香港の問題-1



2020.9.26-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/200926/wor2009260019-n1.html
在日香港人、国連人権理事会で国安法の撤回求める

  【ロンドン=板東和正】在日香港人のウィリアム・リー氏が24日、スイス・ジュネーブで開かれている国連人権理事会で演説し、中国による香港国家安全維持法(国安法)の施行後、「香港にはもはや言論の自由はなくなった」とし、同法の撤回を求めた。台湾への亡命を試みて中国当局に拘束された香港の民主活動家ら12人の状況も明らかにするよう求め、解放を訴えた。
  拘束された12人は、国安法違反の疑いで逮捕された民主活動家の李宇軒氏をはじめ、昨年の反政府デモで暴動罪や爆弾製造に関与したとして起訴されるなどした若者ら。
  8月に大型モーターボートで台湾が実効支配する東沙諸島を目指したが、途中で中国海警局の船に見つかり、全員が拘束された。
  中国側は広東省深の拘置施設に収容したこと以外の情報を明らかにせず、12人の安否が懸念されている。
  リー氏は演説で、昨年10月の違法集会参加と「覆面禁止法」違反で逮捕、起訴された香港の著名な民主活動家、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏についても言及した。


2020.9.22-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/0314b560fbf39cb270476bd52d46e9c1538db226
香港、地元「記者証」認めず 政府、メディア管理前面に

  【香港=藤本欣也】香港警察は22日、香港記者協会や香港撮影記者協会などに対し、同協会などが発行した会員証を認めないと通告した。政府がメディアを管理していく方針を示したもので、中国の影響力が強まる香港で「報道の自由」への規制が始まった
  警察はこの日、メディアに関する指針を改めると通告。警察が取材を認めるのは「香港政府新聞処に登録したメディアか、国際的に認められていて、有名な海外の新聞、通信、雑誌、ラジオ、テレビの各社が発行した証明書をもつ記者や社員」に限定するとした
   報道によると、従来の警察の指針では、新聞、テレビなどが発行する証明書や、香港記者協会などが発行する会員証があれば誰でも取材が認められていた。「香港には公共の場で取材を禁止する法律はない」(楊健興・香港記者協会主席)というのが香港における報道の自由だった
   今後、警察はフリーランスの取材を認めない方針。政府に批判的なメディアも取材できなくなる可能性がある。海外メディアに対しても、「国際的に認められていて、有名な」という基準があいまいで、恣意(しい)的に運用される危険がある。


2020.9.9-eiga.com-https://eiga.com/news/20200909/9/
「ムーラン」主演女優の発言でボイコット運動勃発 香港、台湾、タイから反発

  [映画.com ニュース] 中国を舞台にしたディズニーの実写版「ムーラン」(Disney+で配信中)に対し、アジア圏の一部でボイコット運動が広まっていると、米バラエティが報じている。
  「ムーラン」は、「シンデレラ」「美女と野獣」「ダンボ」「アラジン」など往年のアニメーション映画を次々と実写映画化しているディズニーが、1998年のミュージカルアニメ「ムーラン」を題材に実写映画化した最新作。古代中国を舞台に、障害を持つ父を庇い男装をして従軍した少女ムーランが、やがて戦士として活躍することになるという歴史アクション巨編。ニュージーランド出身の女性監督ニキ・カーロ(「クジラの島の少女」)がメガホンをとった
  同作は当初3月27日に全米公開が予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大により数回にわたって公開が延期。その結果、米ウォルト・ディズニー社は自社ストリーミング配信サービス「Disney+」が提供されているアメリカや日本などの市場では、Disney+の会費にさらにプレミアアクセス料金を追加してオンラインで提供、そのほかの市場では通常どおり劇場公開することを決定した。
  しかし、9月4日の封切りを前に、香港、台湾、タイの民主化活動化たちがソーシャルメディア(SNS)を通じてボイコット運動を展開。その理由は、ムーラン役を演じる中国女優リウ・イーフェイが、2019年、中国のSNS「微博(ウェイボー)」に投稿した内容だ。
  イーフェイは、「私は香港の警察を支持しています」「(デモは)香港の恥だ」と投稿したことから、当時、香港警察の残虐行為や不法逮捕を批判する香港の民主化活動家から反発を受けた。その後、欧米での取材において、イーフェイは「私は専門家ではありません」「とてもデリケートな状況だと思います」と、曖昧な返答に終始しているが、2億ドルもの製作費を投じたディズニーから指導を受けた結果とみられている。
  香港をはじめ、台湾、タイなど中国からの圧力を受けている人々はイーフェイ中国体制派とみており、そんな彼女が主演を務める映画は拒否すべきだと訴えている。
  なお、中国市場においては、同国で愛されている伝説を題材としているうえに、コン・リージェット・リードニー・イェンなどの中国映画界の人気俳優が出演しているとあって、ヒットが期待されている。


2020.9.9.-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/200909/wor2009090019-n1.html
香港での国安法一斉逮捕から1カ月 外国メディアに波及 過去の言動も証拠採用か
(1)
  【香港=藤本欣也】中国への批判的な論調で知られる香港紙「蘋果(ひんか)日報」創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏や、民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏らが香港国家安全維持法(国安法)違反の疑いで逮捕されてから10日で1カ月。まだ1人も起訴されていないが、日本経済新聞が資料提出を警察に求められるなど事件の影響は外国メディアにも広がっている。当局の狙いは何なのか。
  8月10日早朝、黎氏が自宅で逮捕されて今回の大規模摘発は幕を開けた。蘋果日報の本社ビルに約200人の捜査員が殺到し家宅捜索。夜になって周氏が自宅で逮捕された。
  結局、国安法違反の疑いで逮捕されたのは、黎氏の次男や同紙の親会社幹部、民主活動家の李宇軒氏、李宗沢氏を含め6人。6人とも同法が禁止する「外国勢力との結託」が疑われた。
  香港メディアによると、警察当局が描く事件の構図はこうだ。「李宇軒氏李宗沢氏らはネット上の民主派グループを通じて、外国勢力に中国や香港への制裁を呼び掛け、資金を集めていた。同グループに資金提供していたのが蘋果日報で、周氏も同グループの活動に関与。国安法施行後も活動は継続した」-。
  6人が逮捕された8月10日、警察が蘋果日報以外にも捜査員を派遣した新聞社がある。日経新聞香港支局だ。同紙広報室は「法的な理由でコメントを差し控える」としているものの、裁判所の令状を持った捜査員2人が支局を訪れマネーロンダリング(資金洗浄)の捜査として関係資料の提出を要請。日経側が後日提出したと、香港メディアなどで報じられている。

  警察が注目するのが昨年8月、日経新聞に出た意見広告「自由のため 香港と共に」だ。香港民主化運動への支持を訴える同広告には、政治団体「香港衆志」の名前が入っている。広告費は、民主派グループなどがクラウドファンディングで集めたとされている
  警察は同グループの金の流れとともに、周氏の関与を調べているもようだ。日本語が堪能で当時、香港衆志のメンバーでもあった周氏は逮捕後、警察から「証拠」の一つとして、この意見広告を示された。
  しかし国安法は施行(今年6月30日)前の行為には適用されない。周氏は保釈後、「日経新聞の広告が証拠になるなら、ばかげている」とコメントしている。
  だが、親中派の重鎮で「全国香港マカオ研究会」の劉兆佳副会長は産経新聞に対し、「公判になれば、(傍証として)過去の言動も証拠採用することは可能だ」との見解を示す。
(2)
  8月23日、香港から台湾への密航を試みたモーターボートが南シナ海で中国海警局に捕まり、民主活動家ら12人が拘束される事件が起きた。その中に保釈中の李宇軒氏が含まれていた。
  英国の植民地だった香港では、「推定無罪の原則」から保釈が広く認められている。起訴された後も保釈されるケースが多い
  しかし事件後、「裁判所は保釈申請に対し慎重に判断すべきだ」(中国系香港紙、大公報)との意見が親中派から上がる。もともと国安法にも、保釈に制限を加える条項がある。周氏は「非常に不安だ。起訴されたら(保釈が取り消され)年単位で拘束が続く可能性が高い」と懸念する。
  香港の法律には、逮捕後いつまでに起訴しなければならないとの規定はない。
  最近、親中派の間では蘋果日報はメディアではない。(反中の)政治的組織だ」との非難が高まっている。警察が家宅捜索で押収した資料などは25箱分に相当する。蘋果日報黎氏に対する捜査は、周氏関連の事案にとどまらず拡大するとの見方が強い


2020.9.7-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200907/mcb2009070645007-n1.htm
政府への抗議活動で香港の逮捕者289人に 周辺の市民も

  【香港=藤本欣也】香港の九竜地区で6日、この日実施される予定だった立法会(議会)選を1年延期した政府への抗議活動が行われた。民主活動家ら参加者たちは「われわれには投票する権利がある」と立法会選の早期実施を要求、香港メディアによると、少なくとも289人が違法集会に参加した疑いなどで逮捕された。
  このうち女性1人が「香港独立」を宣伝したとして、香港国家安全維持法(国安法)違反の疑いで逮捕された。
  この日の抗議活動は散発的なものにとどまったが、警察は抗議活動をしていなくても周辺にいた市民らも逮捕した。国安法施行直後の7月1日にも約370人を逮捕している。大量逮捕が相次ぐ背景には、市民に恐怖を植え付け、政府への抗議活動に参加させない狙いがあるとみられる。
  警察の厳しい取り締まりを前に、21歳の女子大学生は一日も早く選挙を実施してほしいが、これでは抗議活動に参加したくてもできない」と話した。
  林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は7月31日、9月6日に予定されていた立法会選について、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることを理由に、選挙の1年延期を発表した。
  当時は1日の新規感染者が100人を超えた日もあったが、最近は激減し今月5日の新規感染者は7人だった。民間機関による最新の世論調査では、68%の市民が立法会選の早期実施を求めている。


2020.9.2-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/96664b526810f863d4f24449f04ddc87d5ee3ed8
台湾密航失敗 当局の監視強化でルートは途絶

  【香港=藤本欣也】香港の民主活動家ら12人が台湾に密航しようとして失敗、中国当局に拘束された事件は民主派や支援者に衝撃を与えた。香港はかつて、1989年の天安門事件直後、ウアルカイシ氏ら中国の民主活動家が命がけで中国本土から密航してきた自由の地だった。今や、その香港から民主活動家らが密航して逃げ出さないといけない時代になったことを今回の事件は象徴している。

  香港南東部、布袋澳(ほていおう)村は鉄道とバスを乗り継いだ先にあった。この小さな漁村が12人の出港地点だった。
   中国政府に近い香港紙、文匯報(ぶんわいほう)と大公報によると、8月23日午前6時すぎ、何台もの車両が同村に乗り入れ、約30人が降り立った。十数個の燃料タンクを船着き場まで運び、長さ9・3メートル、幅2・3メートルの大型モーターボートに積んで、12人が乗り込んだ。 
   船外機2基搭載の同ボートの時速は最高50キロで、まずは約300キロ離れた東沙諸島を目指したとされる。台湾が実効支配する同諸島付近で台湾の船に乗り換え、台湾南部に向かう計画だったとみられている。
   しかしモーターボートは同9時ごろ、中国領海付近の海域で中国海警局の船に見つかり、12人は不法越境の疑いで拘束された。  香港国家安全維持法(国安法)が施行された6月30日前後から、民主活動家らの海外逃亡を水際で阻止するため、中国と香港当局が海上での警戒態勢を強化していたようだ。布袋澳村の住民で観光用モーターボートを操縦している男性も「最近、香港の水上警察の警備が厳しくなっていた」と明かす。

   実は、7月にも少なくとも2回、民主活動家らが船に乗って香港から台湾への密航を試みている。報道などによると、1回目の密航船は5人ほどを乗せ、南シナ海を横断し台湾南部の高雄までたどり着いた。しかし2回目は途中で燃料が切れて漂流。東沙諸島付近で台湾当局の船に捕まり、乗っていた5人は高雄まで移送された。支援者の一人は産経新聞に対し「本当に危ない状況だった」と話す。
   天安門事件後、香港を拠点に展開された、民主活動家らの中国脱出作戦は「イエローバード作戦」と呼ばれた。
   「蟷螂(とうろう)、蝉(せみ)を窺(うかが)い、黄雀後に在り」という中国の故事に由来。カマキリ(中国政府)がセミ(学生たち)を狙っているが、カマキリの裏をかくのが、黄雀すなわち香港のグループだ。

   作戦に関わった香港の民主派メンバーは「(当局から追われる人々が)中国大陸から香港へ逃れてくるのが大変な時代だったが、今は香港から海外へ脱出するのが非常に難しい」と指摘し、現代のイエローバード作戦はまだ機能していないとの見方を示す。
  ◇  中国系香港紙、文匯報などによると、中国当局に拘束された12人(女性1人)は16~33歳で、このうち5人が学生。国安法違反(外国勢力との結託)の疑いで逮捕された民主活動家の李宇軒氏や、昨年の反政府デモで爆弾の製造に関与した男女、暴動罪などで起訴された若者らが含まれている。
   国安法の最高刑は終身刑で暴動罪は禁錮10年だ。警察当局による民主派勢力への締め付けが強まる中、保釈が認められても、いつ再拘束されるか分からない。
   文匯報は「10人以上で密航を企てるのは非常に珍しい。ハイリスクを冒さなければならないほど、切羽詰まっていたためだ」との見方を示している。  密航には犯罪組織が関与するケースが多い。香港メディアによると、警戒が厳しくなった最近、香港から台湾までの密航のアレンジ料が急騰し、一人50万香港ドル(約680万円)以上という。12人が支払っていたのかは分かっていない。
   12人は中国広東省深の拘置施設に収容され、取り調べを受けている不法越境罪の最高刑は1年未満の懲役刑。国安法違反の疑いで逮捕された李氏の場合、中国側で捜査が継続される可能性も取り沙汰されている。


2020.9.1-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/a04566e16d85f9212e792445844da10ef8db55ca
「香港は三権分立ではない」 林鄭月娥行政長官が初めて明言

  【香港=藤本欣也】香港の林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は1日の記者会見で、「香港は三権分立ではない」と明言し、行政長官をトップとする行政主導の三権体制であるとの認識を示した。
  中国の習近平指導部は三権分立について西側の政治制度として拒否している。香港に対しても「三権分立ではない。行政長官が三権の上に立つ」との見解を示していたが、行政長官が明言したのは初めて。  しかし香港の最高裁長官が2014年、香港基本法(ミニ憲法)には三権分立の原則が明示されているとの見解を示しており、今後、改めて論議を呼ぶ可能性がある。
  林鄭氏は1日の会見で、「香港では行政、立法、司法の各機関が相互に協力しバランスを取っている」と述べ、「行政機関の決定に対しては裁判所に提訴できるし、行政長官の裁判官人事に立法会(議会)は反対できる」と指摘。しかし、「香港は中国の特別行政区であり、行政長官は単なる行政機関のトップではない」とも述べ、「三機関は最終的には行政長官を通じて中国政府に責任を負う」と主張した。
  香港では新学期に使う高校の教科書をめぐり、出版社が政府の事実上の指導を受けて「三権分立」の記述を削除したと報じられていた。


2020.8.26-産経新聞 THE SANKEI WEB-https://www.sankei.com/world/news/200826/wor2008260017-n1.html
香港、昨年のデモで16人逮捕 暴動容疑で民主党議員も

  【香港=藤本欣也】香港警察は26日、昨年の反政府デモなどに関連して民主派政党、民主党の立法会(議会)議員2人を含む16人を違法集会参加や暴動などの容疑で逮捕した。香港メディアが報じた。民主派とその支持者への締め付けを一段と強めた形で、民主党は「議員らは現場で紛争の仲裁に当たっていた。不当逮捕だ」(胡志偉主席)と激しく反発している。
   この日、逮捕されたのは民主党の林卓廷、許智峯両議員ら。新界地区の元朗で昨年7月21日、デモに参加した市民らが暴力団関係者らに襲撃された事件などへの関与が疑われ、林氏は最高刑が禁錮10年となる暴動罪の容疑で逮捕された。
   また、香港の裁判所が24日、学生に昨年発砲し、重傷を負わせた警官の起訴取り消しを認める決定を下したが、許氏はこの警官を傷害の罪などで私人訴追した人物。許氏が今回、器物損壊容疑などで逮捕されたことについて、民主派の間では「警察による報復だ」との声が上がっている。
   警察の発表によると、昨年6月9日に本格化した政府への抗議活動で、今月15日までに9672人が逮捕された。起訴されたのは2093人と逮捕者全体の22%にとどまる。このうち暴動罪での起訴が663人(32%)と最も多い。
   最近は、政府が新型コロナウイルスの防疫対策として、公共の場で3人以上が集まることを禁止しており、反政府デモはほとんど起きていない。


2020.8.25-Yahoo!Japanニュース(産経新聞) THE SANKEI NEWS-https://news.yahoo.co.jp/articles/f70f5c8bd77fdb04a617b7a1d27cb23c63313fa3
香港で米領事館員が襲撃され負傷

  【香港=藤本欣也】香港メディアによると、在香港米総領事館の40代の米国人職員が25日、総領事館を出て通りを歩いていた際背後から近づいてきた男にこぶしで頭を2回殴られ、出血するなど負傷した。
   男は逃走したが、同日夜、警察に逮捕された。暴力団と関係があるという。米中対立が続く中、一部市民の間で対米感情が悪化している


2020.8.14-infoseek-https://news.infoseek.co.jp/article/sankein_wor2008140017/
台湾の香港駐在機関、閉鎖の危機 「一つの中国」承認迫られる

  【台北=矢板明夫】台湾当局の香港駐在機関の駐在員が、香港当局から「一つの中国」原則の承認を迫られ、次々と“追放”されている。中国政府の香港への管理強化に伴う措置とみられ、同機関は閉鎖の危機にひんしている。台湾側は報復として香港当局の台湾駐在員の査証(ビザ)発行を拒否し始め、台湾と香港の対立が表面化している。
  台湾で対中政策を主管する大陸委員会によると、駐香港領事館に相当する「台北経済文化弁事処」の現在のトップ、高銘村(こう・めいそん)・代理処長が7月中旬、香港でのビザ更新手続きの際、台湾を中国の一部とみなす「一つの中国」原則に関する誓約書への署名を求められた。高氏は拒否したためビザが更新されず、台湾に戻った。
  高氏の部下の台湾人幹部2人も同様の理由で同28日までに事実上追放された。複数の職員も約2年前からビザが発給されず赴任できない状態が続いており、管理職の大半が空席。台湾人幹部は経済担当の1人だけとなったこの経済担当のビザも2021年末で切れるため、同じ状況が続けば同弁事処の台湾人幹部全員がいなくなる。

  同弁事処には現地スタッフが約50人おり、台湾企業の香港からの撤退業務や、台湾に移住を希望する香港人の問い合わせの対応などに追われている。台湾人幹部がいなくなれば、複雑な事案について現場で判断できなくなり、出先機関としての機能が失われる香港当局の一連の対応は、香港の民主派を支持する台湾の蔡英文政権への嫌がらせだと指摘されている。
  台湾の香港出先機関は1950年代から民間の旅行会社の名目で活動していたが、中国国民党の馬英九前政権時代の2011年、香港側との交換公文に基づき弁事処に格上げされた。馬政権は「一つの中国」を一部認めており、職員が署名を求められることはなかったという。
  台湾の蘇貞昌(そ・ていしょう)行政院長(首相に相当)は7月24日、「当初の約束に背いている」と香港当局の対応を批判した。台湾側は報復措置として、台湾に駐在する香港当局者のビザ更新を拒否し、すでに2人が香港に戻ったという。台湾の与党、民主進歩党の関係者は「香港政府は完全に中国にコントロールされており、民主主義の台湾を目の敵にしている」と述べた上で、「彼らは私たちを追い出そうとしている。香港には約10万人の台湾人が滞在しており、出先機関がなくなれば、困る人が大勢いる」と話している。


2020.8.13-産経新聞 SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200813/wor2008130025-n1.html
黎氏、中国本土へ身柄移送の可能性も

  【香港=藤本欣也】香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で逮捕、保釈された香港紙「蘋果(ひんか)日報」の創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏(71)をめぐり、香港紙、明報は13日、「黎氏の事件は国安法施行後最大の事件であり、国家安全維持公署が捜査に乗り出す可能性がある」との識者の見方を伝えた。その場合、中国本土に身柄が移送されるとみられている。
  同公署は7月上旬、国安法の規定に基づき、香港に設立された中国政府の出先機関。12日、国安法の事件に関して初の声明を発表し、「香港警察による黎氏らの逮捕を断固として支持する」と強調した。
  これまで国安法関連の捜査は、香港警察内に新設された専門部署「国家安全処」が担っている。
  ただ、国安法には、「外国の介入に関わる複雑な状況」などが生じれば、同公署が管轄権を行使すると明記されており、いつ同公署が初の捜査を行うのかが注目されている。
  一方、黎氏は13日、会員制交流サイト(SNS)を通じた香港市民や米国民らとの交流で、蘋果日報を支持する動きが香港内外に広がっていることを知り、「今日ほど感動したことはない。今までやってきたことが正しかったと分かった。手錠をかけられても屈辱と思わない」と感涙にむせんだ。
  黎氏は過去に逮捕されたことがあるが、手錠をかけられたのは今回が初めて。留置場で過ごした初めての夜も、貧しかった子供のころを思い出したという。


2020.8.12-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200812/k10012563271000.html
香港 逮捕された民主活動家の周庭氏保釈「政治的弾圧」と批判

  香港で国家安全維持法に違反した疑いなどで逮捕された民主活動家の周庭氏や中国に批判的な論調で知られる新聞の創業者らが日本時間の12日未明、保釈されました。周氏は「政治的な弾圧だ」などと述べて警察の対応を強く批判しています。
  香港の警察は10日、香港国家安全維持法に違反した疑いなどで、民主活動家の周庭氏や中国に批判的な論調で知られる「リンゴ日報」の創業者、黎智英氏ら10人を逮捕しました。

  周氏は日本時間の12日未明、保釈が認められて警察署から姿を現しました。
  周氏は記者団に対し、「これまで逮捕された中で一番怖かった。どういう形で法律に違反したのかわからない部分がたくさんある」と述べました。そのうえで、「政治的な弾圧であり、法律は本来、市民の権利を守るものだが、この法律は侵害するものになっていて、とても残念だ」などと述べ、警察の対応を強く批判しました。
  また香港メディアによりますと、黎智英氏らも11日夜から12日未明にかけて保釈されました。
  周氏黎氏はこれまでのところ起訴されていませんが、今後、警察が捜査を進め、起訴するかどうか判断するとみられます。
  今回の逮捕をめぐっては、アメリカの政府高官が中国政府を強く非難しているほか、欧米各国や日本の多くの人たちがSNS上で抗議の声を上げています
  ただ、中国政府は「国家の安全に危害を与える者は厳しく罰しなければならず、手を緩めてはならない」などとしていて、中国や香港の政府は、今後も民主活動家らへの締めつけを強めるものとみられます。
周庭氏 「今回が最も恐ろしいものだった」
  周庭氏は、12日未明、自身のフェイスブックを更新して保釈されたことを報告しました。
  この中で周氏は、「周庭です。帰ってきました。みなさんを心配させてしまいすみません。これまでに4回逮捕されましたが、今回が最も恐ろしいものでした。しかし、警察署でも弁護士を通して香港や海外のみなさんからの心配や愛情について聞くことができました。ありがとうございました」として感謝のことばを述べています。
  そのうえで「警察署から保釈されて出たばかりで疲れていて、まだ詳しい状況や心境をお話しできませんが、改めて説明させてください。道のりは苦しいものですがみなさん気をつけましょう」と述べています。
香港出身の活動家2人を指名手配 香港の複数メディア伝える
  香港の複数のメディアは、「リンゴ日報」の創業者、黎智英氏らが香港国家安全維持法に違反した疑いなどで逮捕されたことに関連して、香港の警察が、アメリカなどに住む香港出身の活動家2人を指名手配したと伝えました。
  このうちの1人は、アメリカ在住の活動家朱牧民氏で、30年前に渡米したあと、1996年にアメリカの市民権を取得し、アメリカ政府や議会に香港の民主化への支援を訴える活動を続けています。
  香港メディアは、朱氏が先月末、イギリスなどに住む香港出身の活動家5人とともに、香港国家安全維持法に違反した疑いで、香港の警察に指名手配されたと伝えていましたが、今回、黎氏の逮捕に関連して再び指名手配されたとしています。
  また、もう1人は、ことし初めにイギリスに渡った26歳の男性の活動家だと伝えています


2020.8.11-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200811/mcb2008110610008-n1.htm
「報道の自由」風前の灯火…中国、香港唯一の民主派に家宅捜索

  【香港=藤本欣也】香港で唯一の民主派寄りの新聞、蘋果(ひんか)日報が10日、警察の家宅捜索を受けた当局が香港国家安全維持法(国安法)の導入で言論や集会の自由に制限を加える中、いよいよメディアへの捜査に着手、「報道の自由」にも圧力をかけた形だ

総勢200人が立ち入り
  香港・新界地区にある蘋果日報のグループ本社ビルに同日午前、家宅捜索に入った警察関係者は総勢約200人。創業者で同紙への影響力を保持する黎智英(ジミー・ライ)氏(71)の執務室や編集局内を調べ、ボックス25個分の資料を押収した。
  人口750万人の香港で同紙の発行部数は約10万部。ネット版の購読者数は約61万人と、香港紙のネット版の中で最大の購読者数を誇る。現在、中国資本が浸透した香港紙がほとんどを占める中で唯一、民主派支持の論陣を張っている。
迫害、密航、天安門…95年に創刊
  黎氏は中国広東省出身。裕福な家に生まれたが、共産党政権の迫害を受け、1960年、12歳の時に1人で密航し香港に渡った。
  その後、アパレル企業を創業。89年の天安門事件の際に中国の民主化運動を支援した。中国政府との関係が悪化すると、95年に蘋果(ひんか)日報を創刊、これまで香港政府や中国共産党への厳しい論調を堅持している。
  97年には中国の元最高指導者、小平氏が死亡する2カ月前の病床の写真をスクープ。今年に入ってからは香港警察幹部の不正行為などを特報してきた。
  こうした中で、同紙の羅偉光・総編集(編集局長)によると、同紙記者だけ香港政府高官の取材の際に排除されるケースが多いほか、中国本土での取材許可が認められないなど、中国・香港政府からさまざまな取材妨害を受けている。
  さらに国安法が施行されたことで、反政府・反中記事を書いた記者や編集者が「国家分裂」「政権転覆」の罪に問われかねない。

「香港人のために声を。萎縮するな」
  黎氏は国安法施行前に、社員を集めて「蘋果日報は創刊以来、『自由と民主を支持するという読者との約束を守ってきた。これからも香港人のため声を上げていこう。萎縮するな」と呼びかけている。
  羅氏も産経新聞の取材に、「市民の“知る権利”を守るためにスタンスを変えずに報道をしていく」と語っていた。
  民主派の立法会(議会)議員22人は10日、連名で声明を発表し、「国家安全を名目に報道の自由を踏みにじる粗暴な行為だと香港警察の対応を非難した。
外国メディア、締め付けに懸念
  香港警察は10日、国安法違反容疑で香港メディアに対する捜査に乗り出したが、外国メディアも国安法の適用対象に含まれている。すでに外国人記者への管理が厳しくなったもようで、香港の外国人記者クラブ(FCC)は懸念を示している。
  国安法には、香港に新設された中国政府の出先機関「国家安全維持公署」が、外国メディアの管理を強化すると明記されている。

  FCCは今月6日、「多くの外国人記者の査証(ビザ)更新が大幅に遅れている」と明らかにし、「報道の自由への干渉は香港の国際的評価を傷つけるものだ」との声明を発表した。
  同公署が外国人記者のビザ管理にもかかわっているとの見方が強い。
  香港紙、蘋果日報羅偉光・総編集(編集局長)も産経新聞の取材に、「国安法施行後、外国メディアは香港での取材を制限されるだろう」との見方を示していた。


2020.8.10-Yahoo!Japanニュース(毎日新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/4c5c15154c5891dfb784c44a386d62b6321525ad
周庭氏を逮捕 民主活動家、「雨傘運動」学生リーダー 国安法違反容疑で香港警察

  複数の香港メディアによると、香港警察は10日、著名な民主活動家、周庭(英語名アグネス・チョウ)氏(23)を香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で逮捕した。警察は同日、民主派の香港紙「蘋果日報」などを発行するメディアグループの創業者、黎智英(れいちえい)氏(71)や同紙幹部ら7人も国安法違反などの疑いで逮捕しており、民主派への取り締まりを本格化している。

  周氏は国際社会に香港民主派への支持を呼びかけ、日本でも広く知られている。2012年、愛国教育の導入に反対する運動に参加。14年に民主的な選挙制度の実現を目指した「雨傘運動」でも学生団体のリーダーの一人として活動した。その後、政治団体「香港衆志」に所属して政治活動を続けたが、今年6月の国安法の施行後は香港衆志を解散し、個人で活動を続けていた。逮捕容疑の詳細は不明だ。
   周氏は18年の立法会(議会)補欠選挙への出馬を目指した際、その政治的主張が「香港独立」を選択肢に含んでいるなどとして選挙管理当局に出馬を禁じられた。19年6月のデモに絡んで違法集会扇動罪などで逮捕、起訴され、公判中。
   10日に逮捕された黎氏(ジミー・ライ)は中国国営メディアが「香港を混乱させる反中分子の頭目」と名指しで批判してきた人物だ。香港紙によると、警察は黎氏に、外国勢力と結託して国家の安全に危害を及ぼすことを禁じる国安法29条を適用した。黎氏は19年7月に米国でペンス副大統領、ポンペオ国務長官らと面会し、香港民主派への支援を要請していた。ただし国安法は施行前の言動を摘発対象としておらず黎氏の容疑の詳細は不明だ。
   蘋果日報(ひんかにっぽう)は1995年創刊。中国共産党に批判的な論調で知られ、事実上、香港の民主派を支援する役割を果たしてきた。03年から台湾でも新聞を発行している。【香港・福岡静哉】


2020.8.8-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/nkd/industry/article/?DisplayType=1&n_m_code=144&ng=DGXMZO62474640Y0A800C2EA3000
全人代常務委が開幕 香港議会選延期の対応協議

  【香港=木原雄士】中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)常務委員会が8日、11日までの日程で開幕した。香港立法会(議会)選挙の1年延期に伴う対応を話し合った。現職の任期を1年延ばして立候補禁止になった民主派4議員を排除する可能性が出ている。
  中国共産党の機関紙、人民日報(電子版)は8日、常務委が立法会選延期に伴う対応を議題にしたと伝えた。香港基本法は立法会議員の任期を4年と定めており、選挙延期で1年間の空白期間が生じる。常務委は立法会の運営に支障が生じないようにする方針だ。香港の親中派は立法会選の立候補資格が取り消された現職議員4人について、任期延長を認めるべきではないと主張している。
  4人が失職すると民主派は重要法案の否決に必要な3分の1の議席を失う。急進的な民主派からは、民主派全員が立法会への参加を拒否すべきだとの声も出ている。


2020.7.31-LiveDoorNews-https://news.livedoor.com/article/detail/18663245/
香港長官、立法会選の1年延期を正式発表

  【香港=藤本欣也】香港の林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は31日、緊急に記者会見を行い、9月6日に予定されていた立法会(議会)選について、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることを理由に1年延期すると正式に発表した。
  30日には、選挙管理当局が、香港国家安全維持法国安法)に反対していた民主活動家、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(23)ら民主派12人の立候補を禁止していた。
  民主派の立法会議員22人は31日、林鄭氏の会見前に共同声明を発表し、「選挙情勢が厳しい親中派のために、政府が防疫を口実にして選挙を延期することに反対する」と表明した。
  8月8日から北京で開催される中国の全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会で、香港立法会選の延期問題が話し合われる可能性がある
  香港では31日、コロナの新規感染者が10日連続で100人を超えた。感染拡大が止まらない中、親中派の間で選挙の延期を求める声が上がっていた。


2020.7.31-SankeiBiz-http://www.sankeibiz.jp/business/news/200731/bsm2007310620002-n1.htm
国安法施行1カ月、日系企業が従業員対策に腐心

  【香港=藤本欣也】香港の日系企業も香港国家安全維持法国安法)と無関係ではいられない。香港に事務所を構える日系企業は外国企業で最多の1413社(昨年10月、香港政府発表)。適用範囲が広い国安法に頭を悩ませている。
  外国企業にとって国安法の主な懸念材料には以下のようなものがある。

  (1)企業や団体も国安法の適用対象で、刑事罰を受ければ営業停止となる
  (2)外国人も対象で、香港以外でも罪に問われる
  (3)国家安全に関して海外勢力との結託が禁止されているが、何が犯罪行為なのかあいまいで、香港人従業員に心理的負担を与えかねない

など。 さらに、中国が条文解釈権をもつ国安法が香港の他の法律より優先されるため、「公正な裁判を期待するのが難しい」(日系企業経営者)との不安が重なる。
  日系企業608社が加盟する「香港日本人商工会議所」では7月中旬、加盟社を対象にオンラインによる国安法のセミナーを行った。日本人弁護士による解説と質疑応答が主な内容で、参加登録者数は過去最高の352人を記録した。
  質疑応答では「中国の金融政策を非難するようなリポートを発表しても大丈夫か」「反政府デモの参加者が自社製品を使って破壊活動を行った際、テロ支援の罪に問われないか」といった疑問が寄せられた。
  弁護士からは「中国当局も当面、香港の経済的地位に悪影響を与える事態は望んでいないのではないか。そこまで心配する必要はないと思う」といったアドバイスがなされた。


2020.7.30-Yahoo!!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/e829c7ca85cd16e44247e14cb69a9b16f42036e4
香港で12人の立候補禁止 独立派逮捕、民主派准教授も解雇 国安法施行1カ月

  【香港=藤本欣也】中国による香港支配を強化する香港国家安全維持法国安法が施行されて30日で1カ月。これまでに国安法違反容疑による逮捕者は15人に上る。29日には香港警察に設置された専門部隊が独立派メンバーを初めて摘発した。名門の香港大では民主派の准教授が解雇されるなど、社会に自主規制の波も広がっている。
   6月30日深夜に施行された国安法国家分裂や政権転覆、テロ行為などを禁止する。適用範囲が広いのが特徴だ。
   今月30日には、立法会(議会)選への立候補を届け出ていた民主活動家、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(23)ら少なくとも民主派12人の立候補が選挙管理当局によって無効と判断された。これも、国安法に反対する姿勢が問題視された可能性が高い
   民主派は、中国側が一方的に制定した国安法への反対を堅持している。ただ、国安法香港基本法(ミニ憲法)の付属文書に追加される形で施行されており、当局は基本法の一部とみなしている。選挙の立候補者には基本法順守の誓約が義務付けられているため、国安法反対は基本法に反対する行為に等しいと、当局が判断したとみられる。
   一方で、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、9月6日に予定される立法会選の延期も取り沙汰されている。立候補を禁止された民主派メンバーは代理の候補を立てるのか、31日の立候補締め切りを前に対応を迫られている
   29日には、「香港独立を掲げる団体「学生動源」で代表を務めていた鍾翰林(しょう・かんりん)氏(19)ら独立派メンバー4人が、国安法違反(国家分裂扇動罪など)の疑いで逮捕された。
   これまではデモ現場で独立の旗などを所持し、国安法違反容疑で逮捕されるケースばかりだった
   また28日には、民主派の理論的支柱として知られる香港大の戴耀廷(たい・ようてい)准教授(56)が解雇された。2014年の香港民主化運動「雨傘運動に関連して昨年4月、実刑判決を受けたことが問題となり、校務委員会で解雇が決まった
   ただ、戴氏今月11、12日に行われた民主派の予備選の準備に当たった一人。中国側は予備選について国安法違反の疑いがあると主張しており、大学側が中国に迎合した可能性がある戴氏は「香港の学問の自由の終焉(しゅうえん)を表すものだ」と解雇決定に反発している。


2020.7.29-Livedoorニュース(REUTERSニュース)-https://news.livedoor.com/article/detail/18649656/
香港、9月の立法会選挙を1年延期する可能性と報道 民主派に打撃

  [香港 29日 ロイター] - 香港政府は、9月6日に予定する立法会(議会)選挙を1年延期する可能性がある。公共放送の香港電台(RTHK)が匿名の関係筋の話として伝えた。香港では新型コロナウイルスの感染拡大が再び深刻になっている。これ以上の詳細は報じていない。行政府や中国の出先機関である中央人民政府駐香港特別行政区連絡弁公室(中連弁)のコメントは今のところ得られていない。延期となれば、民主派には打撃となる
  昨年の区議会(地方議会)選挙で大躍進した民主派は、今月施行された香港国家安全維持法が、中国による統制強化につながると国際社会から批判される中、立法会選で過半数議席の獲得を目指している
  民主派が今月実施した非公式の予備選での投票数は60万人を超えた。予備選で得票を集めた民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏は、コロナ拡大による「パンデミックを言い訳にした選挙延期は、もちろんごまかしに過ぎない」とツイッターに投稿した。


2020.7.26-Yahoo!!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/f4d8d878f53b37d6be3660b0c3dc53e321e3469a
「国安法に反対か?」 香港、選管当局が民主派候補に「踏み絵」の質問書

  香港の選挙管理当局は26日までに、香港立法会(議会)選挙(9月6日投開票)への立候補を届け出た民主活動家の黄之鋒氏(23)ら少なくとも10人に対し、政府が提出する法案を立法会で否決する意向があるかどうかについて質問書を送付した。政府に従う姿勢を示すか「踏み絵」を迫った形だ。
   選管当局は回答内容を審査し、立候補を許可するかどうか判断する。香港紙「明報」は26日、出馬禁止の人数が過去最大規模になる恐れがある」と報じた。
   出馬を届け出た民主派の多くは、立法会選で過半数を獲得し、政府が提出する予算案を否決するとの目標を掲げる。これに対し選管当局は、立候補の可否を決める際、中国が香港への統制を強化する香港国家安全維持法国安法)に違反しないかどうかを考慮すると説明してきた。国安法は、中央政府または香港政府の「機能遂行に対する著しい妨害行為」を禁じている。選管当局が「予算案の否決」という民主派の目標について、国安法違反と判断する可能性がある。
   当局による質問はこの他、国安法に反対するか▽米国など外国に対し中国への制裁を強化するよう求めるか▽「香港独立を主張するか――など。国安法は、外国勢力と結託して国家に危害を加える行為▽国家を分裂させる行為――なども禁じている。質問書は、急進派だけでなく穏健派も受け取った。
   また国安法は選挙の立候補者に対し、政府に忠誠を尽くすと宣誓する確認文書への署名を義務づけている。一部の急進派は署名に応じないと表明している。
   香港選管当局は2016年の立法会選で、出馬を届け出た6人について「『香港独立を視野に入れており、香港を中国の一部と定めた香港基本法に違反する」などとして立候補を禁じた。国安法の施行を受けて候補者の審査項目が増えており、香港基本法で認められた被選挙権は事実上、骨抜きになっている。
   一方、香港では7月上旬以降、新型コロナウイルスの感染が急激に拡大しており、親中派を中心に投票日の延期を求める声が相次いでいる。
  【香港・福岡静哉】


2020.7.20-産経新聞 SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200720/wor2007200014-n1.html
香港立法会選 黄氏、立候補届け出

  【香港=藤本欣也】香港の著名な民主活動家、黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏(23)が20日、9月の立法会(議会)選への立候補を届け出た。「香港基本法」(ミニ憲法)の順守を誓約する文書への署名は拒否した。黄氏と同じ「抗争派」に属する民主派の立候補予定者の間で、同調する動きが広がっている。
  6月末に施行された「香港国家安全維持法」(国安法)は選挙への立候補者に対し、誓約を義務付けている。拒否すれば、今後行われる選挙管理委員会の審査で、立候補資格がないと判断される懸念もある。
  民主派は、国安法を含む基本法の順守を誓約することはできないとする“署名拒否派”と、選挙に出ることが先決だとする“署名容認派”に分かれている。
  黄氏は20日、自身の立候補が認められるかどうかについて「署名の有無ではなく、中国の国策や外交に関する問題だ」とコメント。さらに、政権側が署名問題を民主派を分断する道具に使っていると指摘して、これで民主派同士が対立すべきでないと主張した。
  香港では同日、新型コロナウイルスの新規感染者が70人以上も判明するなど、感染拡大が続いている。このため親中派の有力者からは、感染状況が改善しないようなら立法会選の延期も考慮すべきだ」との意見も出始めた。
  現在、香港では防疫措置として5人以上の集会が禁止されており、選挙運動も今後、大きな影響を受ける恐れがある。


2020.7.14-BBC News Japan-https://www.bbc.com/japanese/53399370
香港の民主活動家、ロンドンに滞在と明かす 国安法から逃れ

  香港の民主化活動家羅冠聰(ネイサン・ロー)氏が13日、ロンドンに滞在していることを明らかにした。羅氏は、中国による「香港国家安全維持法(国安法)の導入直後に海外に脱出したと話していた。
  羅氏はツイッターに、「夜行便に乗った(中略)行き先はロンドンです」と書き込んだ。現在は「小さなアパート」に住み、すでにジャーナリストの取材に応じたという。一方、イギリスに到着したのがいつかは語っていない。羅氏は2日に香港から離れたと述べており、約10日ぶりに居場所を明らかにした。
  羅氏は2014年の民主化デモ雨傘運動を主導し、収監された経験を持つ2016年には、著名な民主化活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏と民主化を求める政党・香港衆志(デモシスト)を立ち上げ、党首を務めていた。
  しかし、中国政府が6月30日に国安法を施行した直後、デモシストは解散を発表している。
  国安法では、国家からの離脱、転覆行為、テロリズム、香港に介入する外国勢力との結託といった犯罪を犯した場合、最低3年、最高で無期懲役が科される。
  民主派の活動家らは、この法律が香港の一国二制度で認められた高度な自治や市民の自由、権利を侵害しているとしている。
  一方中国政府は、昨年6月から香港で連日続いた反政府デモのような活動を止めるため、国安法の必要性を主張している。

  羅氏はソーシャルメディアへの投稿で、「さまざまな不確定要素」に直面したが、「政治的な混乱を前に」香港を離れることを決めたと説明した。
  「私たちは次の抗議活動、次の出廷がそのまま禁錮刑につながるかどうかも分からない状況だ
  また、自分で自分を「危険」にさらしているため、「リスクを最低限に抑えるために居場所などは明らかにしない」と語った。

  フェイスブックへの投稿では、ロンドンへ向かう機内からの写真と共に、「私たちはばらばらになっていない。逆に、次の困難な戦いに向けて十分な準備ができている」と香港市民に語りかけた
  羅氏は7月初め、BBCの取材に対し、今後も海外から支援活動を継続するつもりだと話し、香港市民は諦めていないと語った。
  1日には、ビデオリンクを通じて米下院外交委公聴会で証言。中国政府に収監されるのを恐れており、香港に戻るのが心配だと述べた。
  「こうした状況で香港市民の苦難について話すだけで、新しい国安法に違反している」
  「私が愛している街で多くのものが失われた。真実を語る自由すらも」
国安法、その内容は?
  香港は1997年にイギリスから中国に返還されたが、その際に香港の憲法ともいえる香港特別行政区基本法」と「一国二制度」という独自のシステムが取り入れられた。返還から50年は、中国のその他の地域では認められていない集会の自由や表現の自由、独立した司法、一部の民主的権利などが保護される。
  しかし国安法によって、中国政府による抗議活動の取り締まりや自治権の縮小が容易となった。
  国安法では、反逆や扇動、破壊行為、外国勢力との結託などを禁止され、違反者には最高で無期懲役が科される。
  また、以下のような内容が含まれている。

  中国政府や香港自治政府への「憎悪表現」を違法とする
  非公開裁判や容疑者への盗聴を認める。容疑者は中国で裁判にかけられる可能性がある
  公共交通機関の破壊などをテロリズムに指定できる
  警察はインターネット・プロバイダーに対しデータ開示を請求できる

  さらに、香港に永住権を持たない人や、香港「以外の出身者」にもこの法律は適用される。


2020.7.13-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20200713/k00/00m/030/175000c
香港民主派予備選に61万人が投票 政府の威嚇にひるまず 「自由諦めない」世界にアピール

  香港の民主派は12日夜、立法会(議会)議員選(定数70、9月6日投開票)に向けて同日まで2日間にわたり実施した予備選の投票者が約61万人だったと発表した。予備選は民主派同士の共倒れを防ぐために候補者を絞るのが目的で、計51人が立候補した。投票者数は当初の目標だった17万人を大幅に上回った。政府側は、予備選が国家安全維持法(国安法)に違反する疑いがあると威嚇したが、多くの市民が萎縮せず投票所に足を運んだ。民主派は「香港人が自由と民主を諦めていないことを世界中に示した」と誇った。
  民主派は、2019年11月の区議選(地方議会選)で圧勝した際に民主派候補が獲得した計約170万票の1割を投票者数の目標とした。投票所が区議選の466カ所より大幅に少ない約250カ所で、有権者への周知や投票の呼びかけも政府が行う正式な選挙に比べて不足するためだ。61万人は、立法会選の登録有権者約445万人の約13・7%にあたる。予備選事務局を統括する戴耀廷・香港大准教授は12日夜の記者会見で「国安法が施行され、当局に威圧されても、多くの市民が立ち上がり権利を行使した。香港人が再び奇跡を起こした」と述べた。
  これに対し親中派は予備選について不正投票が容易で、新型コロナウイルスの感染を拡大させた可能性もある」などと批判した。

  立法会選は、有権者全員が投票できる直接選挙枠(定数35)と、金融や商工業など業界団体の関係者らに投票権がある職能選挙枠(同35)に分かれる。民主派には多くの政党や政治団体があり、予備選は直接選挙枠で民主派候補の乱立を防ぐことが目的。予備選の得票上位の候補者約30人が出馬する予定。
   立法会選の届け出は7月18~31日にあり、政府が各候補者に対して出馬資格の審査を行う。香港政府は16年以降、「香港独立を主張する候補者らの出馬を禁止する措置を導入した。今回は、国安法に反対する候補者の立候補を認めない可能性も指摘されている。
  予備選を巡っては香港警察が10日夜、事務局がある世論調査機関を家宅捜索し、パソコンなどを調べた。警察は「個人情報漏えいの疑い」と説明したが、民主派は「予備選を前に有権者を威圧するためだ」と強く反発。市民が恐れて投票所に足を運ばない事態が懸念されていた。
  【香港・福岡静哉】


2020.7.12-Yahoo!!Japan(JIJI COM)-https://news.yahoo.co.jp/articles/5797689feb853f0b6c2575ff76d3b9309a61cbb3
香港、民主派が「予備選」 「国安法違反」懸念も 投票所に市民の列

  【香港時事】香港民主派は11日、9月に控えた立法会(議会)選挙に向けた「予備選挙」の投票を開始した
  候補者を絞り込むことで民主派同士の票の奪い合いを防ぐ狙いだ。予備選には約50人が立候補し、主催者側によると11日夜までに約23万人が投票した。12日夜まで実施し、13日にも結果を公表する見込み。
   立法会はこれまで常に親中派が多数を占めており、選挙の仕組み自体も民主派には不利なものだ。民主派は今回、中国が制定した「香港国家安全維持法」への反発をばねに、議案の決定権を握る過半数議席の獲得を目指している。
   予備選は2014年の民主派による大規模デモ「雨傘運動」発起人の戴耀廷氏らが主導しており、著名活動家の黄之鋒氏も出馬。各地に約250の投票所を設け、市民に参加を呼び掛けている。
   一方、香港政府は高官が「予備選は国安法に違反している可能性がある」と発言するなど、民主派へのけん制を強めている。香港メディアによると、警察当局は10日夜、予備選の投票システム開発を請け負った世論調査機関へ家宅捜索を実施。主催者側の準備に影響し、投票開始が3時間遅れた。捜査は予備選とは無関係と報じられているが、戴氏らは「政権側の脅しだ」と批判した。
   予備選で候補者が確定しても、選挙管理委員会が立候補を認めない可能性がある。民主派を支持するある女性は「たとえ民主派が過半数を得ても、政府は国安法を使って議員資格を剥奪できる」と指摘した。
   予備選の効果を疑問視する声はあるものの、11日午後には多くの投票所前に市民の列ができた。九竜地区の投票所に来た男性(32)は「市民が声を上げていると政府に示す行為自体が重要だ」と投票の意義を語る。娘と投票に訪れた女性(45)は「無意味だと言う人もいるが、投票権を持っている以上挑戦はできる。諦めたらチャンスはなくなってしまう」と話した。 


2020.7.-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/c3bc8b7f2925bddb6725ec6aefec95d9e411207f
11日から香港民主派予備選 国安法で“過半数獲得”戦略に影

【香港=藤本欣也】言論の自由などを制限する香港国家安全維持法」(国安法)が、9月6日の立法会(議会)選にも影響を及ぼしている。民主派は過半数獲得を目指すものの、市民の間で自主規制が広がる中、先行きは不透明だ。民主派の候補者を絞り込む予備選が11日に始まるが、盛り上がりを欠いている。
 「情勢が急変し、私は香港を離れる決断をした。議会にはもう戻れない」  国安法による検挙を懸念し海外に逃れた民主派の元立法会議員、羅冠聡氏は8日、会員制交流サイト(SNS)を通じ、出馬していた予備選からの撤退を正式に表明した
  羅氏の決断の背景には、国安法の施行により、立法会選で民主派が過半数を制すること、あるいは、たとえ勝利したとしても過半数の勢力を維持することが困難になった-との判断もあったとみられる
   国安法によると、選挙への立候補者は宣誓か文書への署名によって、「香港は中国の不可分の一部」などと定める基本法の順守を確認し、「中華人民共和国香港特別行政区」に忠誠を誓わなければならない。議員に就任する際も同様の手続きが必要となる。現行法にこの種の規定はすでにあり国安法で念を押した形だ。
   しかし「中国に対する忠誠の強要だ」などと反発する民主派は多い。拒否すれば、立候補資格や当選資格を失うことになる。
   そもそも、国安法に反対しただけで、「忠誠の意思なし」などとして立候補資格や議員資格を失う可能性も取り沙汰されている。
   国安法はまた、同法違反で有罪判決を受けた議員は失職すると規定している。当選しても、その後、議員資格を剥奪されるケースが続出する可能性もある。
   民主派は前回2016年の立法会選で、定数70のうち30議席を獲得。今回は初の過半数を目指している。ただ、民主派内にもさまざまな団体があり、候補者を絞り込む予備選を11、12の両日、各選挙区で行う。
   予備選に出馬した民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏は、国安法施行後初の投票機会となる予備選で「香港人は屈服していないことを政権側に知らしめよう」と投票を呼び掛けている。しかし施行後、政治への関心を示そうとしない市民が増えた。「結局、資格を剥奪されるのだから投票しても意味がない」(32歳の女性)と、あきらめに似たムードも漂う。


2020.7.7-Yahoo!!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/f820c0eaef19cfacbf4008a9c906dd9fb6ac5369
香港で国安法施行から1週間 進む言論統制、ネット規制

  【香港=藤本欣也】香港市民の基本的人権に中国が制限を加える香港国家安全維持法」(国安法)が6月30日に施行されて1週間が過ぎた。香港政府による言論統制が進む中で、社会は萎縮し“自主規制”の波が広がっている。
  国安法は中国への抗議活動などを取り締まるため、国家分裂や政権転覆、外国勢力と結託し国家の安全に危害を及ぼす行為だけでなく、それらを扇動、教唆することも禁止している。
   香港メディアによると、香港記者協会の楊健興主席は7日、「記者たちは取材が国安法に抵触しないか心配し、自主規制が始まっている」とし、「報道の自由は危急存亡の秋(とき)を迎えた」との危機感を表明した。
   楊氏は、当局が中国本土の方式でメディア管理を強化し、取材規制を進めかねないと指摘。外国メディアの取材活動が困難になることへの懸念も示した。  また、香港の公立図書館では、民主活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏ら一部民主派の著作の閲覧や貸し出しができなくなっていたが、政府は各学校に対しても、国安法に抵触するような教材や図書を排除・撤去するよう求めた。
   さらに政府は6日の国家安全維持委員会で、国安法違反容疑の捜査に関する実施細則を決めた。それによると、警察は特殊な状況下で、捜査令状なしの家宅捜索や盗聴に加え、捜査対象者の香港からの出境制限を行うことができる。また、ネット業者に対し、国家の安全に危害を加える情報などの削除やアクセスの制限を要求したり、海外の政治組織に捜査に必要な資料の提出を求めたりすることが可能になった。罰則も定めた。
   米国のスミス香港総領事は6日、香港のラジオ番組に出演し、国安法香港市民の自由を侵害し、自主規制の雰囲気を醸成していると指摘し、「香港の悲劇だ」とコメントした。


2020.7.4-産経新聞 SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200704/wor2007040014-n1.html
香港人、国安法に「無言の抗議」 禁止スローガンの造語化も

  【香港=藤本欣也】中国への抗議活動を取り締まるため、言論の自由に制限を加える「香港国家安全維持法」(国安法)の施行を受けて、香港市民が抵抗を始めた。“無言の抗議”や、禁止されたスローガンをアルファベットや図式で表すなどして、言論の自由を守ろうと悪戦苦闘している。
何も書かれていない付箋
  昨年6月から続く反政府・反中国共産党デモで、最も叫ばれていたスローガンが「光復香港 時代革命(香港を取り戻せ 革命の時代だ)」。香港政府は「香港独立の意味が含まれている」として、取り締まり対象としている。
  香港では昨年来、スローガンなどを書いた付箋を店の内外に多数貼って、デモ支持の姿勢をアピールする飲食店が少なくなかった。しかし国安法の香港導入が決まると、付箋を撤去する店が増えている。当局から警告を受けた店もある。
  こうした中、ある飲食店は、スローガンの付箋の代わりに、何も書かれていない付箋を多数貼り付け、“無言の抗議”を試みている。「何が書かれているかは重要ではない。香港人なら私たちが表現したいことは誰でも分かる」。店側はこうコメントしている。
デザイン化やアルファベットで
  また、「光復香港 時代革命」の代わりに、8つの字をデザイン化したものや、広東語の発音の頭文字をアルファベットで表記したKFHK SDKM」、声調が同じ言葉を料理風に並べた「煙肉(ベーコン)香腸(ソーセージ) 時菜(野菜)炸麺(揚げ麺)」などの造語を使って、ネット上で主張を続ける抵抗も始まった。
  1日に逮捕された男性が所持していた「香港独立」の旗も、よく見ると、香港独立の文字の横に小さくNO」と書かれていた。「香港独立には反対だ」と言いつくろうための“自衛策”とみられている。
  デモを支持する九竜地区の飲食店も最近、店内の付箋を外した。「もう少し様子を見てから、対策を考える。中国当局は知らないだろうが、中国大陸の人間を黙らせることはできても、香港人を黙らせることはできないんだ」。30代の店長は怒ったように語った。


2020.7.3-BBC news-https://www.bbc.com/japanese/53262068
香港の民主派活動家、海外に脱出 国安法は「流血の文化革命」の始まりと

香港で最も著名な若手民主化活動家の1人が、中国による「香港国家安全維持法」(国安法)の導入後に香港を脱出していたことが明らかになった。新法をめぐっては、香港の自由を損なうとの批判が上がっているが、中国側はこうした主張を一蹴している。
  かつての学生活動家リーダーで、民主化を求める政党・香港衆志(デモシスト)党首だった羅冠聰(ネイサン・ロー)氏は2日、中国が「香港国家安全維持法」を導入した2日後に香港を離れたと発表した。今後も海外から擁護活動を継続するつもりだという。
  羅氏は2014年の民主化デモ「雨傘運動」を主導し、収監された経験を持つ。
  「香港国家安全維持法」では、国家からの離脱、転覆行為、テロリズム、香港に介入する外国勢力との結託といった犯罪を犯した場合、最低3年、最高で無期懲役が科される。
「流血の文化革命」の始まり
  羅氏は6月30日に国安法が成立した直後、ほかの著名な民主化活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏周庭(アグネス・チョウ)氏と共に香港衆志から離脱した。この時、羅氏は国安法は流血の文化革命」の始まりを示すものだと述べた。
  香港衆志は羅氏と黄氏が2016年に設立した、民主自決の実現などを掲げる政治政党だが、同日に解散が発表された。
  羅氏は1日、ビデオリンクを通じて米下院外交委公聴会で証言。中国政府に収監されるのを恐れており、香港に戻るのが心配だと述べた。

  そして翌2日には、すでに香港を離れたが「国際レベルでの擁護活動を継続していく」との声明をメディアに公開した。
  「リスクを鑑みて、今は私の個人的な居場所や状況についてはあまり明かさないことにする」と述べ、行き先には言及しなかった。
  羅氏は2016年の立法会選挙で史上最年少での当選を果たした。当時、香港の未来のために国民投票を認めるべきだと主張していた。同氏は香港が「単なる中国の都市」になることは望んでいないとしてきた。
  羅氏はその後、議員宣誓を不適切なかたちで行ったとして議員資格を取り消された。
香港国家安全維持法とは
  昨年6月から香港で連日続いた反政府デモのような活動を止めるため中国政府は国安法の必要性を主張している。同法が定める違法行為は多岐にわたり、中国中央政府と香港の地方政府への憎悪を扇動する行為は犯罪だとしている。
  また、非公開裁判の実施や容疑者に対する盗聴、容疑者が中国大陸で裁判にかけられる可能性もある。
  昨年のデモでは、抗議者たちは市内のインフラを標的にすることが多かったが、公共交通機関の施設を損傷する行為はテロリズムとみなされる可能性があるという。
  6月30日の国安法施行以降、香港政府は「香港を解放せよ、我々の時代の革命だ」といったスローガンは違法だと発表している。羅氏は1日の米下院公聴会でこのスローガンを使用した。
  香港返還から23年となった1日に行われた民主化を求めるデモでは、国安法違反で男女10人が逮捕された
  香港は1997年にイギリスから中国に返還されたが、その際に香港の憲法ともいえる「香港特別行政区基本法」と「一国二制度」という独自のシステムが取り入れられた。
  返還から50年は、中国のその他の地域では認められていない集会の自由や表現の自由、独立した司法、一部の民主的権利などが保護されるというものだ。
  こうした香港の自由が、香港国家安全維持法によって失われてしまうとの批判の声が上がっている。
各国の反応は多くの国が、国安法を批判している
  米下院は1日、香港の自治侵害に関して制裁を科す「香港自治法案」を全会一致で可決した。野党・民主党幹部のナンシー・ペロシ下院議長は、「国家安全維持法は香港の人々に対する残忍で徹底的な弾圧だ。約束されたていた自由の破壊が目的だ」と述べた。
  下院法案は、香港の民主化デモの取り締まりに当たる中国当局者と取り引きする銀行に罰則を与えるというもの。上院でも可決されており、ドナルド・トランプ米大統領が署名すれば成立する。
  こうした中、イギリスのボリス・ジョンソン首相は、国安法の可決は、1985年の英中共同声明の「明らかな、重大な違反」だと述べた。
  イギリスは最大300万人の香港市民に、イギリスでの定住と、最終的に英市民権を申請する機会を与える可能性を示している。
  オーストラリアもまた、香港居住者に安全な避難先を提供することを「積極的に検討」している。スコット・モリソン首相は、「間もなく内閣で検討される」案が複数あるとしている。
  こうした各国の動きに対し、中国高官は1日、香港での問題は「他国には関係ない」と述べた。
全ての国が批判しているのか
  世界中の全ての国が中国を批判しているわけではない。
  スイス・ジュネーヴで6月30日に開催された第44回国連人権理事会では、53カ国を代表してキューバが国安法を歓迎した。
  「主権国家の内政への不干渉は、国連憲章でうたわれている重要な原則だ
  「我々はすべての国に、立法を通じて自国の安全保障を守る権利があると信じており、その目的のために取られた必要な措置を称賛する」と、キューバ代表は述べた。


2020.7.2-東京新聞 TokyoWeb-https://www.tokyo-np.co.jp/article/39137
香港国家安全法で初逮捕 1万人抗議デモ、370人拘束

  【香港共同=太安淳一】香港は1日、英国から中国への返還23年を迎え、地元メディアによると、1万人以上が前夜に施行された香港国家安全維持法(国安法)に抗議するデモを決行、警官隊と衝突し、約370人が逮捕された。うち男女計10人は「香港独立」と書かれた旗を所持したなどとして国安法違反が初めて適用された。
  最高刑を終身刑とした国安法を積極的に使うことで、香港の言論の自由に対する統制の強化を図る中国の習近平指導部の姿勢が鮮明になった。これまで香港では公に独立要求の旗を掲げても逮捕されることはなく、市民の自由が奪われる危機が早くも現実となった。


2020.7.1-ZaqZaqBy夕刊フジ-https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200701/for2007010006-n1.html
香港「一国二制度」崩壊! 中国の横暴に日米英は批判強める 習氏「国賓」来日は中止が決定的に…日程再調整の機運なし
(1)
  中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会は6月30日、「香港国家安全維持法」を可決・成立させ、香港政府は即日、同法を施行した。習近平国家主席率いる中国政府による統制強化は確実で、香港市民が死守しようとした「一国二制度」は事実上崩壊した。広がる共産党独裁への恐怖。自由主義国である米国や英国、日本などから批判が広がっており、習氏の国賓来日も中止決定となりそうだ。
「この重要な法律を徹底的に遂行する」
  習主席の最側近、中国共産党序列3位の栗戦書・全人代常務委員長(国会議長)は会議閉幕に際し、こう強調した。
  同法によると、国家分裂や政権転覆、外国勢力と結託して国家の安全に危害を加えるといった行為が処罰対象となる。最高刑は無期懲役。中国本土と同様、共産党や政府に批判的な言動も犯罪として取り締まられる懸念がある。
  「自由・民主」「基本的人権が奪われる暗黒時代の到来に、民主派団体は震えているようだ。
  2014年の香港大規模民主化デモ「雨傘運動」を率いた政治団体「香港衆志(デモシスト)」は同日、SNSで解散を宣言した。「民主の女神」と呼ばれた周庭(アグネス・チョウ)氏(23)らも脱退を表明した。
  中国の横暴に、自由主義諸国は批判を強めている。
  ドナルド・トランプ米政権は、新たな制裁を検討している。国家安全保障会議(NSC)の報道官は6月30日の声明で、「中国が香港を『一国一制度』として扱うなら、米国も同様の対応を取る」と強い対抗策を示唆し、中国政府に姿勢を改めるよう求めた。
(2)
  香港の旧宗主国である英国のドミニク・ラーブ外相は「中国は香港市民との約束を破り、国際社会への義務に反した」とツイッターで批判した。
  日本政府も強い姿勢を示した。
  茂木敏充外相は同日夜、「国際社会は『一国二制度』の原則に対する信頼に基づき香港との関係を構築してきており、法律の制定はこのような信頼を損ねるものだ」と、中国を批判する談話を発表した。
  「ポスト安倍」の河野太郎防衛相も記者会見で、正式発表に先立ち可決を伝えた香港メディアの報道を踏まえて、「事実なら、習主席の『国賓』来日に重大な影響を及ぼすと言わざるを得ない」と言い切った。
  習氏の「国賓」来日は、新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)を受けて、年内の実施見送りが固まっていた。香港への統制強化も加わり、日本国民が習氏を温かく迎える状況にはない。日本政府としても日程を再調整する機運はなくなったといえる。


2020.7.1-LivedoorNews-https://news.livedoor.com/article/detail/18504290/
「香港は死んだ」 産経新聞、1面トップに異例の「黒背景」記事

  中国の「香港国家安全維持法」の成立を受け、2020年7月1日発売の産経新聞の1面が異様なものになっているとしてインターネット上で話題となっている。
「2020年6月30日、香港は暗黒時代に入った」
  6月30日に香港国家安全維持法が成立し、施行された。NHK NEWS WEBは、この法律の施行により「香港では、中国共産党や政府に批判的な政治活動や言論活動は、事実上、封じ込められることになります」と7月1日の朝に報じた。
  法の成立に関する報道で今回話題となっているのは、産経新聞の1面上段。3段分のスペースを使い、黒く塗りつぶされた背景に白字で書かれた一文は「香港は死んだ」という見出しで始まる。
  記者は法の成立について
  「目に見えない、中国の戦車部隊が静かに香港に進駐した」「香港国家安全維持法という濁流に香港がのみ込まれようとしているのだ」などといった表現をし、「2020年6月30日、香港は暗黒時代に入った」と結んでいる。
「産経の一面怖い」
  この記事に対し、ツイッター上では
 「産経の一面怖い」「タイトルが恐怖を物語っています」「1面凄いな 罪と罰か何かの始まりか?的な紙面づくり」「黒背景を紙面全幅で使うって、終戦関連企画でも見たことがない」など、異例の紙面構成に驚きをみせる声が相次いだ。
  なお、香港警察は1日午後国家安全維持法に違反した疑いで初の逮捕者が出たと発表している


2020.7.1-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200701/mcb2007010734014-n1.htm
香港は死んだ 目に見えない戦車がやってきた

  2020年6月30日。目に見えない、中国の戦車部隊が静かに香港に進駐した。「香港国家安全維持法という恐怖による香港統治の幕開けである。23年前の7月1日に始まった「一国二制度」の香港は、死んだ。
  共産主義の中国本土と資本主義の香港の関係を、日本の外交官がこんなふうに表現したことがある。
たらいに水をためて、顔を沈める。耐え切れなくなったら、顔を上げて息を激しく吸う。水面下の息苦しさが中国本土で、一息つけるのが香港である、と。
  確かに中国本土から香港に入れば、尾行や盗聴の心配をしなくていい、ネットの規制もない、同じ中国ながら、ほっとできる空間が広がっていた。世界から人が集まり、国際金融センターとして機能できたのも、このためである。その自由が消えようとしている。
  香港が英国から中国に返還される前、中国共産党は香港市民をこうなだめた。
  「井戸の水は河の水を犯さず、河の水は井戸の水を犯さず
  返還から50年間、水が交わることはないから安心しなさい-。それが今、香港国家安全維持法という濁流に香港がのみ込まれようとしているのだ。
  これまで自由に中国や香港政府を批判し風刺してきた香港の人々は口を閉ざし、仮面をかぶり始めた。政府は「一般市民に影響はない」と繰り返すが、それを信じる人はいない。

  中国本土からは、国家安全当局の要員たちが香港にやって来る。習近平国家主席を批判しただけで、人民を逮捕してきたのが彼らだ。しかも香港国家安全維持法は、人権を保障した香港の法律よりも優先される。にらまれたら最後、逃れる手立てがない。
  6月4日、天安門事件の追悼集会を取材したときのこと。1989年、中国の民主化運動が武力弾圧された天安門事件の集会も、今年が最後になるかもしれない。違法集会にもかかわらず、数千人が集まった。
  16歳の女子高生がいた。天安門事件について「戦車に男の人が立ちはだかる写真が印象に残っています」と話した後、こう言ったのだ。「今、香港人がその戦車の前に立とうとしているのだと思います。私はちょっと怖いけど…
  怖くない人はいない。相手は見えない戦車だけに、どこから弾が飛んでくるか分からない。それでも、戦車に立ちはだかろうとする香港人たちは必ずいる面従腹背の市民たちも、いつか仮面を脱ぎ捨てるときが来る。息の長い戦いになるだろう。国際社会もまた覚悟を迫られている。
  夜明け前が最も暗い-。最近、自らにこう言い聞かせる香港人が多い。2020年6月30日香港は暗黒時代に入った。


2020.7.1-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200701/k10012491221000.html
逮捕者180人以上に 香港国家安全維持法違反などの疑い

  「香港国家安全維持法」が施行されて一夜明けた香港では、各地で法律の施行に抗議するデモが行われています。警察はこれまでに香港国家安全維持法に違反したとする7人を含む合わせて180人以上を逮捕し、取締りを強めています。
  
香港の警察は1日午後、香港独立」と書かれた旗を所持していたとして、香港国家安全維持法に違反した疑いで、男性を逮捕したと発表しました。香港国家安全維持法は、国の分裂や政権の転覆などの行為を犯罪として規定していて、警察は、法律の施行後、逮捕者が出たのは初めてだとしています。香港中心部では1日、法律の施行に抗議するデモが行われていて、警察は日本時間の午後6時半までに香港国家安全維持法に違反したとする7人を含む合わせて180人以上を違法な集会に参加した疑いなどで逮捕したと発表し、取締りを強めています

繁華街に警察官4000人動員 市民の所持品検査も
  香港島の繁華街では、1日午後、民主派の議員らが香港国家安全維持法の施行に抗議しようと、デモを呼びかけ、武装した大勢の警察官が通りがかった市民を呼び止めて、所持品を検査するなどしています。
  香港メディアは1日、警察官4000人が動員されて、各地で警戒に当たっていると伝えています
  現場では警察官が、集まった市民に対し、1日から新たに導入された香港国家安全維持法に違反していると警告する紫色の旗を掲げる姿も見られました。
  友人とともに現場に来ていた10代の女性は、「法律が施行されて、警察がやりたい放題で強い態度になったように見えます」と話していました。
「共同声明」に反すると批判も
  中国は、香港の返還にあたって1984年にイギリスとの間で調印した共同声明」で、香港に高度な自治を認め政策は、50年は変わらないとしていて、両国は「共同声明」を国連にも登録しています。
  1997年7月1日の香港返還に合わせた式典でも当時の江沢民国家主席は、イギリスのチャールズ皇太子らを前に演説し、「経済や社会制度を維持し、生活や法律は基本的に変わらないと述べています。また、江主席は、同じ日に行った演説で「『一国二制度』と『香港の人が香港を治めるという高度な自治は50年変わらない」と明言しています。

  しかし、習近平指導部が発足して以降、中国は香港への統制を強めています
  2017年に、返還から20年を記念して習近平国家主席が香港で演説した際には、「一国二制度」について、「新たな問題に直面している」と指摘し、「『一国』の意識を確立させ、『一国』の原則を必ず守らなければならない。国の主権や安全を脅かし中央の権力に挑戦するいかなる活動も決して許されない」などと述べ、中国政府に批判的な動きを強くけん制しています。
  今回、中国が制定した香港国家安全維持法をめぐっては一国二制度を損ない、中国とイギリスの共同声明に反するなどとして批判が出ています
  これに対して、中国政府は「香港を統治する法律的根拠は『共同声明』ではない」と反発し、法律の制定についても「『一国二制度を体現したものだ」などと正当化しています。
台湾 香港からの移住相談 専用窓口開設
  香港での反政府的な動きを取り締まる中国の「香港国家安全維持法」が施行される中、台湾当局は1日、政治的な理由などで台湾への移住を希望する香港の人からの相談を受け付ける専用の窓口を開設しました。
  この窓口は、「台湾香港サービス交流弁公室」で、蔡英文政権が民主化を求める香港の人々を支援しようと1日、台北市内に開設しました。
  窓口では、政治的な理由で香港を逃れ、援助が必要だと判断したケースについて生活費などを支援するほか台湾での就学や就業、起業の相談などにも応じます。
  初日の1日は式典が行われ、台湾当局で対中国政策を担う大陸委員会の陳明通主任委員が「窓口の開設は、台湾が香港の民主主義と自由を支持するだけでなく、香港市民もケアするというわれわれの決心を示している」と述べました。
  そのうえで新たに施行された「香港国家安全維持法」は香港市民のみならず、世界中の人もその対象に含まれていると指摘し、「全世界がこの法律を注視し、厳粛な態度で向き合わなければならない」と警鐘を鳴らしました。
中国外務省 米国務長官の声明に強く反発
  アメリカのポンペイオ国務長官が香港国家安全維持法の施行を非難する声明を出したことについて、中国外務省の趙立堅報道官は1日の記者会見で、「香港は中国の内政であり、いかなる国も干渉する権利はない。中国の主権と安全、そして発展の利益を守る決意は固い」としたうえで、「アメリカには、中国の内政に干渉することを直ちに停止し、いつまでも過ちを重ねないよう忠告する」と述べて、強く反発しました。
  また、国連の人権理事会で、日本やイギリス、フランス、ドイツなど27か国が香港の人々の人権に明らかに影響する」などとした共同声明を出したことについても「少数の外国勢力が後ろめたい目的をもって、人権をかたって干渉するのは傲慢な偏見だ」などと反発しました。
  また、趙報道官は、香港の警察が1日、「香港独立」と書かれた旗を所持していたなどとして、市民を逮捕したことについて、「中国に反対する活動は法律に基づいて厳しく処分されるようになる」と述べました。


2020.7.1-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200701/k10012490501000.html
「香港国家安全維持法」昨夜公布・即時施行 最高刑は無期懲役

  香港での反政府的な動きを取り締まる、中国の「香港国家安全維持法」が成立し、香港政府は、中国への返還から23年となるのを前に、6月30日夜、施行しました。国の分裂や政権の転覆など、国家の安全に危害を加える犯罪行為の最高刑は無期懲役となっています。
  中国の全人代=全国人民代表大会の常務委員会が6月30日、北京で開かれ、香港での反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法」が全会一致で可決・成立しました。
  この法律について、香港政府は中国への返還から23年の記念日となる7月1日を前に、現地時間の6月30日午後11時に公布し、即時に施行したと発表しました。
  法律の施行と同時に中国国営の新華社通信が公表した条文では、国家の安全に危害を加える犯罪行為として、国の分裂、政権の転覆、テロ活動、それに外国の勢力と結託して、国家の安全に危害を加える行為の4種類を規定しています。
 いずれも最高刑は無期懲役で、香港政府が法律を適用する際は終身刑になるとしています。
 また、中国政府は、香港に新たに「国家安全維持公署」という治安機関を設けて取締りなどにあたり、外国勢力が介入する複雑な事案などでは管轄権を行使し、中国本土の法律に基づいて捜査や起訴、裁判が行われるとしています。
  この法律の施行によって、香港では、中国共産党や政府に批判的な政治活動や言論活動は、事実上、封じ込められることになります。
  香港は中国に返還されて以来、「一国二制度」のもと、高度な自治が認められてきましたが、今回の法律はこの制度を完全に形骸化させるとして懸念が広がっています。
「香港国家安全維持法」とは…最高刑は終身刑
  「香港国家安全維持法」は6章66条からなり、国家の安全に危害を加える犯罪行為として、国の分裂、政権の転覆、テロ活動、それに外国の勢力と結託して、国家の安全に危害を加える行為の4種類を規定し、いずれも最高刑は終身刑となっています
  また、「香港でこの法律に規定される犯罪を犯した人は、いずれもこの法律が適用される」として国籍にかかわらず、この法律が適用されるとしています。
  さらに、「香港の永住者でない人が、香港以外で行った犯罪にもこの法律が適用される」と規定していて、外国人が香港以外で行った行為にも適用される可能性があります。
  法律では香港の警察は、国家の安全に危害を及ぼす疑いがもたれる人物に対しては、通信の傍受や秘密裏に監視を行うことができるとしています。
  裁判については、公開されるとしていますが、国家機密などに関わる場合は審理の一部またはすべてを非公開にすることができるということです。
  一方、中国政府は、香港に「国家安全維持公署」という治安機関を新たに設け、香港政府を監督・指導するとともに、情報収集や分析、それに事件の処理などを行うとしています。
  「国家安全維持公署」は、外国勢力が介入する複雑な事案や、香港政府が法律を執行することができないなどの重大な状況では国家の安全に危害を加える犯罪について管轄権を行使するとしていて、中国政府の香港での管轄権の行使を認めています
  その場合は、中国の刑事訴訟法などの法律に基づいて、捜査や起訴などの刑事手続きが行われ、中国の最高裁判所にあたる最高人民法院が指定する裁判所で裁判が行われるとしています。
  さらに、「国家安全維持公署」は、香港に駐在する外国と国際組織の機関やNGO、報道機関に対する管理を強化するとしています。
  香港のほかの法律と矛盾する場合には香港国家安全維持法の規定を適用し、法律の解釈権は、全人代の常務委員会が持つとしています。
アメリカ・ホワイトハウス「直ちに撤回するよう求める」
  「香港国家安全維持法」が成立したことについて、アメリカ・ホワイトハウスのNSC=国家安全保障会議は30日、声明を出し、「中国は香港を一国一制度』として扱っており、アメリカも同様の扱いをしなければならない」と反発しています。
  そのうえで「アメリカは香港の自由や自治を抑圧した者に対して強力な措置をとり続ける。中国に対し、直ちに撤回するよう求める」として、対抗措置も辞さない構えを示し、強くけん制しました。
  香港国家安全維持法をめぐってアメリカは、これまで中国の当局者に対するビザの発給制限のほか、前日の29日には香港に認めてきた優遇措置の一部停止を発表していて、さらなる対抗措置を検討しているとみられます。
EU ミシェル大統領「有害な影響をもたらす」
  「香港国家安全維持法」が成立したことについて、EU=ヨーロッパ連合のミシェル大統領は30日の記者会見で「この法律は香港の高度な自治を損ない、司法の独立と法の支配にとって有害な影響をもたらす」と述べ、遺憾の意を表明しました
  また、フォンデアライエン委員長は「香港の人たちの自由は完全に守られなければならない。今回の法律は香港のビジネスの信頼性や中国の評判にマイナスの結果をもたらすだろう」と述べ、中国を強く非難しました。
国連人権理事会 日本など27か国が共同声明
  スイスのジュネーブで30日、開かれた国連の人権理事会では、日本やイギリス、フランス、ドイツなど27か国が共同声明を発表しました。
  声明では「香港国家安全維持法」の施行について「『一国二制度』を侵害し、人々の人権に明らかに影響する」と深い懸念を示したうえで、「中国政府と香港政府に対して法律の施行を再考し、香港の人々や機関、司法当局とともに長年、守られてきた権利や自由が侵害されないよう取り組むよう求める」としています。









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