中国の問題-1



2022.06.24-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220624-EE2SM5OMQZLDFFCS23ACRAVRGA/
習氏の側近・王氏が公安相に 治安部門を全面掌握

  【北京=三塚聖平】中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会は24日、公安相に王小洪(おう・しょうこう)氏を起用する人事を決めたと発表した。王氏は、習近平国家主席の福建省勤務時代からの側近として信頼を置かれており今秋に開かれる共産党大会に向けて習氏が党内外ににらみをきかせるための人事とみられる。

  王氏は昨年11月に公安省内の党組織のトップに任命されていた。今回、閣僚ポストにも就くことで、公安部門を全面的に掌握することになる。
  王氏は、習氏が福建省福州市党委書記を務めていた1990年代に、同市公安局副局長などとして仕えた。習指導部発足後には、首都の治安トップである北京市公安局長に起用され、2016年から公安次官を務めていた。
  公安・司法部門をめぐっては20年以降、孫力軍(そん・りきぐん)元公安次官や傅政華(ふ・せいか)前司法相ら有力幹部の摘発が続いている。同部門は、党・政府高官の個人情報を握っており、絶大な権力を持つ。

  習氏は、敵対する政治勢力の幹部を反腐敗キャンペーンで失脚させるなどして党内基盤を固めているが、自身の総書記3期目入りを目指す党大会に向けてわずかなリスクも排除しようと、公安・司法部門の統制を強化していると指摘されている。


2022.06.22-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220622/k10013683441000.html
中国南部など 記録的大雨で洪水など相次ぐ 500万人以上被災か

  中国の南部などでは先月からの記録的な大雨で、各地で洪水や土砂崩れが相次ぎ、中国メディアは、広東省や広西チワン族自治区などで、これまでに500万人以上が被災したと伝えています。

  中国では、南部の広東省や広西チワン族自治区、内陸部の湖南省など、6つの省や自治区を中心に、先月から断続的に大雨が降り続いています。
  中国の気象当局によりますと、広東省や広西チワン族自治区、それに福建省では、先月1日から今月15日までの平均の降水量が621ミリに達し、1961年以来、同じ時期では最も多くなっているということです。
  この影響で、各地で洪水や土砂崩れ、家屋の倒壊などの被害が相次ぎ、中国メディアは、これまでに、これらの地域で合わせてて500万人以上が被災し、死者やけが人も出ていると伝えています。
  中国の気象当局は22日夜にかけても、広東省や広西チワン族自治区などでは、大雨による洪水の被害がさらに拡大するおそれがあるとしていて、各地の当局は、河川の流域に住む住民に避難を呼びかけるなど、警戒を強めています。


2022.05.30-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/86467442498989f4dceabbeb4e997ddffd71596f
中国、安保協定の合意失敗 太平洋島嶼国と会議

  【シンガポール=森浩、北京=三塚聖平】中国の王毅(おう・き)国務委員兼外相は30日、訪問先のフィジーで南太平洋島嶼(とうしょ)諸国と外相会議をオンライン形式で開催した

  中国は会議で安全保障面での連携強化を謳(うた)った協定の締結を提案したが、合意には至らなかった。協定を足掛かりに本格的な太平洋進出を図ったが頓挫した形だ。
  中国進出を警戒した一部参加国から異論が出たもようだ。
  中国外務省によると、会議には中国と国交を持つソロモン諸島、キリバス、サモア、フィジー、トンガ、バヌアツ、パプアニューギニア、ニウエ、ミクロネシア連邦の9カ国が参加した。
  中国の習近平国家主席は会議に寄せた書面あいさつで、「さらに緊密な中国と太平洋島嶼国の運命共同体を協力して構築したい」と呼び掛け、島嶼国との関係強化に意欲を見せた。

  豪州メディアによると、会議で中国は安保や貿易、データ通信などの幅広い分野での協力を盛り込んだ協定案を示した。フィジーのバイニマラマ首相は会議後、「地域協定に関する議論においては意見の一致を優先する」と述べ、一部参加国から異論が出たことを示唆した。
  中国の銭波(せん・は)駐フィジー大使は記者団に「(協定案の)いくつかの特定の問題について懸念が寄せられている」と語った。 協定をめぐっては草案が事前に流出し、ミクロネシアのパニュエロ大統領が新たな冷戦を招く」と警鐘を鳴らしていた。
  中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は30日の記者会見で「各国はより多くの共通認識に達することを目指して努力することに同意した」と述べ、協議を継続する意向を示した。
  太平洋進出を目指す中国は4月にソロモンと2国間で安保協定を結んでおり、日米豪は軍事拠点化への懸念を表明した。
  中国の動きを警戒するオーストラリアのウォン外相は今月26日にフィジーを訪問。「太平洋地域の長期的安定と安保に貢献する」と述べ、島嶼国に寄り添う姿勢を示した。
  米国は30日までに、フィジーが米主導の新経済圏構想インド太平洋経済枠組み(IPEF)」に参加することを明らかにした。参加国はこれで14カ国に拡大島嶼国をめぐって中国と日米豪などとの綱引きが激しさを増している


2022.05.26-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220526-MMNBSDFLXZP4NKQ6CS3F4WDMXM/
元幹部に服従求め、権威付けも 習氏、党内引き締め

  【北京=三塚聖平】中国共産党の習近平総書記(国家主席)が3期目続投を目指す今秋の党大会を控え党内の引き締めを図る動きが出ている
  党は退職した幹部に「政治的にマイナスとなる言論を広めてはならない」と習氏や党への服従を求める通知などを出した。中国官製メディアは習氏の権威付けを進める報道を積極化させており、党大会に向け内部の批判や反発を封じ込める構えだ

  中国国営新華社通信は今月15日、習氏の職務などを支える党中央弁公庁が発表した通知文書などで、退職幹部に対し「習氏を核心とした党中央の周囲に集まる」ことなどを要求したと伝えた。海外出国する際の手続きを厳格に行うことや、中国の通信アプリ「微信(ウィーチャット)」などを使って党が退職幹部の「教育、管理」を行うことにも言及している。
  北京の中国政治関係者は「党大会が近づくにつれて不満を持つ元幹部が、習氏に意見しようとすることも増える。それを見越した動きだ」と指摘する。夏には河北省の避暑地に党指導部や長老らが集まる非公式会議「北戴河(ほくたいが)会議」が開かれるとみられ、事前に元幹部に歯止めを掛ける狙いとみられる。今春には、朱鎔基(しゅようき)元首相ら引退した党幹部から習氏の3期目入りに反対意見が出たと海外メディアが報じている。
  また、米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は19日、共産党が党幹部に対し、家族が不動産などの海外資産を保有することを禁じる通達を3月に出したと伝えた。保有者は昇進させない方針といい、習氏が党大会に向けて影響力を増すと同紙は指摘している。

  政敵排除を進めた習氏に有力な対抗勢力は見られないが、「ゼロコロナ政策が引き金となった急激な景気悪化などへの不満は党内でも増している。経済対策でにわかに存在感を増している李克強首相への期待も「一部の不満分子の間で増している」(党関係者)とされ、党内引き締めや習氏の権威強化がさらに進められるとみられる。
  新華社は、習氏の指導者としての歩みを紹介する50回連続の特集動画の配信を23日に始めた。また、香港紙の明報は23日、習氏が党大会で「領袖(りょうしゅう)」という称号を得る可能性があると報じた。建国の父、毛沢東にも使われたもので、事実であれば、毛と並ぶ権威を演出する狙いだ。


2022.05.19-Yahoo!Japanニュース-https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220519-00296736
日中外相テレビ会談内容の日中における発表の差異は何を物語るのか?

  5月18日、日中外相会談が行われたが、とても同じ会談とは思えないほど、自国に都合のいいことだけを並べており、日中双方で発表内容が大きく異なる。その差異から何が読み取れるか考察してみよう。
◆日本の外務省による発表
  5月18日、午前10時から約70分、林芳正外相と王毅外相がテレビ会談を行った。日本の外務省は、その会談内容に関して林外相が概ね以下のように言ったと発表している。リンク先に日本語があるので、要点のみ略記する。
   1.日中は「建設的かつ安定的な関係」という重要な共通認識を実現していくべき。
   2.日本国内の対中世論は極めて厳しい。互いに言うべきことは言いつつ対話を重ね、協力すべき分野では適切な形で協力を進め、国際社会への責任を共に果たしていくべき。その上で、尖閣諸島を巡る情勢を含む東シナ海、南シナ海、香港、新疆ウイグル自治区等の状況に対する深刻な懸念を表明。台湾海峡の平和と安定の重要性。在中国日本大使館員の一時拘束事案及び中国における邦人拘束事案について。日本産食品に対する輸入規制の早期撤廃を強く求めた。
   3.新型コロナによる様々な影響がある中で、在留邦人の安全の確保や日本企業の正当な経済活動の保護等について中国側の適切な対応を要請。
   4.ウクライナ情勢について、ロシアによるウクライナ侵略は国連憲章を始め国際法の明確な違反であり、中国が国際の平和と安全の維持に責任ある役割を果たすよう求る。北朝鮮については、非核化に向け国際社会が一致して対応する必要がある。拉致問題の即時解決に向けた理解と支持を含める。
◆中国外交部による発表
  一方、中国の場合は二段階に分けて発表し、実に激しい。
  まず18日の14:56の情報として、外交部は「王毅が日米の対中干渉に関して立場を表明した」というタイトルで、以下のように書いている。

――2022年5月18日、国務委員兼外相の王毅は、日本の林芳正外相とのビデオ会議で、日米の中国に対する否定的な動きについて立場を示した。
  日本は日米印豪「クワッド」首脳会談を主催しようとしている。警戒すべきは、アメリカの指導者(バイデン)がまだ来日する前から、日米が連携して中国に対抗していこうという論調がすでに悪意に満ちて騒々しく広がっていることだ。
  日米は同盟関係にあるが、日中は平和友好条約を締結している。日米二国間協力は、陣営の対立を扇動したりしてはならないし、中国の主権、安全保障、開発の利益を損ねたりすることなど、さらにあってはならない。日本側が歴史の教訓を学び、地域の平和と安定を目指し、慎重に行動し、他人の火中の栗を拾いに行くようなことをせず、隣国を自国の洪水のはけ口にする(自分の利益を図るために災いを人に押しつける)ような道を歩まないことを願っている。(引用ここまで)
  中国の外交部は、その15分後の15:11に、日中外相テレビ会談の全体に関して、以下のように発表している
――王毅は、今年は日中国交正常化50周年であり、二国間関係の発展の歴史において重要な一里塚だと述べた。 両首脳は昨年、新時代の要求に合致した日中関係の構築を促進する上で重要な合意に達した。
  王毅は、目下の急務は、以下の3つのことを成し遂げることだと指摘した。
   、二国間関係の正しい方向をしっかりと把握すべきである。 中国と日本の4つの政治文書は、二国間関係の平和的、友好的な協力の方向性を定め、両国がパートナーであり、相互に脅威をもたらさないという一連の重要な原則的合意を築いた。 両国の関係が複雑かつ深刻であればあるほど、中国と日本の4つの政治文書の原則の精神を揺るがすことなく、初心を忘れてはならない。 我々は、正しい認識を確立し、積極的に相互作用を行い、国交正常化50周年を計画し、あらゆるレベルの様々な分野での交流と協力を強化し、前向きな世論と社会環境を醸成すべきである。
   、二国間関係の前進の原動力を十分に満たすべきである。 経済・貿易協力は、二国間関係の「バラスト(船底に置く重り)」と「スクリュー」である。中国が相互循環の新しい開発パターンの構築を加速することは、日本と世界にとってより多くの機会を提供するだろう。双方は、デジタル経済、グリーン低炭素、気候変動管理などの分野で協調と協力を強化し、より高いレベルの相互利益とウィンウィンの状況を達成するために、協力の可能性を深く掘り起こすべきである。
   、干渉要因を迅速に排除すべきである。 台湾など、中国の核心的利益や主要な懸念に関する最近の日本の否定的な動きは、一部の政治勢力が中国を誹謗し、相互の信頼を著しく損ない、二国間関係の根幹を揺るがしている。 歴史の教訓を忘れるな。日本側は、これまでの約束を守り、両国間の基本的な信義を守り、日中関係を弱体化させようとする勢力を許さず、中国との国交正常化の50年で達成された貴重な成果を維持すべきである。

   林芳正(氏)は、日本と中国は広範な共通の利益を共有しており、協力の大きな可能性と幅広い展望を持っていると述べた。今年は日中外交正常化50周年を迎えるが、両国首脳の重要な合意に基づき、建設的かつ安定的な二国間関係の構築に努めなければならない。日本側は、中国と志を共にして、国交正常化の初心を忘れず、率直な意思疎通を維持し、誤解や誤った判断を軽減し、デリケートな問題には適切に対応して、政治的相互信頼の強化を図りたいと思っている。(中国外交部からの引用はここまで)
  中国の外交部が二つに分けて情報発信したことから読み取れるのは、ともかく一刻も早く「クワッド」に関する王毅の発言を公表したかったことと、これこそが中国側が今現在、最も言いたいことなのだろうということだ。
  日本の外務省の発表とは、何という相違だろう。とても、これが同じ会談の内容だとは思えないくらい異なる。一致しているのは日本外務省の「1」の部分だけくらいだろうか。
  中国側の発表を見ない限り、いま日中が、どのような関係にあるのかということは見えてこない。
◆中国は数回にわたり北朝鮮に警告している
  もう一つ、注目すべきことがある。実は中国は北朝鮮に数回にわたり警告を出していたのだ。
 5月11日付の東京新聞は、以下のような報道をしている。
――韓国の情報機関・国家情報院トップの朴智元氏が韓国紙のインタビューに明かしたところによると、中国は最近、数回にわたり北朝鮮にICBMの発射や核実験を中断するよう促した。北朝鮮メディアは4日と7日のミサイル発射に言及しておらず、中国に一定の配慮をした可能性もある。
   中国の王岐山国家副主席は10日午後、尹氏(新大統領)と会い「朝鮮半島の非核化と恒久的な平和を推進する」との立場を伝えた。それでも、専門家の間では中国の北朝鮮への影響力にも限界があるとの見方が強い。朴氏は、バイデン米大統領が訪韓する20日までに北朝鮮が核実験に踏み切るとの見方を示している。(東京新聞からの引用はここまで)
  この情報に関して、中国大陸のネットで検索したが、ヒットする情報はなかった。つまり、中国では、「中国が再三にわたり、北朝鮮にICBMの発射や核実験を中断するよう促した」ことに関しては、公表しないようにしているということになる。

  林外相は、この事実を把握した上で発言しているのか否か分からないが、少なくとも王毅外相はこの事実に関して、会談でも何も言わなかったものと推測される。
  5月18日のコラム<中露は軍事同盟国ではなく、ウクライナ戦争以降に関係後退していない>に書いたように、中朝は軍事同盟を結んでおり、北朝鮮の無謀な軍事行動は、中国にとっては「迷惑な行動」で、中国は中朝友好協力相互援助条約を破棄したいと何度か望みながら、結局のところ破棄した場合のディメリットもあり、破棄できずに今日まで至っている。

  それでも北朝鮮が自暴自棄にならないよう、習近平は北への経済的支援を絶やしてない。
  習近平がロシアの軍事行動だけでなく、北朝鮮の軍事行動に関しても、何とか抑えたいと相当に窮地に追い込まれていることを、「日本では報道されない中国情報」(および東京新聞の情報)の中に垣間見ることができる。


2022.05.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220518-IEEAFCHZ4RJ75OSOXKMWTZUB2M/
中国が北欧2国のNATO加盟申請を警戒 「欧州が火薬庫に」

  【北京=三塚聖平】中国が北欧フィンランドとスウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)への加盟を警戒している。中国共産党系メディアは欧州が「火薬庫」になると主張し、中国外務省は中国との関係にも影響を与えると牽制した。NATOの拡大によって、米国が主導する対中圧力もさらに増すことになると懸念しているようだ。
ロシアの主張に寄り添う見解
  中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(英語電子版)は13日、北欧2国のNATO加盟が「欧州を新たな火薬庫に変えるかもしれない」と指摘。NATOが東方拡大で旧ソ連構成国を吸収したことが欧州の安全保障の危険を高めており、さらに北方に拡大することでロシアとの紛争が起きる可能性が高まるという論理を展開した。ロシアの主張に寄り添った見解だ。
  中国外務省の趙立堅報道官は16日の記者会見で、フィンランドのNATO加盟申請について、「中国とフィンランドとの関係は一貫して非常に友好的だ」と強調。その上で「NATO加盟申請は当然、両国関係に新たな要素をもたらすことになるだろう」と述べ、両国関係が不安定化する可能性を示唆した。
「冷戦の害毒」を予測
  中国が懸念するのは自国の安全保障環境に与える影響だ。王義桅(おう・ぎき)中国人民大学欧州連合(EU)研究センター主任は17日付の環球時報で、北欧2国の加盟により「米国が、アジア太平洋地域に注意をさらに向けようとするかもしれない」と分析した。軍事的に高い能力を誇る北欧2国がNATOの北方防衛に加わることで、米国が「欧州の安全保障に関する(軍事的資源の)投入を減少」できるためだという。

  中国共産主義青年団系の北京青年報も17日付で、NATOが米国の下で「中国抑止」に活動領域を広げてきたと主張。4月上旬に開かれたNATOの関連会合に日本や韓国、オーストラリアなどが参加したことも挙げて、NATOがアジア太平洋地域に「陣営対立と集団対抗という『冷戦の害毒』をもたらすことが予測できる」と危機感を示した。


2022.05.11-Yahoo!Japanニュース(REUTERS)-https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220511-00295563
ミアシャイマー「この戦争の最大の勝者は中国」と拙論「ウクライナ戦争は中国の強大化を招く」

  『文藝春秋』がエマニュエル・トッドに次いでミアシャイマーを単独取材。その論説は拙論「ウクライナ戦争は中国の強大化を招く」とほぼ一致している。全く異なる切り口から同じ結論に至っているが、若干の差異もある。
◆ミアシャイマー氏の視点
  『文藝春秋』6月号が「総力特集 誰のための戦争か」でミアシャイマー氏(シカゴ大学教授)を単独取材し、「この戦争の最大の勝者は中国だ」というタイトルで、ミアシャイマーの論考を掲載している。
  その視点があまりに筆者がこれまで書いてきたものと一致しているので、深い感動を覚えるとともに、非常に驚いた。彼の論考のうち、特に筆者が強く興味を抱いた点を以下に示す。
  1.世界には「米国、中国、ロシア」の三つの大国が存在するが、バイデン大統領はNATOの東方拡大を利用して、プーチンを刺激した。
  2.バイデンは2013年のマイダン革命においてウクライナの親露派政権であるヤヌコーヴィチ政権転覆に最も強力に動いたのはNATO加盟の超タカ派であるバイデン(副大統領)だった。
  3.ウクライナを西側に引き入れようとした結果が、ロシアをウクライナ侵攻へと追い込んだ。
  4.一連の出来事は、米国の戦略ミスだ。
  5.ウクライナ戦争により米国は中国封じ込めの「軸足移動」ができなくなっている。
  6.ウクライナ戦争はロシアを中国側に追いやった。
  7.バイデンは核の「抑止力」を核の「強制力」に変えてしまった。
  8.日米両国で「中国封じ込め」に連携せよ
  概ね以上だが、このうち完全に賛同できるものと、必ずしもそうでないものがある。
◆筆者の視点との比較
  筆者の視点は拙著『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略』で詳述したが、この本はウクライナの惨状によって蘇った4歳からのPTSD(心的外傷後ストレス障害)から抜け出すために、10日間ほどで、ファクトに基づいて形成してきた自らの視点を「激白した」のに等しい作品だ。その後に現実に進行している現象を日夜コラムに書いて、相互補完を行っている。したがって、拙著とコラムの両方からの論拠に基づいて、ミアシャイマーの視点を分析したい。
●完全に賛同できる「1、2、5、7」
  先ず、「1」に関しては、5月10日のコラム<米CIA長官「習近平はウクライナ戦争で動揺」発言は正しいのか?>で、「アメリカは、アメリカ以外の国が、経済的であれ軍事的であれ、アメリカを抜いて世界一になることを絶対に許さないので、軍事的にはロシアを潰し、経済的には中国を潰そうとしていると、習近平は位置づけている」と書いたように、米中露三大国家の位置づけに賛成だ。
  そしてアメリカは本来ならば最大の脅威である「中国」に集中すべきなのに、ロシア撲滅に没頭してしまい、中国に軸足を移しにくくなってしまっているという「5」にも賛成である。
  「2」に関しても、全くその通りなのだが、ただ筆者の場合は、5月1日のコラム<2014年、ウクライナにアメリカの傀儡政権を樹立させたバイデンと「クッキーを配るヌーランド」>や5月6日のコラム<遂につかんだ「バイデンの動かぬ証拠」――2014年ウクライナ親露政権打倒の首謀者>に書いたように、バイデン個人の動きに踏み込んで考察しているので、ミアシャイマー氏が、この点に関して、どのように見ておられるかを知りたいところだ。
  「5」は全くその通りで、そもそもミアシャイマー氏の論考のタイトル「この戦争の最大の勝者は中国だ」と、4月22日のコラム<ウクライナ戦争は中国の強大化を招く>は、表現が違うだけで、論点は完全に一致していると言っていいだろう。
  「7」に関しては、5月26日に発売される月刊Hanada7月号で、全く同様の主張を書いているので、是非ともそちらをご覧いただきたい。
●賛同だが補足したい「3、4、6、8」
  「3」に関して。ミアシャイマーの「ウクライナを西側に引き入れようとした結果が、ロシアをウクライナ侵攻へと追い込んだ」という表現はその通りなのだが、バイデンは「ロシアを怒らそうとしてウクライナのNATO加盟を強く叫んだ」という表現の方が筆者にはピタッと来る。その意味でミアシャイマーの「アメリカが熊(ロシア=プーチン)の目を棒で突いた」という表現が筆者の視点と、より一致する。

  バイデンはプーチンを怒らせて、何としてもウクライナへの軍事侵攻を実行して欲しかった。そうすればロシアを制裁して、ロシアの天然ガスなどのエネルギー資源の輸出を阻止し、アメリカのLNG(液化天然ガス)を欧州に輸出することができるからだ。
  「4」に関しては、「6」との関連において論じなければならない。
  先に「6」に関して言うと、必ずしもウクライナ戦争があったからロシアを中国に追いやったのではなく、習近平政権が誕生した瞬間から、プーチンと習近平は「相思相愛の仲」となっており、「アメリカによる制裁」が二人の緊密度をこの上なく高めていった。
  ウクライナ戦争は、むしろ【軍冷経熱】の【軍冷】の部分を浮き彫りにして、「相思相愛」ぶりにヒビが入る役割を果たしている。

  しかし【経熱】に関しては、プーチンが習近平に頼らざるを得ない状況を生み出し、さらにインドに関してはロシアとの間の【軍熱経熱】が露呈してきたので、その意味で「アメリカの戦略ミス」ということが言えよう。
  拙著『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略』でしつこく論じたが、今後は「ロシア・中国・インド」という「大陸続き」の三大国家が勢力を伸ばしていく「世界図」が描かれていくだろうことを警戒しなければならない。
  「アメリカの戦略ミス」という概念は、エマニュエル・トッドやミアシャイマーに共通しているものの、筆者は「戦略ミス」というより、アメリカの戦争ビジネス戦略がもたらしたもので、そこにバイデンのエネルギー資源に対する個人的な我利我欲が招いたのがウクライナ戦争だという観点に立っている。

  最も悩ましいのは「8」だ。ミアシャイマーも本文で、以下のように書いている。
  ――現状、中国を封じ込める米国の穴を埋めるのは、日本が一番適任といえますが、日本政府がリーダーシップをとることは考えづらいのは、日本の方々もよく分かっているでしょう。日本も米国も、単独では中国の封じ込めはできません。中国を封じ込めるために、日米の連携強化はさらに必要でしょう。(引用ここまで)
  まさにその通りだが、これは言葉の順序を逆にした方が現実に近い。
  すなわち、「日本も米国も、単独では中国の封じ込めはできません。中国を封じ込めるために、日米の連携強化はさらに必要でしょう。」が先に来て、しかし、と書いて、その後に「日本も米国も、単独では中国の封じ込めはできません。中国を封じ込めるために、日米の連携強化はさらに必要でしょう。」と書くしかないのが日本の現状ではないだろうか。
  5月10日のコラム<米CIA長官「習近平はウクライナ戦争で動揺」発言は正しいのか?>で、「中国経済崩壊論」を唱える一部の「中国研究者」は、日本が中国経済の発展に最も寄与しているという現実を無視して論じていることを嘆いたのは、そのためである。
  中国のハイテク製品は、日本が提供するハイテク部品がなければ成立せず、日本のハイテク部品生産企業は、中国を最大貿易国としてこそ成立しているという現実から、日本人は目を背けてはならないことを強調したい。

  以上が、ミアシャイマーの論考を読んだ筆者の感想である。
  ミアシャイマーのような大家と筆者ごときの論点を比較するのはおこがましいことは分かっているが、しかし筆者自身、ソ連軍のマンドリン銃に脅され、中国共産党軍の食糧封鎖により餓死体の上で野宿するなどの経験を通して、「戦争の残酷さ」と「絶対に戦争だけはしてはならない」という強烈な思いから中国と中国を巡る関係国との研究に没頭している。それ故に、ミアシャイマーやエマニュエル・トッドと見解が一致したのかもしれない。『文藝春秋』がこの二人の単独取材を特集していることに感謝したい。
















2022.05.10-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/c30cefa7fdc9bdcbbcaae7abe2a8107712e157ef
中国、韓国就任式に「格上」派遣 対米接近を警戒

  【北京=三塚聖平】中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は10日の記者会見で、韓国の尹錫悦ユン・ソンニョル)新大統領の就任に対し「ともに地域の平和、安定、繁栄を促進することを希望する」と祝意を示した。

  中国は就任式に、習近平国家主席の「特別代表」として王岐山(おう・きざん)国家副主席を派遣した。習政権は、米国が進める「対中包囲網」に韓国が接近することを強く警戒しており、過去の出席者より格が上の王氏を派遣して韓国側にクギを刺す意図も指摘される。
  中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は10日付の社説で、王氏の派遣に関して「中国は中韓関係の安定した長期的発展を推進するため大きな誠意を示した」と指摘。同時に「重大な利益や懸念に関わる敏感な問題で、中国は一切の変化も譲歩もしない」と強調した。
  中韓関係の不確実要素として、米国の「インド太平洋戦略」への韓国の関与を挙げている。 北京の大学教授は「中国が最も警戒しているのはアジア版の北大西洋条約機構(NATO)ができることだ。韓国が従来の外交姿勢を変えないよう、中国は新政権に圧力をかけている」という見方を示した。


2022.03.07-iza(産経新聞)-https://www.iza.ne.jp/article/20220307-JPNPSIPURVMOLCUU65OAECCUFY/
中国、対応に苦慮 ロシアのウクライナ侵攻で外交環境悪化

  【北京=三塚聖平】中国の王毅(おうき)国務委員兼外相は7日の記者会見で、ウクライナ情勢について火に油を注いで対立を激化させてはならない」と述べ、事態の早期沈静化を望む本音をにじませた。対米共闘の思惑から接近を強めたロシアがウクライナ侵攻に踏み切ったことで、米欧との対立がさらに激化するリスクを抱え込むなど中国外交は難局に直面している

  「もともと不確実性に満ちていた国際情勢がますます複雑、不安定になった」
  約1時間40分に及んだ記者会見の冒頭、王氏は自らウクライナ問題に触れた。それだけ同問題に頭を悩ませているとみられる。
  2月のウクライナ侵攻まで、習近平政権の存亡を左右しかねない外交問題として中国が注力していたのは対米関係だった。ロシアとの接近は、対中圧力を強める米国を牽制(けんせい)する狙いがあった。プーチン露大統領が、米国が「外交的ボイコット」を呼び掛けた北京冬季五輪の開会式に出席して習政権はメンツを保ったが、中国側の〝借り〟は大きかった。中国は、ロシアとウクライナの間で難しい立場に置かれ、対露非難を避けて国際社会から厳しい目が注がれている。

  誤算は他にもみられる。バイデン米政権が発表した「インド太平洋戦略」に対し、王氏は「インド太平洋版の北大西洋条約機構(NATO)の構築が真の目的だ」と警戒感をあらわにし、日米豪印の協力枠組み「クアッド」などを批判的に取り上げた。
  ただ、オーストラリアとは新型コロナウイルスの発生源調査をめぐる対立から豪州産牛肉などの輸入を制限し関係が悪化。インドとは係争地域で両軍の衝突が発生するなど対立が続いており、これが日米豪印の背中を押したのは間違いない。中国の他国への圧力が、皮肉にも対中を念頭に置いた重層的な多国間協力の動きを促進させた形だ。


2022.03.05-TBS News-https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye6006089.html
中国全人代開幕「国内外リスク増加」国防費26兆円超

  中国では国会に当たる全人代=全国人民代表大会がきょう始まりました。李克強首相は「国内外の情勢を踏まえるとリスクは増加している」と強調し、安定を最優先にした政策運営を行うとしました。

中国 李克強首相
  「国内外の情勢を踏まえると、わが国が直面するリスクや課題は著しく増加している」
  李首相は政府活動報告でこのように述べた上で、「課題と試練に向き合い、人民の期待に応えなければならない」と強調。経済面では需要の縮小など「三重苦」だとした上で、今年のGDP=国内総生産の成長率目標を去年より引き下げ、「5.5%前後とする」としました。

  台湾問題については「新時代における党の台湾問題解決の基本方策を貫徹する」と述べ、「台湾独立勢力と外部勢力の干渉に断固反対する」として、アメリカなどをけん制しました。
  国内では習近平国家主席が異例の3期目を目指す党大会を秋に控えるほか、ロシア軍によるウクライナ侵攻など不安定要因も増す中、「政府活動は安定を最優先させる」としました。

  さらに、今年の国防予算について、去年と比べ7.1%増加のおよそ1兆4504億元、日本円で26兆円を超えることを明らかにしました。去年の伸び率を上回っていて軍備の増強を進めていることが伺えます。習近平指導部は「今世紀中ごろまでに世界一流の軍隊を目指す」としていて、李首相は「今年は、習近平強軍思想を深く貫徹し、国防動員体制の改革を完成させ全国民国防教育を強化する」と強調しました。


2022.02.25-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220225-2LNFUBHRXBL2TGHFMMSMNV4BAQ/
中露首脳が電話会談 プーチン氏がウクライナとの協議意思示す

  【北京=三塚聖平】中国外務省によると、習近平国家主席は25日、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、緊迫化するウクライナ情勢について協議した。中露首脳の電話会談は、ロシアのウクライナ侵攻後初めて。プーチン氏が、ウクライナ側とハイレベル協議をする意思があると伝え、習氏は「ロシアが、ウクライナ側と話し合いを通じて問題を解決することを支持する」と表明した。

  習政権は、対米共闘で連携を強めるロシアの懸念に理解を示し、米欧の対露制裁に同調していないが、侵攻にはあいまいな態度をとっている。経済・軍事を中心に密接な関係を築いてきたウクライナへの配慮に加え、ロシアに巻き込まれる形で国際的に孤立を深めることを警戒している。
  プーチン氏はこの日の電話会談で、米国と北大西洋条約機構(NATO)が「長期間、ロシアの合理的な安全保障の懸念をないがしろにした」と説明。侵攻について中国側に理解を求めたとみられる。
  これに対し、習氏は「冷戦思考を捨て、各国の合理的な安全保障の懸念を重視、尊重すべきだ」と主張。NATOの東方不拡大の確約を求めるロシアに寄り添う姿勢をみせた。
  ただ、同時に「各国の主権と領土保全を尊重し、国連憲章を順守する基本的な立場は一貫している」とも述べ、ウクライナ側を意識した発言も行った。
  習氏は「ウクライナ問題の〝理非曲直〟に基づき自らの立場を決める」とも発言。「理非曲直」は、物事が道理に合っているかどうかという意味で、現時点で明確な態度表明を避けた形だ。事態の進展を慎重に見極める考えとみられる。

  中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は25日の記者会見で、米欧が対露制裁を打ち出していることについて、「制裁は、問題を解決する根本的な有効手段ではない」と述べ、対露制裁に同調しない考えを示した。


2022.02.07-サンスポ(共同通信)-https://www.sanspo.com/article/20220207-V3KJZA3WORLOVGLQFOW5HED72Y/
彭帥さん、バッハ氏と面会 性被害告発否定と仏紙報道

  中国の元副首相に性的関係を強要されたと訴えた同国女子テニスの彭帥さんの安否が懸念されていた問題で、国際オリンピック委員会(IOC)は7日、バッハ会長が5日に面会したと発表した。フランスのレキップ紙(電子版)は7日、同選手がインタビューに応じて告発を否定したと報じた。
  短文投稿サイト、微博に実名で告白した投稿は、その後に自らが削除したという。IOCは彭帥さんが5日夜に北京冬季五輪のカーリング混合ダブルスの中国とノルウェーの試合を観戦したと明らかにした。今後も同五輪の会場を訪れる予定。

  IOCのコベントリー前選手委員長も同席した5日の夕食会では、五輪出場の経験を語り合い、彭帥さんは昨夏の東京五輪出場を果たせなかった悔しさを口にしたという。新型コロナウイルス感染症の収束後に渡欧したいとの意向を受け、バッハ氏はローザンヌの五輪博物館訪問を提案して快諾を得た。今後はコベントリー前委員長が彭帥さんと連絡を取り合うことでも合意した。(共同)


2022.01.11-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/0fcba797eb4eeeba85c7b769e9b01f5cdba92038
中国、ロシアのカザフ介入を「支持」 飛び火を懸念 外相電話会談

  【北京=三塚聖平】中国の王毅国務委員兼外相は10日、ロシアのラブロフ外相と電話会談し、大規模な抗議デモが起きたカザフスタン情勢について意見交換した。  王氏は、ロシア主導の「集団安全保障条約機構」(CSTO)がカザフに平和維持部隊を派遣したことに「支持」を表明した

  中国外務省の発表によると、王氏は「CSTOがカザフの暴力テロ勢力に打撃を与えることに協力し、安定の回復に積極的な役割を果たすことを支持する」と強調した。
  さらに、中露両国が協力して「外部勢力による中央アジア諸国の内政への干渉」に反対するよう呼び掛けた。
  中国側の発表によると、ラブロフ氏は「カザフの現在の混乱は外部勢力が入念に画策した暴動だ」という見方を主張した。 中国側は、トカエフ政権への支援姿勢を強めている。
  習近平国家主席は7日、カザフのトカエフ大統領にメッセージを送り、デモ隊の排除を進めたことについて「政治家としての責任を示した」とたたえた。 習政権は、カザフの混乱が拡大して中国国内に波及することを警戒しているとみられる。
  カザフは、新疆(しんきょう)ウイグル自治区と国境を接し、中国では同自治区を中心に約160万人というカザフ族が暮らしており、混乱が飛び火する可能性があるためだ。カザフは中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の要衝であり、天然ガスをパイプラインで中国に送っており、エネルギー安全保障面でも重要度が増している。


2022.01.07-ワップルギスの夜-https://www.warupu.com/topics/58x7sdc0b9.html
際限ない中国人偽アカウント 欧米SNSで情報工作

  フェイスブック(FB)やツイッターなどのSNS(会員制交流サイト)で、中国関係者とみられる偽アカウントが政治的な投稿を行うケースが後を絶たない。
  実在しない欧米などの民間人を装い、新型コロナウイルスの起源や新疆ウイグル自治区の人権問題について、中国政府の意向に沿った主張を投稿。

  中国では規制されて使えない欧米のSNSを用い、国際世論の風向きを変えようと情報工作を展開している。
  ■実在しないスイス人生物学者米メタ社は昨年11月、運営するFBやインスタグラム上から、偽情報の拡散を目的にしたアカウント約850個を削除したと発表した。
  パレスチナ自治区やポーランド、ベラルーシに関連するものも含まれていたが、全体の7割を超える600個以上が中国に関係するアカウントだった。


2022.01.06-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASQ166K5PQ16UHBI016.html
診察拒否で死産、当局謝罪 ロックダウンの西安、SNSで悲鳴相次ぐ

  世界で新型コロナウイルス感染が再び急拡大するなか、厳格な検査や隔離などで「ゼロコロナ」を目指す中国の陝西省西安市では、先月からロックダウンを行う当局の対策に悲鳴に近い声が上がっている。北京冬季五輪も控え、拡大抑止は地方当局にとっての至上命令だが、我慢を強いられる庶民の負担も大きい。

   4日、SNSにアップされた書き込みが波紋を広げた。1日夜、西安に住む妊婦が腹痛を訴え病院に行ったものの、PCR検査の陰性証明の期限が切れているとして診察を拒まれた妊婦は寒さの厳しい屋外で約2時間待たされた末に出血。ようやく診療を受けたが8カ月の胎児が死産となったという。妊婦の親類だという市民が書き込み、6日、市当局が謝罪した。
   ほかにも心臓の痛みを訴えた男性が病院で診察を受けられず死亡したケースも報じられており、ネット上では「目の前の命と感染対策、どっちが大事なんだ」といった批判や疑問が相次いでいる


2022.01.05-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20220105-LXQGUVNE7NN2FLENSXV5HFASVE/
中国、リトアニアに経済圧力 台湾「代表処」問題で
北京 三塚聖平

  中国が、リトアニアへの経済的な圧力を強めている台湾への接近を進め、昨年11月に首都ビリニュスに「駐リトアニア台湾代表処」(大使館に相当)の開設を認めたためだ。リトアニアからの輸出品が中国の税関を通らなくなったなどと伝えられており、巨大な経済力をバックに台湾との離間を図る狙いとみられる。

  欧州メディアの昨年12月24日の報道によると、欧州連合(EU)欧州委員会で通商を担当するドムブロフスキス執行副委員長は「リトアニア製が含まれていると、EU諸国からの品物は中国の税関で処理されないようだ」と発言。中国の港で足止めを食っているリトアニアやEUからの輸出品が増えていると懸念を示した。
  中国外務省の趙立堅(ちょう・りつけん)報道官は同日の記者会見で「事実ではない」と反論。同時に「リトアニアは両国の外交関係の政治基礎を深刻に破壊した」と主張し、「中国の企業の多くは既に、リトアニアを信頼に値する協力パートナーとしていないそうだ」と付言した。
  中国は、台湾が欧州に置く代表機関として初めて、名称に「台北」ではなく「台湾」と明記した代表処がリトアニアに開設されたことに猛反発。外交関係の格下げに動いた。
  香港メディアの「香港01」は今月5日、中国が「外交等級の引き下げだけでなく、リトアニアとの貿易を実質的に止めた」と指摘。中国企業がリトアニア産品の使用を停止しているなどと伝えた。
  影響はリトアニア以外の企業にも広がっている。ロイター通信は12月、独自動車部品大手コンチネンタルが、リトアニア製の部品使用を中止するよう中国から求められていると報じた。また、中国が多国籍企業にリトアニアとの関係を打ち切るよう求めているとも報じている。

  一方、欧州メディアによると、リトアニアのナウセーダ大統領は今月4日、台湾の代表処について「名称が、中国との関係に強く影響する主要な要因になっている」と述べた。「台湾」を冠した名称が誤りだったと表明した形だ。

  中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は5日の記者会見で「過ちに気付いたのは正しい一歩だが、さらに重要なのは行動をとることだ」と主張。代表処の設置を撤回するよう求めた。(北京 三塚聖平



2021.12.22-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20211222-JMCAWCRQBNL2FPBS435FKDFQPM/
除籍教師支持の女性拘束 中国、南京発言めぐり

  中国湖南省の当局は22日までに、「南京大虐殺の犠牲者が30万人だというデータはない」と発言して除籍された上海の女性教師への支持を表明した女性を拘束した。米政府系のラジオ自由アジア(RFA)が伝えた。女性は精神疾患の治療名目で病院に収容されたという。

  上海の教師は14日の授業で犠牲者数の根拠に疑問を呈した。学生が撮影した動画が拡散され、事態を深刻視した学校側は教師の処分を発表した。
  RFAによると、拘束された女性は元教師の李田田さん。17日に短文投稿サイト、微博(ウェイボ)に「授業の内容に何も問題はない。問題なのは(通報した)学生と除籍した学校、政府の報道そして沈黙する知識人だ」と投稿して教師を擁護。その後当局から脅迫を受け、拘束されたという。女性は妊娠中との情報もある
。(共同


2021.12.20-Yahoo!Japanニュース(FNNプライムオンライン)-https://news.yahoo.co.jp/articles/9d4449d7004705321305d64c85a8551e2c7d0ec3
性的暴行「言ったことない」 中国テニス・彭帥選手 疑惑全否定 「わたしはいつでも自由」強調

  11月初め、「中国の前副首相から性的関係を強要された」などと自身のSNSで告白し、一時、安否不明とも伝えられた彭帥選手
  騒動が報じられてから初めてとみられる、海外メディアのインタビュー取材に応じた。

   彭帥選手わたしはこれまで、誰かから性的暴行を受けたと言ったことも書いたこともない彭帥選手を取材したとして19日に動画を公開したのは、シンガポールの有力紙「聯合早報」。 記者「こんにちは! 彭帥選手」 記者がアポなしで直撃しているように見える。 当初、戸惑ったような表情を見せる彭帥選手は、胸に「中国」と書かれたTシャツを着ている。
  彭帥選手「ビデオを撮っているんですか?」 記者「そうです、わたしはシンガポールの記者です」 彭帥選手「ちょっと(質問が)聞こえなかったんですが、なんと言いましたか?」 取材をすぐに受け入れた彭帥選手
  記者から「性的暴行の件は事実か?」と問われ、こう答えた。 彭帥選手「これは重要なことなので伝えますが、わたしはこれまで、誰かから性的な強要を受けたとは言ったことも書いたこともない。この点は、とても強く、はっきりさせておきたいです。ウェイボの投稿はわたしのプライベートな問題です。ゆがんだ解釈はありません」
  そのうえで、「SNSはプライベートなことで多くの誤解がある」と説明した。 また、「監視されているのか?」との問いにはこう答えた。 彭帥選手なぜ監視する人がいるんですか? ずっと自由です」 およそ5分間の取材の間に表情が和らいでいった彭帥選手最後は笑顔で去って行ったが、ただ、語った内容が本人の意思かは不明。 ロイター通信によると、女子テニス協会はこのインタビューについて、「重大な懸念の解消にはつながっていない」との声明を出した


2021.12.15-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20211215-RKEAZSNS3FJVZISCNLN52AS2OQ/
中国、台湾断交のニカラグアにワクチン100万回分寄付

  【ニューヨーク=平田雄介】台湾と断交して中国と国交を回復した中米ニカラグアの首都マナグアで14日、中国から提供された新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった。中国国営新華社通信のユーチューブチャンネルが伝えた。

  英BBC放送によると、国交回復の手続きを終えて中国から帰国したニカラグア政府代表団が12日、中国製薬大手、中国医薬集団(シノファーム)製のワクチン20万回分を持ち帰っていた。代表団の一人でオルテガ大統領の息子、ラウレアーノ大統領顧問によると、中国からワクチン100万回分の寄付の申し出を受けたという。
  ニカラグアはこれまで、ワクチンの公平な分配を目指す国際的枠組み「COVAX(コバックス)」を通じ、米国やフランスからファイザー製ワクチンなどの供給を受けていた。外交筋によると、中国からの提供は初めて
  英統計専門サイト「アワー・ワールド・イン・データ」によると、ニカラグアでは10日までに全人口の66・5%が少なくとも1回のワクチン接種を済ませており、38・3%が接種を完了している。


2021.11.23-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211123/k10013358441000.html
中国 “いびつな美意識の助長を禁止” 芸能界への規制強化

  社会的な影響力のある芸能界への締めつけを強めている中国の習近平指導部は、インターネット上の芸能人の情報をさらに規制する新たな通知を出しました。「いびつな美意識」の助長を禁止することなどを盛り込んでいて、国民の美意識にまで統制が及んだ形です。

  中国政府でインターネットの管理を行う当局は、23日、インターネット上の芸能人の情報をさらに規制する新たな通知を発表しました。
  通知では「ここ数年、ネット上では娯楽化傾向や低俗な発信があとを絶たず、悪い文化が主流の価値観に影響を与えている」と指摘しています。
  その上で「健全なネット環境を築く」として、ネット上の芸能人の情報について「いびつな美意識」のほか、ぜいたくや享楽、拝金主義といった「よくない価値観」を助長したり、芸能人のスキャンダルを広めたりすることを禁止するなどとしています。
  「いびつな美意識」について、中国政府はこれまでに「女性っぽい男性」を例に挙げていて、中性的な外見の男性アイドルをもてはやす風潮などを問題視したものと見られます。
  中国の習近平指導部はこのところ、社会的な影響力のある芸能界への規制を強めていますが統制は国民の美意識にまで及んだ形です。
脱税などで摘発される芸能人も相次ぐ
  習近平指導部が、社会的に影響力のある芸能界への締めつけを強める中、脱税などで摘発される芸能人も相次いでいます。
  このうち、中国東部、浙江省杭州の税務当局は22日、インターネット上の影響力が強い「インフルエンサー」として知られている、朱宸慧氏と林珊珊氏の2人を脱税で摘発したと発表しました。
  2人はインターネットの生中継で商品を販売する「ライブコマース」などを行っていましたが、発表によりますと、個人の所得をみずから設立した会社の収入にして、所得税を脱税していたということです。
  税務当局は、加算税などを含めた追徴額は日本円で朱氏が12億円近く、林氏がおよそ5億円に上るとしています。
  中国の税務当局は、ことし8月にも人気俳優の鄭爽氏を脱税で摘発し罰金など50億円余りの支払いを命じたと発表し、芸能人への取り締まりを強化する姿勢を示しています。


2021.11.22-JIJI COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2021112200780&g=int
彭さん問題、幕引き急ぐ IOC会長とテレビ電話―中国

  【北京時事】中国の著名女子プロテニス選手、彭帥さん(35)が元共産党最高指導部メンバーとの不倫関係を告発後に消息不明になったとされる問題で、国際オリンピック委員会(IOC)は21日、バッハ会長が彭さんとテレビ電話で会話したと発表した。北京冬季五輪が約2カ月半後に迫る中、彭さんの人権問題は国際社会の「外交ボイコット」などの動きを加速させる情勢で、習近平指導部は幕引きを急ぐ構えだ

  IOCによると、彭さんは自身の健康への気遣いに謝意を示し、北京の自宅で安全に元気で生活していると説明今はプライバシーの尊重を望み、友人や家族と過ごしたいと話した来年1月に北京入りするバッハ会長は彭さんに対し、現地での夕食に招待し、快諾を得たという。
  約30分間のテレビ電話に参加したIOC選手委員会のエマ・テルホ委員長は、IOC公式ホームページで「彭さんが元気で安心した。われわれはそれを心配していた」とコメントした。
  北京五輪をめぐっては、バイデン米大統領が政府高官らを派遣しない「外交ボイコット」を検討していると表明国際的な風当たりが強まる中、彭さんの問題が新たな焦点に浮上した。大会成功を目指す点で一致するIOCと中国当局は、彭さんの肉声を発信して早期沈静化を図った形だ。
  ただ中国では、共産党要人の醜聞などは厳しい検閲の対象。テレビ電話には中国オリンピック委員会の李玲蔚副主席も参加した。彭さんが自由に発言しないか監視したとみられる。


2021.11.22-TAIWAN TODAY-https://jp.taiwantoday.tw/news.php?unit=154&post=210997&unitname=%E4%B8%BB%E5%BC%B5&postname=
中国の対リトアニア外交「格下げ」に、台湾・外交部は「コメントの価値なし」

  中華民国(台湾)は今月18日、リトアニアの首都ビリニュスに出先機関である駐リトアニア台湾代表処(The Taiwanese Representative Office in Lithuania)を開設し、業務を開始した。これに反発した中国・外交部は21日、リトアニアとの外交関係をこれまでの「大使級」から「代理公使級」に格下げすると発表した。この動きに関する中華民国(台湾)外交部の主張は以下のとおりである。

  リトアニアがその主権を守るための政策決定を行い、自由民主の価値を示したことは人々を感服させるものだ。リトアニアと台湾は一致した理念を持つ友好的なパートナーであり、双方は各領域での交流や協力を強化し続けている。わが国がリトアニアに出先機関を設置し、その業務を開始したのは主に、経済・貿易、科学技術、教育、文化などの分野で協力を拡大するにあたって相互にメリットがあり、国民の交流や感情を深められると考えたからだ。台湾とリトアニア双方の一致した努力によって、両国の友好関係はますます強まり、世界の平和、安定、繁栄のために寄与できると信じている
 
  中国・外交部は、「一つの中国の原則」が国際社会の普遍的な共通認識であり、各国が公認する国際関係の準則であると自ら主張している。しかし、これは自分で作った薬を人に飲ませるようなことで、その目的は台湾を併呑することにある。中華人民共和国はいまだかつて一度も台湾を統治したことがなく、わが国とは互いに隷属しない。わが国は確実に国際社会に存在している。政府は自国の領土の範囲内で排他的管轄権を行使している。これが台湾海峡の現状であり、事実なのである
 
  わが国とその他の国々、とりわけ民主国家は、緊密且つ友好的な関係を持っている。それらを、中国政府の要求を受けて、あるいは中国政府の怒りを買ったからといって停止することはない。台湾とリトアニアに交流・協力の停止を要求するために、中国政府がリトアニアに対して外交関係の格下げという措置を講じたことは、これほどの大国でありながら横柄で器が小さいことを浮き彫りにするもので、可笑しくもあり、コメントするほどの価値もないものである。


2021.11.18-朝日新聞-https://www.asahi.com/articles/ASPCL55L2PCLUHBI01B.html
性的暴行、選手自身が「事実ではない」? 中国のテレビ、メール公表

  中国の著名プロテニス選手、彭帥さん(35)が中国共産党元高官から性的暴行を受けたと訴える内容のSNS投稿をめぐり、CGTN(中国国際テレビ)は18日、投稿後に消息不明だった彭さんが暴行疑惑を否定したとする内容のメールを公表した。テニス女子ツアーを統括するWTAに送ったメールとされるが、WTA側は反発している。

  問題の投稿は今月2日、中国のSNS「微博」で、彭さんのものとみられるアカウントで公開された。党最高指導部の一人だった張高麗(チャンカオリー)前副首相から性的暴行を受けたとする趣旨の内容で、投稿はまもなく削除されたがSNSで拡散。WTAは14日、中国側に調査を求める声明を発表した。
  一方、CGTNが18日に公表したメールは、彭さんは疑惑を「事実ではない」と否定し、「私は自宅で休んでいる」とする内容だった。WTAの声明については「私の同意なく公表された」と主張した。
  これに対し、WTAのスティーブ・サイモン最高経営責任者(CEO)は同日に声明で、「彭さんの安全や所在についての懸念が強まった。彭さんが書いたとは信じがたい」と指摘。彭さんと何度も接触を試みたが連絡がついていないことを明らかにし、「彭さんは自由に話すことを許されるべきだ」と訴えた。
  張氏は習近平(シーチンピン)指導部が発足した2012年から党最高指導部の一員である党政治局常務委員を務め、17年に引退した。(北京=高田正幸


2021.11.18-Yahoo!Japanニュース-https://news.yahoo.co.jp/byline/akotomoko/20211118-00268543
彭帥はどこに?「#MeToo」運動は中国で再燃するか?
阿古智子東京大学 総合文化研究科 教授)

  テニスのウィンブルドン選手権で優勝経験もある中国の彭帥(35歳)が、張高麗前副首相(75歳)に性的関係を強要された後に不倫関係になったことをSNSで告発後、消息不明になっている。

  女子テニスツアーを統括するWTA(女子テニス協会)のスティーブ・サイモン最高経営責任者(CEO)兼会長は14日(日本時間15日)、公式ホームページ上で声明を発表し、「彭帥(ホウ・スイ)に関する事件は非常に憂慮すべきもの。中国の元指導者の性的暴行を伴う行為についての彼女の告発は、非常に深刻に扱われなければならない。どんな社会でも、彼女が主張するような行為は、容認、無視されるのではなく、調査される必要がある。名乗り出た彭帥選手の勇気と力強さを称賛する。この問題が適切に処理されることを期待している。疑惑は完全に、公正に、透明に、検閲なしに調査されなければならない」と主張した。

  彭帥を知るテニス仲間たちも彼女を案じ、支持する声をあげている大坂なおみは17日、ツイッターで「検閲はどんなことがあってもOKではありません。彭帥と彼女の家族が、安全で無事であることを願っています。今の状況にショックを受けていますが、彼女に愛と光を送ります」と記し、彭帥の写真とともに「#WhereIsPengShuai(彭帥は今どこに)」のタグを付けた。男子世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)も彭帥失踪のニュースに衝撃を受けていると明かした

  一連の騒動で中国の政界には激震が走っているに違いない。なぜなら、中国では決して触れてはならない中央の役人(元役人)に関するスキャンダルがあっという間に世界中に広がり、その上、当事者の彭帥が失踪したことへの批判が集まっているからだ。中国共産党第19期中央委員会第六回総会(六中総会)や米中首脳会談など重要な政治日程の最中で、北京での冬季オリンピックの開催を控えている時だというのに。

  アナリストの中には、これを江沢民派と習近平派の闘争と関連づけて見る人もいる。張高麗は江沢民と関係が近いと言われており、習近平政権の威信に傷をつける意図がある動きではないかというのだ。しかし、張高麗はすでに政界を引退しており、権力闘争の核心を握っているわけでもない。私は権力闘争に関心を向けるよりも、彭帥が大きなリスクを冒してまで自らにとっても醜聞となることを晒した事実を重く見るべきだと考える。

  真相はまだ闇の中ではあるが、彭帥は軟禁されている可能性が高い海外に逃れている説、国内で身を隠している説もあるが、彭帥が計画的に動いていなければ、それらの説は成り立たない。家族にも影響が及ぶ可能性があることを敢えてするだろうか昨今の中国では多くの人が失踪している。私自身、長年中国研究に携わってきたが、少なからぬ友人や友人の家族、関係者が行方不明になっている。共産党政権が負の評価を受けるような声は「国家安全を脅かす」として封殺しているのだ。彭帥ほど有名な人であればそう手荒なことはされないと思うが、彼女の安全を確認できるよう、国際社会からの声を高めていくべきだろう。

  プロテニスプレーヤーとて、絶大な権力を誇る中国共産党の高官を前にしてはなんの力も持てない。全く平等ではない関係の中で生じた男女関係の問題に中国政府はどう対応するのか。WTAが求めているように検閲せず、公正に調べることができるのか。
  「#MeToo運動は中国でも2018年頃から盛り上がっていたが、当局の検閲が強まり、注目されていたいくつかの裁判が打ち切られ、被害を訴える当事者たちのSNSへの投稿は禁止された。近年、中国でセクハラや性犯罪が裁判になることはまれだ。中国語で「#MeToo」運動を意味する「米兔」という言葉は中国のソーシャルメディアから排除されている。
  現在、彭帥に関するニュースは中国ではほとんど報じられていない。経済の先行きが不透明で、社会にも不安定要素がある中で、これ以上騒ぎを大きくしてはならないという判断があるのではないか。しかし、世界は注目している。これまで泣き寝入りせざるを得なかった被害者たちも。
阿古智子東京大学 総合文化研究科 教授)


2021.11.11-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/5d5b8eca616863bf85b61741cafffb27724fa157
習氏、3期目固める 中国共産党6中総会「一層緊密に団結」

  【北京=三塚聖平】中国国営新華社通信によると、中国共産党の重要会議である第19期中央委員会第6回総会(6中総会)は11日、党創建100年の歴史を総括する「歴史決議」を採択して閉幕した。
  歴史決議の採択は40年ぶりで、習近平総書記(国家主席)が毛沢東鄧小平と並ぶ権威付けを行った。来年後半に第20回党大会を開くことも決めたが、習氏がその場で異例の3期目入りを果たすのは確実となった。

   閉幕後に発表されたコミュニケは、習指導部の成果を「総合的な国力が新たな段階に飛躍した」と絶賛。国防力や科学技術力などを向上させたと強調した。その上で、第20回党大会について党と国の「重大事」と位置付け、「全党、全軍、全国の各民族・人民は、習同志を核心とする党中央の周囲になお一層緊密に団結する必要がある」と主張した。
  事実上、習氏の3期目入りを認めた形だ。 コミュニケでは、人事については触れていない。6中総会では、習氏の後継者となる人事調整は行われなかったとみられる。現在68歳の習氏は、来年の第20回党大会で「68歳定年」の慣例を破り、異例の長期政権へ入ることになる。

  採択した歴史決議は「党の100年の奮闘の重大成果と歴史経験に関する決議」。全文は公表されていないが、党の歴史を評価しつつ、習氏の歴史的指導者としての地位を確固たるものとし、長期政権を正当化するものだ
  共産党は歴史的な節目で歴史決議を行ってきており、最初は建国の父となる毛が主導して1945年に、2つ目は改革開放政策を進めた鄧のもとで81年にまとめた。それぞれ、毛と鄧が絶対的な指導的地位を固めることにつながっており、歴史決議には党内で重い意味がある。


2021.11.08-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211108/k10013333991000.html?utm_int=detail_contents_news-related_010
「共同富裕」って何なの?習近平政権のねらいは?

  中国の習近平国家主席はことし8月、「共同富裕」というスローガンを大々的に打ち出し、注目を集めました。
  この「共同富裕」とはいったい何なのか?中国経済への影響は?習近平政権のねらいは?
  国際部の建畠一勇記者がわかりやすく解説します。
「共同富裕」って何なの?
  ひと言で言うと、格差是正のことです。実際、中国共産党はスローガンで「貧富の格差を是正し、すべての人が豊かになることを目指す」としています。もともとは、今の中国で「建国の父」とされる毛沢東が唱えたものですが、習主席は従来よりも一歩踏み込む形で「高すぎる所得を合理的に調節し、高所得層と企業が社会にさらに多くを還元することを奨励する」と述べ、所得の高い人や大手企業に寄付などを促しました
どうして今、「共同富裕」なの?
  背景には、中国の経済成長にともなう貧富の格差拡大があります。中国は「豊かになれるものから先に豊かになる」という「先富論(せんぷろん)」を掲げながら市場経済化を進め、世界2位の経済大国になりました。
  しかし、国が豊かになるとともに所得の格差も拡大し、スイスの金融大手「クレディ・スイス」は、去年(20年)の時点で中国の上位1%の富裕層が中国全体の資産の30.6%を保有しているとして、富裕層に富が集中していると指摘しています。
  李克強首相も去年5月「毎月の収入が1000人民元程度(日本円で1万7000円程度)の人がまだ6億人いる」と述べるなど、中国政府も収入が低い人が依然として多い実態を認めています。
習指導部の思惑は?
  習指導部としては、格差の是正に取り組む姿勢をアピールすることで国民の不満を和らげ、政権の求心力向上につなげたい思惑があるとみられます。
  また、中国の情勢に詳しい神田外語大学の興梠一郎教授は「習主席にとっては、来年の党大会で総書記(党トップ)として、異例の3期目入りが実現できるかどうかが1番の優先課題となっている。『習主席に引き続きやってもらわねば』という党内外の世論が重要になるので、来年の党大会を視野に入れた動きではないか」と指摘しています。
中国企業はどう受け止めているの?
  中国企業の間では、大手IT企業を中心に巨額の資金の拠出を表明する動きが相次ぎ、「共同富裕」の方針に追従する動きを見せています。
  ネット通販最大手の「アリババグループ」は、「共同富裕」の理念を体現するモデル地区建設の支援などを掲げ、2025年までに日本円で1兆7000億円を投入するとしています。
  IT大手の「テンセント」は、低所得者の支援や農村部振興などのために日本円で8500億円の資金を拠出するとしています。出前代行サービスなどを展開するIT大手の「美団」なども、「共同富裕」に貢献する姿勢をアピールしています。
なぜ、大手IT企業がこぞって追従しているの?
  去年からことしにかけて相次いだ中国政府による「IT企業叩き」が関係しているのではないかとの見方があります。「アリババ」はことし4月、独占禁止法違反の疑いで日本円でおよそ3000億円に上る巨額の罰金を科されました。
  「テンセント」は、収益の柱の1つとなっているオンラインゲームが、未成年の使用を制限する政府の規制の対象となりました。こうしたことから、IT企業側としては、さらなる圧力を避けるためにも、「共同富裕」に追従したほうが得策だと判断した可能性があります。
  興梠教授は「中国共産党は国家が統制できない、統制外の民間の組織を嫌う。あまりにも強大になった民間企業は、共産党や国有企業にとって脅威であるという発想だ」と指摘します。
いろんな思惑がある中で、「共同富裕」ってうまくいきそうなの?
  習指導部としては、急成長した大手IT企業からの資金の拠出などを通じて、富の再分配を進めたい考えとみられます。しかし、一方で、相続税や固定資産税の導入など、共産党幹部の既得権益に踏み込むような抜本的な税制の改革案は現時点では示されておらず、「共同富裕」という形での富の再分配については、効果を疑問視する指摘も出ています。
  ちなみに先月(10月)、習近平指導部は日本の固定資産税にあたる「不動産税」を一部の都市で試験的に導入することを決定。ただ、反発も予想されるなど、全国的な導入にはまだ課題もありそうです。
中国経済への悪影響はないの?
  大手IT企業などへの締めつけ強化は、企業活動を萎縮させて技術革新などが生まれにくくなるほか、株価の下落にもつながり、企業の資金調達が難しくなることから、結果的に中国の経済成長の妨げになるおそれも指摘されています。
  中国共産党は11月8日から、重要方針を決める会議「6中全会」を開く予定で、「共同富裕」をめぐって、どのような話し合いが行われるのか注目されます。


2021.11.06-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211106/k10013336671000.html
中国 台湾行政院長らに訪問禁止の制裁措置 “対立あおった”

  中国政府は、中国と台湾の対立をあおったなどとして、台湾の首相にあたる行政院長や外交部長らの中国訪問を禁じるなどの制裁措置をとると発表し、台湾が欧米に接近する動きに強く反発しています。
  中国政府で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は5日、ごく一部の「頑固な台湾独立分子」が中国と台湾の対立をあおり、外部勢力と結託して国を分裂させようとしたなどとして、法律に基づき、リストに掲載された人物への制裁措置をとると発表しました。

  台湾をめぐっては先月、呉ショウ燮 外交部長がヨーロッパを訪問したほか、今月にはヨーロッパ議会の代表団が初めて公式に派遣されるなど、欧米と接近する動きが活発化していて、中国は強く反発した形です。

  具体的には、台湾の首相にあたる蘇貞昌行政院長と、呉外交部長、議会の議長にあたる游錫コン 立法院長を名指ししたうえで、香港とマカオを含む中国を訪問することを禁止するほか、これらの人物の関連企業や資金提供者が中国で利益を得ることを認めないとしています。
  今回言及したリストは、中国政府が欧米に接近する動きを見せる台湾へのいらだちを強める中、作成を検討してきたとされるもので、台湾の民進党政権への圧力を一層強めるねらいがあるとみられます。
台湾当局「権威主義のどう喝 受け入れない」
  中国政府の発表について、台湾当局で対中国政策を担当する大陸委員会はコメントを出し「わが方は権威主義のどう喝を受け入れない。こちらの民主主義と自由を破壊して対立と不安定を作り出そうとするなら必要な対抗措置をとることになる」と強く反発しています。


2021.10.26-Yahoo!Japanニュース(TBS News)-https://news.yahoo.co.jp/articles/63d5ab7a7f05553980867f58c479ddd80d43c036
習近平主席、台湾の国際機関参加拡大をけん制

  中国の習近平国家主席は演説で、「国連で中華人民共和国政府の代表を唯一の合法的な代表と認められたことは中国人民の勝利」などと主張し、国際機関への台湾の参加拡大に向けた動きを暗にけん制しました。

   中国・北京では25日、中国が国連の代表権を得た1971年の決議から50年となるのを記念した会合が開かれ、習近平国家主席が演説を行いました。当時の決議では中華人民共和国政府の代表を中国の唯一の合法的な代表と認め、台湾は国連から事実上追放されましたが、この決議について習主席は「中国人民の勝利であり世界各国人民の勝利だ」と主張しました。
   台湾とアメリカの高官は国際機関への台湾の参加拡大に向けた議論などを行っていて、習主席の演説はこうした動きを暗にけん制したものとみられます。
   また、習主席はアメリカなど国名をあげての名指しは避けつつも「国際ルールは一部の国やグループが決めることはできない」などと述べ、新たな枠組みを作る動きもけん制しました。(26日00:06)


2021.10.20-HEAD TOPICS-https://headtopics.com/jp/123042001322269679084-22199349
【中国観察】中国共産党が美意識統制か 女性っぽい男性アイドルがやり玉に

  中国共産党が美意識統制か 女性っぽい男性アイドルがやり玉に 攻撃されたのが、中国語で「女性っぽい男性」を意味する「娘炮(ニャンパオ)」だ。若手アイドルに見られるような中性的な外見を持つ男性を示しているが、「娘炮などのいびつな美意識の根絶」を強調した。
  中国で国民の美意識を統制するような動きが出始めた。当局がテレビなどの娯楽分野で「いびつな美意識の根絶」を打ち出し、女性っぽい男性アイドルなどがやり玉に挙げられて…

  中国で国民の美意識を統制するような動きが出始めた。当局がテレビなどの娯楽分野で「いびつな美意識の根絶」を打ち出し、女性っぽい男性アイドルなどがやり玉に挙げられている。中国共産党の指導下にある主要メディアも後押ししており、党が個人の内面にまで介入しようとしていると受け止められている。インターネット上では「多様な美意識を尊重すべきだ」といった批判の声も出ている。メディアが「健全な美意識」を連載中国でメディア管理を担当する国家ラジオテレビ総局は9月2日に出した通知で、テレビ番組やインターネット動画において「正しい美意識」を重視するよう求めた。この中で攻撃されたのが、中国語で「女性っぽい男性」を意味する「娘炮(ニャンパオ)」だ。若手アイドルに見られるような中性的な外見を持つ男性を示しているが、同通知は「娘炮などのいびつな美意識の根絶」を強調した。


2021.10.19-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20211019-A5NOBVKGPBPHZPZAK3ETH4J37Y/
中国が〝しつけ〟を法制化へ 教育への介入強める共産党・政府

  【北京=三塚聖平】中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は19日、北京で会議を始めた。家庭でのしつけを充実させるよう求める家庭教育促進法」案などを審議する。同法は、家庭教育への保護者の意識向上を狙うが、子供の著しい不良行為に関して保護者に訓戒を行うことも定める。中国共産党・政府が教育への介入を進めている

  同法案は、今年1月と8月に続く3回目の審議。今回の会議は23日までの予定で、最終日に法案が可決される公算が大きい。
  中国メディアなどによると同法案は、未成年者の保護者が「家庭教育を行う責任を負う」と定めた。家庭教育については「道徳と品格、知識技能、文化的教養、生活習慣などの育成」と規定。保護者に対し、未成年者の学習習慣や自主学習能力の育成のほか、心身の健康や運動、十分な睡眠などを確実にするよう求める。また、党や国、社会主義を愛し、国家統一や民族団結を守る意識を確立することも定めた。
  未成年者が著しい不良行為や犯罪行為を行っていることを公安機関などが見つけた場合、保護者を訓戒したり、家庭教育に関する指導を受けるよう命じたりすることが可能になる

  中国では、保護者が子供の成績を過度に重視し、家庭で適切なしつけが行われていないほか、勉強に関する過重な負担が子供に悪影響を与えていると指摘される。全人代常務委法制工作委員会の報道官は「未成年者に過度の学習負担を与えたり、インターネットに関するしつけをおろそかにしたりする保護者がいる」と指摘し、対応策を強化したと説明している

  習近平政権は教育に関する統制を強めている。今夏には党と政府が、既存の学習塾を非営利組織とし、小学3~6年生の宿題時間は60分以内、中学生は90分以内にするといった具体的な規制措置を打ち出した。家庭教育促進法案も、営利目的で家庭教育の指導サービスを行うことを禁じる。児童・生徒の負担軽減という狙いに対し、効果を疑問視する意見も少なくない。


2021.10.09-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20211009-45XRD2ACI5LFNKVRN7NNIGYM3M/
習近平氏「台湾統一必ず実現」 辛亥革命110年で演説

  【北京=三塚聖平】中国で清朝を打倒した辛亥(しんがい)革命から110年となるのを記念した大会が9日、北京の人民大会堂で開かれ、習近平国家主席が演説で「台湾問題は純粋な中国の内政であり、いかなる外部からの干渉も許さない」と強調した。「中国人民の国家主権や領土を守り抜く不屈の決心や強大な能力を見くびるな」とも述べ、台湾の蔡英文政権との連携を強めている米国などを牽制(けんせい)した。

  習氏は「平和的な方式で祖国統一を実現することは、台湾同胞を含む中華民族全体の利益に最も合致する」と述べ、共産党政権と自らの悲願である台湾統一に改めて意欲を見せた。
  独立志向の民主進歩党の蔡政権を念頭に、習氏は「『台湾独立』の分裂は祖国統一の最大の障害であり、民族復興の深刻な危険である」と非難。さらに「祖国に背き、国家を分裂させる者に良い結末はなく、必ず人民に唾棄されて歴史の審判を受ける」と迫った。
  また、習氏は「平和統一と一国二制度の基本方針を堅持する」と述べた上で、「一つの中国」原則と、それに基づく「1992年コンセンサス(合意)」を挙げて、「両岸(中台)関係の平和発展を推進する」と強調した。
  辛亥革命は、1911年(辛亥の年)10月10日に中国武漢の武昌で起きた武装蜂起をきっかけに、清朝を倒して中華民国を建国した。


2021.09.27-Rakuten-Infoseek News(REUTERS)-https://news.infoseek.co.jp/article/26reutersJAPAN_KBN2GM0LT/?l-id=RNBreakingNews
習氏が台湾国民党次期党首に祝意、融和と協力を改めて呼び掛け

  [台北 26日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は26日、共産党総書記の立場で台湾最大野党の国民党次期主席(党首)に決まった朱立倫氏に祝意を表す書簡を送り、改めて中台の融和と協力を呼び掛けた。

  朱氏は25日の国民党主席選挙で当選。久しく停止していたハイレベルの中国共産党との対話を復活する方針を打ち出した。
  こうした中で習氏の書簡は、過去に中国共産党と国民党は台湾独立反対という共通の考えに基づいて良好な関係にあったと指摘した上で「現時点では台湾海峡を巡る情勢は複雑かつ厳しい。中華民族の子孫は全て1つの心で未来に向かって力を合わせていく必要がある」と訴えた。さらに中国共産党と国民党は、台湾海峡の平和追求や中国の再統一、中華民族復興で協力できると表明した。
  この書簡に応じる形で朱氏は、中国本土と台湾の人民は誰もが「黄帝の子孫」だと述べ、相互信頼の増進や交流強化などを進めていきたいとの見解を示した。
  朱氏は、蔡英文総統が率いる与党・民進党が反中国姿勢を掲げて緊張を生み出していると批判している。


2021.09.26-NHK NEWS WEB-
ファーウェイ副会長 司法取引で中国に帰国

  3年前、カナダで逮捕され、アメリカ司法省に詐欺の罪で起訴されたあと、一部の責任を認めることなどを条件に起訴を猶予する司法取引に合意した中国の大手通信機器メーカー、ファーウェイの孟晩舟副会長が、25日夜、中国に帰国しました
  孟 副会長を乗せたチャーター機は日本時間の25日夜11時前、ファーウェイの本社がある中国南部・深※センの空港に到着しました。
  赤いワンピース姿の孟氏はタラップから降りると花束を手渡され、用意されたマイクを前に「1000日余りの苦しみを経て、ついに祖国に戻ることができました。中国共産党と政府に感謝します」と述べました。
  そして「習近平国家主席が私のことを気にかけてくれたことに深く感動しました。祖国はわれわれの最も強い後ろ盾です」と述べました。
  これに先立ち中国外務省の華春瑩 報道官は「事件は政治的な迫害で、中国のハイテク企業の抑圧を目的としている」とするコメントを発表していました。
  一方、孟氏が逮捕されたあとに中国で拘束され実刑判決を受けたカナダ人のマイケル・スパバ氏ら2人は現地時間の25日の朝、日本時間の25日夜、カナダ西部のカルガリーに到着しました。
  スーツを着た2人は航空機から降りると、腕を伸ばすなどしてリラックスした様子で歩き、その場に駆けつけたカナダのトルドー首相に出迎えられました。
  これでカナダも巻き込んだアメリカと中国の問題の1つが一応の解決をみた形ですが、バイデン政権はファーウェイを安全保障上の脅威と見なし規制を強化していて、対立は今後も続くとみられます。
地元政府の幹部や同僚ら 孟 副会長の帰国を歓迎
  深センの空港では、地元政府の幹部やファーウェイの同僚らが「孟氏の帰国を歓迎します」という横断幕を掲げて待ち受けていました。
  国営メディアは一連の動きを中継を交え、孟氏が政治的な迫害から解放され帰国したとか、アメリカに徹底的に勝利したなどと大々的に伝えました。
  空港の国際線の到着ロビーは大勢の人であふれかえり「英雄の帰国」などと書かれた横断幕を掲げ「ファーウェイ頑張れ、祖国万歳」などと叫んだり、国歌を合唱したりする姿がみられました。
  横断幕を持参した地元の男性は「孟さんの帰国を歓迎したい。これはアメリカとカナダとの闘争の勝利だ」と話していました。
  また、夫がファーウェイに勤めているという女性は「孟さんの1000日以上の苦しみと中国が受けた屈辱は決して忘れない」と話していました。


2021.09.18-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20210918-2JUEBLSCJNNGXFQYNL5EFOZBRE/
柳条湖事件90年で最高指導部メンバーも式典出席 対日硬化の可能性も

  【北京=三塚聖平】満州事変の発端となった1931年の柳条湖(りゅうじょうこ)事件から90年の18日、事件が起きた中国遼寧省瀋陽市で記念式典が開かれた。共産党最高指導部メンバーで序列6位の趙楽際(ちょう・らくさい)・党政治局常務委員が出席した。習近平政権は、日本が米国と対中連携を深めていることに反発。現在は日本の次期首相の外交政策を見極めているとみられ、さらに対日姿勢を硬化させる可能性もある。

  習政権は、柳条湖事件を抗日戦争の起点となった国辱」の日と位置づける。日中関係が悪化した2012年には、この日に反日デモが起きた。共産党が抗日戦争を勝利に導いたとして権威強化につなげている。
  瀋陽の「九・一八歴史博物館」では記念式典を例年通り開催し、90年の節目に当たるため最高指導部メンバーも出席。趙氏は「正しい歴史観を堅持し、抗日戦争の重大な意義を正確に理解しなければならない」と述べ、党の功績を強調した。瀋陽の自営業者の女性(40)は産経新聞の取材に「今年の記念活動は例年と比べて規模が大きいようだ」と答えた。反日デモは起きていないという。

  日中関係をめぐっては緊張が増している。今年3月、日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、中国を名指し批判したことがきっかけだ。中国政府は東京電力福島第1原発の処理水海洋放出に対する批判を繰り返しており、日本が関わる民間事業への風当たりも一部で強まっている
  今夏には、遼寧省大連市で日本の街並みを模した商店街「盛唐・小京都」が、開業後まもなく営業停止に追い込まれた。地元当局も支援した総工費60億元(約1000億円)のプロジェクトだが、インターネット上で「国恥を忘れるな」と批判されていた。開業が柳条湖事件90年を控えた時期だったことも反発を招いた。

  北京の日系メーカー幹部は「明らかに日本への圧力は増しており、細心の注意を払っている」と明かす。来年に控える日中国交正常化50年の節目を前に、両国ともに祝福ムードを感じられないのが現状だ。
 来年秋には習国家主席が異例の長期政権実現を目指す党大会も開かれる。政治の安定が重視される中、日中関係もそれに資するかどうか次第となる。日中外交筋は「日本の次の首相が誰になり、対中政策がどう変化するか中国側は注視している。今後、さらに対日圧力を強める事態もあり得るだろう」と指摘する。

  柳条湖事件 1931(昭和6)年9月18日に中国・奉天(現在の瀋陽)近郊の柳条湖付近で、旧日本軍の関東軍が謀略計画により南満州鉄道(満鉄)の線路を爆破した事件満鉄の警備を目的に駐留していた関東軍は、爆破は中国軍の仕業と偽り、満州全土を占領して満州事変に発展した。満州国の建国やその後の日中全面戦争につながった。


2021.09.09-東洋経済-https://toyokeizai.net/articles/-/453962
習主席の「共同富裕」政策巡り国内で異例の論争
(言論界での意見対立は中国内部での混乱を示唆)

  当局に反対する見方を定期的に検閲する中国では異例なことだ。共産党の習近平総書記(国家主席)の「共同富裕」(共に豊かになる)政策を巡り論争が起きている。

  習氏が進める規制上の取り締まりは国全体に及ぶ深淵な「変革」だとするブロガー、李光満氏の論評が先月、国営メディアに一斉に掲載された。「資本市場はもはや資本家が一夜にして金持ちになる楽園にはならない」とするこの論評は、「この人民中心の変革を阻む者は全て処分される」と主張した。

  習氏の取り締まりは中国全体に及ぶ「変革」-国営メディアが論評掲載-これにかみついているのが環球時報の胡錫進編集長らだ。
  共産党機関紙、人民日報の系列紙である環球時報はタカ派的な論調で知られているが、計画されている変革は最高指導部からの統一した政策の結果だと反論。第2の「文化大革命」を連想させるような全面的な運動ではなく、漸進的な社会的進歩が目的だと論じた。馬雲氏に代わり「兎主席」が人気
言論統制の中国、愛国的な論客台頭
  ジャーナリストの拘束も珍しくない中国の厳格に管理された言論界で繰り広げられている意見対立は、習氏が無秩序な資本拡大」をどこまで抑制しようとしているのかを巡り、中国内部で混乱が生じていることを示唆している。
中国、政治姿勢不適切なセレブの起用禁止へ-エンタメ業界にも規制
  1980年代に中国の改革開放政策を率いたかつての最高指導者、故・鄧小平氏の通訳を務めた高志凱氏によれば共同富裕についての議論は「非常にセンシティブ」で、最高指導部からのメッセージは巨大な官僚機構を通過する中で「誇張される」可能性がある

  高氏は7日、ブルームバーグテレビジョンで「共同富裕が過度なキャンペーンとなる危険性を警戒する必要がある」と述べ、そのような展開はビジネスを阻害し、中国の競争力を損ねる恐れがあると指摘。「例えば私は個人的に共同富裕の追求がイノベーションや創造性、起業家精神を損なうような状況を見たくない。まさにこれらは、中国が今現在と向こう何年にもわたって必要としていることだからだ」と語った。


2021.09.07-China-https://ashu-chinastatistics.com/news/806916-60010316480
中国:エンタメ統制強化、芸能エージェント関連660社が登記抹消

  中国当局がエンターテインメント業界への統制を強める中、芸能人の個人事務所「工作室」が相次いで法人登記を抹消している。企業情報サービスの「天眼査」によると、8月末までに中国では660社余りの芸能エージェント関連企業が登記を抹消した。政府系メディアは7日、業界関係者の話として、「工作室」の設立が一部芸能人の脱税手段になっていると批判している。

  国営ラジオの中央人民広播電台(CNR)はSNSの公式アカウント上で、エンタメ業界という巨大な市場において、芸能人などによる脱税問題が一部で発生していると指摘した。CNRは投稿の中で、中国のエンタメ産業規模が2025年に679億4300万人民元(約1兆1590億円)に達するとの研究機関の試算を紹介している。

  中国では18年、人気俳優の范冰冰(ファン・ビンビン)さんが脱税により計8億8400万人民元の追徴課税、罰金を科された。最近では、俳優の鄭爽(ジェン・シュアン)さんが脱税したとして、上海市当局は総額2億9900万人民元の追徴課税、罰金を言い渡している。

  格差是正を目指す「共同富裕」をスローガンに掲げる習近平政権は、足元でインターネット業界などへの締め付けを強化しており、富裕層の象徴である芸能人にもその矛先が向かっている格好だ。また、国家新聞出版広電総局は今月2日、全国の地方当局に「党や国家から心が離れている」人物をテレビやインターネット番組に出演させないよう指示。文化面での統制も強めている。

内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。





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