・香港では販売・流通しているものの、そもそも中国では販売自体がされておらず、『淘宝(タオバオ)』などの中国大手のECサイトを通じて取り寄せるしか入手方法がなかった。
(2)

  「「SNSやネットの閲覧制限や言論統制などで厳しいことで知られている中国ですが、“ゲームの中でなら自由だ”と、自作した看板などに政治的メッセージを込めたり、なかには習近平国家首席の葬式を模したものをDIYで表現したりする者も出てきています。
  これが“消失”の原因かどうかは定かではありませんが、その理由が明かされず、いっせいに購入できなくなったことを考えると、なんらかの“意図”があったと捉えられてもおかしくありません」
(中国事情に詳しいウェブメディア編集者)」 

ゲームを通して抗議する“ネット活動家”たち
  しかし、なかにはこんな方法で当局の目をかいくぐろうとする者も……。

  「『猛男之森』という隠語を使って同ソフトを出品する業者も出てきています。中国のいわゆるオタクと呼ばれる人たちのなかでは、『ゲームは子どもの遊び道具ではなく“真の男の娯楽”である』というネットスラングがあるため、“真の男の森”という表現を用いて販売しているんだとか。まさにネット時代ならではの“抜け道”ですよね。
  しかし、それも束の間、10日の午後にはすべての販売ルートが閉ざされてしまったんです」(同前)
  入手困難な状況において、ますますゲームを所持している“ネット活動家”の士気も高まってしまいそうな気もするが、その背景にはやはり中国のネット事情が大きく影響しているようで、

  「習氏は3月にも“すがすがしいネット空間を作り出す”ことを目的に、経済・文化の優れた点や中国文化を国際的に広めるような内容の発信を奨励する一方で、これまで通り“経済や社会の秩序をかき乱す”情報の発信を禁止しています。
  ケースによっては刑事罰にも問われることになるそうです。『どうぶつの森』で政権批判まがいのムーブメントが起こったのも、そういった要因があることは否定できません」(全国紙記者)
  このような情報統制があったことについて、中国サイドが何らかの表明をするわけもなく、“事実”かどうかは不明であるが、香港の事情に明るい現地記者はこう語る。
「香港と中国の関係は、いまだに民主化運動で揺れています。
  香港で最も有名な活動家、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏がゲーム内で“自由な香港、今こそ革命を”と名づけて抗議を開始し、そのスクリーンショットをツイッターに投稿するなどしていました。
  ほかにも今回の新型コロナウイルスについて“武漢肺炎”といった呼び名で揶揄する匿名ユーザーも。中国としては『どうぶつの森』がこういった“国際問題について発信できるツール”として使用されている現状も看過できないのでは?」

ゲームの自由度の高さがこのようなかたちで逆手にとられるとはゲーム制作者も知る由もなかっただろう。
(取材・文 野口侑弥)


2020.2.8-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/life/news/200208/lif2002080038-n1.html
香港、新型肺炎の強制検疫スタート 「ニセ隔離」批判も

  【香港=藤本欣也】新型コロナウイルスによる肺炎患者が増えている香港で8日、中国本土からの入境者全員に2週間の検疫を義務付ける防疫策がスタートした。ただ、発熱など症状のない香港市民や中国本土出身者は原則、隔離施設ではなく、自宅やホテルでの滞在が認められた。2週間外出を禁じられ、違反した場合、最高2万5千香港ドル(約35万円)の罰金および禁錮6月が科せられるが、未発症者から感染したケースもあり、「ニセ隔離措置だ」(民主党議員)などと批判の声が上がっている。
   一方、中国本土との境界封鎖を求めて3日からストライキを行っていた看護師や医師らは8日、職場の各病院に復帰した。労働組合側はスト最終日の7日、政府が要求を拒否し続けているとして、ストを延長するかをめぐり投票。結局、スト終結が決まった。
   また香港当局は8日も、5日に入港したクルーズ船「ワールド・ドリーム」の乗員乗客約3600人の下船を許可せず、検疫を続けた。


2020.2.4-niftyニュース(産経新聞)-https://news.nifty.com/article/world/china/12274-551950/
香港の医療ストが本格化 キャセイ航空もスト計画

【香港=藤本欣也】香港の看護師や医師らは4日、新型コロナウイルスの感染者の流入を防ぐため、中国本土との境界の完全封鎖を求めてストライキを続行した。香港政府によると、参加者は前日の約2700人から約4400人に増え、医療現場で混乱が起きている。ストは7日まで予定されているが、事態収拾のめどは立っていない。
   4日、九竜地区のクイーンエリザベス病院前にはストに参加した医療関係者が集まり、完全封鎖などを求めるプラカードを掲げた。
   男性看護師(28)は「申し訳ないと思っている。でも、香港の全ての人々が大きな感染リスクにさらされる事態だけは防がないといけない」と話した。
   40代の女性患者は「内臓を患っていて抵抗力が落ちています。感染がとても怖いので完全封鎖に賛成です」とストへの理解を示したが、60代の男性は「香港が一致団結すべきときなのに、ストをするなんて信じられない」と批判した。
   政府によると、4日は看護師約2500人、医師約360人を含む計約4400人が欠勤した。労働組合側は7千人以上がストに参加したとしている。林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は同日、「新生児や救急の医療、病棟管理など多くの業務に影響が出ている」と述べた。一部の手術が延期されたという。
   香港ではこのほか、キャセイパシフィック航空傘下のキャセイドラゴン航空でも、客室乗務員らが中国本土便の運航停止を求めてストを計画している。


2020.1.16-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://special.sankei.com/a/international/article/20200116/0002.html
「台湾が香港にならぬよう」 香港「銅鑼湾書店」元店主、台北で営業再開へ

中国共産党を批判する書籍を販売し閉店に追い込まれた香港の「銅鑼湾書店」が3月にも台湾で営業を再開する運びとなった。元店主の林栄基さん(64)が産経新聞の単独インタビューで明らかにした。2015年に中国当局に拘束された林さんは香港に戻った後、言論の自由を求めて台北市へ移住。中国側の妨害はその後も続いたが、多くの台湾人の支援が復活を後押しした。(台北 白岩賢太)
言論の自由保障されず「憤りと絶望」
 銅鑼湾書店をめぐっては15年10月、林さんら関係者5人が失踪する事件が発生。後に「中国本土で許可なく禁書を扱った」として不法経営の疑いで当局に拘束されていたことが判明した。林さんは16年6月に中国本土に戻る条件で拘束を解かれて香港に帰還したが、本土へは戻らず昨年4月に台湾へ本格的に居を移した。
  林さんは「香港では昨年6月にデモが始まって以降、中国当局の締め付けが一段と厳しさを増している」との見方を示し、「私が知る限り、指名手配された1千人以上の若者が摘発を恐れて台湾に移住した。彼らも私も言論の自由が保障されない今の香港には強い憤りと深い絶望しかない」と語った。


2020.1.16-SankeiBiz-http://www.sankeibiz.jp/macro/news/200116/mcb2001161438022-n1.htm
香港に向かうと別室に連行され… 初めて一票を投じた総統選「自由と民主主義を守る」

11日に行われた台湾の総統選で国立政治大学の大学院に通う余以澄さん(24)は人生で初めて投票した。4年前の総統選のときは投票権があったが棄権した。もともと台湾の政治にあまり興味がなく、誰が総統になっても同じと考えていたからだ。
  しかし、昨年4月、ある体験をきっかけに意識が変わった。「台湾の自由と民主主義を守らなければ」との危機感が高まり、投票所に足を運び、与党・民主進歩党の現職、蔡英文氏に一票を入れた。蔡氏が史上最多得票の約817万票で圧勝した結果について「私と同じ考えを持つ人がたくさんいて安心した」と笑みがこぼれた。
  余さんは母親の影響で幼いときから中国の伝統的な健康法の気功に興味を持ち、その修練法の一つである法輪功を学び始めた。今も大学の法輪功サークルの中心メンバーとして活躍している。
  法輪功とは、吉林省出身の李洪志氏が1990年代初めに創始した気功修練法で、たちまち影響力を広げた。中国当局の推測によれば、98年時点で中国国内だけで約7千万人の学習者がいた。共産党内や軍内にも学習者が急増し、危機感を覚えた共産党政権は99年に「法輪功」を邪教と定め、弾圧を始めた。各地で法輪功学習者が相次いで拘束・逮捕され、拷問や虐待を受けたケースは少なくない。
  中国当局による法輪功の弾圧は多くの国際組織や人権団体から批判された。余さんら台湾の法輪功学習者も定期的に香港に赴き、抗議活動を行ってきた。
  中国と一国二制度を実施している香港では、法輪功学習者たちの活動は制限されないことになっている。しかし近年、警察当局の締め付けは厳しくなっているとの印象を受けたという。

昨年4月27日、いつも通りに香港に向かった余さんは、入国手続きをしようとしたところ別室に連行された。その後、数十人の法輪功学習者が1カ所に集められ、「香港に入ることを認めない。これから強制送還する」とだけ告げられた。周りに多くの警察官が待機し、強く抗議すればすぐに拘束する構えを見せた。それまで香港の警察官に対して特に悪い印象はなかったが、あのときはとても怖く感じた。「一国二制度は守られていない。香港は完全に中国の管理下になった」とも思ったという。
  そして、中国は昨年から「一国二制度による台湾問題の解決」をしきりに言うようになった。台湾の野党・中国国民党は中国を受け入れる姿勢を示しており、国民党政権が誕生する可能性を考えるだけで恐ろしくなったという。
  「今回の総統選は、民主政治と独裁政治の争いだった。民主政治の勝利に貢献できてうれしい」と余さんは話した。(台北 矢板明夫)


2020.1.14-産経新聞 THE SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200114/wor2001140022-n1.html
香港民主派団体、綱領から「自決」を削除 周氏らの議会選出馬の布石か

【香港=藤本欣也】香港の政治団体「香港衆志」(デモシスト)は14日までに、「香港の民主自決を推進する」と掲げた綱領から「自決」を削除した。メンバーの黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(23)や周庭(アグネス・チョウ)氏(23)が「今年の立法会(議会)選に出馬する布石」(香港紙、星島日報)との見方が出ている。
   2016年に結成された香港衆志のメンバーは約30人。14年の香港民主化運動「雨傘運動」を導いた黄氏や周氏が中核メンバーだ。
   周氏は「民主自決」について、「香港市民自らが市民投票によって自分たちの未来を決めること」と定義する。「未来」とは、香港の「一国二制度」が終了する47年以降のことを主に想定していたという。
   しかし香港衆志は今年に入り、「香港の民主自決を推進する」と明記された綱領の部分を、「香港の民主的かつ進歩的な価値を推進する」と改定した。自決派と呼ばれてきた香港衆志にとって大きな転換となる。
   香港衆志は香港独立派と一線を画していると主張するが、当局は独立派とみなしている。メンバーの議員・立候補資格の剥奪が相次いでいるのはこのためだ。
   16年の立法会選で当選した羅冠聡氏は「就任宣誓を誠実に行わなかった」として議員資格を剥奪された。18年の同補欠選挙に周氏が、19年の区議会選に黄氏が立候補したが、「民主自決」の主張が香港基本法などに抵触するとして、立候補を認められなかった。
   香港では今年9月に立法会選が行われる予定で、それまでに同補欠選挙が実施される可能性もある。周氏は改定理由を「結成時と今では香港の状況が全く変わったからだ」と説明し、「明日の香港がどうなるかも分からないのに、47年以降の話をしても市民の共感を得られない」と話した。


香港衆志
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』



2020.1.7-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/200107/wor2001070020-n1.html
林鄭香港長官、中国新主任と「緊密に協力」 2トップ体制の見方も

【香港=藤本欣也】香港政府の林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は7日の記者会見で、中国政府の香港出先機関、香港連絡弁公室主任に就任した駱恵寧(らく・けいねい)氏と「緊密に協力し、香港を正常な軌道に戻す」ことに期待を示した。香港では今回の人事に関し、中国の香港管理が強化される布石との見方も出ている。
 駱氏は昨年、高官の定年(65歳)を迎え、11月に山西省トップの共産党委員会書記を退任。12月28日、名誉職の全国人民代表大会・財政経済委員会副主任に任命されたばかりだった。
 香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストによると、習近平国家主席がこの人事を決定したのはマカオ返還20周年式典に出席した昨年12月20日以降。香港連絡弁公室の幹部らに人事が知らされたのは今月4日、国営新華社通信が報道する1時間前だったという。
 香港では、駱氏について(1)チベット族が多く居住し、分離独立運動など政治的に敏感な問題を抱える青海省で約13年間勤務している(2)山西省党委書記時代に深刻な腐敗問題で成果を挙げた(3)経済学の博士号をもつ-点が注目されている。
 同弁公室主任は従来、香港専門の官僚タイプが務めており、地方トップを歴任した政治家タイプの就任は異例だ。香港にしがらみがないだけに大なたを振るうのでは-との見方がある。
 香港紙の星島日報は、駱氏が事実上の「香港特別行政区党委書記」になり、香港は駱氏と林鄭氏の「2トップ体制」に移行するとの専門家の分析を伝えた。


2020.1.4-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/200104/wor2001040030-n1.html
中国、香港出先機関トップ解任 抗議デモの引責

【香港=藤本欣也】中国国営新華社通信は4日、中国政府の香港出先機関、香港連絡弁公室の王志民(おう・しみん)主任(62)を解任する人事を発表した。香港政府や中国共産党への抗議活動が半年以上続いている事態の責任を取らされた形だ。
 同弁公室は中国政府の意向を香港側に伝え、香港情勢を中国側に報告する役割などを果たしている。
 後任は全国人民代表大会(国会)財政経済委員会の副主任、駱恵寧(らく・けいねい)氏(65)。青海省や山西省トップの党委員会書記を歴任した。王氏より格が上の駱氏を主任に据え、中国が香港への支配力をさらに強めていくとの見方も出ている。
 王氏は2017年9月に同弁公室主任に就任。昨年11月の香港区議会選で、親中派勢力が勝利するとの誤った見通しを中国政府に伝え、最高指導部の信頼を失ったなどの情報もあった。
 一方で中国当局は広東省深川に危機管理センターを設置、同弁公室に代わり香港のデモ対応に当たっているとも報じられている。







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