新型コロナウイルスの発祥ニュース-1



厚生労働省-https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/newpage_00034.html
新型コロナウイルス感染症について

大臣記者会見概要
  8月28日、新型コロナウイルス感染症対策本部において、厚生労働省から「新型コロナウイルス感染症に関する今後の取組」を提出し、本部として決定されました。

  お手元に配布していますが、本日の新型コロナウイルス感染症対策本部において、私から新型コロナウイルス感染症に関する今後の取組について説明いたしました。そして、本部で決定されました。その内容について、ご報告申し上げたいと思います。
  新規感染者数については、ここ最近減少傾向にあり、もちろん引き続き警戒は必要ですが、専門家からは、積極的に検査を実施してクラスター感染の対象を捉え、早期に対策を講じたことが感染拡大の抑制につながっているとの評価もいただいています。
  これは何よりも、医療現場等の前線において、感染リスクがある中で治療や、あるいは感染防止に当たっていただいている医療従事者の方々はじめ、多くの関係者の皆さま方の努力の賜物だと思っております。改めて感謝申し上げたいと思いますし、また、国民の皆さま方においても3密を始め、様々な行動において感染防止を意識していただいて、そして新たな生活様式に取り組んでいただいている、そのことに感謝申し上げたいと思います。
 そうした中、新型コロナウイルスに感染された方々の状態の分析、今後の取組の本文1ページ目に書いてありますが、若年層をはじめ感染者のうち8割の方々は軽症または無症状のままで治癒をされている、その一方で高齢者や基礎疾患を有する方を中心として、2割の方々は肺炎症状が悪化し、更に5%程度の方々は人工呼吸器管理などが必要になるということです。
 こうした新たな知見などを踏まえますと、この感染症を過剰に恐れ社会経済活動を停止させるのではなく、メリハリの効いた対策を効果的に講じていくことによって、重症者や死亡者をできる限り抑制しつつ、社会経済活動を継続することが可能になるとされております。こうした考え方の下、今後の季節性インフルエンザの流行期も見据え、重症化するリスクが高い高齢者や基礎疾患のある方への感染防止を徹底するとともに、医療資源を重症者に重点化していくこととしております。
 今回そうした考え方に沿ってこの取組においては7つの柱でまとめさせていただいておりますが、今日は政策目標と絡んで説明させていただきたいと思います。お手元の資料をご覧ください。

 大きく5つの政策目標を掲げておりますが、まず1点目の高齢者や基礎疾患を有する方への感染防止の徹底ということであります。そして、医療資源を重症者に重点化し、高齢者をはじめとした感染者の命を守るということに全力を挙げております。対比表の7つの取組の中で、黒文字で書かれたものがこれに関連する施策であります。
 まず、1つ目の点については、お手元の新型コロナウイルス感染症に関する今後の取組の本文2ページ目の1の丸でありますが、具体的に医療提供体制について、軽症や無症状の方には宿泊療養や自宅療養での対応を徹底し、医療資源を重症者の治療に重点化するということ。
 それからもう1点。感染症の権限の運用についても、指定感染症という位置づけは維持しつつ、政令改正も含めて検討し、こうした方向性にあったものに見直しをしていきます。感染症法上の指定感染症については、別途資料をお配りしている参考資料の1ページ目ですが、感染症法に位置づけられていない感染症は指定感染症として具体的な感染症名や講ずることのできる措置を個別に政令で指定でき、また新しい知見を踏まえて政令改正により、講ずることができる措置の変更が可能とされているわけです。
 こうした点を踏まえて、先ほど申し上げた見直しを図っていきたいと考えております。また、検査体制についても重症化するリスクが高い高齢者への感染を未然に防ぐため、積極的な検査を実施していくことにしております。
 対比表の2の検査体制の抜本的な拡充の2つの黒丸であります。記述としては3ページ目の2の2つ目と3つ目の丸に係る話でありますが、1つは感染者が多数発生している地域などでは、医療機関や高齢者施設等に勤務する方や、入院・入所者を対象に、症状はなくても定期的に検査を実施する、また、市区町村において個人の希望に基づき、一定の高齢者や基礎疾患を有する方に検査を行う場合には、国が支援する仕組みを構築し、そうした検査も進めていきたいと考えております。
 それから2点目が、対比表の黄色の部分、秋冬のインフルエンザ流行への備えであります。関連する施策が黄色い文字で書かれておりますが、秋冬にかけて季節性インフルエンザの流行期が到来し、発熱等の症状がある方が大幅に増え、検査や医療需要が急増することが見込まれております。
 こうした中で、検査体制、医療体制をしっかりと確保し、安心して医療機関を受診していただけるような体制を構築していく必要があります。具体的には、本文3ページ目の2の1つ目の丸ですが、季節性インフルエンザの検査の需要は1シーズンで約2,000万から3,000万件と見込まれております。
 新型コロナウイルスの検査についても、地域の医療機関で簡易かつ迅速に行えるよう、抗原簡易キットの生産をメーカーに対して要請し、1日平均20万個程度を確保していきたいと考えております。併せて、PCR検査や抗原定量検査の機器の整備を促進し、その時点における最新の検査手法を活用しながら、必要な検査体制の確保を図ってまいります。
 もう1点、本文4ページ目の1つ目の丸の部分に係るわけですが、発熱患者の方が、帰国者・接触者相談センターを介することなく、かかりつけ医等の地域で身近な医療機関に直接相談、受診し、必要に応じて検査を受けられる体制も整備してまいります。
 3点目は、感染拡大防止と社会経済活動の両立、これは対比表の緑の部分です。1点目は一番下の国際的な人の往来に係る部分ですし、本文ですと6ページ目の7ということになります。国際的な人の往来を部分的、段階的に再開していけるように、入国時の検査体制について、9月には1万人超の検査能力を確保してまいります。
 併せて、ビジネス目的の出国者が検査証明を迅速に取得できる仕組みを、10月を目標に構築していきたいと思います。それから、本文の3ページ目の2つ目の丸ですが、地域の感染状況を踏まえ,感染が確認された店舗に限らず、地域の関係者を面的に幅広く検査することで、感染拡大を未然に防ぐ対策も進めてまいります。
 また、本文4ページ目の4ポツの1つ目の丸ですが、既に新型コロナウイルスの治療薬として活用されているレムデシビルデキサメタゾンの供給確保を図りつつ、海外も含めた臨床研究の推進などによって、新たな治療薬の研究開発を支援し、そうした治療薬が一日でも早く使用できるように、我々としても体制を構築していきたいと思います。
 それからもう1点はワクチンであり、本文5ページ目の1つ目の丸です。来年前半までに全国民に提供できる数量の確保を目指し、国内外を問わずワクチンの供給に関する契約の締結を進めてまいります。
 また、国が主導して身近な地域で接種できる仕組みなどを構築していくとともに、2009年の新型インフルエンザの際にも我が国や諸外国で同様の措置が取られたように、ワクチンによる健康被害を賠償すること等により、製薬企業に生じた損失を国が補償することができるよう、接種の開始前までに法的措置を講ずることといたします。ワクチンの確保については、法的措置を講ずるという重要な行政上の方針決定も含むことから、本日別途閣議了解が行われたところです。
 なお、ワクチンの交渉状況について、ファイザー社とアストラゼネカ社の話は既にお話したところですが、モデルナ社のワクチンについて、武田薬品工業株式会社による国内の販売・流通の下で、来年上半期から4,000万回分以上の供給を前提として、モデルナ社及び武田薬品工業株式会社と現在交渉を進めているところです。
 それから4点目の最前線の医療機関や保健所への支援であります。これは対比表の赤い部分であり、関連施策は赤文字で書かれていますが、最前線で新型コロナウイルスに立ち向かっていただいております医療機関や保健所に対して、強力に支援してまいります。
本文4ページ目の1つ目の丸の中でありますが、患者を受け入れて、必死の思いで治療に当たっておられる医療機関の経営が悪化するようなことはあってはなりません。このため、先般の二次補正予算による支援に加えて、こうした医療機関の安定的な経営を確保するための更なる支援を行います。
 また、新型コロナウイルス感染症患者への医療を含め、感染防止の観点から地域全体の医療提供体制を維持・確保するための取組や支援を行ってまいります。本文4ページ目の3つ目に関連しますが、現場の医療従事者を感染から守るため、今後の感染状況に関わらず、十分な量の医療物資を調達・備蓄するとともに、G-MISなどにより医療機関における物資の状況を把握し、不足しそうな場合には、緊急配布できる体制を構築してまいります。
 また、本文5ページ目の5の1つ目の丸ですが、保健所の皆さまには住民の方などからの相談、検査・入院の調整、積極的疫学調査の実施など、日々大変な業務に取り組んでいただいているところです。感染者が多数発生している地域の保健所を応援するため、全国から保健師等の専門職を緊急で派遣するスキームを構築してまいります。
 最後でありますが、感染症危機管理体制の強化です。対比表では青い部分、関連施策は青い文字で記載しています。感染症危機管理時において、迅速な情報集約、対策実施を可能とする危機管理体制を強化してまいります。
 本文5ページ目の6の1つ目の丸ですが、国と自治体の権限・役割の見直しや、感染症危機管理における司令塔機能の強化を図ってまいります。また、感染症に関する様々な情報を国立感染研究所に集約をし、国立国際医療研究センターと連携し、感染症の感染力や罹患した際の重篤性の迅速な評価、情報発信を可能とする仕組みを構築してまいります。
 また本文6ページ目の1つ目の丸ですが、実地疫学専門家の育成・登録を行い、有事に国の要請で迅速に派遣できる仕組みを整備するとともに、必要な国立感染症研究所の体制強化も図ってまいります。 新型コロナウィルス感染症は今後も我々の生活に大きな影響を及ぼすと考えておりますが、こうした中にあっても、政府としては、高齢者などの皆さんの命を守り、感染拡大防止と経済活動の両立にしっかりと道筋をつけるため、これまで得られた新たな知見に基づく、今ご説明しました施策を確実に、また、強力に進めていきたいと考えております。
 改めて事業者の皆様には、業種ごとの感染拡大防止予防ガイドラインの遵守をお願いするとともに、国民の皆様には、引き続き、3密や大声をあげる環境を回避していただく、マスクの着用や手指消毒、換気の徹底など、基本的な感染対策を行い、「新しい生活様式」を実践していただければと思います。

 もう1点ございます。雇用調整助成金などについてです。雇用調整助成金については、今般の感染症の影響を踏まえ、助成額上限の1万5,000円への引上げ、助成率最大10分の10への引上げなど、これまで前例のない特例措置を講じてきております。
 併せて、事務処理や資金繰りの面から、休業手当の支払いもままならない中小企業の労働者を支援するため、労働者本人が申請できる新型コロナウイルス感染症対応休業支援金制度を創設しました。こうした特例措置については9月末に期限を迎えることになっておりますが、現下の情勢を踏まえ、引き続き雇用を維持し、働く皆さんの暮らしを守るため、12月末まで延長いたします。
 その上で、感染防止策と社会経済活動の両立が図られる中で、休業者数・失業者数が急増するなど、雇用情勢が大きく悪化しない限り、段階的に通常の制度に戻していくものとしております。また、現在も一部の学校や施設等において集団感染が見られることもあり、「小学校休業等対応助成金・支援金」や「新型コロナウイルス感染症に関する母性健康管理措置による休暇取得支援助成金」についても、9月末となっている期限を12月末まで延長することにしています。
 併せて、「新たな日常」の下での経済・社会活動に適合した雇用の実現に向けた総合的な支援の在り方も検討していきたいと考えております。私の方からは以上です。


KADOKAWA文芸WEB-https://kadobun.jp/feature/interview/9yhcdzonav40.html
新型コロナウイルスはなぜ発生したのか(いつ収まるのか『感染症の世界史』著者、石弘之さんインタビュー)

(1940年生まれ。東京大学卒業後、朝日新聞入社。96年より東京大学大学院教授、ザンビア特命全権大使などを歴任。主な著書に『地球環境報告』『鉄条網の世界史』ほか多数。)

  2019 年末に初めて確認された新型コロナウイルスの感染者・・・(「マラリア四回、コレラ、デング熱、アメーバ赤痢(せきり)、リーシマニア症、ダニ発疹熱各一回、原因不明の高熱と下痢数回……」etc.経験者です)
  これらは、アフリカやアマゾン、中国、ボルネオ島などで長く働いていたので、さまざまな熱帯病や感染症の洗礼を受けました。
  感染症は環境の変化から流行するというのが持論です。西アフリカのエボラ出血熱の大流行は熱帯林の破壊が原因であり、マラリアやデング熱などの熱帯病は温暖化で広がっています。
  感染症は、動物の体内にいたウイルスが一番初めにうつった「ゼロ号患者」から家族や職場や医師などの周辺者、さらに通勤電車や病院内などでの偶発的な感染者を経て、市中感染、アウトブレイク(感染爆発)へと発展していきます。
  今は市中感染がはじまった段階ではないでしょうか( 2 月中旬)。ということは、無症状の感染者やインフルエンザなどと混同された人が、感染を広げている可能性は高いと思います。

―そもそも「コロナウイルス」とはどういったものですか。   コロナウイルスはごくありふれたウイルスです。風邪の原因ウイルスは数種類ありますが、私たちが日常的にかかる風邪の 10 ~ 15 %は、コロナウイルスによって引き起こされています。
  コロナウイルスが最初に発見されたのは 60 年ほど前のことです。風邪の患者の鼻から見つかりました。ただコロナウイルスの歴史は非常に長く、遺伝子の変異から先祖を探ると、共通祖先は紀元前 8000 年ごろに出現していたようです。以来、姿を変えてコウモリや鳥などさまざまな動物の体に潜りこんで、子孫を残してきました。 風邪を引き起こすほど身近なのに、命を奪うほど凶暴なものもいるとは……。   コロナウイルスの仲間による感染症は、ヒトに感染してカゼの症状を引き起こす 4 種類と、新型コロナウイルスのように動物を経由して重症肺炎の原因になる 2 種類の計 6 種が知られています。
  感染者を死に至らしめる可能性のあるコロナウイルスはこれまでに 3 回出現し、パンデミック(世界的流行)引き起こしています。最初は 2003 年のSARS(重症急性呼吸器症候群)、次が 2012 年のMERS(中東呼吸器症候群)そして今回です。ウイルスが世代交代を繰り返しているうちに、突然変異が蓄積して重篤な症状を起こすように変異したのでしょう。

ヒトは微生物に 1 勝 9 敗 石さんはご著書『感染症の世界史』のなかで次のように警告していました。 
(人間の社会の変化のすきをついて侵入してくる病原体は、それぞれ異なった場所や時期に根を下ろし、その後は人間同士の接触を通じて新たな地域に広がっていく。もしかしたら、第二、第三のSARS西ナイル熱がすでに忍び寄って、人に侵入しようと変異を繰り返しているかもしれない。)(『感染症の世界史』より)   ウイルスの唯一の目的は「子孫を残すこと」につきます。地上最強の地位に上り詰めた人類にとって、唯一の天敵が病原性の微生物です。約 20 万年前にアフリカで誕生した私たちの祖先は、数多くの病原体と戦いながら地球のすみずみに広がっていきましたが、とくにウイルスは強敵でした。知られないままに、多くの地域集団が全滅させられたことでしょう。人類の歴史は 20 万年ですが、微生物は 40 億年を生き抜いてきた強者です。
うーん、ウイルスが強敵といわれても想像がつきません。
  これまで  1勝 9 敗ぐらいでヒト側の負けが込んでいるのですよ。勝ったのは 1977 年以来発病者が出ていない天然痘と、ほぼ根絶寸前まで追い込んだポリオぐらいでしょう。

 たとえば、1918 ~ 19 年の「スペインかぜ」の世界的流行では 3000 万~ 4000 万人が亡くなりました。近年の再検討では、8000 万人以上ともいわれています。以前も述べたと思いますが( https://kadobun.jp/feature/interview/80.html )、とくに第 1 次世界大戦の戦場になった欧州の流行は激烈をきわめ、大戦の終結が早まったほどです。
  その後も、1957 年の「アジアかぜ」、1968 ~ 69 年の「香港かぜ」、どちらも 100 万人以上が亡くなっています
  アメリカでは現在、インフルエンザが大流行していて、アメリカ疾病対策センターは、少なく見積もっても 2600 万人が感染し、死者は少なくとも 1 万 4000 人と発表しています。( 2 月 19 日CNNニュース)。日本でもインフルエンザで、毎年、数千人が命を落としていますし、はしかや風しんの流行も止められません。
ウイルスに意識を向けたことがないので気付きませんでした。
  ヒトと微生物の戦いは、まさに「軍拡競争」です。ヒト側がワクチン、新薬などを繰り出せばウイルス側は変幻自在に変異して、せっかく獲得したヒトの免疫をかいくぐり、薬剤に耐性をもつウイルスで攻めてきます。
  現在、世界中でウイルスの検査法の開発やワクチンづくりが行われていますが、できあがったころには、ウイルスの方はさらに進化して、ワクチンが効かなくなっているかもしれません。
今後も、今回の新型コロナウイルスのような新型の感染症は登場しますか。
  ヒトと微生物の戦いは未来永劫つづくものだということは、『感染症の世界史』をお読みいただければ、その理由がわかると思います。
  私たちは、過去に繰り返されてきた感染症の大流行から生き残った「幸運な先祖」をもつ子孫であり、その上、上下水道の整備、医学の発達、医療施設や制度の普及、栄養の向上など、さまざまな対抗手段によって感染症と戦ってきました。それでも感染症がなくなることはありません。
  私たちが忘れていたのは、ウイルスも 40 億年前からずっと途切れずにつづいてきた「幸運な先祖」の子孫ということです。しぶとく生き残ってきたヤツらなのです。

ウイルスは普段、どこにいるの?
ところで 40 億年も生き抜いてきたウイルスたちは、普段はどこにいるのですか。
  多くのウイルスは、野生動物、家畜、そして人の体の中に潜んでいます。たとえばオオコウモリからは 58 種類のウイルスが発見されていて、「病原体製造器」といわれています。
  全体の数は明らかになっていませんが、既知の脊椎動物 6 万 2000 種がこれぐらいのウイルスをもっていると仮定すると、少なくとも 360 万種ものウイルスがいることになります。
  ウイルスは、ありとあらゆる生き物に入り込んでいます。近年、ほかのウイルスに感染するウイルスも見つかっています。むろん、人間に悪さをするのはごく一部ですが。
では、新型コロナウイルスは、どこにいたのでしょうか。
  キクガシラコウモリが持っていたウイルスの疑いが強いです。このコウモリは日本にも生息しています。それがほかの動物を経由して人に感染しました。ゲッシ類、タヌキ、ヘビ、アカゲザル、犬猫などからも同じウイルスが分離されており、仲介役はまだわかりません。
この類型は、人間の戦争と変わりませんね。新型コロナウイルスはどうやって収束していくと考えますか。
  今回のウイルスの致死率は数%ほどと見られています。大流行を引き起こしたほかの感染症に比べれば毒性は低めです。ただ低いだけに、感染力は強力です。感染しても発症せず、本人が気づかないまま広げていることも考えられます。
  今後ですが、ウイルスにかかった人は体内に免疫ができますから、免疫を持った人が増えれば、感染のスピードは弱まると予想されています。
  参考になりそうなのが、遺伝子を 80 %共有するSARSの先例です。2002 年 11 月 16 日の中国の症例に始まり、台湾の症例を最後に 2003 年 7 月 5 日にWHOが終息宣言しました。流行期間は約 170 日間でした。専門家の間では、夏前にはピークを迎え、徐々に落ち着くのでは、という期待があります。オリンピックまでには何とかしてほしい、というのが多くの国民の願いでしょうか。
ワクチンはまだできないのでしょうか。
  さまざまな製薬会社がワクチンの開発に着手したようですが、そう簡単ではないでしょう。WHOのテドロス事務局長は、2 月 11 日、ワクチン開発には 18 か月を要すると見通しを発表しています。
―今後の流行をどうみていますか。
  感染症の拡大パターンについては、さまざまなシミュレーションが行われてきました。2 つの予測を紹介しましょう。
  新型インフルエンザ流行のときに、国立感染症研究所がつくった感染拡大のシミュレーションがありますが、これには背筋が寒くなりました。
  ある男性が新型インフルエンザにかかって電車で出社すると、4 日後には 30 人だった感染者が 6 日後には 700 人、10 日後には 12 万人に広がるという結果でした。むろん、コロナウイルスがこうなるとは限りませんが。
  もう一つ、「スモール・ワールド現象」といわれる数学的なシミュレーションがあります。小説の題材になり、TV番組でも取り上げられました。米国の心理学者ミルグラム教授が、米国中部のネブラスカ州の住人 160 人を無作為に選び、東海岸の特定の人物に知り合いを伝って手紙を受け渡せるか、という実験をしました。
  その結果、わずか 6 人が介在すれば、まったく知らない人にまで届くことができました。各国の同様の実験でも同じような結果でした。
  つまり「人類は 6 人が仲立ちすればすべて知人」ということです。手紙をウイルスに置き換えてみてください。容易ならざる事態であることは理解いただけるでしょう。


2020年3.3-東洋経済-https://toyokeizai.net/articles/-/333986
新型コロナウイルス」は一体どこから来たのか
(最新の研究では「昨年9~12月の発生」を示唆)-2020年

(新型コロナウイルスの発生起源を突き止めようと科学者たちが研究を続けている。中国の独立系メディア「財新」の取材班は、最新の研究論文やその著者を独自に取材。同ウイルスの新事実に迫っている。)
(1)
  科学研究者たちは新型コロナウイルスの起源に関する研究をいまも続けている。最近、南方医科大学公共衛生学院三級生物安全実験室のある研究論文では、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が発生した期間は2019年9月23日から2019年12月15日の間である可能性が高いと発表された。
  また新型コロナウイルスと遺伝子配列が最も似ているコウモリが持つコロナウイルス「RaTG13」には時間的な進化関係が存在せず、新型コロナウイルスはRaTG13が進化したものではない可能性が高いことがわかった。
  この論文のタイトルは「コロナウイルスSARS-CoV-2の変異と進化の分析」であり、『南方医科大学ジャーナル』に発表された後、2月22日に中国知網に初めて掲載され、査読を通過した。研究員はデータベース・GISAIDから45の新型コロナウイルスの全長遺伝子配列をダウンロードし、その中の39の遺伝子配列のウイルスの「最近共通祖先時間」(tMRCA、訳注:あるウイルス集団のすべてを子孫として、最も近い共通の祖先に遡るまでの時間)を計算した。
  また、その他のコロナウイルスの遺伝子配列はNCBI(アメリカ国立生物工学情報センター)のデータベースからダウンロードした。GISAIDは多くのノーベル賞受賞者や世界有数の科学者が署名し成立しているオープンプラットフォームで、インフルエンザウイルスデータ情報の共有状況を改善するために設立され、現在はさまざまな感染症に対応している。
ウイルスの進化に関する時間情報を分析
  研究者はソフトウェアを利用し新型コロナウイルスとその他のコロナウイルスの間にある進化に関する時間情報を分析した。2020年1月23日を0時間と設定し、1日を1単位としてウイルスの最近共通祖先時間を推算した。
  するとウイルスの最近共通祖先時間の平均時間は73日前の2019年11月10日となり、95%の信頼がおける区間は38.9-119.3日の間という結果が出た。この結果が表しているのはウイルスの発生時期が1月23日から38.9-119.3日前ということになり、2019年9月23日から2019年12月15日の間であるということだ。
  ただ研究者は「当該研究には一定の制約があり、本文中のtMRCAに関する推算対象となる時間は30日間のみと非常に短く、この結果が正確ではない可能性も高い」としている。
(2)
  これまで、中国科学院シーサンパンナ熱帯植物園、華南農業大学、中国脳科学研究所等の機関の研究員が新型コロナウイルスのハプロタイプ(訳注:片親に由来する遺伝的な構成)の進化状況を推算し、初期の感染拡大が12月8日に起こっていることから、ウイルスは11月下旬から12月初旬にはすでにヒトからヒトへの感染を始め、さらに華南海鮮市場(訳注:当初、新型コロナウイルスの発生源と見られていた武漢の市場)以外の場所から感染が始まった可能性が高いと考えられている。

南方医科大学の研究によると、新型コロナウイルスとコウモリの持つウイルス・RaTG13の間には時間的な進化関係が存在していないという。一方、当該研究ではCoVZC45、SARSコロナウイルスとの間には明確な陽性の時間進化シグナルが見つかったとしている。このことが表しているのは、新型コロナウイルスがRaTG13の進化により発生したものである可能性が低いということだ。
  もしRaTG13から来たものであるのならば、陽性の進化速度が存在するはずだ。また、新型コロナウイルスとコウモリ由来のCoVZC45等のコロナウイルスとの間には一定の関係がある可能性があるが、この点に関してはさらなる実験を経て立証する必要がある。
 コウモリの持つウイルス・RaTG13は現在のところ新型コロナウイルスとの類似度が最も高いウイルスとして知られている。当該研究グループの推算によると、この2つの全遺伝子配列の類似度は95.9%に達しており、新型コロナウイルスとCoVZC45との場合は87.5%の類似度にとどまっている。
  論文の著者の1人である南方医科大学教授の張宝氏は財新の取材に対し、「ウイルスは感染の過程で変異することがあり、その変異には一定の規律がある」と話している。
起源はセンザンコウとコウモリか?
  新型コロナウイルスの発生源については、科学界において多くの研究が行われている。これまで香港大学、華南農業大学、広東省生物資源応用研究所等の機関の研究グループが(訳注:全身がウロコで覆われた希少な哺乳類である)センザンコウのコロナウイルスに対しての研究を実施した。
  華南農業大学の研究グループは、「センザンコウコロナウイルスと新型コロナウイルスのアウトブレイクの間には直接の関係性は見つからなかったが、新型コロナウイルスの発生源がセンザンコウコロナウイルスとコウモリの持つウイルスであるRaTG13が組み合わさって誕生した可能性はある」と考えている。
(3)
  研究者は各種コロナウイルスの遺伝子配列を比較し、それぞれのウイルス間のS、M、N構造蛋白、非構造蛋白ORF1ab蛋白の相似性と遺伝子配列の相似性が一致していることを発見した。また同一亜属内では類似性が高く、異なる亜属間の類似性は比較的低くなっている。
  しかし、新型コロナウイルス、RaTG13、 CoVZC45、CoVZXC21の4種類のコロナウイルスのE蛋白の類似性は100%に達しており、新型コロナウイルスとSARSコロナウイルスのE蛋白にはアミノ酸4つ分の違いしかなかった。
  ウイルスが流行の過程において外界の圧力に対抗する適応力を生み出すかどうかは、ウイルスの感染力に影響を与える重要な要素となっている。研究者はさらに全ゲノムのデータ選択進化圧力分析を実施した。

  その結果、新型コロナウイルスが「浄化選択」(訳注:突然変異を排除するために進化を止める自然選択)を行い、ある部位では突然変異した対立遺伝子が種の生存に対し有害なため、自然進化の過程において淘汰されていることがわかった。
  当該研究ではさらに、新型コロナウイルスの高度に保守的な遺伝子内で、高周波の同義置換(訳注:DNAの配列に生じる塩基置換のうち、アミノ酸に変異を生じないもの)が発生しており、この種の置換は非同義置換(訳注:DNAの配列に生じる塩基置換のうち、アミノ酸に変異を生じるもの)の発生数よりもはるかに多いことが発見されている。同義置換はアミノ酸の変異を引き起こすことはないが、非同義置換は変異を引き起こす。
新型コロナはまだ変異を起こしていない
  目下、新型コロナウイルスはまだ明らかな変異を起こしていない。呼吸疾病国家重点実験室の副主任・趙金存氏はウイルスの変異に関する研究状況についての説明を行った際、「現在新型コロナウイルスの3万以上の塩基中、突然変異が確認されたのは5つの塩基にとどまり、3万という数字から考えればごく一部を占めるのみである」と表明した。
  また中国予防医学会新型コロナウイルス肺炎予防専門家組織は最近、『中華流行病学雑誌』の記事で「ウイルスサンプル間の全長遺伝子配列はほぼ完全に同じで、新型コロナウイルスはまだ明らかな変異を起こしていない」と発表している。
(4)
  張宝氏は財新の取材に対して、「浄化選択」という現象が起こることが、新型コロナウイルスが強い安定性を保つことができる原因でもあると話す
  また「これらの領域はタンパク質機能にとって重要な領域であり、コードが書き換えられればその機能に影響を及ぼすことを意味している。ほとんどの場合はウイルスそのものにも有害であるが、場合によってはウイルスの生命力を強化することもある」とも言う。
  研究では、これらの置換位置はウイルスの生命力に対して重要な影響を与えている可能性が高く、これらの部位監視測定に引き続き力を入れ続ければ、新型コロナウイルスの強い感染力の解析に役に立つだろうと考えられている。
  (財新記者:杜偲偲)※原文の記事は2月26日に公開


2019新型コロナウイルス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


  新型コロナウイルスまたは、SARSコロナウイルス-2, SARS-CoV-2)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因となるSARS関連コロナウイルス(SARSr-CoV)に属するコロナウイルスである。日本の国家機関や主要な報道機関は「新型コロナウイルス」と呼んでおり、「新型コロナ」と省略される場合がある。2019年に中国湖北省武漢市付近で発生が初めて確認され、その後、COVID-19の世界的流行(パンデミック)を引き起こしている

  新型コロナウイルス(SARSコロナウイルス-2、SARS-CoV-2)は、ゲノムとして一本鎖プラス鎖RNAを持つ、コロナウイルスと呼ばれるウイルスグループに属している。この仲間は哺乳類や鳥類に感染する非常に多数の種を含むが、人に感染症を引き起こすものだけでも、重篤な肺炎の原因となるSARSコロナウイルス (SARS-CoV) やMERSコロナウイルス (MERS-CoV) 、季節性の風邪を引き起こすヒトコロナウイルス229E (HCoV-229) やHCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1などがある。
  SARSコロナウイルス-2は、2019年に、ヒトに対して病原性を有する7番目のコロナウイルスとして出現した このウイルスは国際ウイルス分類委員会 (ICTV) により、SARSコロナウイルス (SARS-CoV) と同じ種(の姉妹系統)と見なされており、ベータコロナウイルス属のSARS関連コロナウイルス (SARSr-CoV) という種に属している
  このため、SARSコロナウイルスにちなんで、SARSコロナウイルス-2 (SARS-CoV-2) とも呼ばれている。ただし、SARSコロナウイルスの直接の子孫ではない。元々コウモリなどの野生動物が保因していたものが、それぞれ独立してヒトに伝播、ヒトへの感染能力を獲得したと考えられている。
  2020年3月26日には、マレーセンザンコウからゲノムが85〜92%類似するコロナウイルスが発見されており、これらはよりSARSコロナウイルス-2の祖先に近いと考えられる。
ゲノム配列
  このウイルスの完全ゲノム配列は上海公共衛生臨床センター、武漢中心医院、華中科技大学、武漢市疾病予防控制中心、中国疾病予防控制中心感染症予防管理所、中国疾病管理予防センター、シドニー大学らの協力によって解読され、シドニー大学のエドワード・C・ホルムズ教授の協力の下、上海公共衛生臨床センターの張永振教授によって2020年1月11日に Virological.org 上に公開された。
  その後、1月14日には国際核酸配列データベースGenBankで正式に公開されている。他種のコロナウイルスと比較すると、中国浙江省舟山市コウモリで発見したSARSウイルスに一番近く、コウモリSARSウイルス、ヒトSARSウイルス、ジャコウネコSARSウイルスとも80%近くの類似度を持つことが、香港大学微生物学科感染症専門の袁国勇教授により報告されている。
構造
  ウイルス粒子(ビリオン)は、50〜200 nm(ナノメートル)ほどの大きさである。一般的なコロナウイルスと同様に、S(スパイク)タンパク質、N(ヌクレオカプシド)タンパク質、M(膜)タンパク質、E(エンベロープ)タンパク質として知られる4つのたんぱく質と、RNAにより構成されている。このうち、Nタンパク質がRNAと結合してヌクレオカプシドを形成し、脂質と結合したS、EおよびMタンパク質がその周りを取り囲んでエンベロープを形成する。エンベロープの最も外側に位置するSタンパク質は、細胞表面のACE2受容体に結合して細胞への感染を可能とする。ヒトへの感染にACE2受容体を利用する点はSARSコロナウイルスと共通しており、DPP-4受容体を利用するMERSコロナウイルスや、アミノペプチダーゼN (APN) を利用するヒトコロナウイルス229Eとは異なる。ウイルスゲノムは29,903 塩基で、一本鎖プラス鎖RNAウイルスである。
  タンパク質やRNAのSARSコロナウイルスとの相同性は、Sタンパク質が76.0%、Nタンパク質が90.6%、Mタンパク質が90.1%、Eタンパク質が94.7%、RNAが80%となっている。一方で同じベータコロナウイルスの中でも別種のMERSコロナウイルスとは、それぞれ4.6%、7.6%、6.3%、30.5%、50%しか一致していない。
  SARSコロナウイルス-2には、SARSコロナウイルスと異なり、Sタンパク質に感染力と病原性を高めるフーリン切断部位が存在する。これはサルベコウイルスの中では他に例が無いが、コロナウイルス科全体で見れば珍しいものではなく、多くのマウス肝炎コロナウイルス(MHV-JHMやMHV-A59)やヒトコロナウイルス(MERS-CoVHCoV-OC43)などが同様の部位を保有している
基本再生産数
  SARS-CoV-2の基本再生産数R 0)の見積もりに関する未査読の多くの研究は、数字の差異および評価が分かれているが、1.4 - 3.9と推定されている。これは無防備な状態では、SARS-CoV-2は通常、感染者1人当たり1.4から3.9人の新規感染者を生じさせるという意味である。これにより、SARS-CoV-2は少なくとも4人を連鎖的に感染させる事が確認されている。
  他の未査読の研究では、基本再生産数を3.30 - 5.47とするもの、2.13 - 4.82とするものがある。
動物への「感染」
  ベルギー保健当局は感染者から飼いにウイルスが伝染する事例があるとした。その他、犬トラからもSARSコロナウイルス-2が検出された事例がある。
  中国の研究チームの報告によると、猫はSARSコロナウイルス-2への感受性が高く、飛沫感染により猫-猫感染を起こすケースもあったという。猫のほかにはフェレットも感受性が高いが、犬やニワトリアヒルでは増殖しなかった。また、2020年4月12日に放送された情熱大陸では、日本のウイルス学者でウイルス学の第一人者である河岡義裕がマウスよりもハムスターへの感染症状が顕著に出るとコメントしている(外部リンク:日本のウイルス研究の第一人者である日本人は幻想を抱く」新型コロナと闘うウイルス学者の『情熱大陸』のドキュメントがすごい参照のこと)。
複数型の存在-
中国からの報告
  2020年3月、このウイルス(中国内外の103例)を北京大学など中国の研究チームが遺伝子解析した結果、コウモリ由来のウイルスに近く古くからあるとみられるS型(全体の3割)と毒性の強弱は不明だが頻度が高いとみられるL型(全体の7割。武漢市の流行では大半を占めるが、市外の流行では現在は減少傾向にある)という塩基配列の異なる2つの型に分類できることが分かった。
  患者の多くは片方の型にしか感染していないものの両方の型に感染した例も確認されており、ウイルスに一度感染し症状が治っても別の型に「再感染する」と言う報道もあるが。再感染の可能性および原因については議論があり今後の研究・検討を要する。
  2020年3月23日の時点では以下の事が判明している。本ウイルスの主要な株はL型(L亜型)とS型(S亜型)に分かれる。ウイルスのRNAの第28,144番目の塩基の違いにより指定されるアミノ酸がロイシン(L型)かセリン(S型)かによって区別される。
L型
  中国武漢市での初期流行ではL型が支配的。当初の報告ではL型はより攻撃的で、より急速に蔓延するとされていた。そのため、流行対策による人的介入のため選択圧が掛かり割合的に減少したと見られている。ただし、後に「感染力が強い」と言う点については修正され、「頻度が高い」に表現が改められている
S型
  進化的に古く、変異前(先祖型)のものと見られている。攻撃性が低いため選択圧が弱く、相対的に割合が増加したと見られる。
イギリス・ケンブリッジ大学などからの報告
  2020年4月のイギリス・ケンブリッジ大学などによる報告では、このウイルスはA、B、Cの3つの型に分けられるとした。Aは中国のコウモリ由来のウイルスに近く、中国や日本の感染者でも見つかったが、米国やオーストラリアの感染者が多かった。Aから変異したBが武漢市を中心として中国や近隣諸国で爆発的に増えたとみられ、欧米などに飛び火した例は少なかった。Bから変異したCはイタリア、フランス、英国など欧州で多かった。
日本バイオデータからの報告
  株式会社日本バイオデータによる査読前論文では、ウイルスのRNA配列のうち第8782番目、第28144番目、第29095番目の塩基に着目し、本ウイルスをTCC、TCT、CTCの3つの型に分類した。TCCおよびTCTは中国のグループの示すS型、イギリスのグループが示すA型に相当する。またCTCは中国のグループが示すL型、イギリスのグループが示すB型およびC型に相当する。
免疫細胞への感染能力
  新型コロナウイルスは免疫細胞であるT細胞への感染能力が存在することが示唆されている。T細胞の細胞株であるMT-2細胞株およびA3.01細胞株それぞれに対し、SARSウイルス(SARS-CoV)と新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を感染させ比較したところ、SARSウイルスは細胞に感染しなかったのに対し、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は細胞へ感染した。

発見と拡大-
発見
  新型コロナウイルスは2019年11月に中国武漢で発生が確認され、同年12月31日に最初に世界保健機関 (WHO) に報告された。その後2019年から翌2020年にかけて発生した中国武漢でのアウトブレイクにおいて肺炎患者の核酸検査陽性患者サンプルにより、ゲノム配列が決定された
  2020年1月20日病原体を調査している中国国家衛生健康委員会 (NHC) 専門家の鍾南山グループ長は、広東省でヒトからヒトへの感染(ヒト - ヒト感染)が確認されたと発表した。新しいコロナウイルスに対する特定の治療法はないが、既存の抗ウイルス薬を流用することはできるとしている。
  2020年1月下旬時点での主要なアウトブレイク中国大陸に限局されていたが、その後は東アジアヨーロッパを中心とし世界各地に拡散しつつある
感染の拡大(詳細は「新型コロナウイルス感染症の流行 (2019年-)」および「国・地域毎の2019年コロナウイルス感染症流行状況」を参照)
  この株による最初の既知のヒトへの感染は2019年11月下旬に発生した。新型コロナウイルス (SARS-CoV-2) の拡散は、2019年11月中旬に中国の湖北省武漢市で最初に発生。その後、中国の全ての省に蔓延し、またアジアヨーロッパ北米アフリカオセアニアなど他の160以上の国にも拡散した。このウイルスのヒト - ヒト感染による拡散は、アフリカを除くこれらすべての地域で確認されている。
  2020年1月31日、このウイルスの感染拡大が懸念されることから世界保健機関 (WHO) は「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」(PHEIC) を宣言した。なお、季節性疾患としての自然終息や定着の可能性について議論が続いている。
  3月7日現在も感染拡大が止まらず、世界で感染者数が100,000人を超えたと発表した。
  3月11日にはこのウイルスの感染拡大について、WHOがパンデミック(世界的流行)相当との認識を初めて示した
  4月2日には、世界全体の累計で100万人を超え死者も5万1000人を上回った。感染者が見つかった世界177カ国・地域のうちアメリカが16万人超と世界最多となり、続いてイタリアが10万人を突破した。 4月16日時点では、世界全体の累計で感染者数が200万人を超え、死者も13万3000人を超えている。 アメリカの感染者数は61万人を超え、次いでスペイン17万人超、イタリア16万人超となっている。
症状(コロナウイルス#コロナウイルス感染症の比較表も参照)
無症状者
  当ウイルスに感染していても病気の症状が現れない者がいる。これを「無症状病原体保有者」と言う。無症状病原体保有者は、その保有する当ウイルスを他者に感染させる可能性がある
嗅覚の麻痺・味覚の麻痺
  感染者が嗅覚味覚を失ったとの報告が世界各地で見られる。イギリスの耳鼻咽喉科学会は声明で韓国や中国、イタリアで新型コロナウイルス感染者の多くが嗅覚障害を訴え、ドイツでは感染確認者の3分の2以上に症状が出ていると指摘。(発熱・咳などの)他の症状を伴わないのに嗅覚異常が出る場合もあり、イギリス、イラン、アメリカでも報告が増えている、という。アメリカの耳鼻咽喉科学会も「嗅覚や味覚障害の報告が急激に増えている」と認めている。アメリカ・イギリスの専門家からは感染予防のためにも(嗅覚異常者を)ウイルス検査の対象に加えるべきだ、との声が出ている。一方で日本の医師によると、普通感冒でも嗅覚や味覚が一時的に失われる事はあると言う。新型コロナウイルス感染における嗅覚や味覚の麻痺が、ふつうの感冒とは異なる性質をもつのかどうか、世界の50か国にまたがる約600人の医師や科学者が国際コンソーシアムを結成し、日本を含む各国で調査を開始している。
  これに関連して、プロ野球・阪神タイガースの選手ら数名が、発熱やせきなどの症状がなかったのにもかかわらずにおいを感じなかったので、当ウイルスへの感染を疑い、PCR検査を受けたところ陽性で当ウイルスに感染していたことが判明した。阪神の藤浪晋太郎投手は発熱やせきなどの症状はないが、(3月26日の)数日前からトレーナーに「コーヒーやワインのにおいを感じない」と嗅覚の異常を訴え、兵庫県内の病院で3月24日および25日に診察を受け、医師の判断で新型コロナウイルス感染を調べるPCR検査の受診が決まり、検査の結果、陽性反応が出たことを26日、関係者が公表した[103]。阪神では、他にも2名が「みそ汁の味がしない」と訴え、PCR検査を受けたところ陽性が判明した。
急性呼吸器疾患(COVID-19)(詳細は「2019新型コロナウイルスによる急性呼吸器疾患」を参照)
特徴(「重症急性呼吸器症候群#兆候と症状」も参照)
  主症状は2020年1月21日判明分で、40℃程度の高熱 (98%) 、乾いた (76%) 、息切れ (55%) などである。他に、全身倦怠感、吐き気、筋肉痛等を催すと報告されている。顕著な合併症は肺炎である。しかし症状がないまま濃厚接触をしてしまう事が度々ある
  2月20日までのWHOと中国の専門家による調査では、典型的な症状・徴候として発熱(87.9%)、咳(67.7%)、疲労(38.1%)、痰(33.4%)、息切れ (18.6%)、のどの痛み(13.9%)、頭痛(13.6%)、筋肉痛・関節痛(14.8%)、悪寒 (11.4%)などが報告されている
  他のコロナウイルス科ウイルス感染症との鑑別は外観所見上からは難しい。ただし、発熱せずに死亡した患者もいるので、発熱検知装置だけで検出できない可能性もある。また、無症候キャリアが感染能を持つ可能性もある。
  入院患者では呼吸困難や胸の圧迫感も多い。また、入院時のバイタルサインは比較的安定している。
予後(詳細は「2019新型コロナウイルスによる急性呼吸器疾患#予後」を参照)
治療(詳細は「2019新型コロナウイルスによる急性呼吸器疾患#治療法」を参照)
  日本内科学会の緊急寄稿文によれば、現在、効果を示す薬剤が発見された旨の報告はなく、暫定的にHIV薬とオセルタミビル(タミフル)を併用しての治療が行われているが、国を挙げて専用ワクチンの開発も並行して行われている。
医療現場の抱える問題
  感染症発生初期において医師などの医療従事者への罹患、及び長時間労働などによる疲弊といった問題も浮上してくる。局所的地域感染から広域に拡大するにつれ同定された問題も増加する傾向にあり、医療現場の過酷化する環境にも配慮が必要である。
感染症と社会構造
  発達した情報通信環境において、ソーシャルメディアによる情報の拡散は情報確度を担保しうる反面、誤った情報も伝搬しうる二律背反を構築している。
感染経路(詳細は「2019新型コロナウイルスによる急性呼吸器疾患#感染経路」を参照)
  2019新型コロナウイルスの感染経路には、(当初)「飛沫感染」と「接触感染」がある、と考えられていた。だがその後、米国の研究者が実験を行って調べたところ、飛沫感染・接触感染以外にもエアロゾル感染もすると判明し、2020年3月にそれを報告した
  実験の結果、2019新型コロナウイルスは(少なくとも)3時間程度は室内の空気中をエアロゾルとともに漂いつづけ感染力を持ち続けるということが確認された、という。(なおエアロゾルというのは、いわゆる「飛沫」よりももっと粒子が細かいもので、霧や水蒸気に近い状態である。
  2019新型コロナウイルスでは感染者の肺から気道を通って放出され、室内を数時間に渡って漂いつづけ、同じ室内の空気を吸い込んだ人に感染する、ということになる。)
  「飛沫感染」とは、感染者がくしゃみなどをする時に、ツバなどの飛沫(=しぶき)とともにウイルスが飛び散り、別の人がそのウイルスを口や鼻から吸い込み感染してしまうことである。
  接触感染とは、感染者がくしゃみや咳をする時に口を手で覆うなどして手がウイルスを含んだ唾液で汚染され、手で触れてモノの表面にウイルスが付き、別の人がそのモノに触ってウイルスが手に付着し、その手で顔(口や鼻、眼の周囲などの粘膜)に触ることで体内にウイルスが入り込むことである
  特に多い接触感染の経路は例えば電車のつり革、バスのつり革、ドアノブ、各種スイッチ照明のスイッチ、エレベーターのスイッチ、エアコンのスイッチ、コピー機のボタン、PCの電源スイッチやキーボードATMタッチパネル式スイッチ等)などである。
院内感染ほか
  2020年2月7日、武漢大学病院で検出された感染者数のうち4割は、同大学病院で院内感染したものだという論文が発表された。
感染予防と拡散抑止(詳細は「2019新型コロナウイルスによる急性呼吸器疾患#感染予防と拡散抑止」を参照)
  世界保健機関 (WHO) では感染予防と拡散抑止の方策として、2020年3月18日に、「こまめに水と石鹸による手洗い(または手用エタノール剤による)」「公共の場などで1mほどの間隔をとる」「目、口、鼻などにできるだけ触れない」「他者のため肘やティッシュや布などで鼻と口を覆う」「発熱や咳(せき)、呼吸困難の症状が出ている場合、電話などで医療機関に相談する」「最新で確実な情報にもとづき判断し、また地域の医療従事者等の助言に従う」と表記した。
  国立感染症研究所 (NIID) は、2020年1月10日に特設サイトを設け、院内感染対策、積極的疫学調査をはじめとする対応を行っている。
  (詳細は「2019新型コロナウイルスによる急性呼吸器疾患#医療機関の対応方法」を参照)

  院内感染対策 - インフルエンザ等の一般的な呼吸器感染症の病原体の微生物学的な検査を行いつつ、疑似症サーベイランスの届出について保健所へ相談する。
  積極的疫学調査 - 「患者(確定例)」と「濃厚接触者」について、基本情報・臨床情報・推定感染源・接触者等必要な情報を収集。患者(確定例)対面調査を行う際は、眼の防護具、長袖ガウン、必要に応じてサージカルマスクではなく N95マスクを着用すること、としている。
  検体採取・輸送マニュアル - SARSMERSに対する病原体診断を参考に、鳥インフルエンザ A (H5N1 / H7N9) に準じた検体の採取を行い、「病毒を移しやすい物質カテゴリーB」を取り扱う輸送業者を利用して送付
予防法
  手など皮膚の消毒を行う場合には、消毒用アルコール (70%) が、物の表面の消毒には次亜塩素酸ナトリウム (0.1%) が有効であることが分かっている。ルール大学ボーフム及びグライフスヴァルト大学病院衛生研究所の研究グループによると、エタノール次亜塩素酸ナトリウムオキシドール(0.5%)により、残存するウイルスの数を1万分の1にすることができるとしている。
  物の表面に付着したウィルスがどの程度の期間生存できるかについては、各機関で意見が分かれており、WHOは数時間、ドイツ研究は4〜5日間、中国人民銀行は14日間とした。アメリカ疾病管理予防センター (CDC) は、2020年1月時点では「中国からの輸入品において新型コロナウイルスに感染するリスクは非常に低い」との見解を発表[126]するにとどめていたが、2020年3月に日本の横浜港に検疫のため停泊していたクルーズ船ダイヤモンドプリンセスの船内調査を行い、その調査報告書において「全乗客を下船させてから最長17日後まで微量のウイルスが残存していた」としている。
  2019新型コロナウイルスに対しては、通常のインフルエンザウイルスと同様の感染予防法が有効であると考えられている。つまり、手指や顔を石鹸で洗う、うがいをすること、粘膜を護るために室内の湿度を50〜60%に保つこと、などである。咳や発熱などの症状のある人に近づかない、人混みの多い場所に行かない、ということも重要である。いわゆる「3密」(「密閉」「密集」「密接」の3要素)を避けることが推奨される。
  マスクの着用については、組織によって見解が異なり、「マスクをしないと感染者が咳をする時に自分の口をつい手で覆ってしまい、手にツバのしぶきをかけてしまってその手で様々な物に触れることで多人数に感染させてしまう」、「マスクをすることは(自分が感染するのを防ぐという意味ではなくて)他者に感染させてしまう人数を減らす」という意味で感染予防になっている、と日本国政府関係者も、感染症を専門とする日本の医師たちがテレビ番組などで解説する時も、全く同様に解説している








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