ドイツ(Germany)-1




2021.12.30-熊本日日新聞-https://kumanichi.com/articles/512729
ドイツの2閣僚、北京五輪欠席-内相と外相、政府は検討中

  【ベルリン共同】ドイツメディアは29日、スポーツ行政を担当するフェーザー内相が来年2月の北京冬季五輪に出席しない考えを示したと報じた。新型コロナウイルスの感染拡大を理由に挙げ、「個人的な決断」とした。中国の人権問題に批判的なベーアボック外相も欠席を表明している。ショルツ首相は欧州連合(EU)加盟国と対応を検討中という。

  ドイツにとって中国は最大の貿易相手国で、メルケル前政権は中国に融和的な姿勢だったが、ショルツ現政権は専制主義への懸念から厳格な対中外交指針を示している。ベーアボック氏の具体的な欠席理由は不明だが「今回の五輪には絶対に行かない」と語った


2021.12.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20211208-AD62RYSEVZISHIEL4LLJYQ43Q4/
メルケル首相が残した言葉の重み 8日退任
(パリ 三井美奈)

  ドイツのメルケル首相が8日、16年間の任期を終えて退任する。彼女は「危機の宰相」だった。

  最初の試練は、2011年に深刻化した欧州債務危機。ユーロ圏が沈没寸前になった。15年にはシリア内戦で難民の波が欧州に押し寄せた。2つの危機を切り抜けたメルケル氏は、欧州の恩人である。
  どちらも最大の〝壁〟となったのはドイツ国民だった。債務危機では公金でギリシャを救済することに拒否反応を示した。100万人近い難民をドイツが引き取るという構想は、メルケル氏の側近をも愕然(がくぜん)とさせた。「私たちにはできる」という同氏に励まされ、国民は難局を乗り切った

  メルケル氏には、必要と思ったとき、方針を修正する決断力がある。
  欧州連合(EU)で新型コロナウイルスが大流行すると、「他国の債務には責任を持たない」とする長年の方針を引っ込め、共同債務による7500億ユーロ(約96兆円)の復興基金を実現させた。コロナ規制では今年3月、1日で政策撤回を迫られ、「私の失敗だ。混乱を招いたことを国民におわびする」と謝罪した。11年の福島第1原発事故後には原発支持の立場を大転換し、脱原発を決めている
  政治家が「ブレる」ことは通常、信念の欠如とみなされる。だが、メルケル氏は常に「なぜ方針を変えたか」を説明した。ほぼ毎週、3分前後のインターネット動画を発信し、国民に政策を語った。06年の開始から600回以上続いた。各国首脳がツイッターで発信を競う中、あえて短文投稿は避け、自分の肉声で伝えることにこだわった。メルケル氏の真の強さは「言葉の重み」にある。

  2005年からのメルケル政権の間、日本では9人の首相、米国では4人の大統領が在任した。異例の長期政権が欧州安定の要だった。メルケル氏は国民に「ムッター(お母さん)」と呼ばれ、退任直前まで70%近い支持率を保った。
  では、なぜこの時期に去るのか。
  「メルケル後」を担うドイツの3党連立政権で、緑の党、自由民主党の2与党は共に40代の指導者が率いる。9月の総選挙でこの2党は、25歳未満の有権者の半分近い票を獲得した。物心ついて以来、メルケル首相しか知らない世代が、変化を求めている。
  16年間で世界も変わった。中国という強権国家が民主主義圏に挑戦し、軍事や経済、通信網など、あらゆる分野で競合する。しかも欧州にとって米国は、もはや頼れるリーダーではない。新しい時代、新しい指導者が必要とされている。
  民主主義は今、大揺れだ。米国は「トランプ派か否か」で分裂し、フランスは来年の大統領選を前に極右旋風が止まらない。日本も野党が脆弱(ぜいじゃく)で、有権者に政権の選択肢がない。そんな中、ドイツの政権交代は民主政治が健全に機能していることを示した。3党はいずれも、人権と国際協調を重視している。

  メルケル氏は共産圏の旧東ドイツに育った。東西冷戦崩壊後、家柄や人脈、資産なしに、たった1人でドイツ初の女性首相に上り詰め、民主主義圏の比類なき指導者になった。
  先週の退任式で政治には信頼が大切だと訴え、「みなさんには、他人の目で世界を見ることを忘れないでほしい」と話した。言うは易く、行うは難しの政治的遺言である。
(パリ 三井美奈)


2021.12.03-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20211203-BCFY6N673FPRDGOOAYEADHXQZQ/
独メルケル首相、退任式 「欧州の顔」8日に交代

  ドイツのメルケル首相(67)退任式が2日夜、ベルリンで開かれた。欧州債務危機など数々の難題をさばき「欧州の顔」として知られたメルケル氏は、16年に及んだ任期を8日に終える。退任式で「首相として波乱に満ち、しばしば非常に困難な歳月を送った。だが同時に充実した日々だった」と振り返った。

  メルケル氏は2005年に首相に就任し、債務危機や欧州の難民危機など押し寄せる課題に安定した政治手腕で対応。民主主義や多国間主義の旗頭として各国の首脳と渡り合い、米国第一主義のトランプ前米大統領にも苦言を呈してきた。
  式典での音楽に、メルケル氏は自分が育った旧東ドイツで人気を得た女性パンク歌手ニナ・ハーゲンの「カラーフィルムを忘れたのね」などを選んだ。(共同)


2021.08.21-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20210821-ENEF7RB6DRMV5AGWK33HB3A5FE/
メルケル独首相、人権侵害で露非難 退任控えなお強い姿勢

  【モスクワ=小野田雄一】ドイツのメルケル首相は20日、ロシアの首都モスクワでプーチン露大統領と会談し、イスラム原理主義勢力タリバンが掌握したアフガニスタンや、ロシアによる主権侵害圧力に直面しているウクライナ、人権侵害が続くベラルーシなどをめぐる情勢を協議した。

  9月に16年間務めた独首相を退任するメルケル氏にとって、長年の対話パートナーだったプーチン氏との最後の会談となる見通しだが、メルケル氏はロシアの人権侵害などを非難。別れのムードを演出せず、ロシアの強権主義と対峙(たいじ)する強い指導者像を示した

  会談冒頭、メルケル氏はプーチン氏に「これは別れを述べるためだけの訪問ではない。実務協議のための訪問でもある」と伝えた。
  会談後の記者会見でメルケル氏は、ロシアによる反体制派指導者ナワリヌイ氏の収監は容認できず、釈放を求めたと表明2014年のロシアによるクリミア併合はウクライナの主権侵害だとも指摘した。
  さらに、ベラルーシのルカシェンコ政権による欧州への攻撃的政策を強く非難するとし、ルカシェンコ政権を支援するロシアを牽制(けんせい)した。
  一方、プーチン氏はナワリヌイ氏の収監は露国内法に基づく正当なものだと主張。ウクライナに対しても「和平合意を履行していない」などと批判した。ベラルーシ情勢については「外国の干渉なしで、ベラルーシ国民自身によって内部対立が解決されるだろう」とし、欧米の対ベラルーシ制裁などを暗に批判した。

  アフガン情勢に関して、プーチン氏は、タリバンが秩序ある統治を行うよう国際社会が協調して監視していくべきだとの考えを表明メルケル氏はアフガンに残る独関係者が安全に退避できるようロシアに協力を求めたと明らかにした。


2021.07.30-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/57459ffa5206adaaa21543fbe6e083a00b843841
ドイツ、南シナ海にフリゲート艦派遣発表 8月出航

  【パリ=三井美奈】ドイツ国防省は29日、海軍のフリゲート艦「バイエルン」を8月2日、インド太平洋に向けて派遣すると発表した。中国の軍事拠点化が進む南シナ海を航行するほか、日米やオーストラリア、シンガポールとの合同訓練を予定している。

  ドイツは昨年、インド太平洋戦略を策定しており、艦船派遣には、地域の安全保障に関与する姿勢を示す狙いがある。南シナ海で中国と東南アジア諸国との領有権問題が続く中、独国防省は艦船派遣で、「価値観を共にするパートナーとともに、ルールに基づく国際秩序を守るとしている。

  発表によると、バイエルンは、北海岸の独ビルヘルムスハーヘンを出港し、来年2月まで航海を続ける。インド太平洋では合同訓練のほか、国連安全保障理事会決議に基づき、北朝鮮船の違法な「瀬取り」に対する監視活動を行う。
  寄港先には、日本や韓国、オーストラリアが列挙された。中国への寄港を検討していると報じられていたが、発表文には記されていない。
  発表に先立ち、クランプカレンバウアー国防相は今月初め、中国の魏鳳和・国務委員兼国防相とのオンライン会談で、インド太平洋へのバイエルン派遣について話した。この際、南シナ海の領有権問題で、中国の主張を退けた2016年の仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)の判断を支持する立場を中国側に伝えた


2021.07.23-読売新聞-https://www.yomiuri.co.jp/world/20210723-OYT1T50019/
独洪水 総選挙争点に…発生1週間 気候変動 関心高まる

  【ベルリン=石崎伸生】ドイツ西部などを襲った洪水被害の発生から、22日で1週間となった。ドイツ、ベルギー両国の死者は計200人を超えた。今回の洪水をきっかけに、災害復旧や気候変動対策への関心が高まっており、9月の連邦議会(下院)総選挙にも影響しそうだ。

  独連邦政府は21日、建物や道路、橋などのインフラ(社会基盤)再建に向け、総額約2億ユーロ(約260億円)を拠出すると発表した。メルケル首相は22日の記者会見で、「被害の回復には根気が必要だ」と述べ、復旧作業が長期化しても、さらに予算を確保する考えを示した。
   メルケル氏は訪米を終えてすぐに被災地を訪れ、矢継ぎ早に対策を指示した。だが、メルケル氏の後継候補とみられている与党キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の首相候補、アルミン・ラシェット氏は存在感を示せずにいる。

   ラシェット氏は、甚大な被害を受けた西部ノルトライン・ウェストファーレン州首相を務めており、20日にはメルケル氏と共に被災地を視察した。しかし、被災地で談笑している姿が報じられると、「配慮に欠ける」と批判が噴出し、謝罪に追い込まれた。独誌シュピーゲル(電子版)が19日に報じた世論調査では、「ラシェット氏が自然災害の危機対応に適している」と答えたのは26%にとどまった。
   シュピーゲルは21日の世論調査で、各党指導者が「気候変動問題の克服に適しているかどうか」を聞いた。環境政党・緑の党の首相候補アンナレーナ・ベーアボック共同党首は56%と高い評価を得たが、経済活動と気候変動対策の両立を訴えてきたラシェット氏は26%と引き離された。


2021.03.22-ドイツ連邦共和国大使館・総領事館-https://japan.diplo.de/ja-ja/aktuelles/-/2449208
日独情報保護協定

3月22日、日独情報保護協定が署名されました。安倍前首相は、2019年2月のメルケル首相訪日時、情報保護協定締結に向けた交渉実施を表明していました。

  3月22日、日独情報保護協定が署名されました。インド太平洋地域において価値を共有する重要なパートナーである日本との協力を一層深めていくためのさらなる重要な一歩です。

  情報保護協定とは、政府が、相手国の当局や企業、また国際機関との間で保護する必要のある情報をやりとりできるようにするものです。例えばドイツは、多国間の平和活動・安定化活動等において、こうした協定を土台として他国と協力し、テロ関連等、必要な情報のやりとりを行います。また、防衛技術分野での協力の実施や、相手国に拠点があり情報保護手続を経た企業への業務発注にあたっても情報保護協定は欠かせません。

  ドイツと日本は技術立国であり、両国の情報保護協定締結により、国家安全保障に係る機微な分野やサイバー(セキュリティ)・宇宙・電磁波等保護すべき高度技術を含む将来の協力分野において協力を進める新たな可能性が開かれます。


2021.01.20-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20210120/ddm/005/070/084000c
「メルケル後」のドイツ 対話と協調の政治継続を

  メルケル独首相が今秋、退任し、世界は16年ぶりに「メルケル氏なき時代」を迎える。

  米コンサルティング会社ユーラシア・グループは今年の「世界10大リスク」の9位に、メルケル氏退任を挙げた。それほど国際情勢に与える影響は大きい
  そのメルケル氏の後継者選びが始まった。中道右派の与党、キリスト教民主同盟(CDU)は新党首に、西部ノルトライン・ウェストファーレン州のアルミン・ラシェット州首相を選んだ。新党首は首相後継の有力候補となった。
  CDUは連邦議会で、南部バイエルン州を地盤とする姉妹政党、キリスト教社会同盟(CSU)と統一会派を組んでいる。両「同盟」は今春、首相統一候補を決め、9月26日の連邦議会選挙に臨む。
  ラシェット氏カリスマ性を欠き、国民の人気は高くない。だが、党内左派でメルケル路線の後継者と目されており、CDUは今回、政策の継続を優先し、ラシェット氏を選んだ。
  首相候補にはCSUのゼーダー党首やCDUの若手、シュパーン保健相を推す声もある。
  1990年の東西独統一以降、首相に就いたのはコール、シュレーダー、メルケルの3氏だけだ。ドイツ政治は長期的に安定することで、欧州や世界の秩序維持に寄与してきた。
  メルケル氏は2005年に首相に就くと、前政権で悪化した対米関係を改善し、07年には欧州連合(EU)基本条約のとりまとめに指導力を発揮した。15年に難民の積極的受け入れを表明したことで批判を浴びたが、コロナ対応で再び高い支持率を維持している。

  国内では、左派「緑の党」、右派「ドイツのための選択肢(AfD)」への支持が徐々に強まり、両者をつなぐ中道政党の重要性は高くなっている。
  英国が昨年、EUから離脱し、欧州の安定にドイツの貢献は欠かせない。米国の新政権誕生に伴い、トランプ大統領によって悪化した欧米関係の改善でも、ドイツへの期待はこれまでになく高い。
  誰が後継者になろうとも、新指導者にはメルケル氏が重視した、対話と協調路線を引き継いでもらいたい。それが国際社会のリスク回避につながる。



2020.12.15-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/201215/wor2012150033-n1.html
ドイツ国防相、インド太平洋への軍艦派遣を表明

  【パリ=三井美奈】ドイツのクランプカレンバウアー国防相は15日、岸信夫防衛相とのオンライン対談で、独連邦軍の艦船を来年、インド太平洋に派遣する方針を表明した。南シナ海での中国の強引な権益拡大をけん制するため、「自由で開かれたインド太平洋」に協力する姿勢を明確にした。
  ドイツは戦後、欧州域外での軍事作戦には慎重な姿勢をとっており、軍艦派遣は極めて異例の決定となる。クランプカレンバウアー氏は、インド太平洋で自由な海上交通路を守ることは欧州に直結する問題だと指摘。中国を念頭に「安全保障の野心追求のため、他国に負担を押し付けるべきではない」と述べた。ドイツ海軍将校の派遣などを通じて、日本など友好国との防衛協力を進める意欲も示した。岸氏は「強く支持する。緊密に連携したい」と述べ、ドイツの方針を歓迎した。
  ドイツは今年9月、「インド太平洋の政策ガイドライン」と題した戦略文書を発表。海洋秩序の維持に貢献する方針を掲げ、日本やオーストラリア、東南アジア諸国連合(ASEAN)との連携強化を打ち出していた。欧州では、フランスが2018年にインド太平洋戦略を策定し、今年になってドイツ、オランダが続いた。
  クランプカレンバウアー氏は、「政治経済の中心は大西洋からインド太平洋にシフトしている」と述べ、北大西洋条約機構(NATO)や欧州連合(EU)による関与の重要性を主張した。英国とフランスはインド太平洋で「航行の自由」作戦を行っており、英独仏の欧州3カ国が軍艦派遣で足並みをそろえることになる。


2020.9.4-東京新聞 TOKYO WEB-https://www.tokyo-np.co.jp/article/53046/
独政府「野党指導者に神経剤使用」 ロシアと欧州、対立の火種に

  【モスクワ=小柳悠志、ベルリン=近藤晶】旅客機内で重体となり、ドイツで治療中のロシア民主派野党指導者アレクセイ・ナバリヌイ氏(44)について、ドイツ政府は2日、旧ソ連が極秘開発した神経剤ノビチョクと同系統の毒物が使われた証拠が示されたと発表した。プーチン政権の関与を疑う声も強まっており、ロシアと欧米間の火種となるのは必至だ。
◆メルケル首相「ナバリヌイ氏を黙らせるための犯罪」 
  ドイツのメルケル首相は2日、会見で「ナバリヌイ氏を黙らせるための犯罪」と非難。ノビチョクは2018年、英国で起きたロシアの元情報機関員スクリパリ氏と娘の暗殺未遂で用いられ、英国のジョンソン首相も真相解明をロシアに要求した。
   米国やウクライナからはロシアに対する制裁を求める声が早くも続出。ロシア産天然ガスをドイツに送るパイプライン「ノルドストリーム2」の建設計画への悪影響も予想される。
ロシア政府は強く関与否定
  ロシア政府は「そもそも明確な証拠がドイツから示されていない」(外務省情報局長)と関与を強く否定。一方、ナバリヌイ氏が率いる民主派組織の幹部は「製造が世界で禁じられ、薬局で買えないノビチョクが使われた。プーチンの仕業だ」と独立系メディア「メドゥーザ」に語った。
  ロシアの非政府組織「国際問題会議」のアンドレイ・コルトノフ氏はベドモスチ紙に「政府が今回のドイツの発表を『ウソだ』と否定し続ければ、欧州との関係悪化は避けられない」と分析している。
プーチン政権、過去にも毒物疑惑
  プーチン政権に疑いの目が向けられるのは、過去にも敵対勢力に毒物が使用されたためだ。プーチン氏に批判的なポリトコフスカヤ記者が飛行機内で茶を飲んだ直後に体調が急変したほか、ウクライナ大統領選で親欧米系候補ユーシェンコ氏も猛毒ダイオキシンによって顔が腫れ上がった。
  ナバリヌイ氏もロシア政権中枢の「天敵」として知られる。法律の知識を駆使してメドベージェフ前首相(元大統領)らの汚職疑惑を追及。ネットを通じて公表し、国内の野党勢力をまとめ上げてきた。一方で治安当局による拘束を何度も受けている。今回の体調急変も統一地方選に向けた政治活動の直後に起きており、政権の「野党つぶし」との見方が強まっている。

  ノビチョクとは 旧ソ連軍が1970年代から開発に取り組んだ軍用神経剤。神経伝達物質アセチルコリンの分解を妨げ、呼吸困難や心停止を引き起こして殺害する化学兵器と考えられている。90年代にオウム真理教が用いたサリンや、マレーシアで2017年、北朝鮮の金正男氏暗殺に使われたVXと同じコリンエステラーゼ阻害剤の一種だが、旧ソ連は何より「北大西洋条約機構(NATO)には探知できない毒物」の誕生を目指した。18年に英南部で起きた暗殺未遂で世界の注目を浴び、化学兵器禁止機関(OPCW)は昨年、規制対象にした。


2020.6.5-SankeiBiz-https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200605/mcb2006050901017-n1.htm
独首相、米政権の暴行死対応に「物議醸す」と批判

  ドイツのメルケル首相は4日、公共テレビZDFのインタビューで、米国の黒人男性暴行死事件をめぐる抗議デモに強硬姿勢で臨むトランプ政権を「政治手法が非常に物議を醸している」と批判した。
  「米国第一」を掲げるトランプ大統領に対し、メルケル氏は多国間主義の重要性を訴え、折に触れてトランプ氏に批判的な立場を取ってきた。
  メルケル氏はインタビューで「人種差別は恐ろしいものだ」と強調。トランプ氏が軍部隊によるデモ制圧も辞さない姿勢を見せる中、政治の役割は人々を束ね、和解に導くことだと語った。今回の事件は「(被害者の)フロイドさんに対する殺人だ」とも述べた。
  一方、ドイツでも人種差別に基づく事件が続き、2月には極右思想に傾倒する男が移民ら9人を殺害した銃撃テロが発生、社会に動揺が広がった。
(ベルリン 共同)


2020.5.7-東京新聞 TOKYO WEB-https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020050790140217.html
<新型コロナ>独、全店舗営業再開へ 感染鈍化、正常化に軸足

【ベルリン=近藤晶】ドイツ政府は六日、新型コロナウイルスの感染の勢いが鈍化したことを受け、店舗などの営業制限を大幅に緩和すると発表した。営業が認められていた中小規模店に加え、衛生対策の徹底を条件に全店舗の再開が可能になる。
   再開の範囲や時期は各州が決めるが、欧米主要国としては早期の正常化へ向かうことになる。DPA通信によると、ベルリンでは持ち帰りや配達に限定されていたレストランが十五日から、ホテルが二十五日から再開される見通し。一部の州で再開されていた学校は段階的に範囲を拡大。サッカー一、二部リーグも五月後半からの再開が認められた。
   ただ、他者との距離を一・五メートル以上保つことや大規模集会の禁止、公共交通機関などでのマスク着用義務は六月五日まで継続。一週間で十万人当たり五十人以上の新規感染者が出た自治体には、再び制限措置を取るよう義務付けた。
   政府の感染症研究機関ロベルト・コッホ研究所によると、新規感染者はここ数日千人以下で、ピーク時の一割近くまで減少。一人の感染者が何人に感染させるかを示す「実効再生産数」も流行が終息に向かう一を下回り、〇・七前後で推移している。
   ドイツでは四月二十日から売り場面積八百平方メートルまでの店舗などが営業を再開。欧州ではオーストリアがいち早く四月末で外出制限を解除し、飲食店やホテルの再開を段階的に認めた。
  (東京新聞)


2020.2.21-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/200221/wor2002210025-n1.html
相次ぐ極右犯罪に衝撃 ドイツ銃撃、中東などの民族一掃を主張
(1)
【パリ=三井美奈】ドイツ西部ヘッセン州ハーナウで19日、2軒のバーが相次いで銃撃され9人が死亡した事件で、ゼーホーファー独内相は21日に記者会見を開き、「人種差別に基づくテロ攻撃」だったと述べた。反移民勢力が台頭する中、近年最悪の極右テロが発生したことで、国中に衝撃が広がった。
   ゼーホーファー氏は模倣犯を警戒し、モスク(イスラム教礼拝所)や駅舎、空港などで、テロ警戒を強化すると発表した。メルケル首相は20日の演説で、「人種差別という毒」の広がりに危機感を示した。
   検察は、43歳のドイツ人の男を容疑者として発表した。報道によると、容疑者は犯行前、イスラエルやアラブ諸国、インドなどの国名を挙げて民族の一掃を訴える声明を残していた。米国人向けに英語で「あなた方は秘密結社に支配されている」と訴えるビデオもインターネット上に流していたという。逃走後、自宅で遺体で発見され、自殺したとみられている。母親の遺体も自宅で見つかった。
   銃撃されたバーは中東で人気がある水たばこを提供しており、犠牲者にはクルド系移民のほか、ボスニア・ヘルツェゴビナ出身者が含まれていた。ハーナウは金融都市フランクフルトの東方25キロにある。
   ドイツでは極右犯罪が近年、多発している。昨年6月には、メルケル首相の与党「キリスト教民主同盟」(CDU)の地方政治家が射殺される事件が発生した。容疑者はネオナチとの関わりが指摘された。10月には東部ハレのシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)前で銃乱射事件が起き、2人が死亡した。
(2)
背景には、移民流入を受けた排外主義の広がりがある。ドイツにはシリア内戦を受けて2015年以後、100万人以上の難民・移民が流入した。ナチスやヒトラー礼賛は訴追対象だが、インターネット上ではメルケル首相の寛容な移民政策を攻撃し、極右犯罪をたたえる投稿が法をすり抜けてのさばった。
   メルケル政権は昨年秋、ネット上のヘイト(憎悪)発言取り締まりや銃規制の強化など、極右犯罪の取り締まり策を発表。先週には、イスラム教徒や政治家への襲撃を画策したとして、極右集団の12人を一斉に拘束したばかりだった。
   今回の事件を受け、ベルリンでは20日、テロ犠牲者を追悼し、極右犯罪に抗議するデモ行進が行われた。








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