新型コロナウイルス-1(世界の今)



2020.6.26-Yahoo!!Japanニュース(共同通信)-https://news.yahoo.co.jp/articles/0354a590359f745931822adb0e50234284ffa18c
新型コロナ、再感染しない? 東大がハムスターで実験

  新型コロナウイルス感染後に回復したハムスターは再び感染することはなかったとする実験結果を、東京大医科学研究所の河岡義裕教授らのチームが22日付の米科学誌電子版に発表した。検査で陰性になった後に再陽性となる人が相次いで報告されているが、再感染を否定する内容。米国でもサルが再感染しなかったとの報告がある。日本国内の動物実験で確認されたのは初めて。
   チームは、感染から回復したハムスター6匹と、感染したことのない3匹にウイルスを注入。未感染の3匹は発症し、呼吸器から高濃度のウイルスを検出したが、回復した6匹からは検出されなかったため「再感染しない」と結論付けた。


2020.5.4--産経新聞 THE SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200504/wor2005040016-n1.html
新型コロナの病院・研究機関にサイバー攻撃 欧州で続出

  【ロンドン=板東和正】新型コロナウイルスの感染が拡大する中、欧州諸国の医療・研究機関へのサイバー攻撃が相次いで報告されている。感染者を治療する病院やワクチンの研究所がサイバー攻撃で機能が停止するなどの被害を受ければ、新型コロナの収束が遅れる恐れがある。
■チェコ外相「非常に冷酷だ」
   中欧チェコ東部オストラバの大学病院は4月17日、コンピューターのサーバーがサイバー攻撃を受けたと発表した。攻撃は同月、他の病院でも確認された。被害は報告されなかったが、ペトシーチェク外相はツイッターで「新型コロナが蔓延(まんえん)する中での攻撃は非常に冷酷だ」と非難した。
   チェコでは3月中旬にも病院が攻撃された。患者情報が入ったコンピューターの機能が停止し、新型コロナの急患を受け入れられなくなった。攻撃は、コンピューターのデータを開けないようにし、復元のための金銭を要求する「ランサムウエア」だったとされる。
   「チェコへの攻撃を仕掛けたのは中国のハッカー集団の可能性がある」とみるサイバー専門家もいる。首都プラハが北京と姉妹都市協定を解消して1月に台湾の台北と協定を結び、対中関係が悪化したことが要因と指摘される。チェコでは最近、訪台予定の政治家が死去直前に中国大使館から脅迫を受けていたことも判明している。
   同様のサイバー攻撃は他の欧州諸国でも広がりスペインの病院は3月にランサムウエアの攻撃を受け、コンピューターシステムの一部が使用不能になった。フランスの医療機関は大量のデータを送りつけられ、システム運用を妨害された。
■治療遅れ恐れる医療関係者
   こうした攻撃が相次ぐのは、医療関係者がサイバー犯罪者の要求に応じやすいためとみられている。新型コロナ禍の中、ランサムウエア攻撃を受けた病院は、治療に遅れが生じる恐れから、金銭を払ってでもコンピューターの復元を選ばざるを得ない状況に陥りやすい。元陸上自衛隊システム防護隊長の伊東寛氏は「犯罪者にとり今が攻撃の効果を得られる絶好の機会で、医療機関側はサイバー防護のシステム導入などが求められる」と分析する。
   一方、新型コロナのワクチンの試験を行うロンドンの研究機関も3月14日にランサムウエアによる攻撃を受けた。英国のサイバー専門家は「ワクチンや治療薬の情報が悪意のある第三者に盗まれれば、実用化が遅れる可能性がある」と危機感を募らせている。


2020.4.30-Sankei Biz-https://www.sankeibiz.jp/econome/news/200430/ecb2004301034006-n1.htm
看護師が語る新型コロナ最前線 軽症者死亡に「こんな急変するなんて」

新型コロナウイルスの陽性患者を受け入れている首都圏の病院に勤務する30代の女性看護師が産経新聞の取材に応じた。容体が急変して死亡する患者、日に日に減る防護服、医療崩壊の懸念…。今、最前線で何が起きているのか。(大渡美咲)
感染リスク順に病棟区分け
「いずれ自分の病棟でも患者を受け入れることになると覚悟していた」
  3月下旬、女性が勤務している一般病棟で4月から新型コロナウイルスの陽性患者を受け入れると告げられた。感染拡大に伴い、国や都道府県が指定する感染症指定医療機関だけでなく、一般の病院での受け入れや療養が始まっていた。
  もともと入院していた患者は別の病棟に移され、コロナ病棟にはスタッフが急遽(きゅうきょ)補充された。 病棟内は、感染リスクの高い順にレッドゾーン、イエローゾーン、グリーンゾーンに分けられた。院内感染防止のため、防護服にゴーグル、ウイルスを通しにくいN95マスク、手袋を着用しての勤務が始まった。
  「患者は1人1部屋で厳格な感染対策がとられている。最近は家族単位で入院している人もおり、家庭内の感染が増えていると感じる。主に検温や食事の配膳など必要最低限の看護に限られるが、防護服にゴーグルをつけたものものしい状態で勤務している」
人工呼吸器「いつもより早く」 
  受け入れているのは発熱している人など比較的症状が軽い患者。人工呼吸器が必要になる症状が出れば大学病院などに移す。ただ、入院後に急激に症状が悪化して死亡する人もいた。
  「びっくりした。こんな風に容体が急変するなんて。症状がほとんどなく、2時間前まで酸素が必要なかったのに、急に人工呼吸器が必要になる患者もいた。先生たちは呼吸器をつける基準を『いつもより早く』と気をつけている」
  自身の感染リスクも常に不安だ。防護服やマスクなどの医療資材は日に日に不足してきている。
  「当初は1日に1つだったマスクも今は3日で1つ。1回ごとに使い捨てていた防護服も備蓄がなくなってきて1日1枚になった。もし防護服やマスクがなくなったらと思うと本当に怖い」
  患者は家族も自由に面会できない隔離された環境に置かれる。1人1部屋の病室にあるのはテレビのみ。ストレスをためる患者も少なくなく、患者との向き合い方の難しさを痛感している。
  「(病棟は)40~50代の若い方が多く、症状が良くなってくると隔離されていることにストレスを感じてくるようになる」
  患者は症状が改善したとしても、検査で2回陰性にならなければ退院できない。1回目が陰性でも2回目に陽性になる人もおり、精神的なダメージははかりしれないようだ。
  「検査2回で退院する人は少ない。症状がなくなって検査し、陽性になると患者の気持ちの落ち込みは大きい。ちょっとしたきっかけできつい言葉をぶつけられたこともあった」
(2)
「看取りすらできない」
  患者の容体が急変して死亡しても、家族には電話連絡のみで死後も会わせられないこれまで死後処置は専門の職員や業者が行っていたが、感染防止のため、遺体を包む透明の「納体袋(のうたいぶくろ)」に入れて棺に納めるまでの処置を看護師が担う。
  「患者が亡くなった場合、今までは家族の方々と一緒に体をふいたり、お別れの時間をつくったりしていた。今は看取(みと)りすらできない。遺体を棺に入れる経験もなかったので、かなりショックだった。気持ちの切り替えが難しく、本当に悲しい」

コロナ病棟の担当になってからは家族への感染を避けるため、自宅には帰らずに病院が用意したホテルで生活する日々が続く。
 「屋外で感染している人が多いと聞くので、(ホテルの)外に出ようとは思えない。私も隔離されているような暮らしだ。何か必要なものがあれば、家族がいない時間帯に取りに戻って、誰にも会わないようにしている」
 陽性患者を受け入れてから間もなく1カ月。感染のリスクと隣り合わせの状態に不安は強い。医療従事者に感染が広がれば医療崩壊につながりかねない、と危機感も強めている。ウイルスと戦う最前線にいるからこそ、切実に訴える。
 「収束はまだまだ先。(国民は)とにかく家にいてほしい。感染することで、自分だけでなく、家族や医療現場の人に感染させるリスクがある。今は我慢して家にいるのが一番安全だと思ってほしい」


2020.4.29-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58625020Z20C20A4CR8000/
緊急性高い症状注意を 厚労省が12項目公表

  厚生労働省は28日、新型コロナウイルス感染症の軽症者や無症状の感染者がホテルなどの宿泊施設や自宅で療養する際、注意すべき緊急性の高い症状を公表した。「胸の痛みがある」「肩で息をしている」「脈がとぶ」といった12項目の症状。一つでも当てはまれば自治体の相談窓口か宿泊施設の看護師らにすぐに連絡するよう呼び掛けている。

厚労省は埼玉県で50代と70代の男性2人が自宅待機中に容体が悪化して死亡したことを受け、軽症者や無症状者の療養先を原則ホテルや宿泊施設に切り替えた。ただ、施設の準備が整わないといった場合は、引き続き自宅療養を容認している。療養中に症状の変化に素早く気付いて対応できるよう、患者本人や家族に確認してもらいたい考え。
「表情・外見」「息苦しさ」「意識障害」に分けて緊急性の高い症状を示している。具体的には「唇が紫色になっている」「ゼーゼーしている」「ぼんやりしている(反応が弱い)」「横になれない。座らないと息ができない」などを挙げている。
軽症者は宿泊施設や自宅での療養中にウイルス量が増える可能性がある。そのため、自身で1日3~4回、朝昼晩や就寝前に症状をこまめに確認するよう求めている。〔共同〕


2020.4.29-東京新聞 TOKYO Web-https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020042801002798.html
知事会、緊急宣言は全国で延長を 特措法に罰則規定も要求

全国知事会は28日、新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言を、全都道府県を対象として5月6日の期限から延長するよう政府に緊急提言する方向で最終調整に入った。特措法に基づく休業要請に応じない事業者に対し、法改正で罰則規定を設けるといった対策強化も求める。29日のオンライン会合で提言案をまとめる方針だが、罰則強化を巡っては異論が出る可能性もある。関係者が明らかにした。
  緊急事態宣言は4月16日に対象が全国に拡大された。知事会は、コロナ終息のめどが立たず、大型連休後も県境を越えた人の移動によるリスクがあるため、全都道府県での宣言継続を国に求める。(共同)


2020.4.28-毎日新聞-https://mainichi.jp/articles/20200428/k00/00m/010/139000c
新薬特例承認 菅氏「アビガンは適用困難、レムデシビルは間もなく」 会見詳報

新型コロナウイルスの感染拡大などについて、28日午前の菅義偉官房長官の記者会見で質疑があった。新薬の特例承認制度を巡って、「国際共同治験を実施してきたレムデシビルは間もなく薬事承認が可能になる見込みだ」とする一方、「特例承認制度は海外で販売が認められるなど一定の要件を満たす医薬品が対象で、海外で新型コロナウイルス感染症に関して販売が認められていないアビガンに適用することは困難な状況だ」と説明した。
   また大阪府が休業要請したパチンコ店の一部が営業を続け、客が集まっていることについて、「人が集まる状況はさらなる感染リスクを高めるもので、ご自身の感染を防ぐためにもこれらの施設に行くことは控えていただきたい」と苦言を呈した。【秋山信一】


2020.4.27-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58543150X20C20A4PP8000/
レムデシビルまもなく薬事承認へ コロナ薬、首相表明

  安倍晋三首相は27日、新型コロナウイルス治療薬の候補である「レムデシビル」をまもなく薬事承認できるとの見通しを示した。海外での承認などを条件に審査手続きを簡略化する。承認されれば国内で最初に利用可能な治療薬になる。同日の衆参両院の本会議で語った。

  レムデシビルはエボラ出血熱の治療薬として米製薬会社のギリアド・サイエンシズが開発してきた。首相は「間もなく薬事承認が可能となる見込みだ」と説明した。承認は公的医療保険の下で薬を使う前提条件になる。
  レムデシビルには腎機能の低下など副作用も懸念されている。米欧やアジア各国が参加する国際的な治験を実施中で近く結果がまとまる予定だ。厚生労働省は海外で先に承認された場合、日本での審査を短縮する「特例承認」を適用する。
  首相は日本が開発した抗インフルエンザ薬「アビガン」の承認も急ぐと強調した。「希望する患者への使用をできる限り拡大し、可能な限り早期の薬事承認をすべく努力している」と述べた。「すでに2000例以上投与され、症状改善に効果があったと報告を受けている」と指摘した。


2020.4.23--産経新聞 THE SANKEI NEWS WEB-https://www.sankei.com/world/news/200423/wor2004230012-n1.html
「ほとんどの国は流行の初期段階」WHOテドロス事務局長が強調 新型コロナ

【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は22日、ジュネーブでの記者会見で、感染が拡大する新型コロナウイルスについて「ほとんどの国はまだ流行の初期段階にある」と述べた。一方で、WHOの新型コロナへの対策が遅かったと批判されていることを受け、テドロス氏は、WHOが1月30日に出した「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」をあげ、「適切な時期に宣言した」と強調した。
   テドロス氏は会見で、アフリカや中南米、東欧で感染者の増加傾向がみられるとの見方を示し、「ウイルスは長い間、とどまるだろう」と警告した。「(新型コロナが終息するまでの)道のりは間違いなく、長くなる」と予測した。
   米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、新型コロナの感染による死者が22日、世界全体で18万人を超えた。テドロス氏は「このウイルスは依然として非常に危険だ」とし、検査や患者の隔離などを徹底するよう改めて各国に呼びかけた。
   テドロス氏は緊急事態宣言について、「(宣言した当時は)中国以外では、感染事例がたった82で死者もいなかった」と主張。「世界が(新型コロナに)対応するのに十分な時間がある適切な時期に宣言したと思う」と正当性を強調した。
   緊急事態宣言をめぐっては、医療機関の検査態勢整備などを促す宣言が遅れたことで、感染拡大を招いたと非難されている。


大阪市 OOSAKA CITY-https://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000500067.html
新型コロナウイルス感染症に関連した人権問題について

新型コロナウイルス感染症に関する、誤解や偏見、忌避意識などにより、感染された人とそのご家族や周囲の人、治療にあたっている病院関係者、海外からの帰国者等に対する不当な差別、いじめ等があってはなりません。
  また、近年では、テレビや新聞などの報道機関だけでなく、SNS等での投稿や書き込みなど、誰もが情報を発信できるようになっているため、誤った情報や根拠のない噂等の不確かな情報に惑わされて、誹謗中傷や風評被害を発生させないようにしましょう。
  正しい情報に基づき、冷静な行動をこころがけましょう。

人権に関するご相談について(不当な差別、いじめ等の人権問題に関しては次の窓口にご相談ください。)
大阪市人権啓発・相談センター電話 06-6532-7830(なやみゼロ)
                    ファックス 06-6531-0666
電子メールによる相談
 大阪市電子申請システムを利用したメール相談についてはこちらから
 専門相談員直通のメール相談についてはこちらの送信フォームから送信するか、7830@osaka-jinken.netにメール送信してください。
相談受付時間
月曜日~金曜日 午前9時~午後8時30分(午後9時相談終了)
日曜日・祝日 午前9時~午後5時(午後5時30分相談終了)
※土曜日と施設点検日は休館です。
専門相談員による人権相談について詳しくはこちら(また、各区人権相談の窓口でもご相談をお受けしています。)


北播磨医療総合センターHP-http://www.kitahari-mc.jp/1063/15782.html

このたびは、当院において新型コロナウイルスの感染者が4人発生し、患者さんをはじめ、地域の皆さん、近隣の医療機関の方々には、大変なご心配とご迷惑をおかけし、お詫び申し上げます。
  現在、病院をあげて感染対策に取り組み、診察、治療を受けていただく患者さんに安心して医療の提供ができるよう取り組んでいるところですが、新型コロナウイルスの感染者が当院で発生したことを発表して以降、当院に来られている患者さん及びそのご家族、また当院の職員及びその家族に対する誹謗中傷や風評被害が多数見られ、当院としても心を痛めているところでございます。
  感染が確認された4人の職員と接触した方々はごく少数(特定済:現在健康観察中)であり、当院の患者さん及び職員の多くは接触していません。
  当院職員に対する誹謗中傷・風評被害の事例では、“バイ菌扱い”、“引越時に引越業者からキャンセル”、“タクシー乗車拒否”などがあります。
  酷い場合は、“接触していないのに家族が勤務先から有無を言わさず出勤停止を言われる”、“親族が介護施設の利用を見合わせるよう言われる”の事例もあり、実害も発生しています。
  これら誹謗中傷・風評被害に対しては、行政窓口に相談するとともに、内容によっては、名誉毀損、精神的苦痛、経済的損失に対する問題となる場合もあると考えております。
  当院は新型コロナウイルスによる医療体制の混乱に対し、入院・外来診療、救急受入の早期再開に向け取り組んでいるところであり、関わる医療従事者は地域医療を守るため、身体と精神を削りながら懸命に努力しているところです。
  地域の方々には、大変なご心配とご迷惑をおかけしているところですが、引き続きご理解とご協力をお願い申し上げます。


2020.4.8-神戸新聞 NEXT-https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202004/0013249943.shtml
姫路の精神科病院、感染確認1カ月 風評被害、差別浮き彫り 新型コロナ

新型コロナウイルスの感染が広がった精神科病院「仁恵病院」(兵庫県姫路市野里)で最初の感染が確認されてから間もなく1カ月となるのを前に、中島宣行理事長(70)と神立禮次院長(64)ら医師3人が神戸新聞社の取材に応じた。感染した患者に24時間態勢で寄り添い、院内での拡大も防ぐ-。病院スタッフは、医療従事者としての使命を果たすため総力を挙げた。家族にうつすことがないよう、自宅に戻っても車中泊を続けた看護師もいた。
   仁恵病院で最初の感染が明らかになったのは3月7日。看護師で、兵庫県内では初の医療従事者だった。同病院の関係ではこれまでに計14人の陽性が判明し、うち2人が亡くなった。
   病棟に元々入院していた患者約50人の中では11人が感染した。しかし精神疾患が理由で、重症者らを除き、感染症指定医療機関への転院は難航した。院長らによると、感染した患者は隔離した別のフロアに移し、担当する看護師を固定。防護服にゴーグル、手袋を着け、24時間態勢で食事や排せつなどの介助に当たった。
   ある看護師は感染者の担当を自ら引き受けた。勤務後も子どもらとの接触を避け、駐車場に止めた車で寝泊まりした看護師もいた。
   「感染するかもしれない距離で、懸命に患者と向き合う看護師がいる。その現実だけでも知ってほしい」。50代の男性医師がおえつを漏らした。訴えの裏には院外での想像を絶する困難もあった。

  「『これからどうなるんだろう』と、頭が真っ白になった」-。病院スタッフらを苦しめたのは、新型コロナの猛威に加え、未知の感染症があぶり出したともいえる社会の差別や分断だった。
   看護師の感染が確認された翌日の3月8日朝、神立院長は姫路市役所で、清元秀泰市長の緊急会見に同席した。あえて病院名の公表に踏み切ったのは、無用な臆測や誤った情報が広がるのを防ぐためだった。
   同じ頃、病院では呼び出しを受けたスタッフが、以前から入院していた患者の体調確認に追われていた。患者の中には、マスクを着けてもすぐに外したり、目につく物に触りたがったりする人がいる。スタッフは根気強く病室を消毒し、その後も、増え続ける感染者への対応や、難航する感染症指定医療機関への転院調整などに追われた。中島理事長が強調する。
   「患者の命を守るのは、医療従事者として当たり前のこと。それでも、使命を尽くすスタッフの姿を見ると、言葉が出なかった」
   過酷な環境は院内だけではなかった。患者や医療スタッフ、その家族らへの風評被害が日増しに激しくなっていった。
   子育て中の病院スタッフは、預け先の保育所から「休ませてくれますか」と言われた。市保健所に本当に休ませる必要があるのかどうかを確認した上で、再度問い合わせると、保育所は渋々「受け入れる」と改めた。
   また40代の女性医師によると、通院患者の一人は別のクリニックを訪れた際、受付で追い立てられ、消毒液を吹きかけられた。提出した「お薬手帳」に「仁恵病院」の文字があったためとみられる。
   病院、勤務先、介護施設、保育施設…。日常のさまざまな場で偏見にさらされた。「元々あった障害者らに対する差別が、新型コロナによって先鋭化したように感じる」。神立院長はそう憤る。
   仁恵病院での感染確認が途絶えて5日で2週間。ウイルスの潜伏期間も最長2週間とされ、その上限に達した。中島理事長は「感染症で患者さんが亡くなり、本当につらい。今後への不安も大きいが、頑張ってくれているスタッフと共に、外来診療の再開に向け一歩一歩進んでいきたい」と院内感染の早期終息へ強い決意を示した。(小川 晶)


厚生労働省HP-https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00011.html
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議


2020.3.28-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20200328/2020007023.html
神大教授 100年に一度の危機

世界で感染拡大が続く、新型コロナウイルス。
兵庫や大阪でも、感染者の増加を受けて不要不急の外出を控えるよう呼びかけるなど緊張が高まっています。
  いまの感染の状況と今後について、感染症対策が専門の神戸大学・岩田健太郎教授に聞きました。
(インタビューは3月25日に実施)

<兵庫県内の感染“食い止められている”>ーまず、地元の兵庫県内の状況について、どう見るかー
  兵庫県内では5つのクラスター(感染者の集団)が発生している。
姫路市の精神科病院、小野市の総合病院、宝塚市の病院の3つの医療施設、それから伊丹市のデイケア施設、神戸市の保育園。
  きょう(3月25日)の段階では、小野市の総合病院や神戸市の保育園のクラスターは、ほぼ終息している。宝塚市の病院も終息に近づいている。姫路市の病院は、患者特有の感染対策の難しさもあって、まだ感染者が出ている。ただ、県全体では、当初、懸念していた医療体制の崩壊は起きていない。
  医療機関で感染者が出てしまうと、医療従事者が濃厚接触者になるので、外来や入院の受け入れを取りやめることになる。そうすると周辺の病院にしわ寄せが来る。実際、そうした事態も起こっていたが、いま、なんとかうまく乗り切っている。もっと被害が広がった可能性も十分想定できたが、兵庫県内でのクラスター対策、つまり濃厚接触者の捕捉や感染者の把握がうまくできていた結果だと思う。
  それでも安心はできない。あるクラスターを抑え込めても、どこからか別のクラスターが発生するかもしれない。感染経路が分からない人が新たなクラスターを作り、感染経路の捕捉や抑え込みができなくならないようにするのが大事だ。

現時点で、兵庫県内で感染経路が特定できない患者は約10人とされ、数は多くないが、いま、外国、特にヨーロッパから戻ってきた人を中心に感染者が見つかっている。東京では、感染経路が追えない人が多く見つかっている。感染者の経路を捕捉し損なうと、ヨーロッパやアメリカのように、爆発的に感染者が増えてしまう。今は大丈夫でも、いつ、そうした最悪のシナリオに転じるか全く予想できない。

<最悪のシナリオ 感染者急増で医療崩壊>ーその最悪のシナリオとはー
  オーバーシュート(爆発的感染)が起きてしまった時だ。感染者が短期間のうちに何百人何千人と一気に増える。このうち2割が重症化し、たちまち病院を埋め尽くす。自分が診察する感染症指定医療機関では、いま数人の重症患者を治療しているが、オーバーシュートが起きると、こうした患者が桁外れに増えていく。病院に整備されている人工呼吸器が足りなくなり、呼吸状態が悪くなっても何もできないという状況が生まれてしまう。
  ヨーロッパでは救急車が手配できず、医療機関にたどりつくことすらできない状況が起きている。こうした医療崩壊が最悪のシナリオだ。日本は常に医療にアクセスできるし、対応できている。まだ、最悪の状況からは、かなりかけ離れていると言っていい。
ー世界で感染者が爆発的に増える中、日本の感染者数は少なすぎるという指摘があるー。
  検査数が少なすぎて実際の感染者数を見誤っているのではないか。そうした指摘は、確かに海外メディアなどから寄せられている。しかし、日本は、ドイツなど一部の国と違い、そもそも感染者の全数把握を目指していないことに注意すべきだ。
   日本は、選択的に検査を行う方針をとっている。感染者がこれだけ増えると、その数を正確に把握すること自体、あまり意味を持たない。むしろ感染者の傾向、トレンドをしっかり押さえて、重症者、死亡者をいかに少なく抑えるかがポイントだ。数が把握できていなくても、日本が、諸外国よりもずっと抑え込めているのは事実である。
<軽症者・無症状患者 “居住スペース”確保も手か>ー最悪のシナリオ、医療崩壊に陥らないためにどうすべきかー
  当初から指摘しているが、無症状の人や軽症の人は入院すべきでない。対処すべきは患者で、ウイルスではない。病院の中にウイルスを持っている人が増えれば増えるほど、院内での2次感染のリスクも高まる。軽症者や症状がない人は入院しない方がいい。
  ただ、中国では、自宅で家族から感染するケースが結構起きているそうで、東北医科薬科大学が家庭内の感染対策の手引きを発表している。しかし、それでも管理が難しい人はいる、例えば、認知症や徘徊をする人。軽症であっても、すべて家庭内で管理するのは難しい。
  今後、武漢で行われたように軽症の人の居住スペースのようなところを作るのがいいかもしれない。そういったものを作ることで病院の負担を減らせる。
ー病院での院内感染も医療崩壊につながる。患者にどう接しているのかー
  私が勤務している病院では、新型コロナウイルスの患者やその疑いの患者を診察する際、聴診器は使っていない。診察の際、防護服を着用するが、耳、首回りが弱点で、聴診器を使うとウイルスに触れる可能性がある。患者さんの胸の動きと、酸素飽和度やモニターを見れば、聴診器を使わなくても呼吸状態が把握できる。
  日常モードであれば、聴診器を使って異常な音を把握するが、使わなくても「それなり」に把握ができる。この「それなり」がいま大事で、100点満点の医療を目指すべきではない。
  「ふだんならこうしている」という発想を全部捨てるべき。看護師さんなら、ナースコールがあればすぐに現場に行ってベッドサイドで対応するのが一般的だが、できるだけ現場に行かない工夫が必要。例えば電話で対応できることは全部、電話で対応する。現場主義に陥らないことが大事で、とにかく医療従事者を守る。守るためにリスクを背負わない。
  この新型コロナウイルス感染症は、1918年のスペインかぜ、4000万人が命を落とした第一次世界大戦の頃の感染症以来の、おそらく人類にとって最大の感染症クライシスで、100年に1度の危機と言ってもいい。こうした超非日常において、日常的な対応を取ることはやめるべき。
<五輪延期は「唯一の選択肢」>ー東京五輪の1年程度の延期はどう評価したかー
  日本も失敗を重ね、ようやく軌道修正が大事と自覚できるようになってきた。その象徴がこの東京オリンピック・パラリンピックの延期の決断だ。
  2016年のブラジルのリオオリンピックでも感染症のリスクがあった。
あの時はジカ熱、蚊に刺されて起こる感染症が起きた。妊婦が感染すると小児の先天性異常のリスクが高まるとのことで、非常に危惧されていた。リオの時は、ほとんどブラジルだけの感染症だった。ブラジルの感染対策をきっちりやって、抑え込むことで安全にオリンピックを開催することができた。
  今回の新型コロナウイルスの場合は状況が違う。東京で感染対策を進めることが必要だが、仮に東京で抑え込んだとしても、選手や観客を世界中から招かなければいけない。
  ところが世界ではコロナウイルスの感染が爆発的に広がっていて、ヨーロッパ、アメリカ、南米、オセアニア、それからアフリカで感染が起きている。このうち、どこも終息の見込みが立っていない。おそらく、7月までに全世界的に終息させるのはほぼ不可能だ。選手が集まった時に、今、帰国者に対して行っているように、2週間の隔離をすることは、選手には受け入れられないだろう。
  そして、多くのスポーツは、我々がリスクと考える、狭い空間でたくさんの人がプレーする。レスリング、柔道、バドミントン、卓球、バスケットボールと、閉じた空間でいろんな人が集まり、接触がある。これはもう明らかに感染リスクだ。
  こうした目の前のリスクを正しく認識すると、いま、オリンピックを延期することは、我々がとれる唯一の選択肢と分かる。少なくとも7月に開かないと決めるのは、唯一の正しい選択だった。その選択をしたことはよかった。多くの海外の選手も、リスクを背負ったままでオリンピックを開催するのはよくないと言っているし、支持されるべき判断だ。
<今後は… コロナと共存も1つのシナリオ>ー終息はいつになるのかー
  半年で終息する可能性はきわめて低い。日本国内ではある程度終息する可能性はあるが、世界的に終息する可能性はきわめて低い。日本を鎖国状態にして、抑え込む方法はあるかもしれないが、それはもはや日常ではない。
  2009年の新型インフルエンザは、実はいまも流行している。あのとき、あれだけ騒いだインフルエンザは10年以上たっても今、日常的に流行し続けている。新型コロナウイルスもそうなってしまうことがあり得る。
  コロナウイルスと一緒に共存していく社会も想定しないといけない。いま、武漢では感染が抑えられ、ビジネスも8割方、再開しているらしいが、海外からの感染の輸入例はまだ起きていて、感染リスクゼロという状況になってきてはいない。武漢は分かってるだけでも8万人、それ以上の感染者が出たと言われているが、人口1000万もいるので、ほとんどの人がまだ感染していないという考え方もできる。サーモグラフィーを街じゅうにつけて、緊張したレベルが続いている。
  もしかしたら、それが、明日の我々の姿かもしれない。
つまり、コロナウイルス感染症のリスクが、交通事故、地震、大雨のように、常に我々の日常の隣にいるみたいな生活を続ける、そういう社会もひとつのシナリオだ。
ー感染対策はいつまで…ー
  見通しがつかないが、長期戦になるのは間違いない。
  ただ、都市機能の制限を強くし過ぎると人々は疲れるし、飽きる。そうすると慣れが生じてきて、日常生活に何となく戻ってしまう。油断が広がると、まん延のきっかけになる。
  ある程度リラックスする時間を意図的に作らないと疲れてしまう。上手に抜き、必要な時に緊張する。病院の中でもそうだが、緊張した状態が続くとミスが増える。上手な休養の取り方も必要だ。
  行政も個人もこの線引きを常に微調整する必要がある。地域によって感染の規模やリスクが違うので、それぞれにおいてテンションの上げ方、下げ方を正確に判断することが必要。
  従来の日本の感染対策では、全国一律に同じ対策をとっていた。厚生労働省が指摘したことを、そのまま自治体や保健所が受け取って、上意下達のやり方だったわけだが、今回の新型コロナウイルス感染症では通用しない保健所、自治体がみずから判断・調整し、刻々と対応を変えていかないといけない。
日本の社会が昔から苦手としていた、その場その場の状況判断が必要とされているわけだが、やらなければならない。


2020.3.27-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200327/k10012352731000.html
「感染の増加は氷山の一角」国連事務総長が危機感

国連のグテーレス事務総長は、G20=主要20か国の首脳によるテレビ会議で、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大について、「感染者は加速度的に増加しているが、氷山の一角にすぎない」として危機感を示しました。
  国連によりますと、グテーレス事務総長は、世界で40万人を超えた新型コロナウイルスの感染者について、「最初の10万人になるのに3か月かかったが、次の10万人は12日、次の10万人は4日、そして4回目の10万人はわずか1日半だ。加速度的な増加であるが、同時に氷山の一角にすぎない」と述べて、危機感を示しました。
  そのうえで、最貧国や途上国でのさらなる感染を防ぐため、各国の中央銀行が連携して債務の利払いを猶予したり、国際社会が経済制裁を科している国に対し、制裁を緩和したりする措置を検討するよう提案しました。
  こうした中で北朝鮮やシリア、イランなど国連安全保障理事会の決議やアメリカ政府の独自制裁の対象となっている7か国と安保理の議長国、中国の国連大使が25日、グテーレス事務総長宛てに経済制裁の即時解除に取り組むよう要請する書簡を連名で送ったことが明らかになりました。
  グテーレス事務総長は、こうした国への人道支援について迅速で無条件の実施の重要性を強調していますが、安保理やアメリカは、別の目的に流用されないよう透明性が確保される人道支援に限って認めていて、今後、調整が行われるのか注目されます。


2020.3.27-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200327/k10012352421000.html
新型コロナウイルス 重症患者急増に危機感 治療した医師語る

新型コロナウイルスに感染し、一時、人工心肺装置が必要になるほど、症状が悪化した患者の治療などに当たっている医師がNHKのインタビューに応じました。この患者は回復しましたが、医師は、今後、重症の患者が急増すれば、医療現場が崩壊しかねないと警鐘を鳴らしています。
  インタビューに応じたのは、愛知県瀬戸市にある公立陶生病院の武藤義和医師です。
  武藤医師は、新型コロナウイルスに感染した患者の治療や、ほかの医療機関の医師からの相談にあたっていて、重症化する患者について、「当初はせきや熱などかぜの症状と全く区別がつかないが、発症から1週間くらいで突然、呼吸の状態が悪くなり、重症化する人がいる」と指摘しました。
  このうち、70代の女性1人は、せきなどの症状が出始めて1週間後に、自力で呼吸ができなくなるまで症状が悪化したということです。
  このため、「ECMO」と呼ばれる人工心肺装置を使って血液中に直接、酸素を送り込んで肺の機能を一時的に代行しながら、未承認の薬を投与して治療したということです。
  その後、患者は回復したということで、武藤医師は「薬は効果がはっきりしたわけではないが、徐々に治療の方法が見つかってきていて、勇気づけられている」と話しました。
  一方で、ECMOを使った治療は、医師や看護師などによる24時間体制での対応が必要で、負担が極めて大きいとして、「今後、患者が増えると、医療現場が崩壊して、助けられる命が助けられなくなるおそれがある」と述べて、危機感を示しました。


2020.3.26-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200326/k10012350811000.html
「リーマンショックより深刻になるおそれ」WTO事務局長

WTO=世界貿易機関のアゼベド事務局長は25日、インターネット上にメッセージを公開し、新型コロナウイルスの影響による景気の悪化や雇用の喪失は2008年の世界的な金融危機の時より深刻化する可能性があるという見方を示しました。
  この中でアゼベド事務局長は「新型コロナウイルスの世界的な大流行は経済や貿易などに甚大な打撃となる。景気の悪化や雇用の喪失はリーマンショックよりも深刻になるおそれがある」と述べました。
  そのうえで「国際協調に努めることで経済危機に対抗する力が高まる。貿易は生活必需品や食品などを効率的に供給する機能であり、感染拡大が落ち着けば、より速く力強い回復を世界にもたらすことになる」と述べて、危機の克服には国際的な協調と開かれた貿易体制の維持が不可欠だと訴えました。


2020.3.15-Yahoo!!Japanニュース-https://news.yahoo.co.jp/byline/okadayuka/20200315-00167755/
相模原中央病院

新型コロナウイルス感染症の治療に当たった相模原中央病院の医師らが3月11日に公開した論文が、反響を呼んでいる。
   同院には、新型コロナウイルス感染症による肺炎で日本で最初に命を落とした患者が発病当初に入院していた。この患者を担当していた看護師の感染が2月中旬に分かり、同じ病棟の入院患者3人も発症し、院内感染の事例として注目を浴びた。
   論文には、入院患者の治療経過だけでなく、同院が置かれていた厳しい状況が書かれている。例えば、感染症専門病院へ重症者の転院を何度も依頼したが受け入れられず、専門外の医師が手探りで治療せざるを得なかったこと、風評被害により同院の職員というだけで世間から接触を拒まれたこと――などが記されており、「涙なしには読めない」「序文だけでも必読」などと反響を呼んでいる。

風評被害にさらされた」「病院としての機能喪失」

 同院は外科が中心で、常勤の感染症専門医、呼吸器科専門医はいない。論文の筆頭著者も、同院の脳神経外科医だ。
   同院に2月上旬に入院し、別の病院に転院後に死去していた患者が、新型コロナウイルス感染症にかかっていたことが判明。これを受けて医療者や患者を検査したところ、2月中旬、この患者を担当していた看護師1人と、患者3人への感染が判明した。
   論文の序文によると、当時は市中で新型コロナ肺炎が発症し始めたころで、病態や治療法も分からなかったことから、「様々な憶測に基づく風評被害にさらされた」という。例えば、同院の職員というだけで世間から接触を拒まれたり、他院から非常勤医師の派遣を断られたりしたという。
   また、発症者が出た同院の病棟は新規受け入れを中止した上、発症者のいない他の2病棟も閉鎖し、外来を全面停止するなど、「通常の感染対策では考えられない状況にまで追い込まれ」「まさに病院としての機能を喪失する事態に」なったと振り返っている。
感染症専門病院への転院断られ、非専門医が手探りで治療
 患者3人のうち2人は重症化したため、2月下旬、感染症専門病院にへの転院依頼を再三にわたって行ったが、どの病院も、大規模病院であっても、「現時点での対応が困難」と、転院を拒まれたという。
   このため、常勤の外科医など専門外の医師が、非常勤の呼吸器内科医のアドバイスを受けながら「手探りで」治療することを余儀なくされた。また同院には感染症対応病床や陰圧室もないため、感染者全員を個室に隔離し、部屋への入室時には防護具を使い、職員全員で院内を消毒する――などの感染症対策を施した。その後、院内で発症者は出ていないという。
   論文の謝辞には、「病態もわからない不安要素が強い中で、感染伝播の危険を顧みずに積極的に感染対策、防御策を尽くしてくれた外科病棟看護師ならびにコメディカル(編注:医師・看護師以外の医療従事者)の諸氏に、心から謝辞を申し上げたい」と書かれており、当時の厳しい状況に、勇気を持って対峙した関係者の姿……対峙せざるを得ないほど現場の状況が逼迫していた様子が浮かび上がる。







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