香港デモ-国家安全法に反対-1



2020.8.5-NHKNEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200805/k10012552841000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_001
日本でも香港民主化運動への支援訴えた 周庭氏の裁判開かれる

  香港の民主派団体の中心メンバーで、去年夏の大規模なデモに関連して違法な集会への参加をあおったなどとして起訴された周庭氏の裁判が行われました。周庭氏は「引き続き、香港の自由と民主を守るという信念のために闘っていきたい」と述べて、民主派への締めつけが強まる中でも活動を続けていく姿勢を示しました。
  香港の民主派団体「香港衆志」の中心メンバーだった周庭氏は、日本でも香港の民主化運動への支援を訴えてきました。
  周氏は、容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるようにする条例改正案に反対して、去年6月、大勢の市民が警察本部を取り囲んだ抗議活動に関連し、違法な集会への参加をあおったなどとして、民主活動家の黄之鋒氏などとともに起訴され、5日、裁判が行われました。
  周氏は起訴された内容を認めていて、量刑の言い渡しは、ことし12月以降になる見通しです。
  裁判のあと周氏は報道陣に対し、日本語で香港国家安全維持法による恐怖感に負けず、引き続き香港の自由と民主を守るという信念のために闘っていきたい」と述べ、民主派への締めつけが強まる中でも活動を続けていく姿勢を示しました。
  周氏が所属していた民主派団体「香港衆志」は、ことし6月末に香港国家安全維持法が施行された当日に解散を発表しています。
民主派の政治活動への締めつけ強まる
  ことし6月末に香港国家安全維持法が施行されて以降、民主派の政治活動への締めつけが強まっています。
  先月29日には、香港の独立を主張する団体「学生動源」の元代表など、16歳から21歳までの男女4人が、SNS上で香港共和国の建国や徹底的な抗争を呼びかけ、国の分裂をあおったなどとして香港国家安全維持法違反の疑いで逮捕されました。
  この「学生動源」や、周庭氏なども所属した民主派団体「香港衆志」は、国家安全維持法取締りの対象になることを恐れて、相次いで組織の解散を発表し、一部のメンバーは香港を離れて海外に拠点を移しています。
  しかし、香港メディアは先週、こうした海外に滞在する活動家についても警察が香港国家安全維持法に違反した疑いで指名手配したと伝えました。
  指名手配されたのは「香港衆志」の元代表、羅冠聡氏や「学生動源」のメンバーだった19歳の男性など6人で、イギリスやドイツ、それにアメリカなどで活動しています。
  香港国家安全維持法は、香港以外での活動や外国人も取締りの対象としていますが、海外に滞在する活動家への適用は初めてです。
  いずれも香港の独立を主張したり、国際社会に支援を呼びかけたりしたことが問題視されたと見られ、香港当局は、こうした動きを徹底的に封じ込めようという姿勢を鮮明にしています。
締めつけの背景には中国政府の意向
  香港当局が締めつけを強める背景には、民主派の勢いをそぎたい中国政府の意向が強く働いているものとみられます。
  香港では、去年秋の区議会議員選挙で、民主派が8割を超える議席を獲得して圧勝しました。
  また、先月、民主派が立法会の議員選挙に向けて行った予備選挙には、目標を大きく上回るおよそ61万人の市民が参加し、香港国家安全維持法の施行など、統制を強める中国への反発を示す形となりました。
  こうした中で、香港政府は先月30日、民主派の候補12人の立候補を取り消したのに続いて、翌日の31日には、新型コロナウイルスの感染拡大を理由に、立法会の選挙を1年間延期することを発表しました。
  中国政府は、香港当局の判断を全面的に支持する立場を即座に表明し、過半数の議席獲得を目指していた民主派は、選挙での躍進を阻止しようとする中国政府の意向を受けた判断だとして非難しています。
  北京では、今月8日から開かれる全人代=全国人民代表大会の常務委員会で、立法会の選挙延期に伴い、議員の任期延長について審議するものとみられますが、一部の民主派の議員については、任期延長を認めない判断を示すのではないかという見方も出ています。
  中国では、毎年夏に河北省の避暑地「北戴河」に、共産党指導部のメンバーや長老らが集まり、重要政策を話し合う非公式の会議を開いているとされ、習近平指導部は、この会議で香港への統制を強化する方針を確認するものと見られます。
香港市民の間でも不安高まる
  民主派への締めつけが強まっていることについて、香港市民の間でも不安が高まっています。
  このうち、40代の男性は「法律によって逮捕者が出る状況は、今後も続くだろう。政府への批判はなくならないとは思うが、香港の将来についてはとても不安だ」と話していました。
  また、20代の男性は「香港の将来について楽観できなくなり、一国二制度は壊された。言論の自由がなくなり、今後どうなるのかとても心配している」と話していました。
  別の20代の女性は「民主派の候補者は立候補できず、選択肢がなくなり、誰かを選ぶこともできない。状況はますます悪化していて、民主や自由は失われ、中国本土と変わらなくなっている」と話していました。
周庭氏「自由のために闘うことはあきらめない」
  裁判を前に会見した周庭さんは「多くの香港の若者たちが、私たち以上の弾圧にさらされながらも民主主義のために闘っている。香港国家安全維持法があっても、私たちは自由のために闘うことは諦めません」と述べました。
民主活動家 黄之鋒氏「今は諦める時ではない」
  また、周庭氏とともに裁判に出廷した民主活動家の黄之鋒氏は「香港国家安全維持法によって香港の状況は厳しくなっているが、今は諦める時ではない国際社会は中国政府がいかに香港をコントロールしようとしているのか知ってほしい」と訴えました。


2020.7.7-Yahoo!!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/70d617fdf29f667180b5f302c2c7f7f917b52ef1
変わる香港のデモ風景 白紙、国歌で抗議

  【香港=藤本欣也】香港に言論や集会の自由を制限する「香港国家安全維持法」(国安法)が施行されて7日で1週間が過ぎ、抗議活動の現場からは「香港独立」の旗が消えた代わりに表れたのは口を閉ざす市民と、無言の抗議を意味する「白い紙」だった
  6日夜、九竜エリアのショッピングモールに約200人が集まり、国安法に反対する抗議活動を行った。
  モール内に配備された警官隊を前に、女性3人が黙って白紙を掲げていた。最近、ネット上では、白紙を持参して抗議活動に参加するよう呼びかけられているのだ
   20代という女性の一人は「言えない言葉が増えるばかり。でも抗議を続けないといけない」と言葉少なに語った。  別の中年女性は、白紙に中国国歌の歌詞を貼り付けていた
   〈立ち上がれ、奴隷になることを望まぬ人々よ!〉  女性は「見ての通り」とばかりに口をつぐんだ。中国国歌を強調することで、逆に市民に抗議活動への参加を呼び掛けているようだ。日増しに市民の口が重くなっている。
   これまでに10人が国安法違反の疑いで逮捕されている。「香港独立」の旗を所持していただけで逮捕されたケースもあった。
   昨年から続く反政府デモのテーマソング「香港に栄光あれ」を歌って、検挙されたケースはまだないが、歌詞を微妙に言い換えて表現する人も少なくない。
   これに対し、ネット上では「禁止されてもいないのに、自主規制をするのはいかがなものか」といった批判の声も上がっている。
   市民の間では、フェイスブックなど会員制交流サイト(SNS)上の自らの敏感な発言を削除する動きが広がる。より機密性の高い無料通信アプリに切り替えるなど、“自衛策”に走る市民も増えている。メッセージと通話が常に暗号化される通信アプリ「シグナル」が人気だ。人種差別に抗議する米国のデモでも広く使われているという。シグナルのダウンロード数は5月、世界で100万回に達したとの報道もある。


2020.7.2-Yahoo!!Japanニュース(BISINESS INSIDER)-https://news.yahoo.co.jp/articles/59a6f2417eeb0bc1b53e03c4739667855d091ca3
「国家安全維持法」で激変する香港の日常…“民主の女神”周庭さんの決意、日本は何ができるか
(1)
  香港で治安を乱す反政府的な活動や団体を取り締まる「香港国家安全維持法」(国安法)が、6月30日に全会一致で可決、7月1日に施行された。香港では、政府や国安法により実質デモが禁じられていたが、この日、大規模な抗議デモが発生した。
 日本では、東京の衆議院議員会館で日本在住の香港人による会見が開かれた。
“民主の女神”周庭氏らの活動団体が「解散表明」
  国安法の成立を受け、香港の民主化団体や独立派団体が次々と解散を表明した。 2014年の雨傘運動の中心メンバーである周庭(アグネス・チョウ)氏黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏が所属する「香港衆志(香港デモシスト)」も6月30日に解散を表明。 香港の問題について日本語で発し続けていた周庭氏は、Twitter上で「私、周庭は、本日をもって、政治団体デモシストから脱退致します。これは重く、しかし、もう避けることができない決定です。絶望の中にあっても、いつもお互いのことを想い、私たちはもっと強く生きなければなりません。生きてさえいれば、希望があります」と言葉を残した。

   (I hereby declare withdrawing from Demosisto...If my voice will not be heard soon, I hope that the international community will continue to speak up for Hong Kong and step up concrete efforts to defend our last bit of freedom. pic.twitter.com/BIGD5tgriF — Joshua Wong 黃之鋒 ? (@joshuawongcf) June 30,)

   2020 黄之鋒氏は「香港で民主化運動をすると、命に関わる」とした。 7月1日は、香港の中国への返還記念日にあたる。香港では朝から記念式典が行われ、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官らが出席した。
   新型コロナウイルスへの感染防止を理由に、香港政府は現在51人以上の集会を禁じているが、それに加えて国安法が施行されたにも関わらず、この日は大規模な抗議デモが発生した。
  「香港独立」の旗を掲げたとして、国安法初めて適用した逮捕者が出た。その後も国安法を理由に計9人が逮捕された。 なお、国安法施行後初の逮捕者のニュースは、中国でも大々的に報道されたのか、インターネットでの注目ニュースやキーワードランキングで1位になっていた。
  普段、中国では香港デモに関してそこまで大きく報道されることは少ない。今回、逮捕者が出たというニュースは一種の見せしめとなっている。 香港の民主派のある区議会議員は、声をひそめて、国安法施行初日を振り返った。
  「初日に9人が国安法で逮捕され、独立をうたった旗を持った方が逮捕された他に、『光復香港 時代革命』(香港を取り戻せ、今こそ革命だ)といった単なるスローガンの旗を持っているだけでも逮捕されました。
  一番恐ろしいのは、全く香港の独立とは無関係でも逮捕されたこと。警察による街頭検査で、カバンに中華民国(台湾)の国旗が入っていて拘束された人がいました。掲げたわけではありません。 また、香港各地で警察による街頭検査があり、スマホのロックを解除させられて中身をチェックされた人もいました。今まではそこまですることはありませんでした」
(2)
日本在住香港人たちが、逮捕覚悟で会見
  東京の衆議院議員会館では、国安法の成立を受け、急遽、日本在住香港人による団体「香港の夜明け」が「香港返還24年目、一国二制度の終焉~国家安全法導入に対する国際的連帯の必要性~」と題した会見を開いた。
  登壇した香港人男性たちは、国安法による危険は、日本にいても及ぶ可能性があるとした。 「今ここで記者会見を開いていること自体、国安法に違反している。犯罪者として認定される覚悟をした上で記者会見を開きました
  さらに別の男性は、あまりに適用範囲が曖昧だとした。 「取り締まり対象が、広範囲かつ曖昧な条文なため、中国政府はその気になれば誰でも該当者にすることができる
  過去に香港デモに参加した男性は、言葉を選びながら訴えた。 「私自身にとって特別な思いがある。(香港で)自分の目の前で何人か逮捕されている。今あきらめたら、逮捕された人たちへの苦しみの感情がわいてくる。今私は日本で就職しているとはいえ、香港は故郷。香港に戻ること自体が困難かもしれない。できる限り、こちらで香港をサポートをしたい。国安法が成立したいま、余計にそう思う
  会見には、香港問題について支援する、国民民主党の山尾志桜里・衆議院議員、自民党の中谷元・元防衛相、自民党の山田宏・参議院議員が参加した。 現在、台湾、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどと同様に、香港市民の移住など受け入れの議論が、日本でも起きている。
  日本政府は「遺憾の意」を表明したものの、具体的な動きは現時点ではまだなく、議論の段階だ。
  中谷元防衛相は、「(受け入れの)窓口を設けるようなこととか、政府としてやれるところはやっていいし、民間でやれるところはやってもいい。今後検討していかないといけない。受け入れてどうするのかなど、そこまで準備をしていかないといけない。外務省や内閣にも相談したい」と話すにとどめた。
  香港の状況は緊急を要する状況だが「(時期的なめどは)まだ決められない」(山尾議員)とした。 香港人の中には、すでに政治的な話題を避けるようになった者も出始めている。
  また、民主派団体、独立派団体が解散を表明したように、国安法は香港人の思考や行動などに、見えないプレッシャーを与えている。“中国化を望まない香港の人々にとって、現状、打つ手がもはやないのは確かだ。 (文・吉田博史)


2020.6.28-Gooニュース-https://news.goo.ne.jp/article/kyodo_nor/world/kyodo_nor-2020062801001870.html
香港市民、「沈黙のデモ」で抵抗 100人以上参加

  【香港共同】香港・九竜地区で28日午後、中国で審議中の香港国家安全維持法案に反対する「沈黙のデモ」の呼び掛けに応じ、若者から高齢者まで100人以上が参加、最後まで抵抗する意思を示した。香港警察は違法集会の疑いで53人を逮捕したと発表した。
  デモは、繁華街モンコック(旺角)まで約1.5キロの間、歩道上でプラカードなども掲げずに行われた。「光復香港、時代革命(香港を取り戻せ、時代の革命だ)」と時折、スローガンを連呼する以外は一般の歩行者と変わらない様子だった。
  参加した女性は「自由と民主と平和な生活を送ってきたのに、法が施行されれば守られなくなる」と語った。


2020.6.21-LIVE DOOR NEWS(産経新聞ニュース)-https://news.livedoor.com/
中国、香港でも露骨な集権化 反体制派に「反テロ」手法可能に

  【北京=西見由章】中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会が概要を明らかにした「香港国家安全維持法は、香港で起きた国家安全に関わる事件の管轄権を中国当局に認めており、「中国本土式の統治」を香港に本格導入する契機となる。
  政敵や反体制派を次々と投獄して集権化を進めてきた習近平国家主席の手法が一国二制度の香港にも及び、高度な自治を享受していた香港社会は変貌を余儀なくされる。
  法案によると、中国政府が香港に設立する「国家安全維持公署」は国家安全を守る職責を履行し、「関連する権力を行使する」と規定。「ごく少数」の事件については管轄権を行使する。また「国家安全に関する情報を収集・分析する」とした。諜報機関としての任務も担うとみられる
  また同署は香港政府の国家安全に関する取り組みを監督、指導すると規定。香港の治安維持に関して中国当局が主導権を握ることが明確化された。権威主義国家である中国式の不透明で強権的な監視・統制が香港で展開されることになる。
  中国の改革派政治研究者は、中国当局が香港での反中デモ封じ込めに向けて、新疆ウイグル自治区で導入した「反テロリズム」の手法を導入すると指摘する政府に批判的な人々を「テロリスト」として次々と摘発するやり方だ。同研究者は「民主派や過激派は一人一人、一夜にして消え去ることになる。米国にも止めることはできないだろう」と話した。


2020.6.20-産経新聞 SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200620/wor2006200014-n1.html
国際司法裁に中国提訴を 香港めぐり欧州議会

  欧州連合(EU)欧州議会本会議は19日、中国の香港への国家安全法制導入をめぐり、EUや加盟国に対し、中国政府を国際司法裁判所(オランダ・ハーグ)に提訴することを検討するよう求める決議を採択した一国二制度方式による香港返還を定めた中英共同宣言や、市民的・政治的権利に関する国際規約に違反しているとした。
  決議はまた、22日のEU中国首脳のテレビ会議や、9月にドイツで予定される中国とEU加盟国の首脳会議の場で、同法制の問題を最優先で取り上げるよう要請。中国のイスラム教徒少数民族ウイグル族らをめぐる他の人権問題にも対応するよう強く求めた
  決議は、国家安全法制香港の自治権への攻撃だと指摘。香港内政に対する中国の干渉が増大していることなども強く非難した。(共同)


2020.6.20-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60606540Q0A620C2MM8000/
中国、香港に治安維持機関 国家安全法が全法律に優先

  【北京=羽田野主、香港=木原雄士】中国政府が香港への統制を強める「香港国家安全法」の概要が20日、判明した。中国政府は香港に治安維持に関わる機関を新設して監督・指導する。激しい反体制活動を直接取り締まれるようにする枠組みだ。
  中国は、香港に高度の自治を保障した「一国二制度」を維持すると主張するが、中国当局が香港で強い影響力を行使できるようになり、欧米の批判が高まるのは必至だ。
  中国国営の新華社が法案の概要を伝えた。中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)常務委員会は20日「香港国家安全維持法案」を審議して、3日間の日程を終えた。法案は審議継続となり、7月上旬までに成立する可能性が強い国家安全法は香港の立法会(議会)の審議を経ずに施行する見通しだ。
  法案は6章66条で構成する。香港の他の法律と矛盾する場合は国家安全法が優先される規定も盛り込む。国家安全関連裁判を担う裁判官を香港行政長官が指定できるようにもする。外国人裁判官を重要な審理から排除する狙いがありそうだ。
  中国政府が香港に設ける出先機関「国家安全維持公署」は国家安全に関する情報の収集・分析や国家安全を脅かす犯罪事件の処理などを担う。香港での過激な抗議活動などで出先機関が法執行することを想定しているようだ。
  香港政府が行政長官をトップとする「国家安全維持委員会」も設立する。中国政府は同委に顧問を派遣して関与する。
  処罰対象は国家分裂や政権転覆、テロ活動、外国勢力との結託。4つ目は5月の全人代で制定方針を決めた際は「外国勢力による干渉」としていたが表現が変わった。香港では欧米に支援を求める民主派の活動が外国との結託とみなされるとの危機感が高まっている。


2020.6.10-産経新聞 SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200610/wor2006100004-n1.html
【主張】香港デモ1年 国際社会の圧力絶やすな

  香港の高度な自治を保障する一国二制度を骨抜きにしようとする中国政府と香港当局の動きに対し、香港で100万人規模の反政府デモが起きてから1年を迎えた。民衆の怒りは大きなうねりとなり、香港政府の林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は、きっかけとなった逃亡犯条例改正案について、完全撤回の表明を余儀なくされた。
   ところが今、香港の人々には絶望感が広がっている。中国が市民の基本的人権を制限する国家安全法を今月にも導入するからだ。このままでは、「自由主義の砦」が全体主義の手に陥落する。国際社会は香港の人々の心情と危機感に寄り添い、安全法撤回を強く迫らなくてはならない。その覚悟と行動が求められている。
   すでに米国は香港への関税優遇などの撤廃を表明し、英国は香港の人々に英市民権取得の道を広げると表明した。一国二制度での香港返還を定めた中英共同宣言に反する無法を断じて認めない。
   日本政府は「深い憂慮」を表明し、駐日中国大使に日本の立場を申し入れた。だが、米英ほど強い行動がみられないのが残念だ。
   先進7カ国(G7)は中国に再考を迫る外相の共同声明を検討中だ。日本はこれを主導しているというが、中国に気兼ねしてトーンを弱める愚は許されない。
   1年前の逃亡犯条例改正案は香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にするもので、デモは最大200万人に及んだ。これを香港政府は「暴動」と呼び、警察は催涙弾を容赦なく浴びせた。
   結局、昨年9月に改正案撤回が表明され、区議会選では民主派が親中派に勝った。今月4日にあった天安門事件の追悼集会でも各地で1万人以上が集まった。
   こうした光景はもう見られなくなる。集会やデモが「国家反逆行為」「テロ行為」とみなされる恐れがある。9月の立法会選で民主派の勢いをそぐ思惑もあろう。
   民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)さんは、中国の狙いについて「香港の人々の国際的な交流を阻止することにある。国際社会の圧力を中国が非常に恐れていることの裏返しだ」と述べた。
   だからこそ、人々は国際社会に一縷(いちる)の望みをかける。特にアニメ文化で育った若者は日本を注視している。安倍晋三政権はそれを忘れず、中国に対する国際的行動の先頭に立たなくてはならない。


2020.6.4-産経新聞 SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200604/wor2006040034-n1.html
香港で天安門追悼集会 1万人以上が参加 「香港人は戦車の前に」

  【香港=藤本欣也】1989年に中国当局が民主化運動を武力弾圧した天安門事件から4日、31年を迎えた。北京の天安門広場などでは厳戒態勢が敷かれる一方、香港では各地で追悼集会などが行われ、合わせて1万人以上が参加したもようだ。ただ、香港も国家分裂行為などを禁じる国家安全法」が近く導入される予定で、来年以降の追悼集会の実施が危ぶまれている。ろうそくを手に集まった市民たちは「これが最後になるかもしれない」と事件の真相解明や国家安全法の撤回を求めて声を上げた。
  香港では例年、ビクトリア公園で天安門事件の犠牲者を追悼する「ろうそく集会」が開催されており、事件から30年の節目を迎えた昨年は過去最多の約18万人が参加した。
  今年は香港当局が「新型コロナウイルスの感染防止のため9人以上の集会が禁止されている」とし、開催を初めて許可しなかった。
  しかしビクトリア公園には、10代の少年から70代の高齢者まで幅広い年代の香港市民がろうそくを手に集まった。集会には、言論や集会の自由を制限する国家安全法の香港導入に危機感を抱いて駆け付けたという市民が多かった。
  初めて天安門事件の追悼集会に参加したという16歳の女子高生は、「集会が許可されていないことは知っています。でも、黙っていたら自分たちの自由を奪われてしまう」と語った。
  天安門事件については「戦車の前に男の人が立ちはだかる写真が印象に残っています」とし、「今、香港人がその戦車の前に立とうとしているのだと思います」と話した。 集会では、中国共産党の一党独裁体制の終結を求めるプラカードや、香港独立の旗などが掲げられた。
  事件が起きた「1989年」にちなんで、午後8時9分に1分間の黙祷が行われると、参加者の中から「国家安全法に反対!」「最後まで抵抗しよう!」「香港人、建国せよ!」などの声が上がった。このほか、繁華街や駅前など9カ所以上で追悼行事や集会が行われた。
  天安門事件翌年の90年にビクトリア公園で始まった追悼集会は、97年の中国への返還後も禁止されずに行われてきた中国本土では事件の犠牲者を追悼したり、真相解明を要求したりすることは許されない。香港の同集会は、言論や集会の自由を保障した「一国二制度」のシンボル的な行事だった。


2020.5.31-しんぶん赤旗(日本共産党)-https://www.jcp.or.jp/akahata/aik20/2020-05-31/2020053105_02_1.html
十分な自治もはやない・・・香港優遇廃止 米大統領が中国批判

 【ワシントン=池田晋】トランプ米大統領は29日に行った記者会見で、中国政府による香港への国家安全法導入は1984年の中英共同宣言違反だとし、米政府の優遇措置の前提となる「十分な自治がもはや香港にないことは明白だ」と指摘しました。「中国は一国二制度の公約を一国一制度にすり替えた」とも述べ、強く批判しました。
   優遇措置の撤廃は、犯罪者の引き渡しや輸出管理など、米・香港関係のほぼ全分野にわたると説明。中国本土とは異なる香港の関税や渡航面での待遇についても「無効化措置を取る」と語りました。撤廃を実施する時期にはふれませんでした。
   また、新型コロナの感染拡大は、「米国経済の(中国からの)自立性構築の決定的重要性を明確にした」と述べ、重要物資のサプライチェーン(供給網)を国内に戻し、科学技術の優位性を維持すると強調。死活的に重要な大学の調査研究成果を保護するため、安全保障上のリスクが認められる中国人に対して、入国停止の措置を取ると述べました。
   米政権は、中国の「軍民融合戦略」を支える団体とつながりをもつ中国人留学生が米国の技術の窃取に関与しているとみており、ロイター通信によると、3000~5000人の中国人留学生に影響が出る可能性があります。


2020.5.29-BBC News Japan-https://www.bbc.com/japanese/52844446
英外相、海外市民旅券の香港人に「市民権も」 国家安全法めぐり

  イギリスのドミニク・ラーブ外相は28日、中国が反体制活動を禁じる「香港国家安全法」の導入を停止しない場合、英国海外市民旅券を保有する香港人に対し、英市民権を獲得する道を開く可能性があると述べた。
  英国海外市民旅券(BNO)とは、香港がイギリスの植民地だった時代に香港人に対して発行されたもので、イギリス人が保有する旅券とは異なる。
  現在、約30万人の香港人がBNOを保有している。BNO保有者は、イギリスにビザなしで最長6カ月間滞在できる。
  イギリス、アメリカ、オーストラリア、カナダの4カ国は28日、同日に中国で採択された国家安全法を批判する共同声明を発表。これに続くかたちで、ラーブ英外相の声明が発表された。
  国家安全法とは反逆や扇動、破壊行為などを禁止することを目的としたもので、中国が独自の治安機関を香港に設置できるとの規定も盛り込まれている。
  英米など4カ国は、国家安全法の導入によって、1997年の香港返還前に英中が合意した一国二制度」の枠組みを損なうと主張した。「一国二制度」は、2047年までは香港に高度な自治を認めるほか、中国大陸にはない権利や自由を与えるというもの
  中国側はこうした国外からの批判を一蹴している。

ビザなし滞在を延長、将来的な市民権獲得も
  ラーブ英外相は、英国海外市民旅券(BNO)をめぐる方針を変更する可能性を明らかにした
  「中国が国家安全法導入という道を進み続け、実際に施行するのであれば、我々はBNO保有者に認めているビザなしでの英国滞在期間を6カ月から12カ月に延長し、就労や就学を申請するために英国へ渡航できるようにするだろう。また、滞在期間はさらなる延長が可能で、それ自体が将来的な英国市民権を獲得する手段を与えることになるだろう」
  BBCのジェームズ・ランデール外交担当特派員によると、中国政府は脅威が拡大していると捉え、強固な対応につながる可能性が高いという。また、中国は一部の民主化活動家がイギリスへ逃れても気にしないかもしれないが、才能ある裕福なクリエイターたちがいなくなることは懸念材料だろうと指摘する。

市民権の自動的付与を求める声も
  一部の下院議員からは、自動的に市民権を付与する方法を求める声が上がっている。下院外交委員会のトム・トゥゲンハート委員長(保守党)は、BNO保有者には自動的にイギリスに居住し就労する権利が与えられるべきだと述べた。
  英政府はこれまで、香港のBNO保有者に対し完全な市民権を与えるよう求める声を一蹴してきた。
  昨年、香港で10万人以上が完全な市民権を求める請願書に署名した。英政府はこれに対し、英国市民と英連邦市民だけが英国内に居住する権限を持っているとし、BNO保有者への完全な市民権の付与は、香港返還時の中国との合意違反になると説明した。
  しかし1972年には、ウガンダの当時の大統領、イディ・アミン氏が国内のインド系やパキスタン系などのアジア人約6万人を国外追放した際、イギリスはBNOを保有する約3万人の亡命受け入れを申し出た。この時一部の英下院議員からは、インドが難民の責任を負うべきだとの声が上がったが、当時のエドワード・ヒース英首相は同国には難民を受け入れる義務があると述べた。

中国に対し強固な対応を
  リサ・ナンディー影の外相は先に、イギリスは中国政府に対してもっと強固な対応をしなければならないと述べていた。
  ナンディー氏はBBCに対し、国家安全法は「我々が香港を中国に返還し、香港の特別な地位を保護した時に中国と署名した、連合声明を損なおうとし始めている中国による一連の試みの中の、直近の動きだ」と述べた。
  「我々は、英政府が対応を本当に強化するところを見たい」
  ジェレミー・ハント前外相は、香港で悲劇が起きるのを避けるために、各国と連携すべきだと述べた。
  ハント氏はBBCに対し、「英中の合意の観点から見ると、間違いなくこれまでで最も危険な時期だ」と述べた。
  「独特な法的状況を持つイギリスには、国際的に連携し、香港の人々を守るために自分たちにできることをする義務がある」
  ボリス・ジョンソン英首相の報道官は28日、「我々は香港の安全保障に関連する中国の法律を深く懸念している」、「我々はこれまで、国家安全法が一国二制度の原則を損なう恐れがあると、非常に明確に示してきた」と述べた。
  「この件について、国際的パートナーたちと緊密に連絡をとっている。また、ラーブ外相は昨夜、アメリカのポンペオ国務長官と話した」
  さらに、「中国政府による措置は、英中の共同宣言を直接的な危険にさらし、香港の高度な自治を損なっている」と付け加えた。
  アメリカのマイク・ポンペオ国務長官は27日、香港は「高度な自治」を維持できておらず、アメリカが認めてきた貿易や投資における優遇特権の継続にもはや値しないと議会に報告した。
  この優遇特権が取り消されれば、香港は今後アメリカから、貿易やそのほかの目的において中国と同じ扱いを受ける可能性がある。そうなれば、貿易の中心としての香港の地位に大きな影響を与える恐れがある。
  (英語記事 UK proposes rights for HK special passport holders


2020.5.28-JIJI COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2020052800699&g=int
香港に国家安全法導入 「一国二制度」有名無実化―中国全人代

  【北京時事】中国の国会に当たる第13期全国人民代表大会(全人代)第3回会議は28日午後(日本時間同)、反体制活動を厳しく取り締まる国家安全法」を香港に導入する方針を採択し、閉幕した。同法導入に対する賛成票は99.7%に達した。習近平指導部は今夏にも具体的な法整備を行う。
  国家安全法の施行により香港で言論統制が一段と強まり、高度な自治を保障する「一国二制度」の有名無実化が進むことは確実だ。李克強首相は閉幕後の記者会見で、同法導入は「一国二制度を安定させ、香港の長期的繁栄を守るものだ」と強調した。
  米英豪カナダの4カ国は28日、共同声明を出し、同法導入は香港の自由を奪い、自治を侵害する」と非難。中国に対し、香港返還に当たって「高度な自治」を保障した英中共同宣言の義務を守り、中国と香港双方が折り合える方策を見いだすよう促した。
  トランプ米政権は対抗措置を検討しており、米中関係がさらに悪化することは必至。日本政府は「国際社会や香港市民が強く懸念する中で議決がなされたことを深く憂慮している」(菅義偉官房長官)と表明した。


2020.5.28-TBS NEWS-https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3990467.htm
香港「国家安全法」、圧倒的多数で採択

  中国の国会にあたる全人代で、香港での国家安全法を制定する方針が採択されました。香港からの反発はさらに強くなりそうです。北京からの報告です。
   新型コロナウイルスへの対応が続くなか、香港の議会を通らずに中国政府によって直接行われた今回のプロセスは、去年6月から続く香港での抗議活動への強い危機感のあらわれと言えます。
   日本時間の午後4時すぎ、香港での反政府デモなどを取り締まる「国家安全法」制定の方針が、全人代で圧倒的多数で採択されました。「国家安全法」の草案によりますと、中国政府による治安維持のための「機関」を香港に設置できる国家の安全に深刻な危害を及ぼす行為や外国勢力が香港に関与する活動を抑制し処罰するとされていて、香港の治安維持に対する中央政府の関与が強まる形となっています。
   今後の具体的な立法の作業は、通常2か月に1回開かれる全人代の常務委員会で行われ、制定の時期については香港メディアが「早くて8月」とする一方、中国共産党系の国際紙「環球時報」は「半年以内」としていて、今年9月に予定されている香港の立法会選挙に近い時期になる可能性もあります。
   同じ「一国二制度」をめぐり、あくまで「一国」にこだわる習近平指導部と、「二制度」を強調する香港の民主派の隔たりは、今回の採択でさらに広がりそうです。


2020.5.27-au (ロイター)-https://article.auone.jp/detail/1/4/8/111_8_r_20200527_1590561692598202
香港、国家安全法巡り抗議デモ 警察が強制排除・360人逮捕

  [香港 27日 ロイター] - 香港中心部では27日、中国が制定を目指す香港国家安全法への抗議デモが行われ、市民数千人が参加した。これに対し警察は催涙弾を使ってデモ隊の強制排除に乗り出し、違法な集会を開催した容疑で360人を逮捕した。
  この日、中国の国歌を侮辱する行為を処罰する国歌条例案の審議も予定されていた立法会周辺には警備隊が配備され、厳重な警備体制が敷かれ、多くの店舗や銀行などが時間を繰り上げで閉店した。
  金融街での抗議活動が収束した後、昨年の反政府デモの舞台となった九龍半島の旺角地区に市民が集まり「香港を開放せよ」などと抗議の声を上げた。
  香港メディアはこの日、中国政府が香港国家安全法の適用範囲を個人だけでなく組織にも拡大したと伝えた。
  国歌条例案は、違反者に3年の禁錮刑や罰金5万香港ドルを科す内容で、6月に成立するとみられている。
  中国や香港の当局は、国家安全法が制定されても香港の高度な自治は保障されると繰り返し主張している。香港政府ナンバー2の張建宗(マシュー・チュン)政務官は記者団に対し「国家安全法香港や中国の長期的な安定に資するものであり、集会や言論の自由、さらには金融センターとしての地位に影響しない」と強調した。
  一方、米政府はこうした事態を重く見ており、トランプ大統領は26日、今週中に強力な対応を発表すると述べた。
  こうした中、台湾の蔡英文総統は、香港で民主化を求めるデモに関与している人々に人道援助を提供するための計画を策定すると表明した。


2020.5.27-Yahoo!!Japanニュース(JIJI COM)-https://news.yahoo.co.jp/articles/757750aff8e600bf74d38a4928ef5f6e7d7fb458
香港民主派「国際戦略」に打撃 海外との協力断つ狙い 中国の国家安全法

  【香港時事】中国の全国人民代表大会(全人代)は28日、中国政府による香港への統制強化を定めた「国家安全法」の導入を正式決定する見通しだ
  香港の民主派は国際世論や支援を喚起することで中国政府に圧力を加える「戦略」を取ってきたが、国家安全法によって民主派と国際社会の結び付きが寸断される恐れがある。
   香港への導入が検討されている国家安全法が禁じるのは、国家分裂や政権転覆をたくらむ行為。草案では「外国勢力による香港事務への干渉」の排除を目指す点が強調されている。
   香港でデモが頻発した昨年、民主派の李柱銘(マーティン・リー)氏や黄之鋒氏らによる海外活動が奏功し、米国では「香港人権・民主主義法」が成立した香港で「一国二制度」が維持されているかどうかを毎年検証し、状況によっては中国当局者への制裁も可能となるもので、中国政府にとっては警察力で封じ込めを図れるデモよりはるかに厄介だ  
  林鄭月娥行政長官は26日の記者会見で、国家安全法について「法を守る大多数の市民の権利と自由は保障される」と説明。中国の王毅外相も24日、「対象はごく少数の、国家の安全に著しい危害を加える行為」と指摘した。具体的な言及はないものの、民主派の海外活動を念頭に置いているとみられる。
   香港警察は4月、昨年のデモに絡んだ容疑で民主派15人を一斉逮捕した。米国とつながりを持つ人物が多く含まれ、中国当局の意を受けた摘発であった可能性が高い。
   逮捕者の1人で元立法会(議会)議員の李卓人氏は26日、時事通信の取材に「国家安全法によって、中国は政治的に都合の悪い香港市民に対して犯罪をでっち上げることができる」と語り、中国政府を批判した。 


2020.5.26-BBC NewsJapan-https://www.bbc.com/japanese/52803865
香港の行政長官、国家安全法を擁護 「権利は損なわれない」

  香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は25日、中国政府が制定を目指している国家安全法を擁護し、他国に「介入する余地はない」と述べた。
  国家安全法が成立すれば、香港では「反逆、分離独立、扇動、反政府」行為などが禁止されることになる。香港の活動家は、この法案が香港の自由を制限するものだと批判している。
  林鄭行政長官はこの日、国家安全法について初めてコメントし、法に従っている大半の市民を守るための「責任ある」取り組みだと擁護した。
  また、この法が香港市民の権利を制限することはないと述べた。
  週末には国家安全法の導入に反対するデモがあり、警察は催涙ガスや放水車などを使用した。


2020.5.23-CNN-https://www.cnn.co.jp/world/35154241.html
ポンペオ米国務長官、香港版国家安全法の提案を非難 「死を告げる鐘」

  (CNN) ポンペオ米国務長官は22日、中国政府が香港版国家安全法の制定を全国人民代表大会(全人代、国会に相当)に提案したことについて、香港の自治に「死を告げる鐘」になると非難した。
  ポンペオ氏は声明で、「中英連合声明と香港基本法の下で保証された香港の自治と自由を侵害するような決定を下せば、一国二制度と香港の地位に関するわれわれの評価に影響が及ぶことは避けられない」と述べた。
  香港版国家安全法は扇動や国家分裂、中央政府の転覆を禁じる内容になるとみられている。今年の全人代で導入が決まる予定。

  ポンペオ氏は中国政府に対し「破滅的な提案を再考し、国際的な義務を順守して、高度な自治と民主制度、市民の自由を尊重するよう強く求める」と要請。
  自治などの尊重は米国法上、香港の「特別な地位」を維持するうえで重要な判断材料だと指摘した。
  新型コロナウイルスの世界的な流行が続くなか、米中間では言葉の応酬が激しさを増している。トランプ政権はこれまで、中国が初期段階での透明性の確保を怠ったと非難してきた。
  香港は一国二制度の下、中国政府の管轄下にありながら一定の民主主義市民的自由を保持する。米国との間でも通商上の特別な地位を有しており、中国本土には認められない一定の例外的措置が適用されている。
  米国では昨年、香港の民主派デモを支持する「香港人権民主法」が議会を通過し、トランプ大統領の署名で成立した。同法の下、米国は香港の自治が維持されているか毎年検証して議会に報告する必要があり、自治が不十分と判断された場合、香港は特別な地位を失う可能性がある。


2020.5.22-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200522/mcb2005221240029-n1.htm
全人代の香港抑圧審議に「一国一制度だ」と反発 デモ再燃必至

  【香港=藤本欣也】22日に開幕した中国の全国人民代表大会(全人代)で国家安全法を香港に導入する案が審議されることについて、香港の民主派は激しく反発し、言論や集会の自由が認められた香港の「一国二制度」は「正式に一国一制度になってしまうと危機感を強めている。インターネット上でも抗議デモが呼びかけられており、22日午前の香港株式市場は全面安の展開となっている。
  香港立法会(議会)の陳淑荘議員(民主派)は21日夜記者会見し、昨年、大規模な反政府デモを招いた逃亡犯条例改正案を例に、「(中国当局は)昨年の教訓をくんでいない」と指摘。200万人規模の反対デモを引き起こした逃亡犯条例改正案はそれでも立法会で審議したものの、「今回はそれすらも必要ない」と中国当局を批判した。
  立法会では最近、中国国歌への侮辱行為を禁止する国歌条例案をめぐり親中派と民主派議員が全面的に対立、乱闘騒ぎも起きている。審議が予定される今月27日には、同案に反対する若者らが立法会の建物を包囲する計画もある。
   香港政府は、新型コロナウイルスの感染防止策として続けている「9人以上の集会禁止措置」で取り締まる構えだ。しかし28日には、国家安全法を香港に導入する案をめぐり全人代で採決が行われる予定で、大規模な反政府・反中国共産党デモが再燃する可能性も取り沙汰されている。
   香港のミニ憲法である基本法は23条で、「香港は自ら国家分裂、反乱扇動、政府転覆などの行為を禁じる法律を制定しなければならない」と定めており、香港政府は1997年の返還後、国家安全条例の制定に向けた動きを進めてきた。しかし中国への民主化要求デモや抗議デモが取り締まり対象になる恐れがあるとして、市民の間では国家安全条例への根強い反発があり、2003年には主催者発表で50万人規模の反対デモが起きている。
  「返還後、最も争いのある条例を今回のようなやり方(香港の立法会の審議を経ない方式)で立法化するのは香港人を全く尊重していないに等しい」(陳議員)といった不満の声が香港で広がっている。


2020.5.22-JIJI COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2020052200962&g=int
中国全人代、香港版「国家安全法」成立へ 習政権、デモ抑止へ直接統治

  【香港時事】中国で22日に開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で、香港に適用する新たな「国家安全法」に関する審議が始まった国家分裂や政権転覆をたくらむ行為を禁じる内容で、習近平政権は言論やデモの自由などが保障される「一国二制度」の香港に対する直接的な統治をさらに強化し、反政府抗議活動を抑え込む狙いだ。
  香港メディアは、全人代最終日の28日に採決され、8月にも施行される見込みだと報じた。一方、香港民主派からは「抵抗継続」を求める声とともに「一国二制度の完全な終わりだ」と絶望感が漂っている。
 
  全人代冒頭の政府活動報告で李克強首相は「香港の国家安全を守るための法制度・執行メカニズムを確立し、憲法によって定められた責任を香港政府に履行させなければならない」と強調。香港の憲法に当たる「基本法」の付属文書に組み込む形で導入する
  国家安全法案は、中央政府直轄の監督機関を香港に設置することや香港政府から中央への定期的な状況報告が柱となっている。香港政府トップの林鄭月娥行政長官は22日夜、記者会見し「国家安全法の審議を全力で支持する。香港の一国二制度と司法の独立に影響はない」と強調した。








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