暴力団問題-1



2022.11.03-産経新聞-
〈独自〉王将前社長「殺されるかも」 事件直前周囲に話す

  中華料理チェーン「餃子の王将」を展開する王将フードサービス前社長の大東(おおひがし)隆行さん=当時(72)=が平成25年に京都市山科区の本社前で射殺された事件で、事件直前に大東さんが周囲に「殺されるかもしれない」と話していたことが3日、捜査関係者への取材で分かった。当時、大東さんは王将と特定の企業グループとの不適切取引を巡る問題解消に取り組んでおり、京都府警と福岡県警の合同捜査本部は経緯や事件との関連を調べている。

  殺人と銃刀法違反容疑で特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)系組幹部、A容疑者(56)を逮捕してから4日で1週間。捜査本部は3日、A容疑者が所属する福岡県春日市の組事務所を家宅捜索した。
  捜査関係者によると、大東さんは事件の約1年前から周囲に複数回にわたり「殺されるかもしれない」と漏らしていた。当時、不適切取引を巡る問題以外にトラブルは抱えていなかったという。
  捜査本部はすでに企業グループの経営者だった男性や王将創業者の長男ら旧経営陣の任意聴取を実施。同容疑で長男の自宅など関係先の家宅捜索を行った。
  王将を巡っては、事件後の28年、同社設置の第三者委員会が、創業家が代表権を握っていた王将側と企業グループの経営者との間で、不適切取引が長年続いていたとの報告書を公表。王将側から200億円超が流出したなどと認定した。12年に社長に就任した大東さんは関係を解消しようとし、取引を調べた社内報告書(非公表)がまとまった約1カ月後に殺害された。
  大東さんは25年12月19日午前5時45分ごろ、王将フードサービス本社前の駐車場で車を止めて降りた直後、胸や腹に4発の銃弾を受けて死亡した。


2022.11.02-Yahoo!Japanニュース(日テレNEWS)-https://news.yahoo.co.jp/articles/4fdbe38e52008f9b26887738f5a15370e5969bf9
社長射殺「餃子の王将」創業者長男を任意聴取

  「餃子の王将」を展開する会社社長が射殺された事件で、警察が、「王将」創業者の長男を任意で事情聴取したことが分かりました。

   工藤会系の組幹部・A容疑者は2013年、「王将フードサービス」の本社前で大東隆行さんを射殺した疑いです。 王将フードサービスを巡っては、1995年ごろからおよそ10年間にわたり、創業家の知人男性との間で260億円にのぼる不適切な取り引きを繰り返していました
  警察は、この男性を任意で事情聴取していますが、捜査関係者によりますと、創業者の長男の元社長も任意で事情聴取したことが分かりました。 長男の後を継いで社長になった大東さんは、事件直前、この不適切な取り引きに関する報告書をまとめていて、警察は、事件との関連を慎重に捜査しています。


2022.10.29-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221029-ODQBA2I5VNM7NHP2CJJIFOUXNM/
㊦背景に200億の「代償」? 事件つなぐキーマンX

  28日深夜、京都府警本部。王将フードサービス社長だった大東隆行さん=当時(72)=の射殺事件で、特定危険指定暴力団工藤会系組幹部、A容疑者(56)の逮捕を受けて開かれた記者会見。府警捜査1課の増田茂雄課長は、事件と王将側の過去の不適切取引との関連性を記者に問われ、こう答えた。
  「原因、動機を捜査するにあたって、会社の社長という身分は関連してくると考え、どのような経営実態があるのか、その辺も含め捜査している」

事件直前にXと〝決別〟
  不適切取引とは、王将の創業家一族が過去に特定企業グループ側に約200億円もの資金を流出させたという内容だ。企業グループ、工藤会の拠点はともに福岡県。会見では、京都府警と福岡県警が合同捜査本部を設置したことも発表され、捜査の主戦場が福岡になることを示唆していた。
  直接の接点がなかったA容疑者と大東さんをつなぐ点と線。それを考えるとき、この企業グループを率いるキーマンの男性Xの存在を避けて通ることはできない。
  平成5年6月に死去した王将の創業者、加藤朝雄氏の社葬に、友人代表として参列するXの姿があった。福岡県を中心にゴルフ場経営や不動産業を手掛けていたXは、王将の取引先で作る親睦団体王将友の会の設立にも尽力。王将が全国に店舗を拡大していく際、トラブルの解決に暗躍していた。

  Xの兄はある同和団体の「ドン」と呼ばれ、X自身も「政財界や芸能界に顔が広かった」(知人)という。28年3月、王将フードサービスが公表した不適切取引に関する第三者委員会の報告書などによると、同じ福岡県出身の朝雄氏と昭和52年ごろに知り合い、交流を始めた。
  王将は全国チェーンへと急成長を遂げたが、各方面に影響力を持つXの水面下での動きが支えになったことは否定できない。各地の出店を支援し、平成元年に大阪・ミナミの店舗で起きた失火では、建物の所有者が死亡した問題の解決も仲介したとされる。
  しかし、王将側が支払った代償は小さくなかった。第三者委の報告書では、王将が元年以降、Xの企業グループとの間で続けた不適切取引の実態を明かす

  福岡市中央区のビル12億3700万円福岡県うきは市の建物4億円福岡県三輪町(現筑前町)の養鶏場施設の土地3億5千万円▽福岡市南区のマンション2億2千万円-。王将は企業グループ側から福岡県内の不動産を中心に億単位で次々に購入。さらに企業グループ側が3分の1に満たない額で買い戻し、不当な利益を上げていた王将はこの間、経営を悪化させていく。
  Xとの関係にメスを入れたのが、姉が朝雄氏の妻で12年に創業家から経営を引き継いだ大東さんだった。大東さんの主導で一連の不適切取引を指摘する報告書がまとまったのは、25年11月13日。射殺事件のわずか1カ月前だった。
  府警幹部は「事件と取引が関係ないと考える方が不自然だ」とみる。しかも、Xの知人によれば、Xと暴力団とのつながりを指摘する黒い噂も絶えないという。
  合同捜査本部は、A容疑者が所属する工藤会の組織的関与を調べるとともに、一連の不適切取引が動機につながった可能性があるとみて捜査する方針を示している。ただ、事件の背景にXの存在があったかどうかを判断できるほど、「確たる証拠が何かあるわけではない」(捜査関係者)のが現状だ。
  名物社長が凶弾に倒れて8年10カ月。事件の全容を解き明かすには、これまで延べ26万1200人の捜査員がつかんだわずかな糸口を、証拠や証言でつなぎ、固めていくしかない。逮捕後、捜査員との雑談には応じながらも事件については黙秘しているというA容疑者。捜査の終着点はまだ見えない。


2022.10.29-Yahoo!Japanニュース(ABC ニュース)-https://news.yahoo.co.jp/articles/a3e97beb62b401aef2ae5b3a074ac7d962e10448
組織的犯行か 「餃子の王将」社長射殺事件 逮捕の男は黙秘

  9年前、「餃子の王将」の社長を射殺したとして、九州の暴力団幹部の男が逮捕された事件で、警察は組織的な背景があるとみて捜査を進める方針です。

  A容疑者は、陸路で約11時間かけて護送され、29日未明に捜査本部が置かれている山科警察署に入りました。
  捜査関係者によりますと、特定危険指定暴力団工藤会系の幹部・A容疑者(56)は、逮捕された当初の調べに対し、黙秘しているということです。
  A容疑者は2013年、京都市山科区にある王将フードサービスの本社で、社長の大東隆行さん(当時72)を拳銃で撃って殺害した疑いがもたれています。
  警察は28日、A容疑者の福岡県内の関係先を家宅捜索していて、京都や福岡を中心に十数ヵ所を捜索する方針です。
  またA容疑者について、警察は大東さん殺害の実行犯とみていて、指示役や共犯者の存在も視野に組織的な背景があるとみて捜査を進めることにしています。
  A容疑者は29日午後に送検される予定ですが、襲撃を警戒して身柄は移さず、検事が山科警察署に出向くという異例の形がとられる見込みです。
ABCテレビ


2022.10.28-NHK NEWS WEB(関西NEWS WEB)-https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20221028/2000067749.html
9年前の「餃子の王将」社長殺害事件 暴力団幹部を逮捕

  9年前(平成25年)、「餃子の王将」を展開する会社の社長が拳銃で撃たれて殺害された事件で、警察は28日、福岡県の刑務所で服役中だった工藤会系暴力団の幹部を殺人などの疑いで逮捕しました。

  捜査本部がある京都に移送し、本格的に取り調べることにしています。逮捕されたのは、北九州市の特定危険指定暴力団・工藤会の2次団体の石田組幹部、A容疑者(56)です。
  捜査関係者によりますと、平成25年、全国で「餃子の王将」を展開する「王将フードサービス」の京都市の本社前で、社長だった大東隆行さん(当時72)を拳銃で撃って殺害したとして殺人などの疑いが持たれています。
  A容疑者は、平成20年に福岡市で大手ゼネコン「大林組」の社員などが乗った車に拳銃を発砲する事件を起こしたとして4年前に逮捕・起訴され、福岡刑務所で服役していました。警察は、A容疑者の逮捕状を取って捜査員を福岡に派遣し、28日午後2時すぎに刑務所内で逮捕しました。そして午後5時前、防弾ガラスを装備した警察車両に乗せ、捜査本部のある京都市の山科警察署に向けて出発しました。
  これまでの捜査では、大東さんや会社との接点は確認されていないということで、警察は何者かに依頼された疑いもあるとみて、京都で本格的に取り調べることにしています。
【事件の経緯は】
  事件が起こったのは9年前の平成25年、12月19日の早朝でした。午前7時ごろ、全国で「餃子の王将」を展開する京都市山科区の「王将フードサービス」の本社前の駐車場で、社長だった大東隆行さん(当時72)が自分の車の脇で拳銃で撃たれて倒れているのが見つかりました。
  大東さんは至近距離から胸や腹を4発撃たれ、亡くなりました。身近な全国チェーンの社長が、会社のすぐそばで射殺されるという凶行は社会をしんかんさせました。会社の創業から2年後に入社した大東さんは、平成12年に社長に就任しました。
  店舗ごとの独自メニューなどユニークなサービスで、「餃子の王将」を業界大手のレストランチェーンに育て上げました。早朝、車で出勤し、本社の周りをみずから掃除するのが日課だったといいます。
  事件の当日も、自宅を車で出たあと午前5時45分ごろまでの間に会社に到着し車を降りた直後に襲われたとみて、警察は、捜査を始めました。現場近くの防犯カメラに写ったライトの分析から、犯人はバイクで逃走した疑いが浮上。事件の翌年には、逃走に使われたとみられる盗難バイクが、現場から1.5キロほど離れたところで見つかります。ハンドルからは銃を発射した際に残る硝煙反応が確認されました。
  一方、車などには大東さんが持ち歩いていた多額の現金が残されたままになっていました。このため、警察は、強盗目的ではなく、拳銃の扱いに慣れた人物が大東さんの行動パターンを把握したうえで、計画的に犯行に及んだものとみて捜査していました。その後、現場近くで見つかっていたタバコの吸い殻から検出されたDNAの型がA容疑者のものと一致しました。
  しかし、A容疑者が事件に関わったことを示す直接的な証拠はなく、大東さんとの接点も確認されませんでした。警察は慎重に捜査を進め、事件は未解決のまま、長期化していました。
【A容疑者とは】
  A容疑者(56)は、北九州市の特定危険指定暴力団、工藤会の2次団体 石田組に所属する暴力団員です。王将の事件が起きる5年余り前(2008年・平成20年)に福岡市で民間企業が狙われた事件に実行犯としてかかわっています。
  14年前の平成20年1月に福岡市博多区で大手ゼネコン「大林組」の九州支店の社員が乗った乗用車が拳銃で銃弾4発を撃ち込まれた事件で、A容疑者は4年前、銃刀法違反などの罪で逮捕・起訴されました。
  裁判で事件への関与を否定しましたが判決では「直接の動機は不明だが工藤会や石田組が自分たちの利益のために大手ゼネコンを威迫する意図があったことがうかがわれ、反社会的な犯行として厳しい非難に値する」として懲役10年を言い渡され、確定しています。
【事件当時の工藤会は】
  事件があった2013年当時、A容疑者が所属する特定危険指定暴力団・工藤会は北九州市を中心に市民を標的にした襲撃事件を繰り返していました。
<工藤会による事件相次ぐ>
  福岡県内では、2011年に、暴力団への利益供与を断るよう業界の関係者に呼びかけていた建設会社役員が射殺されたほか2012年には、長年、工藤会捜査を担当した福岡県警の元警部が銃撃され大けがをしたり、「暴力団員立入禁止」の標章を掲げていた飲食店の女性経営者が刃物で切りつけられたりする事件が起きました。また、2013年には、工藤会トップの野村悟被告が施術に不満を持っていたとされる美容外科クリニックの看護師が帰宅途中に顔などを刃物で刺されました。
  これらの事件すべてが裁判で工藤会による犯行と認定されています。一方、北九州市では京都で事件があった翌日(12月20日)、過去に工藤会に殺害された漁協の元組合長の弟で、別の漁協の組合長をしていた男性が何者かに拳銃で撃たれて死亡する事件が起きていて、警察は暴力団が関わったとみて捜査を続けています。
<“特定危険” 壊滅作戦>
  市民を無差別に狙った事件が繰り返される中、2012年には、福岡県公安委員会が施行されたばかりの改正暴力団対策法にもとづき、工藤会を全国で初めて「特定危険指定暴力団」に指定。警察は、「壊滅作戦」と呼ぶ徹底的な取締りを行い、2014年にトップの野村被告らを逮捕しました。
<当時は道仁会VS誠道会も>
  一方、2013年当時、福岡県内では抗争事件を繰り返していた「道仁会」と当時の「九州誠道会」の2つの暴力団が「特定抗争指定暴力団」に指定されていて、改正暴力団対策法にもとづく新たな制度が、いずれも福岡県内の暴力団に適用されるという、深刻な治安状況になっていました。
【工藤会の現状】
  市民を標的とした襲撃事件を繰り返した工藤会に対し、警察は「壊滅作戦」と呼ぶ徹底的な取締りを行い2014年、トップの野村悟被告を逮捕。あわせて4人の市民を死傷させた事件で、去年8月、福岡地方裁判所が死刑判決を言い渡し野村被告は控訴しています。
  一連の取締りの結果、福岡県内の構成員は去年末の時点でおよそ200人と、ピークだった平成20年の730人と比べ3分の1以下に減っています。また、北九州市にあった主要な事務所の撤去も相次ぎおととしまでに本部事務所が解体されたほか、ことし3月までに野村被告の出身組織でもある「田中組」の本部事務所も撤去され、組織の弱体化が進んでいるとみられます。
  捜査関係者によりますと、こうした中、現在、工藤会の活動を主導しているとみられるのは本部が置かれていた北九州市ではなく、福岡市などを拠点とする傘下組織だということです。このうちの1つが、「石田組」で、逮捕されたA容疑者は、この「石田組」の幹部を務めているということです。
  また、工藤会の事情に詳しい関係者によりますと、A容疑者をめぐっては、大手建設会社「大林組」の車が福岡市内で銃撃された事件の実行役として4年前に逮捕されたあと工藤会内部での役職が「専務理事」から1つ上の「上席専務理事」に昇任していたということです。
【王将 元役員“面識なく なぜ”】
  長年、大東さんと一緒に仕事をしてきたという王将フードサービスの元役員の男性は、NHKの取材に対し、「逮捕された人物と自分は面識がなく、もちろん大東さんとも接点がなかったと思う。なぜ暴力団関係者が逮捕されることになったのかという気持ちです。事件の真相解明に向けて1歩前進したと思うので、背景などどの程度判明するのか今後の捜査の進展に期待したい」と話していました。
【事件当時の発見者“早く真相を”】
  事件後、倒れている大東隆行さん(当時72)を最初に見つけたという、京都府京田辺市に住む富岡正和さん(67)は「早く真相を突き止めてほしい」と話していました。富岡さんは、事件の4年前(平成21年)に大東さんの趣味だったハトレースを通じて知り合ったといいます。
  大東さんが自宅で飼っていたハトの世話などをしていて、毎朝、大東さんの出社にあわせて「王将フードサービス」の本社に顔を出していたということです。事件当日の午前7時前、富岡さんが本社前に着いた際、大東さんが車のそばで倒れているのを見つけたといいます。心筋梗塞ではないかと思い、心臓マッサージを始めたところ、大東さんの腹部に血がにじんでいて、小さな穴が2つあいているのがわかったということです。富岡さんは「パチンコの玉くらいの穴があいていました。駆けつけた警察官が『薬きょうや』と言ったのを聞いて、銃で撃たれたことを知りました。お世話になっていた社長が亡くなってことばを失いました」と話していました。
  富岡さんは、事件からまもなく9年となる今も、大東さんの写真を常に車の中で保管していて、「一生大事な人だから持ち歩いています。この9年くらいずっと『事件前に元に戻ってくれ』と思っていました」と話していました。
  また、28日、田中容疑者が逮捕されたことを受けて、「もう諦めていたので『まさか』と驚きました。大東さんには『まずは捜査が第一歩、進んで良かった』と伝えたい。今後は、誰かに頼まれて事件を起こしたのかなど、早く真相を突き止めてほしい」と話していました。
【容疑者逮捕で 会社がコメント】
  「王将フードサービス」は28日夕方、コメントを発表しました。この中で会社は「容疑者が逮捕されたとの報道がありました。事件解決に向けて、大きな進展があったものと認識しております。事件発生から8年10か月がたち、お客さまをはじめ、関係者の皆さまにはご心配をおかけしましたが、変わらぬ温かいご支援に改めて心より感謝申し上げます」としています。
  そのうえで、「一刻も早い事件の解決を願うとともに、前社長の遺志を継いで、これまで以上に喜んでいただけるお店づくりに精進してまいります。また、この間、地道に捜査を継続した捜査関係者の皆様に対しても、心より感謝申し上げます」としています。


2022.10.16-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221016-B7TCVWOAFNKI7AETQCCFPTWDTI/
東京・池袋の仏料理店で数十人乱闘 サンシャイン60の58階 準暴力団か

  16日午後6時半ごろ、東京都豊島区東池袋の高層ビル「サンシャイン60」58階にあるフランス料理店の店員から「客100人のうち数人がけんかしている」と110番通報があった。警視庁巣鴨署によると、客は準暴力団の関係者とみられ、店内では数十人が乱闘に参加。多くは逃走したが、現場に残っていた男性1人が頭に軽傷を負っており病院に搬送された。同署が傷害や器物損壊の疑いで捜査している。

  同署によると、現場では午後6時ごろから、準暴力団とみられる約100人の団体客が店を貸し切り状態にして宴会を開いていた。開始後まもなく、グループのうち数人が殴り合いを始め、その後数十人を巻き込む乱闘になったという。他の客や店員が巻き込まれるなどの被害はなかったが、店のドアや食器などが壊された。同署は、現場に残っていた数人から乱闘になった経緯などを聴いている。


2022.10.01-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20221001-4CEW5ZQUKZJVBKTZEJWSRUAZZE/
古都にうごめく暴力団・会津小鉄会 組織統合の裏に山口組の影

  京都を拠点とする指定暴力団「七代目会津小鉄会」。後継者争いをめぐって特定抗争指定暴力団の山口組と神戸山口組を支持する2つの勢力に分裂したが、昨年4月に一本化が確認され、今夏には指定暴力団に再指定された。過去30年で会津小鉄会の勢力は9割以上減少したものの、対立関係にあった両者が4年ぶりに合流したことで京都の暴力団事情が新たな展開を見せるのか。警察当局は警戒を強めている。

  「反発はしているかもしれないが1つの方向を向いている」。捜査関係者はかつて対立関係にありながら、同じ組織の構成員として再会した組員らについて説明する。
  長らく京の街を拠点としてきた会津小鉄会の原点は、幕末。会津藩に出入りしていた侠客(きょうかく)、上坂仙吉が京都で博徒(ばくと)を集めてできたのがきっかけだ。当時は数千人の子分を抱え、鳥羽伏見の戦いで戦死した会津藩士の遺体を埋葬したり、さらし首となった新選組局長、近藤勇の首を会津に持ち帰ったりし、幕末の歴史にも登場する。
  捜査関係者らによると、平成4年に初めて指定暴力団となり、当時は約1600人の構成員がいたが、現在は約40人まで減少。さらに高齢化も進んでいるという。それでもかつて京都の治安を脅かし、山口組分裂の「代理戦争」の〝当事者〟になった組織だけに、当局もその動向を注視する。
事務所で乱闘勃発
  山口組の分裂に伴う代理戦争が表面化したのは平成29年1月10日。寒空の下、当時京都市下京区にあった会津小鉄会の事務所では殴り合いの乱闘が勃発していた。
  現場には会津小鉄会と山口組の組員。その日は山口組が事務所を占領したが、翌朝、会津小鉄会の六代目馬場美次会長を支持する組員が神戸山口組の組員を連れて事務所の奪還へ。ついには京都府警が介入する三つどもえの争いに発展した。
  ことの始まりは馬場会長の引退をめぐる後継者争いだった。山口組の後見を受けていた馬場会長だったが、懇意にしていた井上邦雄組長率いる神戸山口組に急接近。馬場会長の引退表明直後、山口組は会津小鉄会若頭で傘下組織「心誠会」の原田昇組長を七代目に就任させようと事務所まで押しかけ、占領に至った。直後には既成事実化するため、一方的に原田組長の会長就任を知らせる文書が全国の関係組織に送付された。
  これには馬場会長側も黙ってはいない。馬場会長は傘下組織「いろは会」の金子利典組長を七代目に就任させ、それぞれ山口組と神戸山口組を支持母体とする2つの「七代目会津小鉄会」が存在する奇妙な状況が誕生した。分裂直前の構成員は約100人いたという。
  分裂後の令和元年7月、京都府公安委員会が金子組長を七代目会津小鉄会の代表者にしたことで原田組長の組織は指定暴力団ではなくなったものの、互いに一歩も譲らず七代目を主張し合っていた。
山口組に翻弄の歴史
  両者が一本化に向けて動き出したのは、捜査関係者によると昨年2月。山口組が引き合わせたという。「京都での影響力を強めるため、交戦状態にあった神戸山口組への圧力だろう」と捜査関係者。一本化した七代目会津小鉄会は金子会長と、原田若頭のもと再スタートを切った。
  山口組の存在により分裂し山口組の影響で一本化したともいえる会津小鉄会だが、両者の関係は近年始まったものではない。会津小鉄会が指定暴力団となった平成4年ごろの両者は一触即発の緊張状態にあった。きっかけはJR京都駅周辺の開発をめぐる利権争い。京都を舞台に小競り合いが始まると、7年には計約30件の発砲事件が発生し古都は一気に緊迫した。
  翌8年には五代目山口組の中野太郎若頭補佐(当時)が、京都府八幡市の理髪店で会津小鉄会の組員に発砲される事件が発生するも、同日中に、山口組の宅見勝若頭(同)が手打ちとした。これに激怒した中野会が、9年に神戸市で宅見若頭を襲撃するに至った。会津小鉄会が山口組の内紛の火種をつくった形となったが、その後は17年に当時の会津小鉄会五代目会長が六代目山口組の篠田建市組長=通称・司忍=と関係を深め、両者は親戚関係となった。
  京都を縄張りとする一大組織も近年は他組織である山口組に翻弄され続けてきた。それでもかつての抗争や山口組との深い関係を知る当局は警戒を強める。捜査関係者は「会津小鉄会での内紛だけでなく他の組織との勢力図も慎重に見極めていく」と話している。


2022.09.20-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/a406edc0d74807c8447a18a84c9dcdca0ddb1638
ミナミで死亡の暴力団幹部に暴行疑い ペルー国籍の男3人逮捕

  大阪市中央区の雑居ビル敷地内で5月、暴力団幹部の男性が死亡しているのが見つかった事件で、死亡直前に暴行を加えたなどとして、大阪府警捜査4課は20日、加害目的略取容疑で、大阪市浪速区大国の工員、A容疑者(44)らペルー国籍の男2人を逮捕した。

  同課は認否を明らかにしていない。 2人の逮捕容疑は共謀し、5月8日午後2時ごろ、ビル内の飲食店で山口組系3次団体幹部の関将孝組員(48)にヘッドロックをして店外に連れ出したなどとしている。
  府警は、同じ日に店内で関組員に暴行を加えたとして、別のペルー国籍の男1人も逮捕。関組員は同日未明からこの店で酒を飲み、3人らとトラブルになっていたという。関組員はこの日のうちに死亡したとみられ、府警が経緯を調べている。関組員は5月13日、隣接するビルとの隙間で死亡しているのが見つかった。


2022.03.02-Yahoo!Japanニュース(朝日新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/23b4d07e48819792db6baac3ef190d9e41a14c31
「山健組」事務所の使用差し止め申し立てへ 暴追センターが代理訴訟

  特定抗争指定暴力団・山口組の傘下組織「山健組」の事務所(神戸市中央区花隈町)について、暴力団追放兵庫県民センターが来週にも、使用差し止めの仮処分を神戸地裁に申し立てることが2日、関係者への取材で分かった。

   山健組は5代目山口組組長の出身母体。2015年に山口組を離脱し、「神戸山口組」を結成。当時の井上邦雄・山健組組長がトップに就いた。昨年11月に山健組は、神戸山口組内での対立から山口組に復帰していた
   山口組と神戸山口組は抗争が続いており、不安を抱いた周辺住民らが同12月に「暴力団追放市民の会」を結成。暴力団対策法に基づく代理訴訟制度を利用し、周辺住民の委託を受けた同センターが原告となって申し立てることになった。
   使用差し止めが認められれば、組員の事務所への立ち入りや、組を示す看板の設置などができなくなる。  山健組の事務所は神戸市中心部の住宅街にあり、19年には組員2人が射殺される事件が起きている。


2022.01.03-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/6621f93286b76f31bab564ba7bc77c4f60b91cba
両山口組、勢力差拡大も消えぬ火種

  全国最大の暴力団、山口組から平成27年夏に神戸山口組が分裂して以来、両組織の抗争は6年以上に及ぶ。組織規模で劣る神戸山口組は組員の流出に歯止めがかからず勢力差はさらに広がっているが、抗争の火種は消えておらず、予断を許さない状況が続く。

  神戸山口組をめぐっては昨年、中核組織だった山健組(神戸市)をはじめとする有力組織が傘下を離れ、対立する山口組に合流。さらに2次団体で多大な資金力を持つとされる池田組も離脱し、独立組織として指定暴力団に指定された。
  警察庁のまとめでは、令和2年末時点の山口組の構成員は約3800人で、神戸山口組の構成員は約1200人。ただ、兵庫県警の集計では、昨年12月10日時点で神戸山口組の勢力は全国19都道府県で約550人にまで減少した。
  神戸山口組は平成30年には32都道府県で約1700人の勢力を持っていたが、3年間で3分の1以下に減少した格好だ。県警では山健組と池田組の離脱が大きく響いたとみている。 勢力差の拡大を背景に、山口組がさらに神戸山口組に追い打ちをかけるなど抗争が激化する可能性もゼロではない。
  捜査関係者は「神戸山口組の求心力が低下し、山口組に分があるのは明らか。だが、このまま神戸山口組が黙っているとも考えにくい」と指摘する。 一方で、両組織には抗争終結を急ぎたい意向もあるようだ。ある暴力団関係者は「組にとって(5人以上の集合などを禁じる)特定抗争指定が最もやっかいな存在。組の上層部はどうにかして抗争を終わらせようと画策している」と明かした。


2021.12.01-JIJI COM-https://www.jiji.com/jc/article?k=2021120100948&g=pol
神戸山口組の元本部、買い取り方針 暴力団排除へ3100万円―兵庫県淡路市

  兵庫県淡路市は1日特定抗争指定暴力団神戸山口組の本部として使われていた市内の組事務所について、暴力団排除を目的に買い取る方針を明らかにした。購入費3100万円を計上した補正予算案を12月定例市議会に提出し、9日採決される見通し自治体が組事務所を直接買い取るのは異例だという。
  市によると、取得するのは、直系組織の関係先とみられる法人が住宅街に所有する土地(約411平方メートル)と、鉄骨3階建ての建物。2007年から組事務所として使われてきたが、売却意向があると県警から情報が寄せられ、市が交渉。鑑定に基づいた価格で購入することで大筋合意したという。市担当者は購入後の使い道について「地域住民の要望を聞き検討する」としている。


2021.11.08-産経新聞-https://www.sankei.com/article/20211108-DE57ZFKPHFP2NEOFVPZNZJ7ZCM/
組事務所新設、大阪の半分NG 改正府条例22日施行

  暴力団事務所の新設禁止区域を拡大する大阪府の改正暴力団排除条例(暴排条例)が22日、施行される。新たに住居や商業目的で使われている地域を禁止区域に追加。府の総面積の約半分が規制対象になり、大阪府警によると禁止区域の比率は全国で最大という。特定抗争指定暴力団の山口組と神戸山口組の対立が続く中、発砲事件などの標的となりやすい事務所の市街地での新設を防ぎ、府民の安全を守る狙いだ。

  現行の暴排条例では、学校などの保護対象施設から200メートル以内の区域で事務所の開設や運営が禁止されている。
  改正条例では、都市計画法が定める13の用途地域のうち、「工業専用地域」以外の「住居系」や「商業系」などに指定されている12の地域で事務所の新設を禁止する。これに伴い府内の総面積の約47%、大阪市内の約85%が規制範囲となる。違反した場合は撤去が命じられ、従わなければ罰則の対象になる。
  都市計画法の用途地域ごとに禁止区域を定める条例は、すでに神奈川県や兵庫県、石川県など8県で施行されている。さらに12月には福岡県でも新たに施行される予定だ。このうち、大阪府のように禁止区域が12の用途地域に及ぶのは、石川県のみ。石川県に比べ、大阪府は住宅地や商業地の比率が高く、禁止区域の比率も全国最大となる。
  大阪府の条例改正の背景にあるのは、平成27年の山口組分裂以来続く暴力団同士の抗争だ。府警によると、分裂後に府内で発生した抗争事件は20件。このうちほぼ半分にあたる11件が、トラックが突っ込むなど事務所が標的となる事件だった。また、兵庫県内では暴力団事務所付近で発砲事件がたびたび発生しており、今後府内でも同様の事件が起きて府民が巻き込まれる懸念があった。


2021.10.04-熊本日日新聞-https://kumanichi.com/articles/420956
特殊詐欺、弘道会トップを初提訴-使用者責任問う、東京地裁

  特定抗争指定暴力団山口組弘道会系組員による特殊詐欺被害に遭った5都府県の高齢女性6人が4日、「使用者責任がある」として山口組の篠田建市(通称・司忍)組長と、弘道会の竹内照明会長ら計4人に総額約1340万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。原告側代理人によると、特殊詐欺事件を巡り、竹内会長の責任を問う訴訟は初めて

  提訴後、記者会見した原告側の国塚道和弁護士は「山口組の最大組織である弘道会トップの責任を問うことは、被害の抑止力になる」と話した。


2021.08.28-福岡NHK.NEWS(NHK.NEWS WEB)-https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20210828/5010013119.html
工藤会トップが再び接見禁止に 裁判長に「後悔する」発言も

  あわせて4人の市民を死傷させた事件で殺人などの罪に問われ、死刑を言い渡された北九州市の特定危険指定暴力団「工藤会」のトップに対し裁判所が弁護士以外の人との面会を禁止する措置をとったことがわかりました。

  北九州市の特定危険指定暴力団「工藤会」のトップで総裁のA被告(74)とナンバー2で会長のB被告(65)は平成10年から26年にかけて北九州市や周辺の地域で漁協の元組合長が射殺された事件のほか、元警察官や看護師ら3人が襲われけがをした事件に関わったとして殺人などの罪に問われ、福岡地方裁判所はA被告に死刑をB被告に無期懲役の判決を言い渡しました。
  2人は判決を不服として福岡高等裁判所に控訴していますが、裁判所が28日までに弁護士以外の人との面会を禁止する措置をとったことが関係者への取材で分かりました。
  A被告は判決後に裁判長に向けて「公正な判断ではない。生涯、後悔する」などと発言していました。
  2人に対しては平成26年に逮捕されてから去年9月までのおよそ6年間、面会を禁止する措置がとられていて、今回が2度目です。


2021.08.26-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210826/k10013225511000.html
「工藤会」トップら 1審の死刑判決などに不服 福岡高裁に控訴

  
合わせて4人の市民を死傷させた事件で殺人などの罪に問われ、死刑を言い渡された北九州市の特定危険指定暴力団「工藤会」のトップが、1審の判決を不服として、福岡高等裁判所に控訴しました。

  北九州市の特定危険指定暴力団「工藤会」のトップで総裁のA被告(74)は、平成10年から26年にかけて北九州市や周辺の地域で漁協の元組合長が射殺された事件のほか、元警察官や看護師ら3人が拳銃や刃物で襲われけがをした事件に関わったとして、殺人などの罪に問われました。
  A被告は無罪を主張していましたが、福岡地方裁判所は24日、4つの事件すべてに組織のトップの被告が関与したと認め、死刑を言い渡しました。
  A被告はこの判決を不服として、26日までに福岡高等裁判所に控訴しました。
  また、無期懲役の判決を言い渡された組織のナンバー2のB被告(65)も控訴しました。
  一方、A被告が判決後に裁判長に向けて「公正な判断ではない。生涯、後悔する」などと発言したことについて、被告の弁護士は「接見した際に被告は『脅しのつもりではない』と話していた。裁判官として職務上、後悔するという意味の発言だと思う」としています。


2021.08.25-北九州 NEWS WEB(NHK NEWS WEB)-https://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20210825/5020009424.html
「工藤会」トップが死刑判決に不服発言 司法関係の警護強化

  殺人などの罪に問われ24日死刑判決を受けた、北九州市の特定危険指定暴力団「工藤会」のトップが、裁判長に向かって強い口調で「公正な判断ではない。生涯、後悔する」という趣旨の発言をしたことなどを受けて、福岡県警察本部は司法関係者に危険が及ぶおそれがあるとして、警護をさらに強化する方針です。

  北九州市の特定危険指定暴力団「工藤会」が、平成10年から26年にかけて北九州市や周辺の地域で漁協の元組合長を射殺したほか、元警察官や看護師ら3人を拳銃や刃物で襲った事件で、殺人などの罪に問われた組織トップで総裁のA被告(74)に対し、福岡地方裁判所は24日死刑を言い渡しました。
  警察などによりますと、判決の言い渡しの直後A被告が足立勉裁判長に向かって強い口調で、「公正な判断をお願いしたけど全然、公正じゃないね」「生涯、後悔する」という趣旨の発言をしました。
  福岡県警はこれまでも、今回の裁判に関わる司法関係者の警護をしてきましたが、組織のトップが死刑判決を受けたことや、A被告の裁判長への発言などを受け、危険が及ぶおそれがあるとして警護をさらに強化する方針です
  一方、A被告の弁護士に寄りますと、被告は判決を不服として控訴する意向を示しているということです。


2021.8.20-現代メディア-https://gendai.ismedia.jp/articles/-/86367?imp=0
コロナで縁日が「消滅」…その余波で「テキヤ」に起きている苦しい事態
(1)
  コロナ禍のため、各地で祭りが次々と中止されている。大きな打撃を受けているのが、縁日に様々な店を出しているテキヤの生業だ。テキヤの業態について解説した前半記事『9割の日本人がよく知らない…縁日で屋台を出している「テキヤ」の商売の内幕』に引き続き、コロナ禍でのテキヤの苦境について紹介する
知られざる縁日の裏側
  神社の祭りは郷愁を感じさせ、日本人の心に刻まれる郷里の思い出である。威勢よくタンカを切るテキヤの兄さんや、お面やりんご飴を売る姉さんに憧れた人も多いのではないだろうか。しかし、実際は大変である。イベント業界が概してそうであるように、祭りはその前後が忙しい。

  タカモノ(仮設興行など)や「ヤチャ」(茶屋)など、人を収容する施設を設営するには、自分たちで建築業者のようなことをしなくてはならない。小屋の骨組みから屋根張りまで、若い衆が協働して行う重労働である。
  飲食のネタは信用に関わる。お客が食中毒にでもなったら、神社側にケツを持ち込まれるから相当に気を遣う。だから、焼き鳥やイカ焼きなどのネタは、一度熱湯で湯がいてから冷凍する。祭りの時は、それらを解凍しながら客前で焼いて提供するのである
  他所から来た旅人である出店者の管理は、ニワ場の親分が世話人として、そつなく対応しなくてはならない。出店料、電気代からゴミ銭、冥加金(寺社に奉納する金銭)の徴収まで、世話人の若い衆が1軒ずつ訪問しては現金で集めて回る。これが大体、三寸ひとつ当たり13~15万円である。内訳は、電気代4万円、ショバ代(期間通しで)6万円、冥加金3~4万円である。
(2)
  世話人の采配は、その一家の評判を左右するから真剣である。とりわけ売り上げに関わる「場所割り=テイタ割り」は、世話人の技量と交渉力が試される。
  よくあるモメごとのひとつに、割り当てのネタ以外で商売をする出店者への苦情である。世話人であるニワ場の親分は、旅人さんのホストであるから、出店者同士でモメた時は、仲裁しないといけない

  唐揚げのネタでフライヤーがあるからといって、フレンチドッグやフライドポテトを商うと、向こう三軒両隣の出店者からのクレームは必至である。テキヤが外国人の出店を許可しないのは、こうしたシキタリが理解できないからだとされる。
  これら様々な難題を解決し、旅人さんの扱いが上手いと、「どこそこの親分は面倒見が良い」として名を上げるし、芳しくなければ不名誉な評価を免れないのである。
  昨年は、新型コロナウイルスの影響により、三寸は倉庫に積み上げられて出番がなかった。縁日の場を奪われた子どもたちの落胆は察するに余りある。しかし、もっと切実なのはテキヤ稼業の人たちである。「一体全体、どうやって生活しているのか」と、読者の皆様も心配してくれているのではなかろうか。
もともとテキヤは兼業している
  もともと、テキヤは大きく儲かる業態ではない。創意工夫を凝らしたところで、三寸(売台)ひとつあたり売れたとしても日に売り上げは15万円程度。それも祭りの期間に限られる。場所代など、出ていくカネもバカにならない。祭りの時に出店するテキヤ稼業だけでは食っていけそうにない
(3)
  筆者の知人で、組織のNo.2にあたる若中頭をしていたA氏の談によると、親分クラスになると、他にも商売をしている。たとえば、中古車屋や貸金業などの副業を持っているから、縁日のバイ以外からも収入があるとのこと。それだけ稼ぐ必要がある理由として、親分クラスは、テキヤのニワ場をシマとするヤクザとの付き合いがあるから出費も多いのだと言う
  ちなみに、テキヤの若い衆はヤクザではないカタギだが、本家の親分に限っては、土地のヤクザの親分と盃を交わすケースもある。
  ちなみに、テキヤとヤクザは「稼業違い」といい、崇める祭神も異なる。一部では、ヤクザが祭りの時に三寸を出して商売したりすることから、この両者は混同されがちだが一線は引かれているヤクザはアングラ社会のサービス業かもしれないが、テキヤは何であれ売るための商品を持っており、それらを表の社会で商ってシノいでいる商売人だからカタギであり、稼業も異なるのである
ニワ場の外では、どうやってシノぐのか?
  テキヤは祭りが無い期間、何をしているのか疑問に思われると思う。先述の通り資金力がある者は、貸金業を営んだり、中古車を売ってみたり、スナックの経営などできるが、若い者にそうした器量はない。
  そこは、親分の顔がものを言う。A氏の言によると、祭りが無い時期は、専らヒラビ(平日)というスタイルで屋台を出して商売していたという。神社の境内などで、祭りでもないのにポツンとたこ焼きなど売っているのもテキヤのヒラビだが、彼の場合は、スーパーなどに営業をして、店頭(駐車場の片隅など)に三寸を組んで焼鳥などを売っていた。
(4)
  地元のスーパーに営業をかける以上、会社名が入った名刺と、店長へ献上する菓子折りを持ち、足繁くスーパーに通って出店のお願いをする。そうしたら「一度、店を出していいよ」と根負けして折れてくれる。そこで売り上げを上げると、系列店にもお願いに行き、数店舗のヒラビが営業できるようになるのである。
  テキヤの仲間内では、こうしたスタイルのヒラビはネス(素人)のすることで、邪道だという者もいる。しかし、ヒラビは地域密着型のバイであり、一か所あたり毎日3万円ほどの売り上げになる。多い日は7万円くらい稼げるとのこと。しかも、このスタイルで商売した場合、軒先を借りたスーパーと取り決めた出店料だけを払えば済むから、ボロい商売である。
  邪道だろうが何だろうが、祭りが開かれないコロナ禍の現在、このような地域密着型のバイをしていないと、テキヤも生き残れない。ほかにも、キッチンカーによるバイやドライブスルー型のバイなど、新たな試みが為されている。
  降りやまぬ雨はなく、鳴りやまぬ雷はない。今夏、ワクチン接種が急ピッチで進んでおり、一条の光が見えてきた。九州以外の土地の親分さんや若い衆も、数百年の歴史を有する神農界の英知を結集し、創意工夫しながらコロナ禍を乗り切って頂きたいと願うものである。


2021.05.16-Yahoo!Japanニュース(文春オンライン)-https://news.yahoo.co.jp/articles/36740308cc1a3f68a27070df21e8a54637f86e59
「ヤクザと女」の事件簿#2
「ヤクザの女に手を出したな」コワモテ男が現れる“美人局”は本当にあるのか?〈暴力団幹部が解説〉
(1)
  「警視庁23歳女性巡査が暴力団員と交際して…」警察幹部と暴力団幹部が明かした“ヤクザと女の事件簿” から続く

  「ヤクザと女」のトラブルが続くのは、暴力団が女性をシノギ(資金源)にしているという理由もある。「女はカネになる」という考えだ。  警察は賭博や違法薬物などとともに、「売春」を伝統的な資金源と定義づけしてきた。売春は最近でも定期的に警察当局によって事件化されているが、現在の暴力団にとって女性をめぐるビジネスとしては、風俗店からの収入が主流となっているとみられている。
ヤクザの手口を真似ているのは……
   ヤクザと女性をめぐる事件では、一般的には「美人局」がイメージされるかもしれない。女性と知り合って交際を始めたところ、「ヤクザの女に手を出したな」とコワモテの男が登場して金品を脅し取られるケースだ。
   こうした美人局について、指定暴力団の古参幹部が指摘する。 「最近は、ローリスク・ハイリターンの振り込め詐欺が主流で、ヤクザが美人局のようなシノギに直接かかわることは少ないだろう。それよりも、カタギの素人さんがヤクザをかたって恐喝まがいのことをしている。これは怖いもの知らずではないかと思う
  2015年1月には、古参幹部が指摘するような事件が大阪府警に摘発された。
  大阪市の飲食店経営の男(30)ら4人が30代の司法書士の男性に10代の少女を紹介して関係を持たせ、「ヤクザが家に来て、家族が無茶苦茶にされるぞ」と5000万円を脅し取ったとして逮捕された。暴力団による犯行ではない変則型の美人局と言えそうだ。
風俗店のみかじめ料で莫大な利益
  美人局とは別に、警察当局は「売春」を暴力団の資金源のひとつとしてあげている。
   組織犯罪対策を長年にわたり担当してきた警察当局の幹部は、「かつての管理売春のような事件もたまには摘発されるが、現在は少ない。暴力団は風俗店のみかじめ料などで大きな利益を得ているはずだ」と指摘する。
   これまで、全国各地の公安委員会が、風俗店からみかじめ料などの名目で資金を要求していたとして暴力団側に対して暴力団対策法に基づき中止命令を出してきたほか、悪質なケースについては同法違反で摘発してきた経緯がある。
(2)
  前出の指定暴力団の古参幹部も、次のように打ち明ける。 「風俗関係が出店するにあたり、その地域を縄張りとしているヤクザに黙って店を出すことはまずない。必ずあいさつに来る。そうでなければ、どこかの組が押しかけるだろう。すぐにトラブルとなってしまう。店としてもあいさつしておけば、様々な問題が起きた時にすぐに解決してくれる。
   俗に『飲む、打つ、買う』というけれど、これはヤクザの三種の神器のようなもの。博打は当然、だれであろうと縄張り内では無断で行うことは決して許されない。飲み屋もみかじめ料をどうするといった問題が出てくる。女が働くキャバクラやスナック、風俗店も同様だ」
風俗を始める若者に「ヤクザがカネを出す理由」
  近年では暴力団組織に所属せずに、違法行為によって資金を獲得している「半グレ」と呼ばれる若者グループも暗躍している。
   この「半グレ」がデリバリーヘルスなどの風俗店を開業するにあたり、暴力団幹部に出資を求めてくることもあるという。

   東京で活動している指定暴力団幹部が、「半グレ」の活動ぶりなどについて語る。 「半グレの若い連中がやってきて、『風俗店をやりたいので資金を出してほしい』と言って来た。事業計画のようなものを説明するので相応のカネをだしてやった。ある時期からせっせと稼いだうちの何パーセントかのカネを持ってくるようになった。真面目に仕事をしているのだろう」
   別の指定暴力団幹部が、ほとんど面識のない若者にヤクザがカネを出す理由について解説する。 「ヤクザは夜の街に飲みに出かけたら、格好をつけて宵越しのカネは持たないと散財したがる。これと同じように、若い者がカネを都合してほしいと頼んで来れば、『いくら必要なのだ?』と応じてやる。たとえ懐が寂しくともだ。ヤクザとはこういうもの。
   こうした習性を知っている詐欺師には、『ヤクザほどだましやすいものはいない』とうそぶくのもいる。実際に詐欺師に数千万円をやられたヤクザの話を聞いたことがある。逃げられてしまい、追いかけようがなかったらしい」
   変化する“夜の街”のシノギについて、警察当局は引き続き監視を強めている。(年齢、肩書きは当時) 「財布に100万。妻にはスナックを持たせ、女はホストと遊ばせてやる」ヤクザが明かす“女とカネ”の現実 へ続く
尾島 正洋/Webオリジナル(特集班)

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「ヤクザと女」の事件簿#1
「警視庁23歳女性巡査が暴力団員と交際して…」警察幹部と暴力団幹部が明かした“ヤクザと女の事件簿”
(1)
  ヤクザが女性をめぐって起こす事件が後を絶たないいつの時代も男と女の間にはトラブルが付き物だが、そこに暴力団が関与することで事件に繋がっていく。そんな「ヤクザと女」をめぐる事件について、警察当局の捜査幹部や暴力団幹部が、その実態を明かした

指4本をナタで切り落とされたケース
  この5月にも、男女のトラブルをめぐって知人男性から現金約1500万円を脅し取ったとして、山口組系組員の男(41)が警視庁に逮捕されている。
  逮捕容疑は次のようなものだ。逮捕された組員は、仲間の男から「刑務所に入っている間に、元妻が男性Aと男女の関係になった」と相談され、八王子市内の喫茶店などで男性Aを11回にわたって恐喝。男性Aから現金約1500万円のほかにも、車や腕時計も脅し取っていたとされる。組員は容疑を否認している。
  この事件は、一般の男女トラブルに暴力団が介入したとされるケースだが、暴力団の中でも服役後の男女トラブルは少なくないようだ。暴力団犯罪の捜査に長年にわたって従事してきた警察当局の捜査幹部OBが振り返る。

  「かなり前のことだが、ある兄貴分のヤクザが、弟分である舎弟の左手を別の若い者に押さえつけさせて、親指を除く左手の人差し指から小指までの4本をすべてナタで切り落としてしまった。
  理由は兄貴分がある事件で逮捕されて刑務所に長期間にわたり服役している間に、弟分が兄貴分の女に手を出して、出来てしまった。兄貴分が刑務所から出所してきてしばらくしたら、その関係がばれてしまった。そのケジメをつけさせたということだった。ヤクザの世界でも、今では考えられない出来事だった。現在だったら傷害事件として警察の捜査対象になるだろう」
 数十年のキャリアがある指定暴力団の古参幹部は、逆のパターンのトラブルについて打ち明ける。
(2)
「少し前、ある若い衆が懲役に行った。その間に、若い衆の女が兄貴分と男女の関係になってしまった。しばらくして、兄貴分と女はシャブ(覚醒剤)を使っていたことで、2人揃ってパクられた。若い衆が懲役から帰ってくると、逮捕された兄貴分と女はシャバにはいなかったわけだ。若い衆の立場はなかったが、しょうがないとあきらめていた」
女性警察官がヤクザと…
  2018年には、ヤクザと警察の間で、女性をめぐる前代未聞の事実が発覚したこともあった。警視庁新宿署の23歳の女性巡査と指定暴力団の30代の組員の男との交際が発覚したのだ。
  女性巡査と組員の交際というだけでもあり得ないことだが、女性巡査は組員が関与していた事件について情報を漏洩していた。
  女性巡査は同署で暴力団犯罪の捜査を担当していた際に男と知り合い、2017年11月ごろから交際がスタート。翌月には男が捜査対象となっているかどうかを尋ねられ、女性巡査は「(捜査の結果として)交際が発覚したら、警察官を辞めなければならない」と捜査書類を勝手に閲覧。携帯電話で捜査状況を連絡していた。次第に金銭を要求されるようになり交際は解消したという。
  事実関係について女性巡査は認めたため、警視庁は2018年3月、女性巡査を停職6カ月の懲戒処分とするとともに、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で書類送検。女性巡査は依願退職した。
  前代未聞のスキャンダルについて、警察当局の幹部は次のように話す。
  「たとえば、捜査員が酒の席への誘いに乗ってしまったうえ、金品をつかまされる。そして、ヤクザに捜査情報を提供してしまったことが発覚して、捜査員がクビになったというケースはいくつかあった。ただ、すべて捜査員は男だ。この問題は、捜査側が女性警察官で、そのうえ交際していたということが驚きだ」
(3)
この事件をめぐっては、警察当局の幹部も、暴力団の複数の幹部も、「聞いたことがない」と口を揃えた。

女性を道連れに理不尽な事件も
  暴力団員の身勝手な男女トラブルから、今年2月には、女性が犠牲となる理不尽な事件が起きていた。
  熊本県八代市のアパートの玄関前で2月12日朝、女性(41)が刃物で刺されて殺害された。女性は首や腹などに刺し傷が確認され、大量に出血していた。腕には刃物から体を守ろうと抵抗した際にできる防御創があった。熊本県警は殺人事件として捜査、アパート近くの防犯カメラに写っていた男の行方を追っていた。
  事件の発生から3日後の同月15日、アパートから約1キロ離れた山中で、カメラに写っていたのと似た男が首をつって死亡しているのが発見された。
  その後の調べで、自殺した男は同市に住む元山口組系組長(71)であることが判明する。女性は生前、知人に「昨年秋ごろから、付きまとわれている」と話しており、組長がストーカー行為に及んでいたとみられる。
  男は6代目山口組の直参と呼ばれる直系組長だったが、2008年10月に絶縁処分となり引退していた経緯があった。指定暴力団幹部が背景事情について語る。
  「山口組で直参といえば内部ではプラチナと呼ばれる特別な存在。それだけシノギ(資金)もあっただろう。しかし、ヤクザというものは辞めてしまえば、ただの人。収入は格段に少なくなる。極端な場合は全くカネがなくなることもある。今回の事件の女性との関係は分からないが、引退した後は失うものばかりで、(自殺したのは)将来を悲観してのことだろう」
  殺害された女性には、幼い2人の子供がいた。全く落ち度のない平穏な生活を送っていた女性を道連れにするという、あまりに身勝手、理不尽極まりないとしか言いようがない結果を招いた。(年齢、肩書きは当時)
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「ヤクザと女」の事件簿#3
「財布に100万。妻にはスナックを持たせ、女はホストと遊ばせてやる」ヤクザが明かす“女とカネ”の現実
(1)
  相次ぐ「ヤクザと女」をめぐる事件、そして、女性をめぐる暴力団のシノギについて、#1#2で、警察当局の捜査幹部や暴力団幹部の証言を元に振り返ってきた。 では、そのシノギにもなる女性たちを、ヤクザはどのように引きつけているのか。
  かつて、ヤクザは「格好良い高級車に乗って、“いい女”を連れて歩く」といったイメージで語られることがあった
  1980年代の終わりから90年代はじめのバブルの好景気のころは、まさにこうしたイメージを体現していたヤクザが多かったようだ。近年は経済的な困窮から暴力団の数は減少傾向だが、時代は移っても、こうしたイメージは変わらない。
  夜の街での女性たちとの付き合い、女性を引き付けるための身だしなみまで、暴力団の動向をウオッチし続けてきた警察当局幹部やベテランの暴力団幹部が、実体験から語った。
ホストクラブで女を遊ばせ、自分はその横で……
  「ヤクザが女にもてるとすれば、それはカネだな」-首都圏に活動拠点を持つ指定暴力団幹部がニヤリと笑顔を見せて語る。
  「ヤクザは格好つけて、財布の中にいつも100万円ぐらいは入れている。夜の街で1万円札が、ぎっちりと詰まっている財布の中身をパッと見せれば付いてくる女性は多い。カネだよ、カネ。逆に言えば、カネがないヤクザには女が付いてこない」
  この幹部は気に入った女性がいれば、意外にも若い男性が在籍するホストクラブに連れて行くのだという。
  「高級クラブで酒を飲んで、店の営業が終わればアフターでお気に入りのホステスをホストクラブに連れて行って遊ばせてやる。イケメンの男性ホストから接待してもらえば、ほとんどの女は喜ぶ。自分は楽しそうにしている女を見て、その横で酒を飲む」
  朝までやっているという営業時間も、好都合だったという。
(2)
  「ホストクラブはだいたい朝まで店をやっているので、夜の街に飲みに出かけると最後はホストクラブに寄ることが多かった。常連だから、店長もホストもみんな顔なじみ。かつては毎晩のように朝まで飲んでいた時期もあった。朝まで遊んで家に帰り、昼過ぎに起きる。そして翌日もまた夜の8時ごろから飲み始め、適当な時間にクラブに寄って気に入ったホステスをまた連れ出して、ホストクラブで遊ばせてやる」(同前)
  この幹部は当時、ホストクラブに連れて行くお気に入りの女性のほかに、常に数人の女性とも交際関係を保っていたという。
  「自分の組の事務所は繁華街のかなりいい所にあった。今は閉めてしまったが、このころは若い衆にシノギを任せていたため夜の街からの収入がしっかり入ってきたほか、自分では個人的に金貸し、地上げなどをやっていた。カネはかなりあって羽振りがよかった。
  事務所の近くで、妻は以前からスナックをやっていた。このころ、別の女にもスナックを持たせてやった。クラブで働いている別の女とも付き合っていた。常に数人の女がいた。気分次第で順番に女の所に通っていた。ただ、事務所の周辺でどの店も近くだから、あるところで女と遊んでいたら、別の女とたまにバッティングして騒動になることもあった」
気に入った女性に徹底的に尽くす
  長年にわたり暴力団犯罪の捜査に携わってきた警察当局の幹部が指摘する。

  「自分が知る限りのヤクザは、『このオンナだ』と気に入ってしまった女性に対して徹底的に尽くす。とにかくマメに活動する。誕生日のプレゼントだとか、いろいろ名目を考えて熱意を示し、女性の方が参ってしまうケースがいくつもあった。
   ヤクザはもともと身なりに気を配っているが、女性に対するときはさらに気を付ける。髪型、服装、時計、靴、バッグなどをきっちり揃え格好良く振る舞う。そもそも身なりのみすぼらしいヤクザはいない。格好悪いヤクザだったら、女性だけでなくシノギなどの仕事でも、どこに行っても相手にされない。無理してでも背伸びをするもの」
(3)
  一方で、女性から近寄ってくる場合も見受けられたという。
「ヤクザの方から猛アタックすることもあるが、逆に家柄のよろしい良家のお嬢様が、不良が大人になったようなヤクザに勝手に憧れて惚れてしまい、困ったケースもあった」(同前)
「身だしなみにはカネをかける」という流儀
  警察幹部のこうした観察の通り、多くの暴力団幹部たちは身なりには注意を払っているようだ。関西地方に活動拠点がある指定暴力団幹部が実情を明かす。
  「スーツは既製品を1着も持っていない。すべてオーダーメード。そのうえ、例えば1カ月間で同じスーツは着ることはない。毎日のようにスーツを替える。こうして外出して女性に会うと『あの人は同じスーツを着ているのを見たことがない。おしゃれな人だ』と勝手に評価してくれる。ここが重要なところ。
   身なりについては、スーツだけでなくネクタイや時計、靴も同じことが言える。ネクタイはサラリーマンでも毎日、違うものに替えることもあるかもしれないが、それだけでなく時計や靴も違うものにしていれば『お金持ち』ということになる。こうなると、女性が勝手に、『お金持ちで、おしゃれで、格好良い人だ』と思い込む」

さらに、この暴力団幹部も「カネが必要になる」と強調する。
  「ヤクザは人気商売のようなもの。身なりが派手だ。目立つ服装をしているが、ただ目を引くということだけでなく高価なものが多い。服や時計、宝飾品など何でも。これは女性に対してだけではなく、例えばカタギとのビジネスでも身なりをしっかり整えておかねばならないということもある。
  そうしたことも、やはり必要なのはカネ。身だしなみにはカネをかける。さらに夜の街に飲みに出かけても、我々は宵越しのカネは持たないという格好つけているところがある。散財することが格好良いとの考えがある。この点も重要で何事もやはりカネだ」

警察当局はそんな暴力団員の行動を注視しながら、日々捜査を続けているのが現状だ。(年齢、肩書きは当時)


2021.02.05-NHK NEWS WEB(関西NEWS WEB)-https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20210205/2000040893.html
暴力団組長 殺人の疑いで逮捕

  去年3月、京都府内の山の中で殺害された男性の遺体が見つかった事件で、警察が5日、新たに神戸山口組系の暴力団の組長を殺人などの疑いで逮捕したことが捜査関係者への取材で分かりました。

  この事件は去年3月、京都府福知山市の山中で姫路市の47歳の男性の遺体が見つかったもので、神戸山口組系の暴力団員、A被告(42)が配下の少年らとともに男性を殺害したとして、殺人や死体遺棄などの罪で起訴されています。
  警察は事件の経緯を調べていましたが、捜査関係者によりますと、A被告が所属する暴力団の組長、B容疑者(48)が関わっていた疑いが強まったということです。
  警察は、殺人などの疑いで逮捕状をとってB容疑者の行方を捜していましたが、5日午前、身柄を確保し、逮捕したということです。
  これまでの調べで、殺害された男性の自宅には金銭トラブルをほのめかす内容のメモが残されていたということで、警察は組織的な犯行の疑いもあるとみて詳しく調べています。


2021.01.15-Yahoo!Japanニュース(西日本新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/84f5049700d8ec374427a72d03e48d9bfdf3c5e5
工藤会トップ、死刑求刑に表情変えず 検察「悪質性の元凶」

  「死刑に処するのが相当」。14日に論告求刑が行われた特定危険指定暴力団工藤会トップで総裁のA被告(74)の公判。検察側はA被告を市民襲撃4事件の首謀者と位置づけ、極刑を突き付けた。無罪を主張するA被告は、死刑求刑にも表情を変えることはなかった。

  福岡地裁904号法廷。A被告と会ナンバー2の会長B被告(64)は一礼して入廷。A被告は膝丈の黒のコートをはおり、左耳に補聴器を付けて論告に聞き入った。
   「A被告の意思決定が工藤会の最終的な意思決定」。検察側が絶大な影響力を強調すると、A被告は配布された論告の書面から目を離し、ため息をつくようなしぐさを見せた。被告人質問で元漁協組合長射殺事件(1998年)の役割分担を知らなかったと説明したことについて、「およそ信用できない」とした際には首を横に振った。
  検察側は、A被告は自ら手を汚すことなく、“黒幕”として各事件を指示したと主張。「狡猾(こうかつ)、卑劣」「悪質性の元凶」などと厳しい言葉を並べ、一般市民を繰り返し狙った異例の犯行だと批判した。
  A被告は2000年に会長となり、11年に総裁に就任。元組合長事件当時も会幹部だったことも踏まえ、「各事件の悪質性は、A被告の悪質性と表裏一体」とも述べた。
  A被告が全国で唯一の特定危険指定暴力団トップに上り詰めた背景には、豊富な資金力と厳しい統制がある。  捜査関係者などによると、A被告は6人きょうだいの末っ子で、父は北九州市内に田や山を複数所有。団地や企業の社宅用地として売った土地の利益は億単位に上り、1988年に母親から莫大(ばくだい)な資産を相続した。自ら開いた賭場でも巨額を稼ぎ出したという。
   元警部銃撃事件(2012年)の別の被告の公判では、実行犯が「上位者の言葉は絶対。断る選択肢はなかった」と証言。過去の劇物散布事件後にA被告から数百万円を受け取ったと述べる元組長もいた。アメとムチを使い分け、組織を引き締めていった。
  元警部銃撃事件以降は、毎年のように工藤会が関与したとみられる市民襲撃事件が相次ぎ、捜査当局のメスが入った。14年には「壊滅作戦」に着手し、A被告を含め、多くの最高幹部を摘発。勢力は3分の1に減少した。
   それでも、接見禁止が解除された昨年9月以降、多くの組関係者が福岡拘置所に面会に訪れるなど、影響力は色濃く残っている。
   「淡々としていましたね」。A被告の公判後の様子について、弁護人の一人はこう表現した。最後まで内面は見て取れなかった。



2020.11.06-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20201106/2020010518.html
山口組系幹部 殺人未遂疑い逮捕

3日前、兵庫県尼崎市の路上で神戸山口組系の暴力団幹部2人が、拳銃で撃たれて大けがをした事件で、山口組系の暴力団幹部が5日警察に出頭し、殺人未遂の疑いで逮捕されました。
  警察は抗争事件の可能性が高いとみて、現場から逃げたもう1人の男の行方を捜査しています。
  今月3日の昼前、尼崎市稲葉元町の路上で、特定抗争指定暴力団の神戸山口組系の幹部2人が、拳銃をもった2人組の男に手や足を撃たれて大けがをしました。
  警察は現場から逃げた2人の行方を捜査していましたが、5日午前、尼崎市内の警察署に男が1人、出頭してきたということで、防犯カメラの映像などから容疑者の1人と判断して殺人未遂の疑いで逮捕しました。
  逮捕されたのは、特定抗争指定暴力団の六代目山口組系の幹部、A容疑者(52)で、出頭した際、拳銃は所持していなかったということです。
  警察は捜査に支障があるとして認否を明らかにしていません。
  警察は山口組の分裂をめぐる一連の抗争事件の可能性が高いとみて、経緯を調べるとともに、逃げているもう1人の男の行方を捜査しています。


2020.8.27-Yahoo!Japanニュース(デイリー新潮 DalyShincho)-https://news.yahoo.co.jp/articles/a0e8199a3462a0ded4270e2a70516f3109f18ef4
神戸山口組の分裂・対立続く…処分通達でも山健・中田組長に先手を取られて

「山口組」の分裂からちょうど5年、最近話題となった処分通達から
  6代目山口組を割って、神戸山口組が結成されてちょうど5年の歳月が流れた。昨年秋に6代目の高山清司若頭が府中刑務所を出所して以降、神戸山口組の勢力は殺がれ続けている。中でもその中核組織である山健組は、神戸山口組のトップである井上邦雄組長派と反井上派の2つに分裂状態となった。そして数日前、反井上派からある通達が出て話題となったのである。

  山健組の当代は、2018年5月に井上邦雄組長から継承した5代目の中田浩司組長。昨年12月に弘道会傘下の組員を銃撃し、殺人未遂の容疑で逮捕・起訴され、現在は拘置所にいる。「山健にあらずんば山口にあらず」とまで言われ、ヤクザ界を睥睨してきた山健組のトップ自らがヒットマンとなったことは斯界に大きな驚きをもって迎えられた。
   差し当たって山健組の中で、井上4代目vs中田5代目という対立構造が生まれ、挙げ句に真っ二つに割れ、それが神戸山口組の自壊・瓦解に繋がっていたわけだが、その新生5代目山健組の中田組長側から、8月24日付で以下のような処分内容が伝わってきたという。
【絶縁】  與 則和(與組)  山之内 健三(誠竜会)  西野 雅之(2代目健國会)
【破門】  橋本 憲一(橋本会)  野崎 秀夫(4代目伊藤会)  島田 潔希(2代目兼昭会)  藤岡 宏文(誓仁会)  岩崎 尚介(2代目道志会)  川尻 雄喜(誠雄会)  鈴木 修司(2代目酒井組)  松永 俊彦(2代目東龍連合)  小島 慎也(小島会)  長田 正雄(長田総業)  永田 仁(本部預かり邦将会)
【除籍】  宝満 国広  疋田 健二  宮田 世市  西岡 義明(2代目晃心会総裁)  元満 志郎(2代目安部組)  高橋 武身
  “中田と2人で話したら分かり合えるはずや”とても興味深い通達ですね」 と話すのは、元6代目山口組系義竜会会長で、現在はカタギとなってNPO法人を主宰する竹垣悟氏。 「今回、処分が出たのは神戸山口組の井上組長側についた者たちです。
  ヤクザ界で盃を交わした親(分)を裏切るというのは万死に値しますから、反旗を翻した中田組長らに対して井上組長側が処分を下すのが普通ですけれど、井上組長はそうしなかった。
  側近からそのように諭されても、“中田と2人で話したら分かり合えるはずや”などと話していたと聞いています。中田組長は接見禁止状態で弁護士としか面会できない状況にありますから、2人で話すのはムリ。で、そうこうしているうちに逆に中田組長が先手を打ってきたというわけです」
  ただし、こうも付け加える。 「5年前、盃を交わした6代目の親分を裏切った張本人なわけですから、そもそも井上組長側に『理』があるかと言うと、なかなか難しい面もあるわけですが……」
   今後の5代目山健組の進む道については、 「一本独鈷として、6代目を敵視するスタンスを取っていくという声とすでに6代目側と話ができているという説とが流れています。前者については、これまで6代目側から抗争を仕掛けられても神戸側は返し(報復)を十分にできていなかった。井上組長がそれを諒としなかったというのが理由ですね。その呪縛から解き放たれ、返しを止める者もいない中で、6代目側との対立が先鋭化すると見ているようです」
   後者については、 「3代目弘道会の舎弟頭補佐(若頭から降格)で、4代目山本組の中野寿城組長と5代目山健組の中田組長とが兄弟分だという話があります。その縁で新生山健が6代目に復帰するというシナリオです」  ヤクザとして生き残りを賭け、どちらの道を選ぶのだろうか。
   週刊新潮WEB取材班・・・ 2020年8月27日 掲載


2020.8.17-NHK NEWS WEB(山口)-https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/20200817/4060006760.html
拳銃所持の男逮捕 発砲関連捜査

  17日午前、岩国市で男が拳銃1丁を手提げかばんに入れて警察署に現れ、警察は男を銃刀法違反の疑いで逮捕しました。
  男は15日、岩国市で拳銃のようなもので撃たれた暴力団幹部の名前を出していることから、警察はこの事件との関連を調べています。
  17日午前10時半すぎ、岩国警察署に男が現れ、警察官が調べたところ、持っていた手提げかばんに回転式の拳銃1丁が入っていたことから、警察は、その場で男を銃刀法違反の疑いで逮捕しました。
  警察によりますと、拳銃に実弾は入っておらず、男は「前原さんの件で出頭してきた」と話し、15日夜、岩国市の路上で拳銃のようなもので撃たれた神戸山口組系の暴力団、喜竜会の前原順一幹部(52)の名前を出したということです。
  調べに対して、男は「拳銃を所持していたことは間違いない」と容疑を認める供述をしているものの、自分の名前や年齢などについては「言わない」と話しているということで、警察は発砲事件との関連を調べています。


2020.6.26-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/west/news/200626/wst2006260024-n1.html
2つの山口組、抗争再燃に警戒 特定抗争指定から半年
(1)
  国内最大の暴力団「山口組」と、分裂した「神戸山口組」が1月に特定抗争指定暴力団に指定されてから間もなく半年。指定による組織活動の大幅な制限に新型コロナウイルスの感染拡大も重なり、しばらく目立った抗争はなく、暴力団が関わる犯罪件数自体も減少した。しかし、5月末に岡山市内で神戸山口組系幹部が山口組系幹部に銃撃される事件が発生。分裂抗争が再燃する恐れがあり、警察当局は指定の延長や活動を規制する「警戒区域」の拡大により、取り締まりを強める構えだ。
沈静化破った襲撃
  「ついに始まったか」。5月30日、岡山市北区の神戸山口組直系「池田組」の事務所に隣接する駐車場で、同組幹部(58)が撃たれたとの一報を聞き警察幹部はつぶやいた。
  幹部の命に別条はなく、岡山県警は銃刀法違反(拳銃所持)容疑で山口組直系大同会(鳥取県米子市)の幹部(52)を現行犯逮捕。今月23日には、殺人未遂などの疑いでこの幹部を再逮捕し、新たに大同会組員(35)を逮捕した。
  警察幹部の反応は、沈静化していた両組織間の抗争が再び激化するのでは、との警戒感を示している。両組織が特定抗争指定暴力団に指定されたのは1月7日。昨年10月に、山口組ナンバー2の高山清司若頭(72)が5年余りの服役から出所したのと前後し、互いの幹部を襲撃する事件が相次いだためだ。
新型コロナも影響
  指定したのは兵庫、大阪、京都、愛知、岐阜、三重の6府県の公安委員会。警戒区域は神戸市や大阪市など10市に及んだ。警戒区域内では、おおむね5人以上の組員が集まったり、事務所へ出入りしたりすることが禁じられ、違反があれば警察は即逮捕することが可能となった。
(2)
  活動が厳しく制限されたことで抗争は小康状態に。さらに、新型コロナの感染拡大を受けた外出自粛要請もあり、今年1~5月の暴力団犯罪の検挙件数は計約6700件で、昨年同期の6割程度にとどまった。
  警戒区域内の組事務所が撤去されるといった動きもあり、警察幹部は「指定の効果は確実に出ている」とみている。
山口組側の切り崩し
  ただ、この間も水面下では、勢力の大きい山口組側による切り崩しが続いているとの情報もある。神戸山口組側は組織の解散や幹部の引退、組員の山口組側への流出が相次いでいるという。
  こうした状況下で岡山市の事件が起きたため、「山口組側が一気に神戸山口組側を潰しにかかるのでは」との見方が広がり、警察当局は取り締まり態勢の強化へと動き出している。
  池田組大同会の拠点がある岡山、鳥取、島根、愛媛の4県の公安委は、新たに両組織を指定。先に指定している6府県も4月に続く2度目の指定延長を決定し、警戒区域は計16市に拡大する。
  警察幹部は「神戸山口組側もそう簡単に白旗を上げることはないだろう」として、警戒の長期化を見据えている。


2020.5.28-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/affairs/news/200528/afr2005280005-n1.html
事件前、家族に避難勧める 暴力団関係者の男が暴行 長野の3人死亡

   長野県坂城町の市川武範さんの住宅で長女、杏菜さん(22)と次男で高校1年生の直人さん(16)、暴力団関係者の男が死亡した事件で、事件当時、暴力団関係者には市川さんの長男に対する傷害容疑で逮捕状が出されていて、県警が長男を保護した上、家族にも避難を勧めていたことが28日、県警への取材で分かった。
   傷害容疑で逮捕状が出ていて、死亡した暴力団関係者の男は、住所不詳、小沢翔容疑者(35)
   県警によると、事件当時、市川さんと長男は不在だった。杏菜さんと直人さんが在宅している際に男が訪れ、何らかのトラブルが起き、3人が死亡したとみられる。現場では拳銃が発射された疑いがあるという。
   男は24日午後11時半ごろに、同県上田市内のコンビニエンスストアの駐車場で長男に暴行し、長男は25日に県警に被害を届けた。


2020.4.2-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/affairs/news/200402/afr2004020004-n1.html
暴力団最少2万8千人 山口組対立は「終結せず」

全国の暴力団構成員や準構成員らの数は昨年末時点で前年比2300人減の2万8200人で過去最少だったことが2日、警察庁のまとめで分かった。15年連続の減少で、暴力団排除対策が社会に広がり資金獲得活動が困難になっているとみられる。内訳は構成員1万4400人、準構成員らが1万3800人。
  一方で山口組と神戸山口組の対立が続いており、両組の抗争関連とみられる事件は13件発生。愛知や兵庫など6府県の公安委員会は1月、暴力団対策法に基づき両組を「特定抗争指定暴力団」に指定した。警察庁の担当者は「指定後の対立はやや落ち着いてみえるが終結に向けた動きはない。引き続き抗争の抑止に努める」と警戒している。
   警察庁によると、構成員と準構成員らを合わせた団体勢力別では山口組が8900人で全体の31・6%を占め、平成27年に分裂した神戸山口組が3千人(10・6%)、神戸から派生した任侠(にんきょう)山口組(絆会に名称変更)は610人(2・2%)。住吉会は4500人(16・0%)、稲川会は3400人(12・1%)だった。


2020.1.14-Yahoo!!Japanニュース(現代ビジネス)-https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200114-00069793-gendaibiz-soci
任侠山口組が突如として「絆會」に改称、その知られざるウラ事情
 (溝口 敦)
(1)
分裂抗争からの離脱
  任侠山口組(織田絆誠《よしのり》組長)が12日、組織名を「絆會(きずなかい)」と改称し、代紋も変更すると発表した。同時に「御通知」と題する文章を関係先に配信・配布し、その冒頭に次のように記している。
  〈この度、任侠山口組と致しましては、昨今、世間様をお騒がせしております抗争事件の情勢を鑑みまして、これ以上、一般市民皆さまへの巻き添え等、日常生活への不安を煽る訳にはいかず、少しでも解消すべく、新たなる道を歩む決断を致しました〉
  ここに窺われるのは、三派に分かれた山口組の分裂抗争から離脱したいという意志だろう。せめて自分たちが山口組を名乗らぬよう改めれば、抗争における的の数は3から2に減る。その分、一般市民の巻き添え事故も減るという理屈なのか。
  たしかに「御通知」はこの後、次のように続いている。
  〈この数年間、世間様には、山口組三つ巴による分裂抗争等とお騒がせするという、不本意な現状に甘んじて参りましたが、我ら任侠山口組と致しましては、結成当初より、真の任侠道を取り戻すべく、脱反社を最終目標に掲げ、その為にも先ずは山口組の再統合と大改革を目指して参りました〉
特定抗争指定を免れたワケ
  旧・任侠山口組は17年4月に尼崎で結成されたから、あと3ヵ月、4月まで旧名を続ければ、めでたく「石の上にも3年」と胸を張ることができた。なぜ今、「絆會」への改称なのか。
  誰でも思い浮かべるのはこの1月7日、六代目山口組と神戸山口組が「特定抗争指定暴力団」に指定されたことだろう。なぜかこのとき旧・任侠山口組は指定から外れていた。
  その理由は六代目山口組や神戸山口組と違い、旧・任侠は抗争にそれほどなずんでいなかったからか。ただ一件、神戸山口組から護衛役の組員・楠本勇浩を射殺されるという事件を抱えたが、それへの報復攻撃もまだ神戸山口組に加えていない。
  要するに旧・任侠は「殺った、殺られた」を繰り返していないから、兵庫県公安委員会と兵庫県警は特定抗争に指定するまでもなかろうと判断したのか。
  指定されなかった理由は分からない。だが、いずれにしろ、旧・任侠は「指定されなくて幸い。今後とも指定されないように山口組の名を外そう」と考えたのか。あるいは警察筋から「山口組の名を外せば、今後とも特定抗争に指定しない」という約束でも取り付けたのか。たしかに県警本部にとって、三つ巴の戦いより一団体を外し一対一の戦いに仕立てた方が対処しやすいだろう。
(2)
山口組改革は不可能
 「御通知」は次のように続いて、短い文章を終えている。
  〈しかしながら、この数ヵ月間の情勢を鑑み、現状では(山口組の再統合と大改革が)極めて困難であると判断致し、親分はじめ組員一同協議の結果、代紋及び組織名を[絆會]と改め、新たなる出発をする事と致しました。  令和二年一月十二日 絆會総本部〉
  この一節はどう取るべきなのか。絆會の幹部と親しい事業家が代弁する。
  「六代目山口組の高山清司若頭が去年10月刑務所から出所し、すぐ組の指揮を執り始めた。と、いきなり激化したのが神戸山口組への攻撃です。神戸の古川恵一幹部を自動小銃でハチの巣にし、山健組事務所の横で警官の見ている前、山健組組員2人を射殺した。六代目山口組や弘道会の人事を見ても、極心連合会・橋本弘文会長を引退させるなど、すべて六代目山口組、すなわち弘道会に敵対する者は攻め殺せ、と敵意丸出しです。
  旧・任侠の幹部たちは、高山若頭のこういう動きをじっと見ていて、山口組改革の可能性が少しでもあるかと考えた。何もない、ゼロです。高山若頭の運営は収監される前より出た後、もっとひどくなっている。旧態依然、喧嘩に勝てばカネが湧くとばかり、組員を抗争に駆り立てている。山口組が強ければ、業界はまとまると信じている。が、仲よくやっているのは他団体の幹部クラスとだけ。金持ちクラブのおつき合いだから、上厚下薄の世界はまるで改まらない。
  これで旧・任侠は高山若頭を見限り、神戸山口組を捨て、六代目山口組に愛想づかしをした。それがこの絆會への改称です」大企業病的な「山口組病」
 少なくとも旧・任侠は依然として直参の会費を月5万円に抑え、経費が掛かる他団体との交際を控えるなど、ヤクザ世界改革を実際に続けている。半グレに対しても「オレオレ詐欺だけは止めろよ、もっと自分を出して、男らしくやれよ」と指導している。
  先の事業家が言葉を続ける。
  「山口組の組員は誰でも多少“山口組病”に罹っている。山口組の組員は他のヤクザより格上だ、値打ちがちがうから、バッティングすれば他団体のヤクザが引くんだと信じている。今回の絆會への改称はこの“山口組病”からの脱却でもある。山口組だろうとなかろうと一般組員の生活が苦しいことは同じだ。もう山口組の名前なんて要らない、というわけでしょう」
  つまり高山路線は山口組一強時代をなおも続けようとするだけ、それは過去のものだ。現状はその前に暴対法や暴排条例、暴排要綱に囲まれ、ヤクザ、暴力団全体が事実上、基本的人権さえ否定され、生存権さえ危うい。組員たちはもっと真剣に社会の役に立つ生き残り策を考えようという呼び掛けなのだろう
  (溝口 敦)


2020.1.7-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200107/k10012237451000.html
山口組と神戸山口組 6府県が「特定抗争指定暴力団」に指定

対立抗争が続く国内最大の指定暴力団、山口組と分裂した神戸山口組について、兵庫や大阪、愛知など6つの府県の公安委員会は、7日、より厳しい取締りができる「特定抗争指定暴力団」に指定しました。
  去年11月、兵庫県尼崎市で山口組系の元暴力団員が神戸山口組の幹部を自動小銃で殺害するなど、2つの組織の間では対立抗争が激化しています。
  このため組事務所などがある兵庫と大阪、京都、愛知、三重、岐阜の6府県の公安委員会は、より厳しい取締りができる「特定抗争指定暴力団」に指定し7日朝、官報に公示しました。
  このうち神戸市にある山口組の総本部と、神戸山口組の本拠の事務所には、7日午前、捜査員が事務所の立ち入りを禁止することを告げる紙を入り口のドアなどに張り出しました。
  「特定抗争指定暴力団」に指定されると、組の主要拠点などがある地域に「警戒区域」が設定され、構成員が5人以上で集まることや組事務所に立ち入ること、対立する組織の構成員につきまとうことなどが禁じられ違反した場合、逮捕されます。
  今回の指定は、福岡県に本部がある道仁会と、当時の九州誠道会が平成24年に初めて指定されて以来、全国で2例目です。
  指定期間は3か月間ですが、住民が危害を加えられるおそれがなくなったと判断されるまで期間は延長されます。
対立抗争は去年4月以降激化
5年前の平成27年8月に国内最大の指定暴力団、山口組から神戸山口組が分裂して以降、2つの組織の間では対立抗争が相次ぎ、特に去年4月以降、激化しています。
  去年4月、神戸市中央区で神戸山口組の中核組織「山健組」の最高幹部が包丁で刺されて大けがをし、山口組系の暴力団員2人が逮捕されました。
  その、およそ4か月後の去年8月には、今度は神戸市中央区の山口組系の中核組織「弘道会」に関連する施設の前で、暴力団員が拳銃で撃たれて一時、意識不明の重体になりました。
  警察はその後、現場からバイクで逃走した実行犯として、神戸山口組系の「山健組」の組長を殺人未遂などの疑いで逮捕しました。
  さらに去年10月には、神戸市中央区の神戸山口組系の「山健組」の事務所の前で、暴力団員2人が拳銃で撃たれて殺害され、その場で山口組系の暴力団員が逮捕されました。
  警察が警戒を強めるなか去年11月、尼崎市で神戸山口組の幹部が、山口組系の元暴力団員に自動小銃で殺害されるなど、各地で対立抗争や報復とみられる事件が続いています。








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