香港の問題-1



2021.03.30-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM302IB0Q1A330C2000000/
全人代常務委、香港選挙制度見直し案可決 民主派排除へ(香港メディア報道)

  【北京=羽田野主】中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は30日、民主派排除につながる香港の選挙制度の見直し案を全会一致で可決した。米欧が批判を強めるのは必至で、中国との溝がさらに広がりそうだ。

  香港メディアによると、香港選出の全人代常務委員の譚耀宗氏が会議後、明らかにした常務委は選挙制度を定めた香港基本法の付属文書を改正した。香港での条例改正を経て適用される流れだ。香港立法会(議会)は親中派がほぼ独占しており、早期の成立は確実だ。
  立法会議員70議席のうち、一般市民の投票で決まる枠と親中派に有利な業界が選ぶ枠が現在それぞれ35議席ずつある。
  香港メディアによると、今回の見直し後は議員定数を90に増やす。「行政長官選挙委員会」の定員を現行の1200人から1500人に拡大したうえで、新たに40議席分の立法会議員を選ぶ権限を付与する。業界選出枠は30議席、一般市民の投票枠は20議席に減らす。民意を反映する投票枠は大幅に減る

  候補者が「愛国者」かどうか審査する「資格審査委員会」も新設する。中国共産党に批判的な候補者を排除し、民主派は選挙への立候補が難しくなる。民主化に向けた歩みは大幅に後退する。
  選挙委員会と資格審査委員会も親中派で固め、資格審査委は当局の国家安全部門とも連携する。
  2020年の香港国家安全維持法の施行に続く民主派への締め付けとなる。習指導部は統治機構から民主派を徹底的に排除し、反中的な動きを抑え込む。
  全人代常務委は原則として2カ月に1度のペースで開いてきた。今回は前回2月末から約1カ月後の開催だった。改正案などを審議する場合は原則2回の審議が必要だが、例外規定を適用し1度の審議となった。習指導部は審議を異例のハイペースで進め、早期に決着させた。


2021.03.29-産経新聞 THE SANKEI NEWS -https://www.sankei.com/world/news/210329/wor2103290014-n1.html
香港の新選挙制度、30日に可決か 中国全人代常務委

  【北京=三塚聖平】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は29日、香港の選挙制度見直しに関する審議を始めた。会議は2日間の日程で、早ければ30日にも中国側での手続きが完了する。中国政府が掲げる愛国者による香港統治の確保の方針に沿って、香港の民主派を完全に排除する選挙制度導入へ急ピッチで作業が進められている。

  香港メディアによると、全人代常務委の香港選出の委員である譚耀宗(たん・ようそう)氏は28日に「検討が熟せば30日に採決するだろう」との見通しを示した。香港政府トップである行政長官や、立法会(議会)の選挙が今後1年以内に控えており、譚氏は「緊迫性がある」ため制度変更を急ぐ必要があると説明している。
  常務委では、今月前半に開かれた全人代での決定に基づいて、行政長官と立法会の選挙手続きを定めた香港基本法(ミニ憲法)の付属文書の改正の詳細について審議する。常務委での決定後、香港政府が関連法の整備を進める。
  中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、香港政府側の関連作業が5月末までに固まるとの見通しを伝えている。行政長官を選ぶ選挙委員会の権限拡大などが焦点となる。
 香港メディア「香港01」は29日、定数を70から90に増やす立法会で、直接選挙枠を現行の35議席から20議席に縮小する案が浮上していると伝えた。新設される選挙委が選ぶ枠が最大の40議席で、業界別の職業代表枠に残りの30議席を割り当てるという。
  一方、29日付の中国共産党機関紙、人民日報(海外版)は、香港に駐留する人民解放軍が訓練を行ったと報じた。訓練は陸海空の合同で行われたとしているが、選挙制度見直しに反発する香港の民主派を牽制する狙いもあるとみられる。


2021.03.11-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210311/mcb2103111635028-n1.htm
中国全人代、香港選挙制度見直し採択 民主派排除

  【北京=三塚聖平】中国の立法機関、第13期全国人民代表大会(全人代)第4回会議は11日、香港の選挙制度見直しに関する決定を採択して閉幕した。普通選挙の実現を求めてきた民主派を完全に排除する選挙制度導入が中国主導で進む。昨年6月の香港国家安全維持法(国安法)の施行で言論などの自由を奪われた香港は今後、民主化の道も事実上絶たれることになる。

  香港返還時の国際公約を破る形で「一国二制度」の形骸化を進める習近平政権に対し、米国や英国など国際社会が批判を強めるのは確実で、対立の激化は避けられない。
  香港の選挙制度見直しの決定は賛成2895、反対0、棄権1で採択された。決定には、香港の行政長官選や立法会(議会)選の候補者に対する資格審査委員会を設立することなどが盛り込まれた。国安法に反する行為の有無などが審査される見通しだ。
  決定では「愛国者による香港統治の確保」が強調されており、見直し後は香港政界で親中派が圧倒的多数を占めることになる。
  李克強首相は同日、閉幕後の記者会見で「愛国者による香港統治を堅持し、一国二制度の安定した長期的な発展を確保する」と決定を正当化した。今後、全人代常務委員会で選挙の手続きを定めた香港基本法(ミニ憲法)の付属文書の改正作業を実行し、それを受けて香港政府が関連の法整備に着手する。9月に予定される立法会選は延期される見通しとなっている。
  全人代では、2021年の国内総生産(GDP)成長率の目標を6%以上とする政府活動報告や、25年までの新たな5カ年計画と35年までの長期目標も承認。李氏は、今年の成長率目標が市場予測の8%前後よりも低いことについて「6%は低くない」と主張した。

  日本政府は11日、全人代が決定した香港の選挙制度変更について「重大な懸念を強めている。高度の自治を大きく後退させるものであり看過できない。国際社会とも連携して中国側の具体的な対応を求める」との外務報道官談話を発表した。


2021.03.06-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/210306/wor2103060002-n1.html
「自由への攻撃」「愛国者統治急ぐ」香港選挙制度、米欧と中国応酬

  中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)で、香港の民主派抑圧を狙った選挙制度の見直しが提案されたことを受け、米国と欧州連合(EU)は5日、一斉に反発した。
  米国のプライス国務省報道官は、「香港の自由と民主的な手続きへの直接的な攻撃だ」と非難。全人代での提案は、「香港の人々の意思を分断し、政府と統治に声を反映させるのを拒絶する」とも指摘した。
  また、「提案が実施に移されれば、香港の民主体制を著しく破壊する。中国には、国際的な義務と誓約を守り、香港基本法(憲法に相当)に従って行動するよう求める」と訴えた。「米国は普遍的な権利の確保を求める香港の人々とともにある」とも強調した。
 また、EUの外務報道官は、普通選挙の導入を掲げていた香港基本法の内容を覆すことになるとの声明を出し、中国に対抗措置を講じる用意があると警告した。香港で親中派のみが有利になるような選挙制度となれば、「基本的自由、政治的な多元主義、民主主義の原則を損なう」として、強い危機感を示した。
  一方、中国共産党機関紙、人民日報(電子版)は6日、香港選挙制度の見直しへの批判に反発し、「完全に中国の内政であり、香港を乱す者を追い払う」ためだと正当化した。(ワシントン 黒瀬悦成、ロンドン 板東和正、北京 三塚聖平)


2021.03.01-BBC NEWS JAPAN-https://www.bbc.com/japanese/56234816
香港警察、民主派47人を「国家転覆罪」で起訴 国安法施行後で最大規模

  香港警察は2月28日、1月に逮捕した民主派50人超のうち47人について、国家「転覆」を狙ったとして起訴した。昨年6月に施行された、香港での反政府的な動きを取り締まる中国の「香港国家安全維持法」(国安法)に基づく起訴としては最大規模。
  1月の逮捕者の多くはその後保釈されていたが、47人は2月28日、3月1日の出廷に先立ち警察に出頭するよう求められた。中国政府は「破壊的な」行為を犯罪行為とみなす国安法の施行について、香港に安定を取り戻すために必要だと主張している。
  これに対し、反対意見を抑圧し、香港の自治権を損なうものだとの批判の声が上がっている。

  イギリスのドミニク・ラーブ外相は2月28日、民主派の起訴は「政治的な反対意見を排除」するために国安法が使われている実態を示しているとツイートした。
  「国安法は英中共同声明を侵害しており、このような方法での国安法の使用は、中国政府が約束した内容に矛盾している。このような敏感な問題について約束を守るという信頼をさらに損なうだけだ」
誰が起訴されたのか
  警察への出頭を求められたのは、2020年9月に予定されていた立法会選挙に向けて民主派が同年6月に実施した非公式の「予備選」に関連し逮捕された、民主活動家や政治家約50人のうち47人。
  この「予備選」は立法会選挙でどの候補者が最も有利なのかを見極めるためのものだった。選挙はその後、新型コロナウイルスを理由に延期された。
  中国と香港の当局は、「予備選」は政府転覆を狙ったものだと主張している。香港警察は2月28日の声明で、「警察は本日午後、47人を(中略)『国家転覆共謀罪』で起訴した」と発表した。
  起訴されたのは23歳から64歳までの男性39人と、女性8人。3月1日にも西九龍の裁判所に出廷する予定。


2021.02.22-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210222/k10012881051000.html
「香港選挙制度見直し必要」中国高官が香港統治めぐり演説

  中国政府の高官は香港の選挙制度を改める必要性があるという考えを示し、政府トップの行政長官や議会にあたる立法会などの選挙で、中国政府に批判的な勢力を排除するよう見直す方針を示したものとみられます。

  中国政府の発表によりますと、香港の問題を担当する香港マカオ事務弁公室のトップ、夏宝竜主任が22日、香港の統治の在り方をめぐって演説しました。
  この中で、夏主任は「愛国者による香港の統治を堅持しなければならない」と繰り返したうえで、「選挙制度を完全なものにするよう整備を急がなければならない」と述べ、香港の選挙制度を改める必要性を強調しました。

  そのうえで「香港を混乱させる反中グループや国際的な反中勢力の代理人が、政府機関に入り込むことを阻止しなければならない」などと述べました。
  具体的に選挙制度をどのように見直すのかについては言及しませんでしたが、香港政府トップの行政長官や議会にあたる立法会などの選挙で、中国政府に批判的な勢力を排除するよう見直す方針を示したものとみられます。
  これに関連して一部の香港メディアは、来月開かれる全人代=全国人民代表大会で、香港の選挙制度をめぐって制度改革が行われるのでないかという見方を伝えています。


2021.02.22-産経新聞 THE SANKEI NEWS -https://www.sankei.com/world/news/210222/wor2102220019-n1.html
香港司法、北京に「降伏」か 周庭氏「6月出所」に影響も
(1)
  中国に批判的な香港紙、蘋果(ひんか)日報の創業者で、香港国家安全維持法(国安法)違反の罪などで起訴された黎智英(れい・ちえい)=ジミー・ライ=氏(72)の保釈をめぐり、香港終審法院(最高裁)が下した異例の判断が波紋を広げている。国安法案件の保釈は「通常よりハードルが高い」と認定したことで、同案件での被告の保釈が一層困難になった。また、「香港の裁判所は国安法を司法審査できない」と国安法の不可侵性を事実上認め、「最高裁は(中国当局に)降伏した」(香港大法学部講師)と失望の声が上がっている。(藤本欣也)
■高裁は保釈認めるも…
  黎氏が罪に問われているのは、国安法の「海外勢力と結託し国家の安全に危害を加える罪」など。
  昨年12月に収監された黎氏の保釈申請に対し、高等法院(高裁)は同23日、保釈金1千万香港ドル(約1億3600万円)を担保に、
(1)外国政府関係者と接触しない
(2)ツイッターなどソーシャルメディアに投稿しない
(3)自宅にとどまり、警察に週3回出頭する-などの条件付きで保釈を認めた。

  国安法は42条で「(被告が)引き続き国家の安全を害する行為を実施することはないと信じるに足る十分な理由がなければ、裁判官は保釈を認めてはならない」と規定している。
  高裁は、厳しい保釈条件を付けたことで、被告が再犯しないと信じるに足る-と判断したといえる。
  保釈とは、「刑事裁判で有罪が確定するまでは無罪として扱わなければならない」とする推定無罪の原則に基づく制度。かつて英領だった香港では保釈が認められやすい。

  高裁の決定に驚いたのが中国・香港当局だ。中国共産党は黎氏を香港における反中勢力の黒幕とみなしている。党機関紙、人民日報が激しく反発する中、香港当局は最高裁に上訴。最高裁長官を含む5人の判事は今月9日、当局の主張を認め、国安法案件では「通常の保釈の原則」は適用されないなどとして、高裁決定を取り消した

  5人は、香港政府トップの林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官に任命された国安法案件担当の裁判官たちでもある。焦点の国安法42条については「高裁が解釈を誤った」と認定し、
(1)まず、被告が再び国家の安全を害する行為をしない十分な理由があるかを判断する
(2)十分な理由があると判断したときに初めて保釈条件などが検討されなければならない-として、保釈のハードルを上げた。
   ただ、香港の憲法と位置付けられる香港基本法や、国安法自体にも推定無罪の原則が盛り込まれている矛盾しないのか
(2)
■国安法の司法審査できず
  最高裁は今回、国安法に対する司法審査についても重要な判断を下している。
  「国安法は(中国の)全国人民代表大会(全人代)と同常務委員会が立法化したものであり、香港の裁判所に国安法の条文の違憲性を審査する権力はない」と初めて認定したのだ。
  国安法の解釈権は全人代常務委にあると同法に規定されており、「国安法の司法審査は実質的に不可能」(香港の法律専門家)とみられてきたとはいえ、最高裁が認めた意味は大きい。国安法の司法審査の道は名実ともに絶たれた形だ
  蘋果日報は19日付の社説で、最高裁は国安法の「特殊な地位」を認め、「基本法によって国安法を解釈する終審権を放棄した」と指摘し、これで「司法の独立があるといえるのか」と厳しく批判した。
  黎氏は収監前、産経新聞のインタビューで「私の裁判を通じて、香港における司法の独立の現状が示されるだろう」と述べていたが、その通りの展開となっている。
■周庭氏は6月出所?
  昨年12月、デモ扇動の罪などで禁錮10月の判決を受けて収監中の香港の民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏(24)はこのほど、「刑務所での生活は心身ともにつらいので、6月に刑務所を出たら、少し身体を休ませたい」と代理人を通じて会員制交流サイト(SNS)に投稿した。

  香港紙によると、周氏は模範囚のため、6月にも出所可能とみられている。
  ただ、周氏は国安法違反容疑でも逮捕され、捜査が続いている。今後、起訴された場合、最高裁の今回の判断を受けて、保釈が認められず再び勾留(こうりゅう)される可能性が高い。


2021.02.19-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/210219/wor2102190011-n1.html
香港市民5000人が英特別ビザ申請 タイムズ報道

  【ロンドン=板東和正】英紙タイムズ(電子版)は18日、香港の旧宗主国、英国が導入した香港市民の英国永住権取得に道を開く特別査証(ビザ)制度について、1月末の受け付け開始から約2週間で約5千人の申請があったと報じた。

  中国による言論統制や法的規制の強化など民主社会への抑圧が進む中で、香港から逃れようとする市民が増えているとみられる
  この制度は昨年6月末に中国が施行した香港国家安全維持法(国安法)への英政府の対抗措置。1997年の返還前に生まれた香港市民を対象に、英政府が発行する「英国海外市民(BNO)旅券」保有者とその扶養家族が申請できる。
  従来はBNO旅券を持っていても英国の永住・市民権はなく、滞在期間は6カ月間に制限されていた。だが特別ビザがあれば5年間の滞在が可能になり、滞在後に永住権を、その1年後に市民権を取得できる。

  同紙が英政府関係者の話として伝えたところによると、約5千人のうちの約半数は英国にすでに滞在している。一時的な宿泊施設も提供されているという。
  香港人でBNO旅券の保有者は約35万人。さらにBNO旅券の申請資格がある香港市民やその家族を合わせると、特別ビザの資格対象は500万人以上になると推定されている。英政府は、今後5年以内に26万~32万人が英国に移り住む可能性があるとみている。
  一方で、中国は英政府に反発し、BNO旅券を正式な旅券や身分証明として承認しないと表明し、さらなる措置を検討している。

  将来的にBNO旅券の保有者らが英国で市民権を取得した場合、中国が香港市民の身分を取り消すことが予想される。香港に帰郷したり、中国本土に入国したりする際に、問題が起きる恐れも懸念されている。


2021.02.01-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210201/mcb2102010548002-n1.htm
英が香港市民向けの特別ビザ受け付け 30万人が英移住か

  【ロンドン=板東和正、北京=三塚聖平】香港の旧宗主国、英国は31日、昨年6月末に施行された香港国家安全維持法(国安法)への対抗措置として、香港市民の英国永住権取得に道を開く特別査証(ビザ)の申請の受け付けを開始した。香港で言論統制が強まる中、30万人前後の香港市民が5年以内に英国に移住する可能性がある。

  特別ビザは、1997年の香港返還前に生まれた香港市民に英国政府が発行する「英国海外市民(BNO)旅券」の保有者とその扶養家族が申請できる。
  これまではBNO旅券を持っていても英国の永住・市民権はなく、滞在期間は6カ月間に制限されていたが、特別ビザがあれば5年間の滞在が可能になる。また、5年間の滞在後に永住権を、その1年後には市民権を取得できる。
  ラーブ英外相は1月29日の声明で、国安法は「(一国二制度を定めた)中英共同宣言への重大な違反だ」と非難。「香港の人々に対する歴史的な責任を果たす」と強調した。
  BNO旅券の保有者は約35万人。BNO旅券の申請資格がある市民を合わせると、特別ビザの資格対象は500万人以上になると推定される。英政府は、実際には5年以内に26万~32万人が英国に移り住む可能性があるとみている
  一方、中国側は、英国の措置に猛反発している。中国外務省と香港政府は1月29日、BNO旅券を31日から有効な旅券や身分証明書として認めないと発表した。
  中国側の措置は、香港の旅券を持つ多くの市民には大きな影響はないとみられる。ただ、香港メディアは、BNO旅券の保有者らが英市民権を取得した場合、中国側が香港市民の身分を取り消すと予想。将来的に香港や中国本土に入る際に、問題が起きる可能性を指摘している。


2021.01.29-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210129/k10012840701000.html
中国 返還前の香港で生まれた英「海外市民」旅券 有効と認めず

  イギリス政府が、中国返還前に香港で生まれた「海外市民」と呼ぶ人たちに発行してきた「パスポート」について、中国政府は有効とは認めないと発表しました。

  イギリスが、香港の人たちを対象にした特別ビザの申請受け付けを開始することへの対抗措置だとしています。
  イギリス政府は、香港で去年、反政府的な動きを取り締まる香港国家安全維持法が施行されたことを受けて、1997年に中国に返還される前の香港で生まれ、イギリスの「海外市民」としての資格がある人やその扶養家族を対象に、5年間、イギリスへの滞在を可能とする措置を決め、31日から特別ビザの申請を受け付けることにしています。
  中国外務省の趙立堅報道官は、29日の記者会見で「中国の主権を著しく侵害し、中国の内政に乱暴に干渉するものであり、強く憤り、断固反対する」と反発し、イギリス政府が「海外市民」に発行するパスポートを有効とは認めない対抗措置をとると発表しました。
  ただ、香港の市民の多くは香港政府が発行するパスポートで海外に渡航できるため、今回の措置の影響は少ないとみられています。

  イギリス政府は、特別ビザの申請ができる対象者は、香港の人口のおよそ7割にあたる520万人にのぼると推計していて、このビザで5年間滞在すれば、イギリスの永住権や市民権の取得にも道がひらけます。
  中国政府としては、特別ビザを取得する動きが広がらないようけん制した形です。


2021.01.14-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/f40d69fed0863618454aa14846568a33156b99cf
香港で著名弁護士ら11人逮捕 台湾密航支援の疑い

  【台北=矢板明夫】香港警察は14日、香港の著名な人権派弁護士、黄国桐氏(71)ら11人を犯罪者に協力した疑いで逮捕した。香港メディアによると、黄氏らは昨年8月、香港から船で台湾に密航しようとして中国当局に拘束された民主活動家ら12人を支援した疑いがもたれている。
  香港の区議会議員でもある黄氏は14日早朝、自宅から連行される前、フェイスブックに「午前6時10分ごろ、国家安全警察が来た」と書き込んでいた。他に民主活動家ら男性7人、女性3人も逮捕されたという。
   台湾と香港を行き来しながら、香港の民主派を支援してきた黄氏は昨年夏、台北でレストラン「保護傘」を開業し、台湾に逃れてきた香港の若者らを雇用したことが台湾メディアなどに大きく取り上げられた。
   黄氏がかかわったとされる密航事件をめぐっては、中国の治安当局に海上で拘束された12人のうち、10人が昨年12月、中国広東省の裁判所で懲役3年以下の実刑判決を受け、未成年の2人は不起訴となった。
   香港当局は6日、民主派の元立法会(議会)議員ら50人以上を香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で逮捕したばかりだった。


2021.01.10-Livedoor ニュース-https://blogos.com/article/509187/
香港国家国安法維持法制定から約半年、自らの認識以上の中国化のスピードで物事が襲来 - 田中実 (ジャーナリスト)

(1)
  2020年6月30日、中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)常務委員会は香港国家安全維持法について全会一致で可決した。その日の夜、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が署名を行い、同日23時から施行された。それからほぼ半年が経過したが、実際の香港の街の状況とは?
香港在住西洋人が政治の話題を公の場で避け始めた
  施行されてから約80人が国安法違反で逮捕されたが、最大の懸念事項は、条文が不明瞭で何が国安法違反なのか判断がつきにくい点だ。しかも、解釈権は中国にある。「念のため」という委縮効果を生んでいる。
  それ以上に大きな委縮効果を生んだのは、香港警察が違反を密告してもらうホットラインの創設だ…昔の東欧の旧共産圏の密告を連想させる。デモが始まってからは広東語で政治の話は控えるようになっていたが、英語であれば、日常会話的に政治の話ができたが、香港在住の外国人、英語をメインに生活する人たちは、ホームパーティーでも開けば政治の話がでるが、彼らでさえ政治の話を控えるようになった。
  開設初日は1000件の通報があったと言う。いたずら電話、ガセネタも相当あったようだが、市民が市民を監視しかねない環境になりつつある。
細かな中国化が進む
  国安法制定、周庭(アグネス・チョウ)氏の禁固刑や保釈の却下、民主派寄りの新聞の『蘋果日報(アップル・デイリー)』を創業した黎智英(ジミー・ライ)氏の国安法での逮捕・起訴、保釈が認められた事、立法会の民主派議員4人の資格がはく奪され、それに抗議して15人が民主派議員を辞職する事などが日本で取り上げられている。
  香港にいるとさらに細かなニュースがどんどん入って来る。2018年の区議会選挙で民主派が圧勝し、立法会では区議会議員枠として5議席、行政長官選挙でも1200人の選挙人枠の中で117人の区議会選挙枠を民主派が独占しているが、全人代は無効にする研究を始め、審議しようとしている。
  イギリスのラーブ外相は11月23日、香港の最高裁にあたる終審法院からイギリス人判事の引き上げを検討していると発表した。2020年8月6日付の「『香港国家安全維持法』の何が問題なのか?」の記事で大東文化大学国際関係学部の廣江倫子准教授が懸念していたことが、現実化してきた。12月の頭には有線電視というテレビ局の主に中国の調査報道を担当する40人が、局の財政悪化を理由に解雇を言い渡された。無論、Wedgeの読者ならその本当の意味を理解できるだろう。
  香港政府は12月16日、保安局長が航空会社に対して予約者についての情報の提供を要求できる権限を与えるようにする条例の改正案を立法会に提出した。さらに香港の生徒に対して中国本土を訪れ、交流や実習活動をさらに拡大する案について立法会で討議している。2020年10月24日付の『香港の若者は歴史などどういう教育などを受けてデモに参加するようになったのか?』の記事でインタビューした香港人は中国を訪れた回数は数えるだけと話していたが、その実情を踏まえ、中国を訪れて印象を変えてもらおうということだろう。

  アメリカ商務部は12月21日、軍と関係があるとみられる中国やロシアの企業のリストを公表したが、その中に香港政府飛行服務隊(GFS)が入った。2020年8月に香港から台湾へモーターボートを使って密航しようとした12人の香港人がいたが、中国沿岸警備隊に拿捕された。GFSはそのアシストをしたと言われている。この12人は中国に送られ、深圳で裁判が行われた。12月30日に判決が下され、10人に懲役3年から7月の実刑判決となった。残るの2人は未成年ということで不起訴となり香港警察に引き渡された

  翌12月22日、デモ活動で若者らの抗議活動の際にマスクなどで顔を隠すことを行政長官の権限で「緊急状況規則条例」を発動して禁止した措置をめぐり、基本法に違反するかどうかが争われた裁判で、終審法院は「基本法に違反しない」との判断を示した。
  このほかにも、香港最大のテレビ局、無線電視(TVB)では国安法のメリットに関しての数分間の番組「國安有法香港安穏」をほぼ毎日放送している。このように小さな中国化がどんどん進んでいるのが現状だ。
そう簡単に香港脱出はできるものではない
  香港の歴史を考えると、中国本土から逃げてきた人が多く、香港を経由して世界に行く「乗り換え地点」だった。しかし、歴史を積み重ねるうちに永住する人が増え、香港生まれが増えた。デモを起こした若者には「乗り換え」という概念はない。だからこそ、香港こそ我が故郷と思う「本土派」が生れた。
  国安法を受け香港を脱出する機運が生まれているが、日本ではそれが大きなうねりと考えられているようだが、そうではない。イギリス政府は「イギリス海外市民旅券(BNOパスポート)」を持つ香港市民に対して、2021年1月からイギリスでの市民権取得を促す方針を出したが、“ブレグジット”をした選択した国が、市民レベルでみた時、香港人を受け入れるだろうか? そもそも移民とはより良い生活を求めて引っ越すことだが、香港人は後ろ向きな気持ちで移住することになる。そんな中で現地の生活に馴染むのは大変だ

  香港人に最も人気の移民先である台湾。同政府は「台港服務交流弁公室」という事務所を設置し、香港受け入れの意思を示した。しかし、移民には多額のお金がかかる。台湾の国家発展委員会は香港とマカオ市民が台湾への投資移民について、投資金額を200万台湾ドル(740万円)にするという案を出した。台灣移民署は12月10日、2020年1月~10月までの香港人の移民許可数は前年比71.2%増の7474人と発表した。確かに大幅に増加したが、香港の全人口750万人のわずか0.001%と考えれば、ハードルの高さが分かるだろう。
  そのせいか、現実を受け入れ、休日にはいつものようにハイキングに行くなど、コロナの事はあるが従来と変わらない暮らしをしている人も多い。
(2)
  ということは、香港の若者はこれからも自由を求めるのならば政府と対峙するしかない。逃亡犯条例改正案では秘匿性の高いメッセージアプリの「テレグラム」が話題を呼んだが、今は「Signal」というアプリが使われ始めている。「Black Lives Matter」でアメリカで急速に広がったことでも知られているが、通信内容がエンドツーエンドで暗号化されるため非常に高いセキュリティレベルが確保されるほか、自分のメッセージが消える時間を自由に設定できるようになっているからだ。しかも、世界で最も使われているメッセージアプリ「WhatsApp」よりも使いやすい。

  デモの中心であった香港の若者はテジタルネイティブでもある「ジェネレーションZ」。「あつまれ どうぶつの森」は香港でも政治利用され、任天堂は規約を設けたが、これはデジタルネイティブならではの発想力が生みだした。
  中国では「上に政策あれば下に対策あり」という言葉があるが、香港の若者はデジタルという武器を使って、筆者のようなガラケーを知っている世代では想像がつかない形で新しい抗議活動の方法を生みだす気がしてならない。
香港政府はイメージ改善に必至
  香港政府は、従来の金融、物流のハブという都市機能で世界とのつながりながらで生きていくのではなく、中国と一蓮托生で生きていくしかないと決心したのだろう。2021年1月6日、民主派の前議員ら53人が一斉に逮捕されたが、これは2020年7月に立法会に向けて候補者を絞る予備選を実施したことが国安法違反に問われた。登録有権者の約13%にあたる61万人が参加したが、香港政府は民意を意に介さないという意思表示をしたとも言える。また、対外的な香港のイメージが悪化しているのは香港政府も自覚している。

  それらの打開策が、広東・香港・マカオにまたがる「大湾区(グレーターベイエリア)」構想だ。これだけでも1つのコラムが書けるので詳細は割愛するが、2008年ごろから構想が始まり17年の全人代で国家戦略となった。この地域の人口は6900万人という巨大市場だ。2020年11月25日に発表された林鄭長官の施政方針演説でも「大湾区」を活用して香港を発展させていく方向性がより強化された。大湾区が新しい香港となるかと言われれば、それはまた別の話だが「香港は依然として魅力的な経済都市ですよ」…とイメージの改善に必至だ。
  将来は中国の1都市になると思われていたが、中国の1都市としてはイメージが悪いので「開発独裁」のシンガポールを狙っている感じを受ける。それならば外国もまだ受け入れやすいだろうという魂胆だろう。
日々の生活、仕事、コロナウイルスに国安法が重なって、処理しきれない
  ジャーナリストとして香港にいると、昨日は政治、今日は新型コロナ、明日は新型コロナ、明後日は政治…実際はもう少し異なるがこの2つの取材を行ったり来たりしている感じだ。香港政府は2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)を経験したノウハウが蓄積されており、良く言えば柔軟に、悪く言えば頻繁に感染症対策を変える。
  日本はこれから罰則規定を盛り込んだ法制化に取り組むようだが、現時点では要請ベースだ。香港は法的拘束力があるので香港市民はその矢継ぎ早に来る対策に適応し、上述のように国安法やそれに関するニュースが流れるのでそれに気に留めなければならない。忙しい日々の生活の中で、出来事を深く理解しないうちに眠りにつくと言うのが実情だろう。
  香港の中国化の速さは、例えば「2倍速で進んでいるな」というのは、多くの香港市民が実感しているが、現実で起こっている事は、3倍速、4倍速で進んでいる。中国政府は国内では物事を隠す傾向にあるが、今の香港は報道の自由の危機があるとはいえ、これまでの土壌を生かして、政策、逮捕、愛国心…何かをどんどん発信する。情報の嵐で香港人が消化に手間取っているうち中国化進めている印象だ。今後もこれが継続され「中国化が進んでいるのは頭ではわかっていたけど、気付けば思った以上に中国化していた」という風になるのだろう。


2021.01.06-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210106/k10012800031000.html
香港警察 民主派前議員ら計53人逮捕 国家安全維持法違反の疑い

  香港で、国家政権の転覆をねらった香港国家安全維持法に違反した疑いがあるとして、議会にあたる立法会の民主派の前議員や区議会議員など合わせて53人が警察に逮捕されました。去年6月末に法律が施行されて以来、一度に逮捕された人数としては最も多く、国家政権の転覆の容疑が適用されるのは今回が初めてとみられます。
  香港の警察は6日午後、記者会見し、反政府的な動きを取り締まる香港国家安全維持法に違反した疑いで、合わせて53人を逮捕したと発表しました。
  いずれも、去年9月に予定されていた立法会の議員選挙に向け民主派が実施した予備選挙に関連して、政府の機能を妨害し国家政権の転覆をねらった疑いが持たれているということです。
  53人のうち、6人は犯罪行為を組織的に計画し、残る47人はこれに参加したとしています。
  民主派の政党や団体などによりますと、53人の中には民主派政党の前代表、胡志偉前立法会議員や、現職の区議会議員で大規模な抗議デモを呼びかけてきた民主派団体の前代表、岑子杰氏らが含まれているということです。
  民主派の前議員らは、立法会の過半数を占めることで政府の予算案を否決し、香港政府トップの行政長官を辞任に追い込むことなどを目標に掲げて予備選挙を実施しましたが、警察はこうした目標が法律違反にあたると指摘しました。
  去年6月末に香港国家安全維持法が施行されて以来、これまでに法律に違反した疑いでおよそ30人が逮捕されていますが、今回は一度でそれを大きく上回る最多の逮捕者となります。
  また、国家政権の転覆の容疑が適用されるのは今回が初めてとみられます。
香港治安部門トップ「必要な措置」
  今回の逮捕について、香港政府の治安部門トップの李家超保安局長は、記者団に対し「去年の予備選挙で彼らの企てが成功していたら、香港社会に深刻なダメージを与える結果になっていただろう。それを考えれば、きょうの警察の対応は必要な措置だ」と述べ、逮捕の正当性を主張しました。
中国外務省 警察の対応を支持
  中国外務省の華春瑩報道官は6日の記者会見で「香港は法治社会だ。われわれは、香港の警察が法に基づいて職務を果たし、香港の安全と安定を守ることを支持する」と述べ、警察の対応を支持しました。
そのうえで、アメリカのバイデン次期政権の国務長官に指名されているブリンケン元国務副長官がツイッター上で逮捕を批判したことについて、華報道官は「他国が口を挟んだり干渉したりする権利はない。アメリカには事実と法治を尊重してもらいたい」と述べてけん制しました。
  また、香港にある中国政府の出先機関「香港連絡弁公室」は、インターネット上で報道官の声明を発表しました。
声明では「香港警察の厳正な法執行を断固支持する」としたうえで「香港国家安全維持法の厳格な執行こそが、国家の安全と香港社会の安定を確実に保障する」としています。
警察がメディアに資料提出を要求
  民主派を支持する論調で知られる香港の新聞「リンゴ日報」やネットメディアは、多数の政治家などが逮捕された今回の事件に関連して、警察から協力を求められたと明らかにしました。
  いずれも6日午前、警察が事務所を訪れ、7日以内に事件に関連する資料を提出するよう求められたということです。
  これらのメディアは、民主派が実施した去年7月の予備選挙について討論会の様子を中継するなど、今回逮捕された民主派の前議員たちの情報を詳しく伝えていました。
  香港国家安全維持法では、捜査機関が捜査に関連して、資料を保有する人や保有していると疑われる人に提出を求めることができるとされています。
「国家政権の転覆」とは
  6日逮捕された53人は香港国家安全維持法の「国家政権の転覆」の疑いがもたれています。
  去年6月末に施行された香港国家安全維持法では、▼国の分裂、▼国家政権の転覆、▼テロ活動、それに▼外国の勢力と結託して国家の安全に危害を加える行為の、4種類を犯罪行為と規定しています。
  このうち国家政権の転覆については、▼中国の根本的な制度を覆し壊した場合や、▼中国や香港政府の法に基づく機能の遂行を著しく妨害することなどが、罪に問われるとしています。
  国家政権の転覆を取り締まる法律は、香港では香港国家安全維持法で初めて規定されましたが、中国本土ではもともと刑法に規定されています。
  中国では、民主化を訴え、ノーベル平和賞を受賞した作家の劉暁波氏が、かつてこの罪に問われたほか、人権問題に取り組む弁護士が相次いで逮捕されるなどしています。
  国際社会からは、中国の当局が法律を恣意的(しいてき)に解釈し、政権批判の取り締まりに利用しているという批判が絶えず、香港でも法律の運用に懸念の声が出ています。
民主派による予備選挙とは
  香港の民主派による予備選挙は、去年9月に予定されていた立法会の議員選挙に向けて民主派の候補者を絞り込むため、香港大学の戴耀廷 前准教授らが中心となって呼びかけ、去年7月11日と12日の2日間にわたって行われました。
  香港にある中国政府の出先機関「香港連絡弁公室」は今回逮捕された53人の中に、戴氏が含まれていることを明らかにしています。
  戴氏らは、予備選挙の目的について、立法会の過半数を占めることで政府の予算案を否決し、香港政府トップの行政長官を辞任に追い込むためだなどとしていました。
  予備選挙には50人あまりが立候補し、2019年区議会議員選挙で民主派が獲得した票数の10分の1にあたる、17万人を目標に市民に投票を呼びかけてきましたが、これを大きく上回るおよそ61万人が投票したということです。
  これに対し、香港政府の林鄭月娥行政長官は、「公正さが求められる選挙を邪魔する行為で決して容認できない」と強く批判したほか、中国政府も「立法会での予算案の否決など、政府をまひさせようという目標は政権の転覆にあたり、法律に違反する疑いがある」と厳しく非難していました。
  立法会議員選挙は、その後、民主派の候補12人が政治的な立場を理由に立候補を取り消されたほか、選挙自体が新型コロナウイルスの感染拡大を理由に1年延期されています。
専門家 「民主化の動きを根絶したいように見える」
  中国の情勢に詳しい神田外語大学の興梠一郎 教授は、今回の逮捕について、「アメリカがバイデン政権になれば、トランプ政権以上に人権問題について厳しく対応するだろうと中国側は見ている。EUや同盟国とともに厳しい対応をとる可能性もあるので、そうなる前にやってしまおうと考えたのではないか」と述べ、アメリカのバイデン次期大統領が就任する前の時期を狙ったのではないかとの見方を示しました。
  また、「中国当局から見て穏健派の民主派の人たちも逮捕されている。取り締まりの対象の幅が広がっているようだ」とした上で、「穏健派であれ、民主的な思考を持つ勢力を一挙に封じ込めて、民主化の動きを根絶したいように見える」と述べ、中国当局が民主派の封じ込めを加速させているという見方を示しました。
  その上で興梠教授は、「学校教育や司法など、社会の根底を作る価値観を徹底的に改造していく可能性がある」と述べ、中国政府が、政治面だけでなく教育や司法などの面でも香港の民主的な制度をなくそうとしていると指摘し、注視する必要があると話しています。


2021.01.01-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/0fc95d5b9bdb113c09e2063b1cb230cb47bda09b
周庭氏、重罪犯収容の刑務所に移送か 警備厳重に 香港紙報道

  香港紙、蘋果(ひんか)日報の電子版によると、香港の民主活動家で、デモ扇動の罪などで禁錮10月の判決を受けた周庭(アグネス・チョウ)氏(24)が31日までに、重大事件の囚人が収容される大欖(たいらん)女子懲教所(刑務所)に移送されたという。

  報道によると、本来は殺人や麻薬密売などの重罪を犯した「甲級犯」を収容する刑務所で、周氏には不相応との声が関係者の間で上がっている。同刑務所では独房に収容され、移動の際は常時、2人の係官が配置されるという。
   関係者によると、11月23日から収監されている周氏には最初は12人部屋、その後、新型コロナウイルスの感染防止対策として、2人部屋が割り当てられていた。
   12月25日、移送前の拘置施設に面会に行った知人によると、周氏は寒さのため服を7枚重ね着していた。昼間は所内の工場で受刑者らの衣服を洗濯、自由な時間には東野圭吾氏の本などを読んでいるといい、最近始めた韓国語の勉強をしたり、絵本を読んだりしたいと話していたという。
   毎年大みそかには日本の紅白歌合戦を見るのが楽しみだったが、今年は無理だったようだ。(藤本欣也)









このTopに戻る









monomousu   もの申す
TOPにもどる
最近のニュース
2020年 香港問題1月-6月
2019年 香港デモ-国家安全法に反対2019-1
2020年 香港デモ-国家安全法に反対2020-1]