アフガニスタンの問題-1



2020.8.24-Yahoo!Japanニュース(産経新聞)-https://news.yahoo.co.jp/articles/b3c160cc65577323cdbce94a4e2debff8e092915
アフガン、進まぬ国内和平 ガニ政権、捕虜解放に消極的 米大統領選の行方を注視?

  【シンガポール=森浩】トランプ米大統領は23日に発表した大統領選の公約でアフガニスタンからの米軍撤収方針を改めて強調したが、アフガン国内では“米軍撤収後”を見据えた政府とイスラム原理主義勢力タリバンの和平協議が始まらない状況が続いている。協議の前提となる捕虜の解放が難航しているためだ。アフガンのガニ大統領は捕虜解放を渋り続けており、米大統領選の結果を見たい意向があるとも指摘される。
   米国とタリバンが2月に結んだ和平合意には、駐留米軍の14カ月以内の完全撤収のほか、政府がタリバン側の捕虜5千人を、タリバンが政府側の捕虜千人を解放し、その後、政府とタリバンが和平協議を開くことが盛り込まれた。
   ガニ氏は捕虜4600人の解放は認めつつ、「重大な犯罪に関与した」(アフガン政府)とされる400人については消極的な姿勢を示した。タリバン側は「千人すべて解放した」と発表している。
   ガニ政権の姿勢に対し、アフガンで最高の権威をもつ意思決定機関ロヤ・ジルガ(国民大会議)は9日、400人全員の解放を求め、和平協議の開始を促した。それでもガニ氏は追加の解放は80人にとどめた。  ガニ氏は、米国とタリバンとの和平合意について、自身が直接介在できない形で進んだことに不満を抱いているという。また、アフガン政府にとって捕虜の処遇はタリバンとの数少ない交渉カードであることも解放に慎重な理由とされる。
   地元政治評論家は、「ガニ氏は、(現在の和平プロセスを強く推進した)米国のトランプ政権が継続するか、見極めようとしている可能性がある」と分析する。ただ、民主党候補のバイデン前副大統領もトランプ政権と同様、駐留米軍の撤収を打ち出している。大統領選の結果によって、駐留米軍撤収や国内勢力同士の和平進展を求める米国の方針にどれほどの影響が出るかは未知数だ。
   国内の和平協議が始まらない一方、米国は2月時点で約1万2千人いた駐留米軍の撤収作業に着手しており、既に8600人にまで削減した。トランプ氏は「11月には4千~5千人になる」との見通しを示している。政府の後ろ盾となっている米軍の撤収が完了すれば、ガニ政権は国内の治安維持に一層不安を抱えることになり、求心力低下は避けられない。捕虜の全面的な解放に踏み切るかガニ氏の判断に注目が集まりそうだ。


2020.5.17-日本経済新聞-https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59220140X10C20A5FF8000/
アフガン、権力分割で合意 アブドラ氏が和平けん引役

【イスラマバード=共同】アフガニスタンのガニ大統領と、政敵で行政長官だったアブドラ氏は17日、政治権力を分け合う合意文書に署名した。双方の陣営が明らかにした。アブドラ氏が反政府武装勢力タリバンとの和平交渉のけん引役を担い、両氏が閣僚を半分ずつ任命する内容だ。
  アフガンでは昨年9月の大統領選で次点だったアブドラ氏が選挙に不正があったとして、ガニ氏の再選を受け入れないと主張。今年3月に両氏が、それぞれ大統領に就任したと宣誓し、対立していた。
  その後、ポンペオ米国務長官が首都カブールを訪れ、両氏の仲裁を図ったが不調に終わり、アフガンへの支援を削減すると発表し圧力をかけていた。
  地元メディアによると、和平プロセスの指導部の役割を果たす「国家和解高等評議会」を新設し、アブドラ氏が議長に就任する。タリバンとの協議に臨む政府交渉団は評議会の方針に基づき、交渉に当たるという。
  2月末の米タリバンの和平合意は、アフガン政府側がタリバンの捕虜を最大5千人、タリバンは政府側の捕虜を最大千人、それぞれ解放した後、停戦に向けた協議を開くとしている。しかし、これまで解放された捕虜は少数で、双方の戦闘は増加傾向にあり協議のめどは立っていない。
  ガニ、アブドラ両氏は前回2014年の大統領選を巡っても対立。この際はアブドラ氏が首相職に相当する新設の「行政長官」に就き、ガニ氏と「挙国一致政権」を樹立することで決着した。


2020.5.15-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/200515/wor2005150031-n1.html
ガニ大統領、タリバン攻撃指示 テロ続発で 和平プロセスに暗雲

   【シンガポール=森浩】アフガニスタンのガニ大統領は15日までに政府軍に対してイスラム原理主義勢力タリバンへの攻撃を指示した。新型コロナウイルス禍の中、国内で続発したテロをタリバンの犯行」と断じて攻勢を命じた形だが、タリバンは反発。戦闘が激化する懸念があり、2月の米国とタリバンの合意に基づく和平プロセスの行方は不透明さを増している。
   攻撃指示の契機となったのが、12日に相次いだテロ事件だ。首都カブールで武装した3人が病院を襲撃し、乳幼児を含む24人が死亡。東部ナンガルハル州でも警察官の葬儀で自爆テロがあり、32人が死亡した。
   タリバンは両事件への関与を否定したが、ガニ氏はタリバンとイスラム教スンニ派過激組織イスラム国」(IS)の犯行と断定。政府軍に対して「積極的な防衛」から「攻撃に切り替え、タリバンへの攻撃を再開するよう指示した。ガニ氏には一貫してタリバン側への不信感があり、対応を強化する姿勢を見せて政府の存在感を示したい思惑もあるようだ。
   ガニ氏の決定に対して、タリバンは報復措置として14日に東部パクティア州で自爆テロを起こし、市民5人を殺害した。
   米国は12日の事件はISの犯行との見方を示し、対立の収束を促す。ハリルザド・アフガン和平担当特別代表は「ISは政府とタリバンの和平に反対している。和平を遅らせるべきではない」とし、双方が協調する必要性を訴えた。
   新型コロナをめぐり、アフガンでは約5600人の感染が確認されたが、脆弱(ぜいじゃく)な医療態勢から感染の実態がつかめない状況が続く。ハリルザド氏は「すべての関係者が新型コロナとの戦いに全力を注ぐべきだ」と主張しているが、国内対立の解消は容易ではない。


2020.3.9-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/200309/wor2003090026-n1.html
アフガン、ガニ大統領が2期目就任 「2つの政権」並立も

 【シンガポール=森浩】アフガニスタンの首都カブールで9日、大統領選(昨年9月投票)で再選されたガニ大統領の就任宣誓式が行われた。第1期ガニ政権でナンバー2の行政長官を務め、選挙結果に反発するアブドラ氏も独自の宣誓式を実施。2つの政権が並立しかねない事態といえ、政府とイスラム原理主義勢力タリバンの協議にも影響を及ぼしそうだ。
  大統領選の結果は2月18日に公表されたが、次点だったアブドラ氏は「開票に不正があった」と反発独自の政権樹立を表明していた。政府内の対立を憂慮した米国のハリルザド・アフガン和平担当特別代表が両者の調整に当たったが、不調に終わったもようだ。
  ハリルザド氏や国連アフガン支援団の山本忠通代表らはガニ氏の宣誓式に参加しており、ガニ氏を支持する姿勢を打ち出した。カルザイ前大統領ら一部の政治家はどちらの式典にも参加しなかった。
  29日に合意された米国とタリバンの和平では、政府とタリバンの双方が捕虜を解放し、停戦に向けた協議を3月10日に始めることが盛り込まれた。だが、ガニ氏はタリバン捕虜5千人の解放に消極的で、解放が協議の前提とするタリバンとの間で溝が深まっている。
  タリバンとの協議について、政府は代表団の選出に難航しており、実施を危ぶむ声も出ている。ガニ氏は9日の演説で、「10日までに和平の交渉チームを決める」と話し、交渉の進展に意欲を見せた。


2020.3.5-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200305/k10012314261000.html
米軍がタリバンを空爆 和平合意後 初か

アフガニスタンに駐留するアメリカ軍は、反政府武装勢力タリバンが南部ヘルマンド州で政府の治安部隊に相次いで攻撃をしかけたとして、タリバンに対し空爆を行ったと明らかにしました。空爆はアメリカとタリバンとの和平合意後、初めてとみられ、和平合意への影響が懸念されています。
  アフガニスタンに駐留するアメリカ軍の報道官は4日、南部のヘルマンド州でタリバンが政府の治安部隊に相次いで攻撃をしかけたとして、タリバンに対し空爆を行ったとツイッターで明らかにしました。
  そのうえで「空爆はタリバンの攻撃を抑えるための防御的なものだ」と強調した上で、タリバンに対し攻撃の停止とアメリカとの和平合意の維持を求めるとしています。
  アメリカとタリバンは、2001年の同時多発テロ事件以降続くアフガニスタンでの軍事作戦をめぐり、先月29日、アメリカ軍の完全撤退を含む初めての和平合意に署名したばかりで、アメリカ軍による空爆は和平合意のあと初めてとみられます。
  アメリカとタリバンは事実上の停戦にあたる1週間の「暴力の削減措置」に先月、合意しましたが、その後も南部や北部などでタリバンによる攻撃が散発的に続いていて、アメリカ軍による空爆は和平合意の着実な履行に向けてタリバンをけん制した形です。
  タリバンとアフガニスタン政府は今月10日にも直接対話を行う見通しですが、タリバンの反発は避けられず、和平合意への影響が懸念されています。


2020.3.2-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/200302/wor2003020021-n1.html
タリバン構成員解放「密室で決められた」 アフガン大統領、和平合意内容に苦言

【シンガポール=森浩】アフガニスタンのガニ大統領は1日、米国とイスラム原理主義勢力タリバンの和平合意に盛り込まれた政府が拘束しているタリバン構成員5千人の解放について、「密室で決められたもので、解放の約束はしていない」と述べた。和平合意の陰で埋没している政府の存在感を示すとともに、10日から始まる予定の政府とタリバンの直接対話で主導権を握りたい意図がある。
   ガニ氏は首都カブールでの会見で構成員の解放について、「米国ではなく、アフガン政府に権限がある」と強調。解放は前提条件ではなく、タリバンとの対話における「交渉材料」との見方を示した。
   また、合意の前提として2月22日から実施された「暴力の削減」措置は「今後も継続される」と話し、恒久的な停戦につながることに期待を示した。
   一方、大統領選の結果に反発して独自の政権を作ることを明言しているアブドラ行政長官は、ガニ政権が「和平プロセスを独占している」と批判。ガニ氏が作るタリバンとの交渉チームを認めない可能性があり、内政の混乱が国内での対話の行方に影響を及ぼす可能性もある。


2020.3.1-NHK NEWS WEB-https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200229/k10012308131000.html
米政府とタリバン 米軍完全撤退含む初の和平合意に署名

2001年の同時多発テロ事件以降続くアフガニスタンでの軍事作戦をめぐり、アメリカ政府と反政府武装勢力タリバンは、アメリカ軍の完全撤退を含む初めての和平合意に署名しました。これを受けて、アフガニスタン政府とタリバンは3月上旬、直接対話を始める見通しですが、課題は多く、和平の先行きは見通せない状況です。
  アメリカのトランプ政権とタリバンは中東のカタールで29日、2001年の同時多発テロ事件を受けたアメリカの軍事作戦開始以降、初めてとなる和平合意に署名しました。合意では、
  ▽アフガニスタンに駐留する1万2000人から1万3000人のアメリカ軍について、135日以内に8600人まで削減するとともに、
  ▽今回の発表から14か月以内に残りのアメリカ軍とNATOを中心とする国際部隊も完全撤退させるとしています。

また、
  ▽タリバンの戦闘員など人質の交換の手続きに直ちに取りかかることや、
  ▽タリバンに対する制裁の解除も進めるとしています。

ただ、その条件として、タリバンに対し、国際テロ組織アルカイダなどアメリカの安全を脅かすすべてのグループとの関係を断ち、アフガニスタンを再びテロの温床にしないことなどを求めています。
  署名に同席したアメリカのポンペイオ国務長官は、「タリバンが合意を守るか見極め、その行動に合わせて撤退のペースを決める」と述べ、タリバンに対し、合意を守るようくぎを刺しました。
  これに対し、タリバンの代表は「和平合意を十分に順守する用意ができている」と述べ、合意の履行に前向きな考えを示しました。
  今回の合意を受けて、アフガニスタン政府とタリバンは3月10日に直接対話を始めるとしており、アメリカ政府高官は、ノルウェーの首都オスロで行われるという見通しを示しました。
  トランプ政権としては、秋の大統領選挙を控え、アフガニスタンからの撤退を成果にしたいねらいがありますが、現地の治安が安定するかどうかや、激しく対立してきたアフガニスタン政府とタリバンが和解できるかなど課題は多く、和平の先行きは見通せない状況です。
和平交渉の経緯
  トランプ大統領は就任前から「アフガニスタンでのアメリカ軍の駐留は、金のむだづかいだ」と批判し、アメリカ軍の撤退を重ねて主張してきました。
  トランプ大統領は任期中の公約の実現に向けて、タリバンとの交渉にあたるアメリカの特別代表にアフガニスタン出身でガニ大統領とも旧知の仲である元国連大使のハリルザド氏を任命します。
  そのハリルザド特別代表が和平合意の実現に向けて打った手が拘束されていたタリバンの有力者の解放でした。
  タリバン側の求めに応じてまずパキスタン政府に拘束されていたタリバンのナンバー2のバラダル師の解放を実現させ、その後にバラダル師との間で和平に向けた本格的な交渉を進めたのです。
  そして去年9月、アメリカ軍の一部撤退などを盛り込んだ和平合意の草案について、タリバン側と原則合意したと発表しました。
  ところがその直後、タリバンのテロ攻撃でアメリカ兵が死亡したことを受け、原則合意の発表から5日後にトランプ大統領は和平交渉の中止を発表します。
  しかし、任期中の公約実現を目指すトランプ大統領は去年11月、感謝祭に合わせて現地に駐留するアメリカ軍の兵士を激励した際に、タリバンとの和平交渉の再開を明らかにしました。
  これを受けてハリルザド特別代表が再びタリバン側と交渉し、2月、7日間の暴力の削減措置で合意するとともに、約束が守られれば29日に和平合意に署名する方針で一致しました。トランプ大統領は2月、記者団に対して「タリバンは何十年も戦い続けている。われわれもアフガニスタンに19年駐留している。タリバンもわれわれも交渉を妥結させたい」と述べ、和平合意に前向きな姿勢を示していました。
外務省「和平に向けた最初の一歩」
  署名式に出席した日本の外務省の高橋克彦中東アフリカ局長は、「タリバンとアメリカの署名式が本当に実現したことをうれしく思う」と述べ、和平合意を高く評価しました。
  そのうえで、「署名は、アフガニスタンの包括的かつ持続的な和平に向けた最初の一歩だ。今後、国際社会が力をあわせ、アフガニスタン政府とも協力して、真の和平に向けて努力していくべきだ。日本もしかるべき役割をしっかりと果たしていきたい」と述べ、日本としても引き続きアフガニスタンの和平の実現に貢献していく考えを示しました。


2020.2.22-産経新聞 THE SANKEI NEWS-https://www.sankei.com/world/news/200222/wor2002220021-n1.html
米とタリバン、「暴力の削減」開始 小規模攻撃も発生

【シンガポール=森浩】アフガニスタン和平をめぐり、アフガン国内で22日午前0時(日本時間同4時半)から米軍・政府軍と、反政府のイスラム原理主義勢力タリバンによる7日間の「暴力の削減」が始まった。暴力削減が確実に履行されれば、29日にタリバンとの和平合意が署名される見通し。タリバン側が全土で確実に削減を実行できるかが最大の焦点となる。
   初日となった22日は国内各地で暴力の削減を祝う市民の姿が見られた。暴力削減の詳細は明らかになっていないが、タリバン指導部は既に外国軍の基地や政府軍施設への攻撃を停止する命令を内部に出しているという。
   ただ、タリバン内部では和平に反対する勢力がいるとされ、指導部の指示が末端まで行き渡るかどうか不透明だ。地元メディアによると、22日には北部バルフ州の地元政府施設などにタリバンが関与したとみられる小規模な攻撃があり、死傷者が出たもようだ。
   アフガンのガニ大統領は21日夜、「和平実現のチャンスが訪れた。(政府軍は)非常に慎重に行動する必要があり、防御に徹する」と強調。タリバンに暴力削減の順守を求めた。







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